2026年3月期有価証券報告書より

人的資本

  • 社員数
    16名(単体)
  • 平均年齢
    52.5歳(単体)
  • 平均勤続年数
    2.2年(単体)
  • 平均年収
    11,217,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    22.5%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

① 経営方針・経営戦略等に関連付けた人材戦略

 当社は、「SLCトランスポーター創薬の新たな可能性を追求し、グローバルベンチャーとして世界中の人々が抱えるアンメット・メディカル・ニーズに応える革新的新薬の開発を通じ、人々が健康を維持し、希望を持ち続けることに貢献します」という企業理念の実現に向け、創薬研究、非臨床・臨床開発、事業開発及び管理機能等の各領域において、高度な専門性と多様な経験を有する人材の確保及び育成が重要であると認識しております。

 

 当社は研究開発段階にある創薬ベンチャーであり、限られた経営資源の中で研究開発活動を継続的かつ機動的に推進するとともに、事業開発及びパートナリングを通じた企業価値の向上を図るため、適材適所の人材配置を基本としつつ、中途採用を中心に、当社の事業戦略及び研究開発計画の推進に必要な人材の確保に努めております。また、人的資本を価値創造の源泉と位置付け、業務遂行に必要な専門知識及びスキルの向上に資する研修受講、学会・セミナーへの参加等を推奨しております。

 

 人材の多様性については、多様な知見、経験及び価値観を有する人材が活躍できる環境を整備することが、当社の持続的な成長に資するものと認識しております。一方で、当社は現時点において組織規模が小さく、事業上必要となる専門性を重視した採用を行っていることから、多様性に関する定量的な目標は設定しておりません。

 

② 従業員の給与等の額及び内容の決定に関する方針

 当社は、優秀な人材の確保及び定着並びに従業員の意欲向上を図るため、各従業員の役割、職責、専門性、経験、業務遂行状況及び会社への貢献度等を総合的に勘案し、給与(賞与を含む。)その他の給付の額及び内容を決定する方針としております。

 

(2)【従業員の状況】

① 提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

16

(2)

52.5

2.2

11,217

22.53

(注)1.従業員数は就業人員(委任契約である参与を含む)を記載しております。
また、臨時従業員(アルバイト、パートタイマーを含み、派遣社員は除く)は、年間の平均人員を()内に外数で記載しております。

なお、当期中において従業員数が5名増加しております。主な理由は、臨床開発の進捗に伴う業務拡大、及びSLCトランスポーター創薬のプラットフォーム化への対応等のため期中採用が増加したことによるものであります。

2.平均年間給与は、基準外賃金を含んでおります。

3.当社は創薬事業の単一セグメントであるため、セグメント情報との関連については、記載しておりません。

 

② 労働組合の状況

 当社において労働組合は存在しませんが、労使関係については円滑な関係にあります。

 

③ 使用人等のみに対して付与した新株予約権の内容

 当社は、使用人等のみに対する新株予約権を付与しております。当該新株予約権の内容については、「1 株式等の状況 (2) 新株予約権等の状況 ①ストックオプション制度の内容」に記載しております。

 

④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

 当社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(平成27年法律第64号)」及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)」の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は、以下のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社が判断したものであります。

(1)サステナビリティに関する考え方

 当社は、「SLCトランスポーター創薬の新たな可能性を追求し、グローバルベンチャーとして世界中の人々が抱えるアンメット・メディカル・ニーズに応える革新的新薬の開発を通じ、人々が健康を維持し、希望を持ち続けることに貢献します」を企業理念に掲げ、この理念実現のために、グローバルベンチャーとして挑戦する情熱、サイエンスの追求、コンプライアンスの徹底遵守を行動規範として定めております。

 当社は、未だ十分に開拓されていないものの有望な治療ターゲットと考えられるSLCトランスポーターを開発対象とし、SLCトランスポーターから有望な治療ターゲットとなるトランスポーターを選定し、その役割やメカニズムを解明することで、アンメット・メディカル・ニーズに応える医薬品開発に取組み続けてまいります。

 また、当社が持続的にアンメット・メディカル・ニーズに応える医薬品開発を実現するためには、当社の経営理念実現に向けて行動する、多様な人材を活用することが重要であり、社内労働環境の整備、各従業員の健康管理、ワークライフバランスの取れた働き方の実現等を通じ、社員が生き生きと働くことができるような組織風土の構築に全社的に取組む必要があると考えております。

 当社はアンメット・メディカル・ニーズに応える革新的新薬の開発を通じて、持続可能な社会の継続に貢献すべく、長期的な視野に立って事業活動を推進してまいります。

 また、当社は、非上場の段階からインパクトファンドより出資を受け、社会に対してポジティブなインパクトをもたらす事業展開を行うことにコミットしております。その一環として、当社では多くの医療従事者や患者インタビューを通じて、図1に示す因果ループ図を構築しました。

 

図1:「新薬の開発を通じて患者さんが希望を持ち続けることに貢献する」を表した因果ループ図

 

