2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    8,655名(単体) 45,521名(連結)
  • 平均年齢
    41.3歳(単体)
  • 平均勤続年数
    17.6年(単体)
  • 平均年収
    7,751,383円(単体)

従業員の状況

(2)【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

 

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(名)

日本

14,513

[1,653]

北中南米

13,070

[492]

中国

6,774

[1,407]

アジア

6,866

[4,794]

欧州・アフリカ

4,298

[683]

合計

45,521

[9,029]

(注)1 従業員数は、就業人員(当社グループから当社グループ外への出向者を除き、当社グループ外から当社グル

ープへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 臨時従業員には、期間工、パートタイマー、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いております。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

 

 

2026年3月31日現在

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

8,655

[843]

41.3

17.6

7,751,383

△0.2

(注)1 従業員数は、就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、

臨時従業員数は[ ]内に年間の平均人員を外数で記載しております。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3 当社の従業員は日本セグメントに所属しております。

(3) 労働組合の状況

 特記すべき事項はありません。

 

(4)管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の

  賃金の差異

① 提出会社

 

当事業年度

補足説明

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

うち

正社員

うち

非正規社員

3.3

74.0

76.2

76.7

70.0

賃金は性別に関係なく同一の基準を適用しているが、管理職人数比率、短時間勤務制度の利用率に男女の差が生じている。

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

 

② 連結子会社

 

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

 (注)1.

男性労働者の育児休業取得率

  (%)

 (注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

トヨタ紡織東北㈱

-

73.7

69.3

73.8

60.7

㈱コベルク

-

70.0

78.4

79.7

-

アラコ㈱

6.6

50.0

78.2

78.9

72.2

TBソーテック東北㈱

16.7

100.0

86.1

86.7

94.1

トヨタ紡織九州㈱

2.9

73.3

79.5

80.1

99.7

トヨタ紡織精工㈱

-

87.0

74.3

72.1

79.0

TBコーポレートサービス㈱

(注)3

18.2

-

73.6

86.0

74.3

TBロジスティクス㈱

2.6

63.0

83.1

81.8

73.3

TBソーテック九州㈱

-

66.0

78.7

81.6

109.8

㈱TBエンジニアリング

7.7

100.0

77.0

77.0

-

トヨタ紡織滋賀㈱

-

66.7

82.8

82.8

-

トヨタ紡織広瀬㈱

-

90.0

73.8

73.0

79.3

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.男性の育児休業取得対象者はいません。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)サステナビリティ

 

[戦略]

トヨタ紡織グループは、創業者である豊田佐吉の考えをまとめた「豊田綱領」に基づき、すべてのステークホルダーから信頼され続けるために「基本理念」を制定し、事業活動において着実に実践しています。持続可能な成長の追求を通じて経済的価値の向上を図り、その成果をステークホルダーのみなさまに還元するとともに、持続可能な成長への投資をすることで、中長期的に企業価値の向上を図り、ステークホルダーのみなさまの期待に応え、国際社会・地域社会の発展に貢献します。

これまでもCSR活動に取り組み、SDGsの達成に貢献してきましたが、世の中の変化に合わせ、2019年3月よりCSRからCSV経営へのシフトを加速させています。そして2020年7月、さまざまな社会課題の中から本業を通じて優先的に取り組む重要な課題を特定し、解決する姿をマテリアリティとして策定しました。

さらに、CSV経営の考え方を明確にするため、CSRの考え方を見直し、2021年11月に取締役会の承認を受け、「トヨタ紡織グループサステナビリティ基本方針」を策定しました。

また、「基本理念」を実践するために、グローバルでの共通の価値観や行動パターンとして「TB Way」「トヨタ紡織グループ行動指針」を制定し、共有しています。

 

 

 

トヨタ紡織グループ サステナビリティ基本方針

トヨタ紡織グループのサステナビリティ基本方針は、「経営の考え方」、「マテリアリティ」、「経営の目指す姿」で構成されています。

 

 

 

1.経営の考え方

トヨタ紡織グループは、「豊田綱領」に基づいて「マテリアリティ」を定め、本業を通じて、社会に貢献していきます。

※トヨタグループの創始者である豊田佐吉の考えをまとめたもの

 

 

 

2.マテリアリティ

インテリアスペースクリエイターとして

快適・安全・安心を創造し、こころ豊かな

暮らしと交通事故死傷者ゼロ社会に貢献

していきます。

また、再生可能エネルギーの活用やサーキュ

ラーエコノミーでカーボンニュートラルの

実現に挑戦していきます。

 

