事業内容
セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
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セグメント別売上構成
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セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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セグメント別利益率
最新年度
セグメント名 | セグメント別 売上高 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
セグメント別 利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
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フィッシング事業 | 903 | 26.5 | 117 | 37.4 | 12.9 |
アウトドア事業 | 2,480 | 72.9 | 186 | 59.6 | 7.5 |
その他 | 20 | 0.6 | 9 | 3.0 | 45.4 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社は、主にフィッシング事業とアウトドア事業の二つの事業を展開しております。フィッシング事業は、ルアーやフライフィッシング用品の企画開発、輸出入及び販売を行っております。また、アウトドア事業は、オリジナルアウトドアブランド「フォックスファイヤー」を中心としたアウトドア向け衣料品及びアクセサリー等の企画開発、販売を業務としております。
なお、当社は関連会社 株式会社キャンパーズアンドアングラーズを有しております。同社はキャンプ・フィッシング・食を融合した体験型施設の運営を行っております。
当社の事業内容は次のとおりであります。
(注) 関連会社 株式会社キャンパーズアンドアングラーズへの販売は、上図における当社→小売店→ユーザーに該当します。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
① 経営成績
当事業年度(自2022年12月1日 至2023年11月30日)における日本経済は、コロナ禍からの社会・経済活動の正常化が一段と進んだ一方、継続して不安定な国際情勢や物価上昇など、景気の先行きは不透明な状況が続きました。
当社の関わるアウトドア関連産業のうち、釣用品市場では、3密を避けられる屋外アクティビティとして注目された需要からの反動減や、記録的な猛暑による釣行回数の減少などにより低調に推移した一方、アウトドア衣料品市場は、ターミナルを中心とした百貨店やショッピングセンターなどの商業施設に客足が回復したことや、トレッキング需要及び旅行需要の回復に伴う影響などにより、概ね販売は順調に推移しました。
このような状況の中、当社では収益確保に取り組み、当事業年度の売上高は34億3百万円(前年同期比3.4%増)、営業利益は1億16百万円(前年同期比2.7%増)となりました。
その一方、為替差損2百万円(前年同期 為替差益3百万円)などの影響を受け、経常利益は1億18百万円(前年同期比1.0%減)となりました。また、法人税等調整額△3百万円(前年同期 △26百万円)などの影響を受け、当期純利益は1億8百万円(前年同期比13.8%減)となりました。
セグメントの業績を示すと、次の通りであります。
(フィッシング事業)
フィッシング事業に関しては、コロナ禍において3密を避けられる屋外アクティビティとして需要が高まった反動や、原価高騰及び円安に起因する商品の値上げによる買い控えなどに加え、記録的な猛暑による釣行回数の減少などの影響を受け、全般的に市況は低調に推移いたしました。
当社の取り扱うルアー用品やフライ用品の販売に関しては、フライフィッシング用やトラウトルアー用のロッド(釣竿)などの一部商品において大きく売上を伸ばしたものがあった一方、市況の悪化に伴い全体的に販売が苦戦いたしました。
その結果、当事業年度におけるフィッシング事業の売上高は9億3百万円(前年同期比12.3%減)となり、セグメント利益(営業利益)は1億16百万円(前年同期比27.2%減)となりました。
(アウトドア事業)
アウトドア事業に関しては、コロナ禍において低迷していたターミナルを中心とした百貨店やショッピングセンターなどの商業施設に客足が回復したほか、トレッキング需要及び旅行需要の回復も見られ、販売は順調に推移しました。特に、透湿防水素材(ゴアテックス)を使用した軽量ジャケットや防虫素材(スコーロン)を使用した商品、フィッシングギア等の販売が前年同期を上回る実績となりました。
その結果、当事業年度におけるアウトドア事業の売上高は24億79百万円(前年同期比10.7%増)となりました。また、滞留商品の値引き販売が少なかったことなども影響し、セグメント利益(営業利益)は1億85百万円(前年同期比48.4%増)となりました。
(その他)
その他の主な内容は、不動産賃貸収入売上であります。賃貸面積の若干の縮小により当事業年度に関しては、その他売上高は20百万円(前年同期比2.3%減)となりました。また、修繕費の増加などによりセグメント利益は9百万円(前年同期比31.2%減)となりました。
② 財政状態
当事業年度末の資産合計は、前事業年度末に比べ24百万円増加し、57億52百万円となりました。
