事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 6,492 | 100.0 | 116 | 100.0 | 1.8 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、一都三県を中心とした首都圏ならびに大阪府において飲食事業を行っており、鶏料理居酒屋「てけてけ」、ハンバーガーカフェ「the 3rd Burger」、うま味海鮮丼・おでん「新太郎」の各ブランドを店舗展開しております。
なお、当社の報告セグメントは飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(1) 当社事業の特徴「PPM戦略」
当社は、手頃な価格で“本当に美味しい料理”を多くの人々に届けるために、店内仕込みを徹底する「ISP戦略(In Store Preparation)」、高品質を担保できる商品に限定して外部委託を行い生産性を高める「PISP戦略(Productive In Store Preparation)」を行ってまいりました。
2021年より、「PPMセンター(注)」を立ち上げ、「PPM戦略(Preparation Process Management)」を推し進めております。一律のセントラルキッチン化でも、一律の店内仕込みでもなく、どの作業を店舗に残し、どの作業をセントラルキッチンに譲るのかを外食ならではの圧倒的な商品力と、食品工場に匹敵する高い生産性を理想に、それぞれの業態、それぞれの商品において、緻密な調理工程管理を行う当社の戦略です。
(注)PPMセンターとは
「PPM戦略」の中核を担う、当社の自社加工拠点を指します。これまでは店内仕込みと外部委託(海外・国内)を商品ごとに使い分けることにより商品力と生産性を高めてまいりましたが、新たに自社加工拠点という選択肢を得ることでより一層緻密なコストコントロールと品質の向上が可能となります。具体的には「the 3rd Burger」におけるバンズ及びパティの製造拠点とし、「the 3rd Burger」事業の成長ドライバーとして位置づけております。
<商品ごとの具体例>
① 塩つくね/てけてけ
タイの外部委託先において、屠鳥~ミンチ~ミキシング~急速冷凍までを一連の工場ラインで加工しております。店舗では串打ち・成型を行い、じっくり時間をかけて焼き上げます。各店舗で毎日一から作っていた従来の仕込み方法に比べて、鮮度が高くジューシーで均一な品質を実現できております。
② 水炊きスープ/てけてけ
国内の外部委託先において、鶏ガラ処理~煮炊き~乳化~濃縮までを一連の工場ラインで加工しております。店舗では香りと味わいを高めるための風味付けを行い、お客様の卓上にて他の具材とともに加熱をして召し上がっていただきます。低価格かつ高品質な味わいを実現するため、外部委託先と長年研究を重ねて実現させた水炊きスープです。
③ ど根性串(ねぎま)/てけてけ
大ぶりの鶏もも肉と長葱の定番焼鳥は、店舗で毎日仕込みを行っております。外部委託に切り替えることでコストは削減できるものの、鮮度・味わい・香りといった品質が当社の基準に満たない商品については、店内仕込みを徹底し手間を惜しまず店舗でお作りします。
④ バンズ・パティ/the 3rd Burger
従来は各店舗で仕込みを行っていたthe 3rd Burger業態の根幹であるバンズ・パティをPPMセンターでの生産に切り替え、トーストやグリルといった最終工程のみ店舗で行います。製造拠点を1ヶ所に集約させることで、各店舗での日々の仕込みでは実現できない多様な原材料の配合と緻密な温度管理が可能となります。それにより、これまで以上に肉肉しくジューシーなパティや高級食パンを彷彿させるバンズなど時代の潮流に合った品質へと柔軟に改良でき、より一層バリューを感じていただける商品へと進化させてまいります。
(2) 当社の展開する主な業態とその特徴及び店舗数
2025年2月28日現在
(注) 店舗数の()内は、FC店舗数で内書きしています。
当社の事業の系統図は次のとおりであります。
[事業系統図]
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
ウクライナ情勢の長期化や円安の進行、物価高騰などにより、日本経済は引き続き大きな影響を受けており、先行き不透明な状況が続いています。
外食産業においても、原材料・食材・エネルギー価格の上昇に加え、生産年齢人口の減少やスポットワーカーの増加などの影響により、原材料費・人件費・水道光熱費などの店舗運営コストが継続的に上昇しており、依然として厳しい経営環境が続いております。
このような状況下において、当社は通期での黒字達成および債務超過の解消を目指し、緩やかな新規出店を継続するとともに、売上回復と収益性向上に取り組んでまいりました。また、COVID-19以前よりも筋肉質な経営体制を実現すべく、徹底したコスト管理を推進しております。
「てけてけ」業態においては、2カ月に1度の頻度でメニューの改廃を行うとともに、グルメサイト等を活用した販促施策を強化し、物価高騰によるコスト上昇を価格転嫁のみに依存することなく、集客の維持・向上に努めました。「the 3rd Burger」業態では、期間限定メニューの導入を定期的に実施し、ブランド力の強化に取り組みました。さらに、一部既存店の業態転換を進めた結果、新業態「もつ焼き酒場てけてけ」は9店舗まで拡大し、売上回復を図りました。当事業年度においては、「西船橋もつ焼き酒場てけてけ」「恵比寿 新太郎」の2店舗を新規出店し、1店舗を閉店したことで、当事業年度末時点の店舗数は81店舗(前年同期比1店舗増)となりました。
