事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
砂糖 | 43,168 | 60.7 | -1,598 | -275.0 | -3.7 |
食品 | 2,729 | 3.8 | 221 | 38.0 | 8.1 |
飼料 | 12,885 | 18.1 | 1,221 | 210.2 | 9.5 |
農業資材 | 3,973 | 5.6 | -50 | -8.6 | -1.3 |
不動産 | 1,336 | 1.9 | 602 | 103.6 | 45.1 |
その他 | 6,989 | 9.8 | 185 | 31.8 | 2.6 |
事業内容
3 【事業の内容】
当社グループは、当社、子会社5社及び関連会社1社により構成されており、その事業は、ビート糖、精糖、イースト、オリゴ糖等食品素材、配合飼料、紙筒(移植栽培用育苗鉢)、農業用機械器具等の製造販売、物流を主な内容とし、さらに不動産事業、石炭・石油類及び自動車部品の販売、スポーツ施設の経営を行っております。
当社グループの事業に係わる位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。
なお、以下に示す区分はセグメントと同一の区分であります。
砂糖事業
ビート糖、精糖、ビート糖蜜、精糖蜜、ポケットシュガーは当社が製造(精糖及び精糖蜜は関門製糖㈱に製造を委託)し、販売代理店を通じて各得意先に販売しており、うち一部は子会社ニッテン商事㈱を通じて販売しております。なお、ビート糖製造の燃料である石炭・石油類の一部を子会社スズラン企業㈱を介して購入し、また、ビート糖原材料及び製品ビート糖の輸送・保管の一部を子会社十勝鉄道㈱が行っております。
食品事業
イースト、オリゴ糖、ベタインなどは、当社が製造し販売しており、うち一部は子会社ニッテン商事㈱を通じて販売しております。
子会社ニッテン商事㈱は食品の仕入れ販売を行っております。
飼料事業
配合飼料は、関連会社とかち飼料㈱に製造を委託し、当社が販売しております。なお、配合飼料の輸送の一部を、子会社十勝鉄道㈱が行っております。
ビートパルプは当社が製造し、子会社スズラン企業㈱を通じて販売しております。
農業資材事業
紙筒(移植栽培用育苗鉢)、種子などは当社が製造し販売しております。
農業機材(農業用機械器具及び農業資材)は当社が仕入れ販売しております。
子会社サークル機工㈱にて、ビート用移植機を中心とした農業用機械器具の製造販売等の事業を行っております。
不動産事業
当社及び子会社スズラン企業㈱は、社有地に商業施設等を建設し賃貸するなどの不動産事業を行っております。
その他の事業
子会社十勝鉄道㈱は、貨物輸送事業を行っており、当社のビート糖原材料、製品ビート糖及び配合飼料等の輸送の一部を行っております。また、倉庫業として主に当社製品ビート糖の保管を行っております。
子会社スズラン企業㈱は、石炭・石油類及び自動車部品の販売を行っており、その一部を当社へ販売しております。また、保険代理業、スポーツ施設等の営業も行っております。
事業の系統図は次のとおりであります。
〇印は連結子会社、※印は関連会社で持分法適用会社であります。
業績
4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当連結会計年度のわが国経済は、デフレ脱却に向けた歩みが進み、インバウンド需要の増加等、景気は緩やかな回復の兆しがみられるものの、物価上昇の継続による消費マインドの下振れやアメリカの通商政策等、先行きが不透明な状況が続いております。
このような状況のもと、当社グループでは、第2次日甜グループ中期経営計画(2023年4月~2028年3月)を策定し、「持続可能なてん菜産業の創造にチャレンジし、安全・安心で幸せな社会の実現に貢献していく」を掲げるとともに、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて、企業価値の一層の向上に取り組んでおります。
当連結会計年度は、主に砂糖事業の売上減少により、売上高は前期比6.5%減の64,796百万円となり、営業利益は飼料事業で増益となったものの、砂糖事業、農業資材事業及び不動産事業の減益により、前期比41.2%減の535百万円となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失で減損損失が増加したものの、特別利益での固定資産売却益の計上により、前期比49.2%増の2,703百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<砂糖事業>
