事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
プラットフォーム | 303 | 63.8 | 99 | 70.9 | 32.5 |
メディア広告 | 171 | 36.1 | 42 | 29.9 | 24.3 |
その他 | 1 | 0.1 | -1 | -0.7 | -155.1 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、「伝えたいことを、知りたい人に。」というビジョンのもと、ユーザーひとりひとりにとって価値のある最適なコンテンツを継続的に届けることを使命としております。当社は、人によっては価値を感じられない情報でも、世界の誰かにとっては大切な情報がまだ眠っていると考えており、大切な情報を伝えたいと考える人の思いを掘り起こし、知りたいと考える人に素早く・確実につなげるプラットフォームの運営を目指しております。
具体的な事業展開としては、メールマガジン配信プラットフォームを中心とした「プラットフォーム事業」、4つのメディアMAG2 NEWS(まぐまぐニュース)・ MONEY VOICE(マネーボイス)・ TRiP EDiTOR(トリップエディター) ・by them(バイゼム)から構成される「メディア広告事業」およびイベントを企画運営する「その他事業」を展開しております。
(1) プラットフォーム事業
当社の創業以来の中核事業であり、メールマガジンを中心としたテキストコンテンツ配信プラットフォーム「まぐまぐ!」および記事販売プラットフォーム「mine」が属しております。特に「まぐまぐ!」は1999年からメールマガジン配信業者として20年以上に渡り安定的にメールマガジン(以下「メルマガ」)が配信できる仕組みを提供し続けております。
当社のプラットフォーム事業の主要なサービスの内容は以下のとおりであります。
① 有料メルマガサービス
有料メルマガサービスは、有料メルマガの発行を希望するクリエイターが、「まぐまぐ!」のプラットフォームを利用することで有料のメルマガの配信を行うことができるサービスであります。
クリエイターは定期的にメルマガの執筆・発行を行い、当該クリエイターの有料メルマガセールスページに訪れた読者がメルマガを購読すると、メルマガ購読のサービス対価として毎月継続的に購読料が課金されることとなります。当該購読料をクリエイターと当社で分配することで、当社は収益を得ております。
当社はプラットフォーマーとして、メルマガの販売支援やクリエイターの活動の支援、クリエイター同士の交流支援等を実施しております。また、クリエイターは当社「まぐまぐ!」のプラットフォームを利用するにあたり、イニシャルコストがかかることはなく、ランニングコスト(年会費、決済手数料、システム運営費、回線使用料、人件費など)も当社で全て負担することから、クリエイターがメルマガ発行にあたりコストを負担することはありません。他にも、当社が運営するWebメディアに記事を掲載することにより有料メルマガへの送客が可能となるなど、読者増加のために当社が構築したサポート体制を利用することができます。
当社のメルマガサービスは、毎日平均約1,000万通のメール送信を10年以上実施しており、大量配信を安定かつ継続的に行っております。また、メルマガコンテンツをアプリで利用できるサービス「まぐまぐリーダーアプリ」をリリースし、従来の利用方法と比べ、ユーザーインターフェイスが大きく改善しました。
以上のことから、クリエイターの活動の中でより効果的かつ効率的に届けたい情報の配信が可能となります。
② 無料メルマガサービス
「まぐまぐ!」のプラットフォームを利用して、無料メルマガの発行を行うクリエイターに対して付加サービスを提供することでサービス課金収益をあげる事業であります。具体的には以下のサービスによって構成されております。
③ ライブ配信サービス
ライブ配信サービス「まぐまぐ!Live」は、テレビの生中継のようにスマートフォンアプリやWebブラウザ上で映像や音声をリアルタイムに配信できるサービスであります。
メルマガサービス「まぐまぐ!」のクリエイターは「まぐまぐ!Live」を通じて、メルマガ読者へリアルタイムに情報を届けることができるとともに、配信はメルマガ読者に限らず視聴することも可能なため、より多くのユーザーへ情報を届けることができる仕様となっております。また、「まぐまぐ!Live」は音声だけの配信「ラジオモード」を用意しており、より多くのクリエイターが利用できる環境となりました。
ユーザーはWebブラウザや「まぐまぐ!Live」アプリを通じて、ライブ配信の視聴やクリエイターとコミュニケーションを取ることができます。また、「まぐまぐ!Live」アプリはバックグラウンド再生に対応しているため、気軽にライブ配信を視聴することもできます。
今後は、クリエイターのマネタイズをサポートするため、チケット購入者だけのライブ配信や、ライブ配信中のギフト機能(投げ銭機能)の機能を強化してまいります。マネタイズ部分をサポートする機能が拡充することで、クリエイターのコンテンツと配信手段が多様化され、より有益な情報をユーザーへ届けることが可能となります。