当事業年度末の負債合計は、前事業年度末に比べ48百万円減少し、10億81百万円となりました。
当事業年度末の純資産合計は、前事業年度末に比べ72百万円増加し、46億70百万円となりました。
③ キャッシュ・フローの状況
当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ6百万円増加し、8億89百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は、1億40百万円(前年同期の得られた資金は2億21百万円)となりました。これは主に、税引前当期純利益1億36百万円や減価償却費68百万円、売上債権の減少40百万円などによる資金の増加の一方、投資有価証券売却益20百万円や仕入債務の減少57百万円、返金負債の減少12百万円、法人税等の支払額21百万円などによる資金の減少によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は、1億1百万円(前年同期の得られた資金は46百万円)となりました。これは主に、有価証券の償還による収入2億円や投資有価証券の売却による収入41百万円などによる資金の増加の一方、有形固定資産の取得による支出34百万円や無形固定資産の取得による支出1百万円、投資有価証券の取得による支出3億円、敷金及び保証金の差入による支出7百万円などによる資金の減少によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は、35百万円(前年同期の使用した資金は19百万円)となりました。これは主に、前事業年度決算の剰余金処分の配当支出29百万円とリース債務の返済による支出5百万円によるものです。
④ 資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(資金需要)
当社の事業活動における運転資金需要は、主として商品仕入の他、販売費及び一般管理費にかかるものです。また、設備投資資金は直営店等の什器内装工事やルアー等の金型製作等に支出しております。
(財務政策)
現在、主として内部資金を活用し金融機関からの借入れに依存しておりませんが、一部の投資についてはリース契約等により外部資金調達を行い、金融機関からの借入れも含め幅広い資金調達手段の確保に努めております。
⑤ 生産、受注及び販売の状況
1) 商品仕入実績
当事業年度の仕入実績は、フィッシング事業においては、前事業年度に積極的に仕入を行った反動や売上減少による仕入調整などにより減少いたしました。一方のアウトドア事業に関しては、販売が好調に推移した影響や円安や原材料価格高騰などに起因する仕入原価の上昇などにより増加いたしました。それらの結果、全社の仕入実績は前年同期比0.9%減とほぼ前年と同等に推移いたしました。
なお、当事業年度の仕入実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
2) 販売実績
当事業年度の販売実績は、フィッシング事業に関しましては、コロナ禍において釣りが注目された反動や値上げによる買い控え、記録的な猛暑による釣行回数の減少などの影響を受け、販売は低調に推移いたしました。アウトドア事業に関しては、百貨店やショッピングセンターなどの商業施設に客足が回復したことやトレッキング需要や旅行需要の回復などにより、販売が順調に推移いたしました。それらの結果、全社売上高は、前年同期比3.4%増と増加いたしました。
なお、当事業年度の販売実績をセグメント別に示すと、次のとおりであります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況の分析
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積りに用いた仮定
当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。その作成には経営者による資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて過去の実績等や財務諸表作成時に入手可能な情報を合理的に判断しておりますが、これら見積りは当事業年度末現在において判断したもので、実際の結果は、見積り特有の不確実性が存在するため異なる場合があります。
当社の財務諸表作成にあたって採用した重要な会計方針は「第5 経理の状況 注記事項 (重要な会計方針)」に記載のとおりであります。
なお、当事業年度における重要な会計上の見積りに関する情報は「第5 経理の状況 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
1) 繰延税金資産の回収可能性
当社は、繰延税金資産のうち、回収可能性に不確実性があり、将来において回収が見込まれない金額は、評価性引当額に計上しております。回収可能性の判断では、将来の課税所得の生じる可能性とタックスプランニングを考慮し、将来税金負担を軽減する効果を有するものと判断できる範囲で繰延税金資産を計上することとしております。将来の課税所得見込額は、その時の業績等により、変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が生じた場合は、回収可能性の見直しを行うため、繰延税金資産等に影響を与える可能性があります。
また、税制改正により実効税率が変更された場合には、繰延税金資産等に影響を与える可能性があります。
2) 固定資産の減損
