2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 19,578 100.0 9,025 100.0 46.1

3【事業の内容】

 (1) 事業の内容について

ⅰ.当社グループの事業の概要について

 当社グループは、スパークス・グループ株式会社を持株会社として、日本及び海外子会社で構成される、資産運用業(投資顧問業・投資信託委託業)を中核業務とする企業集団であります。

 当社グループが提供する資産運用業は主として、スパークス・アセット・マネジメント株式会社による日本株式、再生可能エネルギー発電事業(発電事業等の開発段階から運転開始までのフェーズにおける投資)、未公開株式などを投資対象とした調査・運用のほか、スパークス・アセット・トラスト&マネジメント株式会社による不動産及び再生可能エネルギー発電事業(発電事業等の運転開始後の安定稼動フェーズ)などを投資対象とした調査・運用、SPARX Asset Management Korea Co., Ltd.による韓国株式を投資対象とした調査・運用及びケイマン諸島籍のSPARX Asia Capital Management Limitedの100%子会社であり、香港を主要拠点とするSPARX Asia Investment Advisors Limitedによるアジア株式を投資対象とした調査・運用から成っております。

 

ⅱ.資産運用業の仕組みについて

 投資顧問業とは、株式、債券などの有価証券に対する投資判断(有価証券の種類、銘柄、数、価格、売買時期などの判断)について、報酬を得て専門的立場から、投資家に助言を行う業務です。投資顧問業はさらに、「投資助言業務」と「投資一任業務」に大別されます。このうち投資助言業務は投資家との間で「投資顧問契約」を結び、その契約内容にしたがって投資助言のみを行う業務です。この場合、実際の投資判断と有価証券の売買・発注は投資家自身で行うこととなります。一方、投資一任業務は、投資家と「投資一任契約」を締結し、顧客から投資判断の全部又は一部と売買・発注などの投資に必要な権限を委任される業務です。投資一任契約の場合、どの有価証券への投資を通じて投資家の資産を運用するかという投資判断と実際の売買発注までを投資顧問会社が行います。

 

投資助言業務の仕組み

 

投資一任業務の仕組み

  他方、投資信託委託業とは、業として委託者指図型の投資信託の委託者となることであります。運用の専門家である投資信託委託業者(委託者)として、投資信託への投資として投資家(受益者)から集めた資金を一つにまとめ有価証券に分散投資し、その成果(運用損益)を投資家に配分することを業務としております。

投資信託(契約型)の仕組み

 

 (注)投資信託には契約型と会社型があります。このうち、わが国の主流は契約型でありますので、上記では契約型の仕組みを記載しております。

ⅲ.当社グループの提供する投資戦略の変遷について

 当社は、1989年7月1日の業務開始以来、独立系の投資顧問会社として日本株を中心に企業への個別訪問によるボトムアップ・アプローチを軸に、店頭登録企業を主体とする中小型株への投資に専門性を持った投資顧問会社として創業し、独創的な資産運用を行ってまいりました。

 日本経済に大規模な構造変革が起きることを想定し、その変革の担い手は大企業ではなく、店頭登録企業に代表される新興の成長企業、中でも経営者が自社のマネジメントに哲学をもつオーナー企業であるとの確信に基づき、そのような企業を対象とする運用に特化いたしました。その結果、創業時より必然的に採用された運用調査手法が、会社訪問による企業調査を中心にした「ボトムアップ・アプローチ」です。当社の調査対象である企業の分析は公開情報を机上で検証するのみでは十分とは言えません。投資対象企業に直接赴き、企業経営者の「生の声」を聞くことを通じて確認できる経営哲学、企業の現場でのみ体感できる成長企業の胎動を確認することで単なる文字や数字の羅列に過ぎない公開情報の奥に潜む真の企業像を浮き彫りにすることができると考えているからです。
 この「ボトムアップ・アプローチ」に基づく個別企業訪問では主に「企業収益の質」「市場成長性」「経営戦略」を丹念に調査し、事業リスクなどを勘案したうえで将来の収益及びキャッシュ・フローの予測を行い、企業の実態面から見た株式価値を計測します。この企業実態から見た株式価値と日々の株価との間に存在する乖離(バリュー・ギャップ)を投資機会として捉えます。これに独自の調査や投資仮説に基づき把握したバリュー・ギャップ解消のカタリスト(きっかけ・要因)を加味して投資判断を下しています。