 

 

 

3.経営の目指す姿

よき企業市民として社会的価値への貢献と、競争

力・経営基盤の強化の取り組みを軸に経済的価値

の向上を図り、ステークホルダーのみなさまの期

待に応えると同時に持続可能な成長を追求して

いくことで、企業価値の向上を目指します。

 

 

 

 

 

 

 

[ガバナンス]

「CSV推進会議」(議長:サステナビリティ領域長)で、企業価値向上に向けた課題や方向性の報告、審議を行うとともに、目標を設定し、活動をフォローしています。

CSV推進会議には、ESGの観点で整理し、マテリアリティの進捗を測るESG KPIの責任者である全てのチーフオフィサーが出席し、ESG KPIのモニタリングも実施しています。これらの活動を通して、マテリアリティの達成度合いを正確に把握し、必要に応じてPDCAサイクルを回し、リカバリーを図ります。また、CSV推進会議で報告、審議された内容は取締役会にも報告しています。

各機能や関係部署と協力し、日々の活動を通じて、トヨタ紡織グループ全体で社会に貢献できるよう取り組みを推進します。

 

体制図

 

 

[リスク管理]

2019年4月から2020年7月にかけて、全社をあげて重要課題の特定に取り組み、マテリアリティを策定しま

した。

特定した重要課題は、人と生活を豊かにする「プラスの影響を最大化するもの」と、リスクを回避する「マイナスの影響を最小化するもの」に層別し、それらを「本業を通じて解決する安全・環境・快適に関する課題」と、「競争力を発揮するための源泉となる人・組織に関する課題」に整理。それぞれの課題へ「解決する姿」を加えたものを、トヨタ紡織グループのマテリアリティとしました。

 

 

[指標及び目標]

2021年12月に、社会的価値を測る非財務KPIのESG KPIを設定しました。さらに、2030年中期経営計画策定にともない、2023年10月にESG KPIを見直しました。

ESG KPIで進捗を測りながらマテリアリティ実現に向けた活動を進め、企業価値を向上することで、ステークホルダーのみなさまの期待に応えていきます。

なお、ESG KPIは、CSV推進会議(議長:サステナビリティ領域長)で、フォローしています。

 

<ESG KPI策定の考え方>

1.ESGの観点で整理

2.トヨタ紡織グループサステナビリティ基本方針に沿っている

3.マテリアリティの進捗を測ることができる

4.コーポレートガバナンスコードに則している

5.社会からの要請に対応している

No (※)

関連する

マテリアリティ

KPI項目

2025年度

目標

2025年度

実績

目標値

2030年度

工場GHG排出量削減率(総量)(2019年度比)

▲25%

▲49%

▲50%

SCOPE3排出量削減率(総量)(2019年度比)

▲18%

集計中

▲30%

再生可能エネルギー導入率

35%

46%

50%

廃棄物排出量削減率(2011年度比)

▲14%

▲14%

2019年度

以下

水使用量低減率(2013年度比)

▲6%

▲52%

▲34%

(19年度比)

①③

製品のリサイクル材適用率

リサイクル

樹脂開発

完了

リサイクル

樹脂開発

完了

25%以上

自然共生(植樹本数)

累計64万本

累計83万本

累計90万本

③④

”人にやさしい” 自働化アイテムの実装件数

①号口導入実施率

②加工費低減目標達成率

①100%

②100%

①100%

②89%

①100%

②100%

サプライヤー満足度調査の実施

展開率100%

展開率100%

展開率100%

10

社会貢献活動の推進 参加者数(年間)

延べ

3,100人

延べ

3,240人

延べ

3,500人

11

女性管理職比率

4.0%

3.3%

5.0%

12

男性育児休職取得率

90%

(希望者100%)

74%

(希望者100%)

90%

(希望者100%)

13

外国籍社員数

135人

194人

180人

14

インテリアスペースクリエイターにつながる新製品開発率

15%

15%

30%

15

①②

特許出願数

320件/年

490件/年

500件/年

16

①②

社外発表・論文数

90件/年

97件/年

120件/年

17

運動習慣がある人の比率(40歳以上)

