事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
-
売上
-
利益
-
利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
歯愛メディカル事業 | 49,776 | 73.7 | 2,041 | 77.2 | 4.1 |
ニッセン事業 | 17,726 | 26.3 | 604 | 22.8 | 3.4 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社歯愛メディカル)及び連結子会社13社等により構成されており、主に歯科関連商品、衣料品及びインテリア雑貨などを扱う通信販売等を主たる業務としております。経営理念である「先生とその患者さんに喜ばれたい。更に社員、取引先に喜んでもらえる会社になりたい。」という考えのもと、デンタルケア製品の企画・販売を中心にさまざまな事業を展開しております。徹底した「お客様視点」を重視し、当社が商品開発及び企画し商品化された商品の仕入、販売まで一貫して手掛ける体制を特徴としており、低価格・高品質である「欲しかった商品」の開発に努力してまいりました。また、コールセンター、カスタマーセンター、ロジスティクスセンター等の内製化を強化したことにより、より安価な販売価格の実現に繋がっており、全国およそ6万軒の歯科医院に納品し、歯科業界での歯ブラシ販売本数、また歯科通販売上高ではトップシェア(「アールアンドディ」歯科業界における通信販売の動向調査資料:「歯科機器・用品年鑑2025年版」より)となっております。
当社グループの事業内容は、以下のとおりであります。
なお、従来当社グループの報告セグメントは「通信販売事業」の1つとしておりましたが、株式会社ニッセンホールディングス及び株式会社白鳩の連結子会社化に伴い、当連結会計年度において事業セグメントの区分方法の見直しを行うことといたしました。その結果、当社の報告セグメントは、「歯愛メディカル事業」、「ニッセン事業」、「白鳩事業」の3つへ変更しております。
(1)歯愛メディカル事業
「歯愛メディカル事業」につきましては、主に歯科関連用品の通信販売を行っております。
①通信販売事業
通信販売事業につきましては、主に以下のカタログによる通信販売を行っております。
当社グループは、国内外の卸業者・メーカーから仕入れた商品を、国内の歯科医院を中心にした医療関係者に直接販売しております。商品のご案内は、各顧客へのカタログ配布及びウェブサイトに掲載にて行っております。
商品の仕入・配送に関しては、顧客からの受注機能、仕入商品の発注機能、商品の入出荷機能及びコールセンターにおける顧客サポート機能を本社及び物流センターに集約しており、これにより従来の医療卸売業に比べ安価な価格設定を実現しております。
また、定期的なセールやお客様に合わせた新商品のサンプル提供を実施することにより、追加販売及びリピート率の向上に努めております。
連結子会社である株式会社デミラインにおいては、歯科医院専用のデイリーユース商品のカタログ販売及びウェブ販売サービスを提供しております。
連結子会社である株式会社デンタルフィットにおいては、歯科医院の患者様など個人向けの通販サービスを提供しております。
連結子会社である株式会社RayVisionにおいては、デジタルレントゲン医療機器の仕入及び販売を行っております。
当社グループでは、各医療関係者の用途に合わせてカタログを作成しており、配布しているカタログは、次のとおりであります。
イ 歯科医院向け通販カタログ『Ciメディカル』
国内外のメーカー仕入品及び、自社開発商品合わせて40,000以上の歯科材料を掲載、全国約7万軒の内約6万軒の歯科医院にご利用頂いております。主に、グローブ、マスクなどのディスポ商品、インスツルメント(医療用及び医療事務等で使用する機材、器具等)、歯科用医薬品等の提供を行っております。
ロ 歯科技工所向け通販カタログ『DENTAL LABO』
毎日使う消耗材料から技工器械等を幅広くラインナップし、当社オリジナル商品を含め、日々の歯科技工の業務用商品等の提供を行っております。
ハ 歯科医院向け通販カタログ『デミライン歯科医院用カタログ』
グローブ、ガーゼ類、紙エプロン、マスク、滅菌バッグなどの歯科医院に必要なデイリーユース商品を提供
しております。
二 歯科医院の患者様など個人向けの通販サービス『デンタルフィット』
連結子会社である株式会社デンタルフィットにおいては、歯科医院の患者様など個人向けの通販サービスを提
供しております。
ホ クリニック向け通販カタログ『nurse+care』
クリニック用のデザイン性を重視した高品質なメディカルウェアの提供を行っております。
