2024年9月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

小売事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
小売事業 2,473 100.0 130 100.0 5.2

事業内容

3【事業の内容】

 当社は、主に豆腐・豆乳等大豆加工食品及び関連商品の企画・開発・販売、小売加盟店に対する販売指導等を中心とした豆腐版SPAを行っております。

 なお、次の2部門は「第5  経理の状況  1  財務諸表等  (1) 財務諸表  注記事項」に掲げるセグメントの区分と同一であります。

(1) 小売事業

 店舗名「三代目茂蔵」の直営店による小売事業を行っております。2024年9月30日現在、30店舗を展開しております。

 

(2) その他事業

 店舗名「三代目茂蔵」の加盟店への卸売事業及び販売指導等、業務用得意先への卸売事業並びに通販事業を行っております。

 

当社の事業の系統図は、次のとおりであります。

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績の状況

 当社は、消費者にとって価値のある商品づくり、人づくり、店づくりを目指し、「よりいいものをより安く」提

供し、「三代目茂蔵」のブランド力を強化・確立することで、売上高及び利益の向上を図ってまいります。

 当事業年度において、商品につきましては、引き続き「健康」をキーワードに「茂蔵オリジナル商品」を強化し

てまいりましたが、物価高騰の今後の対策として、顧客数の確保を第一に取り組んでまいりました。

 当事業年度の売上高は2,785,774千円(前事業年度比3.9%増)、営業損失は9,349千円(前事業年度は営業損失

77,077千円)、経常損失は6,056千円(前事業年度は経常損失73,554千円)、当期純損失は28,375千円(前事業年

度は当期純損失22,806千円)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

(小売事業)

 当セグメントにおいては「よりいいものをより安く」をコンセプトに「三代目茂蔵」ブランドのクオリティ向上

を推し進めております。 当事業年度におきましては、引き続き「健康」をキーワードに「茂蔵オリジナル商品」

の開発強化をすすめ健康ブランド向上に努めました。具体的には弁当類・菓子類等を中心に店頭商品を最重要商品

と位置づけ顧客数向上に努めてまいりました。

 これらにより1店舗平均の顧客数は前事業年度比103.2%となりました。時間帯別では前事業年度より継続して

行っている「朝市」等のセール内容を見直しながら終日での顧客数確保に取り組んだ結果、開店から12時までは同

95.7%、17時から閉店までは同112.9%となりました。

 また、顧客単価につきましては、高価格帯商品の導入などにより同110.5%となりましたが、買上点数が同

98.9%となりました。

 店舗につきましては、リモート会議にて販売スタッフと情報共有を徹底することにより1店舗あたりの生産性向

上を目指しました。

 以上の結果、小売事業の売上高は2,472,530千円(前事業年度比6.3%増)となりました。セグメント利益(営業

利益)につきましては、継続して商品単価の見直し等を行った効果もあり、129,688千円(前事業年度比210.7%

増)となりました。

 

(その他事業)

 その他事業は、小売加盟店及び業務用得意先への卸売事業並びに通販事業であります。

 その他事業の売上高は313,244千円(前事業年度比11.5%減)、セグメント利益(営業利益)は16,206千円(前

事業年度比28.0%減)となりました。

 

 なお、当事業年度の出店状況は、次のとおりであります。

(単位:店)

 

前事業年度末
店舗数

増加

減少

当事業年度末
店舗数

小売事業

「三代目茂蔵」(直営店)

31

1

30

その他事業

「三代目茂蔵」(加盟店)

387

38

33

392

合計

418

38

34

422

 

②財政状態の状況

a.資産

当事業年度末における資産の残高は、前事業年度末と比較して155,675千円減少し1,285,082千円となりました。これは主に、現金及び預金の減少107,954千円、水海道工場の売却代金の入金による長期未収入金の減少37,608千円等によるものであります。

b.負債

当事業年度末における負債の残高は、前事業年度末と比較して127,299千円減少し274,410千円となりました。これは主に、買掛金の減少64,748千円、未払金の減少42,341千円及び1年内返済予定の長期借入金の減少18,750千円等によるものであります。

c.純資産

当事業年度末における純資産の残高は、前事業年度末と比較して28,375千円減少し1,010,671千円となりました。これは、当期純損失の計上28,375千円によるものであります。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度と比較して107,954千円減少し518,524千円となりました。