海外市況につきましては、ニューヨーク市場粗糖先物相場(当限)において1ポンド当たり期初22.65セントで始まり、9月には主要生産国であるブラジルでの干ばつやサトウキビ畑での大規模火災により23セント台まで上昇しましたが、被害は限定的との見方が強まり、またその他の主産地から安定的な供給が見込まれたこともあり、18.85セントまで下落し、当期を終えました。
一方、国内市況につきましては、期初249円~251円(東京精糖上白現物相場、キログラム当たり)で始まり、そのまま当期を終えました。
ビート糖は、販売価格は上昇したものの、2023年の猛暑等による前年度産原料てん菜の低糖分により砂糖生産量が大きく減少したため、売上高は前期を下回りました。また、依然として製造原価が高止まりしていることに加え、当年度産原料てん菜は前年度を上回る数量、品質を確保したものの、原価率の高い原料糖生産も増加することから、原料糖在庫に対する棚卸資産評価損が増加しました。
精糖は、販売数量は減少したものの、適正価格での販売とコスト削減に努めたため、売上高、利益ともに前期を上回りました。
砂糖事業の売上高は、42,897百万円(前期比9.3%減)となり、1,598百万円の営業損失(前期は552百万円の営業損失)となりました。
<食品事業>
イースト、オリゴ糖等食品素材は、販売数量の増加により、売上高は前期を上回りました。
食品事業の売上高は、2,700百万円(前期比3.3%増)となり、221百万円の営業利益(前期比17.9%増)となりました。
<飼料事業>
配合飼料は、牛乳の生産抑制解除による需要回復と営業努力により、販売数量は前期を上回ったものの、値下げの影響により、売上高は前期をやや下回りました。
ビートパルプは、原料てん菜の収量増加に伴う増産により、販売数量、売上高ともに前期を上回りました。
飼料事業の売上高は、12,858百万円(前期比1.5%増)となり、販売数量の増加に加え、コスト削減にも努めたことにより、1,221百万円の営業利益(前期比903.3%増)となりました。
<農業資材事業>
紙筒(移植栽培用育苗鉢)は、そ菜用は販売数量がやや減少も一部値上げにより売上は前期並みとなりましたが、ビート用で販売数量が減少し、売上高は前期を下回りました。
農業機材は、移植機材・播種機材等の売上増加により、売上高は前期を上回りました。
農業資材事業の売上高は、3,928百万円(前期比2.1%増)となりましたが、棚卸資産評価損の発生等により、50百万円の営業損失(前期は179百万円の営業利益)となりました。
<不動産事業>
不動産事業は、一部賃貸物件の稼働率低下により、売上高、営業利益ともに前期を下回りました。
不動産事業の売上高は、1,233百万円(前期比15.7%減)となり、営業利益は602百万円(前期比33.4%減)となりました。
<その他の事業>
その他の事業は、書店販売事業からの撤退により、売上が減少したものの、貨物輸送のコスト削減により、営業利益は前期を上回りました。
その他の事業の売上高は、1,177百万円(前期比16.1%減)となりましたが、営業利益は185百万円(前期比183.6%増)となりました。
②財政状態
当連結会計年度末の資産の合計は101,215百万円で、前連結会計年度末に比べ1,807百万円の減少となりました。
一方、負債の合計は27,385百万円で、前連結会計年度末に比べ3,101百万円の減少となりました。
純資産の合計は73,829百万円で、前連結会計年度末に比べ1,294百万円の増加となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末に比べ4,489百万円減少し、8,364百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、3,090百万円の支出(前連結会計年度は13,044百万円の収入)となりました。
これは、主に棚卸資産の増加4,273百万円、法人税等の支払額828百万円、未払消費税等の減少293百万円等による資金の減少があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、2,206百万円の収入(前連結会計年度は1,315百万円の支出)となりました。
これは、主に有形固定資産の取得による支出5,872百万円等による資金の減少があったものの、有形固定資産の売却による収入8,748百万円、投資有価証券の売却による収入898百万円等による資金の増加があったことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、3,605百万円の支出(前連結会計年度は9,465百万円の支出)となりました。
これは、主に短期借入金の収支差による支出が減少したことによるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 金額は、期中の平均販売価格に生産数量を乗じて算出しております。
3 不動産事業の主な内容は、不動産賃貸等のため、記載しておりません。
