事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
美容サロン向けICT事業 | 1,684 | 61.3 | 164 | 72.1 | 9.7 |
中小企業向けビジネスサービス事業 | 313 | 11.4 | 12 | 5.2 | 3.8 |
介護サービス事業 | 726 | 26.4 | 42 | 18.6 | 5.8 |
その他 | 23 | 0.8 | 9 | 4.1 | 41.5 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、SCAT株式会社(当社)及び連結子会社2社(TBCシルバーサービス株式会社、VID株式会社)により構成されており、3つの事業(美容サロン向けICT事業、中小企業向けビジネスサービス事業、及び介護サービス事業)を展開しております。
当社グループの事業内容は、次のとおりであり、以下の事業区分は、報告セグメントと同一の区分であります。
(1) 美容サロン向けICT事業
美容サロン向けICT事業では、美容業界(美容サロン、サロン顧客及び美容ディーラー)向けに、ICT(注1)を活用し経営のサポートやソリューション(注2)ができる商品・サービスを提供しております。
当事業では、ソフトウエアの自社開発、販売、サロン集客支援、システム及びハードウエア保守までをワンストップで行っております。全国に7拠点(宮城県仙台市、栃木県小山市、東京都港区、愛知県名古屋市、大阪府大阪市、広島県広島市、福岡県福岡市)を設置し、事業を展開しております。
なお、当事業における取扱いシステムは以下のとおりです。
① POSレジ顧客管理システム
美容サロンのレジと連携し、顧客管理を行うシステムです。このシステムは、美容サロンの顧客の来店歴、商品購買歴及び施術内容等を記録し集計・分析できる機能を有しております。美容サロンはその分析結果と別途オプションにて提供される集客支援ツール(予約等)を利用し、来店顧客数増加やサービスの向上に繋げることが可能となっております。
② 集客支援ツール
「SaclaPREMIUM」と連携する美容サロンの集客支援ツールは下記のとおりであります。
さまざまな集客支援ツールにより美容サロンの集客・囲い込み支援のニーズに応えております。
③ 美容ディーラー専用販売管理システム「i-SCAP EX」
美容ディーラー専用販売管理システム「i-SCAP EX」とは、美容サロンにシャンプー等を卸しているディーラー(卸業者)向けの販売管理システムのことで、サロン管理や在庫管理、受発注システム等のあらゆるディーラーワークをシステムでサポートします。
具体的には、バックヤード業務の省力化により、営業担当者がさらに効率的に提案営業する時間を確保し、売上UP・利益の確保につながります。またサロン台帳(i-salon)機能を活用して、外出先からスマホ、タブレット等による美容サロンデータ照会でスムーズな営業活動を支援します。
さらに、クラウド型電子請求書発行システム「楽楽明細」を提供する「株式会社ラクス」(東証プライム、証券コード3923)と販売パートナー契約を締結し、当社提供の販売管理システム (i-SCAP EX) より出力された請求書を「楽楽明細」に取り込み、美容サロン様へ請求書をオンラインで発送することが可能となります。(改正電子帳簿保存法、インボイス制度に対応)
④ セールス及びサポート体制
各販売拠点には、それぞれ専任の営業スタッフと保守サービススタッフを配置しております。これにより、システムが適正に稼働するようサポートするとともに、システム活用のコンサルティングを行っております。
さらに、お客様向けコールセンターを設置し、お客様のお問い合わせの第一報に、業務に精通した専任スタッフが丁寧に対応します。システムの操作方法はもちろん、お客様の業務に合わせた運用方法のご提案も可能です。
またシステムが動かないなどのトラブル時には、専任スタッフが、お客様先に設置している端末に、リモート(遠隔操作)による復旧作業を行い、顧客をサポートしております。
《用語説明》
注1.ICT(Information and Communication Technology):情報通信技術
IT(情報技術)に通話コミュニケーションを加えた、コンピューターやデータ通信に係る技術の総称。
注2.ソリューション
顧客が抱える問題点を分析しそれを改善するために必要なソフトウエア開発やITインフラの提案、運用をセットにしたソフトウエア投資を提案することにより、問題点を解決するサービス。
注3.カスタマイズ
ユーザーの要望や使用方法に合わせて、機能・構成といったソフトウエアの仕様を変更すること。
注4.ASP(Application Service Provider)
アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)をネットワーク経由で提供するプロバイダ(事業者・仕組み等全般)のこと。また、アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)を、それぞれのユーザーが個別のサーバーやデータベース等のシステムを利用する方式(シングルテナント)で提供する形態のこと。
注5.SaaS(Software as a Service)
アプリケーションソフトウエア等のサービス(機能)を、複数のユーザーが同じサーバーやデータベース等のシステムを共有して利用する方式(マルチテナント)で提供する形態のこと。
(2) 中小企業向けビジネスサービス事業
中小企業向けビジネスサービス事業は、栃木県を中心に中小企業への経営支援を実践するために、BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)(注6)サービス及びビジネスサービスを提供しております。
① BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス:業務請負
中小企業は経営資源が限られているため、経理処理等の業務を外部に依頼する傾向があります。当社はこのような企業向けのBPOサービスを提供しており、主な内容は次のとおりです。
・経理代行:会計基準に則った残高試算表(月次決算)を作成
・事務代行:原始証憑の整理、伝票起票、会計データ入力等のサービスを提供