④ mine
様々な分野のクリエイターが「記事単位の作品」を届けられるコンテンツプラットフォームであります。クリエイターが書きたかったこと、勢いで書いてみたこと、書かなければいけなかったこと等、どうしても伝えたいメッセージを最小単位の「作品」に仕上げて、読者にいち早く届けるサービスであります。
有料メルマガと比較して、読者側では定期継続課金ではなく、購読を希望する記事単位で購入するサービスとなっております。またクリエイター側では、定期的な発行を必要としないという特徴を持っております。
なお、事業の選択と集中の観点から、2023年3月31日をもちまして、クリエイターの新規記事投稿を停止し、読者による記事の購入を終了いたしました。当社の事業および業績への影響は軽微であると判断しております。
(2) メディア広告事業
メディア広告事業はWebメディアの「MAG2 NEWS」・「MONEY VOICE」・「TRiP EDiTOR」・「by them」の運営および「Webメディアコンテンツ」・「メルマガコンテンツ」の広告枠販売サービスが属しております。「伝えたいことを、知りたい人に。」というビジョン実現のための表現方法の拡充、メルマガコンテンツの有効利用を目的として、2014年に「MAG2 NEWS」を立ち上げたことを皮切りとして、現在で4つのWebメディアを運営しております。
本事業は当社が運営しているWebメディア・オフィシャルメルマガ(注1)に対して設置している広告枠を利用し、広告サービスを顧客企業へ提供をすることで、当該顧客企業から支払われる掲載料を広告収入として得ております。具体的には純広告(注2)・アフィリエイト広告(注3)・アドネットワーク広告(注4)によって広告収入を得ております。
メディア広告事業が関連するインターネット広告市場につきましては、以下のように公表されております。
「2022年の日本の総広告費は通年で7兆1,021億円(前年比104.4%)で、新型コロナウイルス感染症の感染拡大、ウクライナ情勢、物価高騰など国内外の様々な影響を受けつつも、1947年に推定を開始して以降、過去最高となりました。その中で「インターネット広告費」は、社内のデジタル化を背景に継続して高い成長率を保っており、3兆912億円に達し、日本の総広告費全体の43.5%を占めました。(※1)
広告媒体別構成比で分析するとインターネット広告費が広告市場全体に占める割合が43.5%となり、これは旧来型のメディアである新聞・雑誌・ラジオを合計した9.0%(それぞれ5.2%・1.6%・1.6%)を大きく上回ると共に、地上波テレビの割合の23.6%を超える規模に成長しており、広告市場全体における重要性も年々増していると分析しております。(※2)
インターネット広告媒体費総額の推移(予測)
出典:広告費データは、株式会社電通『2021年 日本の広告費』および株式会社CARTA・COMMUNICATIONS、株式会社D2C、株式会社電通、株式会社電通デジタル『2021年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析』より引用
上記データよりインターネット広告市場は、今後も継続的な成長が見込まれる市場であり、メルマガコンテンツとのシナジー効果を生む重要な事業であると位置づけております。当社の大きな資産であるメルマガコンテンツを利用、かつプラットフォーム事業で長年培った資産(人・情報)を活用することで、現在では本事業をスタートした第17期と比較して約13倍の年間UU(注5)を獲得する等、継続的に成長しております(第17期年間UU/8,756千UU→第24期年間UU/114,538千UU)。
※1 株式会社CARTA COMMUNICATIONS、株式会社D2C、株式会社電通、株式会社電通デジタル、株式会社セプテーニ・ホールディングス『2022年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析』より引用
※2 広告費データは、株式会社電通『2022年 日本の広告費』および株式会社サイバー・コミュニケーションズ、株式会社D2C、株式会社電通、株式会社電通デジタル『2021年 日本の広告費 インターネット広告媒体費 詳細分析』より引用
① 運営Webメディアコンテンツ
当事業年度末時点で4つのWebメディアコンテンツを運営しております。各メディアジャンルに特化した情報(ニュース・金融・旅行・恋愛記事)をインターネットを通じて提供しております。運営メディアは下記のメディアとなります。
・MAG2 NEWS(まぐまぐニュース) アクセスデータ 年間 42,230千UU(当事業年度末時点)
「まぐまぐ!」から発行されるメルマガを編集して、ニュース記事としてWebで紹介する総合ニュースメディアであります。政治・経済・ビジネス・芸能・科学などの各分野の専門家による記事を提供し、様々な分野のコンテンツを掲載しております。
・MONEY VOICE(マネーボイス) アクセスデータ 年間 13,618千UU(当事業年度末時点)