国内の主要メーカー商品に加え、当社オリジナルのナースウェア、エプロン、サンダル等を展開し、歯科医院をはじめとする様々なユーザーのニーズにお応えできる様、高品質な国内生産品や低価格な海外生産品の中から商品を取りそろえて提供しております。
へ 動物病院向け医療材料・医薬品通販カタログ『Vet』
動物病院の鋼製器具・衛生材料・診察器材・医薬品など消耗品から備品まで動物病院に必要な商品を提供しております。
ト 介護施設・福祉施設向け通販カタログ『FreshCare』
介護現場の必需品・消耗品マスクや殺菌消毒剤、使い捨てグローブなどインフルエンザ等の感染予防用品をはじめ、食事・入浴・排せつ・歩行に役立つ介護介助用品、ガーゼや血圧計などの診察処置用品、施設用テーブル・イス・スタッフ用ウェア・洗剤・清掃用具など介護施設に必要な商品をトータルに多数提供しております。
チ 病院・一般診療所向け通販カタログ『メディカルカタログ』
マスクや使い捨てグローブ、消毒剤などの感染予防用品をはじめ、衛生材料や検査、診察、処置などに使われる医療材料、また診察券や小児プレゼント、院内家具備品など医療現場に必要な商品を提供しております。
リ 薬局向けの通販サービス『PharmaCi』
ジェネリック医薬品を中心とした調剤薬局向けの通販サービスを提供しております。
ヌ 保育所向け通販カタログ『幼稚園・保育園』
マスクや消毒剤などの感染予防用品をはじめ、厨房用品、清掃用品、折り紙や粘土を含む製作用品や玩具など、保育現場で必要とされる商品をトータルに提供しております。
ル 理美容・エステサロン向け通販カタログ『美っくる』
マスクや使い捨てグローブなどの衛生商材をはじめ、理美容・エステ・ネイル材料などの美容商品を提供しております。
②その他の事業
その他の事業につきましては、当社及び連結子会社である㈱TDS、㈱サクラ歯研、㈱ナイキ歯研においてCAD/CAM歯科技工関連機器・システム販売事業、CAD/CAM歯科技工物製作事業の他、前述の事業に加え歯科医院等取引先向けに電力小売取次事業「Ciでんき」、歯科医院・歯科技工所等を対象としたホームページ作成代行事業等を行っております。
また、当社は2025年12月期から2027年12月期までの3年間を対象とした中期経営計画「CiX 2027」を策定し、2024年12月25日付でお知らせしております。中期経営計画の基本方針として、以下3つの成長戦略を策定しております。
イ 「通信販売、大型機器販売、歯科DXの3本柱による歯科医療発展への貢献」
今後、歯科および技工分野におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)は、業務効率の向上と技工士不足の解消という社会的課題解決がますます重要となります。こうした背景のもと、当社は韓国のAIソフトウェア開発企業であるImagoworks社と資本業務提携を結び、さらに「Dentbird Solution」の日本国内における独占販売代理店契約を締結しました。
「Dentbird」は、AIを活用して歯科技工物を自動設計するソフトウェアであり、従来の技工ワークフローにおける業務効率を大幅に改善します。また、Imagoworks社と共同でオンライン型の技工物受発注システムを開発し、クラウドを通じたサービス展開を計画しています。このクラウドサービスにより、歯科医院と技工所におけるデジタル化をさらに促進し、より効率的なプラットフォームの構築を目指します。
また、当社は2017年より、歯科医院で重視される大型医療機器(歯科用ユニット、CT、マイクロスコープなど)およびCAD/CAMシステムの販売において、全国各地に営業所を展開し、歯科通販では開拓が難しい新たな市場セグメントの開拓に取り組んでまいりました。その結果、事業開始以来、当連結会計年度まで継続的な成長を遂げており、特に歯科用CT、マイクロスコープ、CAD/CAMシステムにおいて高い市場シェアを獲得しています。
直近では、日本国内の歯科用ユニットメーカーと共同で、歯科医師の高齢化や物価高騰を考慮した、シンプルで手頃な価格帯の新型ユニットの販売を開始しました。また、歯科治療へのアクセスが制限されがちな高齢者向けに、在宅診療の重要性が高まる中、当社オリジナルのオールインワン型ポータブルユニットを国内メーカーと共同開発し、市場投入しました。
今後も、当社はオリジナル商品の開発を推進し、さらなる事業拡大を目指してまいります。
ロ 「お客様に選ばれるファーストコールカンパニーへ」
㈱ニッセンや㈱白鳩との取り組みにより、介護専門の衣服の企画を開始する等、歯科以外の商材の強化も図っております。また、営業による大型機械の販売も順調に伸びていることから、お客様においてまず第一に歯愛に声をかけていただけるような関係づくりを進めてまいります。
