ストーリー・沿革
サマリ
SUMCOは、半導体デバイスの基幹材料であるシリコンウェーハと石英ルツボを供給し、データセンターやスマートフォン、EV・ハイブリッド車、再生可能エネルギー向けデバイスの進化を支えてきた企業。世界トップクラスの技術力と安定供給力に加え、AI・IoTを活用したDXと、カーボンニュートラル目標や健康経営・人材育成を組み合わせることで、「技術で世界一」「従業員が活き活きとした会社」「海外市場に強い会社」というSUMCOビジョンを現実のものにしようとしている。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・2050年までにScope1+2温室効果ガス排出量を100%削減しカーボンニュートラルを実現(日本政府の2050年カーボンニュートラル宣言に準拠)
・2030年までにScope3温室効果ガス排出量を2023年比25%削減(SBTのWB2℃シナリオに準拠)
・2025年にプラスチック使用製品産業廃棄物のリサイクル率86%を目標とし、資源循環を推進
トップメッセージの要約
低消費電力半導体デバイス
EV・ハイブリッド車向けIGBT
リニューアブル・エナジー
SUMCO CSR方針とマテリアリティ
用語解説
半導体デバイスをつくるための土台となる円盤状の「シリコンの板」です。薄く磨き上げた単結晶シリコンでできており、表面に回路を形成することでCPUやメモリーなどさまざまな半導体製品になります。SUMCOはこのシリコンウェーハを主力事業として世界中の半導体メーカーに供給しています。
■石英ルツボ
シリコン原料を約1,400℃以上で溶かすときに使う「石英ガラス製の大きな器」です。ここで溶かしたシリコンから単結晶インゴットを引き上げ、その後シリコンウェーハになります。高温でも形が崩れず、不純物を出さないことが求められるため、高度な素材技術が必要です。
■パワー半導体
電気を「大きく流す・止める・変換する」役割を持つ半導体で、モーター制御や電源制御に使われます。電車や工場設備だけでなく、EV・ハイブリッド車、再生可能エネルギーのインバーターなど、省エネルギー化や電力効率向上に欠かせない分野で使われています。
■EV・ハイブリッド車向けIGBT
IGBTは「Insulated Gate Bipolar Transistor」の略で、大電流・高電圧を高速でオン・オフできるパワー半導体素子です。EV・ハイブリッド車ではモーターを動かすインバーターに使われ、加速性能や電費(電力効率)に直結します。SUMCOが供給するシリコンウェーハは、このIGBTの性能と信頼性を支える基盤材料です。
■SUMCOビジョン
SUMCOグループが長期的に目指す姿をまとめた社内共通の方向性で、「技術で世界一の会社」「従業員が活き活きとした利益マインドの高い会社」「海外市場に強い会社」といったキーワードで表現されています。事業戦略や人材育成、DX・サステナビリティ施策の判断軸となる、同社独自のビジョンです。
■SUMCO CSR方針
SUMCOグループが「良き企業市民」として果たすべき責任を整理した方針で、環境、人権、コンプライアンス、地域社会との関係など、サステナビリティ活動の基本となる考え方を示したものです。マテリアリティ(重要課題)と合わせて、グループ全体の取り組みテーマや目標設定の土台になっています。
■マテリアリティ
SUMCOグループがサステナビリティ経営の中で「特に重要」と判断した課題群を指します。環境負荷の低減や人権尊重、サプライチェーン管理、働きがいのある職場づくりなど、企業価値とステークホルダー双方に大きな影響を与えるテーマを整理し、重点的に取り組むための軸として使われています。
■サステナビリティ推進役員
サステナビリティ分野を統括する経営層の責任者で、取締役会の方針を踏まえて、環境・社会・ガバナンス(ESG)の取り組み全体をリードする役割を担います。SUMCOでは、この役員のもとにサステナビリティ推進部や関連会議を置き、グループ全体の活動を一体的に進めています。
■サステナビリティ推進部
