2025.11.20更新

コーポレートストーリー

価値創造に関する情報ソースがAIによって要約されています。 情報ソース: 統合報告書2025

サマリ

日東紡は、独自組成のスペシャルガラス(T/NE/NER など)と体外診断用医薬品を二本柱に、5G/6G・AIサーバー向け高速大容量通信を支える「低誘電・低CTE」材料と、免疫系血漿タンパク検査薬の一貫体制でグローバル・ニッチNo.1を狙う素材企業。挑戦文化を武器に、設備増強と共創で次の100年の柱づくりを加速。

目指す経営指標

・2027年度目標:売上高1,350億円、営業利益200億円、EBITDA 320億円、ROE 8%以上(資本コスト超を安定維持)
・設備投資:約800億円(2024–2027累計)・研究開発費:約150億円(同)
・ネットD/Eレシオ:0.4倍以下/自己資本比率55%以上維持・配当方針:1株55円下限+配当性向30%を基本
・2030年度(非財務):CO2排出量▲30%(2013比)、廃棄ガラス実質ゼロ、人財をグローバルで20%増

専門用語

■スペシャルガラス
電子部品向けに特性を最適化した高機能ガラスの総称です。低誘電、低熱膨張(低CTE)、高弾性など、通信機器や半導体パッケージの性能を引き出すための設計がされています。

■Tガラス
熱膨張が小さく(低CTE)、弾性が高い設計のガラスです。半導体パッケージの大型化で起こりやすい“反り”を抑え、実装品質と歩留まりの安定に貢献します。

■NEガラス
信号が通るときの電気的損失を抑える“低誘電(低Dk・低Df)”に特化したガラスです。高速・大容量通信に必要なプリント配線基板で、データ伝送のロス低減に役立ちます。

■NER(NE系列ガラス)
NEガラスの特性をさらに最適化した低誘電系のラインアップです。スイッチやサーバーなど高周波・高速信号用途での信号劣化をより抑えることを狙った材料群です。

■低誘電
電気信号が通過する際のエネルギーロスを小さくする性質です。高速通信や高周波回路で信号の減衰や歪みを抑え、データの伝送効率を高めます。

■低CTE(低熱膨張)
温度変化による材料の伸び縮みが小さい性質です。基板やパッケージの寸法安定性を高め、部材間のミスマッチによる反りやクラックの発生を抑えます。

■プリント配線基板用ガラスクロス
樹脂に積層して“基板の骨格”となる織物ガラスです。寸法安定性や電気特性、機械強度を左右し、高速伝送や微細配線を支える土台になります。

■低ロス基板
高周波・高速信号が流れても損失(ロス)が少ない設計の基板です。低誘電のガラスクロスや専用樹脂と組み合わせ、サーバーや通信機器の性能を引き出します。

■先端パッケージ(半導体パッケージ)
チップの高密度実装や大型化、積層化が進んだ最先端の封止・配線技術の総称です。材料には低CTE・高弾性・低誘電などの厳しい要件が求められます。

■反り対策
半導体パッケージや基板が温度変化や材料差で反る現象を抑える設計・材料選定です。低CTE・高弾性のガラスを使うことで製造時や動作時の反りを小さくします。

■体外診断用医薬品(IVD)
採血などで得た検体を体外で分析し、病気の診断や治療方針の決定を支援する試薬・キットです。医療機関の検査室などで日常的に使われます。

■免疫系血漿タンパク検査薬
血漿中の免疫関連タンパク質(例:免疫グロブリンなど)を測定するための体外診断薬です。感染症や炎症、免疫異常の把握に用いられ、臨床現場の判断を支えます。

■ロックウール
溶融した岩石を繊維状にした断熱・吸音材です。耐火性と断熱性に優れ、建築や産業用途で熱・音の管理に使われます。

■FRP(繊維強化プラスチック)
ガラス繊維などで樹脂を強化した複合材料です。軽くて強く、耐食性にも優れるため、車両・航空・建材など幅広い用途で用いられます。

■PAA(機能ポリマー)
同社が扱う機能性ポリマーの一種で、膜材や接着・コーティング用途などで性能を引き出すために設計された樹脂材料です。ガラスや基板との複合化で特性を補完します。

■フラットファイバー®
断面形状を工夫したガラス繊維で、表面積や接触特性を制御しやすいのが特徴です。樹脂とのなじみや積層性の向上など、用途に応じて機能を最適化します。

■ガラスウール
ガラスを繊維化した断熱材です。再生ガラスの活用とも相性がよく、建築物の省エネや快適性向上に寄与します。

■グローバル・ニッチNo.1
巨大市場の“一番おいしい真ん中”ではなく、世界的に需要が伸びる専門領域でトップクラスの地位を狙う考え方です。特定用途での圧倒的な技術・品質・供給力を指向します。

■染み出し領域
既存事業の周辺に“にじむように”広がる新規テーマを指す社内表現です。既存の技術資産を起点に、用途拡張や隣接市場へ段階的に展開するアプローチを意味します。

■ICP(内部炭素価格)
自社内でCO₂排出に価格を付けて投資判断に反映する手法です。将来の炭素コストを織り込み、省エネ設備や再エネ導入の意思決定を後押しします。

■第三のボーナス
従来の賞与に加えて、挑戦や成果に報いる目的で設計された社内インセンティブの呼称です。自律的な挑戦を促し、組織の活力向上を狙います。