・その他 :給与計算事務代行、各種業務請負など
②ビジネスサービス
中小企業のDX推進や成長に伴い発生する経営上の諸問題の解決のため、税理士、司法書士、行政書士、社会保険労務士等と連携したソリューションサービスを提供しております。
・リモートサービス:リモートアクセス(注7)を活用した遠隔操作により、経営指標作成等の即時対応や月次決算の早期提示等を提供
・経 営 分 析 :財務数値を、収益性・成長性・効率性・生産性・安全性の観点から分析して提供
・そ の 他 :事業計画作成、決算代行、助成金申請、生命保険・損害保険対応、株価算定等
《用語説明》
注6.BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)
企業運営上の業務を専門企業に外部委託すること。総務・人事・経理に関連するデータ処理などの業務が対象となるケースが多い。
注7.リモートアクセス
通信回線を通して、遠隔地にあるコンピューター等に接続すること。遠隔地のコンピューターにリモートアクセスすることによって、そのコンピューターを目の前にある時と同じように直接操作することができる。
(3) 介護サービス事業
介護サービス事業は、栃木県佐野市、群馬県館林市、長野県小諸市において、介護付き有料老人ホームを運営し介護サービスを提供しております。なお、当社の介護サービスは介護保険法上の居宅サービスに該当し、各県から「居宅サービス事業者」の指定を受けております。
① 介護付き有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護)
このサービスは、特定施設サービス計画に基づき、入居された要介護者に対し、入浴、排せつ、食事等の介護及び日常生活上の支援を行い、医療機関と連携したターミナルケア(注8)も行っております。
さらに、有事の際の入居者へ介護サービスの継続のため、72時間の完全介護及び96時間の生活支援を行える体制(事業継続プログラム)を整備し対応しております。
② その他介護サービス
その他介護サービスでは、長野県小諸市において「短期入所生活介護(ショートステイ)」「通所介護(デイサービス)」「居宅介護支援事業」を提供しております。さらに、地域の自治体と連携した「介護予防事業」を推奨しております。
《用語説明》
注8.ターミナルケア
終末期医療や看護のこと。
[事業系統図]
当社グループにおける事業の系統図は、次のとおりです。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績の状況
当社は、2023年5月1日より社名を「SCAT株式会社」に変更し、さらに10月に東京本社オフィスを移転し、新たなスタートを切っております。
当連結会計年度(2022年11月1日から2023年10月31日)におけるわが国の経済は、新型コロナウイルス感染症対策の緩和により社会経済活動の正常化を背景に、景気の回復の兆しがみられました。しかし、為替市場の急激な円安、ウクライナ情勢の長期化、光熱費や原材料価格の上昇による物価高騰など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。
当社のコア事業の属する情報通信業界では、国策として推進されているDX(デジタルトランスフォーメーション)を背景に、企業競争力と情報セキュリティの強化、オンラインを前提とした業務改善等のIT活用により、企業のIT投資は中長期的に増加する傾向にあると見込まれております。
当社は、「ICTの提供による中小企業支援を通じた社会貢献」をパーパス(存在意義)とし、「Plus1」の付加価値を提供しております。経済産業省より「DX認定事業者」「IT導入支援事業者」に選定され、さらに中小企業の経営力強化を支援する「経営革新等支援機関」の認定により、新たなビジネスの創造とお客様支援に寄与しております。
美容サロン向けICT事業では、提供する製品やコンテンツサービスがIT導入補助金の対象になり、ユーザーのDX化需要に応えております。さらに、電子帳簿保存法やインボイス制度(2023年10月導入)等の法改正対応による需要見込み増など、追い風と言える市場環境が継続しております。
中小企業向けビジネスサービス事業では、中小企業支援に関する専門知識や実務経験が評価され、国の認定を受けた「経営革新等支援機関」となりました。これにより、クライアントの経営相談や事業計画の策定及び実行支援等のコンサルティングサービスの案件が徐々に増えております。
介護サービス事業では、新型コロナウイルス感染症が季節性インフルエンザと同じ5類感染症に移行されたものの、引き続き高い緊張感をもって感染症対策を継続しております。特に、当連結会計年度では、介護付き有料老人ホームにおいて持病悪化に伴う入院やご逝去による空室が増え、さらに食材や水道光熱費等の高騰により、損益に大きな影響を受けております。
以上の結果、当連結会計年度における当社グループの業績は、売上高2,742,420千円(前連結会計年度比6.0%の増加)、営業利益227,866千円(同1.7%の増加)、経常利益230,837千円(同3.5%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は157,936千円(同56.9%の増加)となりました。
なお、特別利益につきましては、旧東京本社オフィスの立ち退きに伴う家賃免除益34,956千円を計上しております。特別損失につきましては、事務所移転費用14,276千円並びに固定資産除却損3,050千円を計上したほか、減損損失5,738千円を計上しております。
セグメント別の業績は、以下のとおりであります。なお、セグメント利益は、営業利益に基づいております。
a 美容サロン向けICT事業
美容サロン向けICT事業では、収益の柱であるシステム販売(物販)に、保守、コンテンツ、及び新たな課金型サービス等のストック収益の上積みを進めております。今期は新型コロナウイルス感染症の影響が残るなかで販売代理店との同行販売や展示会が徐々に解禁され営業活動も活発化し、「IT導入補助金の採択率の向上」「インボイス制度対応」「DX推進」等の追い風もあり、当初見通しを上回る実績での着地となりました。