4 その他の事業の主な内容は、輸送サービス等のため、記載しておりません。
b.受注実績
一部受注生産を行っておりますが、受注生産高の売上高に占める割合の重要性が乏しいため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(経営成績の分析)
当連結会計年度の売上高は、2023年の猛暑により原料てん菜が著しく低糖分となり、前期のビート糖等の生産数量が減少した影響を受け、今期は砂糖事業の販売数量が減少し前期比6.5%減の64,796百万円となりました。
売上原価は、売上高と同様に主に砂糖事業の販売数量が減少したことにより、前期を下回りました。
販売費及び一般管理費は、ビート糖等の販売数量が減少したことに伴う保管費・運送費の減少により前期を下回りました。営業利益は前期比41.2%減の535百万円となりました。
営業外収益、営業外費用はほぼ前期並となったため、経常利益は前期比37.6%減の1,124百万円となりました。
特別利益には、主に本社ビル売却に伴う固定資産売却益7,707百万円を計上し、特別損失には、主にビート糖関連施設に関する固定資産の減損損失5,679百万円を計上しております。
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期比49.2%増の2,703百万円となりました。
セグメントごとの経営成績は「(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況」に記載のとおりであり、セグメントごとの経営成績の分析は以下のとおりであります。なお、各セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、砂糖事業が66.2%、食品事業が4.2%、飼料事業が19.8%、農業資材事業が6.1%、不動産事業が1.9%、その他の事業が1.8%であります。
<砂糖事業>
砂糖事業の売上高は前期比9.3%減の42,897百万円となり、1,598百万円の営業損失(前期は552百万円の営業損失)となりました。砂糖事業を取り巻く環境は、消費者の低甘味嗜好や安価な輸入加糖調製品、高甘味度人工甘味料等の代替甘味料の増加等により砂糖消費量は減少傾向にあり、厳しい状況が依然として続いております。
2023年の猛暑等により原料となるてん菜が著しく低糖分となった影響で、前期の砂糖生産量が大きく減少したことにより、今期は販売数量が減少し売上高は前期を下回りました。売上高はてん菜の豊凶、海外砂糖相場、国内砂糖消費量の動向等、外部要因の影響が大きく、一定の数量を超えるビート糖は、安価なビート原料糖としての販売となります。ビート原料糖は原価率が高いため、期末在庫量が増えると棚卸資産評価損が拡大する構造となっております。当年度産原料てん菜は前年度を上回る数量、品質を確保したものの、原価率の高い原料糖生産も増加したことから、原料糖在庫に対する棚卸資産評価損が増加しました。
<食品事業>
食品事業の売上高は、前期比3.3%増の2,700百万円となり、前期比17.9%増の221百万円の営業利益となりました。
イーストは価格競争による市場の奪い合い等が激しく、厳しい状況にあります。機能性食品の市場は、健康志向の高まりから成長しているものの流行があり、また新規参入しやすい市場でもあり、安定成長が難しい状況にあります。
このような中イースト、オリゴ糖等食品素材は、適正価格での販売に努めたこと等により、売上高は前期を上回りました。
国内唯一の国産ドライイースト(とかち野酵母・旨パン職人)の市場開拓並びにフラクトオリゴ糖等のオリゴ糖含有液状甘味料の拡販により、売上確保に努めてまいります。
<飼料事業>
飼料事業の売上高は、前期比1.5%増の12,858百万円となり、営業利益は前期比903.3%増の1,221百万円となりました。配合飼料は、牛乳の生産抑制解除による需要回復と営業努力により販売数量は増加も、値下げを行った影響もあり売上高は減少しております。一方で、とうもろこし等原料価格が低下したこと、コスト削減に努めたことにより損益が改善しました。
ビートパルプは、原料てん菜の収量増加に伴う増産により、販売数量、売上高がともに増加しております。
飼料事業では、当社が製造している機能性食品素材を配合した製品の開発にも力を入れており、付加価値の高い配合飼料「カウライザー」、「イムノアクセル」等の拡販に努めております。
また、海外展開へ向けた取り組みの一環として、当社で製造しているオリゴ糖「DFAⅢ」をサプリメントとして牛だけでなく豚や馬への給与効果を検証して海外へも積極的に展開してまいります。
<農業資材事業>