 

 1990年代の日本の株式市場では、市場における「勝ち組企業」と「負け組企業」の評価が明確化するとともに、大企業においても事業の再構築の進展度合いにより、市場の評価の二極化が進展しました。この結果、業種間の評価格差や同一業種内での株価の二極化が急速に進展し始めました。この様な市場の変化に的確に対応するために、1997年6月よりロング・ショート運用を開始いたしました。また同年、世界各国のヘッジ・ファンドを投資対象としたファンド・オブ・ファンズ運用も開始いたしました。

 

 1999年からは、TOPIXをベンチマークとする年金基金の運用を開始し、国内大手証券会社のラップ口座の運用を受託いたしました。また、投資対象銘柄数を絞り込んだ集中投資型のファンドも同年運用を開始しております。加えて、2000年3月の投資信託委託業の認可取得後は国内公募投資信託、国内私募投資信託の運用を開始し、さらに2000年4月より国内の未公開企業を投資対象とした運用も開始いたしました。
 2003年1月からは、企業統治(コーポレート・ガバナンス)を基軸とした日本企業の価値の拡大を促す投資ファンドの運用を開始いたしました。この投資では、投資対象企業を絞り込むことで一社当たりの持ち株比率を大きくし、投資先の企業の経営者と建設的な意見交換や議論を行い、十分な理解を得た上で、株主、従業員、その他利害関係者の利益のために、企業価値向上のための諸施策を求めてまいりました。この投資を行うに当たっても、投資先企業の選定方法は、当社が永年に渡り培ってきた「ボトムアップ・アプローチ」であることには変わりありません。これは、企業価値の本質を深く調査する従来のリサーチを進める過程でコーポレート・ガバナンスの観点から効率的な経営に転換できる企業を発掘することが可能であると判断しているためであります。

 

 その後は、世界中の投資家の皆様にアジアの投資インテリジェンスを提供する最強のブランドを構築すべく、「Center for Asia Investment Intelligence」の旗印を掲げ、アジア経済の発展を享受すべくアジア地域での業務拡大を積極的に行ってまいりました。具体的には、2005年2月に韓国の資産運用会社 旧Cosmo Investment Management Co.,Ltd.(現、SPARX Korea社)の株式の過半数を取得し、韓国株式の調査・運用拠点をグループ内に持つことといたしました。さらに2006年6月に、日本を除くアジア地域で最大規模のオルタナティブ運用資産を保有する旧PMA Capital Management Limited(現 SPARX Asia社)の全株式を取得し、SPARXグループが培ってきた運用手法・ノウハウをグループ全体で共有しつつ、経営資源を配分しております。

 また、近年では、アジア地域の投資機会のさらなる拡大を見据え、インド株式市場への取り組みも開始しております。当社グループが日本株式運用で培ってきた投資哲学及びボトムアップ調査手法を活かし、インド株式市場における中長期的な資本成長の獲得を目指しております。

 

 2012年からは、世界的な低金利と資金余剰を背景に、安定的なインカム・ゲインが期待できる投資に、国内外からの強い関心が寄せられていたことから、2012年9月にSPARX Asia Capital Management Limitedにおいて、海外の機関投資家を対象に日本の居住用不動産を投資対象としたファンドを設定いたしました。更に2014年4月に全株式を取得したSATM社における不動産投資のノウハウを活かし、住宅、オフィスビル、倉庫、商業施設のみならず、ヘルスケア関連施設等への投資も開始いたしました。

 また、2012年6月に東京都の官民連携インフラファンドの運用事業者に指名され、太陽光を中心とする再生可能エネルギー発電事業を投資対象とする投資事業組合を組成し、その具体的な運用を開始いたしました。現在では複数のファンドからの投資実績が着実に積み上がっております。また、これまで提供してきた発電事業等の開発段階から運転開始までのフェーズにおける投資(グリーン・フィールド投資)に加えて、運転開始後のフェーズにおける投資(ブラウン・フィールド投資)にフォーカスした、長期的に安定したキャッシュ・フローを源泉としたファンドを設立し、運用を開始しております。

