2025年1月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 12,837 100.0 1,453 100.0 11.3

事業内容

3【事業の内容】

(1)ミッション

 当社は「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す。」というミッションを掲げ、「コンディショニング(※1)を実装する」というビジョンを掲げております。創業者の中西は、病気を経験し、健康を失うことで新しいことに前向きに挑戦することが難しくなるという現実に直面しました。この経験から、体調を整えることの重要性に気づき、体調が悪くなってから治療をするのではなく、日々の生活の中で心身の状態を良くする「コンディショニング」が大切だと考えるようになりました。こうした考えから、TENTIALは誕生しました。

 当社は、着用時の睡眠の質を向上させることを目的としたナイトウェア「BAKUNE」という商品をはじめ、普段の生活の中で簡単に取り入れられる健康を支える商品を開発・販売しております。これにより、コンディショニングを毎日の生活に溶け込ませ、すべての人が自分の能力を最大限に発揮できる社会を目指しております。

 なお、当社はコンディショニングブランド「TENTIAL」を運営する「コンディショニングブランド事業」の単一セグメントであり、コンディショニングブランド事業の内容及びその特徴について以下に記載いたします。

 

 

(2)コンディショニングブランド事業について

 当社が運営するコンディショニングブランド「TENTIAL」は、「コンディショニングを日常生活に簡単に取り入れること」を目的としたブランドです。2019年のインソール販売からブランドを立ち上げ、2025年1月末現在では、100点以上の商品を展開しております。

 特に、遠赤外線の輻射効果を持つ特殊繊維(※2)を使用することで、着用時の睡眠の質を向上させることを目的としたナイトウェア「BAKUNE RECOVERY WEAR」シリーズは、当社の主力商品として成長しております。また、「BAKUNE RECOVERY WEAR」シリーズと同様の特殊繊維を使用した、普段着ラインの「MIGARU」シリーズや、着用時の歩きやすさを追求した「リカバリーサンダル」等、日々の活動を支えるアイテムを幅広く展開しております。

 

 

 当社は、健康維持とコンディショニングにおいて重要な「休養(睡眠)」「運動」「食事」の三大要素の中でも、特に「休養(睡眠)」に焦点を当て、商品開発とブランド認知の拡大を推進しております。当社で企画・開発する商品は、誰もが日常生活の中で取り入れられるよう設計されており、心身の健康を総合的にサポートすることを目指しております。加えて、科学的根拠に基づいたデザイン設計と開発を行い、使用者に確かな効果を提供することに注力しております。

 

 

 当社ではこれらの商品を、当社が運営するECサイト「tential.jp」やAmazon、楽天市場及びYahoo!ショッピング等のECモール、当社が運営する「TENTIAL」店舗並びに服飾店、雑貨店及び家電量販店等において販売しております。また、2024年5月より、当社商品を当社運営のECサイト若しくは直営店舗で購入した際にポイント(TENTIALマイル)が貯まる「TENTIAL Club」という会員制のポイントプログラムの提供を開始いたしました。

 当社のサプライチェーンにおいて、製造・物流は外部委託することでファブレス化しておりますが、その他の工程は全て内製化しております。そのため、当社の取扱商品はすべて、独自の企画・開発が行われており、更にはマーケティングやCS(カスタマーサービス)も当社内で行うことで、顧客の声が蓄積され、商品開発にも直接反映されるバリューチェーンを構築できていると考えております。

 

※1 コンディショニング…ライフパフォーマンス向上のために体調に関わるすべての要因を良い状態に整えることを指す。主にアスリートが、パフォーマンス向上の一環として取り入れている。

※2 繊維原料に独自配合した極小セラミックスの粉末を練りこんだ保温機能素材で、着用者の身体から放射された遠赤外線を繊維(SELFLAME®)が輻射(熱を持った物質が赤外線を放出する現象)することで血流促進効果を発揮するもの。

 

 

 