MAG2 NEWSと同様にメルマガプラットフォーム「まぐまぐ!」のマネー系メルマガからピックアップした情報のニュース記事ならびに書き下ろしのオリジナル記事を織り交ぜ紹介する、金融系Webマガジン(Webサイト)であります。最新の経済・金融ニュースの解説を中心に株式・為替・債券・先物・不動産など投資家に役立つ情報をお届けし、投資の初中級者に向けた総合金融情報サイトとして運営をしております。
・TRiP EDiTOR(トリップエディター) アクセスデータ 年間 22,706千UU(当事業年度末時点)
「旅も人生も、もっと楽しく編集できる」をキャッチフレーズとして、メルマガ「まぐまぐ!」で活躍する知識豊富なクリエイターたちが35歳以上のビジネスパーソンをメインターゲットに「旅をすること、いきること」の新たな魅力を再提案する旅行メディアとして運営をしております。
・by them(バイゼム) アクセスデータ 年間 27,112千UU(当事業年度末時点)
これまでのWebメディア運営のノウハウを活かし、新たに「恋愛」をテーマとしたメディアとして2019年8月に運営開始しております。性別・人種・考え方を問わず普遍的な悩みである「恋愛」の悩みに、メルマガ「まぐまぐ!」で活躍するクリエイターたちが多角的な視点で答えていくメディアであります。個人の多様性を受け入れ、女性のみならず元来のターゲット層である35歳以上の男性を含む幅広いユーザー層をターゲットとしております。恋をはじめとする人間関係に悩む人々が一歩前へ進む手助けを行う、ポジティブで多様性を持つ恋愛メディアとして運営しております。
○当社が運営する各メディアの年間のUUの推移は以下のとおりであります。
(注) 第18期は決算期変更の影響で10ヶ月分のUUが集計されております。第20期中(2018年3月)に「ジモトのココロ」を「TRiP EDiTOR」にリニューアルしております。第21期中(2019年8月)に「by them」をリリースしております。
② メルマガコンテンツ
当社は1999年からメルマガ配信のプラットフォームの事業に取組んでおります。有料メルマガと無料メルマガが発行され、登録した読者に向けて届けられております。そのうち無料メルマガに対して広告枠を設定し、顧客企業に提供することで広告収入を得ております。
また、メルマガ読者の増加獲得を希望する無料メルマガクリエイターを対象として、本広告枠を活用することで当該無料メルマガの魅力を訴求し、読者獲得をサポートする「メルマガ読者増加メニュー」サービスも展開しており、一定の課金収益を得ております。
(3) その他事業
その他事業においては、イベント企画等が属しております。イベント企画はクリエイターの活動の支援と促進を目的としています。当社がクリエイターの活動を支援し、活性化のサポートをすることで、クリエイターの知名度と信頼性を向上させ、ブランディングに貢献しております。当事業年度中は、人気クリエイターを講師に迎えた有料の講演会・イベント等を2件開催し、それぞれのクリエイターのコミュニケーションの機会を創出いたしました。
(説明事項)
(注1) オフィシャルメルマガ
当社プラットフォームで無料メルマガを登録中の読者に対し、まぐまぐ!のWebメディア更新情報や各種新着情報を配信する公式メルマガサービス。
(注2) 純広告
当社Webメディアやメルマガの広告枠を、広告主が買い取り形式で購入する広告。
(注3) アフィリエイト広告
当社Webメディアやメルマガに掲出された広告の獲得成果に応じて成果報酬が発生する広告。
(注4) アドネットワーク広告
当社Webメディアや他社メディアを束ねた広告配信ネットワークに対し自動配信される広告。
当社は当該広告のクリック数や表示回数に応じて広告収入を得ております。
(注5) UU(ユニーク・ユーザー)
当社が運営するWebメディアの各ページに訪問したユーザーの実数を表す数値。集計期間中は同じWebメディアに同じユーザーが何度訪問した場合でも1UUとしてカウントされます。
事業系統図は以下のようになります。
(注) 1.「メルマガ」は、メールマガジンの略称です。
2.「mine」については、業績に与える影響は僅少であるため、事業系統図への記載は省略しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限が緩和され経済活動の正常化に向け緩やかな持ち直しの動きがみられる一方、不安定な国際情勢による原材料やエネルギー価格の上昇や金融資本市場の変動等による下振れリスクの高まりなど、依然として先行きが不透明な状態が続いております。
当社を取り巻く事業環境において、プラットフォーム事業が属する静止画・テキストコンテンツ市場につきましては、「デジタルコンテンツ白書2023」(一般社団法人デジタルコンテンツ協会)によると2022年度の市場規模は前年比97.0%の3兆256億円となりました。また、当社のメディア広告事業が属するインターネット広告市場につきましては、「2022年日本の広告費」(株式会社電通)によると2022年のインターネット広告費(インターネット広告媒体費のみ)は前年比115.0%の2兆4,801億円となり、前年に引続き高い成長率で推移しております。
