2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    428名(単体) 1,550名(連結)
  • 平均年齢
    43.4歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.3年(単体)
  • 平均年収
    8,154,131円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    4.4%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

 経営戦略と連動した人材戦略を推進し、事業ポートフォリオ変革および成長領域への展開を支える人材基盤の強化を基本方針としています。リスキリングを通じた人材の育成・強化を進めるとともに、高度専門人材を含むキャリア採用の拡充により、多様な経験・価値観を有する人材の確保を図ります。さらに、当社およびグループ各社で活躍する次世代リーダーを継続的かつ計画的に育成し、持続的成長を支えるタレントパイプラインの強化を推進します。

 当社では、これまで、安全・安心な製品供給を支える人材を長期的に育成する考えのもと、新卒一括採用を基盤とした雇用・育成を行い、経験の蓄積や職務遂行能力の向上といった職能等級制度での処遇運用を行ってまいりました。一方で、事業環境及び人材構成の変化を踏まえ、2024年に管理職には役割等級制度を導入、また、キャリア採用の拡充を図るなかで、外部水準や人材市場動向も踏まえながら、職責・役割・専門性・成果をより重視した処遇体系への見直しを段階的に進めております。

 

(2)【従業員の状況】

①連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従   業   員   数 (人)

砂糖事業

1,021

(156)

ライフ・エナジー事業

401

(30)

不動産事業

7

(-)

全社(共通)

121

(-)

合計

1,550

(186)

 (注)1.従業員数は就業人員であり、パート及び季節工は( )内に年間の平均人員を外数で記載

      しております。

    2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属してい

          る者であります。

 

②提出会社の状況

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数

(人)

平均年齢

(才)

平均勤続年数

(年)

平均年間給与

(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

428

(3)

43.38

18.28

8,154,131

4.4

 

セグメントの名称

従   業   員   数 (人)

砂糖事業

265

(2)

ライフ・エナジー事業

40

(1)

不動産事業

2

(-)

全社(共通)

121

(-)

合計

428

(3)

 (注)1.従業員数は就業人員であり、パート及び季節工は( )内に年間の平均人員を外数で記載して

      おります。

    2.従業員数は就業員数であり、他社から当社への出向者を含んでおります。

    3.平均年齢、平均勤続年数、平均年間給与、平均年間給与の対前事業年度増減率には他社から当社への出向者を含んでおります。

    4.平均年間給与は基準内及び基準外賃金の合計額であり賞与を含んでおります。

    5.平均年間給与の対前事業年度増減率の算出には、当社が2025年4月1日付で吸収合併したDM三井製糖㈱の前事業年度の平均年間給与を含んでおります。

    6.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属してい

            る者であります。

 

③労働組合の状況

 当社の労働組合員数は、以下の通りであります。

名 称

DM三井製糖労働組合

人 数(人)

289

 

④管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合、役員に占める女性の割合、男性従業員の育児休業取得率、女性従業員の育児休業取得率及び従業員の男女の賃金の額の差異

 ①提出会社

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合(%)

役員に占める女性の割合(%)

男性従業員の育児休業取得率(%)

女性従業員の育児休業取得率(%)

従業員の男女の賃金の額の差異(%)

全従業員

うち正規雇用従業員

うち嘱託社員

12.3

23.8

100.0

100.0

77.3

78.8

97.2

 

 ②連結子会社

当事業年度

名称

管理的地位にある労働者に占める女性従業員の割合(%)

男性従業員の育児休業取得率(%)

女性従業員の育児休業取得率(%)

従業員の男女の賃金の額の差異(%)

全従業員

うち正規雇用従業員

うち嘱託社員

北海道糖業㈱

0.0

100.0

-

65.7

65.5

69.5

スプーンシュガー㈱

0.0

-

-

*

*

*

㈱タイショーテクノス

12.2

116.7

100.0

*

*

*

ニュートリー㈱

27.3

50.0

75.0

*

*

*

 

 (注)1.管理職に占める女性従業員の割合については、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」

            (平成27年法律第64号)の規定に基づき算出し、出向者は出向元の従業員として集計しております。

    2.役員に占める女性の割合につきましては、社内における指導的な役割を担う者として、取締役、執行役員等を対象として算出しております。

    3.男性従業員の育児休業については、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関

            する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う

            労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業

            等の取得割合を算出し、出向者は出向元の従業員として集計しております。

    4.㈱タイショーテクノスにおける男性従業員の育児休業取得率について、配偶者が出産した男性従業員数

            6名、育児休暇を取得した男性従業員数7名であるため、100%を超えております。

    5.従業員の男女の賃金の額の差異につきましては、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」

           (平成27年法律第64号)の規定に基づき算出し、男性の賃金の額に対する女性の賃金の額の割合を示し

            ております。同一労働の賃金の額に差はなく、等級別人員構成の差によるものであります。

    6.「*」は常時雇用する従業員が301人未満であるため、記載を省略していることを示しております。

    7.連結子会社のうち生和糖業㈱、㈱ディーツーモンドシュガー・カンパニー、石垣島製糖㈱、

            鳳氷糖㈱、日糖産業㈱、関門製糖㈱、明糖倉庫㈱、ナカトラ不動産㈱、SIS'88 Pte Ltd、

            Asian Blending Pte Ltd、SIS MIDDLE EAST INVESTMENT L.L.C、Asian Blending

      LIMITED LIABILITY COMPANY、㈱YOUR MEALにつきましては、「女性の職業生活に

            おける活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介

            護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないた

            め、記載を省略しております。

 

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取り組み】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次の通りです。