① 商品の企画・開発及び特徴

 当社の取扱商品はすべて、当社で企画・開発を行った当社独自の商品であります。また、当社は取り扱う商品の科学的根拠を重視した企画・開発を行うことで、類似商品との差別化を図っております。

 例えば、当社の主力商品である「BAKUNE RECOVERY WEAR」シリーズは、効果効能に関する実験を行い、遠赤外線特性及び血行を改善する性能についてエビデンスを取得したうえで、一般医療機器(※1)の届出を行っております。そのため、届出を行うことにより使用が認められる「疲労軽減、血行促進、筋肉のハリ・コリの軽減、血行促進による血流改善、筋疲労症状の改善、疲労回復、肩こり・腰痛の緩和」等の表現を用いて、商品使用時の効果効能を訴求して販売することが可能であります。また、2024年8月に第二種医療機器製造販売業許可を取得したことにより、一般医療機器(クラスⅠ)(※2)の届出のみならず、管理医療機器(クラスⅡ)(※3)の医療機器認証登録を自社で行うことが可能となりました。これにより、リカバリーウェアに加えて、幅広い種類の医療機器を提供する体制となりました。

 また、「コンフォーター」(機能性掛け布団)や「リカバリーサンダル」等、一般医療機器として届け出ていない商品についても効果効能に関する実験を行い、エビデンスを取得しております。

 

※1 一般医療機器…医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(通称、薬機法又は医薬品医療機器等法)において定められた「医療機器」のうち、当該医療機器に不具合が生じた場合でも、人体へのリスクが極めて低いと考えられるもので、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)への届出を行うことで製造販売が可能な機器を指す。

※2 薬機法第2条第7項の一般医療機器(クラスⅠ)を指す。

※3 薬機法第2条第6項の管理医療機器(クラスⅡ)を指す。

 

(主な商品一覧)

商品名

特徴

商品イメージ

BAKUNE

(ナイトウェア)

極小セラミックス粉末を独自配合した特殊機能繊維「SELFLAME®」を使用、血行が促進され身体の疲労や肩こり・腰痛を緩和

一般医療機器として届出をしております。

MIGARU

(コンフォートテックウェア)

着ながら血行を促進し、疲労回復、仕事や家事等日常の疲れを取り、日々のパフォーマンスをサポート

一般医療機器として届出をしております。

インソール

足が持つ本来の運動性と安定性を引き出し、体幹と姿勢を安定

リカバリーサンダル

体のバランスを支えるアーチサポート構造に加え、底面にカーブを施したロッカーボトム構造を搭載し、歩きやすさを追求

コンフォーター

毛布と掛け布団の一枚二役

5層構造により一枚であたたかい

 

 

② 販売方法について

 当社の商品は、オンライン(自社ECサイト、他社ECモール)及びオフライン(直営店舗、卸売)の両方で販売しており、それぞれの特徴は以下のとおりです。

(オンライン)

a.自社ECサイト「tential.jp」

 当社が運営するECサイト「tential.jp」に商品を掲載し、直接販売しております。「tential.jp」では自社開発サイトの強みを活かした自由なUI/UX設計(※1)によって、顧客にとっても使い勝手の良いECサイトの構築が可能になることに加え、柔軟なクーポン設計や会員向けプログラムの開発、商品選択のハードルを下げるサイズ提案コンテンツ等の実装が可能です。

 また、「tential.jp」においては、商品販売のほか顧客に対してブランドの世界観を伝えることに注力しております。例えば、スポーツ・芸術・料理(食事)等様々な分野で活躍するプロフェッショナルのコンディショニングに関する取組みを紹介する「Conditioning Magazine」を同ECサイト内で運営しております。その他にも、ブランドコンセプトを深く伝える「STORY」ページを設ける等、ブランドの哲学や価値観を共有することで、顧客とのつながりを強化しております。

