事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
ソリューション | 2,659 | 53.6 | 569 | 72.8 | 21.4 |
プラットフォーム | 1,703 | 34.3 | 114 | 14.5 | 6.7 |
インキュベーション | 601 | 12.1 | 99 | 12.6 | 16.4 |
事業内容
3 【事業の内容】
(1) 事業の概要
近年における国内のBtoB卸売市場は300兆円規模と推定(※1)されており、非常に大きな市場にも関わらずEC化率は未だ37.5%(EDI(※2)による取引を含む)と、オンライン化されていないBtoB市場は約200兆円あると考えられます。また、海外市場に目を向けると、BtoB卸売市場規模は数千兆円以上と想定されます。
オークファングループはこの課題に真正面から向き合い解決すべく、コーポレートアイデンティティを「RE-INFRA COMPANY」と定義し、社会の様々な「RE」を統合した唯一無二の再流通インフラを構築し、流通市場のDX化に取り組んでおります。
当社グループは、当社グループの各サービスを利用していただくSmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサーのお客様をAppreciator(アプリシエイター)と定義しております。Appreciateは「真価を認める、感謝する、面白く味わう、価値が上がる、買う」などの意味を持ちます。すなわちAppreciatorとは「真価を見出し、価値に感謝できる人」と考えており、Appreciatorの皆様が国境を越えて活躍し、自己実現ができるインフラを構築すべく事業を推進しております。
具体的には、創業来培った700億件を超える売買データとAI技術により商品の時価を可視化、価格と販路を最適化するソリューション事業、Appreciator(SmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサー)を中心とした小売・流通業向けに流通を支援するプラットフォーム事業を展開しております。
2023年9月期までは、プラットフォーム事業の中核であるNETSEA、NETSEAオークション、オフラインの展示・商談会事業OSR(オーエスアール)におけるオンライン及びオフラインのGMV(流通額)の拡大を狙った積極的なプロモーション等を実施しておりました。一方、中長期の事業拡大のためには海外BtoB卸売市場への展開が不可欠であると考え、2022年6月に中国海南省に連結子会社「傲可凡(海南)网絡科技有限公司」を設立し、人口14億人以上の中国バイヤーをはじめ、世界各国への流通インフラ構築に向けた海外向けサービス展開を進めております。2024年3月には中国サプライヤーが日本バイヤーに販売ができる展示会「日本東京義烏セレクション」、2024年8月には日本サプライヤーが中国バイヤーに販売ができる「義烏日本国家館」をオープンいたしました。
当連結会計年度は、成長戦略を海外市場にシフトし、既存の国内事業で収益性の改善に取り組みつつ、中国を起点とした海外事業に積極投資をいたしました。
※1 経済産業省2024年9月25日発表 電子商取引に関する市場調査、BtoB-EC市場規模の業種別内訳より推察
※2 電子的データ交換(Electronic Data Interchange)の略称。受注や発注、出荷や納品などの流通に関わる一連の取引を電子データでやりとりする仕組み
なお、当連結会計年度より、従来「在庫価値ソリューション」としていた報告セグメントの名称を「ソリューション」、「商品流通プラットフォーム」としていた報告セグメントの名称を「プラットフォーム」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
a.ソリューション事業
ソリューション事業は、データを基にAI技術を活用し商品価値の可視化・最適化等を推進するソリューションを提供しております。主なサービスとしては当社が保有する流通相場データを活用した『aucfan.com(オークファンドットコム)』となり、主たる収益源は有料課金収入及びネット広告収入となります。その他、ネットショップ一元管理サービス『タテンポガイド』の提供、専門知識がなくても直感的に操作できるRPAツール『オークファンロボ』、副業・複業として物販ビジネスを行う事業主を対象とするスクール形式の副業支援サービス『good sellers(グッドセラーズ)』、Amazonセラー専用アプリ「Amacode(アマコード)」を提供しております。
なお、ソリューション事業における主要サービスの概要は以下の通りです。
ソリューション事業の主要サービス一覧
aucfan.comの商品情報及び価格情報についてはサイト開設から2024年9月末時点で、約700億件を超えるデータを蓄積しており、一般会員(無料会員)数は1,060,499人、有料会員数は33,599人に至っております。また直近3年間の一般会員数(無料会員数)、有料会員数(※1)及び毎年9月時点における有料会員1人あたりの平均月額課金額の年次推移は以下のとおりとなります。
※1 オークファンプレミアム会員、オークファンプロPlus会員、オークファンライト会員の合計にて算出