ハ 「新本社ロジスティクスセンターの能力最大化からグループサプライチェーンの最適化による競争優位性の確立」
新ロジスティクスセンターの能力を今後順調に拡大させていくことにより、コストダウンや更なる売上の拡大に結び付けていきたいと考えております。また、能力の拡大に併せて当社3PL事業についても拡大を図ってまいります。
これら3つの成長戦略により、今後も更なる成長を志向してまいります。
(2)ニッセン事業
「ニッセン事業」につきましては、主に(株)ニッセンおよび(株)マロンスタイルにおいて、婦人服を中心とした衣料品、インテリア雑貨などの通信販売事業を行っております。
また、通信販売によって得た会員基盤やノウハウを活用し、(株)ニッセンおよび(株)アド究舎において他事業者様向けBtoB通販支援事業、(株)ニッセンライフにおいてお客様の大切な生活をお守りするための保険代理店事業、ニッセン・クレジットサービス(株)において生活をより豊かにかつ便利にお買い物をお楽しみいただくための金融事業なども行っております。
昨今は、通信・AIなどの技術の発展や、多様化する消費者ニーズにより市場が大きく変化しておりますが、常に「お客様視点」に立ち、お客様のライフステージ・ライフシーンに寄り添いながら、市場の変化に迅速に対応し、商品・サービスの向上に努めております。
また、将来にわたる持続可能な社会の実現にも貢献すべく、事業活動を通じて顕在化する各種の課題に積極的に取り組んでおります。
(3)白鳩事業
「白鳩事業」につきましては、主にインナーウェアの通信販売を行っております。主にインナーウェアをインナーメーカーから仕入れ、インターネット上のさまざまなチャネルを通じて、個人のお客様に販売するEコマース(インターネット通販)事業を展開しております。インナーウェアは、アウターウェアとは違い、外から見えない特性上、シーズンごとに変わる流行に大きく影響されず、天候などの季節要因の影響も受けないのが特徴です。また、定番商品などに見られるように販売期間が長いアイテムも多く、ファッションカテゴリーの中では実用的な商品特性も持ち合わせております。
また、㈱白鳩では、同社本社物流センターで商品仕入れからサイト運営、物流までの複雑多岐にわたる業務をすべてワンストップに行っており、Eコマース運営で必要となるインフラも取り揃えた「ワンストップ・エコ(便利)システム体制」を構築しております。
[事業系統図]
以上の説明を事業系統図によって示すと次のようになります。
(1)歯愛メディカル事業
①通信販売事業
②その他の事業
(2)ニッセン事業
(3)白鳩事業
※1 連結子会社
※2 その他の関係会社
※3 物流業務受託
※4 持分法適用関連会社
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、経済活動の正常化やインバウンド消費の増加により、緩やかな景気の持ち直しが見られる一方で、ウクライナ情勢の長期化やエネルギー価格・原材料価格の高止まりの影響、また急激な為替変動などにより、依然として不安定な状況が続いております。
このような経済状況の中、歯科関連業界におきましては、歯科医療費が引き続き増加傾向にあるなど、国内歯科関連業界全体の事業環境は緩やかな回復が見られるものの、急激な円安などの影響により先行きが不透明な状況が続いております。こうした中でも、歯科治療領域でのデンタルソリューション関連装置等がマーケットを牽引することにより、歯科機器・用品マーケットの増加傾向は続く見通しです。
当社につきましては主に歯科関連商品、衣料品及びインテリア雑貨などを扱う通信販売事業を中心に、「通信販売、大型機器販売、歯科DXの3本柱による歯科医療発展への貢献」「お客様に選ばれるファーストコールカンパニーへ」「新本社ロジスティクスセンターの能力最大化からグループサプライチェーンの最適化による競争優位性の確立」を成長戦略として、各事業の拡大に取り組んでまいりました。
2023年10月2日に竣工した新本社ロジスティクスセンターにおきましては、2023年9月よりテスト入出荷を開始したことから2023年12月期第3四半期会計期間より同センターに係る減価償却が開始し、同センターの立ち上げに想定以上に時間を要した上、令和6年能登半島地震の影響もあり同センターへの完全移転が予定より遅れ、その間旧センターと並行稼働となりコスト増となったこと、賃上げ実施の影響に伴う人件費増加等により、販売費及び一般管理費が増加しております。また、後述の株式会社ニッセンホールディングス及び株式会社白鳩の子会社化に伴う株式取得関連費用等が発生したことも販売費及び一般管理費の増加の要因となっております。なお、2024年3月末に当社の同センターへの移転が完了し、2024年5月末にて当社子会社(株式会社デンタルフィット)を含めた同センターへの完全移転が完了しております。現在は安定稼働しており、出荷能力の増強も実現いたしました。今後も引き続き商品保管・出荷能力、低コストオペレーション能力を増強していく想定です。
