ストーリー・沿革
サマリ
東洋紡は「サイエンス+素材」で高分子技術とバイオを融合。液晶偏光子保護用超複屈折フィルム「コスモシャインSRF」やVOC回収装置、診断薬用原料酵素、人工腎臓用中空糸膜など“現場課題に効く”製品を、モノづくり起点のソリューションとして提供し、環境・医療・エレクトロニクスで存在感を高めている。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・2030年度:売上高6,000億円、営業利益500億円、ROE≧9%、ROIC≧7%
・2030年度:フィルム原材料グリーン化比率60%、従業員エンゲージメント≧70%、重大インシデントゼロ、Scope1・2 GHG排出量2013年度比46%以上削減
トップメッセージの要約
ワンチーム経営
TX(東洋紡トランスフォーメーション)
事業ポートフォリオの組替え
稼ぐ力
用語解説
LEDバックライトとの組み合わせで「虹むら」を抑える超複屈折ポリエステルフィルムで、液晶テレビなどの偏光子を保護しながら表示品位を高める用途に使われる製品です。
■VOC回収装置(LIBセパレータ製造向け)
揮発性有機化合物(VOC)を効率よく回収する装置で、リチウムイオン電池用セパレータの製造工程などで溶剤を循環利用し、環境負荷とコストの低減に貢献するシステムです。
■生化学診断薬用 原料酵素
血糖やコレステロール、クレアチニンなどを測定する体外診断向けの酵素で、検査試薬メーカーに供給され、医療検査の精度と効率を支える基盤素材です。
■人工腎臓用 中空糸膜
多数の微細な「中空の繊維」で構成された分離膜で、人工腎臓(透析器)のろ過部材として有害物質と水分を分離する役割を担い、一貫生産体制で品質と供給の安定化を図る製品です。
■テオネックス(PENフィルム)
ポリエチレンナフタレート(PEN)を素材とする産業用フィルムのブランドで、耐熱性と寸法安定性を生かして水素関連など新領域への展開が構想されている素材です。
■ゼノマックス(高耐熱性ポリイミドフィルム)
ガラス代替も視野に入る高耐熱フィルムで、電子部材用途での実装が進み、宇宙用途など過酷環境での活用可能性も見込まれる次世代材料です。
■BC膜(濃縮用分離膜/BC膜濃縮システム)
低い圧力で高濃度の濃縮を可能にする分離膜で、排液の減容や海水淡水化の回収率向上、排水からのリチウム等の回収に用いられ、蒸発法に比べて省エネルギーな濃縮を実現する技術です。
■MEL(バイオ由来の界面活性剤)
再生可能資源を原料とする界面活性剤で、洗浄や分散などの機能を持ちながら環境負荷の低減に資することを狙う素材群であり、バイオ技術を生かした開発テーマです。
■東洋紡エムシー
環境・機能材分野の競争力強化を目的に設立された合弁会社で、商流と製造現場の知見を結びつけ、収益基盤の整備と事業拡大のスピード向上を図る組織です。
■TX(東洋紡トランスフォーメーション)
デジタルやAIを活用して業務様式を刷新し、「付加価値」を高めることに重点を置いた全社変革の取り組みで、現場の負担軽減や意思決定の迅速化を通じて稼ぐ力の再構築を目指す施策です。
■順理則裕
同社の企業理念で、「なすべきことをなし、社会をゆたかにする」という意味を持つ言葉であり、製品・技術で社会の課題解決に貢献し、企業も発展するという経営の拠り所を示す表現です。
■ワンチーム経営
部門や拠点を越えて一体となり「やるべきことをやり抜き、結果を出す」姿勢を指す経営キーワードで、価格改定の徹底や事業の正常化、投資回収などの実行力を全社で高める方針を表します。
■付加価値革命
既存のやり方を改め、デジタル活用や業務設計の見直しで付加価値の源泉を強化する取り組みを指し、単なる効率化ではなく高収益事業への転換を狙う会社独自の表現です。
沿革
2【沿革】
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1882年5月3日 |
当社の前身である大阪紡績会社、渋沢栄一策定の紡績事業計画に基づき、わが国初の民間会社組織による紡績会社として発足 |
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1883年7月 |
大阪紡績会社、三軒家工場(現・大阪市大正区)にて綿紡績の操業開始 |
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1886年11月 |
当社の前身である三重紡績会社発足 |
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1890年10月 |
大阪紡績会社、綿織布工場を取得し、紡織の兼営を開始 |
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1893年7月 |
大阪紡績会社、株式会社組織に変更 |
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10月 |
三重紡績会社、株式会社組織に変更 |
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1914年6月26日 |
大阪紡績株式会社と三重紡績株式会社との合併により東洋紡績株式会社(当社、本社・三重県四日市市、資本金1,425万円、2012年10月東洋紡株式会社に社名変更)設立 |
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1918年11月 |
御幸毛織株式会社(現・連結子会社)設立 |
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1919年5月 |
京都染再整株式会社(1926年2月東洋クロス株式会社に社名変更、現・連結子会社)設立 |
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1920年3月 |
本社を大阪市北区に置く(2022年4月同区内の現在地に移転) |
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1927年12月 |
堅田人絹工場(滋賀県大津市 現在の総合研究所所在地)レーヨン生産開始 |
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1929年12月 |
東洋硫黄工業株式会社(1959年12月東洋化成工業株式会社に社名変更、2010年3月当社に吸収合併)設立 |
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1931年3月 |
大阪合同紡績株式会社と合併 |
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1934年12月 |
敦賀工場(福井県敦賀市 現・東洋紡エムシー株式会社 敦賀環境・ファイバー工場) 操業開始、レーヨンを生産 |
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1937年7月 |
岩国工場(山口県岩国市 現・東洋紡エムシー株式会社 岩国環境・ファイバー工場) 操業開始、レーヨンを生産 |