サステナビリティ推進役員の直轄組織として、環境・社会・ガバナンスに関する施策の企画立案・進捗管理・情報開示などを担う専門部署です。各工場やグループ会社と連携しながら、マテリアリティや温室効果ガス削減目標などの取り組みを具体的な活動に落とし込むハブの役割を果たしています。
■サステナビリティ推進会議
サステナビリティ推進役員を中心に、関係部門が参加して方針・施策・KPIの進捗を議論する社内横断の会議体です。環境・労働安全・人権・サプライチェーンなど多岐にわたるテーマについて情報共有と意思決定を行い、グループ全体の取り組みを統合しています。
■AI推進本部
生産現場や業務プロセスへのAI活用を専門的に進める社内組織です。工場のRTM(リアルタイムモニタリング)データを分析し、自動判定システムやDXツールの開発・導入をリードすることで、品質向上と業務効率化の両立を図っています。
■RTM(リアルタイムモニタリング)
装置の稼働状態やプロセス条件、品質に関わるデータをリアルタイムで収集・監視する仕組みです。SUMCOでは、このRTMデータとAIを組み合わせることで、異常の早期検知や自動判定、歩留まり改善など、シリコンウェーハ製造の高度な品質管理に活用しています。
■DXツール
デジタル技術を活用して業務プロセスを効率化・高度化するための社内ツールの総称です。SUMCOでは、帳票の電子化、データ分析、設備のモニタリングなど、現場に根ざしたDXツールを開発・展開し、業務時間の大幅な削減と生産性向上を実現しています。
■SUMCO CEO AWARD
SUMCOグループ内で、特に優れた改善活動や成果を上げた個人・チームを表彰する社内制度です。CEO自らが評価・表彰することで、現場からの自発的な改善提案やチャレンジを後押しし、組織全体のモチベーションと利益マインドの向上につなげています。
■TPM発表会
TPM(Total Productive Maintenance:全員参加の生産保全活動)の成果を社内で共有する場です。各工場・部署が設備保全や品質改善の取り組み内容・成果を発表し合うことで、ノウハウを横展開し、生産性と設備稼働率の向上を図っています。
■健康経営優良法人(ホワイト500)
経済産業省などが認定する「従業員の健康管理と経営を一体的に考え、優れた取り組みを行っている大企業」を表彰する制度です。「ホワイト500」はその上位区分であり、SUMCOが継続して認定を受けていることは、従業員の健康づくりに組織的に取り組んでいる証しといえます。
■SBT(Science Based Targets)
パリ協定の水準と整合する、科学的根拠に基づいた温室効果ガス削減目標のことです。外部の専門機関から認定を受けることで、企業の削減計画が国際的な気候変動シナリオと合致していることが確認されます。SUMCOはSBTの基準に沿って2030年・2050年の削減目標を設定しています。
■Scope1+2温室効果ガス排出量
Scope1は自社の工場などで燃料を燃やしたときに出る直接排出、Scope2は購入した電気・熱の使用に伴う間接排出を指します。Scope1+2はこの2つを合計したもので、企業が自社の事業活動でどれだけ温室効果ガスを出しているかを示す基本的な指標です。
■Scope3温室効果ガス排出量
原材料の調達、製品の輸送、顧客による使用、廃棄など、バリューチェーン全体で発生するその他の間接排出をまとめた指標です。SUMCOではScope1+2に加え、Scope3の削減目標も設定し、取引先や顧客との協働を前提とした脱炭素の取り組みを進めています。
■カーボンニュートラル
自社が排出する温室効果ガスの量と、再生可能エネルギーの利用や吸収・除去による削減量を差し引きゼロにすることを指します。SUMCOは、Scope1+2排出量を2050年までに100%削減する目標を掲げ、カーボンニュートラル達成を長期ゴールとしています。
■グリーン電力
太陽光や風力、水力などの再生可能エネルギーによって発電された電力を指します。SUMCOは、風力発電事業への参画などを通じてグリーン電力の供給を受け、生産拠点の電力を段階的に再生可能エネルギーへ切り替えていく方針を示しています。