以上の結果、売上高は6,492,053千円(前年同期比5.2%増)となり、売上総利益は4,861,558千円(前年同期比3.9%増)、営業利益は115,594千円(前年同期比118.4%増)、経常利益は87,048千円(前年同期比123.7%増)、当期純利益は59,751千円(前年同期は当期純損失91,056千円)となりました。
なお、当社は飲食事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当事業年度末の総資産は3,974,430千円となり、前事業年度末と比較して45,100千円の増加となりました。これは主に、流動資産が16,117千円減少した一方、固定資産が61,217千円が増加したこと等によるものであります。
また、当事業年度末の負債総額は3,631,975千円となり、前事業年度末と比較して558,556千円の減少となりました。これは主に、長期借入金(1年内返済予定の長期借入金を含む)が495,964千円減少したこと等によるものであります。
当事業年度末の純資産は342,455千円となり、前事業年度末と比較して603,657千円の増加となりました。これは主に、新株予約権の行使により資本金及び資本準備金がそれぞれ271,731千円、利益剰余金が当期純利益により59,751千円増加したこと等よるものであります。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」といいます。)の残高は、前事業年度末と比較して68,583千円減少し、1,480,160千円となりました。
当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末における営業活動による資金の増加は122,243千円(前事業年度は159,905千円の増加)となりました。これは、税引前当期純利益66,833千円、未払消費税等の減少額90,080千円、減価償却費210,672千円の計上等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末における投資活動による資金の減少は237,370千円(前事業年度は17,037千円の増加)となりました。これは、有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出237,876千円があったこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度末における財務活動による資金の増加は46,544千円(前事業年度は127,353千円の減少)となりました。これは、長期借入金の返済による支出667,550千円となった一方、新株予約権の行使による株式の発行による収入542,795千円、長期借入れによる収入が171,300千円あったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
a 仕入実績
当社の事業は提供するサービスの性格上、生産実績の記載になじまないため、「生産実績」に代えて、「仕入実績」を記載いたします。
(注) 金額は、仕入価格の金額によっております。
b 受注実績
当社は、一般消費者へ直接販売する飲食事業を行っておりますので、記載しておりません。
c 販売実績
当事業年度における販売実績は次のとおりです。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
① 重要な会計方針及び見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たっては、決算日における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような経営者の見積り及び予測を必要としております。当社は過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、見積り及び予測を行っております。
なお、財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載しております。
② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当事業年度の売上高は、COVID-19の影響が薄まり経済回復が進んだことで6,492,053千円(前年同期比5.2%増)となりました。
売上原価については、原材料費の高騰により、原価率が前年同期比で0.8ポイント上昇したものの、売上総利益は4,861,558千円(前年同期比3.9%増)となりました。
販売費及び一般管理費は、新規出店および特定技能人材の採用を推進したことにより4,745,964千円(前年同期比2.6%増)となりました。主な費用の内訳は、給料及び手当が1,946,050千円、地代家賃が1,035,855千円です。
これらの結果、営業利益は115,594千円(前年同期比118.4%増)、経常利益は87,048千円(前年同期比123.7%増)、当期純利益は59,751千円(前年同期は当期純損失91,056千円)となりました。
③ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社の資金需要は大きく分けて新規出店に係る有形固定資産の取得のための資金、商品仕入や人件費等の支払に係る資金であります。
これらの資金は主に自己資金及び借入金により調達しており、今後も同様の方針で賄う予定であります。また、現状資金が不足するような状況ではございませんが、事業計画に基づく新規出店による資金需要、経済環境等を熟慮した上で調達手段や調達規模を都度判断して参ります。
なお、キャッシュ・フローの状況についての分析は、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。