 

b.他社ECモール

 Amazon、楽天市場及びYahoo!ショッピング等のECモールに商品を出品し、販売しております。利用者が多いECモールに出店することで、自社ECとは異なるターゲット層にアプローチすることができ、幅広い顧客にリーチしております。

 

(オフライン)

c.直営店舗

 大都市圏の百貨店、ショッピングモール等の商業施設内に当社の直営店舗を出店し、商品を販売しております。オンラインのみならず実店舗を出店することで、商業施設に流入する潜在顧客に対して当社商品を訴求することが可能なほか、商品を直接見たい・試したいといった顧客のニーズを満たすことが可能になっております。なお、2025年1月末時点において常設している直営店舗数は10店舗となっております。

 

d.卸売

 服飾店、雑貨店及び家電量販店等を通じて当社商品を販売しております。ロードサイド等に立地する服飾店や家電量販店等において当社商品を販売することで、直営店舗とは異なる商圏の潜在顧客に対しても当社商品を訴求することが可能となっており、ブランド認知度の拡大に貢献しております。

 

 なお、2025年1月期における売上高の91.4%は、利益率の高い自社チャネル(※2)経由の売上となっており、結果として高い売上高総利益率を実現しております。また、当社は収益性を捉える受注件数・受注単価といった指標を伸ばすことで、着実な成長を目指してまいります。

 

※1 UI/UX…ユーザー体験を指す。

※2 自社チャネル…自社EC、ECモール及び直営店舗(常設店舗及びポップアップ型店舗)

 

③ 顧客から選ばれる理由

 当社の競争優位性は「ブランド」「チャネル」「データ」「研究開発」にあると考えております。これらの競争優位性が、顧客から選ばれる理由を形成していると考えております。

 

a.「ブランド」価値の向上

 当社は、コンディショニング領域の中で、科学的根拠に基づいた商品を展開していることから、競技種目を問わず、第一線で活躍するプロアスリート選手に日々愛用いただいております。その中でも当社は、卓球の平野美宇選手(所属:木下グループ)、メジャーリーガーとして活躍している今永昇太選手及びプロゴルファーである池村寛世選手に対して当社商品の提供及び睡眠指導(コンディショニングサポート)を行っております。

 昨今の健康志向の高まりや、当社のテレビコマーシャルをはじめとした各種ブランディング施策やPR施策により、日常生活におけるコンディショニングの重要性が一般層にまで浸透しつつあるなか、コンディショニングを重視するアスリートの中で認知・利用者が広がったことによる「TENTIAL」ブランドへの信頼感が高まることで、コンディショニングブランドとしてのブランド価値の向上を図り、マーケットリーダーとしての地位の確立を目指しております。

 

b.「オムニチャネル」での展開

 当社は、オンライン(自社ECサイト、他社ECモール)及びオフライン(直営店舗、卸売)の多様なチャネルで商品を販売しております。オンラインの自社ECサイトや他社ECモールを通じて商品を販売することで、顧客に対してどこでも簡単に商品を購入できる利便性を提供しております。また、当社では機能性や着用感に特徴のある商品を展開していることから、実際の商品を試着し、着用感等を確認できる実店舗の展開により、商品を見て購入したい顧客のニーズを汲み取る等、オンライン・オフライン両方のチャネルを活用することで顧客満足度の向上を図っております。

 

c.「データ」収集及び活用

 当社では、当社が運営するECサイト「tential.jp」の開発及び運営、データ基盤の構築等を当社のエンジニアが行うことで内製化を実現しております。そのため、「当社ウェブサイト経由の問い合わせや会員登録で収集した見込み・既存顧客情報」「アンケート結果や当該分析データ」「顧客の購買・行動履歴」等のデータを、第三者を経由せず取得することが可能です。取得した購買データや行動データ、属性データは、当社に所属するエンジニアやデータアナリストが統合し、分析を行っております。これらのデータを活用することで、商品開発からマーケティング、物流の効率化及び最適化を図っております。