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1940年5月 |
犬山工場(愛知県犬山市)操業開始、化繊原料パルプを生産 |
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1948年10月 |
犬山工場、パルプ廃液から酵母生産の試験を開始、バイオ事業の萌芽 |
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1949年1月 |
BRASILANA PRODUCTOS TEXTEIS LTDA.(2001年12月TOYOBO DO BRASIL LTDA.に社名変更、現・連結子会社)設立 |
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5月 |
株式を上場(東京、大阪) |
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1955年4月 |
TOYOBO DO BRASIL INDUSTRIA TEXTIL LTDA. (2013年12月TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA.に社名変更、現・連結子会社)設立 |
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12月 |
INDUSTRIAS UNIDAS, S.A. (現・連結子会社)設立 |
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1956年9月 |
日本エクスラン工業株式会社(1958年4月アクリル繊維生産開始、現・連結子会社)設立 |
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1963年2月 |
敦賀工場、無延伸ポリプロピレンフィルム生産開始(1981年1月敦賀フイルム株式会社へ移管、2015年1月よりキャストフィルムジャパン株式会社、現・持分法適用関連会社) |
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1964年5月 |
岩国工場、ポリエステル生産(重合、紡糸)開始 |
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12月 |
敦賀工場、二軸延伸ポリプロピレンフィルム生産開始(1969年4月犬山工場に移設) |
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1966年4月 |
呉羽紡績株式会社と合併、ナイロン事業へ進出(敦賀ナイロン工場、現・東洋紡エムシー株式会社 敦賀環境・ファイバー工場) |
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1968年3月 |
犬山工場、パルプ事業を廃止、フィルム事業に転換 |
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1970年6月 |
プラスチック事業へ本格進出 |
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1971年9月 |
バイオ事業へ進出 |
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10月 |
東洋紡不動産株式会社(現・連結子会社)設立 |
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12月 |
犬山工場、二軸延伸ポリエステルフィルム生産開始 |
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1972年7月 |
東洋紡エンジニアリング株式会社(現・連結子会社)設立 |
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1975年5月 |
活性炭素繊維事業へ進出 |
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1976年7月 |
犬山工場、二軸延伸ナイロンフィルム生産開始 |
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8月 |
敦賀工場、ポリエステル不織布スパンボンド生産開始 |
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9月 |
堅田研究所へ高槻研究所を統合し、総合研究所発足 |
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1977年10月 |
感光性樹脂版“プリンタイト”生産開始 |
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1978年11月 |
敦賀酵素工場発足(現・敦賀バイオ工場) |
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1980年5月 |
岩国工場、中空糸型逆浸透膜モジュール“ホロセップ”生産開始(現・岩国機能膜工場) |
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1983年11月 |
岩国機能膜工場発足 |
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1984年5月 |
岩国機能膜工場、人工腎臓用中空糸膜本格生産開始 |
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1985年10月 |
医薬品事業へ進出 |
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12月 |
エンジニアリングプラスチック本格生産開始 |
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1989年4月 |
ダイヤファイバーズ株式会社よりアクリル繊維“エクスラン”部門の営業を譲受 |
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1990年5月 |
大津医薬工場発足 |
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1991年4月 |
超高強力ポリエチレン繊維“ダイニーマ”本格生産開始 |
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1992年4月 |
敦賀バイオ研究所発足 |
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1995年11月 |
敦賀工場、敦賀ナイロン工場を統合し、つるが工場と改称 |
