2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    942名(単体) 7,756名(連結)
  • 平均年齢
    41.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    14.7年(単体)
  • 平均年収
    11,901,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    4.7%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

① 当社グループの人材戦略

当社グループの人事戦略については、“個”、そして“集団”としての質を追求していくために、「ひと」「環境」「文化」の3つの重要課題を定め、これら重要課題に対する具体的な施策について、「タレントマネジメント」「人材獲得・維持」「人材開発」「健康経営」「働き方改革」「人事ポリシー」「DE&I」の項目に分け、中期経営計画ACE 2.0期間を通じてさまざまな施策を導入・実施してきました。詳細については「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (3)人的資本 ② 戦略」をご参照ください。

 

② 提出会社の給与(賞与を含む。)その他の給付の額(以下報酬等)及び内容の決定に関する方針

 上記の考えのもと、当社は、社員の報酬等に関して以下3つの観点から適宜見直しをおこなうことで、事業環境の変化に対応しつつ、社員のパフォーマンス最大化、および社員と会社の持続的な成長・発展の実現を目指しております。

ⅰ)人事制度に関する方針

 当社は、役割・職務・職能等級制度を組み合わせたハイブリッド制度を2024年度より新たに導入し、役職者の年功的運用を廃止し、役割・職務を明確化して処遇と高い連動性を持たせることで、よりダイナミックな人材配置と登用、多様な高度専門人材の獲得と登用を行っています。その運用状況を検証し、課題を継続的に抽出したうえで、必要に応じたマイナーチェンジを実施しております。あわせて、将来的な事業構造の変化も見据えた新制度の検討を行うことにより、人事制度の維持・向上を図っております。

ⅱ)報酬水準に関する方針

 当社の報酬水準は、客観的な外部報酬データを用い、当社と事業・人材採用において競合する国内企業を比較対象として設定しております。そのうえで、経営状況等を勘案しつつ、適切な競争力を維持できる水準となるよう、必要に応じてベースアップ等の施策を実施しております。また、これらの施策の検討にあたっては、当社労働組合を通じて、社員を対等なパートナーと位置づけ、会社の成長に資する施策について協議しております。

ⅲ)報酬構成に関する方針

 当社は、固定給と変動給を組み合わせた報酬構成を基本としており、企業業績および個人成果を適切に反映する仕組みを構築しております。また、収益水準や収益構造の変化、ならびに利益配分に関する考え方等を踏まえ、報酬構成全体のバランスについて継続的な見直しを行っております。給与および賞与以外の給付についても、法令、就業規則その他の社内規程、事業環境および人材確保の観点を踏まえ、適切に設定・見直しを行っております。

 

(2)【従業員の状況】

① 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

機能素材

872

加工材料

1,144

電子・エネルギー

1,611

モビリティ

301

生活関連

2,657

その他

314

全社(共通)

857

合計

7,756

(注)従業員数は就業人員数を記載しております。なお、取締役を兼務しない執行役員は、従業員数に含めて記載しております。

 

② 提出会社の状況

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

942

41.2

14.7

11,901

4.7

 

セグメントの名称

従業員数(人)

機能素材

237

加工材料

32

電子・エネルギー

157

モビリティ

88

生活関連

164

全社(共通)

264

合計

942

(注)1 従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)を記載しております。なお、取締役を兼務しない執行役員は、従業員数に含めて記載しております。

2 平均年間給与は、賞与および基準外賃金を含めております。

 

③ 労働組合の状況

提出会社の労働組合は、長瀬産業労働組合と称し、提出会社と労働組合との間に特記すべき事項はありません。

関係会社におきましても、労使関係について特に記載すべき事項はありません。

 

④ 多様性に関する指標

女性活躍推進法に基づき当社および連結国内子会社が公表している指標等は次のとおりです。

 

 

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

男性労働者の育児休業取得率(%)