 さらに再生可能エネルギーを中心とする実物資産投資においては、発電事業への投資に加え、電力需給の調整機能や安定供給に資する蓄電所事業、及び地域のGX推進に資する投資領域へと取り組みを拡大しております。

 

 2015年11月には、次世代の成長に資する投資を長期的な視点から実践し、投資会社として未来を創造する新たな領域を開拓するため、トヨタ自動車株式会社及び株式会社三井住友銀行と未来創生ファンドを設立し、国内外のベンチャー企業への投資を開始いたしました。その後、未来創生2号、3号ファンドへと取り組みを拡大しております。また、2020年には宇宙関連企業に投資を行う宇宙フロンティアファンドを設立し、2024年には宇宙フロンティア2号の運用を開始いたしました。さらに日本における高い技術・技能を維持しモノづくりの力を今後も発展させていくために、優れた技術・人材・サービスを有する国内のモノづくり企業に投資する日本モノづくり未来ファンドを設立いたしました。

 

 今後も、日本株式、OneAsia、実物資産、プライベート・エクイティの各投資戦略を柱として、投資家の皆様のニーズに応える多様な運用商品を提供するとともに、収益源の多様化と安定化を通じて、バランスの取れた事業構造を確立してまいります。

 

  (事業系統図)

   当社グループの主要な取引の概略を以下に図示いたします。

(注)スパークス・AI&テクノロジーズ・インベストメント株式会社は2025年4月1日付でスパークス・インベストメント株式会社に社名変更しております。

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

業績等の概要

(1)業績

 当連結会計年度の日本株式市場は、米国の通商・金融政策や中東情勢など外部要因の影響を受けつつも、米国の利下げ観測、円安基調、国内企業の好業績、関税緩和への期待、日銀及び米国連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策の安定などを背景にリスク選好が強まり、全体として上昇基調を維持しました。夏場以降は、米中・日米間の通商交渉の進展や、生成AI分野を中心としたハイテク株の上昇が相場を押し上げ、日経平均株価は秋口にかけて史上最高値を更新するなど堅調な推移となりました。さらに、自民党総裁選で高市氏が選出され、積極財政や成長投資を掲げた政策方針が市場に好感されると、日経平均株価は史上初の5万円台を突破する強い上昇となりました。一方、AI関連銘柄を中心に過熱感が意識され利益確定売りが優勢となったほか、米国連邦公開市場委員会(FOMC)や日銀会合の前には、金融政策を巡る不透明感から調整局面となる場面もありました。年明けの日本株式市場は日経平均株価が大幅高でスタートしました。2月の衆議院選挙では自民党が戦後最多となる316議席を獲得し、高市政権の政治基盤強化と財政拡張策への期待から日本株式市場はさらに上昇しました。その後、日銀の早期利上げ観測が後退したことも追い風となり、日経平均株価は連日で過去最高値を更新し、2月末まで強い上昇基調が続きました。3月に入ると、イスラエル・米国によるイランへの攻撃開始を受け、中東情勢の混迷や原油価格の急騰が懸念され、日本株式市場は大幅な調整局面となりました。しかし日経平均株価は51,000円台を維持し、前期末比43.4%高の51,063.72円で当年度の取引を終えました。

 

 このような市場環境のもと、当社グループの当連結会計年度末運用資産残高は、2兆2,428億円(注1)と前期末に比して19.8%増加いたしました。その結果、当連結会計年度における残高報酬(注2)は前期比3.8%増の164億67百万円となりました。成功報酬(注3)は、前期比57.4%増の29億86百万円となり、営業収益は前期比9.0%増の195億78百万円となりました。

 営業費用及び一般管理費は、前期比3.0%増の105億52百万円となりました。これは、主に人件費の増加及び本社オフィスの増床等に伴う減価償却費の増加によるものです。これらの結果、営業利益は前期比17.0%増の90億25百万円、経常利益は前期比14.5%増の89億9百万円となりました。また、投資有価証券売却益を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比21.6%増の63億84百万円となりました。