当社は、固定資産のうち、減損の兆候がある資産又は、資産グループについて、その資産又は、資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能額まで減額し、減少額を減損損失に計上しています。減損の兆候の把握、減損の認識、減損損失の測定等にあたっては、慎重に検討しておりますが、事業計画や市場環境等に変化が生じ、将来キャッシュ・フローの見積り額の前提条件や仮定に変更が生じた場合には、減損処理が必要になる可能性があります。
②当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析、検討内容
1) 経営成績の分析
当社では、アウトドア・アクティビティに関連する事業を行っていることから、比較的気象や天候の影響を受けやすい状況にあります。
(売上高)
当事業年度においては、フィッシング事業の売上高は前事業年度を下回ったものの、アウトドア事業の売上高は前事業年度より伸長いたしました。
まず、フィッシング事業については、コロナ禍において3密を避けられるアクティビティとして「釣り」が注目された反動や、商品の値上げによる買い控え、記録的な猛暑などの影響を受け全体的に販売が苦戦し、売上高は9億3百万円(前年同期比12.3%減)と前事業年度を下回りました。
一方、アウトドア事業については、コロナ禍において集客に影響を受けた百貨店やショッピングセンター等の商業施設に客足が回復したほか、トレッキング需要や旅行需要の回復も見られ、売上高は24億79百万円(前年同期比10.7%増)と前期を上回る結果となりました。
上記により、全社売上高は前事業年度に比べて1億13百万円増加し34億3百万円(前年同期比3.4%増)となりました。
(売上総利益)
当事業年度においては、フィッシング事業においては売上高が前事業年度を下回ったものの、アウトドア事業において売上高が前期を上回ったことに加え、前期より滞留商品の値引き販売が少なかったことや期初に想定していたよりも仕入時の為替レートが若干円高に振れたことなども影響し、売上総利益率は向上いたしました。これらにより、当事業年度の売上総利益は、前事業年度に比べて1億9百万円増加し、16億20百万円(前年同期比7.3%増)となりました。
(営業利益)
売上高及び売上総利益が増加し前事業年度より良化した一方で、人件費や水道光熱費、修繕費の増加などの影響を受け、販売費及び一般管理費が前事業年度より1億6百万円増加したことから、当事業年度の営業利益は1億16百万円(前年同期比2.7%増)となりました。
(売上総利益率、営業利益率について)
当社が重要な指標と位置づけております、当事業年度の「売上総利益率」につきましては、主にアウトドア事業において前期より滞留商品の値引き販売が少なかったことや期初に想定していたよりも仕入時の為替レートが若干円高に振れたことなどにより、前事業年度より1.7ポイント増加し47.6%となりました。
一方の「営業利益率」につきましては、販売費及び一般管理費の増加により前事業年度とほぼ同等の3.4%
となりました。引き続き事業の効率化と経営資源の集中を念頭に置き、この指標についてより一層改善されるよう取り組んでまいります。
このほか、セグメント別など詳細な経営成績の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績」に具体的に記載しておりますので、こちらをご参照ください。
2) 財政状態の分析
資産、負債、純資産の状況
(資産)
当事業年度末の資産は、資産合計57億52百万円と前事業年度末に比べ24百万円の増加となりました。これは主に、前渡金の増加7百万円、投資有価証券の増加1億70百万円などの一方、有価証券の減少99百万円や受取手形の減少19百万円、電子記録債権の減少22百万円、商品の減少13百万円などによるものです。
(負債)
当事業年度末の負債は、負債合計が10億81百万円と前事業年度末に比べ48百万円の減少となりました。これは主に、支払手形の増加35百万円や未払金の増加7百万円、未払消費税等の増加8百万円、退職給付引当金の増加7百万円などの一方、買掛金の減少84百万円や未払法人税等の減少4百万円、返金負債の減少12百万円、リース債務(長期)の減少5百万円などによるものです。
(純資産)
当事業年度末の純資産は、46億70百万円と前事業年度末に比べ72百万円の増加となりました。これは主に、当期純利益1億8百万円の発生などの一方、前事業年度決算の配当支出29百万円やその他有価証券評価差額金の減少6百万円によるものです。
3) キャッシュ・フローの分析、検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当事業年度のキャッシュ・フローの分析については「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。なお、キャッシュ・フロー関連指標の推移は以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
※「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を2022年11月期の期首から適用しており、2022年11月期以降に係る各数値については、当該会計基準等を適用した後の数値となっております。
当社は事業経営上必要な流動性資金と、その財源を安定的に確保することを、極めて重要であると考えております。
なお、運転資金は現状自己資金でありますが、一部の投資についてはリース契約などによる外部資金調達や、必要に応じてスポット的に借入を行うなど最適な方法により資金調達に対応してまいります。