24%

22.1%

30%

18

定期健康診断後の精密検査受診率

100%

99.8%

100%

19

社員の重大災害発生件数

0件

0件

0件

20

③⑤

外来工事業者・外来者の重大災害件数

0件

0件

0件

21

国・地域への持続的な納税の実施

全ての進出国での納税実施

全ての進出国での納税実施

全ての進出国での納税実施

22

行動指針の実践度

90%

95%

90%

23

③⑤

環境異常・苦情発生件数

0件

3件

0件

24

サイバーセキュリティ重大インシデント発生件数

0件

0件

0件

(※) 上記KPIの実績および目標のうち、No.1、2、4、5、6、7、19、20、21、22、23、24は、トヨタ紡織グループグローバル、No.3、8、9、10、11、12、13,14、15、16、17、18は、トヨタ紡織㈱単体の数値です。

 

 

個別項目

 

(2)人的資本

 

[サステナビリティにおける人的資本に関する考え方]

 

当社グループは、サステナビリティにおける人的資本に関する基本的な考え方として、人材を最も重要な経営資本の一つと捉え、持続的な成長を支える源泉であると考えています。

自動車市場を取り巻く事業環境の変化や顧客ニーズの多様化が進展する中で、企業価値を継続的に高めていくためには、従業員一人ひとりが能力を最大限に発揮し、主体的に活躍できる環境を整えることが不可欠です。

当社は、2030年に目指す姿である「インテリアスペースクリエイターとして快適な移動空間を実現し、製品・顧客の幅を広げながら社会課題の解決に貢献している会社」の実現に向け、人的資本を持続的な価値創造を支える重要な要素として位置づけています。専門性と多様性を備えた人材が相互に価値を高め合い、継続的に新たな価値を生み出せるよう、人的資本経営を推進しています。

また、従業員エンゲージメントについては、人材戦略の有効性や組織の健全性を示す重要な指標の一つであり、人的資本経営の実効性を測るための指標として活用しています。人的資本への投資を通じてエンゲージメントの向上を図り、持続的な企業価値向上につなげていくことを人的資本に関する基本姿勢としています。

 

 

[人材の育成に関する方針および主な取組]

 

当社は、中期的な市場環境の変化や技術の進展、競争環境の動向を踏まえ、経営戦略の実行に必要な人材の質および量を明確化したうえで、人材育成に取り組んでいます。経営戦略および将来の事業展開を見据えて策定した人材ポートフォリオに基づき、採用・育成・配置を一体的に推進するとともに、人材の活躍状況を継続的に把握・見直すことで、適時かつ効率的な人材確保と育成を行っています。また、日本本社との連携のために海外に派遣している多くの日本人コーディネーター(非ライン長)の配置の適正化を進め、海外赴任経験者が新たな領域で活躍できるよう整備を行うとともに、日本以外の国の拠点長・統括会社機能トップポストについては、計画的なローカル人材の登用を推進し、グローバル経営体制の高度化を図っています。

こうした取組のもと、当社は「TB Wayコンピテンシー(求める人材像)」を基盤として、専門性と多様な視点を兼ね備え、グローバルに活躍できる人材の育成・登用を推進しています。また、将来の当社をリードする人材の育成に向け、グローバル幹部教育プログラムを実施し、次世代の経営幹部候補の育成に取り組んでいます。さらに、主体的な成長と多様なキャリア形成を支援するため、新規ビジネス創成の担い手を育成する教育プログラムの実施や、社内公募制度および社内副業制度などを通じて、社員一人ひとりが自らのキャリアを考え、新たな業務や分野に挑戦できる環境の整備を進めています。

加えて、人材が継続的に能力を発揮できるよう、KPIに基づくモニタリングを行うとともに、専門分野を超えた教育機会の提供やデジタル人材の育成、上司と部下のキャリア面談などを通じて、成長と活躍を後押しする仕組みを構築し、組織全体の持続的な成長を支える人材基盤の強化を図っています。

 

 

[社内環境整備に関する方針および主な取組]

 

当社は、多様なキャリアや働き方を尊重し、国籍や年齢、性別、心身の障がいによらず、その多様性を受容して、それぞれの強みを生かしながら活躍できる社内環境の整備を、持続的な成長と新たな価値創出の基盤と位置づけています。多様性を確保することが、イノベーションを促進するための土台となると考え、誰もが自分の考えを気兼ねなくオープンにできる風通しのよい職場づくりを通じて、組織全体の創造性と一人ひとりのエンゲージメントの向上を目指しています。ダイバーシティ&インクルージョン活動の一環として、多様な背景や価値観を持つ社員が結集した5つ(女性、若手、外国籍社員、シニア、障がい者)のENRG(Employee Network Resource Group)を立ち上げ、約120人のメンバーがグループ別に社員の声を把握し、活動促進に向けた議論をしています。