 なお、事業の持続的かつ安定的な基盤となる収益力を示す指標である基礎収益(注4)は、経常的経費の増加はあるものの、それを上回る残高報酬の増加により、前期比7.1%増の71億99百万円(前期は67億22百万円)となり、過去最高値を更新いたしました。

 

(注1)当連結会計年度末(2026年3月末)運用資産残高は速報値であります。

(注2)残高報酬には、日本再生可能エネルギー投資戦略に関連する発電所等の管理報酬を含んでおります。

(注3)成功報酬には、株式運用実績から発生する報酬の他に、日本再生可能エネルギー投資戦略に関連する発電所スキームの組成の対価等として受ける一時的な報酬(アクイジションフィー)及びプライベート・エクイティ投資戦略に関連する出資履行金額を分配累計額が超過する場合に受ける報酬等を含んでおります。

(注4)基礎収益とは、経常的に発生する残高報酬(手数料控除後)の金額から経常的経費を差し引いた金額であり、当社グループの最も重要な経営指標のひとつであります。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ18億57百万円減少し、当連結会計年度末は195億27百万円(前期比8.7%減)となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主たる要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは59億1百万円の収入(前期は50億63百万円の収入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益95億81百万円、法人税等の支払額27億44百万円の計上等があったことによるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは38億80百万円の支出(前期は21億24百万円の支出)となりました。これは主に、投資有価証券の取得による支出42億37百万円、投資有価証券の売却及び償還による収入31億38百万円、預け金の預入による支出27億12百万円の計上等があったことによるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは40億18百万円の支出(前期は33億91百万円の支出)となりました。これは主に配当金の支払い27億86百万円、リース債務の返済による支出9億15百万円の計上等があったことによるものです。

営業の実績

 (1)営業収益の実績

当社グループの連結営業収益の項目別内訳は以下のとおりです。

項目

前連結会計年度(2025年3月期)

当連結会計年度(2026年3月期)

金額
(百万円)

構成比(%)

金額
(百万円)

構成比(%)

残高報酬

15,857

88.3%

16,467

84.1%

成功報酬(注)

1,897

10.6%

2,986

15.3%

その他

205

1.1%

124

0.6%

営業収益合計

17,961

100.0%

19,578

100.0%

(注)成功報酬には、上場株式投資戦略2,361百万円(前期は783百万円)、再生可能エネルギー投資戦略からのアクイジションフィー212百万円(前期は229百万円)、プライベート・エクイティファンドについて出資履行金額を分配累計額が超過する各段階ごとに、一定割合を受領する報酬412百万円(前期は879百万円)が含まれております。


・残高報酬
 残高報酬料率(ネット・ベース)の推移は以下のとおりです。

区分

前連結会計年度

(2025年3月期)

当連結会計年度

(2026年3月期)

当社グループ残高報酬料率
(ネット・ベース)

0.67%

0.64%

(注) 残高報酬料率(ネット・ベース)=(残高報酬-残高報酬に係る支払手数料)÷ 期中平均運用資産残高
 
・成功報酬
(株式運用ファンド関連)

 成功報酬は、単純なケースでは過去のファンド計算期間末日の「一口当たり純資産価額」=「Net Asset Value Per Share」(以下、「NAVPS」と言います。)の最高値を、今ファンド計算期間末日のNAVPSと比較して、今ファンド計算期間末日のNAVPSの方が高かった場合に、値上がり部分に一定料率をかけて計算します(これを「ハイ・ウォーター・マーク方式」といいます)。

 また、契約によっては、ベンチマークを一定以上上回った部分に一定料率をかけて計算するものもあります。

(再生可能エネルギーファンド関連)

 事業計画を策定、工事業者の選定・管理、固定価格買取制度の認定手続き、資金調達など、一連の発電所開発プロセスが成就した場合に、プロジェクトコストに一定料率を乗じた成功報酬(アクイジションフィー)を受領する場合があります。

 また、当社子会社が運用する再生可能エネルギーファンド(グリーン・フィールド投資ファンド(*))が投資対象である発電所を売却して譲渡益が発生する場合には、その売却益に一定料率を乗じた成功報酬を受領する場合があります。