システム販売(物販)では、美容サロン向け商品として、ユーザーのカスタマイズ要望にお応えするオンプレミス型POSシステムの「Sacla PREMIUM」と、マルチデバイスでSaaS型システムの「BEAUTY WORKS」の2本の基幹システムを提供しております。
2023年度も「IT導入支援事業者」に継続して選定され、IT導入補助金を活用した「Sacla PREMIUM」の受注が当初見通し以上の実績で着地いたしました。また、半導体不足に伴う商品品薄により延期していた大口ユーザーの納品が計画的に進んでおります。
美容ディーラー向け販売管理システム「i-SCAP/EX」においては、クラウド型電子請求書発行システム「楽楽明細」を提供する株式会社ラクス(東証プライム:3923)とのアライアンス(販売パートナー契約)により、インボイス制度、電子帳簿保存法に対応した電子請求等のシステム提供を開始しております。これにより美容ディーラーのバックオフィス業務の改善と生産性向上と併せて、販売代理店化につなげ、新規ユーザー獲得推進による売上も増加しております。
課金型ストックビジネスでは、2023年1月に新コンテンツ「LINEミニアプリ」連携がスタートしたことにより、これまで課金型ストックビジネス構築を牽引してきたスマホアプリ(Salon Appli)や「Google で予約 (Reserve with Google)」、楽天スーパーポイント連携等の、WEBコンテンツ収益で更なる積み上げをしてまいりました。
また今後の事業展開に向けて、理美容業界における新たなサービスの提供に向けて、ヘアサロン「モッズ・ヘア」を運営管理する株式会社エム・エイチ・グループ(東証スタンダード:9439)との連携を進めております。
一方、セグメント利益においては、円安に伴う仕入れ等の原価増や、社名変更及び東京オフィス移転等による一時的な費用負担がありましたが、好調な売上により堅調に推移いたしました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は1,684,035千円(前連結会計年度比12.8%の増加)、セグメント利益(営業利益)は164,186千円(同13.4%の増加)となりました。
b 中小企業向けビジネスサービス事業
中小企業向けビジネスサービス事業では、中小企業の経営支援のため、会計・経理業務を中心に各種サービスを提供しております。
コア業務の会計サービスは、月次決算等の財務報告を中心に、資金繰りサポートや記帳及び給与計算等の事務代行(BPO)サービスの提供、並びに関連する会計・給与・販売管理ソフトのITシステム運用支援、及びリスクマネジメント(生保・損保代理店業務)を行っております。
また、経済産業省より「経営革新等支援機関」に認定され、お客様の経営課題の改善のための経営力向上計画策定や事業再構築支援等のコンサルティングサービスを提供しております。これらのサービス提供により既存顧客との関係はより強固なものとなり、さらに紹介パートナー契約企業、地域の金融機関や士業とのアライアンスにより安定した新規取引先の獲得につながっております。
今後も、インボイス制度や2024年1月からの電子帳簿保存法に関する各クライアントへのサポート対応のほか、事業承継や経営革新等支援機関としてのコンサルティングサービスの提供など各種サービスの拡充に努めてまいります。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は313,059千円(前連結会計年度比1.1%の減少)、セグメント利益(営業利益)は11,838千円(前連結会計年度は753千円の損失)となりました。
c 介護サービス事業
介護サービス事業では、介護付き有料老人ホームを3施設(栃木県佐野市、群馬県館林市、長野県小諸市)及び在宅支援事業(通所介護・短期入所生活介護・訪問介護・居宅介護支援・健康促進事業)を1施設(長野県小諸市)運営しております。
介護付き有料老人ホームでは、新規入居者は例年以上にあるものの、持病悪化によるご逝去や長期入院治療等による退去が重なったことに加え、地域の新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い入居までの期間が長くなるなどの要因から空室が増え入居稼働率が低下し収入減となりました。
また、在宅支援事業では、デイサービスの新規利用者が増えコロナ禍前の稼働率に戻りつつあるものの、ショートステイでは近隣の医療機関や介護施設等において新型コロナウイルス感染が断続的に発生しており、他施設の複数介護サービスを利用しているお客様によるキャンセルが増えるなどの影響がありました。
さらに、光熱費の高騰、食材を含む物価上昇に伴う諸経費の増加により、収益に大きな影響がありました。
以上の結果、当連結会計年度の売上高は726,021千円(前連結会計年度比4.4%の減少)、セグメント利益(営業利益)は42,427千円(同38.6%の減少)となりました。
② 財政状態の状況
a 流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高は1,520,400千円(前連結会計年度末比527,541千円の減少)となりました。これは主として、現金及び預金の減少(同556,583千円の減少)、売掛金の増加(同25,231千円の増加)によるものであります。
b 固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高は1,455,652千円(前連結会計年度末比33,284千円の増加)となりました。これは主として、投資その他の資産のその他に含まれる差入保証金の増加(同41,724千円の増加)、建物及び構築物(純額)の増加(同33,597千円の増加)、ソフトウエアの減少(同10,150千円の減少)、ソフトウエア仮勘定の減少(同25,482千円減少)によるものであります。
c 流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高は523,396千円(前連結会計年度末比132,356千円の減少)となりました。これは主として、短期借入金の減少(同200,000千円の減少)、未払法人税等の増加(同44,141千円の増加)によるものであります。
