2025年8月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

APP事業 RET事業 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
APP事業 3,063 95.5 60 70.9 2.0
RET事業 119 3.7 28 33.1 23.5
その他 27 0.8 -3 -4.0 -12.6

事業内容

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び連結子会社1社で構成されており、「日常に&を届ける」こと、つまり人々の生活を豊かにするサービスを提供することをミッションとして、様々な領域での事業可能性に対して真摯に取り組んでおります。そのような事業環境の下で、当社グループは、「APP事業」及び「RET事業」を展開しております。

 

2014年9月の創業以来、当社グループは、APP事業を中核に事業を展開し、スマートフォンアプリ開発によって培った、当社グループの強みであるUI/UX(*1)デザインの構築力によって、事業規模を急速に拡大させてまいりました。優れたUI/UXデザインの構築は、ユーザーが何らかの行動を起こすに当たって快適なデザインが何かを追求することで、より快適なユーザー体験を提供することを可能にします。スマートフォンアプリに関係するビジネスを展開するに際して、UI/UXデザインの構築力は欠かせないものとなっており、他社との優位性という点で重要な要素であります。

当社グループの主要事業である、APP事業はスマートフォンアプリを基礎として運営されている事業であります。当社グループがAPP事業において培ったUI/UXデザインの構築力は、RET事業におけるサービス開発にも展開され、事業間の垣根を越えたシナジー効果を生んでおり、当社グループの強みであると同時に、当社グループの事業運営の基盤となっております。

以下に当社グループが運営する各事業の具体的な内容を記載いたします。なお、以下に示す事業区分は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であり、各事業を構成する主要な関係会社の状況については、「第1企業の概況 4関係会社の状況」に記載しています。

 

(1) APP事業

当社グループは、株式会社スクウェア・エニックスと共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ「マンガUP!」や株式会社白泉社と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ「マンガPark」などを始めとするマンガアプリ及びWEBサービスの開発・運用を行っており、協業先のアプリとしてApple Inc.の運営する「App Store」やGoogle Inc.の運営する「Google Play」等の配信プラットフォームを(*2)通じて提供しております。また、電話やチャットを通じて占いができるスマートフォン向けの占いアプリ「uraraca」や有名占い師の公式アプリ等を開発・運用しており、Apple Inc.の運営する「App Store」やGoogle Inc.の運営する「Google Play」等の配信プラットフォームを通じて提供しております。

 

マンガアプリの主な収益構造は、アプリ内で販売する電子マンガのダウンロード課金及びアドネットワーク(*3)を通じて得る広告収入となっております。

「uraraca」の主な収益構造は、アプリ内で提供するサービスである電話やチャットでの相談時間に応じた課金及びコンテンツ提供による課金収入となっております。有名占い師監修の公式WEBサイト及びアプリの主な収益構造は、サービス提供期間中に継続的に受領する月額利用料収入となっております。

 

当社グループは、スマートフォンアプリ市場の中でビジネスが大きく成長している分野にリソースを投下して、事業を創り出すことを事業方針としており、現在は、マンガアプリ市場は成熟期に移行しているとされますが、依然としてスマートフォンアプリの中で大きな市場となっております。株式会社インプレスの「電子書籍ビジネス調査報告書2025」によりますと、2024年度の電子書籍の市場規模は6,703億円で、前年度の6,449億円から3.9%増加し、そのうちの87.7%にあたる5,878億円をコミックが占めております。

マンガアプリは、参入する事業者が多くユーザー獲得のための競争が激化しており、また他社との差別化を図るため、オリジナルタイトルの開発・作成も必要ですが、当たり外れの大きいオリジナルタイトルの開発・作成をするのではなく、大手出版社等と連携する戦略を採っております。これにより大手出版社が有する人気タイトルを提供できること、両社で開発やプロモーション等の役割分担をすることで事業リスクを分散することを可能にしております。当社グループは、今後も大手出版社との連携を深化していくことで、マンガアプリの利用促進による収益拡大を図ってまいります。また、マンガアプリの開発・運営のみならず、出版業界の効率化や付加価値の提供を目指し新たなサービスの創出に注力していく方針です。