農業資材事業の売上高は、前期比2.1%増の3,928百万円となりましたが、棚卸資産評価損発生により50百万円の営業損失(前期は179百万円の営業利益)となりました。紙筒(移植栽培用育苗鉢)売上は、そ菜用は販売数量がやや減少も一部値上げにより前期並みとなった一方、ビート用で販売数量が減少し売上が減少しております。農業機材は、移植機材・播種機材等の売上が増加したことにより、売上高は前期を上回りました。
農業用資材は農業人口・戸数の減少に伴い、市場は減少傾向にあります。
紙筒(移植栽培用育苗鉢)は、てん菜の生育方法が移植栽培から直播栽培に変わってきており、ビート用の販売は減少傾向にありますが、ネギ用を主としたそ菜用は国内をはじめ輸出が拡大傾向にあり、ビート用の売上減少をカバーしております。
海外展開についても注力しており、育苗資材のペーパーポットが数珠状に連結した「チェーンポット」と、それらを簡易的に移植する移植機「ひっぱりくん」を一連のシステムとして展開しています。動力を使わない安価で確実な移植システムとして、欧米などの有機農業に採用されており、更なる拡販に努めております。
農業用機械は年により受注台数に変動がありますが、紙筒と同様、ビート用だけでなく、タマネギ等そ菜用の開発・販売に努めております。
<不動産事業>
不動産事業の売上高は、前期比15.7%減の1,233百万円となり、営業利益は前期比33.4%減の602百万円となりました。
社有の遊休地を有効活用し、不動産事業は着実に売上を伸ばしてきましたが、一部賃貸物件の稼働率低下により、売上高は前期を下回りました。
高度利用可能な遊休地は少なくなってきており、既存テナントとの友好的な関係維持に努めております。
<その他の事業>
その他の事業の売上高は、前期比16.1%減の1,177百万円となりましたが、前期比183.6%増の営業利益は185百万円となりました。
その他の事業は、貨物輸送や石炭等の燃料の販売、ボウリング等のスポーツレジャー施設の営業等で構成されております。
当期においては、書店販売事業から撤退したことにより売上高は減収となったものの、貨物輸送のコスト削減により増益となりました。
当社グループでは2024年3月期から5カ年の「第2次日甜グループ中期経営計画」を策定し歩みを進めておりますが、燃料価格やその他資材の高騰、2023年度の異常気象等に伴う生産者の作付け意欲減退など外部環境の変化を受け、第2次中期経営計画3年度から5年度目標の再設定を行っております。
「持続可能なてん菜産業の創造にチャレンジし、安全・安心で幸せな社会の実現に貢献していく」を基本方針とし、食品事業、飼料事業、農業資材事業の成長事業への投資を行うと共に、砂糖事業並びに不動産事業の基盤事業の収益構造改善を進め、計画最終年度となる2028年3月期までに、営業利益30億円、ROE(自己資本利益率)5%以上を達成することを目標としております。当社グループ一丸となり、持続可能なてん菜産業の実現を図るべく取り組んでまいります。
(財政状態の分析)
資産の合計は101,215百万円で、前連結会計年度末に比べ1,807百万円の減少となりました。このうち流動資産は51,318百万円となり、主に棚卸資産の増加により、前連結会計年度末に比べ386百万円の増加となりました。また、固定資産は49,896百万円となり、主に減損損失計上に伴う有形固定資産の減少により、前連結会計年度末に比べ2,193百万円の減少となりました。
一方、負債の合計は27,385百万円で、主に短期借入金の減少により、前連結会計年度末に比べ3,101百万円の減少となりました。
純資産の合計は73,829百万円で、主に利益剰余金の増加により、前連結会計年度末に比べ1,294百万円の増加となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
(キャッシュ・フローの状況)
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは下記のとおりです。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1 各指標は、いずれも連結ベースの財務指標数値により算出しております。
2 株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3 営業キャッシュ・フローは連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。なお、2023年3月期及び2025年3月期の債務償還年数及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、営業活動によるキャッシュ・フローがマイナスのため、記載を省略しています。
4 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。
5 利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
(資金需要及び財政政策)