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1998年10月 |
つるが工場、高強度・高耐熱スーパー繊維“ザイロン”本格生産開始 |
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2001年4月 |
株式会社日本マグファンを吸収合併し、つるがフイルム工場発足 |
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2002年2月 |
東洋紡ウール株式会社(2003年4月より東洋紡テクノウール株式会社、2018年4月御幸毛織株式会社に吸収合併)設立 |
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4月 |
敦賀、岩国地区に事業所制を導入、敦賀事業所(敦賀繊維、つるがフイルム、敦賀機能材、敦賀ポリマー、敦賀バイオの5工場及び敦賀バイオ研究所)、岩国事業所(岩国繊維、岩国ポリマー、岩国機能膜の3工場)に再編 |
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2003年10月 |
富山地区に事業所制を導入、紡織加工3工場(入善、井波、庄川)を富山事業所に再編 |
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2006年4月 |
敦賀繊維工場を敦賀機能材工場へ吸収統合、岩国繊維工場を岩国機能材工場に改称 |
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2008年4月 |
当社の繊維・商事事業の開発・販売部門と新興産業株式会社のフィルム・機能樹脂、産業マテリアル、繊維・商事の各事業をそれぞれ分割し、東洋紡スペシャルティズトレーディング株式会社(2013年10月東洋紡STC株式会社に社名変更、現・連結子会社)を共同新設分割により設立 |
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2010年3月 |
東洋化成工業株式会社を吸収合併し、高砂工場発足 |
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2012年10月 2018年4月
2019年10月 |
東洋紡株式会社に社名変更 高耐熱性ポリイミドフィルム“ゼノマックス”を生産・販売するゼノマックスジャパン株式会社(現・連結子会社)設立 帝人フィルムソリューション株式会社およびPT.Indonesia Teijin Film Solutionsの株式を取得、子会社化し、商号をそれぞれ東洋紡フイルムソリューション株式会社およびPT.INDONESIA TOYOBO FILM SOLUTIONS(現・連結子会社)に変更 |
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2021年4月 |
東洋紡フイルムソリューション株式会社を当社に吸収合併し、宇都宮工場発足 |
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2022年4月 |
東洋紡STC株式会社より繊維事業を分割し、新たに東洋紡せんい株式会社発足 東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行 |
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2023年4月 |
株式会社東洋紡システムクリエートを吸収合併 東洋紡エムシー株式会社は当社から機能素材に係る事業を吸収分割により承継し、第三者割当増資により三菱商事株式会社から出資を受け合弁会社として事業を開始 敦賀機能材工場を敦賀環境・ファイバー工場、岩国機能材工場を岩国環境・ファイバー工場、岩国ポリマー工場を岩国樹脂・ケミカル工場へ改称 |
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2024年3月 |
富山事業所の生産機能を見直し、庄川工場に集約 |
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2024年4月 |
大館透析膜工場発足 |
関係会社
4【関係会社の状況】
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名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合(%) |
関係内容 |
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直接所有 |
間接所有 |
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(連結子会社) |
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東洋紡エムシー㈱*1*2 |
大阪市北区 |
15,100 |
環境・機能材他 |
51.0 |
- |
当社との間で各種製品の売買をしている。 当社との間で土地、建物を賃貸借している。 役員の兼務等……有 |
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㈱ユウホウ |
大阪市北区 |
410 |
環境・機能材 |
- |
東洋紡エムシー㈱ 100.0 |
役員の兼任等……有 |
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東洋紡STC㈱ |
大阪市北区 |
390 |
フィルム、環境・機能材、 機能繊維・商事 |
100.0 |
- |
当社から各種製品を購入している。 役員の兼任等……有 |
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東洋紡せんい㈱ |
大阪市北区 |
300 |
機能繊維・商事 |
100.0 |
- |
当社から各種製品を購入している。 役員の兼任等……有 |
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東洋紡エンジニアリング㈱ |
大阪市北区 |
120 |
その他 |
100.0 |
- |
当社の建物・機械装置の設計・施工を請け負い、また、当社へ機械部品を供給している。 役員の兼任等……有 |
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日本エクスラン工業㈱ |
大阪市北区 |
100 |
機能繊維・商事他 |
100.0 |
- |
当社へアクリル繊維製品を供給している。 役員の兼任等……有 |
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ゼノマックスジャパン㈱ |
福井県敦賀市 |
100 |
フィルム |
66.6 |
- |
当社から土地を賃借している。 役員の兼任等…有 |