 なお、文中の将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

 

(1)サステナビリティ戦略

① ガバナンス

 当社グループでは、気候変動問題・人権問題等のサステナビリティに関する課題への対応がリスクの低減かつ企業の成長にもつながる重要な経営課題の一つだと認識しており、サステナビリティ経営推進体制を右図のように構築しております。

 サステナビリティ委員会で検討・審議された内容を経営会議に答申し、経営会議や取締役会でさらに検討・審議を重ねております。

 

 

(サステナビリティに関する各組織の役割・機能)

[取締役会]

 取締役会では、定期的に開催されるサステナビリティ委員会からの答申に基づき経営会議で承認されたサステナビリティ基本方針や重要課題、重要課題に対する目標、リスク及び機会への対応方針などについて報告を受け、サステナビリティ全般に関する執行側の取り組みを監督しております。

 

[サステナビリティ委員会]

 当社では、経営会議の諮問機関としてサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は定期的に開催され、代表取締役社長を委員長とし、委員長が任命する取締役、執行役員、外部有識者で構成され、以下の役割を担っております。

・グループ推進体制及び運営方針策定

・当社グループとしてのサステナビリティに関する基本方針及び活動テーマ等の方針策定

・気候変動に関するリスク及び機会に関する方針策定

・気候変動を含むサステナビリティに関する重要課題解決・KPI達成のためのアクションプラン設定

・進捗状況のモニタリング

・サステナビリティ経営上の主な活動に関する議論

 

[サステナビリティ推進室]

 当社グループのサステナビリティへの取り組みを推進するため、DM三井製糖㈱にサステナビリティ推進室を設置しております。当社グループの各子会社と連携を図り、サステナビリティ経営上の基本方針や重要課題、目標設定、戦略、アクションプラン等の立案や、具体的な活動の推進、サステナビリティに関する研修企画や啓発活動、対外的な情報発信を行っております。

 なお、実施した活動と今後の計画についてはサステナビリティ委員会及び経営会議を通じて定期的に当社の取締役会にて報告を行い、持続的な成長に資するよう取締役会で議論のうえ、評価・改善を行ってまいります。

 

 

② リスク管理

 当社のサステナビリティ戦略上のリスク管理体制については、気候変動や人権侵害などを含むリスク全般に対してリスク管理規程を制定し、代表取締役社長をリスク管理最高責任者として、定期的なリスク評価や規程類の整備などのリスク管理を実施しております。リスク・対策の見直しは部門、グループ子会社にて年1回実施しております。引き続き、定期的なリスク評価や規程類の整備に努めております。

 

(当社に関する重要課題の特定結果)

 持続可能な社会の実現への貢献とグループの持続的な成長のために、重要課題を特定しております。

 

 

 

(重要課題の特定プロセス)

 重要課題の特定にあたっては、以下の3つのステップで検討いたしました。当社のサステナビリティ推進室メンバーによるワークショップを中心に、文献調査、社外有識者に対するヒアリングを通じて当社グループを取り巻く課題を抽出し、ステークホルダーの関心度・当社グループへの影響度分析を行うなど、幅広い視点から検討を行いました。

 

1.わが国及び当社グループを取り巻く課題の抽出・分析

 当社のサステナビリティ推進室メンバーによるワークショップ、文献調査、社外有識者に対するヒアリングを通じて20項目の課題を抽出し、各課題の具体的なリスク及び機会やその影響例について分析いたしました。

 

2.ステークホルダーの関心・当社グループへの影響度分析

 ステークホルダーの関心度、当社グループが生じさせる好影響と悪影響、当社グループの操業・業績への影響度を分析いたしました。

 

3.重要課題の特定

 1、2の結果を勘案し、当社グループが重点的に取り組むべき課題の優先順位付けを行い、重要課題を特定いたしました。

 

③ 戦略及び④ 指標と目標

 当社グループは、サステナビリティ基本方針に掲げる5つの「寄り添い」を通じて、持続可能な社会の実現を目指します。事業の源である自然への感謝を忘れずに、その恵みを様々な姿かたちで広く社会に届け、企業を取り巻く地球環境や社会の課題に真摯に向き合い、その解決を図りながら新たな価値を生み出します。

 また、特定した重要課題に対しては、指標と目標を設定することで、サステナビリティ戦略の方向性を明確にし、各目標の進捗状況をモニタリングし、取り組みに反映しております。

 

5つの「寄り添い」を通じた重要課題への取り組みと目標

1.環境に寄り添う

 気候変動・水資源問題への取り組み、廃棄物の削減をとおして環境改善に貢献します。

 

 

 

気候変動問題

リスク(●)

機会(○)

●地球温暖化による原料農産物の作柄への影響、気象災害激甚化による工場など生産設備への被害、炭素税導入による費用負担

〇CO2排出削減のための生産プロセスイノベーション、環境負荷に配慮した包装資材の開発・促進

KPI(評価指標)と目標

2051年3月期までにカーボンニュートラル達成

2031年3月期までにCO2排出量46%削減(2016年3月期比)

2026年3月期の主な取り組みと実績

・CO2排出量算定における第三者保証の取得

  第三者保証機関により保証された排出量(2024年4月1日から2025年3月31日まで)の値

・環境マネジメントシステムISO14001の運用

・省エネルギーな生産方法への転換、省エネルギー機器の導入

・CO2削減に向けたグループ企業横断的な取り組みの推進

・最適生産方法・物流体制検討プロジェクトの推進

・環境配慮資材の調達

[実績]2026年3月期CO2排出量削減実績:2016年3月期比 38.7%削減

  ※バウンダリー:DM三井製糖㈱、北海道糖業㈱、関門製糖㈱

水資源問題

リスク(●)