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

全従業員

正社員

パート・

有期社員

長瀬産業㈱

7.6

74.2

57.9

58.9

37.4

ナガセヴィータ㈱

13.4

92.9

76.7

75.5

94.4

ナガセケムテックス㈱

1.6

66.7

74.3

75.1

82.7

ナガセルータック㈱

5.4

66.7

64.4

67.8

54.5

ナガセダイアグノスティックス㈱

5.3

-

-

-

-

 長瀬ビジネスエキスパート㈱

42.1

-

-

-

-

 ナガセプラスチックス㈱

0.0

-

-

-

-

 ナガセエレックス㈱

0.0

-

-

-

-

(注)1 出向者は出向元の従業員として集計しております。

2 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合及び労働者の男女の賃金の額の差異は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)に基づき算出したものです。

3 男性労働者の育児休業取得率は、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

4 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合は当連結会計年度末時点、その他の指標は当連結会計年度における実績を記載しております。

5 男女の賃金の額の差異については、同一労働の賃金に差はなく、職掌及び資格等級別人数構成の差によるものです。

6 常時雇用する労働者の人数が101人以上300人以下の連結子会社については、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異について、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休暇等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

⑤ 使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度の内容

当社は、使用人その他の従業員のみを対象とした役員・従業員株式所有制度を導入しております。当該役員・従業員株式所有制度の内容については、「1 株式等の状況 (8)役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社のサステナビリティに関する考え方及び取組は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在における当社の判断によるものであり、様々な要因によって見通しは変動する可能性があります。

 

(1)サステナビリティ全般

 サステナビリティを巡る課題への対応は、当社が経営理念に掲げる「誠実正道」の精神や、ありたい姿「マテリアルを通じてお客様と社会の課題を解決し「ひと」と「地球」のウェルビーイングに貢献する」に通じるものです。社会・環境課題の解決に貢献する企業活動を継続することにより、持続的な成長が可能になると認識し、サステナビリティ基本方針を定めて積極的に取り組んでいきます。

 

① ガバナンス

 当社では企業活動を通じて社会・環境課題の解決に貢献することによりNAGASEグループの企業価値が持続的に向上することを目指し、代表取締役社長を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置しています。2025年度は6回開催し、グループ全体の推進体制の構築と整備、各施策のモニタリング、グループ内におけるサステナビリティ経営の理解促進活動等を行いました。これらのサステナビリティ課題への対応・進捗については、少なくとも年1回の頻度で取締役会に報告し、その決議・監督を受けております。

 また、サステナビリティ推進委員会は、グループ全体で取り組むべき特に優先順位の高いマテリアリティ(重要課題)を、「従業員エンゲージメント向上」、「脱炭素社会への貢献」、「透明性の高いコーポレート・ガバナンス」と定めています。そのうち、「従業員エンゲージメント向上」と「脱炭素社会への貢献」に関しては、取締役、執行役員、グループ会社の経営幹部等で構成されるコーポレートプロジェクト(「N-エンゲージメントプロジェクト」、「カーボンニュートラルプロジェクト」)を設置しています。

 各プロジェクトでは、サステナビリティ推進委員会の監督の下、基本方針と中期経営計画における非財務目標の原案を作成し、取締役会の決議を経て策定したほか、非財務目標達成に向けた個別具体的な方針・施策について議論しています。また、非財務目標の進捗を含む各プロジェクトの重要事項は、少なくとも年1回の頻度でサステナビリティ推進委員会を通じて取締役会に報告し、その監督を受けております。

 

 なお、「従業員エンゲージメント向上」に関しては、従来「従業員エンゲージメント向上プロジェクト」として、エンゲージメントへの理解促進や浸透、ならびにエンゲージメント向上に向けた各種施策を展開してきましたが、中期経営計画 ACE 2.0(2021~2025年度)の非財務目標達成により、所期の目的は達成できたと考え、終了いたしました。2026年度からは、中期経営計画 Walk the Talk 2028(2026~2028年度)のもとで「N-エンゲージメントプロジェクト」と名称を変更し、「対話の活性化」と「価値の共有」を軸に、当社のエンゲージメントの定義「会社(組織)と社員が対等なパートナーとしてよく理解し合い、同じ方向を見ること」の実現を一層目指してまいります。

 

 

② 戦略

 当社は、グループ共通の価値観として、経営理念、ありたい姿、NAGASEグループスローガンを制定しています。また、理念体系実現に向けた基本的な考え方としてサステナビリティ基本方針を策定しています。

 このサステナビリティ基本方針は、1.誠実な事業活動、2.社会との良好な関係、3.環境への配慮で構成され、それぞれについて具体的な行動指針を示しております。

 