 

2025年8月31日現在で、当社グループが運営する主なスマートフォンアプリ、WEBサービスのタイトルは以下のとおりであります。

 

カテゴリー(注)

分類

アプリタイトル

内容

 


占いアプリ

uraraca

スマートフォン向け占いアプリ。星占いや占い師によるコンテンツ占いの配信に加え、電話相談も可能

星ひとみの占い

占い師である星ひとみが監修する公式占いサービス


マンガアプリ

マンガUP!

株式会社スクウェア・エニックスと共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ。「コミックガンガン」といったマンガ雑誌の掲載コンテンツに加え、マンガUP!オリジナルのコンテンツを配信

マンガPark

株式会社白泉社と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ。「ヤングアニマル」、「花とゆめ」といったマンガ雑誌の掲載コンテンツに加え、マンガParkオリジナルのコンテンツを配信

マンガMee

株式会社集英社と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ。「りぼん」、「マーガレット」、「別冊マーガレット」といったマンガ雑誌の掲載コンテンツに加え、マンガMeeオリジナルのコンテンツを配信

サンデーうぇぶり

株式会社小学館と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ。「週刊少年サンデー」、「ゲッサン」、「サンデーGX」といったマンガ雑誌の掲載コンテンツに加え、サンデーうぇぶりオリジナルのコンテンツを配信

マンガTOP

株式会社日本文芸社と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ。「漫画ゴラク」、「コミックヘヴン」、「Webゴラク」といったマンガ雑誌の掲載コンテンツに加え、マンガTOPオリジナルのコンテンツを配信

ヤンジャン!

株式会社集英社と共同開発したスマートフォン向けマンガアプリ。「週刊ヤングジャンプ」本誌及び、「ウルトラジャンプ」、「グランドジャンプ」、「となりのヤングジャンプ」といったマンガ雑誌の掲載コンテンツに加え、ヤンジャン!オリジナルのコンテンツを配信

WEBサービス

Pontaマンガ

株式会社ロイヤリティ マーケティングとの共同開発したWEBブラウザ書店。Pontaポイントも利用してマンガが読める大型ポイント連携型総合電子書店

ソク読み

デジタルカタパルト株式会社から事業譲受した単独運営型のWEBブラウザを利用した総合電子書店

 

(注) 当社グループが運営するスマートフォンアプリ、WEBサービスのサービスカテゴリーの名称であります。

APP事業における「占いアプリ」「マンガアプリ」の収益源は、上述のとおり各アプリの運営において得られる広告収入及び課金収入であり、MAU(*4)の規模が収益の獲得規模に大きく影響いたします。
 そのため、競争の激化するスマートフォンアプリの事業環境においてMAUの規模が、事業基盤の核となるものであります。

 

当社グループのAPP事業において運営するスマートフォンアプリのうち、「マンガアプリ」及び「WEBサービス」の四半期毎の平均MAU数の推移は下表のとおりであります。

                            (単位:万人)

年月

平均MAU数

年月

平均MAU数

2018年5月末

204

2022年2月末

1,044

2018年8月末

238

2022年5月末

1,121

2018年11月末

279

2022年8月末

1,152

2019年2月末

362

2022年11月末

1,129

2019年5月末

430

2023年2月末

1,105

2019年8月末

532

2023年5月末

1,140

2019年11月末

641

2023年8月末

1,161

2020年2月末

720

2023年11月末

1,126

2020年5月末

906

2024年2月末

972

2020年8月末

994

2024年5月末

971

2020年11月末

1,026

2024年8月末

943

2021年2月末

1,054

2024年11月末

905

2021年5月末

1,056

2025年2月末

899

2021年8月末

1,101

2025年5月末

887

2021年11月末

1,046

2025年8月末

875

 