なお、2024年7月1日付で株式会社ニッセンホールディングスの株式を100%取得し、新規連結したことにより、当第3四半期連結会計期間より同社グループの業績が反映されたため、売上高は大幅に増加いたしました。主要な取得費用については当第3四半期連結会計期間に計上しております。また、同社グループの取得時時価純資産と同社株式取得価額の差額相当について負ののれん発生益(特別利益)を計上しております。よって、当連結会計年度におきましては、同社グループ子会社化の影響により、親会社株主に帰属する当期純利益につきましても増加いたしました。
前連結会計年度において持分法適用関連会社化した株式会社白鳩につきましては、当連結会計年度中に当該企業の普通株式を金融商品取引法による公開買付けにより取得し、当社の連結子会社といたしました。主要な取得費用については当第4四半期連結会計期間に計上しております。みなし取得日は2024年11月末となり、当連結会計年度におきましては貸借対照表のみを連結しております。なお、2023年12月1日から2024年11月30日までの業績は営業外収益の「持分法による投資利益」に含めて計上しております。当社を含めた通信販売事業を主とする3社間の協業により、相互の顧客網を活用した販売チャネルの拡大や、物流機能の効率的な運用等に取り組むことで、さらなる売上高の拡大及び収益改善を目指し、シナジー効果を最大限発揮できるよう取り組んでまいります。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は674億93百万円(前期比47.9%増)、営業利益は24億93百万円(同16.6%減)、経常利益は26億21百万円(同20.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は62億66百万円(同200.9%増)となりました。
セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。
従来、当社グループの報告セグメントは「通信販売事業」の1つとしておりましたが、株式会社ニッセンホールディングス及び株式会社白鳩の連結子会社化に伴い、当連結会計年度において事業セグメントの区分方法の見直しを行うことといたしました。その結果、当社の報告セグメントは、「歯愛メディカル事業」、「ニッセン事業」、「白鳩事業」の3つへ変更しております。
なお、2024年7月1日付で株式会社ニッセンホールディングス、2024年12月20日付で株式会社白鳩を子会社化したため、ニッセン事業及び白鳩事業の前年同期比較は記載しておりません。
(歯愛メディカル事業)
歯科関連商品を扱う通信販売事業を中心に、新商品の販売及び個人医院・総合病院等の医科業界及び動物病院業界への参入拡大を引き続き進めるとともに、歯科医院及び動物病院等へ大型医療機器(デジタルレントゲン医療機器等)を販売しており、当社主催のデンタルショーや新機種投入等の効果もあり、確実に実績を積み重ねております。後述するCAD/CAM歯科技工関連機器・システム販売と併せまして、これら大型医療機器等の当連結会計年度の売上高は43億3百万円にまで拡大しております。その一方で利益面では、円安基調や原材料価格の高騰の影響による商品調達価格上昇の影響が続いておりますが、2024年6月と11月に歯科通販総合カタログを発刊し、価格改定により収益改善を図っております。また、歯科以外の通販事業におきましても、順次価格改定を実施しております。
CAD/CAM歯科技工関連機器・システム販売事業及びCAD/CAM歯科技工物製作事業においては、2024年6月のIOS(口腔内スキャナ)の保険収載および歯科業界のDX化に伴うCADソフトウエアの販売増により、経営成績は堅調に推移いたしました。歯科医院等の医療機関取引先向け電力小売取次事業「Ciでんき」におきましても、電力市場価格高騰の影響を当社で負担していることの影響を受けており前第1四半期会計期間では赤字となっておりましたが、取引条件の見直し及び事業経費削減等の施策により、前第2四半期会計期間より黒字に転じ収益が回復したため、現在積極的に営業活動を行っております。
歯愛メディカル事業売上高は497億69百万円(前期比9.1%増)、営業利益は20億41百万円(同31.7%減)となりました。
(ニッセン事業)
