2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

BtoCサブスク BtoBサブスク 社会サービス 車両運行サービス その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
BtoCサブスク 97,152 37.6 9,361 62.8 9.6
BtoBサブスク 60,784 23.5 407 2.7 0.7
社会サービス 52,352 20.2 2,158 14.5 4.1
車両運行サービス 27,174 10.5 1,930 12.9 7.1
その他 21,138 8.2 1,048 7.0 5.0

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社37社(株式会社とくし丸、Three Limes,Inc.(Purple Carrot)、Future Food Fund株式会社、株式会社豊洲漁商産直市場、株式会社ノンピ、株式会社アグリゲート、シダックス株式会社、シダックスコントラクトフードサービス株式会社、シダックスフードサービス株式会社、エス・ロジックス株式会社、大新東株式会社、シダックス大新東ヒューマンサービス株式会社、株式会社HiOLI及びその他子会社)及び関連会社4社(株式会社日本農業、株式会社ウェルカム、株式会社新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ、その他)により構成されております。

当社、連結子会社及び関連会社は、BtoCサブスク事業、BtoBサブスク事業、社会サービス事業、車両運行サービス事業、その他の5つの事業セグメントに分類されます。

当社においては、「より多くの人が、よい食生活を楽しめるサービスを提供する」ことを自らの企業理念・存在価値としております。お届けする商品の安全性はもとより、その食味やサービスとしての利便性にも配慮した事業運営を行っております。

 

1.BtoCサブスク事業

ウェブサイトやカタログを通じてお客様より注文を受け、独自の栽培、生産基準に基づいた環境負荷の少ない高付加価値の食品(青果物・加工食品・ミールキット)や、日用品や雑貨等を宅配する事業を行っております。

国内においてはインターネットやカタログを通じて主に食品・食材の直販を行い、「Oisix」「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」の3ブランドを展開しております。「Oisix」は、共働きの子育て世代を主要ターゲットとし、プレミアムな時短を実現する商品、サービスを提供しております。「大地を守る会」は、今年創業から50年を迎え、"とことんナチュラル、ひたすら国産"のコンセプトのもと、国産・オーガニックな食材を中心にサービスの磨き上げに注力しております。「らでぃっしゅぼーや」は、料理などの日常生活を通じて社会貢献や生産者応援をしたい世帯を主要ターゲットとし、「ふぞろいRadish」などの商品、サービス開発を進めております。

海外においては、米国で「Purple Carrot」ブランドを展開しております。「Purple Carrot」は、プラントベースを志向し、食生活を通じた健康な生活の実現に関心の高い消費者を主要ターゲットとし、プラントベースに沿った時短を実現する商品、サービスを提供しております。

 

2.BtoBサブスク事業

保育園への食材卸事業と、企業・官公庁・学校・保育園等の食堂の給食や管理業務、及び病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営、並びに外食産業向けに食材販売を行っております。

BtoBサブスク事業には、病院・高齢者施設向けのサービス提供を中心とする「メディカルフードサービス」、社員食堂向けのサービス提供を中心とする「コントラクトフードサービス」、保育園への食材卸事業である「すくすくOisix」などが含まれており、お客さまのニーズに合わせて柔軟に対応した食事・サービスの提供をしております。

 

3.社会サービス事業

地方自治体からの幼稚園や小中学校向けの給食、放課後児童クラブ(学童保育)、図書館、児童館等の施設管理及び運営、並びに民間企業からの各種アウトソーシングを受託しております。

 

4.車両運行サービス事業

民間企業や地方自治体からの車両運行管理業務のアウトソーシングを受託しております。

 

5.その他

他社EC支援事業や移動スーパー事業、投資事業などが含まれます。

 

 

以上の事項を事業系統図によって示しますと、次のとおりであります。

 

[事業系統図]


 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況(以下、「経営成績等」という。)の概要は次のとおりであります。

