事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
-
利益
-
利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
(単一セグメント) | 7,881 | 100.0 | 1,637 | 100.0 | 20.8 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、連結子会社ESTIC (THAILAND) CO.,LTD.、ESTIC AMERICA, INC.及び関連会社SHANGHAI ESTIC CO.,LTD.の4社で構成されており、見込生産品であるナットランナ、ハンドナットランナ、サーボプレス、受注生産品であるネジ締付装置の製造・販売及び当社製品の修理・点検を主な事業とした単一セグメントで事業活動を行っております。したがって当社グループの事業内容を製品に関連付けて記載しております。
グループ各社の位置付けと事業内容
(1) 当社
当社は、ナットランナ、ハンドナットランナ、サーボプレス、ネジ締付装置の製造・販売及び当社製品の修理・点検を行っております。
(2) ESTIC (THAILAND) CO.,LTD.
ESTIC (THAILAND) CO.,LTD.は、当社製品(ナットランナ、ハンドナットランナ、サーボプレス)の販売及び据付、修理、その他付随業務を行っております。
(3) ESTIC AMERICA, INC.
ESTIC AMERICA, INC.は、当社製品(ナットランナ、ハンドナットランナ、サーボプレス)の販売及び据付、修理、その他付随業務を行っております。
(4) SHANGHAI ESTIC CO.,LTD.
SHANGHAI ESTIC CO.,LTD.は、当社製品(ナットランナ、ハンドナットランナ、サーボプレス)の中国国内向け販売、修理・点検及び、同ナットランナを組み込んだネジ締付装置の製造・販売を行っております。
(ナットランナ)
ナットランナはACサーボモーター(※①)、センサー、コントローラ(※②)で構成され、ACサーボモーターを駆動源とし、センサーからの情報をコンピュータにて解析しモーターを制御することにより、いわゆるボルト、ナット類のネジの締め付けを「ネジ締め付け理論」(※③)に基づいて最良の締め付け管理を行い、あらゆる使用環境でも緩まないネジ締め付けを実現する工具であります。
当製品は、機械装置に組み込んで使用しますので、主にセットメーカーに対して販売しております。
(ハンドナットランナ)
ハンドナットランナはナットランナをハンディタイプにしたもので、ナットランナが機械装置に組み込んで使用するのに対して、ハンドナットランナは作業者が直接手に持って締め付けを行う工具で、尚且つナットランナと同等の締め付け精度管理ができます。
従来、締め付けトルク(※④)が高くなるに従い締め付け時に発生する反力が強くなり人間が手で保持することが困難でしたが、パルス制御技術(※⑤)(日本、米国にて特許取得済み)により締め付け精度を確保したまま反力のみを軽減することにより実現した製品です。
(サーボプレス)
サーボプレスはナットランナの技術を応用したプレス機で、ACサーボモーター(※①)、センサー、コントローラ(※②)で構成され、ACサーボモーターを駆動源とし、モーターの回転力をボールネジ(※⑥)を介し直線運動に変えることにより対象物をプレスします。
従来の油圧式、エアー式や機械式プレスに比べ、消費エネルギーの低減、静寂性、高精度制御、トレーサビリティーに優れた特徴を有します。主に、圧入、カシメ、打ち抜き等に使用されます。
(ネジ締付装置)
ネジ締付装置は、ユーザー仕様に基づき上記ナットランナを組み込み、全てオーダーメードで設計製作するネジ締め付け専用の自動機械または半自動機械であります。
自動車や自動車部品などの組立工程におけるネジ締め付けに使用され、特に量産ラインにおいて使用される場合が大半です。
受注の内容によっては、ネジ締め付け部分以外にボルトの自動供給装置やその他周辺機器を設計製作する場合もあります。
(修理・点検)
ナットランナ、ハンドナットランナ、サーボプレスの有償修理、ネジ締め付け精度の点検等を行っております。
これらのナットランナ、ハンドナットランナ及びネジ締付装置は、主に国内外の自動車メーカーや自動車部品メーカーを中心に組立工程におけるネジの締め付けに使用されております。
特に自動車等の可動製品においてはその振動によりネジが緩みやすい環境にあり、ネジの緩みは直接当該製品の品質、機能の低下や安全性の低下につながる問題に影響する可能性が高く、製品の品質管理上緩まないネジの締め付けは重要な要素となっております。
また、製造工程における締め付けデータを外部出力することができ、製品固有の組立工程履歴を残すことにより製造物責任法(PL法)にも対応可能であり、またインターフェースにより製造ライン全体のネットワーク管理にも対応しております。
※用語説明
① ACサーボモーター
交流電源により駆動するモーターで、微細な回転位置と回転速度の制御が可能なモーターです。
モーターの中では優れた制御性能を有します。
② コントローラ