『aucfan.com』関連の一般会員数(無料会員数)、有料会員数、有料会員1人あたりの平均月額課金額の推移
b.プラットフォーム事業
プラットフォーム事業は、企業の在庫・滞留商品等の流通を支援しており、オンライン及びオフラインにて複数のマーケットプレイスを運営しております。主なサービスとしては、BtoB卸モール『NETSEA(ネッシー)』、滞留在庫・返品・型落ち品等の流動化支援を行う『NETSEAオークション(旧 ReValueBtoBモール)』、オフラインの展示・商談会事業『OSR(オーエスアール)展示商談会』等を提供しております。
より具体的には『NETSEA』においては、在庫を保有するメーカー・卸(以下、「サプライヤー」といいます。)と幅広い商品の仕入れニーズを持つ小売店・卸(以下、「バイヤー」といいます。)をオンライン上でマッチングさせ、既存流通網ではアプローチできなかった新たな販路の提供を行っております。主な収益モデルは、流通金額の8.5~10.5%程度の流通手数料、及びサプライヤーに対する月会費であります。
『NETSEAオークション』においては、滞留在庫・返品・型落ち品等、サプライヤーの持つ在庫をインターネット上でのクローズドなオークションサイトにて、リユース事業者を中心とするバイヤーに販売を行っております。主な収益モデルは、商品売買における販売収益であります。
『OSR(オーエスアール)展示商談会』においては、サプライヤーとバイヤーをオフラインでマッチングさせることにより、サプライヤーには卸売販売機会の提供、バイヤーには仕入れ機会の提供を行っております。主な収益モデルは、サプライヤーからの決済手数料数収入及びの出店料収入となります。
直近3年間の『NETSEA』、『NETSEAオークション』及び『OSR』の流通額(※1)は以下のとおりとなります。
※1 NETSEA流通額は注文後のキャンセルを勘案した流通額にて計算
※2 2022年9月期末のOSR流通額は当社子会社化後2022年4月より6ヶ月分を計算
c.インキュベーション事業
インキュベーション事業は、事業投資及び投資先企業の支援を通じて、当社が中長期にわたり競合優位性を構築・維持していくための知見とネットワークを得ることを目的とした事業セグメントであります。主たる収益源は、営業投資有価証券の売却益、投資先企業へのコンサルティング収益となります。なお、当セグメントでは将来成長の基盤となる新規事業の開発等も実施しており、中長期の事業拡大に向け取り組んでいる海外事業においても当事業セグメントにて展開しております。
(2) 事業系統図
以上述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
近年における国内のBtoB卸売市場は300兆円規模と推定(※1)されており、非常に大きな市場にも関わらずEC化率は未だ37.5%(EDI(※2)による取引を含む)と、オンライン化されていないBtoB市場は約200兆円あると考えられます。また、海外市場に目を向けると、BtoB卸売市場規模は数千兆円以上と想定されます。
オークファングループはこの課題に真正面から向き合い解決すべく、コーポレートアイデンティティを「RE-INFRA COMPANY」と定義し、社会の様々な「RE」を統合した唯一無二の再流通インフラを構築し、流通市場のDX化に取り組んでおります。
当社グループは、当社グループの各サービスを利用していただくSmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサーのお客様をAppreciator(アプリシエイター)と定義しております。Appreciateは「真価を認める、感謝する、面白く味わう、価値が上がる、買う」などの意味を持ちます。すなわちAppreciatorとは「真価を見出し、価値に感謝できる人」と考えており、Appreciatorの皆様が国境を越えて活躍し、自己実現ができるインフラを構築すべく事業を推進しております。
具体的には、創業来培った700億件を超える売買データとAI技術により商品の時価を可視化、価格と販路を最適化するソリューション事業、Appreciator(SmallB(個人事業主)・副業・インフルエンサー)を中心とした小売・流通業向けに流通を支援するプラットフォーム事業を展開しております。
2023年9月期までは、プラットフォーム事業の中核であるNETSEA、NETSEAオークション、オフラインの展示・商談会事業OSR(オーエスアール)におけるオンライン及びオフラインのGMV(流通額)の拡大を狙った積極的なプロモーション等を実施しておりました。一方、中長期の事業拡大のためには海外BtoB卸売市場への展開が不可欠であると考え、2022年6月に中国海南省に連結子会社「傲可凡(海南)网絡科技有限公司」を設立し、人口14億人以上の中国バイヤーをはじめ、世界各国への流通インフラ構築に向けた海外向けサービス展開を進めております。2024年3月には中国サプライヤーが日本バイヤーに販売ができる展示会「日本東京義烏セレクション」、2024年8月には日本サプライヤーが中国バイヤーに販売ができる「義烏日本国家館」をオープンいたしました。
当連結会計年度は、成長戦略を海外市場にシフトし、既存の国内事業で収益性の改善に取り組みつつ、中国を起点とした海外事業に積極投資をいたしました。
