2026年3月期有価証券報告書より

人的資本

  • 社員数
    420名(単体)
  • 平均年齢
    34.6歳(単体)
  • 平均勤続年数
    3.7年(単体)
  • 平均年収
    4,325,863円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    1.9%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

1. 人材戦略に関する基本方針

当社は、「自分をおもいやり、人をおもいやり、その先をおもいやる。」という企業理念のもと、従業員一人ひとりの専門性と支援技術こそが企業価値および社会的価値の源泉であると位置づけています。
特に、障害者雇用支援サービスを提供する当社においては、支援技術の高度化、働きがいの向上、そして多様な人材が活躍できる環境整備を人材戦略の中心に据え、事業成長と社会的価値の創出を両立する組織づくりを推進しています。

当社は、支援サービスの質を高めるため、従業員のキャリア形成支援、ワークライフバランスの確保、育児・介護と仕事の両立支援、そして多様性を尊重する組織文化の醸成に取り組み、持続的な企業価値向上を図ります。

 

1-2. 重点取組領域

当社は、企業戦略と連動した人材戦略として、以下の重点領域を設定しています。

(1)専門性・支援技術の向上

障害者雇用支援に関する専門知識・支援技術の向上を目的に、研修体系の整備、社内資格制度、事例共有の仕組みを強化し、支援サービスの質向上と利用者満足度の向上を図る。

(2)働きがい・エンゲージメントの向上

従業員が自らの成長を実感し、働きがいを持って業務に取り組めるよう、評価制度の透明性向上、キャリア形成支援、コミュニケーション活性化施策を推進する。

(3)多様性・インクルージョンの推進

当社の理念に基づき、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる環境を整備する。
特に女性管理職比率の向上、障害のある従業員の活躍支援、柔軟な働き方の推進に取り組む。

(4)健康・安全・労働環境の整備

従業員の心身の健康を守ることを重要な経営課題と位置づけ、労働時間管理の徹底、メンタルヘルス支援、産業医体制の強化を進める。

(5)採用力強化・離職率低減

事業拡大に伴う人材確保に向け、採用チャネルの多様化、オンボーディング強化、離職率10%以内の維持を目標とした定着施策を推進する。

 

1-3.人材に関する指標と目標(KPI)

当社は、人材戦略の実効性を高めるため、以下のKPIを設定しています。

 

KPI

目標値

実績値

要因分析

離職率

10%以内

7.3%

働きがい向上や定着支援の取り組みが進み、離職が抑えられたため

女性管理職比率

30%以上

36.7%

女性の活躍支援を継続したことで、管理職登用が着実に進んだため

育児休業取得率

男性50%・女性100%

男性100%・女性100%

育児支援制度の整備、及び周知をしたことで育児休業の取得が促進されたため

平均残業時間

15時間未満

15時間

労働時間管理の徹底により、残業を適正な水準で維持できたため

障害者雇用率

3.0%以上

3.4%

職場環境整備が進み、障害者雇用が安定して拡大したため

 

2. 従業員給与等の決定方針

当社は、従業員が安心して働ける環境を整えることが、「自分をおもいやり、人をおもいやり、その先をおもいやる。」という理念の実現に不可欠であるとの考えから、適切な処遇改善を人的資本投資の重要な要素として位置づけています。

2024年4月からは、従業員の貢献に応えるための期末賞与制度および専門性向上を後押しする資格手当の拡充を実施しました。さらに、2026年4月からは、物価上昇による生活負担の増加に対応するため、物価高騰手当を支給し、従業員の生活安定を支援しています。

当社は、これらの施策に加え、支援技術の高度化や労働市場動向を踏まえた賃金体系の見直しを継続的に行うことで、従業員が安心して長期的に働ける環境を整備し、企業価値の持続的向上につなげていきます。

 

2-2. 賃金体系・評価制度の考え方

当社は、従業員の成長と貢献を適切に評価し、公正な処遇を実現するため、以下の賃金・評価制度を運用しています。

・職務・役割に応じた給与水準を設定

・年度ごとの評価により、成果・行動・専門性を総合的に評価

・評価者研修の実施により、公平性・一貫性を確保

・評価結果は昇給に反映

 

2-3. 処遇改善の取り組み

当社は、従業員の生活安定と働きがい向上を目的に、以下の処遇改善施策を実施しています。

・期末賞与制度の導入(2024年4月〜)

