事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 7,823 | 100.0 | 422 | 100.0 | 5.4 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、事業ドメインを価値再生感動追求業(注)と定義し、「夢ある商品とサービスを通して、喜びと心の満足を創りだしていきます。」という経営理念のもと、総合リユース小売業として、買取王国、マイシュウサガール、工具買取王国、おたから買取王国及びその他業態を運営しております。
当社事業における店舗の形態は、次のとおりであります。
(注)価値再生感動追求業:「もったいない」の精神に基づき地球に優しい循環型社会づくりに貢献するため、不要と必要の懸け橋となり、変化し続ける品揃えや世界観の提案を通じ、お客様が新しいライフスタイルや商品との出会いに感動していただける業界です。
(1)買取王国
衣料品・服飾雑貨・ホビー・雑貨・工具・トレーディングカード・高級ブランド品等を取り扱う当社の主力業態であります。各売場ごとに様々な顧客ターゲットを設定しておりますが、20~50代の男女が中心であります。
当社は趣味性やコレクション性の高い商品の品揃えを重視しており、単に価格が安い中古品を販売するのではなく、「わくわく・ドキドキ・大発見!」を店舗コンセプトとし、「わくわく」の来店動機・「ドキドキ」の店内探索・ライフスタイルの「大発見」の提供に努め、専門的な商品知識を持った担当者を各店に配置し、店頭販売価格や買取価格(一部商品を除く)、陳列、演出方法などを権限委譲する形で店舗展開を行っております。
権限委譲するにあたり、人財(注)育成に注力し、当社の理念やビジョン、戦略などを社内研修等において従業員全員が共有する環境を整えております。また、当社独自の店舗管理システムに蓄積されるデータから様々な情報をフィードバックすることにより、効果的な商品構成や人員配置、価格帯ごとの販売・在庫構成・適正な原価率に対する値入などの指導と教育を担当者毎に行っております。
現在、東海地方(愛知県、岐阜県)と大阪府に直営27店舗を展開しております。
(注)人財:当社では、「人を育成し会社の宝と成す」意味として、人財という用語を用いております。
(2)マイシュウサガール
買取王国業態において、一定期間以上売れ残った商品を移動し販売するアウトレット業態であります。日本国内での三次流通を可能にし、さらに海外での四次流通を行い資源の有効活用を実現した業態です。
8種類の絵札が価格と対応し、毎週一段階安い価格に変わることが特徴で、ファッションへのこだわりより、低価格志向のお客様に支持をいただいております。
また、買取王国業態において、流行遅れなどの理由から買取をお断りをしていた低単価の衣料品等についても、マイシュウサガール業態があることで買取(または引き取り)をすることが可能となり、お客様の「買取王国は敷居が高い」というイメージを払拭し、低単価衣料品等の買取の間口(客層)を広げることが可能となりました。衣料品以外に一部ホビー雑貨類なども提供しております。
現在、愛知県に直営3店舗を展開しております。
(3)工具買取王国
取扱商材を工具(電動工具、エア工具、油圧工具、ハンドツール、電材、建材、農機具)に絞った工具買取王国業態であります。
『職人さんにとっていちばんへ』を事業部ビジョンとして掲げており、工具で困ったときは工具買取王国と言っていただけるために、中古だけどきれいで安心して使えることを目指して運営しております。
当たり前のサービスを一つずつ積み上げていくことに努め、多くのお客様から支持を頂いております。
現在、東海地方(愛知県、岐阜県、三重県)に直営店14店舗、関西地方(大阪府、京都府、滋賀県)に直営店舗6店舗、北陸地方(石川県、富山県)に直営店舗3店舗、FC店舗として6店舗(愛知県、岐阜県、奈良県にそれぞれ1店舗、大阪府に3店舗)を展開しております。
(4)おたから買取王国
郊外に展開する買取専門店業態であります。第23期にスタートした新業態で、貴金属、ブランド、高級時計、金券、骨董品、切手、お酒などを中心に取扱い、店頭持ち込みだけでなく、 お客様のご要望に応じてご自宅へ伺い、地域のお客様にとって身近の相談相手になることをめざしております。遺品整理や生前整理のご相談も承っております。自社内の遠隔査定技術を用いて、効率的な運営を目指しております。現在、愛知県に1店舗、岐阜県に2店舗、静岡県に3店舗の直営店を展開しております。
(5)良品買館
家電・家具・生活用品・衣料品・服飾雑貨・ホビー・高級ブランド品等を取り扱う関西エリアの総合リユース業態であります。2024年8月31日に株式会社ベストバイから事業譲受いたしました。
買取王国業態との違いは、家具・家電、生活用品も豊富に取り揃えている点です。
店舗コンセプトは、買取王国業態と同様に「わくわく・ドキドキ・大発見!」を策定し、お客様にご愛顧いただける店舗を目指しております。
現在、取り扱う商材を家具・家電に絞った良品買館業態のアウトレット店舗としてリニューアルオープンした良品買館アウトレット寝屋川店を含め、大阪府に6店舗、兵庫県に1店舗、奈良県に1店舗の直営店を展開しております。
(6)その他
① WHY NOT(ホワイノット)