なお、前連結会計年度との比較に際して、前連結会計年度においてはシダックスグループの業績が前第4四半期連結会計期間のみ連結対象となっているのに対して、当連結会計年度においては通期で連結業績に取り込んでおります。

 

① 財政状態及び経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの影響から脱し、定常的な経済環境に移行しており、各種政策の効果や雇用・所得環境の改善などもあり、個人消費に持ち直しの動きがみられました。しかしながら、エネルギーコストや原材料価格の高騰に伴う物価上昇や、地政学リスク等の影響による景気停滞懸念は依然として残っており、先行きは不透明な状況が続いております。

当社の主力事業であるBtoCサブスク事業を取り巻く食品宅配業界の事業環境は、経済活動の正常化が進む中でも食品宅配に対する消費者の需要が引き続き堅調であり、さらなるラインナップの拡充や、手軽さや時短を求める商品開発など世帯ごとの食に対するニーズの多様化に対応しています。

また、BtoBサブスク事業においては、「オフィス回帰」が進む中、動機付けの1つとして社員食堂の活用が進むなど、市場は堅調に推移している一方、原材料価格の高騰や最低賃金の引き上げ、慢性的な人員不足が継続し、事業環境は依然として厳しい状況が続いております。

このような環境の中、当社グループにおいては、食を支えるインフラ企業として、安定的な商品供給の確保に取り組むとともに、家庭での食事や、病院・保育園等の施設での給食の在り方が大きく変化する中で、お客さまやエンドユーザー、クライアントの潜在的ニーズをいち早く捉え、満足していただける商品・サービスを提案してまいります。

これらの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ9,145百万円減少し、134,564百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ11,230百万円減少し、95,076百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,085百万円増加し、39,487百万円となりました。

 

b.経営成績

当連結会計年度の経営成績は、売上高256,009百万円(前期比72.5%増)、営業利益6,864百万円(前期比33.9%増)、経常利益6,561百万円(前期比48.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益3,638百万円(前期比11.4%減)となりました。

 

なお、当社グループは、前第4四半期連結会計期間に連結子会社となったシダックス株式会社の傘下にあるエス・ロジックス株式会社(当社が66%の株式を保有するシダックスホールディングス株式会社が100%の株式を保有するシダックス株式会社の傘下にある事業会社。)の食品製造拠点において、棚卸資産の過大計上が判明したため、決算訂正を行いました。第27期(2024年3月期)以降の決算を訂正し、2024年3月期有価証券報告書および2025年3月期半期報告書を2025年3月31日に関東財務局へ提出いたしました。

 

 

セグメントごとの経営成績は以下のとおりであります。

BtoCサブスク事業は、売上高97,152百万円(前期比2.2%減)、セグメント利益9,361百万円(前期比6.8%増)となりました。

BtoBサブスク事業は、売上高60,784百万円(前期比305.9%増)、セグメント利益407百万円(前期比31.8%増)となりました。

社会サービス事業は、売上高52,352百万円(前期比359.9%増)、セグメント利益2,158百万円(前期比542.1%増)となりました。

車両運行サービス事業は、売上高27,174百万円(前期比336.2%増)、セグメント利益1,930百万円(前期比539.3%増)となりました。

その他事業は、売上高21,138百万円(前期比17.3%増)、セグメント利益1,048百万円(前期比13.9%減)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動による3,496百万円の増加、投資活動による12,451百万円の減少、財務活動による1,551百万円の減少等により、現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は10,485百万円減少したことから、期末残高は18,955百万円となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績

当社グループは生産活動を行っていますが、事業全体における重要性が低いため、記載を省略しております。

 

b.受注実績

当社グループの主な事業は、商品を仕入れてから販売するまでの期間が極めて短期間のため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、以下のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2024年4月1日

至 2025年3月31日)

前期比(%)

BtoCサブスク(百万円)

97,152

△2.2

BtoBサブスク(百万円)

60,784

305.9

社会サービス(百万円)