(サステナビリティ基本方針)

 

※理念体系の全体像については、「1「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」(1)基本理念」を参照ください。

 

 また、当社では、ありたい姿「マテリアルを通じてお客様と社会の課題を解決し「ひと」と「地球」のウェルビーイングに貢献する」の実現に向け、NAGASEグループが提供できる付加価値で解決すべき社会課題をマテリアリティ(重要課題)として定めています。

 

 

 

(NAGASEグループのマテリアリティ(重要課題))

 

③ リスク管理

 サステナビリティ課題やマテリアリティ(重要課題)に関するリスクおよび機会については「サステナビリティ推進委員会」において管理しています。リスク・機会を含むサステナビリティに関する課題への対応については、サステナビリティ推進委員会より、少なくとも年1回の頻度で取締役会等の会議体へ報告しており、議論の上、実行されています。

 また、リスクに関しては、サステナビリティを含む複合的な全社リスクとして「リスク・コンプライアンス委員会」でも特定・評価・管理されており、それらのリスクは取締役会や監査役会に報告されています。特に重要と判断したリスク分類に関しては、リスクの定義および主な対応策を開示しております。詳細は、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」を参照ください。

 このように、サステナビリティに関するリスク・機会に関してはそれぞれの委員会から取締役会等の会議体へ報告され、必要な指示・提言の下で事業活動へ反映していくとともに、これらのプロセスの中で、取締役会による定期的・直接的な監督を受けています。

 また、特定されたリスク・機会は、業務執行組織であるサステナビリティ推進室が事業活動へ反映されるように対応しています。

 

④ 指標及び目標

 当社では、マテリアリティ(重要課題)の中でも特に重要と考える項目のうち、「従業員エンゲージメント向上」と「脱炭素社会への貢献」に関して目標を設定しております。目標の詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組 (2)気候変動」、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本」を参照ください。

 

 

(2)気候変動

 当社では気候変動を取り巻く社会の変化・期待に対応していくことが重要であると考え、マテリアリティの1つとして「脱炭素社会への貢献」を設定しており、気候変動の及ぼす中長期的なリスクと機会、およびその財務上の影響を分析し、低炭素社会や循環型社会に求められる事業戦略を立案しています。また、自社とバリューチェーン全体の事業活動で排出されるGHG(温室効果ガス)を把握し、削減プロセスについて中長期的な目標と活動計画を設定し、取り組んでいます。

 

① ガバナンス

 気候変動に関する基本的なガバナンスは、サステナビリティ全般のガバナンスに組み込まれております。詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」を参照ください。

 特に、気候変動に関しては、「サステナビリティ推進委員会」の下部組織として、「カーボンニュートラルプロジェクト」を設置しています。このプロジェクトは執行レベルの諮問機関であり、気候変動にまつわる個別具体的な方針・施策に関しては同プロジェクトでの議論を通じて具体化されています。

 

② 戦略

 当社は商社機能に加え、製造・研究開発機能を有することから、「商社業/製造業」と「可視化/削減」の2軸4象限に分類し、全体施策及び施策①~④からなる施策のもと、「NAGASEグループカーボンニュートラル宣言」で掲げる目標達成に向け、中期経営計画においてもカーボンニュートラルに関する非財務目標を設定するなど、気候変動に関する取り組みを事業戦略へ反映しながら推進しています。

 また、低炭素社会や循環型社会に求められる事業戦略を立案するため、気候変動が及ぼす中長期的なリスクと機会、財務上の影響を分析・特定しています。

 

(「商社業/製造業」と「可視化/削減」の2軸4象限)

 

(気候変動に関するリスクと機会)

 当社は、商社機能、製造機能、研究開発機能を有し、グローバルかつ多角的に事業を展開しています。現在、グループの事業は「マテリアル」、「エレクトロニクス」、「ライフサイエンス」の3つのセグメントのもと、樹脂やプラスチック、電子・半導体材料、医薬・化粧品といった幅広い商材を取り扱っています。また、国内外に約100社の拠点を有しており、取引先もグローバルで約18,000社と非常に広範なバリューチェーンを有しています。

