事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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(単一セグメント) | 5,445 | 100.0 | 4 | 100.0 | 0.1 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、「美容師法」に基づき美容室(美容師法では「美容所」という)の経営をしており、その美容室において国家資格を有する美容師が美容施術(カット、パーマ、カラー等の施術)の提供を行っており、また、お客様に合ったヘアケア商品の販売を行っております。
美容室として「TAYA」「Shampoo」「MICHEL DERVYN」「ano」のブランドで全国展開を行い、お客様のニーズにお応えしております。
[事業系統図]
(注) 当社は売上の取扱区分として、下表のとおり区別しております。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当事業年度におけるわが国経済は、経済活動の正常化が進み、賃上げの動きやインバウンド需要の増加などにより景気は緩やかに改善上昇傾向にある一方、エネルギーコストや原材料の価格上昇は依然として継続し、ウクライナ情勢の長期化や米国の政権交代による経済への影響などの要因もあり、先行きは不透明な状況が続いております。
美容業界におきましては、美容室のオーバーストア状態による店舗間競争の激化や労働需給逼迫による美容師の獲得難、物価上昇による個人消費の停滞の懸念もあり、当社を取り巻く経営環境は厳しい状況が続いております。
このような状況の中、当社創業60周年また、中期経営計画『TAYA BX (Beauty Transformation) PROJECT』の最終年度となる当期においては、「トータルビューティカンパニーへの変革」、「TAYAブランドのリブランディング」、「人的資本経営の推進」の3つの施策を重点的に取り組み、多様化する社会の中においてお客様に愛され続ける美容室を目指すと同時に、収益の安定化を推し進め、持続的成長と企業価値向上に努めてまいりました。
店舗の状況につきましては、フリーランス美容室の新規出店を2店舗(ano駒沢、ano心斎橋)実施いたしました。また、直営美容室の改装7店舗(TAYA麹町店、TAYA西葛西店、TAYAひばりが丘店、TAYAアルカキット錦糸町店、TAYAイオンモール津田沼店、TAYAフォレオ博多店、TAYA天神店)、ブランド転換2店舗(TAYAアトレ四谷店、TAYAハービスPLAZA ENT店)、閉鎖6店舗(TAYA東林間店、TAYAアトレ大井町店、TAYA CRYSTALWORLDイクスピアリ店、TAYAルミネ池袋店、TAYAミーナ津田沼店、TAYA blue label イオンモール大和店)実施いたしました。これにより、当事業年度末の美容室店舗数は、63店舗となりました。
以上の結果、当事業年度の売上高は5,444百万円(前年同期比6.8%減)となり、営業利益3百万円(前年同期は営業損失23百万円)、経常利益4百万円(前年同期は経常損失28百万円)となりました。また、店舗閉鎖に係る費用や固定資産除却損、資産除去債務履行差額などを特別損失に36百万円を計上したことにより、当期純損失は62百万円(前年同期は当期純損失158百万円)となりました。
当事業年度末における財政状態は、次のとおりであります。
当事業年度末の総資産は1,986百万円となり、前事業年度末比19百万円の減少となりました。
流動資産の残高は557百万円(前事業年度末比154百万円減少)、固定資産の残高は1,429百万円(前事業年度末比135百万円増加)となりました。主な要因につきましては、建物の増加197百万円、ソフトウェアの増加48百万円があったものの、現金及び預金の減少101百万円、敷金及び保証金の減少108百万円、売掛金の減少23百万円があったことによるものであります。
当事業年度末の負債総額は1,570百万円となり、前事業年度末比16百万円の増加となりました。
流動負債の残高は866百万円(前事業年度末比62百万円減少)、固定負債の残高は703百万円(前事業年度末比78百万円増加)となりました。主な要因につきましては、社債の純増56百万円、長短借入金の純増51百万円、資産除去債務の増加42百万円、未払金の増加44百万円があったものの、未払費用の減少88百万円、未払消費税等の減少59百万円、預り金の減少24百万円があったことによるものであります。
当事業年度末の純資産は416百万円となり、前事業年度末比35百万円減少いたしました。
主な要因につきましては、資本金が12百万円増加、資本準備金が12百万円増加したものの、繰越利益剰余金が62百万円減少したことによるものであります。
以上の結果、自己資本比率は前事業年度末の22.5%から20.9%に減少いたしました。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ99百万円減少し、166百万円となりました。
また、当事業年度における各キャッシュ・フローは次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において、営業活動の結果支出した資金は67百万円(前期は25百万円の支出)となりました。
これは主に、減価償却費88百万円、売上債権の減少額23百万円があったものの、税引前当期純損失32百万円、未払費用の減少額88百万円、未払消費税等の減少59百万円、未払法人税等の支払額31百万円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において、投資活動の結果支出した資金は167百万円(前期は14百万円の支出)となりました。