 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果使用した資金は、117,881千円(前事業年度は48,460千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として、売上債権の減少額9,728千円、減価償却費及びその他の償却費9,497千円、店舗における減損損失5,247千円等、減少要因として、税引前当期純損失15,398千円、仕入債務の減少額64,748千円、未払金の減少額28,379千円等によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果得られた資金は、28,680千円(前事業年度は130,008千円の収入)となりました。これは主に、増加要因として、長期未収入金の回収による収入37,608千円、敷金及び保証金の回収による収入2,000千円、減少要因として、有形固定資産の取得による支出10,205千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、18,750千円(前事業年度は17,904千円の支出)となりました。これは長期借入の返済による支出18,750千円によるものであります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 セグメントの名称

当事業年度

(自 2023年10月1日

 至 2024年9月30日)

前年同期比(%)

小売事業(千円)

267,577

103.3

その他事業(千円)

1,330

103.3

合計(千円)

268,907

103.3

(注) 金額は、製造原価によっております。

 

b.仕入実績

 当事業年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2023年10月1日

 至 2024年9月30日)

前年同期比(%)

小売事業(千円)

1,474,782

104.6

その他事業(千円)

259,225

91.6

合計(千円)

1,734,007

102.4

(注) 金額は、仕入価格で記載しております。

 

c.受注実績

 該当事項はありません。

 

d.販売実績

 当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当事業年度

(自 2023年10月1日

 至 2024年9月30日)

前年同期比(%)

小売事業(千円)

2,472,530

106.3

その他事業(千円)

313,244

88.5

合計(千円)

2,785,774

103.9

(注) 販売実績総額に対する割合が、100分の10以上に該当する相手先はありません。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社の当事業年度の財政状態及び経営成績の状況は「(1) 経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。

 「小売事業」におきましては、当事業年度は、「健康」をキーワードにした商品開発や「朝市」セール等の開催をするなど、「顧客数」を増加させ売上高を確保し、利益の向上を図ってまいりました。

 しかしながら、顧客数の1店舗平均の顧客数は前事業年度比103.2%と大幅な上昇とはなりませんでしたが、顧客単価は高価格帯商品の導入などにより同110.5%と売上増加に繋がりました。

 

 今後も価値のある商品づくりを目指し、「三代目茂蔵」でしか購入することのできない、「茂蔵オリジナル商品」を中心に専門性が高く高付加価値商品の開発を強化し、新規顧客の獲得及び買上点数の増加を図り、売上高を確保してまいります。

 

 「その他事業」におきましては、売上高は前事業年度比11.5%減少となっております。加盟店店舗数は前事業年度より5店舗増加しましたが、少数商品の取扱い店舗のみで、既存店舗の売上減を補うにいたりませんでした。

 今後も当社の加盟店出店基準に照らし合わせたうえで、積極的に出店を行っていく予定です。また、通販事業の売上高につきましては、「Yahoo!ショッピング」及び「Amazon」への出店を行っており前事業年度比23.6%減となりました。通販事業は今後、取扱い商品数の増加やセット商品の提供などの見直しを行い、売上高の増加に努めております。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。

 当社の資金需要の主なものは、商品の仕入れ、販売費及び一般管理費に係る運転資金、新規出店及び既存店舗のリニューアル改装に係る設備投資であります。

 資金につきましては、主に営業活動によって得られる資金によって賄い、必要な都度、主に金融機関から調達する方針であります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この財務諸表を作成するにあたり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 注記事項(重要な会計上の見積り)」をご参照下さい。

 

④経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗状況

 当社は、重要な経営指標として売上高営業利益率5%以上を目標としております。

 売上高は前事業年度と比較して105,391千円増加(3.9%増)したこと及び原材料価格の高騰による仕入価格の上昇の影響もありましたが、売上総利益は65,643千円増加し、売上総利益率は前事業年度の27.0%から28.3%と1.3ポイント上昇しました。販売費及び一般管理費は前事業年度と比較して2,084千円減少し、売上高に対する比率は前事業年度の29.9%から28.6%と、1.3ポイント低下しました。これらより当事業年度の売上高営業利益率は△0.3%となり、前事業年度の△2.9%から2.6ポイント上昇いたしました。引き続き、売上高営業利益率5%以上を目指してまいりますが、まずは早期の黒字化を目標に、収益力の向上と経営効率の改善に努めてまいります。