 気候変動に関するリスクと機会の特定にあたっては、これらの当社の特性も考慮しながら、「事業への影響度」と「発生可能性」の観点で、重要度を「大」「中」「小」と評価しました。

 その結果、当社にとっては、気候変動に関連する規制の強化や社会的要請、顧客の需要の変化に対応できないことが、気候変動による移行リスクとして重要度が大きいという評価となりました。一方で、これらの社会や顧客・市場の変化をとらえ、適切な素材・製品やソリューションを社会に提供していくことができれば非常に大きな機会にもつながると考えています。

 また、物理的リスクとしては、自然災害等による影響は、自社拠点のみならずサプライチェーン上の拠点への影響も考慮すると重要度の大きなリスクとなります。商社業を基盤事業とする当社においては、マテリアリティにも「サプライチェーンの持続性への貢献」を掲げており、国内外約18,000社のお取引先ネットワークを活かして日ごろからサプライチェーンの維持・安定供給を使命としております。

 

リスク

 

機会

 

<注記>

・影響を受ける機能:

 商社機能/製造機能/研究開発機能それぞれの内、特に影響を受ける機能。

 「全社」は、商社機能・製造機能・研究開発機能すべてにわたる全社的影響を指す。

・影響を受けるバリューチェーン:

 「上流」「下流」「自社グループ」の内、特に影響を受ける段階。

 「上流」は主に調達・物流(輸送)、「下流」は主に販売・物流(輸送)の影響を指す。

 「全体」は「上流」「下流」「自社グループ」を含むバリューチェーン全体への影響を指す

・重要度

 定量評価については、営業利益へのインパクトを基準としています。

 「大」:営業利益換算でおおよそ10%超

 「中」:営業利益換算でおおよそ2.5~10%程度

 「小」:営業利益換算でおおよそ2.5%未満

 

<分析に使用したシナリオ>

(1.5℃シナリオ)

・IEA:Net Zero Emissions by 2050 Scenario(World Energy Outlook2024)

・IPCC:SSP1-1.9(AR6)

(3-4℃シナリオ)

・IEA:Stated Policies Scenario (STEPS)(World Energy Outlook2024)

・IPCC:SSP5-8.5(AR6)

 

(リスク・機会への主な対応)

NAGASEグループでは、特定したリスクを最小化・機会を最大化するため、以下の対応をとっています。

 

 

③ リスク管理

 気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ全般のリスク管理に組み込まれております。詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ全般 ③リスク管理」を参照ください。

 特に、気候変動に関する個別具体的な方針・施策に関しては、「サステナビリティ推進委員会」の下部組織である「カーボンニュートラルプロジェクト」においても議論され、「サステナビリティ推進委員会」等への報告を通じて具体化されています。

 なお、気候変動におけるリスク・機会は、リスク・コンプライアンス委員会が実施する全社的なリスク評価と整合性のある指標として「影響度」と「発生可能性」を用い、各4段階の評価を行った結果を、事業への重要度として「大」「中」「小」に分類しています。

 

④ 指標及び目標

 当社では、「NAGASEグループカーボンニュートラル宣言」を掲げ、2050年までにGHG排出量を実質ゼロとするカーボンニュートラルの実現を目指しています。カーボンニュートラル達成にあたっては、中間目標として2030年度目標や中期経営計画の非財務目標を設定し、取り組みを推進しています。

 2030年度目標に関しては、2026年2月20日付で国際的気候変動イニシアチブのSBTi(Science Based Targets initiative)より「短期目標」に関するSBT認定を取得し、Scope1,2の42.0%削減(2021年度比)、Scope3の25.0%削減(2023年度比)を目標として掲げています。

 また、中期経営計画の非財務目標においてもカーボンニュートラルに関連する目標設定しています。目標の詳細と進捗については、以下の(NAGASEグループカーボンニュートラル宣言(Scope1,2))、(中期経営計画 ACE 2.0(2021~2025年度)の非財務目標と実績)、(中期経営計画 Walk the Talk 2028(2026~2028年度)の非財務目標)を参照ください。

 

(NAGASEグループカーボンニュートラル宣言(Scope1,2))