・資格手当の新設(2024年4月〜)

・物価高騰手当の支給(2026年4月〜)

・市場水準や物価動向を踏まえた賃金体系の継続的見直し

これらの施策を通じて、従業員が安心して長期的に働ける環境を整備し、企業価値の持続的向上につなげていきます。

 

(2)【従業員の状況】

① 提出会社の状況

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

420

34.6

3.7

4,325,863

1.9

 

セグメントの名称

従業員数(人)

障害者雇用支援サービス事業

326

(32)

報告セグメント計

326

(32)

その他

17

(0)

全社(共通)

77

(16)

合計

420

(48)

 (注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員、パートタイマー、人材会社からの派遣社員、季節工を含む。)は、年間の平均人員を( )外数で記載しております。

2.平均年齢及び平均勤続年数、平均年間給与の数値には、出向者及び臨時従業員の数値は含まれておりません。

3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります(2025年4月1日~2026年3月31日の期間で算出)。

4.全社(共通)として記載されている従業員数は、障害者雇用支援サービス事業及び障害者福祉事業以外の主に管理部門の従業員であります。

5.その他の内容は障害者福祉事業であります。

6.当事業年度において、従業員数は前事業年度末に比べ48名増加しております。これは主として、事業拡大に伴うサービス提供体制の強化を目的として新規採用を積極的に実施したことによるものであります。

 

② 労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は良好に推移しております。

 

③ 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額

    の差異

当事業年度

補足説明

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得

率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用

労働者

非正規雇用

労働者

36.7

100.0

75.1

81.7

84.0

-

 (注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する記載事項については、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

 

(1) ガバナンス

 当社は、サステナビリティに関する取組みを中長期的な企業価値向上のための経営課題と位置づけ、取締役会の監督のもと、全社的に推進しております。サステナビリティに関する基本方針および重点課題は、経営会議において審議のうえ取締役会に付議し、取締役会が最終的に承認・監督する体制としています。
また、代表取締役社長を委員長とする「リスク・コンプライアンス委員会」を設置し、その中で環境対応、人的資本、多様性推進、ガバナンス強化などに関する取組み方針を策定し、進捗状況を定期的に報告・評価する仕組みを整えております。「第4 提出会社の状況 4.コーポレート・ガバナンスの状況等 (1)コーポレート・ガバナンスの概要」に記載のコーポレート・ガバナンス体制のもとで、持続可能な社会の実現と当社の継続的な企業価値の向上を目指しております。また、コンプライアンス・情報セキュリティ等においても継続的な活動の改善及び強化に取り組んでおります。

 

(2) 戦略(人的資本)について

 当社は、「自分をおもいやり、人をおもいやり、その先をおもいやる。」という企業理念のもと、障害者雇用支援サービス事業及び障害者福祉事業を通じて、「誰もが自分らしく生きる社会の創造」を目指すゴールとしております。そのゴールの実現に向けて、企業の持続的かつ継続的な成長を目指し、従業員の職業能力の向上に取り組んでおります。当社の事業の特性上、障害者を直接的に支援する支援員が従業員の多くを占めており、人に依拠するところが大きいため、人的資本について記載しております。

 

①人材マネジメントサイクル

 従業員のキャリア形成を念頭に、採用からステップアップ(管理職登用など)まで連なったフローと連動することを意図して、人材マネジメントサイクルを構築、運用しております。特に従業員の定着と併せて、中間マネジメント層の育成を強化します。

 

 

 

②社内環境整備方針

 当社は、全従業員が企業理念を体現し「自分らしく生きること」を期待しており、その結果モチベーションが高く、より主体的に業務に取り組むことができるよう、以下のような各種人事施策を行い、積極的に社内環境整備に努めています。

 

a.勤務体系の多様化

 コロナ禍における対策として導入した在宅勤務にかかる取扱いを継続し、フル出社、フル在宅、在宅と出社のハイブリッドを選択できるなど、従業員の状況にあった勤務体系を選択できるようにすることで、従業員一人ひとりにあった働き方を支援しております。

 

b.ICT技術の活用

 各種業務用SaaS、ICTを最大限活用することで、ノンコア業務の負担軽減を図り、生産性の向上、学習機会の増加に繋げております。

 

c.スキルアップ支援制度

 従業員の自主的なスキルアップが当社への貢献として認められる場合に、大学などの専門機関の学費補助、また、会社が指定した資格取得においては会社より資格取得補助を支払っております。