当連結会計年度において新たに当社の連結子会社になった株式会社ニッセンホールディングス、株式会社ニッセン、株式会社ニッセンライフ、株式会社アド究舎、株式会社マロンスタイルの5社については、歯愛メディカル事業及び白鳩事業とのシナジー最大化を目指し、ナースウエア事業を開始するなど取り扱い商品の拡充や新たなお客様へのアプローチにチャレンジするとともに、業績回復のための徹底した経費削減に取り組んでおります。
主力事業会社である、衣料品、インテリア雑貨などの通販事業を営む株式会社ニッセンにおいては、nissen,ブランドMVV(Mission Vision Value)に基づき、期待以上のお客様本位の売場、商品構成の改革を継続して進めており、株式会社マロンスタイルにおいては、大きいサイズのレディース服に商品を絞り、この領域で、かわいい服・センスのいいECサイトを創ることに集中してまいりました。
また、生命保険の募集に関する業務及び損害保険代理業を営む株式会社ニッセンライフ、クレジットカード事業を営むニッセン・クレジットサービス株式会社においても「お客様本位の業務運営方針」を掲げ、ご利用いただいているお客様の大切な生活をお守りし、お客様のお買い物をより便利に、より快適にするための取組みを継続して進めており、広告代理店事業を営む株式会社アド究舎においても、全国2万カ所の店舗メディアを強みにしたリアルプロモーションサービスを展開するなど、商品特性と親和性のあるメディア・チャネルを究め、斬新なメディアの開発にも力を入れ新たな挑戦をし継続しております。
ニッセン事業売上高は177億24百万円、営業利益は6億4百万円となりました。
(白鳩事業)
前連結会計年度において持分法適用関連会社化した株式会社白鳩につきまして、当連結会計年度中に当該企業の普通株式を金融商品取引法による公開買付けにより取得し、当社の連結子会社といたしました。みなし取得日は2024年11月末となり、当連結会計年度におきましては貸借対照表のみを連結しております。なお、2023年12月1日から2024年11月30日までの業績は営業外収益の「持分法による投資利益」に含めて計上しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて24億
25百万円増加し、41億24百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は61億53百万円(前期は1億56百万円の使用)となりました。これは主として、税金等調整前当期純利益70億78百万円、減価償却費22億63百万円等により資金が増加した一方で、負ののれ
ん発生益48億16百万円、法人税等の支払額9億49百万円等により資金が減少したことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は41億5百万円(前期比58.1%減)となりました。これは主として、連結の範
囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出28億80百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出12億24百万
円等により資金が減少したことによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、獲得した資金は3億76百万円(同96.2%減)となりました。これは主として、配当金の支払
い2億52百万円があった一方で、短期借入金の純増額7億58百万円等により資金が増加したことによるものであ
ります。
③生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社及び連結子会社では製造を行っていないため、該当事項はありません。
(2)仕入実績
当連結会計年度の仕入実績を事業内容別に示すと、次のとおりであります。
事業内容の名称 |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
|
仕入高(百万円) |
前期比(%) |
|
歯愛メディカル事業 |
35,816 |
102.5 |
ニッセン事業 |
8,696 |
- |
白鳩事業 |
- |
- |
合計 |
44,513 |
127.3 |
(3)受注実績
該当事項はありません。
(4)販売実績
当連結会計年度の販売実績を事業内容別に示すと、次のとおりであります。
事業内容の名称 |
当連結会計年度 (自 2024年1月1日 至 2024年12月31日) |
|
売上高(百万円) |
前期比(%) |
|
歯愛メディカル事業 |
49,769 |
109.1 |
ニッセン事業 |
17,724 |
- |
白鳩事業 |
- |
- |
合計 |
67,493 |