(注)上記の平均MAU数は、各四半期における平均値を記載しております。

 

株式会社サウスワークスは、ゲームおよびマンガの翻訳によるローカライズ事業や、国内ゲーム開発会社と連携した海外プラットフォームでのパブリッシング事業を運営しております。ローカライズ事業では、 コンテンツに対する高い理解を持つネイティブスタッフにより、コンテンツの魅力を最大限に引き出した翻訳を提供しております。また、パブリッシング事業では、英語圏を中心に展開しており、海外プラットフォームとのやり取りからユーザーの対応までワンストップでサービス提供を行うことを強みとしております。

 

APP事業 事業系統図

 


 

 

(2) RET事業

当社グループは、主に宿泊施設である「&AND HOSTEL」の運営を行っております。また、不動産の売買仲介および開発コンサルティングを提供しております。

 

① 宿泊施設「&AND HOSTEL」

当社グループは、「ウェルネスを届けるスマートホステル」をブランドコンセプトに、IoTのある暮らし、そして、空間、食事、アートや先進デバイスを活用コンテンツの提供などを通じてウェルネス体験の提供を目指すホステルである「&AND HOSTEL」を運営しております。

「&AND HOSTEL」は、主に他者が所有する不動産に関して、当社グループが当該不動産を「&AND HOSTEL」として企画・開発を行うことで新規店舗として展開する方法により展開しております。収益構造については、コンサルティング、不動産の仲介等による「&AND HOSTEL」の企画・開発に係る対価を収受しており、またホステル運営に当たってはホステルオーナーより運営受託に係る対価を収受しております。

 

2025年8月31日現在における「&AND HOSTEL」の開設状況は以下のとおりであります。

名 称

所在地

&AND HOSTEL AKIHABARA

東京都千代田区

&AND HOSTEL HOMMACHI EAST

大阪府大阪市中央区

&AND HOSTEL KURAMAE WEST

東京都台東区

&AND HOSTEL SHINSAIBASHI EAST

大阪府大阪市中央区

&AND HOSTEL MINAMISENJU

東京都荒川区

&AND HOSTEL ASAKUSA KAPPABASHI

東京都台東区

 

 

② 不動産の売買仲介および開発コンサルティング

主に、不動産所有者から不動産の運用・開発に関する依頼を受けて、不動産開発のノウハウを持つ当社グループのスタッフが依頼主の要望に応じた提案をしております。また、不動産の売買仲介を行う等、様々な形で不動産の利活用に関するコンサルティングサービスを提供しております。

 

RET事業 事業系統図


 

 <用語解説>

注書き

用語

用語の定義

*1

UI/UX

UIはUser Interfaceの略称で、デザインやフォント、外観などユーザーの視覚に触れる全ての情報のこと

UXはUser Experienceの略称で、ユーザーが製品・サービスを利用する一連の行動の中で得た経験、感じたこと

*2

プラットフォーム

アプリケーションが動作するための土台や環境

*3

アドネットワーク

複数の広告媒体(Webサイトやソーシャルメディア、ブログ等)を集めて広告配信ネットワークを作り、それらの媒体に広告をまとめて配信する仕組み

*4

MAU

Monthly Active Userの略称であり、1カ月に一度でもアプリを利用したユーザーの数

 

 

業績

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当社グループは、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度との比較・分析の記載はしておりません。

 

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの経営成績、財政状態及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 ① 経営成績の状況

当社グループの主要な事業領域である電子書籍市場については、2023年度の市場規模は6,449億円であり、そのうちコミックが占める割合は87.6%、2024年度の市場規模は6,703億円と前年度から3.9%増加し、そのうちコミックが占める割合も87.7%の5,878億円と市場全体としては伸びていますが、成長率は2023年度に続いて2024年度も一桁%となり、市場は成熟期に移行しているといえます。