当事業年度における当社の業績は、売上高は475,427千円(前年同期比17.0%減)、営業損失は78,926千円(前年同期は営業利益9,271千円)、経常損失は78,619千円(前年同期は経常利益9,273千円)、当期純損失は478,863千円(前年同期は当期純利益4,840千円)となりました。
セグメントごとの業績は、次のとおりであります。
(プラットフォーム事業)
プラットフォーム事業においては、メルマガ配信プラットフォーム「まぐまぐ!」および記事販売プラットフォーム「mine」が属しております。
当セグメントの主軸である有料メルマガサービスに関して、メディア広告事業と連携して新規クリエイターの獲得を推進しております。さらに、ライブ配信サービス「まぐまぐ! Live」に関して、有料メルマガクリエイターによるライブ配信の利用促進を進めてまいりました。加えて、ユーザーインターフェースの改善に継続的に取り組んでいくことにより、プラットフォームの利便性の改善およびユーザビリティの向上に努めております。
その結果として、プラットフォーム事業の売上高は303,355千円(前年同期比7.8%減)、セグメント利益は98,718千円(前年同期比25.9%減)となりました。
(メディア広告事業)
メディア広告事業においては、Webメディアの運営および「Webメディアコンテンツ」・「メルマガコンテンツ」の広告枠販売サービスが属しております。
Webメディアにおいては、自社メディア「MAG2 NEWS(まぐまぐニュース)」「MONEY VOICE(マネーボイス)」「TRiP EDiTOR(トリップエディター)」「by them(バイゼム)」の知名度およびユーザー満足度の向上を模索してまいりました。新規ライターの獲得や話題性のある記事を数多く掲載し、PVおよびUU数が堅調に推移した一方で、新型コロナウイルスの影響により企業の広告出稿が縮小しており、広告単価は引続き低い水準となっております。また、Webメディアコンテンツ・メルマガコンテンツの広告枠販売においては、需要の高まりのある業種を中心に広告販売の強化を行っている一方で、新型コロナウイルスの影響で広告需要の減少および広告単価低下の影響を受けております。
その結果として、メディア広告事業の売上高は171,422千円(前年同期比29.4%減)、セグメント利益は41,615千円(前年同期比54.9%減)となりました。
(その他事業)
その他事業においては、イベント企画等が属しております。イベント企画はクリエイターの活動の支援と促進を目的としています。当社がクリエイターの活動を支援し、活性化のサポートをすることで、クリエイターの知名度と信頼性を向上させ、ブランディングに貢献しております。
当事業年度においては、オンライン上でクリエイターを講師に迎えた有料の講演会・イベント等を2件開催しております。
その結果として、その他事業の売上高は650千円(前年同期比35.7%増)、セグメント損失は1,008千円(前年同期はセグメント損失2,193千円)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当事業年度末における総資産につきましては、前事業年度末に比べ503,581千円減少し、1,034,967千円となりました。これは主に、現金及び預金が152,877千円減少したこと並びに、ソフトウエアおよびソフトウエア仮勘定が合わせて311,398千円減少したこと等によるものであります。
(負債)
当事業年度末における負債につきましては、前事業年度末に比べ24,718千円減少し、140,654千円となりました。これは主に、未払金が23,680千円減少したこと等によるものであります。
(純資産)
当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末に比べ478,863千円減少し、894,313千円となりました。これは、当期純損失の計上により利益剰余金が478,863千円減少したことによるものであります。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前事業年度末に比べ152,877千円減少し、832,856千円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により獲得した資金は19,971千円(前年同期は6,159千円の使用)となりました。この主な要因は、法人税等の還付及び還付加算金16,443千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は172,846千円(前年同期比48.4%減)となりました。この主な要因は、無形固定資産の取得として171,956千円支出したこと等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は1千円(前年同期比100.0%減)となりました。これは、配当金の支払いによるものであります。