機会(○)

●水資源枯渇および水質悪化による原料農産物の作柄と生産部門(工場)の安定操業への影響

○水使用量低減のための生産プロセスイノベーション

KPI(評価指標)と目標

2031年3月期までに水使用量20%削減(2016年3月期比)

  ※「水使用量」を「生産活動に伴い使用した水(排出量ベース)」と定義しております。昨年公開の有価証券報告書とKPIの表現を変更しておりますが、実績の算定基準に変更はございません

2026年3月期の主な取り組みと実績

・工場排水の水質検査・排水処理場での処理等による適正管理

[実績]2026年3月期 水使用量削減実績:2016年3月期比 34.6%削減)

  ※バウンダリー:DM三井製糖㈱、北海道糖業㈱、関門製糖㈱

 

廃棄物問題

リスク(●)

機会(○)

●廃棄物による水質・土壌汚染(農業・生産部門への悪影響)、産業廃棄物の処理コスト増大

○廃棄物の削減(リデュース)・リユース・リサイクル促進によるコスト・ダウン、環境負荷に配慮した包装資材の開発・促進、副産物の有効利用による新たなビジネスの創出

KPI(評価指標)と目標

2031年3月期までに廃棄物ゼロエミッションを達成

  ※「ゼロエミッション」を廃棄物再資源化率98%以上と定義

2026年3月期の主な取り組みと実績

・廃棄物等の分別の徹底・適正処理

・生産に伴う副産物・廃棄物の資源化

[実績]2026年3月期 廃棄物再資源化率 90.6%

  ※バウンダリー:DM三井製糖㈱、北海道糖業㈱、関門製糖㈱

2.人に寄り添う

 労働安全衛生を強化し、ダイバーシティ&インクルージョン(人財の多様性と包摂性)への配慮をとおして、人権が尊重される社会の実現に貢献します。

 

  

 

人権の尊重

リスク(●)

機会(○)

●当社グループ内における人権侵害の発生と企業価値の毀損、サプライチェーン上での人権侵害の発生による原材料調達及び製品販売への影響

○当社グループ内における人権の尊重による従業員のモチベーションアップ・生産性の向上・イノベーションの誘発・優良人材の獲得、サプライチェーン全体での人権尊重強化による企業価値や商品価値の向上

KPI(評価指標)と目標

人権に関する教育や取り組みの社内研修を実施(従業員の研修受講率100%)

責任ある原材料調達サプライチェーン構築のため、人権デューデリジェンスを実施(2026年3月期まで)

 

2026年3月期の主な取り組みと実績

・DM三井グループ人権方針、DM三井グループ調達方針の改定、DM三井グループサプライヤーガイドラインの策定

・ビジネスと人権に関するe-Learningの実施

[実績]e-Learning受講率98.7%

※バウンダリー:DM三井製糖㈱

労働安全衛生の強化

リスク(●)

機会(○)

●重篤な労災事故発生による従業員への影響及び企業価値の毀損

○安全文化の醸成による企業文化の向上及びステークホルダーからの信頼獲得、労働安全衛生の徹底による従業員の心理的安全性確保とそれによる生産性の向上

KPI(評価指標)と目標

労働災害ゼロ(休業災害1日以上を対象)の達成を目指す

 

2026年3月期の主な取り組みと実績

・労働安全衛生マネジメントシステムISO45001の運用

・当社グループ全社を対象にした労働安全研修「安全の日」の実施(1月19日)

・活発なコミュニケーション(RA、ヒヤリハット報告など)による課題抽出と対策の実践

・設備投資や作業手順の変更に際して事前・事後における社内安全審査の実施

[実績]2026年3月期休業災害実績11件

※バウンダリー:DM三井製糖㈱、連結子会社

ダイバーシティ&インクルージョン

リスク(●)

機会(○)

●性差別等による企業文化の劣化と採用難による人材不足、新たな発想力の低下

○多様な価値観を受け入れる企業風土の醸成、多様な人材の活躍による従業員のワークエンゲージメントの向上及びイノベーションの誘発、従業員の心理的安全性向上による生産性の向上、人材獲得機会の増加

KPI(評価指標)と目標

2026年3月期までに女性管理職比率10%達成

障がい者雇用率3%以上を目指す

男性従業員の育児休業取得率100%を目指す

出産した従業員および出産予定で退職した従業員の合計数のうち、子の1歳の誕生日まで継続して在職している者の割合が70%以上を目指す

ダイバーシティ&インクルージョンの社内教育を実施(従業員の研修受講率100%)

ダイバーシティ&インクルージョンに関する相談窓口を設置

国籍/性別(性的マイノリティー・LGBT)/年齢/障がいの有無に配慮した人事制度の導入

従業員意識調査(働きやすさの調査)実施

 

2026年3月期の主な取り組み

・視覚障がい体験学習会の実施

・国際女性デー記念トークセッションの開催

・マネジメント職対象ダイバーシティ&インクルージョンセミナーの実施詳細は「(3)人的資本」をご参照ください。

3.幸せの時に寄り添う

 「適糖生活」を広げ、食の基盤づくりをとおして皆さまの幸せな未来に貢献します。

 

   

 

糖分過不足による健康阻害

 

リスク(●)

機会(○)