また、2025年度の成長率は4%程度となると見られ、今後も緩やかに拡大基調で、2029年度までの年平均成長率は3.1%、市場規模は8,000億円弱になると予測されます。(インプレス総合研究所の「電子書籍ビジネス調査報告書2025」より)

このような環境の中、当社グループは、「日常に&を届ける」をミッションとして掲げ、中核事業となるAPP事業において、主に大手出版社と共同開発したスマートフォン向けのマンガアプリの収益拡大に注力してまいりました。

当社グループにおいては、前事業年度に販売用不動産の売却売上を計上しており、当連結会計年度の売上高は大きく減少しましたが、不動産売却を除くベースにおいては、前事業年度から横ばいの結果で着地しました。営業利益は前事業年度の販売用不動産の売却に伴う一時的な評価損が縮小となる一方で、主力事業であるマンガ事業において、新規事業コストの投資が重なり営業損失で着地しました。

以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,209,035千円営業損失270,051千円経常損失266,186千円親会社株主に帰属する当期純損失326,080千円となりました。

 

セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。

 
(APP事業)

当連結会計年度において、新規連結した株式会社サウスワークス、事業譲受した「ソク読み」課金売上、占い事業の「星ひとみの占い」「uraraca電話占い」がAPP事業の売上増加に寄与しました。

一方で、既存のマンガアプリ及びWEBサービスにおいては、人気作品の完結による連載終了の影響を受け、MAU(注1)が減少しましたが、人気作品のメディア化及びオリジナル作品の販売が好調な事から課金ARPUならびに広告ARPU(注2)はともに伸長しました。

この結果、当連結会計年度におけるAPP事業の売上高は3,063,165千円セグメント利益は59,926千円となりました。

 

(注)1.Monthly Active Userの略称であり、1ヶ月に一度でもアプリを利用したユーザーの数を指します。

2.Average Revenue Per Userの略称であり、ユーザー一人当たりの収益単価であります。

 

 

当社グループのAPP事業において運営するスマートフォンアプリのうち、「マンガアプリ」の四半期毎の平均MAU数の推移は下表のとおりであります。

                            (単位:万人)

年月

平均MAU数

年月

平均MAU数

2018年5月末

204

2022年2月末

1,044

2018年8月末

238

2022年5月末

1,121

2018年11月末

279

2022年8月末

1,152

2019年2月末

362

2022年11月末

1,129

2019年5月末

430

2023年2月末

1,105

2019年8月末

532

2023年5月末

1,140

2019年11月末

641

2023年8月末

1,161

2020年2月末

720

2023年11月末

1,126

2020年5月末

906

2024年2月末

972

2020年8月末

994

2024年5月末

971

2020年11月末

1,026

2024年8月末

943

2021年2月末

1,054

2024年11月末

905

2021年5月末

1,056

2025年2月末

899

2021年8月末

1,101

2025年5月末

887

2021年11月末

1,046

2025年8月末

875

 

 

(RET事業)

当連結会計年度において、円安の影響により外国籍の宿泊者数が好調に推移しており「&AND HOSTEL」の稼働率は引き続き高水準を維持し宿泊売上は堅調に推移しました。不動産アドバイザリー報酬及び宿泊物件の売買仲介手数料による売上も収受し、売上及び利益に寄与しました。

この結果、当連結会計年度におけるRET事業の売上高は119,087千円セグメント利益は27,996千円となりました。

 

(その他事業)

主にマンガのIPを広告等に活用する事業を実施しております。

当連結会計年度におけるその他事業の売上高は26,783千円セグメント損失は3,382千円となりました。

 

 

② 財政状態の状況

(資産)

当連結会計年度末における総資産は2,020,456千円となりました。主な内訳は、現金及び預金860,671千円、売掛金533,725千円、立替金200,259千円であります。

 