④ 生産、受注および販売の実績
a 生産実績および受注実績
当社で行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績および受注実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b 販売実績
当事業年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 主な相手先別の販売実績および総販売実績に対する割合
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針および見積り
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額および開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りによる不確実性のため、実績の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。この財務諸表の作成にあたる重要な会計方針につきましては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1) 財務諸表 注記事項 重要な会計方針」に記載しております。
② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(売上高)
当事業年度の売上高は475,427千円(前年同期比17.0%減)となりました。
プラットフォーム事業において、新規クリエイター獲得のための営業活動の促進および有料メルマガクリエイターによるライブ配信の利用促進等の施策を実行した結果、「まぐまぐ!」の有料会員数が堅調に推移しました。メディア広告事業においては、広告単価減少の潮流を受けましたが、その他事業において、オンライン上でクリエイターを迎えた有料の講演会・イベント等を開催した結果であります。
(売上総利益)
当事業年度における売上原価は291,012千円(前年同期比4.2%減)となりました。
これは主に、プラットフォーム事業およびメディア広告事業にかかるソフトウェアの減価償却費が増加したものの、制作部門の給与手当等の人件費が減少したことによるものであります。
その結果、当事業年度の売上総利益は184,415千円(前年同期比31.4%減)となりました。
(営業損失)
当事業年度における販売費及び一般管理費は263,342千円(前年同期比1.5%増)となりました。
これは主に、メディア広告事業における業務委託費の増加によるものであります。
その結果、売上総利益から販売費及び一般管理費を差し引きました当事業年度の営業損失は78,926千円(前年同期は営業利益9,271千円)となりました。
(経常損失)
当事業年度の営業外収益は307千円(前年同期は1千円)となりました。
この結果、当事業年度の経常損失は78,619千円(前年同期は経常利益9,273千円)となりました。
(当期純損失)
当事業年度の特別損失は397,412千円となりました。これは主に、減損損失の計上によるものであります。
これらの結果を受け、当事業年度の当期純損失は478,863千円(前年同期は当期純利益4,840千円)となりました。なお、法人税等調整額を含む法人税等合計は、2,831千円(前年同期比36.1%減)であります。
③ 財政状態およびキャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの分析については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
④ 資本の財源および資金の流動性
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の資金需要のうち主なものは、プラットフォーム事業の機能強化や新規サービスの開発に係る開発保守費用、人件費および決済手数料等の営業費用であります。これらの資金需要に対しては現状では自己資金の範囲内で賄えておりますが、資金需要の額や使途に合わせて多様な調達手段を検討してまいります。第25期事業年度末における現金及び預金残高は832,856千円であり、充分な流動性を確保しております。
⑤ 経営成績に重要な影響を与える要因について
「3 事業等のリスク」に記載したとおり、事業内容、事業運営・組織体制等、様々なリスク要因が経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は常に市場動向や業界動向を注視しつつ、優秀な人材の確保と適切な教育を実施するとともに、事業運営体制の強化と整備を進めることで、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因に適切な対応を図ってまいります。
⑥ 経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。