d 固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高は608,133千円(前連結会計年度末比28,976千円の減少)となりました。これは主として、長期借入金の減少(同61,680千円の減少)、資産除去債務の増加(同27,590千円の増加)によるものであります。
e 純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は1,844,522千円(前連結会計年度末比332,924千円の減少)となりました。これは主として、自己株式の増加(同462,182千円の増加)、利益剰余金の増加(同125,920千円の増加)によるものであります。
以上の結果、当連結会計年度末の総資産は2,976,052千円(前連結会計年度末比494,257千円の減少)となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ556,583千円減少し1,209,125千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は339,742千円(前連結会計年度は253,204千円の獲得)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益242,728千円、減価償却費152,302千円、法人税等の支払額50,532千円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は135,709千円(前連結会計年度は112,321千円の獲得)となりました。これは主に、無形固定資産の取得による支出85,109千円、差入保証金の差入による支出41,799千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は760,616千円(前連結会計年度は326,802千円の使用)となりました。これは主に自己株式の取得による支出462,801千円、短期借入金の返済による支出200,000千円、長期借入金の返済による支出63,680千円、配当金の支払額32,082千円によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の状況
a 生産実績
当連結会計年度における生産金額をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については相殺消去しております。
b 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間取引については相殺消去しております。
2.主な相手先別の販売実績については、当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため、記載を省略しております。
c 受注実績
当社グループの販売品目は、受注生産形態をとらないため、該当事項はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は、以下のとおりであります。文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(固定資産の減損)
当社グループでは、固定資産の減損に係る回収可能性の評価にあたって、資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて、固定資産の帳簿価額を回収可能性まで減損し、当該減少額を減損損失として計上することとしております。減損の兆候の把握、減損損失の認識及び測定にあたって、慎重に検討を行っておりますが、事業計画や市場環境の変化により、その見積り額の前提とした条件や仮定に変更が生じた場合、減損処理が必要となる可能性があります。
(繰延税金資産)
当社グループでは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、回収可能額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、当期純損益額が変動する可能性があります。
(のれんの評価)
のれんの評価については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照ください。
② 経営成績の分析
当連結会計年度における経営成績は、売上高につきましては2,742,420千円、売上総利益1,086,495千円、営業利益227,866千円、経常利益230,837千円、親会社株主に帰属する当期純利益は157,936千円となりました。
a 売上高
当連結会計年度の売上高は、2,742,420千円(前連結会計年度比6.0%の増加)となりました。
売上高の分析につきましては「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 経営成績の状況」をご参照ください。
b 売上原価
当連結会計年度の売上原価は、1,655,924千円(前連結会計年度比10.1%の増加)となりました。
c 販売費及び一般管理費
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、858,628千円(前連結会計年度比0.1%の減少)となりました。
d 営業外損益
当連結会計年度の営業外収益は、8,269千円(前連結会計年度比228.4%の増加)となりました。
営業外費用は、5,298千円(同49.2%の増加)となりました。
e 特別損益
当連結会計年度の特別利益は34,956千円(前連結会計年度比51.2%の減少)となりました。これは、旧東京本社オフィスの立ち退きに伴う家賃免除益34,956千円によるものであります。
特別損失は、23,065千円(前連結会計年度比83.0%の減少)となりました。これは主として、東京本社移転に伴う事務所移転費用14,276千円、減損損失5,738千円によるものであります。
③ 財政状態の分析
財政状態の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② 財政状態の状況」をご参照ください。
④ キャッシュ・フローの分析