 また、ECサイトの購買データや行動データに基づく精緻な顧客分析によって、継続的なUI/UXの改善やスムーズな顧客対応を行うことで、顧客満足度の向上・維持に努めております。

 

※1 1st Party Data…第三者を経由せず、企業が自社で収集したデータを指す。

 

d.「研究開発」による効果効能の検証

 当社は、大学や病院等と連携し、商品の効果効能を裏付けるデータを取得しております。これらの研究開発活動により取得したデータを以て一般医療機器の届出を行う等、当社商品の信頼性を高め、他社との差別化を図っております。また、新素材や技術の探索にも取り組んでおり、積極的に商品に採用することで、効果効能のある商品を提供しております。例えば、2023年3月に発表した、早稲田大学睡眠研究所所長の西多昌規氏(早稲田大学スポーツ科学学術院准教授)監修のもとで行った、「リカバリースリープウェアが睡眠構造に与える影響についての生理学的研究」では、当社の「BAKUNE RECOVERY WEAR」が睡眠時の深部体温の低下を促すことで、快適な睡眠をサポートすることを示唆する科学的エビデンスの取得に成功しました。

 

 

 

 

[事業系統図]

 コンディショニングブランド事業の事業系統図は以下のとおりです。

 

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態の状況

(資産)

 当事業年度末の資産につきましては、6,262,448千円となり、前事業年度末に比べ3,772,994千円増加しました。これは主に現金及び預金の増加2,764,937千円、売掛金の増加346,176千円及び有形固定資産の増加216,250千円によるものであります。

 

(負債)

 当事業年度末の負債につきましては、3,971,372千円となり、前事業年度末に比べ2,696,920千円増加しました。これは主に未払金の増加1,027,545千円、未払法人税等の増加535,716千円、並びに短期及び長期借入金の増加526,507千円によるものであります。

 

(純資産)

 当事業年度末の純資産につきましては、2,291,075千円となり、前事業年度末に比べ1,076,074千円増加しました。これは主に当期純利益1,061,168千円による利益剰余金の増加によるものであります。

 

② 経営成績の状況

 当事業年度における我が国経済は、国内景気は緩やかな回復傾向が見られる一方で、不安定な国際情勢等による資源価格の高騰や円安の継続、金融資本市場の変動等、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 このような環境のもとでありましたが、健康への関心の継続的な高まり、特にリカバリーウェア市場は拡大を続けております。

 当社では、「健康に前向きな社会を創り、人類のポテンシャルを引き出す」というミッションの達成に向けて、当第3四半期累計期間において、快適な睡眠を追求した夏用肌掛け布団「BAKUNE Comforter Cool」と「BAKUNE Bed Pad Cool」の発売等新商品の開発に取り組んでまいりました。また、2024年5月から開始した会員向けプログラム「TENTIAL Club」によるリピート率向上施策や、母の日キャンペーン及び父の日キャンペーン等の実施によるギフト需要の取り込みに注力しました。さらに第3四半期会計期間においては、「TENTIAL 札幌ステラプレイス」及び「TENTIAL そごう横浜」を新規開店し、リカバリーウェア「BAKUNE」シリーズにおける新素材として、「BAKUNE Velour」「BAKUNE Pajamas Satin」「BAKUNE Soft Knit」3種の発売を開始いたしました。

 その結果、当事業年度における自社EC及び他社ECモールの年間購入数は約44万件(前期比101.1%増)と増加し、売上高は12,837,419千円(前期比137.3%増)と大きく伸長しました。為替の動きが大きい状況ではありましたが、商社を通じた為替予約により為替変動リスクを低減し、さらに価格改定により原価率が2.0ポイント改善したことから、売上総利益は9,237,390千円(前期比144.3%増)となりました。