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は1,127,644千円となりました。主な内訳は、未払金466,464千円、長期借入金235,943千円、買掛金175,425千円であります。

 

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は892,811千円となりました。主な内訳は、資本金801,818千円、資本剰余金800,460千円、利益剰余金△718,180千円であります。

なお、自己資本比率は43.9%となりました。

 

 

③ キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、860,671千円となりました。

 各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は以下のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、428,885千円となりました。これは主に非資金項目の修正として減損損失59,505千円による増加があった一方で、税金等調整前当期純損失320,466千円、未払消費税等の減少額191,896千円があったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、122,405千円となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出31,350千円、貸付による支出30,000千円、無形固定資産の取得による支出28,526千円があったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、151,897千円となりました。これは主に長期借入金の返済による支出91,892千円、短期借入金の返済による支出60,000千円があったこと等によるものであります。

 

 

 ④ 生産、受注及び販売の状況

 a 生産実績

当社グループが営む事業は、提供するサービスの性格上、生産実績の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

  b 受注実績

当社グループが営む事業は、提供するサービスの性格上、受注状況の記載に馴染まないため、当該記載を省略しております。

 

 c 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

APP事業

3,063,165

RET事業

119,087

その他

26,783

合計

3,209,035

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

当連結会計年度

(自 2024年9月1日

至 2025年8月31日)

販売高(千円)

割合(%)

SBペイメントサービス株式会社

963,143

30.0

株式会社スクウェア・エニックス

600,707

18.7

株式会社小学館

398,618

12.4

株式会社集英社

384,845

12.0

 

3.当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前年同期比については記載しておりません。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般的に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、見積りが必要な事項につきましては、一定の会計基準の範囲内にて合理的な基準に基づき、会計上の見積りを行っておりますが、実際の結果は特有の不確実性があるため、見積りと異なる場合があります。

当社グループが連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 重要な会計上の見積り」に記載のとおりです。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

(売上高)

当連結会計年度の売上高は3,209,035千円となりました。これは主にAPP事業においての収益が前事業年度から横ばいの結果で着地したことによるものであります

 

(売上総利益)

当連結会計年度の売上原価は、1,823,131千円となりました。これは主に、労務費が728,549千円、経費が566,812千円となったことによるものであります。

以上の結果、当連結会計年度の売上総利益は1,385,904千円となりました。

 

(営業利益)

当連結会計年度の販売費及び一般管理費は1,655,955千円となりました。主な内訳は、広告宣伝費800,529千円、給料及び手当252,629千円、支払手数料193,078千円であります。

以上の結果、当連結会計年度の営業損失は270,051千円となりました。

 

(経常利益)

営業外収益の主な内訳は、補助金収入6,367千円、過年度消費税等4,030千円、営業外費用の主な内訳は、支払利息6,870千円であります。

以上の結果、当連結会計年度の経常損失は266,186千円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度の法人税等(法人税等調整額を含む)は2,566千円となりました。

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純損失は326,080千円となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析

キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

 

当社グループの主な資金需要は、当社のサービスを効果的に拡大していくための広告宣伝費及び開発等に係る人件費であります。投資を目的とした資金需要は、設備投資やM&A等によるものであります。これらの資金需要につきましては、必要な資金を自己資金、金融機関からの借入及びエクイティファイナンス等で資金調達していくことを基本方針としております。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループの財政状態及び経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、様々なリスク要因が当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

そのため、当社グループは、外部環境の変化に留意しつつ、内部管理体制を強化し、優秀な人材を確保することにより経営成績に重要な影響を与える可能性のあるリスク要因を分散、低減し、適切に対応を行ってまいります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1 報告セグメントの概要

(1) 報告セグメントの決定方法

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

各報告セグメントは、それぞれ特徴の異なる商品を取り扱っており、収益・財務構造及び営業戦略が異なることから、それぞれ独立した報告セグメントとしております。

 