52,352

359.9

車両運行サービス(百万円)

27,174

336.2

その他(百万円)

21,138

17.3

調整額(百万円)

△2,592

62.8

合計(百万円)

256,009

72.5

 

(注) 1.セグメント間の取引については相殺消去しておらず、調整額として記載しております。

2.上記金額には消費税等は含まれておりません。

3.その他には、他社EC支援事業や移動スーパー事業、Webシステム開発事業等が含まれております。

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、前連結会計年度との比較に際して、前連結会計年度においてはシダックスグループの業績が前第4四半期連結会計期間のみ連結対象となっているのに対して、当連結会計年度においては通期で連結業績に取り込んでおります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する分析・検討内容

当社グループにおいては、BtoCサブスク、BtoBサブスク事業といった食を中心とした事業領域を主軸に事業成長や収益力の強化に取り組んでまいりました。

BtoCサブスク事業の事業成長については、国内主要3ブランドを中心とし、各ブランドの事業フェーズに沿った戦略の実行、お客さまニーズの変化に沿った商品・サービスの提供を進めました。収益力強化については、商品加工工程の内製化やKit Oisixの製造効率化などの商品原価削減、また、物流センターの集約ならびに効率化などの物流費削減など収益力強化に向けた施策を複数実行しております。

BtoBサブスク事業では、事業成長のため人手不足が給食業界全体の課題となっている中で、安定的に人材を確保し、超過労働を縮小するための賃上げを約20年ぶりに実施いたしました。また、収益力強化では店舗ごとの収益性の可視化や、原材料価格の高騰などが進む中で契約先への価格適正化に向けた交渉を進めました。

引き続き、お客さまの食の在り方が大きく変化する中で潜在的ニーズをいち早く捉え、当社サービスでしか出会うことの出来ない独自性のある商品や食体験など、食に関する新しい価値提案をより強化してまいります。

 

a.財政状態及び経営成績

1) 財政状態

(資産合計)

当連結会計年度末における資産合計は134,564百万円となり、前連結会計年度末残高143,709百万円と比較して9,145百万円減少しました。

流動資産は53,246百万円となり、前連結会計年度末残高61,278百万円と比較して8,031百万円減少しました。この主な要因は、現金及び預金10,493百万円の減少、売掛金1,058百万円の増加、商品及び製品478百万円の増加、原材料及び貯蔵品461百万円の増加、未収入金192百万円の減少、その他流動資産526百万円の増加等によるものです。

固定資産は81,317百万円となり、前連結会計年度末残高82,431百万円と比較して1,114百万円減少しました。この要因は、有形固定資産665百万円の増加、無形固定資産1,835百万円の減少、投資その他の資産55百万円の増加によるものです。無形固定資産の減少の主な要因は、償却により顧客関連資産の減少1,179百万円及びのれんの減少388百万円等であります。

 

(負債合計)

当連結会計年度末における負債合計は95,076百万円となり、前連結会計年度末残高106,307百万円と比較して11,230百万円減少しました。

流動負債は45,933百万円となり、前連結会計年度末残高62,875百万円と比較して16,941百万円減少しました。この主な要因は、未払金9,032百万円の減少、短期借入金4,950百万円の減少、未払法人税等2,426百万円の減少等によるものです。

固定負債は49,143百万円となり、前連結会計年度末残高43,432百万円と比較して5,710百万円増加しました。この主な要因は、長期借入金6,753百万円の増加、リース債務1,181百万円の減少等によるものです。

 

(純資産合計)

当連結会計年度末における純資産合計は39,487百万円となり、前連結会計年度末残高37,401百万円と比較して2,085百万円増加しました。この主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益3,638百万円、自己株式の取得による減少2,303百万円、非支配株主持分の増加723百万円等によるものです。

 

 

2) 経営成績

(売上高)

当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度と比較して72.5%増256,009百万円となりました。

 

(売上原価)