147.9 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.財政状態の分析
(流動資産)
当連結会計年度末における流動資産の残高は、前連結会計年度末に比べ124億91百万円増加(前期比70.0%
増)し303億40百万円となりました。これは主として、商品及び製品が69億97百万円、現金及び預金が24億25
百万円、受取手形及び売掛金が20億91百万円、未収入金が2億44百万円増加したことによるものでありま
す。
(固定資産)
当連結会計年度末における固定資産の残高は、前連結会計年度末に比べ91億68百万円増加(同38.8%増)
し328億26百万円となりました。これは主として、投資有価証券が49億86百万円、土地が37億49百万円、建物
および構築物(純額)が19億10百万円増加したものの、機械装置及び運搬具(純額)が12億22百万円減少したことによるものであります。
(流動負債)
当連結会計年度末における流動負債の残高は、前連結会計年度末に比べ121億22百万円増加(同58.1%増)
し329億91百万円となりました。これは主として、電子記録債務が52億21百万円、短期借入金が21億円、支払
手形及び買掛金が15億85百万円増加したことによるものであります。
(固定負債)
当連結会計年度末における固定負債の残高は、前連結会計年度末に比べ22億80百万円増加(同458.0%増)
し27億78百万円となりました。これは主として、長期借入金が17億84百万円、資産除去債務が1億31百万円
増加したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産の残高は、前連結会計年度末に比べ72億57百万円増加(同36.0%増)
し、273億96百万円となりました。これは主として剰余金の配当により2億52百万円減少したものの親会社株
主に帰属する当期純利益62億66百万円を計上したことによるものであります。
ロ.経営成績の分析
(売上高、売上原価、売上総利益の分析)
当連結会計年度の売上高は674億93百万円(同47.9%増)、売上原価は462億5百万円(同37.4%増)となり、その結果、売上総利益は212億87百万円(同77.5%増)となりました。
また、売上総利益率につきましては、31.5%(同5.2%ポイント増)となりました。
(販売費及び一般管理費、営業利益の分析)
販売費及び一般管理費につきましては、187億93百万円(同108.7%増)を計上いたしました。その結果、営業利益につきましては、24億93百万円(同16.6%減)となりました。
また、営業利益率につきましては、3.7%(同2.9%ポイント減)となりました。
(営業外損益、経常利益の分析)
営業外収益につきましては、受取補償金70百万円、受取利息及び配当金47百万円、持分法による投資利益19百万円等により2億5百万円を計上いたしました。また、営業外費用につきましては、支払利息61百万円、為替差損9百万円等により77百万円を計上いたしました。
この結果、経常利益につきましては、26億21百万円(同20.4%減)となりました。
また、経常利益率につきましては、3.9%(同3.3%ポイント減)となりました。
(特別損益、親会社株主に帰属する当期純利益の分析)
特別利益につきましては、負ののれん発生益48億16百万円等により48億38百万円を計上いたしました。
特別損失につきましては、段階取得に係る差損2億72百万円等により3億81百万円を計上いたしました。
この結果、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、62億66百万円(同200.9%増)となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益率につきましては、9.3%(同4.7%ポイント増)となりました。
ハ.経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因は、「事業等のリスク」に記載しているとおりですが、市場環境の変動等、さまざまなリスク要因が当社の成長や経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。そのため、当社は、常に最新の市場動向に留意しつつ、お客様ニーズに合致した商品・サービスを提供していくことにより、経営成績に重要な影響を与えるリスク要因の低減を図ってまいります。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては「(1)経営成績等の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
