2025年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    791名(単体) 1,146名(連結)
  • 平均年齢
    44.9歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.7年(単体)
  • 平均年収
    6,509,956円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

2025年3月20日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

建設工事業

1,131

(55)

商業施設運営業

15

(17)

合計

1,146

(72)

 

(注) 従業員数は、当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グループへの出向者を含む就業人員数であり、臨時雇用者数は( )内に当連結会計年度の平均を外数で記載しています。

 

(2) 提出会社の状況

2025年3月20日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

791

44.93

15.72

6,509,956

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

建設工事業

791

合計

791

 

(注) 1 従業員数は、当社から他社への出向者を除き、他社から当社への出向者を含む就業人員数です。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

 

(3) 労働組合の状況

  提出会社の労働組合は1985年2月9日に結成されましたが、1994年9月20日に解散しています。

  労使関係は、円満に推移しており、特記すべき事項はありません。

  また、連結子会社には労働組合はなく、労使関係は円満に推移しています。

 

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

  ① 提出会社

2025年3月20日現在

管理職に

占める

女性労働者

の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%) 

(注)1

補足説明

全労働者

正規雇用

労働者

非正規雇用労働者

5.3

81.3

75.9

76.7

65.2

労働者の男女の賃金の差異については、男性労働者の賃金に対する女性労働者の賃金の割合を示しています。

当社では男女の賃金に差は設けていませんが、平均勤続年数、職種区分等の人数構成の差により、差異が生じています。

 

(注) 1「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づくものです。

2「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

  ② 連結子会社

 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しています。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものです。

 

(1) サステナビリティに関する考え方

ヤマトグループは常にお客様価値を高めた製品・サービスの提供を追求し、業界最高の「技術とものづくり」の力を高め、地域社会の発展へ貢献してまいりました。1945年の創業以来、地域の生活に欠かすことのできない存在として成長し、誠心誠意の対応と創意工夫、そして優秀な技術によって社会課題に真摯に向き合ってまいりました。それは今までも、そしてこれからも変わらないヤマトグループの基本姿勢であり、サステナブル経営として息づいています。気候変動などの地球環境問題をはじめとするさまざまな社会課題への取組みが求められている今、ヤマトグループは、経営理念、経営ビジョンのもと、事業を通してESG問題に積極的に取り組み、持続可能な社会づくりの実現を目指します。

 

(2) ガバナンス

当社グループは、サステナビリティをめぐる諸課題について経営の重要課題として取り組み、取締役会に上程または報告する体制としています。

 

 ・2024年度サステナビリティに関する取締役会審議内容及び報告内容

年月

審議内容及び報告内容

2024年5月

人材育成方針、環境整備方針について

2024年6月

コンプライアンス行動計画について

2024年7月

社外弁護士を窓口とするコンプライアンス・ホットラインの新設について

2024年8月

2024年9月

『中長期的な企業価値向上』に向けた対応について

2024年10月

2025年2月

中核人材の登用等における多様性の確保について

 

 

 ・取締役会におけるサステナビリティスキル

取締役会は、経営理念、経営ビジョンに照らし、備えるべきスキルを特定した上で、各取締役の知識・経験・能力等を一覧化したいわゆるスキル・マトリックスを策定しました。スキルの一つとして、「サステナビリティ・ESG」を選定しています。ESG・SDGs等に関する十分な知識・経験を有し、サステナビリティの視点を備えるとともに、サステナブル経営の推進を行うことを求めています。

 

(3) リスク管理

事業に重大な影響を及ぼすサステナビリティに関するリスクについては、業務執行会議の承認事項または報告事項としています。業務執行会議は、取締役、執行役員及びグループ会社取締役で構成し、取締役会によって決定された経営方針に基づく諸施策を迅速に審議、実施する機関です。

また、担当取締役を推進役とし、グループ全体のサステナビリティ及びSDGs推進活動を行うSDGs推進委員会では、毎月、環境・社会に関するサステナビリティ及びSDGsの取り組みについて議論を行い、適宜、業務執行会議や取締役会に報告をし、助言を受けています。

 

(4) 戦略並びに指標及び目標

2023年度を初年度とする中期経営計画において、「コア事業の強化・拡大」「グリーンイノベーションの推進」「経営基盤の強化・地域貢献」の3点を成長戦略とし、サステナビリティに関する戦略としては、「地方都市の脱炭素社会の実現」「人的資本投資」「ガバナンス強化」について、具体的施策を掲げています。

 

 イ 地方都市の脱炭素社会の実現

当社グループは、「建設プロダクト」というコンセプトを合言葉に、お客様価値の高い「モノ」と「サービス」を提供し、社会的課題の解決や気候変動などの地球環境問題への取り組みを通じて持続可能な地域社会づくりの実現に貢献しています。具体的には、建物建設プロセスにおいて、設計~施工~保守・メンテナンスの各プロセスで「見える化」「3次元設計」「工業化」「デジタル化」の手法を効果的・総合的に活用することで、事業活動における省人化・資源ロス削減・環境負荷低減を推進しています。また、省エネルギーや省CO2、食品ロス低減、安心安全な水環境創出に貢献する独自技術や施工技術を新築・既設建築物に導入することで、サステナブルな建築物をお客様に提供しています。脱炭素社会の実現に向け、環境性・快適性・経済性がバランスするグリーンイノベーションを推進しています。

 