今までのイメージを一新するファッション、ブランド品を主な取扱品とする業態です。現在、名古屋市に直営店2店舗運営しております。
② 寄付事業(モノドネ)
品物で寄付できるサービスを提供する事業です。2021年10月にモノドネサイトをリリースすると同時に本格的にスタートしました。当社の提携先となる大学や非営利団体の中から、お客様が自由に寄付先を選べます。お客様が寄付を通じて社会貢献やSDGsに参加できる仕組みを提供しております。
2025年2月28日現在における店舗の状況は次のとおりであります。
※ 事業系統図は、次のとおりです。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、社会経済活動の正常化が進み、雇用と所得環境が改善していることで景気は緩やかな回復傾向が続いております。一方で、不安定な世界情勢や為替相場の影響による資源・エネルギー価格の高騰、物価の上昇などのリスクが大きく存在し、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
リユース小売業界におきましては、社会的な循環経済への関心や消費者の生活防衛意識などが高まったことにより、引き続きフォローの風が吹いておりますが、人件費上昇、店舗運営費用の高騰などで厳しい環境が続いております。
このような外部環境に対応するために、当社は様々な取り組みを進めてまいりました。
商品政策においては、全体の商品調達力を高めるために、各店舗の「とことん買取」を推進し、さらに、法人買取、宅配買取、海外仕入など商品調達ルートの強化を行ってまいりました。その結果、仕入金額が前事業年度より6億円以上増加いたしました。
店舗政策においては、店舗開発部門が、業態ごとの出店方針等を勘案しながら、精力的に開発活動を展開してまいりました。当初の出店計画通りに出店を進めた上、会社の運営状況に合わせて、マイシュウサガール業態に1店舗を出店いたしました。当事業年度の各業態ごとの出店経緯は以下のとおりであります。
積極的な出店に加えまして、2024年8月31日に総合リユースショップ良品買館事業の9店舗、プロ工具専門店 ツールマン事業の1店舗及び商品センターを事業譲受いたしました。この取り組みにより、当社の事業基盤を大きく拡大してまいりました。
他の取り組みとして、顧客満足度の向上及び全社の業務効率化を同時に満たせる新しいPOSシステムの開発が完了いたしました。2024年12月より、買取王国、良品買館、マイシュウサガール及びWHYNOT業態の店舗において、順次入れ替えを行いました。
その他に、一昨年に新設した営業企画部門が企画した買取王国業態全店舗の「御朱印巡礼祭イベント」に、総勢6,000名以上のお客様が参加され、そのうち158名のお客様が全店巡礼を達成してくださりました。お客様が楽しめる店舗づくりを推進した取り組みの成果が表れております。
以上の結果、当事業年度の売上高が過去最高を記録いたしました。一方、利益ベースにおきましては、各種投資の実施・物価上昇・人件費上昇による販売費及び一般管理費の増加により、前事業年度を下回っております。売上高は7,822百万円(前年同期比16.1%増)、営業利益は422百万円(前年同期比14.8%減)、経常利益は465百万円(前年同期比11.1%減)、当期純利益は328百万円(前年同期比8.9%減)となりました。
財政状態の状況
(資産)
流動資産は、前事業年度末に比べ498百万円増加し、3,517百万円となりました。これは、商品が468百万円、売掛金が69百万円増加した一方、現金及び預金が81百万円減少したことなどによるものです。
固定資産は、前事業年度末に比べ282百万円増加し、1,709百万円となりました。これは、有形固定資産が153百万円、無形固定資産が62百万円、投資その他の資産が67百万円増加したことなどによるものです。
この結果、総資産は前事業年度末に比べ780百万円増加し、5,227百万円となりました。
(負債)
流動負債は、前事業年度末と比べ21百万円増加し、988百万円となりました。これは、未払金が19百万円増加し、未払費用が30百万円増加した一方、未払消費税等が50百万円減少したなどによるものです。
固定負債は、前事業年度末と比べ447百万円増加し、1,175百万円となりました。これは、長期借入金が352百万円、資産除去債務が28百万円増加したことなどによるものです。
この結果、負債合計は前事業年度末と比べ469百万円増加し、2,164百万円となりました。
(純資産)
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べて311百万円増加し、3,062百万円となりました。これは、譲渡制限付株式報酬としての新株発行により資本金が9百万円、資本剰余金が9百万円、当期純利益により利益剰余金が328百万円増加した一方、配当金の支払により利益剰余金が36百万円減少したことによるものです。
②キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末に比べ332百万円減少し、932百万円となりました。当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は107百万円(前事業年度は354百万円の資金増)となりました。これは主に、税引前当期純利益487百万円などにより資金が増加した一方、棚卸資産の増加額289百万円、法人税等の支払額162百万円により資金が減少したことなどによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は758百万円(前事業年度は109百万円の資金減)となりました。これは主に、関係会社貸付金の回収による収入300百万円により資金が増加した一方、定期預金の預入による支出252百万円、関係会社貸付けによる支出333百万円、有形固定資産の取得による支出245百万円、事業譲受による支出275百万円などにより資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果獲得した資金は318百万円(前事業年度は0百万円の資金増)となりました。これは、長期借入れによる収入900百万円により資金が増加した一方で、長期借入金の返済による支出544百万円、配当金の支払額が36百万円により資金が減少したことによるものであります。
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
当社の主要な運転資金需要は、商品仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、主要な設備投資資金需要は、店舗の新規出店及び老朽化した店舗の改装であります。
これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、銀行借入による資金調達にて対応していくこととしております。
なお、当事業年度末における借入金の残高は1,342百万円、現金及び現金同等物の残高は1,183百万円となっております。
③仕入及び販売の状況
a. 仕入実績
当社は、総合リユース小売業の単一セグメントであり、当事業年度における仕入実績を品目別に示すと、次のとおりであります。
b. 販売実績
当社は、総合リユース小売業の単一セグメントであり、当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
品目別販売実績
各品目の主な内容は以下のとおりです。
(注) ジャパントイとは、日本のアニメキャラクター玩具や特撮ヒーロー玩具等、日本企画のおもちゃを総称したものであります。
地域別販売実績
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
売上高については、主力商材のファッション・工具・ホビーが順調に推移しました。トレカに関しては、相場の大幅な下落に伴い減収となりましたが、他商材の増収幅が大きく、売上高は7,822百万円(前事業年度6,739百万円)となり、前年同期を16.1%上回りました。
粗利率について、商品回転率を重視し、早期現金化などに努めたことにより、前事業年度の51.4%から52.8%になりました。
販売費及び一般管理費の売上比率は前事業年度より3.4%上回り、47.4%となりました。これらの結果、当事業年度の営業利益は422百万円(前事業年度495百万円)、経常利益は465百万円(前事業年度523百万円)となり、前年同期を下回ることとなりました。
法人税等を計上した結果、当期純利益328百万円(前事業年度360百万円)となりました。
経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。インターネットの普及が人々の生活様式に根本的な変化を引き起こしています。当社は、常に顧客の感動を追求し、環境の変化や顧客のニーズに適応していく必要があると認識しております。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。
(キャッシュ・フロー)
当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
(資金需要)
当社の主要な運転資金需要は、商品仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。また、主要な設備投資資金需要は、店舗の新規出店であります。
これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、金融機関借入による資金調達にて対応していくこととしております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社の財務諸表の作成にあたっては、事業年度末における資産、負債の報告数値及び収益、費用の報告数値に影響を与える見積り、判断及び仮定を必要としております。当社は財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じて、合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があり、この差異は、財務諸表に影響を及ぼす可能性があります。
財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する客観的な指標等について
当社は、継続的な事業拡大のため、「売上高経常利益率」を重要な指標として位置づけております。当事業年度における売上高経常利益率は6.0%(前事業年度7.8%)となりました。