当社グループが事業を行う上で必要となる運転資金、設備投資、借入金の返済及び利息の支払い並びに配当金及び法人税の支払い等に資金を充当しております。
運転資金等の資金需要に対しては、営業活動によるキャッシュ・フローと金融機関からの借入により資金を調達しており、金融機関からの借入金額は年間の資金計画に基づき適切な水準とし、資金繰りを考慮し返済方法を決定しております。また当社及び子会社の余剰資金を、当社グループ内で融通し合うことにより資金の効率化を図り、グループ外部への資金流出を抑えております。
設備投資については、過剰な投資とならないよう当社グループの現況に見合った年間の投資計画を策定し、老朽化した設備の更新のほか、製造コストの削減、製造工程の改善、製品の品質向上、環境対策等を目的とした設備投資又は将来の利益獲得のための先行投資を行っております。設備投資計画の詳細については、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおりであります。なお、設備の新設・更新は主として自己資金によっております。
配当については、当社グループは主業のビート糖事業を中心に公益性の高い事業を営んでおり、長期的かつ安定的な事業継続が求められるため、財務体質の強化と経営基盤の拡大を図ることを重視するとともに、株主の皆様への適切な利益還元を経営上の重要な政策と位置づけ、安定的な配当を継続することを基本方針としております。なお、株式価値の向上及び株主還元の充実を図るために、2026年3月期以降の配当方針を変更し、配当を1株につき80円以上とすることに加え、機動的に自己株式を取得することとしております。
当社グループは2025年5月に見直した「第2次中期経営計画」の資本・財務戦略で、政策保有株式を2027年度末までに純資産比率の20%まで縮減する目標を設定いたしました。政策保有株式の縮減で生じた資金は、設備投資のみならず成長投資へ振り向け、かつ株主還元の充実へバランスよく充当し、資本効率の向上を目指してまいります。
資金の運用については、比較的安全な譲渡性預金で運用しております。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は8,364百万円となり、主にオフィスビル等の有形固定資産および投資有価証券の売却等により資金が増加した一方、オフィスビル購入による有形固定資産の取得や棚卸資産の増加、自己株式の取得等により資金が減少し、前連結会計年度末に比べ4,489百万円減少いたしました。なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は10,666百万円となりました。
将来発生し得る資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フロー及び手許資金により充当が可能であると判断しており、資金の不足が見込まれる場合には、金融機関からの借入により対処する方針であります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたっては会計上の見積りを行う必要があり、期末日現在の資産・負債の金額、偶発的な資産・負債の開示及び報告対象期間の収益・費用の金額に影響を与える様々な見積りや仮定を用いており、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因と今後の方針について
(経営成績に重要な影響を与える要因)
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「対処すべき課題」及び「事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループの売上高の約7割を砂糖事業が占めており、他の事業におきましてもほとんどが砂糖の原料となるてん菜(ビート)由来の製品事業、又は砂糖に関連する事業から成り立っていることから、国内の砂糖消費量及び海外砂糖相場の動向、国の農業政策や砂糖業界を取り巻く国際情勢、てん菜の生産状況など砂糖事業に特有のリスクが、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
また昨今のエネルギー価格及び原材料等の高止まりの当社事業への影響は大きく、外部環境の急激な変動を販売価格に転嫁できない場合、当社グループの経営成績に重要な影響を与える可能性があります。
(今後の方針)
砂糖業界におきましては、消費者の低甘味嗜好や輸入加糖調製品、高甘味度人工甘味料等の代替甘味料の増加等により、国内の砂糖消費量が減少傾向にあるなど大変厳しい状況にあり、2020年以降はコロナ禍における経済活動抑制の影響が重なり、当社グループを取り巻く環境は一層厳しさを増しております。また、ウクライナ情勢等を受けたエネルギーコスト及び原材料等の高止まりにより、砂糖を始めとする各製品の製造コストは上昇しており、このような急激な外部環境の変化に適応できる経営戦略の再構築が急務と捉えております。