「ソリューション事業」は、データを基にAI技術を活用し商品価値の可視化・最適化等を推進するソリューションを提供しております。主なサービスとしては当社が保有する流通相場データを活用した『aucfan.com(オークファンドットコム)』となり、主たる収益源は有料課金収入及びネット広告収入となります。その他、ネットショップ一元管理サービス『タテンポガイド』の提供、専門知識がなくても直感的に操作できるRPAツール『オークファンロボ』、副業・複業として物販ビジネスを行う事業主を対象とするスクール形式の副業支援サービス『good sellers(グッドセラーズ)』、Amazonセラー専用アプリ『Amacode(アマコード)』、その他広告運用サービス等を提供しています。
当連結会計年度においては、aucfan.comで会員機能強化に伴う価格改定による売上増加、オークファンロボの売上成長等がありました。一方、good sellersでの法規制にともなうスクール開校数の減少の影響、その他Amacodeでの広告売上の減少、aucfan.comでのSEOの影響による広告売上の減少、クレジットカードの国際ブランドの決済ルール変更に伴う課金売上の減少等がありました。
これらの結果、売上高2,659,386千円(前年同期比2.4%減)、営業利益569,065千円(前年同期比1.2%減)となりました。
「プラットフォーム事業」は、企業の在庫・滞留商品等の流通を支援しており、オンライン及びオフラインにて複数のマーケットプレイスを運営しております。主なサービスとしては、BtoB卸モール『NETSEA(ネッシー)』、滞留在庫・返品・型落ち品などの流動化支援を行う『NETSEAオークション(旧 ReValueBtoBモール)』、オフラインの展示・商談会事業『OSR(オーエスアール)展示商談会』等がございます。主たる収益源は、NETSEAでは流通手数料収入及び有料課金収入、NETSEAオークションでは商品販売収入、OSRでは決済手数料収入及び出店料となります。
NETSEAでは前連結会計年度にGMV極大化に向けた積極的なプロモーションを実施しておりましたが、当連結会計年度においては、成長戦略を海外市場にシフトしたことに伴いプロモーションを効果的なものに抑制し、GMVが減少しました。一方、流通手数料率の見直し並びに広告宣伝費・販売促進費を抑制した結果、売上高及び営業利益が増加しました。
また、NETSEAオークションでは大手サプライヤーの返品商品の取り扱いが減少し、GMV、売上高及び営業利益が減少しました。
これらの結果、売上高1,702,851千円(前年同期比17.9%減)、営業利益113,668千円(前年同期は31,609千円の営業損失)となりました。
「インキュベーション事業」は、事業投資及び投資先企業の支援を通じて、当社が中長期にわたり競合優位性を構築・維持していくための知見とネットワークを得ることを目的とした事業セグメントであります。主たる収益源は、営業投資有価証券の売却益・配当収益、投資先企業へのコンサルティング収益となります。なお、当セグメントでは将来成長の基盤となる新規事業の開発等も実施しております。
当連結会計年度においては、営業投資有価証券の売却収入がありました。一方、海外事業における新規事業開発等の先行投資を継続しております。
これらの結果、売上高600,612千円(前年同期比15.8%増)、営業利益98,785千円(前年同期比46.9%減)となりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,840,369千円(前年同期比5.9%減)、営業利益は356,357千円(前年同期比17.1%増)、経常利益は353,801千円(前年同期比3.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は187,448千円(前年同期比997.7%増)となりました。当連結会計年度の自己資本当期純利益率に関しましては4.2%(前年同期比3.8ポイント増)となりました。
※1 経済産業省 2024年9月25日発表 電子商取引に関する市場調査、BtoB-EC市場規模の業種別内訳より推察
※2 電子的データ交換(Electronic Data Interchange)の略称。受注や発注、出荷や納品などの流通に関わる一連の取引を電子データでやりとりする仕組み
なお、当連結会計年度より、従来「在庫価値ソリューション」としていた報告セグメントの名称を「ソリューション」、「商品流通プラットフォーム」としていた報告セグメントの名称を「プラットフォーム」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。
② 財政状態の状況
資産の部
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産は、6,805,834千円(前連結会計年度末は6,170,637千円)となりました。
主な要因といたしましては、営業投資有価証券が482,077千円減少、未収入金が138,365千円減少、商品が20,778千円減少、貸倒引当金が13,490千円増加したものの、現金及び預金が1,216,738千円増加、売掛金が52,784千円増加、その他(流動資産)が18,095千円増加した結果であります。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産は、887,144千円(前連結会計年度末は929,601千円)となりました。