コンピューターを内蔵し、センサーから受信した情報をコンピューターで解析して最適なネジ締め付けを行うためにモーターの回転を制御する信号を発信する、いわばシステム全体の頭脳に相当します。
③ ネジ締め付け理論
ネジには弾性域と塑性域があります。
弾性域とは、ネジをねじ込んでいく過程において、ネジ首は伸びていきますが、鉄の性質上弾性があるので伸びたものは縮もうとする力があり、その弾性がある状態を弾性域といいます。
弾性域で振動が加わりますと、ネジ首が伸び縮みをし、その瞬間に雌ネジと雄ネジのそれぞれのネジ山の間に隙間ができることによりネジが緩みます。
塑性域とは、弾性域をこえてネジを伸ばしていくとネジが伸びきり縮む力がなくなる領域をいいます。塑性域までネジを伸ばすと、弾性がないので振動を加えてもネジは伸び縮みせず、ネジ山に隙間ができることがないので緩みません。
なお、塑性域を超えてネジを伸ばしていくと最後には破断します。
弾性域から塑性域に変化する点を降伏点といい、緩まないネジ締めとはこの降伏点を越えた点(出来るだけ降伏点に近い塑性域)までネジを伸ばす締め付け管理により実現します。
④ 締め付けトルク
ネジを締め付ける際の力の強さをいいます。単位はNm(ニュートンメーター)で表示します。
⑤ パルス制御技術
コンピュータ制御によりモーター出力のON、OFFを繰返し発生させることにより、高い締め付けトルクでも保持している手にかかる反力を軽減する技術です。
⑥ ボールネジ
円柱状になったネジとナットで構成され、ナット部もしくはネジ部の一方を固定してネジ部を回転させるとネジ山のピッチ×回転数分の距離をナット部もしくはネジ部が直線方向へ移動します。主に回転運動を直線運動に変換する場合に使用されます。
事業の系統図は次のとおりであります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
イ 財政状態
資産の部
当連結会計年度末の資産は、12,056百万円と前連結会計年度末比1,325百万円の増加となりました。増加の主な内訳は、現金及び預金が1,787百万円、商品及び製品が252百万円増加した一方、売掛金が157百万円、仕掛品が299百万円、未収消費税等が159百万円減少したためであります。
負債の部
当連結会計年度末の負債は、1,485百万円と前連結会計年度末比138百万円の増加となりました。増加の主な内訳は、未払法人税等が178百万円、未払金が30百万円、退職給付に係る負債が43百万円増加した一方、受注損失引当金が54百万円、長期未払金が41百万円減少したためであります。
純資産の部
当連結会計年度末の純資産は、10,570百万円と前連結会計年度末比1,187百万円の増加となりました。増加の主な内訳は、利益剰余金が933百万円増加したためであります。
ロ 経営成績
売上高
当連結会計年度における売上高は7,881百万円と前年同期比753百万円(10.6%)の増収となりました。
主な製品別の売上高につきましては、ハンドナットランナの売上高は4,571百万円と前年同期比87百万円(2.0%)の増収、ナットランナの売上高は1,389百万円と前年同期比71百万円(5.4%)の増収、ネジ締付装置の売上高は1,301百万円と前年同期比468百万円(56.2%)の増収となりました。
営業利益
売上高の増収により売上総利益が3,663百万円と前年同期比372百万円(11.3%)の増益となり、販売費及び一般管理費については、2,025百万円と前年同期比225百万円(12.5%)の増加となった結果、営業利益は、1,637百万円と前年同期比147百万円(9.9%)の増益となりました。
経常利益
持分法による投資利益66百万円などにより、経常利益は1,723百万円と前年同期比172百万円(11.1%)の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益
法人税等の計上が501百万円あり、親会社株主に帰属する当期純利益は1,181百万円と前年同期比48百万円(4.3%)の増益となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は3,359百万円となり、前連結会計年度末に比べて1,787百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フロー別の状況は次のとおりであります。
営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは2,059百万円の収入(前連結会計年度は376百万円の収入)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益1,723百万円、減価償却費186百万円、売上債権の減少額190百万円、棚卸資産の減少額158百万円などの増加要因があった一方、受注損失引当金の減少額54百万円、持分法による投資損益の増加額66百万円、法人税等の支払額318百万円などの減少要因があったことによるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは87百万円の支出(前連結会計年度は845百万円の支出)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出72百万円などの減少要因があったことによるものです。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは279百万円の支出(前連結会計年度は244百万円の支出)となりました。