また、柔軟で効率的かつ創造的な働き方を支えるワークルールや制度の整備を進めるとともに、誰もが明るくいきいきと働くことのできる職場環境の構築に取り組んでいます。多様なライフステージに応じた働き方を支援する観点から、仕事と家庭の両立支援策の充実の一環として、男性の育児休職の取得の促進に向けた制度整備や職場への理解促進を進め、育児に参画しやすい環境づくりを推進しています。

 

 

さらに、「社員の安全と健康はすべてに優先する」という基本的な考え方のもと、安全衛生マネジメントおよび健康経営を推進しています。安全で安心な職場環境の確保と、社員の心身の健康維持・増進を通じて、社員が持つ能力を最大限に発揮できる環境づくりに取り組んでいます。健康経営においては、「トヨタ紡織 健康宣言」のもと、CEOを最高責任者とする推進体制を構築し、健康経営の戦略マップに基づいた施策を展開しています。これらの取組が評価され、当社は健康経営優良法人2026(ホワイト500)に5年連続で認定されました。

当社は、コンプライアンスの遵守および人権の尊重を経営の重要課題と位置付け、法令遵守にとどまらず多様な文化や価値観を尊重した健全な組織運営を通じて、持続的な企業活動を支える社内環境の整備を進めています。

その一環として、ハラスメント防止活動を強化し、アニメを活用した教育を通じて、コンプライアンスを重視した倫理的な職場づくりに取り組んでいます。

また、経営に関わるリスクや外部環境に起因するリスクにも迅速に対応するため、リスクマネジメントの強化とリスク低減に積極的に取り組んでいます。

 

 

 

[当該方針に関する指標の内容、指標の実績・目標]

 

経営・事業環境の変化や、人材に関する重点課題認識をもとに、当社は、人的資本経営のフレームワークとして7つの人材戦略を策定しました。人材戦略の推進にあたっては、KPIを設定し、PDCAサイクルを通じて実行状況を継続的にモニタリングするとともに、必要に応じて施策の見直しや高度化を図ることで、人的資本経営の実効性を向上させています。こうした運用を通じて、変化の大きい事業環境においても、柔軟かつ持続的に成果を生み出せる体制の構築を進めています。

 

※ 人的資本に関する取組・KPIの詳細は、「人的資本レポート」をご参照ください。
  https://www.toyota-boshoku.com/_assets/dl/company/library/human_capital_2025.pdf

 

 

 

 

 

※1.正社員、ICT(Intra Company Transferee)の人数

※2.2024年度の再雇用制度改定に伴い、再雇用者は定年前の資格を継続するため、当該年度以降は再雇用者

  (管理職該当者)を算定対象に含めております(2023年度以前は含めていません)。

 

(3)TCFDへの対応

 

トヨタ紡織グループは「地球環境保護を重視した企業活動の推進」を基本理念に掲げ、持続可能な社会の実現に向けてグループ一体となり、地球環境保護に貢献しています。

2016年度に「2050年環境ビジョン」を策定、2020年度には「取引先とともに「ものづくり」の革新を図り、環境負荷のミニマム化を実現する」をマテリアリティ(本業を通じて優先的に取り組む重要課題)として特定し、環境へ配慮した取り組みを推進しています。なお、「2050年環境ビジョン」は、社会動向を踏まえ、2023年度に一部見直しました。

2020年4月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同しました。気候変動が事業に与える影響と、それによるリスクと機会をシナリオに基づいて広範に分析し、対応に必要な費用を整理したうえで、対応策を経営戦略に反映しています。今後も、シナリオ分析の結果を踏まえ、リスクや機会への対応を強化していくとともに、さらなる情報開示に取り組んでいきます。

 

※ Task Force on Climate-related Financial Disclosures

 

 

[ガバナンス]

気候変動を含む環境問題に関する具体的な取り組み施策は、取締役会での意思決定を経て業務執行し、経営戦略会議、経営企画会議、経営会議などに進捗を報告しています。

取締役会、経営戦略会議、経営企画会議で決議・議論した環境問題への対応方針などは、年3回開催される環境推進会議で共有し、トヨタ紡織グループの環境課題に対する実行計画の策定と進捗管理につなげています。また、実行計画に基づくKPIを設定し、毎月の経営会議に報告し、マネジメントレビューを実施しています。

環境推進会議で報告、議論された内容は、必要に応じて取締役会に報告し、取締役会の決議・監督のもと、戦略へ反映しています。

 