●不正確な情報による糖類過不足の発生とそれによる健康阻害

○正しい知識の啓発による適正な糖分摂取とそれによる商品提供機会の増大・新たな需要の創造

KPI(評価指標)と目標

糖分過不足による弊害についてのエビデンスに基づいた知見の蓄積

糖分過不足による弊害の解消=「適糖生活」の概念構築に向けた勉強会、外部専門家との意見交換の実施

日本人一人ひとりの生活実態・健康状態に合わせた「適糖生活」モデルの構築

2026年3月期の主な取り組み

・小児糖尿病患者とその家族の会である「つぼみの会」の講習会(年2回・開催)に協賛企業として参加

・小学校での食育授業の実施

・当社ホームページ内に「適糖生活」特設ページを開設し、お役立ち情報を毎月発信。

・「適糖生活」をテーマに、糖尿病栄養療法の第一人者・西村一弘教授と料理研究家コウケンテツ氏によるトークセッションを東京・福岡にて開催。

ホームページでの発信

・糖の適切な摂取に関する一般向けトークイベントの開催(2回)

4.健康に寄り添う

 食品安全の徹底とともに、健康寿命の延伸、栄養ニーズの充実、美味しさの革新をとおして、皆さまの健やかな生活に貢献します。

 

   

 

食品安全の徹底

リスク(●)

機会(○)

●食品安全衛生上の重篤な問題による顧客(消費者)への健康被害発生及び企業価値の毀損

○食品安全の徹底による顧客(消費者)の信頼獲得とブランド価値・企業価値の向上

KPI(評価指標)と目標

自社製造製品での重篤な健康被害の発生ゼロ

 

当社グループの国内外精製糖製造工場:GFSI承認認証規格を取得・継続

他の国内食品製造工場:HACCPを含む食品安全に関する国際規格の取得拡大推進

2026年3月期の主な取り組みと実績

・FSSC22000等のGFSI承認認証規格のほか、ISO9001やJFS-Bといった国際的な品質や食品安全に関する認証を継続し、品質向上・食品安全の強化を実施

・品質保証部門による食品生産現場への定期監査実施

[実績]2026年3月期 重篤な健康被害発生件数0件

  ※バウンダリー:DM三井製糖㈱、連結子会社

健康促進・栄養改善

リスク(●)

機会(○)

●顧客の健康促進・栄養改善に資する商品の欠如による売り上げの減少、少子高齢化による市場縮小

○顧客の健康促進・栄養改善に資する新たな商品の開発、顧客の健康志向や拡大するヘルスケアマーケットへの対応による売り上げの増大・企業価値の向上

KPI(評価指標)と目標

2026年3月期までに健康関連分野(ライフ・エナジー分野)の売上高を50,000百万円まで拡大

2026年3月期の主な取り組みと実績

・健康情報提供サービス「Pep Up」を活用したウォーキングイベントなどの健康イベントの実施

・適糖生活®の浸透を目的とした高齢者コミュニティでの講演会の実施

[実績]2026年3月期ライフ・エナジー事業売上高25,348百万円

  ※バウンダリー:DM三井製糖㈱、北海道糖業㈱(バイオ事業)、㈱タイショーテクノス、ニュートリー㈱、㈱YOUR MEAL

5.地域社会に寄り添う

 産業の振興をとおして、地域社会の維持・発展に貢献します。

 

   

地域経済の発展

リスク(●)

機会(○)

●国内地方経済の衰退による生産拠点での人材確保問題、国内原料農産物の生産減少

○地域経済活性化による人口増加と人材獲得機会及び消費拡大、地域農業の活性化による生産性向上と原料農産物の安定供給

KPI(評価指標)と目標

砂糖原料生産地(沖縄/鹿児島/北海道)の地域経済・自然環境保護に貢献する活動を、毎年合計3件以上実施

地域に貢献するサステナビリティ関連活動を継続的実施

2026年3月期の主な取り組み

・さとうきび収穫体験研修実施(沖縄県)

・ビート収穫体験研修実施(北海道)

・小学校での体験授業実施(北海道、千葉県)

・日本全国の和菓子店を応援する「和菓子縁日」の開催(東京都)

・「和菓子縁日」における地域障がい者就業支援団体との連携(東京都)

・児童養護施設にクリスマスケーキを寄贈(福岡県)

 

 

 

(重要課題の体系整理および定義の再編)

 当社グループは、2026年3月期までの活動を踏まえ、取り組み姿勢をより適切に反映するため、重要課題の体系整理および定義の見直し(再編)を行いました。2027年3月期からは、この内容に基づいて取り組みを推進してまいります。

 主な変更点は以下の通りです。

 第一に、「人に寄り添う」における重要課題「ダイバーシティ&インクルージョン」に「エクイティ」の概念を加え、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」へと定義を拡張いたしました。

 第二に、課題解決に向けたアプローチを明確化するため、「幸せの時に寄り添う」の重要課題であった「糖分過不足による健康阻害」を、「健康に寄り添う」の重要課題である「健康促進・栄養改善」と統合し、新たに「社会における健康向上・適糖生活の推進」として再編いたしました。

 変更に伴い、従来並列としていた5つの「寄り添い」を見直し、「幸せの時」を他の4つの「寄り添い」を包括する上位概念として位置付けました。4つの「寄り添い」における重要課題の解決を通じて、最終的に「幸せの時に寄り添う」という価値提供の実現を目指します。

 

 

新重要課題とKPI

 

重要課題

KPI(評価指標)と目標

1.環境に寄り添う

気候変動への対応

・2051年3月期までにカーボンニュートラル達成

2031年3月期までにCO2排出量46%削減(2016年3月期比)

 

限りある水資源への対応

・2031年3月期までに水使用量20%以上削減及び維持(2016年3月期比)