当連結会計年度における売上原価は、売上拡大に伴い商品仕入が増加したこと等により、前連結会計年度と比較して108.9%増180,798百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費)

当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、給料手当や賞与引当金繰入額の計上等により、前連結会計年度と比較して20.5%増68,345百万円となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は、新規連結子会社化に伴い計上された段階取得に係る差益の減少等により、前連結会計年度と比較して11.4%減3,638百万円となりました。

 

b.セグメントごとの経営成績

BtoCサブスク事業では、ウェブサイトやカタログを通じてお客様より注文を受け、独自の栽培、生産基準に基づいた環境負荷の少ない高付加価値の食品(青果物・加工食品・ミールキット)や、日用品や雑貨等を宅配する事業を行っております。

主要ブランドである「Oisix」は、共働きの子育て世代を主要ターゲットとし、プレミアムな時短を実現する商品、サービスを提供しております。「大地を守る会」は、今年創業から50年を迎え、"とことんナチュラル、ひたすら国産"のコンセプトのもと、国産・オーガニックな食材を中心にサービスの磨き上げに注力しております。「らでぃっしゅぼーや」は、料理などの日常生活を通じて社会貢献や生産者応援に関心のある世帯を主要ターゲットとし、「ふぞろいRadish」などの商品に加え、新価値提供のためのサービス開発を進めております。「Purple Carrot」は、プラントベースを志向し、食生活を通じた健康な生活の実現に関心の高い消費者を主要ターゲットとし、プラントベースに沿った時短を実現する商品、サービスを提供しております。

「Oisix」、「大地を守る会」、「らでぃっしゅぼーや」は国内、「Purple Carrot」は米国で事業を展開しております。

売上高については、生活スタイルの多様化が進展するなか、各ブランドでは、お客様に向けたアプローチ方法やサービス提供の仕方など様々な施策を展開し、事業成長の機会を見出すことに注力しました。「らでぃっしゅぼーや」「Purple Carrot」では昨年から会員数が増加し、増収となったものの、「Oisix」「大地を守る会」では新規会員獲得コストの適正化に向けた会員獲得活動の抑制による影響で、合計では前年同期と比べて減収となりました。

一方で、セグメント利益については、「Oisix」にてサービス・プロダクトの質向上及び送料改定を踏まえたARPU上昇、冷蔵・冷凍2個口比率の低減及び自社製造比率の増加により、前年同期と比べて増加しました。

これらの結果、売上高は97,152百万円(前期比2.2%減)となり、セグメント利益については、9,361百万円(前期比6.8%増)となりました。

 

 

BtoBサブスク事業では、保育園向け食材卸事業と、企業・官公庁・学校・保育園等の食堂の給食や管理業務、及び病院の入院患者を対象とした給食や老人保健施設等の給食などの受託運営、並びに外食産業にて利用する食材販売を行っております。

売上高については、運営施設数の着実な増加に加え、前年同期にはオフィスや工場、高齢者施設など既存店舗においてコロナ禍の影響による喫食数の落ち込みがわずかに見られていたことから、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。また、保育園を対象に業務用ミールキットを活用した取組や、プレミアムラインの高齢者施設での給食受託運営等のシナジー創出も強化しており、初期提案時のメニューやサービス提案の幅も拡大しております。

一方で、セグメント利益については、継続的な原材料の高騰や、米の品薄による米価の高騰が加速した影響などによる原価率の悪化、また最低賃金の引き上げ等の影響による労務費の高騰により、シダックス株式会社時の前年同期と比べて減少しました。

これらの結果、売上高は60,784百万円(前期比305.9%増)となり、セグメント利益については、407百万円(前期比31.8%増)となりました。

 

社会サービス事業では、地方自治体からの幼稚園や小中学校向けの給食及び放課後児童クラブ(学童保育)・児童館・図書館・道の駅等の施設管理や運営、並びに民間企業からの各種アウトソーシングを受託しております。