[戦略]

気候関連のリスクと機会のシナリオ分析

①シナリオ分析結果

国際エネルギー機関(IEA)による低炭素社会への移行で影響が顕在化する「1.5/2℃シナリオ※1」と、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)による物理面で影響が顕在化する「4℃シナリオ※2」を踏まえ、短期・中期・長期のリスクと機会を抽出し、特にリスク・機会の評価が高いものを下表に記載。

 

※1 1.5℃シナリオ:2050年までに温室効果ガス(GHG)の排出を実質ゼロにするためのシナリオ(Net Zero Emissions)(IEA World Energy Outlook 2021)、2℃未満シナリオ:2100年までの気温上昇を2℃未満に抑えるためのシナリオ(Sustainable Development Scenario)(IEA World Energy Outlook 2021)

※2 4℃シナリオ:代表的濃度経路(RCP: Representative Concentration Pathways)のうち、最もGHG排出量が多く、2100年に気温上昇が約4℃となるシナリオ(RCP8.5)(IPCC第5次評価報告書)

 

・特定したリスク/機会

財務面のインパクト評価を「発生可能性」で4段階、「事業影響」で3段階評価し、それぞれのスコアを掛け

合わせた数値が6以上となる事象を重要なリスクおよび機会として特定。

 

 

・影響評価と結果

特定したリスクおよび機会の対応内容とその単年費用を集約。

 

 

②重点取り組み

製品材料のサーキュラーエコノミー推進によるカーボンニュートラルへの挑戦

トヨタ紡織グループは製品のライフサイクルでのGHG排出量の削減を推進しています。

製品の軽量化や植物由来材料(バイオマス)の活用、電動化製品に対応した技術開発に加え、製品のリサイクル性向上も進めています。また、カーボンニュートラルの実現に向け、製品に使われている材料のGHG排出量削減も進めていきます。

 

※1 製品を原料として再利用し、新たな製品にすること

※2 使用済製品を化学的に分解して製品の原料として再利用すること

※3 再生可能な生物由来の資源

 

 

 

[リスク管理]

サステナビリティ領域がトヨタ紡織グループ全体の気候変動にともなう外部環境の変化と内部環境の変化をモニタリングし、事業に影響を与えるリスクを洗い出しています。

気候関連リスクは、人事総務本部を担当するCHRO(Chief Human Resource Officer)が議長を務めるリスク管理推進会議で選定します。リスク管理推進会議では、サステナビリティ領域を含む各部からの報告をもとに、気候変動に起因する「台風」「洪水」を含むあらゆるリスクについて議論し、相対的に重要性を判断したうえで、最終的にトヨタ紡織グループにとっての気候関連リスクを選定しています。

選定されたリスクは取締役社長であるCRO(Chief Risk Officer)のマネジメントのもと、取締役会へ報告しています。

 

[指標と目標]

トヨタ紡織グループは、2050年環境ビジョンに基づき、GHG排出量低減に向けて、活動を進めています。

2030年環境取り組みプランでは、2030年までに工場GHG排出量を2019年度比で50%低減することや物流CO2排出量を2019年度比で30%低減することを目標としています。

また、工場GHG排出量は、2035年チャレンジ目標として2019年度比100%低減を目指します。

 

中期・長期目標

 

・2050年環境ビジョン

 ライフサイクルGHGネットゼロ

 工場GHGネットゼロ

 

GHG排出量

[目標]

スコープ1,2                   スコープ3

・2035年目標                    ・2030年目標

工場GHG排出量2019年度比 ▲100% を目指す      GHG排出量2019年度比 ▲30%

・2030年目標

工場GHG排出量2019年度比 ▲50%

・2025年環境取り組みプラン

工場CO2排出量2019年度比 ▲25%

 

[実績]

 

項目

2025年度(概算)

(※1)

2019年度

2019年度比削減率

 

 

GHGスコープ1

60,460  t-COe

76,444  t-CO₂e

▲49%

 

 

GHGスコープ2

112,465  t-COe

260,470  t-CO₂e

 

 

GHGスコープ3

算出中(※2)

 

 

 

※1 KPMGあずさサステナビリティ株式会社による第三者保証を取得予定。

※2 スコープ3の一部算定方法を変更したため、算出中。

   2025年度スコープ3排出量については、第三者保証と共に当社ウェブサイト内のESGデータにて開示。

   ご参考:2024年度スコープ3排出量 12,500,541 t-CO₂e