主な要因といたしましては、繰延税金資産が55,997千円増加、貸倒引当金が36,114千円減少したものの、ソフトウエアが44,850千円減少、長期未収入金が36,000千円減少、ソフトウエア仮勘定が16,722千円減少、建物が13,603千円減少、工具、器具及び備品が11,584千円減少、長期貸付金が9,965千円減少、のれんが3,978千円減少した結果であります。
負債の部
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債は、3,181,146千円(前連結会計年度末は2,295,529千円)となりました。
主な要因といたしましては、買掛金が32,133千円減少、契約負債が24,951千円減少、1年内返済予定の長期借入金が6,656千円減少したものの、未払金が415,362千円増加、短期借入金が400,000千円増加、未払法人税等が80,224千円増加、その他(流動負債)が35,771千円増加、株主優待引当金が18,000千円増加した結果であります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債は、103,585千円(前連結会計年度末は173,889千円)となりました。
主な要因といたしましては、長期借入金が2,228千円減少、繰延税金負債が68,290千円減少した結果であります。
純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、4,408,246千円(前連結会計年度末は4,630,819千円)となりました。
主な要因といたしましては、利益剰余金が187,448千円増加、資本剰余金が11,229千円増加したものの、その他有価証券評価差額金が416,297千円減少した結果であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)の残高は、前連結会計年度末より1,216,738千円増加し、4,497,678千円となりました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前当期純利益302,903千円、未払金の増加額415,339千円、減価償却費237,898千円、法人税等の還付額78,596千円、減損損失63,562千円、保険金の受取額60,000千円、長期未収入金の減少額36,000千円などにより資金が増加した一方で、営業投資有価証券の増加額108,431千円、売上債権の増加額52,555千円、仕入債務の減少額32,655千円などにより資金が減少したため、営業活動の結果獲得した資金は1,003,532千円(前年同期は109,909千円の獲得)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
無形固定資産の取得による支出204,440千円などにより資金が減少したため、投資活動の結果使用した資金は206,780千円(前年同期は376,045千円の使用)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
短期借入れによる収入1,433,000千円、長期借入れによる収入100,000千円、非支配株主からの払込みによる収入41,510千円により資金が増加した一方で、短期借入金の返済による支出1,033,000千円、長期借入金の返済による支出108,884千円などにより資金が減少したため、財務活動の結果獲得した資金は431,870千円(前年同期は332,178千円の使用)となりました。
なお、当社グループの運転資金及び設備投資資金は自己資金並びに借入金等により充当しております。当連結会計年度末の有利子負債残高は1,660,835千円となり、前連結会計年度末に比べ390,412千円増加しており、自己資本比率は57.3%と依然として高い水準を維持しております。
資金の流動性に関しましては、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は4,497,678千円と十分な流動性を確保しております。
④ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの主たる事業は、インターネットを利用したサービスの提供であり、提供するサービスには生産に該当する事項がありませんので、生産実績に関する記載はしておりません。
b.受注実績
当社グループでは概ね受注から役務提供の開始までの期間が短いため、受注実績に関する記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度のセグメント別の販売実績は、次のとおりであります。
(注)最近2連結会計年度の主要な販売先はいずれも総販売実績に対する販売実績の割合が10%未満のため、記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当連結会計年度における売上高は4,840,369千円(前年同期比5.9%減)、営業利益は356,357千円(前年同期比17.1%増)、経常利益は353,801千円(前年同期比3.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は187,448千円(前年同期比997.7%増)となりました。