売上高については、少子高齢化による人手不足やコストアップの流れを受けた行政サービスの民間への委託のニーズをとらえ、前年度から継続して、積極的な提案活動を行っております。特に学童保育事業や学校給食調理事業を中心に、多様化する子育てニーズに対して様々なコンテンツの提案を行うことで、受託件数を着実に増加させたことにより、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。

一方で、セグメント利益については、労務費の上昇影響や、前年同期に受託した単発的なコロナ関連業務の剥落などの影響により、シダックス株式会社時の前年同期と比べて減少しました。

これらの結果、売上高52,352百万円(前期比359.9%増)となり、セグメント利益については、2,158百万円(前期比542.1%増)となりました。

 

車両運行サービス事業では、民間企業や地方自治体からの車両運行管理業務のアウトソーシングを受託しております。

売上高については、企業の役員向け車両においてWebプロモーションの強化による好調な受注の継続に加え、既存路線バスの撤退や学校の統廃合によるスクールバス需要等、地方における移動手段ニーズの高まりを捉えた提案活動の強化による案件の獲得などにより、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。

セグメント利益については、労務費や燃料単価の上昇などもありましたが、増収効果により、シダックス株式会社時の前年同期と比べて増加しました。

これらの結果、売上高は27,174百万円(前期比336.2%増)となり、セグメント利益については、1,930百万円(前期比539.3%増)となりました。

 

その他事業は、他社EC支援事業や移動スーパー事業、投資事業等から構成されております。

売上高は、M&Aにて取得した子会社の寄与などの効果により、前年同期と比べ増加しました。

一方で、セグメント利益については、他社EC支援事業において、ISETAN DOORは順調に進捗しているものの、のれん償却額が増大している影響などにより前年同期と比べ減少しました。

これらの結果、売上高は21,138百万円(前期比17.3%増)となり、セグメント利益については、1,048百万円(前期比13.9%減)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a.キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度に比べ10,485百万円減少18,955百万円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの主な要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、3,496百万円(前期比54.7%減)となりました。この主な要因は、税金等調整前当期純利益6,559百万円、減価償却費4,596百万円、のれん償却額1,339百万円があった一方、法人税等の支払額4,574百万円、未払金の減少額1,100百万円、売上債権の増加額1,027百万円、棚卸資産の増加額857百万円等があったことであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、12,451百万円(前期比15.1%増)となりました。この主な要因は、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出8,261百万円、有形固定資産の取得による支出2,552百万円、無形固定資産の取得による支出852百万円、投資有価証券の取得による支出635百万円等があったことであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は、1,551百万円(前期は得られた資金17,735百万円)となりました。この主な要因は、長期借入れによる収入8,228百万円、短期借入金の純増減額による支出4,988百万円、自己株式の取得による支出2,311百万円、長期借入金の返済による支出2,131百万円等があったことであります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

1) 財務政策

当社グループは現在、運転資金については、原則として手持資金(利益等の内部留保資金)及び当座貸越契約に基づく短期借入金により充当しております。また、設備資金については、設備投資計画に基づき、手元資金で不足が生じる場合は、長期借入金での調達を検討いたします。また、設備投資の案件が継続して発生する、あるいは大型の案件が発生する場合については、長期的な財務体質の強化を意識し、公募増資も視野に入れた資金調達を検討いたします。

 

2) 資金需要

当社グループの事業活動における運転資金需要の主なものは、商品の仕入、お客様へ商品を配送するための荷造運賃発送費、新規顧客獲得を中心としたマーケティング費用等の営業費用であります。また、設備資金需要としては、物流センター等の設備の新設・増強による投資、販売管理システムの改修等のソフトウエア開発による投資等があります。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計基準に基づいて作成しております。その作成は、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告数値に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案して合理的に見積りを行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は、これらの見積りと異なる場合があります。