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東洋紡不動産㈱ |
大阪市中央区 |
100 |
不動産 |
100.0 |
- |
当社から不動産の運営管理を受託し ている。 役員の兼任等……有 |
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御幸毛織㈱ |
名古屋市西区 |
100 |
機能繊維・商事他 |
100.0 |
- |
役員の兼任等……有 |
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東洋クロス㈱ |
大阪府泉南市 |
100 |
フィルム |
100.0 |
- |
当社よりフィルム加工を受託している。 役員の兼任等……有 |
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TOYOBO CHEMICALS(Thailand)Co., Ltd. |
Chonburi Thailand |
303,120 千THB |
環境・機能材 |
- |
東洋紡エムシー㈱ 93.7 |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO (THAILAND) CO., LTD. |
Bangkok Thailand |
181,750 千THB |
フィルム、環境・機能材他 |
40.0 |
東洋紡エムシー㈱ 60.0 |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO DO BRASIL LTDA. |
Sao Paulo Brazil |
92,173 千R$ |
環境・機能材他 |
- |
TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA. 100.0 |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO DO BRASIL PARTICIPACOES LTDA. |
Sao Paulo Brazil |
24,661 千R$ |
不動産 |
100.0 |
- |
役員の兼任等……有 |
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名称 |
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な事業の内容 |
議決権の所有割合(%) |
関係内容 |
|
|
直接所有 |
間接所有 |
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INDUSTRIAS UNIDAS, S.A. |
San Salvador El Salvador |
6,653 千US$ |
機能繊維・商事 |
92.6 |
- |
役員の兼任等……有 |
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TOYOBO TEXTILE (MALAYSIA) SDN. BHD. |
Perak Malaysia |
41,000 千MYR |
機能繊維・商事 |
100.0 |
- |
当社へ繊維製品を供給している。 役員の兼任等……有 |
|
PT.INDONESIA TOYOBO FILM SOLUTIONS*1 |
West Java Indonesia |
77,400 千US$ |
フィルム |
99.9 |
PT. TOYOBO INDONESIA 0.0 |
役員の兼任等……有 |
|
PT.TOYOBO TRIAS ECOSYAR |
East Java Indonesia |
15,200 千US$ |
フィルム |
60.0 |
- |
当社へフィルム製品を供給している。 役員の兼任等……有 |
|
PT.TOYOBO MANUFACTURING INDONESIA |
West Java Indonesia |
102,904 百万IDR |
機能繊維・商事 |
0.0 |
東洋紡せんい㈱ 99.9 |
役員の兼任等……有 |
|
PT. SHINKO TOYOBO GARMENT |
West Java Indonesia |
5,000 千US$ |
機能繊維・商事 |
- |
東洋紡せんい㈱ 99.9 PT.TOYOBO MANUFACTURING INDONESIA 0.0 |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO INDUSTRIAL MATERIAL (THAILAND) LTD. |
Bangkok Thailand |
100,000 千THB |
機能繊維・商事 |
100.0 |
- |
当社から原糸を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO SAHA SAFETY WEAVE CO., LTD. |
Samutprakarn Thailand |
1,000,000 千THB |
機能繊維・商事 |
75.0 |
- |
役員の兼任等……有 |
|
TOYOBO INDUSTRIAL MATERIALS AMERICA, INC. |
Alabama U.S.A. |
28,450 千US$ |
機能繊維・商事 |
100.0 |
- |
当社から原糸を購入している。 役員の兼任等……有 |
|
Toyobo Automotive Textiles (CHANGSHU) Co., Ltd. |
Jiangsu China |
36,427 千RMB |
機能繊維・商事 |
100.0 |
- |
当社から原糸を購入している。 役員の兼任等……有 |
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Arabian Japanese Membrane Company,LLC |
Rabigh Saudi Arabia |
23,600 千SAR |
環境・機能材 |
- |
東洋紡エムシー㈱ 85.1 |
役員の兼任等……有 |
|
その他 24社 |
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(持分法適用関連会社) |
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その他 6社 |
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(注)1.主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しています。
2.*1:特定子会社に該当します。
3.*2:売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えています。
主要な損益情報等 (1)売上高 89,084百万円
(2)経常利益 8,406百万円
(3)当期純利益 6,488百万円
(4)純資産額 61,468百万円
(5)総資産額 77,094百万円