(2) 各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類

APP事業は、主に、アプリの開発及び運営、アプリ内のモバイル広告枠の販売、インターネット広告の代理サービス等を行っております。

RET事業は、主に、スマートホステル「&AND HOSTEL」の企画開発及び運営、不動産アドバイザリー業務等を行っております。

 

(3) 報告セグメントの変更等に関する情報

当社は、株式会社サウスワークスの株式を取得し、同社を新たに連結の範囲に含め、「APP事業」の報告セグメントに追加しております。

なお、当連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前連結会計年度に係るセグメント情報は記載しておりません。

 

2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一であります。

報告セグメントの利益は、営業損失ベースの数値であります。

 

 

3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

当連結会計年度(自 2024年9月1日 至 2025年8月31日)

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他
(注)

合計

APP事業

RET事業

売上高

 

 

 

 

 

 マンガ

2,084,272

2,084,272

2,084,272

 占い

864,444

864,444

864,444

 &AND HOSTEL

44,657

44,657

44,657

 不動産関連

74,385

74,385

74,385

 その他

114,447

114,447

26,783

141,231

顧客との契約から生じる収益

3,063,165

119,042

3,182,207

26,783

3,208,991

その他の収益

44

44

44

外部顧客への売上高

3,063,165

119,087

3,182,252

26,783

3,209,035

セグメント間の内部売上高
又は振替高

3,063,165

119,087

3,182,252

26,783

3,209,035

セグメント利益又は損失(△)

59,926

27,996

87,923

△3,382

84,540

セグメント資産

986,354

65,875

1,052,230

10,120

1,062,350

その他の項目

 

 

 

 

 

 減価償却費

20,988

819

21,808

179

21,988

 のれん償却額

10,228

10,228

10,228

 有形固定資産及び
 無形固定資産の増加額

56,249

56,249

56,249

 

(注)「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、主にマンガのIPを広告等に活用する事業であります。

 

4 報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)

 

(単位:千円)

売上高

当連結会計年度

報告セグメント計

3,182,252

「その他」の区分の売上高

26,783

連結財務諸表の売上高

3,209,035

 

 

 

(単位:千円)

利益

当連結会計年度

報告セグメント計

87,923

「その他」の区分の利益(△は損失)

△3,382

全社費用(注)

△354,591

連結財務諸表の営業損失(△)

△270,051

 

(注) 全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

 

 

 

(単位:千円)

資産

当連結会計年度

報告セグメント計

1,052,230

「その他」の区分の資産

10,120

全社資産(注)

958,105

連結財務諸表の資産合計

2,020,456

 

(注) 全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない現金及び預金等であります。

 

 

 

 

 

(単位:千円)

その他の項目

報告セグメント計

その他

調整額

連結財務諸表計上額

当連結会計年度

当連結会計年度

当連結会計年度

当連結会計年度

減価償却費

21,808

179

8,230

30,218

有形固定資産及び
無形固定資産の増加額

56,249

30,246

86,495

 

(注) 有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、主に報告セグメントに帰属しない本社備品の取得価額であります。

 

【関連情報】

当連結会計年度(自 2024年9月1日 至 2025年8月31日)

1 製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2 地域ごとの情報

(1) 売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。

 

3 主要な顧客ごとの情報

 

 

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

SBペイメントサービス株式会社

963,143

APP事業

株式会社スクウェア・エニックス

600,707

APP事業

株式会社小学館

398,618

APP事業

株式会社集英社

384,845

APP事業

 

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

当連結会計年度(自  2024年9月1日  至  2025年8月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

全社・消去

合計

APP事業

RET事業

減損損失

6,191

6,191

53,313

59,505

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

当連結会計年度(自  2024年9月1日  至  2025年8月31日)

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

全社・消去

合計

APP事業

RET事業

当期末残高

38,882

38,882

38,882

 

(注)のれんの償却額に関しては、セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しています。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。