※「水使用量」を「生産活動に伴い使用した水(排出量ベース)」と定義

廃棄物削減

・2031年3月期までに廃棄物ゼロエミッションを達成及び維持(2016年3月期比)

※「ゼロエミッション」を廃棄物再資源化率98%以上と定義

2.人に寄り添う

人権の尊重

・人権に関する社内教育を年1回実施(従業員の受講率100%)(2030年3月期迄毎期)
・グループ会社へ人権に関する実態調査(SAQ)の実施とSAQ回収率100%(2027年3月期)

労働安全衛生の強化

・休業労災ゼロ(2030年3月期迄毎期)

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの浸透

・障がい者雇用率3%以上(2030年3月期迄)

・女性管理職比率15%達成及び維持(2030年3月期迄)

・男性従業員の育児休業法定取得率100%(2030年3月期迄)

・エンゲージメントスコアDE&Iに関する3つの質問の肯定回答率(平均)スコア50以上達成及び維持(2030年3月期迄)

・DE&Iの社内教育を年1回実施(従業員の受講率100%)(2030年3月期迄毎期)

3.健康に寄り添う

安全・安心な食品の提供

・DM三井グループ商品での重篤な健康被害発生ゼロ

(2030年3月期迄毎期)

社会における健康向上・適糖生活の推進

・健康向上に関するセミナー・イベントを2回以上実施(2027年3月期)

・サステナHP内「適糖タイムズ」において、役立つ情報を毎月発信

(2027年3月期)

4.地域社会に寄り添う

地域経済発展への支援

・砂糖原料生産地(沖縄/鹿児島/北海道)の地域経済・自然環境保護に貢献する活動を合計3件以上実施(2027年3月期)

・地域に貢献するサステナビリティ関連活動を年1回以上実施(2027年3月期)

5.幸せの時に寄り添う

*「4つの寄り添い」の上位概念として位置づけ、各寄り添いにおける各重要課題の解決に取り組むことで、最終的に「幸せの時に寄り添う」という価値提供を目指す(重要課題、KPIの設定なし)

 

 

 

 

(2)気候変動への対応(TCFD提言への取り組み)

 当社は、2023年6月に気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同を表明いたしました。

 事業の源である自然、その恵みを様々な姿かたちにして、広く社会へ届けることで、幸せの時が広がる未来に貢献する当社グループにとって、気候変動による様々な影響は、優先度の高い課題であると認識しております。

 このような認識のもと、当社は2023年3月期より、TCFD提言に沿ってシナリオ分析およびリスク・機会を検討し、その結果を公開しております。これらを事業推進上のリスクマネジメント及び経営戦略に反映するとともに、今後その進捗を積極的に開示してまいります。そして社会全体の脱炭素化に貢献しながら、さらなる成長を目指します。

 

① ガバナンス

 気候変動に関するガバナンスは、サステナビリティ戦略のガバナンスに組み込まれております。詳細については、「(1)サステナビリティ戦略 ① ガバナンス」をご参照ください。

 

② リスク管理

 気候変動に関するリスク管理は、サステナビリティ戦略のリスクに含めて管理しております。詳細については、「(1)サステナビリティ戦略 ② リスク管理」をご参照ください。

 

③ 戦略

 当社グループの事業は、原材料の大半が気候変動による物理的リスク(※1)の影響を大きく受ける農産物であること、また製造・加工・販売の過程において多くのエネルギーを消費しており気候変動による移行リスク(※2)の影響を大きく受けることから、気候変動を重要なリスクと認識しております。当社グループでは、気候変動にかかるリスクと機会を特定するにあたり、当社グループの中期経営計画との時期的整合性、またパリ協定、日本政府の掲げる目標年といった外部環境要素を踏まえ、短中期の時間的範囲を2031年3月期までの期間、および長期の時間的範囲を2051年3月期までの期間と定めました。

 

(重要リスクの特定)

 気候変動にかかるリスクおよび機会については、当社グループの主力事業である国内外砂糖事業、およびライフ・エナジー事業を対象に、網羅的なリストアップを行いました。次に、すべてのリスクおよび機会について公開資料(※3)等に基づき財務影響度を検討したうえ、当社グループの事業への影響等に鑑み以下のとおり項目を抽出および整理しました。

 

 

期間

分類

項目

種別

想定されるリスク・機会

財務影響度

物理:4℃

移行:1.5℃

対応策や機会

 

 

 

物理的リスク

短期・中期

急性

自然災害の規模と頻度の増大

リスク

気象災害の激甚化による、当社グループ工場等の被害額増大

・設備の定期メンテナンス強化
・国内6精製糖工場によるバックアップ体制強化
・定期的なBCP訓練やその見直し
・原材料調達先との連携や複数購買

 

リスク

サプライチェーン上の取引先の操業停止等による、当社グループへの損失発生

・原材料調達先との連携や複数購買
・依存度の高い原材料・副原料についての代替原料の確保および代替製造方法の検証・確保

 

慢性

海面上昇

リスク

耕作可能地減少による生産拠点の減少、および物流拠点の減少による、原材料および製品の供給能力低下

・BCP計画の策定
・代替耕作地確保に向けた情報収集、代替物流ルートの確保

 

長期的な気候(平均気温や降水パターンなど)の変化

リスク/機会

平均気温などの変化による、原料(てん菜およびサトウキビ)供給量の増加や減少

・気候・気温変化に対する耐性の高い品種の導入(てん菜およびサトウキビ)
・気候の変化に対応可能な農法の確立(サトウキビ)
・病虫害耐性の高い品種の導入(てん菜)
 ・原料供給量の増減に伴う原料価格(国際相場)の変動を見据えた商品および価格体系の見直し