 ECサイト「tential.jp」におけるユーザビリティの向上や、システムの安定性確保を目的としたエンジニアの採用、顧客のブランド認知や当社商品の購買を後押しするための広告宣伝費及びマーケターの採用、商品開発人員の採用等、事業規模の拡大に合わせた体制・環境の整備を図ったことで、販売費及び一般管理費は7,784,414千円(前期比135.3%増)となり、営業利益は1,452,975千円(前期比206.9%増)、経常利益は1,438,613千円(前期比201.5%増)、当期純利益は1,061,168千円(前期比109.4%増)となりました。

 なお、当社はコンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

③ キャッシュ・フローの状況

 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前事業年度末と比べ2,764,937千円増加し、4,158,898千円となりました。当事業年度におけるキャッシュ・フローの状況とその要因は以下のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動により獲得した資金は、2,607,712千円(前期は237,263千円の獲得)となりました。これは主に増加要因として、税引前当期純利益の計上1,426,168千円、未払金の増加額995,691千円、未払消費税等の増加額168,833千円、契約負債の増加額185,743千円等があった一方で、減少要因として、売上債権の増加額△346,176千円等があったことによるものであります。

 

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動により支出した資金は、△369,717千円(前期は119,749千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出△228,517千円、敷金の差入による支出△72,638千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動により獲得した資金は、526,943千円(前期は442,165千円の獲得)となりました。これは主に増加要因として、短期借入れによる収入2,800,000千円、長期借入れによる収入290,000千円があった一方で、減少要因として、短期借入金の返済による支出△2,400,000千円、長期借入金の返済による支出△163,493千円等があったことによるものです。

 

④ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績・受注実績

 当社は生産及び受注活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

 

b.仕入実績

 当事業年度の仕入実績は次のとおりであります。

 なお、当社は、コンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

 

当事業年度

(自 2024年2月1日

至 2025年1月31日)

 

金額(千円)

前期比(%)

仕入高

3,614,303

187.2

合計

3,614,303

187.2

 

c.販売実績

 当事業年度の販売実績は次のとおりであります。

 なお、当社は、コンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、販売実績については、販売チャネル別に区分しております。

 

 

当事業年度

(自 2024年2月1日

至 2025年1月31日)

 

金額(千円)

前期比(%)

自社EC

5,734,443

194.2

ECモール

4,315,316

342.6

直営店

1,684,739

274.9

卸売

1,101,198

191.9

その他

1,721

17.6

合計

12,837,419

237.3

 (注)主要な販売先については、総販売実績に対する割合が100分の10以上に該当する相手先がいないため、記載を省略しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成に当たって、見積り、判断並びに仮定を用いることが必要となりますが、これらは期末日における資産・負債の金額、開示期間の収益・費用の金額及び開示情報に影響を与えます。ただし、これらの見積り、判断並びに仮定は、実際の結果とは異なる場合があります。

 当社の財務諸表で採用する重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計方針)」に記載しております。

 

② 経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

経営成績

(売上高)

 当事業年度における売上高は、12,837,419千円(前期比137.3%増)となりました。当社は、コンディショニングブランド事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しておりますが、売上高については、販売チャネル別に5つに区分しております。

 

単位:千円

 

チャネルの名称

前事業年度

(自 2023年2月1日

至 2024年1月31日)

当事業年度

(自 2024年2月1日

至 2025年1月31日)

自社EC

2,953,124

5,734,443

ECモール

1,259,401

4,315,316

直営店

612,845

1,684,739

卸売

573,918

1,101,198

その他

9,761

1,721

合計

5,409,051

12,837,419

 

<自社ECチャネル>

 当事業年度における自社ECチャネルの売上高は、健康や睡眠に対する世間の意識の高まりを背景として、5,734,443千円(前期比94.2%増)となりました。

 既存商品である「BAKUNE」、「BAKUNE Dry」、「BAKUNE Ladies」等の売れ行きが引き続き好調であることに加え、新商品である「BAKUNE Mesh」、「BAKUNE Pajamas Gauze」、「BAKUNE COMFORTER」等の売れ行きも好調であったことが、業績に貢献いたしました。