なお、詳細につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」に記載しております。
b.資本の財源及び資金の流動性について
当社グループにおける運転資金需要の主なものは、仕入費用、販売費及び一般管理費の営業費用による営業資金及び設備投資資金であります。当社グループの資金の源泉は主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入による資金調達となります。
③ 経営方針・経営戦略等又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの事業に関連するEC市場規模については、好調な拡大が今後も継続的に見込まれるものと思われます。特に、近年における国内のBtoB卸売市場は300兆円規模と推定(※1)されており、非常に大きな市場にも関わらずEC化率は未だ37.5%(EDI(※2)による取引を含む)と、オンライン化されていないBtoB市場は約200兆円あると考えられます。また、海外市場に目を向けると、BtoB卸売市場規模は数千兆円以上と想定されます。
2024年9月期においては、プラットフォーム事業における「NETSEAオークション」で大手サプライヤーからの返品商材が減少等があり売上高が減少しました。一方、「NETSEA」で収益性改善等を行うことにより営業利益は増加いたしました。
他方で、海外市場に関しては、2022年6月より中国海南省に現地子会社「傲可凡(海南)网絡科技有限公司」を設立し、人口14億人以上の中国バイヤー、さらにはそこから世界各国への流通インフラ構築に向け海外向けサービスを開始しております。
今後もサプライヤー成長コンサルティング、海外バイヤーとの連携による新市場の開拓、物流や決済関連業務の提供、グループ間シナジーの強化及びソリューションサービスの提供により、更なる成長を図ります。また、創業来オークファンが蓄積し続けてきた膨大な商品実売データも活用し、企業のもつ滞留在庫・余剰在庫の価値を可視化し、より積極的に市場再流通を促すことで、当社グループ経由の流通額の拡大を図ってまいります。
プラットフォーム事業におきましては各サービスにおける流通高の増加をKPIとしており、掲載商品数の増加(サプライヤーの開拓)を図るべく各種施策を展開することにより、更なる成長を図ります。
ソリューション事業におきましては月額課金額を重要指標としております。メディア『aucfan.com』においては、有料会員の潜在顧客となるUV(ユニーク・ビジター)及び会員数をKPIとしております。今後も引き続きプロモーション強化施策、SEO対策、ECサイト各社とのアライアンス強化などによるユーザー(オークファンプロPlus会員数含む)の拡大、運営ノウハウの提供により更なる成長を図ります。
各種商品関連データ蓄積においては、取得件数と対応マーケットプレイス数がKPIであります。今後も引き続きクローリング/スクレイピング技術、データマイニング技術、機械学習などを活かした分析ツールの提供により、更なる成長を図ります。
インキュベーション領域では投資利回り及び情報収集がKPIであります。今後もベンチャー企業を中心とした投資を進めるとともに、当社グループを取り巻く市場環境の最新テクノロジー等の情報を収集してまいります。また、海外向けサービスによるGMV創出により新たな収益機会を作ってまいります。
④ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループは「RE-INFRA COMPANY」をコーポレートアイデンティティとし、社会の様々な「RE」を統合した唯一無二のインフラを構築していくという考えのもと、事業を推進しております。「RE」とは、すでにあるものを捉え直し、より良く組み替え、再構成するという意味を含んでおり、当社グループは「RE」に関する様々な機能を繋げ統合することで、モノとそれに関わるヒトの価値を、再配分・最適配分し、廃棄ロスという深刻な社会問題を解決することにより、当社グループのサービス利用者及び顧客の満足度向上を図り、企業価値・株主価値の向上を目指しております。
※1 経済産業省 2024年9月25日発表 電子商取引に関する市場調査、BtoB-EC市場規模の業種別内訳より推察
※2 電子的データ交換(Electronic Data Interchange)の略称。受注や発注、出荷や納品などの流通に関わる一連の取引を電子データでやりとりする仕組み
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、「ソリューション事業」、「プラットフォーム事業」及び「インキュベーション事業」の3つを報告セグメントとしております。
また、当連結会計年度より、従来「在庫価値ソリューション」としていた報告セグメントの名称を「ソリューション」、「商品流通プラットフォーム」としていた報告セグメントの名称を「プラットフォーム」に変更しております。当該変更は名称変更のみであり、セグメント情報に与える影響はありません。なお、前連結会計年度のセグメント情報についても変更後の名称で記載しております。