※1.5℃水準:世界全体の平均気温上昇を、産業革命前に比べて1.5℃に抑えるためSBTiが定める科学的根拠に基づいた目標基準

WB2.0℃水準:世界全体の平均気温上昇を、産業革命前に比べて2℃を十分に下回る水準に抑えるためSBTiが定める科学的根拠に基づいた目標基準

※2030年度目標のSBT認定取得に伴い、2026年3月26日にカーボンニュートラル宣言を改訂しました。

 

(中期経営計画 ACE2.0(2021~2025年度)の非財務目標と実績)

 

 

 

 

 

単位:t-CO2

指標

2013年度

2021年度

2022年度

2023年度

2024年度

2025年度

実績

目標

連結

Scope1,2削減率(2013年度比)

-

30%

34%

36%

43%

49.2%

37%

 

Scope1

86,197

33,132

31,099

28,260

30,031

30,206

 

Scope2(マーケット基準)

27,057

25,611

26,737

18,766

13,587

 

合計

60,189

56,710

54,997

48,798

43,794

再生可能エネルギー発電・購入による削減量

(累計)

-

10

523

7,479

13,272

30,160

35,000t以上

長瀬産業

(単体)

Scope2

-

2,514

2,014

1,803

1,893

0

ゼロエミッション

※ACE2.0における非財務目標は、SBT認定取得前に設定したものです。

※連結データの対象は、長瀬産業㈱、ナガセケムテックス㈱、ナガセヴィータ㈱です。

※2025年度データは第三者保証取得前の暫定値です。なお、Scope2の数値は、非化石証書による償却実施前の見込値です。

 

(中期経営計画 Walk the Talk 2028(2026~2028年度)の非財務目標)

指標

2028年度目標

施策

連結

Scope1,2削減率(2021年度比)

32.7%

・省エネ活動の推進

・エネルギー効率化

・再生可能エネルギーの活用

(オンサイト/オフサイトPPA、非化石証書等)

※この目標は、SBT認定を取得済みの2030年度目標と整合する目標です。

 

(3)人的資本

① ガバナンス

 人的資本に関する基本的なガバナンスは、サステナビリティ全般のガバナンスに組み込まれております。詳細については、「2 サステナビリティに関する考え方及び取組(1)サステナビリティ全般 ①ガバナンス」を参照ください。

 特に、従業員エンゲージメントに関しては、「サステナビリティ推進委員会」の下部組織として、「N-エンゲージメントプロジェクト」を設置しています。このプロジェクトは執行レベルの諮問機関であり、従業員エンゲージメントにまつわる個別具体的な方針・施策に関しては同プロジェクトでの議論を通じて具体化されています。

 

② 戦略

 当社グループは、誠実に正道を歩む活動により築き上げてきたステークホルダーとの信頼関係をベースに、経済価値と社会価値がトレードオンとなる時代において、「マテリアルを通じて、お客様と社会の課題を解決し「ひと」と「地球」のウェルビーイングに貢献」する企業グループです。上記の実現のため、当社のACE 2.0期間における人事戦略では、“個”、そして“集団”としての質を追求していくために、3つの重要課題を定めています。一つ目は「ひと」そのものについて――環境が激しく変化するなか、前例や過去の成功体験にとらわれることなく変革をリードできる、イノベーティブでグローバルな人材をいかに強化していくか。二つ目は「環境」――従業員が快適で安全に、創造性をいかんなく発揮できるワークプレイスや働き方をいかに実現するか。三つ目は「文化」――さまざまなバックグラウンドや価値観を持つ多様な人材が、自分らしく活き活きと、勇敢にチャレンジする風土をいかにつくるか、です。この3つの重要課題に対する具体的な施策については、「タレントマネジメント」「人材獲得・維持」「人材開発」「健康経営」「働き方改革」「人事ポリシー」「DE&I」の項目に分け、ACE 2.0期間を通じてさまざまな施策を導入・実施してきました。これらの施策が「ひと」「環境」「文化」の好循環を生み出し、各項目におけるアウトカム(目指す姿)の達成を通じて「One NAGASEで企業価値を最大化できる人材」をグループ全体に提供し、持続的な成長と企業価値の向上の実現に貢献しています。

 

 

具体的な施策の区分

アウトカム(目指す姿)