 なお、この売却に際しては、上記とは別の当社子会社が運営する再生可能エネルギーファンド(ブラウン・フィールド投資ファンド(*))も売却先候補となりますが、その場合であっても、双方のファンドを運用する両子会社は、それぞれ適切な利益相反管理のもとで独立した意思決定を行っており、双方のファンドの投資家にとって、それぞれが最良の条件で譲渡取引を執行しております。譲渡価格の決定に際して外部評価機関の評価を利用しております。

(*)グリーン・フィールド投資ファンドとは、発電所の開発段階から運転開始までのフェーズに投資するファンドであります。また、ブラウン・フィールド投資ファンドとは、発電所の運転開始後のフェーズに投資するファンドであります。

絶対リターン追求型の運用に多いハイ・ウォーター・マーク(HWM)方式の成功報酬の仕組み

(注)1.上記の図は成功報酬の仕組みを簡便に説明したもので、実際の成功報酬の体系及びファンドの基準価格の
     計算方法を厳密に説明しているものではありません。
(注)2.上記では、説明の都合上、成功報酬の料率を便宜的に20%として計算しております。

 

(2)運用資産残高の実績

 以下の表は、当社グループの当期の運用資産残高の実績を示したものです。なお、日本円建て以外の運用資産残高を日本円に換算する際には、それぞれの時点における月末為替レートを用いております。

 当社グループは、市場に影響されない安定的な投資戦略と収益性の高い投資戦略によるハイブリッドのビジネスモデルを強化・拡大して成長することを目指しており、現在「日本株式」、「OneAsia」、「実物資産」及び「プライベート・エクイティ」の投資戦略を4本の柱としております。


 ① 投資戦略別の四半期運用資産残高の推移                        (単位:億円)

投資戦略

2025年6月

2025年9月

2025年12月

2026年3月

日本株式

13,572

14,625

15,592

15,190

OneAsia

1,568

1,674

2,071

2,395

実物資産

3,021

3,146

3,146

3,261

プライベート・エクイティ

1,693

1,677

1,525

1,580

合計

19,855

21,124

22,336

22,428

(注) 1.金額は、時価純資産額であり、表示単位未満を切り捨てて表示しております。

   2.2026年3月末運用資産残高は速報値となっております。

 

   ② 平均運用資産残高                                  (単位:億円)

 

2025年3月期

連結会計年度

2026年3月期

連結会計年度

当社グループ合計

19,122

21,364

(注) 1.各期の月末運用資産残高の単純平均であります。

2.金額は、時価純資産額であり、表示単位未満を切り捨てて表示しております。

3.2026年3月末運用資産残高は速報値となっております。

 

   ③ 成功報酬付運用資産残高及び比率

会社名

 

2025年3月

2026年3月

当社グループ合計

残高(億円)

6,571

7,012

比率(%)

35.1

31.3

(注) 1.金額は、時価純資産額であり、表示単位未満を切り捨てて表示しております。

   2. 2026年3月末運用資産残高は速報値となっております。

 

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表の作成にあたっては、後述の「第5経理の状況」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」をご参照ください。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

当年度のグループ運用資産残高(AUM)は2兆2,428億円と前年度末に比して19.8%増加いたしました。また、事業の持続的かつ安定的な基盤となる収益力を示す指標である基礎収益は、経常的経費の増加はあるものの、それを上回る残高報酬の増加により、前期比7.1%増の71億99百万円(前期は67億22百万円)となり、前期に引き続き過去最高値を更新いたしました。スパークスを支える土台は着実に強くなっていると考えております。

 