当社及び連結子会社の重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。また、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。当社グループは、「BtoCサブスク」「BtoBサブスク」「社会サービス」「車両運行サービス」を報告セグメントとしております。各報告セグメントに属する製品及びサービスの内容は、以下の通りであります。

報告セグメント

主な製品及びサービスの内容

BtoCサブスク

食品等宅配事業

BtoBサブスク

オフィス・工場等の社員食堂、学校等の学生食堂の受託運営

学生寮・社員寮の食堂の受託運営

レストラン・社員クラブの受託運営

売店の受託運営

病院・診療所入院患者を対象とした給食、及び病院内職員食堂・外来レストランの受託運営

保育園向け食材等卸販売と、保育園、幼稚園、及び特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、有料老人ホーム、障害者施設等の給食の受託運営

社会サービス

公共施設の運営管理

放課後児童健全育成事業・放課後児童クラブの運営

寮、保養所の運営管理

事務、管理業務

学校給食業務の受託運営

地域観光施設の運営管理

車両運行サービス

企業の役員車等の運転管理

顧客が所有する自家用自動車の運転管理

コミュニティバス・路線バス等の運転管理

貸切バス等の旅客運送

 

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表を作成するために採用される会計方針に準拠した方法であります。

セグメント間の内部売上高又は振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

調整額

連結財務諸表計上額

BtoC

サブスク

BtoB

サブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

宅配(Oisix)

62,377

62,377

62,377

宅配(大地を守る会)

11,327

11,327

11,327

宅配(らでいっしゅぼーや)

16,596

16,596

16,596

宅配(Purple Carrot)

9,082

9,082

9,082

メディカルフードサービス

8,076

8,076

8,076

コントラクトフードサービス

5,065

5,065

5,065

すくすくOisix

1,633

1,633

1,633

学童保育

4,702

4,702

4,702

学校給食

3,816

3,816

3,816

社会サービス

2,852

2,852

2,852

役員車両管理

2,645

2,645

2,645

一般車両管理

2,463

2,463

2,463

旅客運送

1,105

1,105

1,105

その他

194

194

16,413

16,608

顧客との契約から生じる収益

99,383

14,970

11,372

6,213

131,940

16,413

148,354

その他の収益

54

54

外部顧客への売上高

99,383

14,970

11,372

6,213

131,940

16,467

148,408

セグメント間の内部売上高

又は振替高

6

10

15

32

1,559

△1,592

99,383

14,976

11,383

6,229

131,972

18,027

△1,592

148,408

セグメント利益

8,765

309

336

301

9,712

1,217

△5,804

5,125

セグメント資産

58,164

29,865

18,483

29,709

136,222

13,243

△5,756

143,709

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

1,879

158

51

120

2,209

89

314

2,613

のれんの償却額

281

59

59

100

501

501

持分法投資利益又は損失(△)

△24

△24

持分法適用会社への投資額

22

22

有形固定資産及び無形固定資産

の増加額

11,170

18,653

5,670

15,987

51,481

279

94

51,854

 

(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、他社EC支援事業や移動スーパー事業、Webシステム開発事業を含んでおります。

2.「調整額」のセグメント利益における内容は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費等の全社費用であり、セグメント資産の調整額△5,756百万円は、セグメント間債権の相殺消去等△17,660百万円、各報告セグメントに帰属しない全社資産11,904百万円であります。また、減価償却費は、報告セグメントに帰属しない全社資産の減価償却費であり、有形固定資産及び無形固定資産の増加額は、報告セグメントに帰属しない全社資産の増加額であります。

3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

4.「その他の収益」は、「リース取引に関する会計基準(企業会計基準第13号)」に基づく収益であります。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

(単位:百万円)

 

報告セグメント

その他

調整額

連結財務諸表計上額

BtoC

サブスク

BtoB

サブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

売上高

 

 

 

 

 

 

 

 

宅配(Oisix)

59,662

59,662

59,662

宅配(大地を守る会)