 

リスク/機会

気温上昇による、砂糖消費行動の変化に伴う売上の増加や減少

・様々な温度帯で消費される飲料・食品など末端製品へのバランスのとれた販売政策(販売ポートフォリオの平準化)
・気温上昇に伴う疾病リスク増加を抑制する製品の共同開発(例:熱中症対策飲料)

 

リスク

平均気温上昇による、主に生産部門での暑熱対策強化に伴う費用の増加

・暑熱対策の継続実施、水平展開
・人的被害リスク軽減の為の製造工程省人化の推進

 

移行リスク

長期

政策・法制度

炭素価格の上昇

リスク

炭素税や排出権取引制度等の導入による、費用の増加

・創エネ、省エネ、脱炭素エネルギーの採用
・サプライヤーと連携したCO2削減
・商品および価格体系の見直し
・CO2削減のための製造工程の抜本的な見直し(プロセスイノベーションへの取り組み)
・CO2削減のための原料調達方法の抜本的な見直し

 

技術進歩

新たな低・脱炭素型生産技術の開発

リスク/機会

新たな技術開発のための研究開発費用の増大
 エネルギーコスト削減による製造コストの削減

・燃料転換導入コスト精査によるコスト削減
・非競争分野における同業者および異業種との共同研究の推進
・製造工場におけるボイラー燃料転換(脱化石燃料化の推進)

 

リスク

再エネ燃料として原料(サトウキビ)がバイオエタノールに使用されることによる、原材料調達コストの増加

・原料供給量の減少に伴う原料価格(国際相場)上昇を見据えた商品および価格体系の見直し

 

低・脱炭素関連の技術革新

機会

当社グループのサプライチェーン上の取引先企業との共同配送、モーダルシフト、受発注の最適化等による事業コストの増大抑制

・共同配送、モーダルシフトの推進
・非競争分野に於ける同業者および異業種との共同配送等の検討

 

市場変化

環境配慮製品への社会的要請

リスク

環境配慮製品購入への消費行動変化への費用の発生

・環境配慮製品への適切な切り替え
・新たな環境配慮型製品の開発による商品の高付加価値化推進

 

評判

脱炭素に消極的な企業姿勢に対するレピュテーションリスク

リスク

脱炭素に消極的な企業姿勢に対する企業イメージの低下および企業価値減少

・脱炭素への取り組みに関連する情報の適宜開示・情報の発信チャネル拡大
・サステナビリティ経営の強化と投資家をはじめとしたあらゆるステークホルダーとのコミュニケーションの強化

 

 

 

さらに、特に財務影響度が大きいリスクを重要リスクとして特定し、以下のとおり気候変動シナリオ(物理的リスクは4℃上昇シナリオ(※4)、移行リスクは1.5℃上昇シナリオ(※5))に基づく評価を行ったうえ、リスクの最小化および機会の探索のための体制を確認しました。

 

(特定した重要リスクへの対応策)

・気象災害の激甚化による、当社グループ工場等の被害額増大

 過去に国内工場で高潮被害を受けている他、大型台風による設備への風害も発生しており、国内のみならず、海外の工場でも将来的に被害がさらに顕在化する可能性があります。

 このような気候変動によるリスクに対応するため、当社グループでは、予防の観点で設備の定期メンテナンスを実施し、自社工場の千葉、神戸、福岡に加えて、製糖委託工場を含む6工場による供給網を確保する他、定期的なBCP訓練やその見直し、原材料調達先との連携や複数購買など、気象災害発生時において主要事業の早期復旧を図るための体制を整備しております。

 さらには、緊急時の供給体制を構築し、基礎調味料であり身体の重要なエネルギー源でもある砂糖の安定供給を確かにすることで、サプライヤーとしての信頼を構築することは気候変動に関する機会になりうると考えております。

 

・平均気温などの変化による、原料(てん菜およびサトウキビ)供給量の増加や減少

 てん菜については、「てん菜における2030年代の予測値(※6)」によれば、温暖化により収量(根重)は増える一方、夏季以降の高温により根中糖分が低下する側面もあり、その結果として得られる糖量としては微増すると推定されています。一方、病害(褐斑病、葉腐病、根腐病、黒根病等)については発生量の増加、さらにはヨトウガなどの害虫についても食害量の増加が想定されています。

 このようなリスクに対応するため、グループ会社の北海道糖業㈱において、病虫害耐性の高いてん菜の導入を推進しております。また、今後は研究機関と連絡を密にしながら、さらなる情報収集により影響評価の精緻化を進めます。

 

 もう一つの原料であるサトウキビについては、温暖な気候でよく生育する特性を持ち、平均気温上昇に伴う有効積算温度の増加により、てん菜同様に収量が高まるものと見込まれます。他方、平均気温上昇が生育を制限する要素(例えば、台風、サイクロン、干ばつ、病虫害)をより深刻化させる可能性があります。例えば、オーストラリア、タイ、ブラジルといった主要生産地域においては、サトウキビ収量が気候変動要因によって減少するとの予測もされています。

このようなリスクへの対応として、現地農家や研究機関などとともに、変動する気候や激甚化する気象災害に適応し得る農法の確立に向け取り組んでおります(※7)

また、気候変動がもたらす影響は生育状況だけでなく、気象災害の激甚化による輸送経路の分断や生産関連設備の故障など、生育後の収穫や加工の段階においてもリスクをもたらす可能性があります。

 このような気候変動による原料調達の不確実性に対し、当社グループではサプライヤーとのコミュニケーションを継続し、調達先の多角化などの検討を進め、安定調達を推進してまいります。