これは主に、敷金および保証金の回収による収入123百万円があったものの、有形固定資産の取得による支出197百万円、資産除去債務の履行による支出48百万円、無形固定資産の取得による支出36百万円があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度において、財務活動の結果得られた資金は134百万円(前期は69百万円の支出)となりました。
これは主に、社債の純増56百万円、長短借入金の純増51百万円、新株予約権の行使による収入24百万円があったことによるものであります。
③ 仕入及び販売の実績
a.仕入実績
商品及び美容材料の仕入実績
(注) 1.金額は実際仕入価格で表示しております。
b.販売実績
c.都道府県別売上高
(注)調整額は、収益認識に関する会計基準の適用により、将来利用されると見込まれる金額を売上高より調整額として控除しておりますが、控除する金額を地域別に振分けることが困難なため、売上高の合計金額から一括して減額しております。
d.美容室の顧客収容能力及び入客実績
(注) 椅子数につきましては、各店舗のセット椅子数に当期の営業日数を乗じて算出しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の分析
(売上高)
売上高は、5,444百万円(前年同期比6.8%減)となりました。これは、リブランドによる改装を着手した店舗については売上が増加いたしましたが、その他の既存店について人手不足や顧客の来店周期の伸び等により入客が低調に推移したこと、また、店舗を6店舗閉鎖したことにより減収となりました。
(売上総利益)
売上総利益は842百万円(前年同期比0.7%増)となりました。これは、店舗閉鎖等により、労務費、地代家賃等の費用が減少しましたが、退去時の原状回復費用に係る単価が高騰している影響から、資産除去債務に係る履行差額が多額に発生したことによるものであります。
(営業利益)
営業利益は、3百万円(前年同期は営業損失23百万円)となりました。これは、事業構造改革に伴う広告宣伝費等の削減や業務委託先の見直し等により販管費22百万円減少ことよるものであります。
(経常利益)
経常利益は、4百万円(前年同期は経常損失28百万円)となりました。これは、休止資産関係費用が減少したことによるものであります。
(当期純損失)
当期純損失は、62百万円(前年同期は当期純損失158百万円)となりました。これは、主に店舗閉鎖に係る費用を計上したことによるものであります。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の事業においては、人件費や店舗運営維持に係る経費等の固定費比率が高いため、一定水準を越える売上を確保できれば大きく利益に寄与できるものの、反面売上が計画どおりにいかない場合は、それに伴う経費圧縮が困難となり、適正な利益水準を維持することが難しくなります。
③ 経営戦略の現状と見通し
昨今の我が国経済は、地政学リスクからの原材料価格、エネルギーコストの上昇に起因した物価上昇は更に加速しており、国内の消費への影響も懸念される中、人口減少社会や働く人々の価値観の多様化も進み、各業界での人手不足は深刻化を増しております。
美容業界も同様、美容師のなり手不足、美容サービスの多様化に伴う事業構造の変革期に直面しており、従来の延長線上にない変革が求められております。
この変革期に対応すべく、当社はDXを推進した美容室経営を実践すると同時に、いつの時代でも美容業にとって不変である人材・美容技術を発展させるため、2022年度より中期経営計画『T-ip60』並びに『TAYA BX (Beauty Transformation) PROJECT』を策定し、財務体質の早期改善と「デジタルと人の融合」の実現を推し進めてまいりました。
当事業年度においては、この事業構造改革が功を奏し、6期ぶりの営業黒字、経常黒字を成し得ております。しかしながら、中期経営計画の最終目標である当期純利益の黒字化は、期間中の達成に至りませんでした。そのため、2025年度においては、引き続き、『TAYA BX PROJECT』の施策を引き続き推進し、
・「リブランディングの更なる推進」
・「フリーランス事業の確立」
・「本部構造の改革」
について、更に重点的に推進することで、当期純利益の黒字化と、安定的に収益を創出できる体質を構築し、創業60周年を機とした「新たな株式会社田谷」への変革を進めてまいります。
④ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社の運転資金需要のうち主なものは、人件費や店舗地代家賃等の経費支払や商品仕入代金、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資によるものであります。
当社は、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
また、設備投資や運転資金の規模に応じて、新株予約権の発行による増資での資金調達も適宜行っております。
なお、キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
⑤ 経営者の問題認識と今後の方針について
当社の経営者は、現状認識と将来予測に基づき最良最善の営業戦略の推進と企業体質の強化に努めており、そのためには、「第2[事業の状況]1[経営方針、経営環境及び対処すべき課題等]」に記載しております課題に対処していくことが必要であると認識しております。
しかしながら、過当競争の激しい美容業界において当社を取り巻く経営環境は依然厳しさが続くものと予想されます。また、「第2[事業の状況]3[事業等のリスク]」で記載いたしました天候、個人消費動向等の外部要因が経営に重要な影響を与えるものとの認識もしております。
⑥ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5[経理の状況] 1[財務諸表等](1)[財務諸表]注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。