■リニューアブル・エナジー
太陽光、風力、水力、地熱、バイオマスなど、自然の循環によって再生可能なエネルギー源を総称する言葉です。SUMCOは、こうしたリニューアブル・エナジー向けのパワーマネジメントデバイスに使われるシリコンウェーハの供給を通じて、エネルギー分野の脱炭素化にも貢献しています。
■プラスチック使用製品産業廃棄物のリサイクル率
生産活動などから出るプラスチックを含む産業廃棄物のうち、再資源化(リサイクル)された量の割合を示す指標です。SUMCOはこのリサイクル率を2025年に86%まで高める目標を掲げ、廃棄物削減と資源循環の両立を目指しています。
■データサイエンス
大量のデータから有用なパターンや関係性を見つけ出し、業務改善や新たな価値創出につなげる手法の総称です。統計学や機械学習などを活用し、SUMCOでは生産条件と品質データの分析を通じて歩留まり向上や省エネルギーを図る取り組みに活かしています。
■ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン
人材の多様性(ダイバーシティ)を認め、公平な機会提供(エクイティ)を行い、誰もが受け入れられ活躍できる職場(インクルージョン)をつくる考え方です。SUMCOはこの視点を人材戦略に組み込み、グローバルで多様な人材が力を発揮できる組織づくりを進めています。
沿革
2 【沿革】
当社は、1999年7月に住友金属工業株式会社<現 日本製鉄株式会社>、三菱マテリアル株式会社及びその子会社である三菱マテリアルシリコン株式会社の共同出資(住友金属工業株式会社及び三菱マテリアルグループがそれぞれ50%出資)により、300mm口径のシリコンウェーハ(以下、「300mmウェーハ」という。)の開発及び製造を目的に設立されました。
2002年2月には、住友金属工業株式会社よりシリコン事業(シチックス事業本部)の営業を譲り受けるとともに、シリコン事業を営んでいた三菱マテリアルシリコン株式会社と合併することにより、両社のシリコンウェーハ事業を完全統合し各種シリコンウェーハを製造及び販売する専業メーカーとなりました。
(注) 1.2012年10月、住友金属工業株式会社が新日本製鐵株式会社と合併し新日鐵住金株式会社となりました。
2.2019年4月、新日鐵住金株式会社が日本製鉄株式会社に商号を変更しました。
なお、2002年2月の事業統合までの住友金属工業株式会社旧シチックス事業本部及び旧三菱マテリアルシリコン株式会社の沿革は以下のとおりであります。
住友金属工業株式会社旧シチックス事業本部
(注) 1.2012年10月、住友金属工業株式会社が新日本製鐵株式会社と合併し新日鐵住金株式会社となりました。
2.2019年4月、新日鐵住金株式会社が日本製鉄株式会社に商号を変更しました。
旧三菱マテリアルシリコン株式会社
(注) 1.1973年12月、三菱金属鉱業株式会社が商号を三菱金属株式会社に変更しました。
2.1990年12月、三菱金属株式会社が、三菱鉱業セメント株式会社と合併し、三菱マテリアル株式会社に商号を変更しました。
また、2008年5月のSUMCO TECHXIV株式会社の完全子会社化までの同社の沿革は以下のとおりであります。
SUMCO TECHXIV株式会社
関係会社
4 【関係会社の状況】
(注) 1.特定子会社に該当しております。
2.議決権の所有割合の( )内は、間接所有割合で内数となっております。
3.持分は、100分の50以下でありますが、実質的に支配しているため子会社としております。
4.FORMOSA SUMCO TECHNOLOGY CORPORATION(連結)については、売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 (1) 売上高 59,327百万円
(2) 経常利益 3,803百万円
(3) 当期純利益 3,002百万円
(4) 純資産額 122,316百万円
(5) 総資産額 254,794百万円