各セグメントに属するサービスの内容は、以下のとおりであります。
① ソリューション事業
当社が保有する流通相場データを活用した『aucfan.com(オークファンドットコム)』、ネットショップ一元管理サービス『タテンポガイド』、専門知識がなくても直感的に操作できるRPAツール『オークファンロボ』、副業・複業として物販ビジネスを行う事業主を対象とするスクール形式の副業支援サービス『good sellers(グッドセラーズ)』、Amazonセラー専用アプリ『Amacode(アマコード)』、その他広告運用サービス等
② プラットフォーム事業
BtoB卸モール『NETSEA(ネッシー)』、滞留在庫・返品・型落ち品などの流動化支援サービス『NETSEAオークション』、大阪・船場を拠点とするオフラインの展示・商談会事業『OSR(オーエスアール)展示商談会』等
③ インキュベーション事業
上記事業と関連性の高い事業への投資実行(キャピタルゲイン)及び同事業へのコンサルティングサービスの提供、海外事業の新規事業開発等
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。報告セグメントの利益又は損失は、営業利益ベースであり合計額は連結損益及び包括利益計算書の金額と一致しております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
(注) 1.調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益又は損失(△)の調整額△426,011千円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額2,009,851千円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない全社資産(現金及び預金、管理部門に係る有形固定資産等)が含まれております。
(3) 減価償却費の調整額11,063千円、のれん償却額の調整額3,978千円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。
(4) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額130,628千円は、各報告セグメントに配分していない全社資産(管理部門に係る有形固定資産等)が含まれております。
2.セグメント利益又は損失(△)は、連結損益及び包括利益計算書の営業利益と一致しております。
当連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)
(注) 1.調整額は、以下のとおりであります。
(1) セグメント利益の調整額△425,162千円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。
(2) セグメント資産の調整額2,646,871千円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない全社資産(現金及び預金、管理部門に係る有形固定資産等)が含まれております。
(3) 減価償却費の調整額14,407千円、のれん償却額の調整額3,978千円は、セグメント間取引消去及び各報告セグメントに配分していない全社費用が含まれております。
2.セグメント利益は、連結損益及び包括利益計算書の営業利益と一致しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結財務諸表の有形固定資産の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略してお
ります。
当連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)
1.製品及びサービスごとの情報
2.地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結財務諸表の有形固定資産の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略してお
ります。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
当連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
(注) 「全社・消去」の金額は、報告セグメントに帰属しない全社資産に係る当期償却額、未償却残高であります。
当連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)
(注) 「全社・消去」の金額は、報告セグメントに帰属しない全社資産に係る当期償却額、未償却残高であります。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2022年10月1日 至 2023年9月30日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2023年10月1日 至 2024年9月30日)
該当事項はありません。