タレントマネジメント

グローバル人材ポートフォリオの可視化による世界レベルでの適所適材配置の実現

人材獲得・維持

事業戦略と連動した採用活動推進によるグローバルでの優秀人財の獲得と定着の実現

人材開発

自律的キャリア形成の仕組と多様な能力開発機会の提供によるビジネスデザイナー・変革リーダー育成

健康経営

デジタルを活用した社員が心身ともに健康であるための新施策実行

働き方改革

“Style”、“Space”、“Tool”が進化した“NAGASEワークスタイル”の実現による、より快適な職場の実現と創造性に溢れた風土への変革

人事ポリシー

経営戦略と連動した制度の設計、導入および運用

DE&I

多様な個性が輝き、活躍できる文化・風土の醸成(総合職女性比率、総合職キャリア採用比率、総合職外国人比率の増加)

 

 

 

施策例① 「HRBP」と「事業部CHRO」の連携(タレントマネジメント・人材開発)

 人事部内に各事業部の担当者(HRBP※1)を設置し、事業戦略を理解したうえで組織づくり・人材開発ができる体制を導入しています。また、事業部側にも、人事視点を持ちながら事業戦略を遂行していく役割の担当者(事業部CHRO※2)を設置しています。HRBPと事業部CHROが密に連携を取ることで、事業に関わる人や組織の課題を設定し、それらの課題を解決すべく事業部・本部ごとに人事施策を導入しながら、事業戦略の遂行を加速しています

※1 HRBP:Human Resources Business Partner

※2 CHRO:Chief Human Resources Officer

 

施策例② グローバルでのグループ人事戦略の共有(タレントマネジメント・人事ポリシー)

 グローバルにおける人事戦略の連携と推進を目的として、人事部門のグローバル会議を2020年より定期的に実施しており、人事戦略のグローバル展開および課題やナレッジの共有を促進しております。2025年度は計5回開催し、東京本社において実施した対面での会議には、世界7カ国から約25名の人事部門メンバーが参加し、中長期の人事戦略や2025年度の重点施策など様々なテーマについて議論し実行していくことを確認いたしました。

 

施策例③ 両立支援のための取り組み(働き方改革・DE&I・健康経営)

 育児・介護などと仕事の両立支援のための制度・施策の拡充により、社員が働き続けられる風土の醸成にも注力しています。近年では、男性従業員の育児休業の取得率が向上しております。2024年度には、不妊の検査や治療を目的として取得できる休暇制度を新設し、2025年度は育児休業を取得した男性社員の事例を社内発信する等、制度の理解と活用を促進しています。さらに育児と介護のそれぞれの両立支援ガイドブックを公開することで従業員の理解促進と浸透を図り、業務継続への安心感の醸成やモチベーション維持に寄与しています。

 

制度・施策

概要

産前産後休暇

出産前6週間、出産後8週間の休暇

育児休業

育児のための休業(男女ともに)

ファミリーサポート休暇

子の看護等のため、および不妊の検査や治療を行うための休暇

育児のための短時間勤務制度

育児のための短時間勤務を認めるもの

育児のためのシフト勤務制度

育児のためのシフト勤務を認めるもの

介護休暇

介護のための休暇

介護休業

介護のための休業

介護のための短時間勤務制度

介護のための短時間勤務を認めるもの

介護のためのシフト勤務制度

介護のためのシフト勤務を認めるもの

治療と仕事の両立のためのガイドライン

両立支援の背景・内容とその申請方法

 

施策例④ 健康経営の推進(健康経営)

 NAGASEグループでは、グループ従業員の健康の維持向上を支援すべく「NAGASE健康宣言」を策定・公表し、これを推進しています。長瀬産業では健康増進の取り組みをもとに、特に優良な健康経営を実践している法人を顕彰する制度である健康経営優良法人の認定取得を2018年度より継続しています。その取り組みはグループにも拡大し現在は長瀬産業を含め計7社が認定取得しています。

 

施策例⑤ 障がい者雇用の推進(働き方改革・DE&I)

 長瀬産業では、東京、大阪、名古屋の各事業所では、障がい者雇用のマッサージ師によるマッサージ室を設置しております。社員は自由に利用でき、福利厚生の向上に貢献しています。その他、清掃や在宅による入力業務等、各々の障がい特性に合わせた雇用を実現しています。また、2022年8月より屋内農園「NAGASEまごころグリーンファーム」を開始し、水耕栽培設備で葉もの野菜を栽培しています。収穫した野菜は、障がい者雇用への理解促進のために、グループ会社を含めた社員を中心に、社内外イベントで配布しています。