 

・炭素税や排出権取引制度等の導入による、費用の増加

 当社グループの中核である精製糖事業では、主に生産プロセスで大量のエネルギーを必要とすることから、CO2排出量の算定に取り組んでまいりました。2025年3月期のスコープ1およびスコープ2の合計値は229,709t-CO2です。うち、当社単体の算定値(67,422t-CO2)については算定の妥当性を第三者機関にて確認を行っております。算定結果をもとに、創エネ、省エネ、脱炭素エネルギーの採用(グリーン電力の購入、バイオマス燃料等)による2051年3月期CO2排出量実質ゼロに向けた取り組みを推進します。また、サプライヤーと連携したCO2削減や商品および価格体系の見直しによって、財務リスクの最小化に取り組んでまいります。(CO2排出量データは[5つの「寄り添い」を通じた重要課題への取り組みと目標]1.環境に寄り添う を参照)

 

 今後も、重要なリスクについての更なる精査や、他の気候変動にかかるリスクと機会の検証を進め、当社グループの気候変動に対するレジリエンス強化に取り組んでまいります。

 

※1 気候変動に起因する自然災害等による資産や事業活動への直接的な損傷等に関するリスク

※2 低炭素社会への移行に伴って発生する政策・法務・技術革新・市場嗜好の変化等に起因するリスク

※3 農林水産省「食料・農林水産業の気候関連リスク・機会に関する情報開示入門」(2021年6月)

※4 対象事業所が所在する沿岸域、河川流域の被害想定額増加率についてはWRI(世界資源研究所)“Aqueduct Floods” [ https://www.wri.org/applications/aqueduct/floods/ ]を参照

※5 将来の炭素価格想定についてはIEA(国際エネルギー機関) “World Energy Outlook 2025”におけるNet Zero Emissionsシナリオを参照

※6 北海道立総合研究機構 農業研究本部 中央農業試験場「戦略研究『地球温暖化と生産構造の変化に対応できる北海道農林業の構築-気象変動が道内主要作物に及ぼす影響の予測-』成果集」(北海道立総合研究機構農業試験場資料 第39号, 平成23年10月)

※7 石垣島のサトウキビ農業の未来~持続可能な農業と環境保全の両立へ~[https://sustainability.msdm-hd.com/topics/571/]

 

 

④ 指標と目標

 サステナビリティ委員会では、リスクについて方針を策定、あるいは気候変動を含むサステナビリティに関するKPI(評価指標)を設定し、進捗状況をモニタリングしております。これらの検討、審議された内容は経営会議及び取締役会に報告し、取締役会からの意見や助言を反映しております。

 当社グループ(※1)では、気候変動問題に関するKPIを「2031年3月期までに2016年3月期比でCO2排出量46%削減」および「2051年3月期までにカーボンニュートラルを達成」としております。

 

 なお、2025年3月期におけるCO2排出量(スコープ1・2)の実績値は以下のとおりです。:

  当社     67,422 t-CO2

  当社グループ 229,709 t-CO2(うち当社分のみ第三者保証取得済み)

 

また、環境問題に関連するKPIとして、以下の2点を定めております。

・水使用量(※2)について

2031年3月期までに水使用量を2016年3月期比で20%削減

・廃棄物排出量について

2031年3月期までに廃棄物ゼロエミッション(※3)を達成

 当社グループでは、これらの目標達成により持続可能な社会を実現するべく、取り組みを進めてまいります。

 

※1 KPIでは対象範囲をDM三井製糖㈱、関門製糖㈱、北海道糖業㈱と設定

※2 「水使用量」を生産活動に伴い使用した水資源(排水量ベース)と定義

※3 「ゼロエミッション」を廃棄物再資源化率98%以上と定義

 

 

 

(3)人的資本

  経営戦略と連動した人事戦略として、3つの重点領域とそれを支える3つの基盤施策に沿って、施策を進めてまいりました。2027年3月期から2030年3月期までを対象とする新中期経営計画2030「DM三井グループ2.0 ~変革による価値創造、次の成長ステージへ~」の実現においても、人的資本の拡充を進めてまいります。

 

1.人材戦略:重点領域

1)事業成長を実現する人材の確保と育成

 事業戦略の実践に必要な人材を確保していくため、国内砂糖事業ではリスキリングを通じてコア人材の強化を図るほか、海外事業、ライフ・エナジー事業の成長には、事業構造の変化に応じた人材ポートフォリオを描きながら、労働市場で優位性を持って人材の確保と育成を行っていきます。さらに、当社グループで活躍する次世代リーダーを継続的、計画的に育成し、タレントパイプラインの強化を目指します。

 2026年3月期では、国内砂糖事業の強靭化、ビジネストランスフォーメーションやコーポレート業務高度化に応えるため、より積極的なキャリア採用を進めると同時に、和田製糖㈱の砂糖製造受託に伴う同社からの出向社員の受け入れを行い、事業成長・事業競争力の維持・増進を支える人材獲得に努めました。また、人的資本経営の推進を図るため、経営会議の諮問機関として人事戦略委員会を新規に設置し、後継者計画の策定や、次世代リーダー育成の重要性について討議しました。

 

2)持続的成長を支える組織文化の醸成

 当社グループは、長い歴史と伝統を持ち、常に変化と深化を続けてきましたが、今、さらなる飛躍を目指す ステージにおいて、新たな変化と挑戦が求められています。組織としての強み・課題を可視化し、継続的な改善と強みの発揮により健全な組織文化の醸成とチームづくりを進め、事業・組織の成長につなげてまいります。