各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑤ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、ソフトウエア開発に伴う製造費用の他、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。必要な資金については、自己資金及び借入金による資金調達を基本としております。
資金の流動性については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
⑥ 経営上の目標の達成状況
当社の収益目標である自己資本利益率(ROE)10%に対して、当連結会計年度における自己資本利益率(ROE)は7.9%となりました。引き続き、厳しい市場環境に屈することなく、企業価値を高め、持続的な成長を図ってまいります。
⑦ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、業界環境、事業内容、法的規制等様々なリスク要因があると認識しております。
⑧ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社グループが今後、持続的な成長を果たすためには、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載の様々な課題に対処していくことが必要であると認識しております。これらの課題に対し常に最大限入手可能な情報に基づき、現在及び将来の事業環境を認識し最適且つ迅速な対応に努めていく方針であります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1. 報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、商品・サービス別に戦略を立案し、事業活動を展開しております。したがって、当社グループは商品・サービス別のセグメントから構成されており、「美容サロン向けICT事業」、「中小企業向けビジネスサービス事業」、「介護サービス事業」の3つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
① 美容サロン向けICT事業
当セグメントは、美容サロン等を主要顧客とし、特定業種に特化した自社開発のパッケージソフトの提供や、ICT活用による経営支援及びソリューションサービスを行っております。
② 中小企業向けビジネスサービス事業
当セグメントは、中小事業の人材不足を補い経営のサポートを行う目的で、人材派遣、経理・事務代行及び企業経営のソリューションサービスを提供しております。
③ 介護サービス事業
当セグメントは、連結子会社のTBCシルバーサービス株式会社において、介護付き有料老人ホームの運営を主軸にした介護サービスの提供を行っております。
2. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の内部収益及び振替高は予め定めた合理的な価額に基づいております。
3. 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
(単位:千円)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産賃貸事業等を含んでおります。
(注)2.その他の収益は、「リース取引に関する会計基準」に基づく賃貸収入であります。
当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
(単位:千円)
(注)1.「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、不動産賃貸事業等を含んでおります。
(注)2.その他の収益は、「リース取引に関する会計基準」に基づく賃貸収入であります。
4. 報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(単位:千円)
(単位:千円)
(単位:千円)
(注)全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない、現金及び預金、投資有価証券及び繰延税金資産等であります。
(単位:千円)
(注)全社負債は、主に報告セグメントに帰属しない、未払費用等及び退職給付に係る負債であります。
(注) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない、全社資産に係る設備投資増加額であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3. 主要な顧客ごとの情報
連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の主要顧客はありません。
当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
1. 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。
2. 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3. 主要な顧客ごとの情報
連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の主要顧客はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
(注) 「その他」セグメントにおける賃貸等不動産及び報告セグメントに帰属しない全社資産の減損損失を計上しております。
当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
(注) 「その他」セグメントにおける賃貸等不動産に係る減損損失を計上しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2021年11月1日 至 2022年10月31日)
当連結会計年度(自 2022年11月1日 至 2023年10月31日)
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。