 当社は、治療効果の追求のみならず、患者様が治療の選択肢を持ち、医師との信頼関係のもとで納得感を持って治療に臨めることも重要な社会的価値であると認識しております。図1は、当社が多くの医療従事者や患者様へのインタビューを通じて整理した因果ループ図であり、新たな治療選択肢の提供が、患者様の安心感、納得感、医師と患者様との信頼関係、ひいては生活の質の向上に寄与し得るという考え方を示したものです。この考え方は、当社が掲げるFeel Better & Live Longerの実現に通じるものであります。

 

 近年の外部研究では、がん治療薬の効果の評価項目として頻繁に用いられる腫瘍縮小率(ORR)や無増悪生存期間(PFS)が、必ずしも全生存期間(OS)の延長と相関しないケースが報告されています※1。こうした背景から、従来の「腫瘍縮小率」などの単一指標のみでは治療効果を適切に評価することが難しいという課題も指摘されています。

 当社は、このような未充足の医療ニーズを背景に、新たな作用機序の創薬研究開発を進めております。当社が開発するLAT1阻害剤は、アンメット・メディカル・ニーズを有する患者様及びそのご家族に対して、ORRやPFSといった従来の臨床評価項目にとどまらず、治療選択肢の拡大、治療への納得感、医師と患者様との円滑なコミュニケーション等、より広範な課題への貢献を目指すものであります。また、医師にとっても、臨床現場における新たな治療選択肢の候補となり得ることで、患者様の状態や希望に応じた診療プロセスの向上に資する可能性があると考えております。

 当社では、このような考え方の下で創薬研究開発を進め、今後、臨床試験の進捗、対象疾患における治療選択肢拡大への貢献可能性、患者様・医療従事者への提供価値等を踏まえ、インパクトの測定・マネジメントに関する適切な方法の整備に向けた検討を進めていく方針です。

番号

解説または引用

※1

M. Merino et al., "Irreconcilable differences: The divorce between response rates, progression-free survival, and overall survival" J Clin Oncol., 2023, 41, 27062712.

 

(2)サステナビリティへの取組

① ガバナンス

 当社は、取締役会及びリスク・コンプライアンス委員会の活動を通し、サステナビリティ経営を実現するための当社戦略の実施及びサステナビリティ関連のリスク及び機会の監視・管理を行っております。当社では、サステナビリティ関連の戦略の立案、実行及びその監督にあたり、代表取締役社長を委員長とするリスク・コンプライアンス委員会において実施し、その内容や重要性に応じて取締役会に諮り、決定しています。

 当社のコーポレート・ガバナンスに関する詳細は、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等」をご参照ください。

 なお、サステナビリティ関連のリスク及び機会を監視し、管理するためのガバナンスのプロセス及びその手続については、当社の状況に応じて今後検討を行う予定です。

 

② リスク管理

 当社では、リスク管理体制の基本として「リスクマネジメント・コンプライアンス規程」を制定しております。代表取締役社長を委員長とし、委員会の構成メンバーは業務執行取締役、部長、ディレクターとし、監査等委員会委員長のほか、代表取締役社長が指名した者をオブザーバーとして参加させることができるリスク・コンプライアンス委員会を設置し、原則として年に2回以上開催することとしております。

 同委員会において、サステナビリティを含む事業のリスク及び機会を識別し、その発生可能性や影響度を評価し、その対応策を検討しております。また、識別されたリスク及び機会については、評価及び対応策の実施状況について同委員会で定期的にモニタリングを行うとともに、その結果を取締役会へも報告し、協議しております。

 当社は研究開発段階にある創薬ベンチャーであり、臨床試験の進捗に伴い研究開発費が先行して発生する事業特性を有しております。そのため、研究開発活動の継続性、財務基盤の維持・強化、適切なパートナリングの推進についても、持続的な企業価値向上に関わる重要なリスク及び機会として認識しております。

 当社が認識する事業上等のリスクに関する詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」をご参照ください。

 なお、サステナビリティ関連のリスク及び機会を識別し、評価し、及び管理するための具体的なプロセス等については、当社の状況に応じて今後検討を行う予定です。

 

③ 戦略

a.人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針

 人材の多様性については、当社が持続的な成長を遂げるためには多様性の観点で人材を活用すべきであると考えております。しかし、適材適所の人材を中途採用での獲得を中心に行っている当社の現状では、多様性に関する数値目標を設定するのではなく、多様な人材が当社にエントリーしやすく、かつ活躍できるような環境を整えることが重要であると認識しております。

 人材の育成については、当社の価値創造の源泉は、人的資本であると考えております。よって、人的資本を重要視して投資を行うことで、持続的な成長と企業価値向上の実現に繋げてまいります。特に当社では、各部門において業務遂行上必要である他、スキルアップとなる研修の受講を積極的に推奨しております。

 

b.社内環境整備に関する方針

 働き方改革の観点から、役職員が柔軟な働き方ができるよう、リモートワーク制度を導入しております。

 

④ 指標及び目標

  上記「③戦略」において記載したとおり、当社では多様な人材確保や人材育成を重要な戦略として取り組んでおりますが、組織が拡大中であることや定点観測が困難であるため、現時点では定量的な指標や目標は設定しておりません。今後、成長を続ける中で適切な指標や目標の設定について検討を進めていく予定です。