10,753

10,753

10,753

宅配(らでいっしゅぼーや)

16,642

16,642

16,642

宅配(Purple Carrot)

10,093

10,093

10,093

メディカルフードサービス

32,864

32,864

32,864

コントラクトフードサービス

22,770

22,770

22,770

すくすくOisix

1,985

1,985

1,985

学童保育

23,472

23,472

23,472

学校給食

15,792

15,792

15,792

社会サービス

13,040

13,040

13,040

役員車両管理

11,722

11,722

11,722

一般車両管理

10,572

10,572

10,572

旅客運送

4,819

4,819

4,819

その他

3,070

3,070

18,567

21,637

顧客との契約から生じる収益

97,152

60,690

52,304

27,114

237,262

18,567

255,829

その他の収益

179

179

外部顧客への売上高

97,152

60,690

52,304

27,114

237,262

18,746

256,009

セグメント間の内部売上高

又は振替高

0

93

47

59

200

2,391

△2,592

97,152

60,784

52,352

27,174

237,462

21,138

△2,592

256,009

セグメント利益

9,361

407

2,158

1,930

13,857

1,048

△8,042

6,864

セグメント資産

50,040

30,098

19,127

30,438

129,704

11,722

△6,863

134,564

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

2,793

664

207

515

4,181

146

264

4,592

のれんの償却額

188

372

239

402

1,203

136

1,339

持分法投資利益又は損失(△)

498

498

持分法適用会社への投資額

45

45

有形固定資産及び無形固定資産

の増加額

2,220

178

100

895

3,396

1,284

134

4,815

 

(注) 1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、他社EC支援事業や移動スーパー事業、投資事業などを含んでおります。

2.「調整額」のセグメント利益における内容は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費等の全社費用であり、セグメント資産の調整額△6,863百万円は、セグメント間債権の相殺消去等△18,115百万円、各報告セグメントに帰属しない全社資産11,252百万円であります。また、減価償却費は、報告セグメントに帰属しない全社資産の減価償却費であり、有形固定資産及び無形固定資産の増加額は、報告セグメントに帰属しない全社資産の増加額であります。

3.セグメント利益は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

4.「その他の収益」は、「リース取引に関する会計基準(企業会計基準第13号)」に基づく収益であります。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

BtoC

サブスク

BtoB

サブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

その他

合計

外部顧客への売上高

99,383

14,970

11,372

6,213

16,467

148,408

 

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

BtoC

サブスク

BtoB

サブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

その他

合計

外部顧客への売上高

97,152

60,690

52,304

27,114

18,746

256,009

 

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2) 有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

BtoCサブスク

BtoBサブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

 

その他

全社・消去

連結財務諸表計上額

減損損失

372

2

7

10

392

27

△0

420

 

(注) 「その他」の金額は、賃貸用不動産及び海外宅配事業(香港)に係る金額であります。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

BtoCサブスク

BtoBサブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

 

その他

全社・消去

連結財務諸表計上額

減損損失

39

63

103

117

221

 

(注) 「その他」の金額は、連結子会社である株式会社アグリゲートに係るのれん及び海外宅配事業(香港)に係る金額であります。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

BtoC

サブスク

BtoB

サブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

その他

全社・消去

連結財務諸表計上額

当期償却額

281

59

59

100

501

501

当期末残高

615

5,303

4,012

5,145

15,077

148

15,225

 

(注) 「その他」の金額は、農産物、食料品製造販売事業に係る金額であります。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

 

(単位:百万円)

 

BtoC

サブスク

BtoB

サブスク

社会

サービス

車両運行

サービス

その他

全社・消去

連結財務諸表計上額

当期償却額

188

372

239

402

1,203

136

1,339

当期末残高

490

4,940

3,772

4,742

13,946

890

14,837

 

(注) 「その他」の金額は、農産物、食料品製造販売事業に係る金額であります。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 該当事項はありません。