 これらの支援を通して職業能力が高まり、それがサービスの質の向上に繋がると考えております。

 

d.eラーニング制度

 全社員が自主学習できるように外部のeラーニングシステム会社と契約を行い、従業員がいつでも好きな時に興味があるテーマの自主学習できる制度を構築、運用しております。

 

e.公募制の導入

 従業員のキャリア形成の一環で、通常のジョブローテーションに加えて、社内公募制度を導入しており、従業員自ら、自身が望む職種への配置転換にチャレンジすることができます。

 

f.従業員アンケートの実施

 全従業員を対象とした、定期的なストレスチェックはもちろん、エンゲージメント調査等も定期的に行うことで、従業員一人ひとりのコンディションや組織の状態等の理解に努め、個々の教育方針やプログラムに活かしております。

 

g.健康診断時のオプション検査の会社負担

 年1回全従業員を対象として健康診断において、乳がん検診等の一部項目において会社負担で受診をしていただけます。これは、誰もが自分らしく生きる社会を実現する上で、まずは従業員一人ひとりの健康こそが重要であると考えているからです。

 

h.階層別研修制度

 入社時研修に加え、その後も継続的にテーマ別・階層別の研修を多岐に渡って実施することで、従業員一人ひとりのキャリア・スキルアップに注力しております。一部の研修についてはアーカイブされており、録画した研修動画を随時視聴することが可能です。

 

i.社内大学「STARTLINE UNIVERSITY」の開設

 障害者就労支援の専門性と品質を高水準で維持、向上させるため、社員に対して科学的根拠に基づく支援技術の習得を推進しており、体系的に人材を輩出し続ける教育機関として社内大学を2025年開設。

 

j.評価制度

 従業員の努力と成果、チャレンジを公正に評価し、処遇に結びつけるとともに、人事評価制度を運用しております。また、評価者の質を高めるために、評価者を対象とした研修を継続的に実施しております。

 

(3) リスク管理

 当社は、リスクの軽減、予防のため、リスク管理規程の制定・運用及びリスク・コンプライアンス委員会を設置しております。その他、情報セキュリティ規程、個人情報保護管理規程及び反社会的勢力排除規程を定めており、内部監査により遵守の状況を監査し、コンプライアンスの遵守に努めております。必要に応じて、外部専門家に助言を求められる体制を整備するとともに、弁護士を窓口とする社外通報窓口や内部通報窓口を設置し、法令違反や不正行為等による不祥事の防止及び早期発見を図っております。

 また、リスク・コンプライアンス委員会においては、各部署より報告を受けたリスクに対して、リスクマトリクスによるリスク判定を行い、経営に重要な影響を与えるリスクを選別するなど、網羅的かつ体系的なリスク管理を行っております。リスクマトリクスにおいては、リスクの抽出・分析・評価を行った上で、優先的対応リスクを選定し、主幹部署が中心となってリスク低減に関する各種施策を実施しております。

 リスク・コンプライアンス委員会は四半期に1度開催され、代表取締役社長、各管掌取締役、常勤監査役、部・所長職が構成員です。当該リスク・コンプライアンス委員会の実施概要は、議事録として開催翌月の取締役会にて報告されることとなっております。

 なお、当社では、障害者雇用支援という社会的課題に対する取り組み自体がサステナビリティ経営の中核に位置づけられております。包摂的な雇用環境の整備や多様な人材の活躍支援を通じて、企業の社会的価値と経済的価値の両立を実現し、顧客企業にとっても人的資本経営・ESG対応の強化という機会を提供するビジネスモデルを展開しております。これらの取り組みは、社会的信頼の向上や新たな取引機会の創出にもつながるものと認識しております。

 

(4) 指標及び指標に対する目標・実績

 当社は、サステナビリティ関連のリスク及び機会に関する当社の実績を長期的に評価し、管理及び監視するために用いられる情報としての指標は具体的に定めておりませんが、今後の事業を進める中でその精緻化を図ってまいります。

 また、人的資本に関する方針及び社内環境整備に関する方針に関しましては、当社は現在目標値等を定めておりませんが、その具体的な目標設定や状況の開示については、今後の課題として検討してまいります。なお、人的資本に係る実績は、「第4 提出会社の状況 5.従業員の状況等 (2)従業員の状況」に記載のとおりです。