 日本株式を投資対象とする運用戦略は、日経平均株価が史上最高値を更新するなど市場環境は総じて良好であったこと等から当連結会計年度末における運用資産残高が1兆5,190億円に増加いたしました。運用面では、評価機関からは大型株式、中小型株式、超小型株式といった異なる時価総額セグメントにおいて評価を受けることができました。これらの評価は、当社の一貫した投資哲学及び運用プロセスの有効性が、長期的な視点において検証・支持されたものと考えております。また、日本株式ロング・ショート投資戦略を中心として、好調なパフォーマンスを背景に成功報酬は前期に比べ2.8倍の23億61百万円を計上することができ、収益面でも着実な成果を上げることができました。マーケティング面では、グローバルに日本株式への注目度が高まる中、当社は欧州及びアジアを中心に海外投資家向けのマーケティング活動を積極的に展開してまいりました。その結果、当連結会計年度中には、欧州の機関投資家から約500億円規模の資金流入を実現いたしましたが、一方で、足元では投資家による利益確定の動きもあり、キャッシュ・フローの積み上がりは限定的にとどまっております。しかしながら、東京証券取引所の各種要請や政府の各種政策の推進による構造的な変化は引き続き進展しており、日本株式に対する中長期的な投資魅力は高位安定していくものと考えております。海外投資家の多様なニーズに応えながら資金を運用していくことは、当社の強みの一つであり、今後もさらなる飛躍を目指してまいります。

 アジア株式を投資対象とするOneAsia運用戦略は、良好なファンド・パフォーマンスが継続した結果、当連結会計年度末における運用資産残高は2,395億円と前期から大きく増加いたしました。足元では、米国及びアジアの機関投資家を中心に、特に韓国株式への関心が高まっております。翌期早々には新たな韓国株式のファンドを立ち上げ、マーケティングを積極化し運用資産残高のさらなる拡大に取り組んでまいります。加えて、成長するインド株式市場を中心に株式会社みずほフィナンシャルグループ、アセットマネジメントOne株式会社との協業を進めることとなりました。互いの知見・両社グループの強みを共有し、当社は運用力の一層の強化を図るとともに、投資家ニーズや市場動向を踏まえた新たなファンドの組成にも取り組むことで、アジア株式分野における運用実績のさらなる積み上げと商品ラインアップの拡充を進めてまいります。日本株式の運用で培ってきた投資力及び調査力を活用し、本戦略を持続的かつ着実に成長させることで、「アジア株式といえばスパークス」との評価を得られるよう、引き続き、ブランド価値の向上と認知の拡大にも努めてまいります。

 再生可能エネルギー発電事業のインフラ資産を主な投資対象とする実物資産の運用戦略は、蓄電所への投資を着実に進めており、当連結会計年度末における実物資産投資戦略の運用資産残高は3,261億円となっております。当社グループは、太陽光発電所への投資を中心に進めてまいりましたが、新たな投資分野として蓄電所事業への取り組みを進めており、2025年3月に札幌市において蓄電所事業へ参画したことに続き、当連結会計年度においては国内4地域において同事業への参画を開始いたしました。加えて、北海道札幌市と北海道地域特化型官民連携グリーントランスフォーメーションファンドを設立し運用を開始いたしました。このファンドの投資対象には、再生可能エネルギー関連インフラに加えて次世代半導体やデータセンターなどが含まれており、投資対象の多様化を図っております。その他、北海道苫小牧においては、グリーン水素の製造・貯蔵・輸送・利用までを視野に入れたサプライチェーン構築に関する、環境省からの委託による実証事業を当連結会計年度も進めてまいりました。当該実証事業は2026年3月末で終了いたしましたが、引き続き事業継続を検討しております。今後も、再生可能エネルギーファンドのパイオニアとしての知見を活かし、実物資産投資戦略の安定的な拡充に努めてまいります。

 プライベート・エクイティ投資戦略は、次世代の企業の成長に資する投資を長期的な視点から実践し、投資会社として未来を創造する新たな領域を開拓するため設立した未来創生ファンドを中心に、当連結会計年度末における運用資産残高は1,580億円となっております。当連結会計年度は、未来創生3号ファンドの着実な投資の実行と未来創生1号ファンドの投資先のイグジットを着実に進めてまいりました。未来創生1号ファンドに関しては、この投資の成果が具体的に投資家の皆様へのリターンとして実現し、前期に続き成功報酬を計上しており、日本株式や実物資産の投資戦略に加え、成功報酬の発生源泉となる投資戦略が多層化しております。今後も、革新的な技術やビジネスモデルで世界をリードする企業を発掘・育成することで未来社会に貢献することを引き続き目指してまいります。加えて、日本モノづくり未来ファンドは、澤藤電機株式会社へのTOB(株式公開買付)を実行しており、2024年1月に実施したIJTT社、2025年4月に実施したシンニッタン社に続くものとなります。これで日本モノづくり未来ファンドはフルインベストメントとなり、2026年4月3日に2号ファンドを設立いたしました。引き続き、日本で優れた人財・技術・サービスを有する国内のモノづくり企業に投資し、幅広いネットワークを活用して各社を支援し、適切な経営戦略を展開することで、日本のモノづくりの持続的な発展に貢献することを目指してまいります。