当社グループでは「開拓者精神を貫き 社会に貢献しよう」の社是のもと、当社グループが目指す道標として「日甜アグリーン戦略」を策定し、「てん菜糖業」から「てん菜産業」への飛躍を図り、農業を基盤とした成長事業への展開を図ることといたしました。当社グループが抱える諸課題にチャレンジし、持続可能な食料システム構築と新たな価値の創造を目指し、多くの方に支持され続ける企業に成長してまいります。
「対処すべき課題及び中長期的な経営戦略」に記載のとおり、てん菜・てん菜糖生産量の漸減が決定され、ビート糖事業を主業とする当社グループを取り巻く環境は一層厳しさを増すものと捉えております。このような厳しい経営環境に対処すべく「第2次日甜グループ中期経営計画」を新たに策定し、計画達成に向け取り組みを始めております。本計画では、砂糖事業の更なるコスト低減、及び食品事業、飼料事業、農業資材事業の成長により売上の増加と利益の回復を目指しており、基盤事業として砂糖事業の確固たる構造を維持する一方、成長分野としてフラクトオリゴ糖等の販売強化や農業資材等の海外展開、てん菜の用途拡大を図ることとしております。また新たな資本政策や、環境対策・人材への投資・社会貢献等の非財務目標を掲げるなど、持続可能なてん菜産業の実現を図るべく、当社グループ一丸となり取り組んでまいります。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1 報告セグメントの概要
当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、製品・サービス別に事業単位が分かれており、各事業単位は取り扱う製品・サービスについて包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しております。
従って当社グループは製品・サービス別の事業セグメントから構成されており、「砂糖事業」、「食品事業」、「飼料事業」、「農業資材事業」、「不動産事業」を報告セグメントとしております。
「砂糖事業」はビート糖、精糖及び糖蜜等の製造販売、「食品事業」はイースト、オリゴ糖等食品素材の製造販売、「飼料事業」は飼料の製造販売、「農業資材事業」は農業用機械及び資材の製造販売、「不動産事業」は商業施設等の賃貸を行っております。
2 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は取引実態に基づいております。
3 報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(注)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、貨物輸送、石油類の販売及びスポーツ施設・書店の営業等を含んでおります。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(注)「その他」の区分は報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、貨物輸送、石油類の販売及びスポーツ施設の営業等を含んでおります。
4 報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)
(注)全社資産は、主に報告セグメントに帰属しない現預金及び有価証券であります。
(注)有形固定資産及び無形固定資産の増加額の調整額は、主に管理部門の設備投資額であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同一の情報を記載しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1 製品及びサービスごとの情報
セグメント情報に同一の情報を記載しているため、記載を省略しております。
2 地域ごとの情報
(1) 売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2) 有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3 主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
セグメント情報に同一の情報を記載しているため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
セグメント情報に同一の情報を記載しているため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。