 グループ会社のナガセケムテックスでは、障がいのある方や働き続けたい高齢者に向け、安全・安定・安心な働く機会を提供し、地域社会とのつながりを深めるため、2023年度に兵庫県たつの市では初となる特例子会社のナガセミライを設立しました。2024年度には農業ハウス「神岡ファーマーズ」を竣工し、農園事業を開始しました。収穫したミニトマトは、ナガセケムテックス播磨事業所内の食堂への提供や社内販売を行ったほか、こども食堂や福祉施設にも寄付するなど、地域との「つながり」づくりにも取り組んでいます。

 

 

施策例⑥ ダイバーシティに関する施策(DE&I)

 NAGASEグループは世界約30の国や地域に約100社の拠点を有する企業グループであり、性別や国籍、年齢、宗教、ライフスタイルや価値観、障がいの有無など、非常に多様な社員が在籍しています。不確実性の高い世の中において、ダイバーシティ(多様性)が、イノベーション、そして圧倒的なユニークネスを創造する源泉であると考えています。

 多様性のある組織を作る戦略上の意味合いを理解した上で、リーダーとして多様な人材をマネジメントするポイントを理解することを目的として、部課長クラスを対象としたダイバーシティ・マネジメント研修を2023年度より開始し、定期的に実施しております。2025年度は、異文化の中でも柔軟に対応し成果を出せる人材への成長の支援、および多様な人が個々の能力を発揮し活躍するためのリーダーシップを学びました。当社の統括者約100名が参加し、活発なディスカッションを行いました。今後も性別のみならず国籍や宗教などダイバーシティあふれる社員がそれぞれの働き方を追求できる職場を目指して継続開催してまいります。また、中長期的な企業価値向上を実現することを目的として、経営層を委員とした「ジェンダー・エクイティ委員会」を2026年に設置いたしました。多様な視点の確保と機会の公平性の実現を目指し、まずは女性活躍に関する課題に対応しつつ、性別に関わらずすべての社員が公平にキャリア機会に挑戦でき、その能力を最大限に発揮するための施策を実施していきます。

 

③ リスク管理

 人的資本に関するリスク管理は、サステナビリティ課題全般のリスク管理に組み込まれております。詳細については、「(1)サステナビリティ課題全般 ③リスク管理」を参照ください。

 

④ 指標及び目標

 戦略を実現するためのモニタリング指標として、2025年度末までの中期経営計画 ACE 2.0の非財務目標として掲げていた従業員エンゲージメントサーベイトータルスコア60以上を達成いたしました。新たに2028年度末までに女性管理職比率10%以上達成の目標を掲げて取り組みを進めております。

 

テーマ

指標

2021

年度

2022

年度

2023

年度

2024

年度

2025年度

2028年度

目標

実績

目標

従業員エンゲージメント向上

グループ全社:定期的にエンゲージメントサーベイを実施している割合※1

41%

81%

86%

100%

100%

100%

-

長瀬産業(単体):エンゲージメントサーベイトータルスコア※2

52.4

56.5

56.0

58.3

61.7

60以上

参考:長瀬産業(単体)エンゲージメントサーベイ回答率

98%

96%

96%

98%

99.3%

-

女性活躍推進

長瀬産業(単体):女性管理職比率

4.6%

4.3%

5.0%

6.2%

7.6%

-

10%以上

※1 制度会計上の連結子会社を対象としています。中期経営計画 ACE 2.0期間中(2021~2025年度)に連結子会社となった会社は対象外です。

※2 エンゲージメントサーベイトータルスコア「60」は、株式会社リンクアンドモチベーションによって算出された偏差値(データ総数1万社以上)であり、その組織状態は「信頼し合えている」と定義されております。当社は、「会社(組織)と社員が対等なパートナーとしてよく理解しあい、同じ方向を見ること」すなわち「信頼し合えている状態」を目指すため、サーベイトータルスコア「60」を中期経営計画 ACE 2.0の目標として設定していました。