 

 なお、経営成績の分析については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(1)業績」に含めて記載しております。

 

   (次期の見通し)

 当社グループの主たる事業である投信投資顧問業は、経済情勢や相場環境、また投資実行や売却の機会等による影響を大きく受けることから、将来の業績予想は難しいと認識しており、次期の見通しについての具体的な公表は差し控えさせていただきます。

 

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

<資産の部>

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ76億61百万円増加し、576億円となりました。主な増減内訳は、現金及び預金が18億57百万円の減少、預け金が27億23百万円の増加、仕掛販売用不動産が18億96百万円の増加、投資有価証券が47億22百万円の増加となっております。

 

<負債の部・純資産の部>

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ19億64百万円増加し、183億96百万円となりました。主な増減内訳は、預り金が10億61百万円の増加、繰延税金負債が10億37百万円の増加となっております。

 

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ56億96百万円増加し、392億4百万円となりました。主な増減内訳は、利益剰余金が35億93百万円の増加、資本剰余金が3億35百万円の減少、自己株式が1億34百万円の減少、その他有価証券評価差額金が22億31百万円の増加となっております。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性

① キャッシュ・フロー

 キャッシュ・フローの状況の分析については、「第2事業の状況 4経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(2)キャッシュ・フローの状況」に含めて記載しております。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの投資を目的とした主な資金需要につきましては、シードマネー投資等によるものであります。

短期運転資金は自己資金を基本としており、シードマネー投資等につきましては、自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としております。

なお、当連結会計年度末における借入金等の有利子負債の残高は100億92百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は195億27百万円となっております。

 

 

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

Ⅰ 前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

当社グループは、投信投資顧問業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

Ⅱ 当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

当社グループは、投信投資顧問業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

1.サービスごとの情報

 投信投資顧問業及び関連サービスに関する外部顧客への営業収益が、連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)営業収益                              (単位:百万円)

日本

ケイマン

アイルランド

韓国

その他

合計

14,573

126

1,401

105

1,753

17,961

(注)1. 営業収益の地域区分は、契約相手方の所在地(ファンドの場合は組成地)を基礎として分類しております。

 

(2)有形固定資産                           (単位:百万円)

日本

韓国

香港

合計

3,304

22

62

3,389

 

3.主要な顧客ごとの情報                           (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

営業収益

関連するセグメント名

 スパークス・新・国際優良日本株ファンド

3,729

投信投資顧問業

(注)なお、ファンドの最終受益者は、販売会社や他のファンドを通じて投資されること等があるため、合理的に把握することが困難であります。

 

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

1.サービスごとの情報

 投信投資顧問業及び関連サービスに関する外部顧客への営業収益が、連結損益計算書の営業収益の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)営業収益                              (単位:百万円)

日本

ケイマン

アイルランド

韓国

その他

合計

15,609

171

1,541

248

2,007

19,578

(注)1. 営業収益の地域区分は、契約相手方の所在地(ファンドの場合は組成地)を基礎として分類しております。

 

(2)有形固定資産                           (単位:百万円)

日本

韓国

香港

合計

2,403

90

44

2,538

 

3.主要な顧客ごとの情報                           (単位:百万円)

顧客の名称又は氏名

営業収益

関連するセグメント名

 スパークス・新・国際優良日本株ファンド

4,082

投信投資顧問業

(注)なお、ファンドの最終受益者は、販売会社や他のファンドを通じて投資されること等があるため、合理的に把握することが困難であります。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

 当社グループは、投信投資顧問業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日  至 2025年3月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日  至 2026年3月31日)

 該当事項はありません。