中期経営計画では以下を重要具体的施策とし、推進しています。

中小規模建物向け普及型ZEBの整備、推進

地産地消型再生可能エネルギー源の創出と活用システムの構築

空調・冷蔵熱源でのノンフロン化推進

エネルギー使用の合理化技術・サービスの開発・普及

 

 

一方で、気候変動に対する需要の変化に対する対応が遅れ、競争力の低下により当社グループの業績は影響を受ける可能性がありますが、気候変動に関する課題への対策は事業創出の機会でもあり、省エネルギーや省CO2、食品ロス削減、省人化などの技術とサービスを開発し、今後とも継続的にお客様へ提供してまいります。

 

 

 ロ 人的資本投資及びガバナンス強化

当社グループは、人材を「資本」と捉え、人材育成方針、環境整備方針のもと、当社の原点である「社是社訓を実践する社員の育成」に取り組むことにより、技術力とマネジメント力に優れた社員を育成してまいります。

 

<人材育成方針>

従業員の各職務に応じて求められる知識や技術を習得する機会を提供し、企業理念である社是社訓を実践できる人材を育成してまいります。

 

<環境整備方針>

従業員の多様性(経験、技能、属性)を尊重し、能力を十分に発揮させることが企業競争力を高めるとの認識に立ち、多彩な人材を確保してまいります。特に女性・高齢者の活躍促進に向け職場環境の整備を行い、ワークライフバランスを推進しています。

 

中期経営計画では以下を重要具体的施策とし、推進しています。

人的資本投資

ウェルビーイングで長く安心して働ける環境整備

従業員との対話によるモチベーションの向上

長く安心して働ける人事制度改革

(定年延長、ローテーション人事他)

イノベーションを起こす人材教育と学び直しの推進

ガバナンス強化

全員参加によるコンプライアンスの更なる強化

ダイバーシティへの取り組み推進

 

 

建設業では熟練技能者の高齢化と新規入職者の減少が急速に進行しており、当社グループにおいても人材の確保と育成が喫緊の課題となっています。また、2024年問題についても建設業界の担い手不足や長時間労働など、重要な人的リスクと認識し、担当部署を中心に評価・検討を行い、業務執行会議ではリスク管理に関する情報を共有するなど、継続的なリスク管理を行っています。これらのリスクに対応するためにも、長く安心して働ける環境整備等に取り組んでいます。

 

 〔2024年度からの主な取り組み〕

  ・ウェルビーイングで長く安心して働ける環境整備

 人事部に新たにHR課(ヒューマンリソース課)を設置し、研修の企画運営や健康増進などを担当します。従業員の人材育成を促進し、働きやすい環境を整備することで、持続可能な成長を目指してまいります。育児休業・介護休業の拡充、採用時の年次有給休暇の付与など福利厚生制度の充実を図り、啓発活動として、社内イントラネットに福利厚生特設ページを設け、男性の育児休業の推奨や管理職向けマネジメント研修の紹介を行っています。さらに、健康経営への一歩として、産業保健師を常設し、従業員の健康管理を強化しています。

 また、2025年3月には、創業80周年を記念し、当社グループの従業員に対して社員持株会を通じて譲渡制限付株式を付与するインセンティブ制度を導入することを決定しました。従業員の財産形成の一助とすることに加えて、当社の企業価値の持続的な向上を図るインセンティブを従業員に与えることを目的としています。

 

  ・イノベーションを起こす人材教育と学び直しの推進

 技術力とマネジメント力に優れた従業員を育成するため、技術力強化への投資に加え、2024年度より管理職マネジメント研修への積極的な投資を開始しました。管理職が研修で学んだ1on1ミーティングなど効果的な対話方法を通じて部下と向き合うことで、部下のみならず管理職自身の成長も期待しています。これにより、当社と従業員との一層の信頼関係が醸成されると考えています。

 

  ・全員参加によるコンプライアンスの更なる強化

 2024年度はこれまで定期的に実施してきたコンプライアンス研修の他、管理職を対象としたワークショップ型のハラスメント研修を2回実施しました。また、2024年7月には、コンプライアンスの更なる強化を目的として、新たに社外弁護士を内部通報窓口とするコンプライアンス・ホットラインを増設しました。

 

  ・ダイバーシティへの取り組み推進

 2024年度は、多様性を尊重した職場環境を構築するため、女性活躍研修を実施しました。研修や座談会等を通じて「女性ならではの悩みや不安」の緩和や、「女性リーダーならではの課題」を可視化するなど、女性の活躍を後押ししてまいります。

 

当社グループでは、上記人材育成方針および環境整備方針に関し、2030年度目標として、男性育児休業取得率 100%、女性管理職10%を掲げています。また、当該指標に関する実績および次年度目標は、次のとおりです。

項目

指標

2024年度

実績

2025年度

目標

人材育成

新入社員研修日数

240日

240日

管理職・女性活躍研修
受講者数

71人

169人

環境整備

男性育児休業取得率

81.3%

80.0%

女性育児休業取得率

100%

100%

健康診断受診率

99%

100%

ストレスチェック受検率

93%

100%

D&Iの推進

女性管理職

5.3%

7.3%

障がい者雇用率

3.15%

(法定雇用率達成)

法定雇用率達成

 

なお、連結子会社を含めた指標及び目標の設定は困難なため、当社単独の指標及び目標としています(ストレスチェック受検率を除く)。