これは主に、配当金の支払額248百万円などの減少要因があったことによるものです。
③ 生産、受注及び販売の状況
イ 生産実績
当連結会計年度における生産実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 当社グループは、単一セグメントであるため製品別で記載しております。
2 金額は、販売価格によっております。
ロ 受注実績
当連結会計年度における受注実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 当社グループは、単一セグメントであるため製品別で記載しております。
2 見込生産品については、表示しておりません。
ハ 販売実績
当連結会計年度における販売実績を製品別に示すと、次のとおりであります。
(注) 1 当社グループは、単一セグメントであるため製品別で記載しております。
2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、当該割合が100分の10以上に該当する相手先がないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っております。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載したとおりであります。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載したとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 国内市場
ロ 米国市場
ハ 中国市場
ニ その他の市場
当連結会計年度の売上状況は、上記の市場環境によりサーボプレス以外の品種で前期比増収となり売上高7,881百万円(前期比10.6%増)となりました。
利益状況は、ハンドナットランナ、ネジ締付装置の売上が堅調に推移したものの、比較的利益率の低いネジ締付装置のウエイトが高まったことから、営業利益1,637百万円(前期比9.9%増)、売上高営業利益率20.8%(前期は20.9%)、経常利益1,723百万円(前期比11.1%増)、売上高経常利益率21.9%(前期は21.8%)、親会社株主に帰属する当期純利益1,181百万円(前期比4.3%増)となりました。
地域別売上においては、国内市場でネジ締付装置の売上高が増加したことを受け、海外売上高4,915百万円(前期比2.8%増)、国内売上高2,965百万円(前期比26.5%増)、売上全体に占める海外売上比率は62.4%(前期は67.1%)、国内売上比率は37.6%(前期は32.9%)となりました。
なお、当社製品は、ネジ締付装置、同部品及びネジ締付工具でありますので、単一セグメントとして市場環境を判断しております。
③ 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社の製品は、生産設備の一部を構成しておりますので、設備投資の動向の影響は少なからず受けます。このため、自動車生産設備以外に売上を分散すること及び海外売上の拡大により設備投資の動向の影響を出来るだけ少なくするよう対応に努めております。
④ 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要は、今後予想される経営環境の変化に対応するべく、事業展開への備え、研究開発費用及び設備投資によるものであります。
これらは、主として営業活動によるキャッシュ・フローを財源としております。
なお、今後の設備投資の計画については、「第3 設備の状況 3設備の新設、除却等の計画 (1)重要な設備の新設等」をご参照ください。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、ネジ締付装置、同部品及びネジ締付工具の製造・販売及び当社製品の修理・点検を主な事業とする単一セグメントで事業活動を展開しているため、セグメント情報の記載を省略しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年3月21日 至 2024年3月20日)
1 製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:千円)
(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年3月21日 至 2025年3月20日)
1 製品及びサービスごとの情報
(単位:千円)
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
(単位:千円)
(注) 売上高は最終顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。
(2) 有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。