 また、既存顧客由来の売上高は30%超となり、新規顧客の獲得と収益基盤の安定の両立が実現できたものと考えております。

 

<ECモールチャネル>

 自社ECチャネル同様、既存品の売れ行きが好調である点及び新商品の販売開始による売上高への貢献に加え、各ECモールの運用を強化したことで、当事業年度におけるECモールチャネルの売上高は4,315,316千円(前期比242.6%増)となりました。

 

<直営店チャネル>

 当事業年度では、既存の7店舗に加え、TENTIALラシック栄、TENTIALそごう横浜及びTENTIAL札幌ステラプレイスを開店いたしました。

 その結果として、当事業年度における直営店チャネルの売上高は1,684,739千円(前期比174.9%増)となりました。

 

<卸売チャネル>

 自社ECチャネル同様の背景に加え、人員を増強し、クライアント当たりの展開店舗数を増加させたことで、当事業年度における卸売チャネルの売上高は1,101,198千円(前期比91.9%増)となりました。

 

(売上総利益)

 為替の動きが大きい中ではありましたが、売上高の堅調な推移を背景に価格改定を実施したこと等により、原価率は改善し、売上総利益率は72.0%(前期比2.0ポイント増)となりました。加えて、売上が大きく成長したため、売上総利益は9,237,390千円(前期比144.3%増)となりました。

 

(販売費及び一般管理費、営業利益)

 商品開発やマーケティング等の人員増強等により、給料賃金を669,776千円(前期比67.0%増)、広告宣伝費を3,418,596千円(前期比126.3%増)計上し、事業規模の拡大に合わせた健全な体制、環境の整備を図ったことで、販売費及び一般管理費は7,784,414千円(前期比135.3%増)となりました。そのため、営業利益は前事業年度から979,475千円増加し、1,452,975千円(前期比206.9%増)となりました。

 

(経常利益、法人税等、当期純利益)

 経常利益は1,438,613千円(前期比201.5%増)と大きく増加し、当期純利益は1,061,168千円(前期比109.4%増)となりました。

 

③ キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 当社は、事業運営上、必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社の主な資金需要は、仕入資金、事業規模の拡大に係る人件費、物流費及び広告宣伝費に係る運転資金となります。これらの資金需要につきましては、自己資金によることを基本としておりますが、必要に応じて銀行借入で調達する方針であります。

 なお、現在、支出が予定されている重要な資本的支出はありません。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりでありますが、今後収益を拡大するためには、既存の事業の更なる拡大、知名度向上のための広告活動の展開、新規事業への進出及び新商品の開発が必要であると認識しております。

 そのためには、優秀な人材の確保や組織体制の整備を引き続き行い、これらの課題に対して最善の事業戦略を立案するよう、努めていく所存であります。

 

⑤ 財政状態に関する認識及び分析・検討内容

 財政状態の分析・検討内容については、「(1)経営成績等の状況の概要 ① 財政状態の状況」に記載しております。

 

⑥ 経営方針、経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の分析

 当社は、持続的な成長と企業価値の向上を目指しており、主な経営指標として売上高、営業利益、売上高営業利益率を重視しております。

 売上高は、当社に対しての市場や顧客の直接的な評価であり、当社の存在価値を最も表している指標であると認識しております。

 営業利益は、当社がもたらした世の中への付加価値を最も表している指標であると捉えております。なお、営業利益の目標には、販売費及び一般管理費の水準を適正に維持することを含んでおります。

 売上高営業利益率は、当社の営業活動の効率性を最も表している指標であると考えています。

 上記の指標に加えて、当社の売上高を構成する指標として、オンライン販売チャネルにおける受注件数(※1)と受注単価(※2)を設定しております。

 

※1 受注件数は、当該事業年度のオンラインチャネル(自社EC及び他社ECモール)におけるのべ購入者数から算出。

※2 受注単価は、当該事業年度のオンラインチャネル(自社EC及び他社ECモール)における売上高から受注件数を除することにより算出。