 2026年3月期においては、DM三井製糖㈱にてキャリア採用社員のラウンドテーブルを実施した他、組織や人に関する課題の可視化のためエンゲージメントサーベイを実施し、経営会議での全社の課題とアクションプランの策定、各部門においては自部門の課題を抽出した上で対応方針・目標を定め、アクションプランを実行しました。その一つとして、経営陣と社員が直接対話をする場「タウンホールミーティング」を新たにスタートしました。対話を通じて課題を共有し、次なるアクションへつなげて、エンゲージメント向上につなげていきます。また、世代を超えてお互いの価値観を認め合い、フラットな組織文化を醸成することを目的とした若手社員と役員とのリバースメンタリングを実施した他、国際女性デーに合わせて、社外のゲストスピーカーを招聘しての講演、社内女性リーダー3名のパネリストによるトークセッションの開催を実施しました。

 

3)個々の力の最大化と自律的成長の支援

 市場の変化やスピードに対応するためには、個々人が物事を自分事として考え、個々の持つ能力やクリエイティブな側面が十分に発揮される環境が不可欠です。キャリアのオーナーは従業員の一人ひとりであるという考えのもと、個人の成長やキャリア開発を支援し、学習・挑戦・成長できる機会を継続的に提供していきます。

 2026年3月期では、キャリアオーナーシップ醸成の取り組みとして、自らキャリアのあり方を考え、学習し挑戦するため、オンライン学習プラットフォームを導入した他、社員が目指すキャリアへ自主的に手をあげることができる仕組みとして、社内公募制度を開始しました。

 また女性の活躍推進においては、女性従業員を対象にキャリアアップ意欲の喚起ならびに研修実施等によるキャリア開発、職場風土醸成に取り組んでいますが、部長を目指す課長層の研修の他、課長層手前の女性従業員を対象とした異業種研修へも新たに参画しました。

 当社グループの目標として女性管理職比率10%(2026年3月期まで)を掲げておりましたが、最終年においてはDM三井製糖㈱12.3%、主要な連結子会社では㈱タイショーテクノス12.2%、ニュートリー㈱27.3%と達成しています。今後は次世代女性管理職候補者の育成にも注力をし、さらに女性の管理職比率を向上させるよう、グループで取り組みを進めます。

 

 上記3つの重点領域においては、一人ひとりが持つ個性や多様性を尊重し、誰もが安心して自分らしく活躍でき、異なる意見や価値観を融合させながら新たな価値を創出していくというダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンを原動力とすることが不可欠であると認識し、一層の取り組みを行ってまいります。

 

 2.人材戦略:基盤

1)社員の心身の健康と安全を第一とする環境の実現

 心身ともに健康で、安心・安全に、活き活きと働くことのできる職場でなければ、個々の従業員が持つ力を最大化することはできません。従業員のウェルビーイングと多様な価値観を尊重する働き方・環境の実現を目指します。これまで、場所や時間に左右されない働き方を支援し、テレワーク勤務制度(在宅勤務、サテライトオフィス利用)及びフレックス勤務制度を導入、また、兼業・副業制度を導入することで、個人の状況に応じた多様な働き方の選択により時間を有効活用し、業務の生産性向上、プライベートの充実につなげています。

 仕事と子育ての両立については、育児休業を取得しやすい環境の整備にも努めております。2026年3月期は、法改正の対応として「養育両立支援休暇」を有休制度として導入、また「子の看護等休暇」や「介護休暇」を有給化し、法定以上に休暇を取得しやすい環境を整えました。DM三井製糖㈱の男性育児休業取得率は100%ですが、連結ベースでの男性育児休業取得率100%を目標に、グループ全体でも取得率向上に取り組んでいます。

 日頃の「健康管理」においては、保健師(看護師)やDM三井製糖グループ健康保険組合との連携により、さまざまな施策を実施して、従業員の心身の健康維持・向上に努めています。日々の健康管理や健康診断後のフォロー、インフルエンザ予防接種、ストレスチェック・メンタルヘルス研修を含むEAP(従業員支援プログラム)の運用のほか、健康管理に関する知識の習得を通して自ら心身の状況に気づきを得られる環境を整えています。当社は2017年3月期より経済産業省が推進する健康経営度調査に参加しており、2026年3月期も「健康経営優良法人2026(大規模法人部門)」の認定を取得しました。

 

2)事業成長・組織文化を支えるリーダーシップの強化

 人材の獲得・育成、個の自律的成長の支援、そして、組織文化の醸成には、リーダーの関与は非常に重要です。リーダー自らが人に向き合い人を育てる文化を根づかせていくことが、会社全体の成長につながるからです。2026年3月期では、エンゲージメントサーベイの結果を受けたアクションプランの1つとして、リーダー層の自己認識と行動変容を促す360°アセスメントを導入し、役員と部門長を対象として実施しました。メンバーの成長支援のための対話の機会を増やし、きめ細やかで適切なフィードバックを行う職場文化を築くため、対象者を広げながら継続していきます。

 

3)定量データ・KPI分析をつうじPDCAサイクルによる組織力強化

 人材に関する情報を正確に把握し、定量データ・KPI分析を通じて、人材情報を可視化し、PDCA サイクルを回しながら、組織力の強化、個の状況やニーズに向き合った機会提供を可能にしていく仕組みづくりを進めています。2026年3月期では、人材に関するあらゆる情報を一元的に集約・管理し、戦略的な人事施策に活用するためのシステム「統合人材データベース」の構築を目指すプロジェクトを立ち上げ、2027年3月期導入開始予定です。