イ.資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、商品の購入費用のほか、販売費及び一般管理費等の営業費用であります。投資を目的とした資金需要は、設備の購入等によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金、長期運転資金および設備投資は自己資金および金融機関からの借入を基本としております。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は212億10百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は41億24百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成においては、経営者による会計上の見積りを行っております。経営者による会計上の見積りは、過去の実績や現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、会計上の見積りには不確実性があるため、実際の結果と見積りとは異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
(1)報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは、3つの中核事業会社を基礎としたセグメントから構成されており、「歯愛メディカル事業」、「ニッセン事業」、「白鳩事業」の3つを報告セグメントとしております。
(2)各報告セグメントに属する製品及びサービスの種類
「歯愛メディカル事業」は、主に歯科関連用品の通信販売を行っております。
「ニッセン事業」は、主に女性向けアパレル商品の通信販売を行っております。
「白鳩事業」は、主にインナーウェアの通信販売を行っております。
(3)報告セグメントの変更等に関する事項
従来、当社グループの報告セグメントは「通信販売事業」の1つとしておりましたが、株式会社ニッセンホールディングス及び株式会社白鳩の連結子会社化に伴い、当連結会計年度において事業セグメントの区分方法の見直しを行うことといたしました。その結果、当社の報告セグメントは、「歯愛メディカル事業」、「ニッセン事業」、「白鳩事業」の3つへ変更しております。
なお、前連結会計年度のセグメント情報を当連結会計年度の報告セグメントの区分方法により作成した情報については、「ニッセン事業」及び「白鳩事業」が当連結会計年度より追加されたことから、開示を行っておりません。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成のために採用している会計処理の方法と概ね同一であります。また、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部利益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
前連結会計年度における当社グループの報告セグメントは、主に歯科関連商品を扱う通信販売事業を中心とした事業活動を展開しており、事業セグメントを集約した結果、通信販売事業のみであるため記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
|
|
|
|
|
(単位:百万円) |
|
|
報告セグメント |
調整額(注)1、3 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
|||
|
歯愛メディカル事業 |
ニッセン事業 |
白鳩事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
|
通信販売事業 |
45,262 |
14,627 |
- |
59,889 |
- |
59,889 |
その他の事業 |
4,501 |
2,937 |
- |
7,439 |
- |
7,439 |
顧客との契約から生じる収益 |
49,764 |
17,564 |
- |
67,329 |
- |
67,329 |
その他の収益(注)4 |
4 |
159 |
- |
163 |
- |
163 |
外部顧客への売上高 |
49,769 |
17,724 |
- |
67,493 |
- |
67,493 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
7 |
2 |
- |
9 |
△9 |
- |
計 |
49,776 |
17,726 |
- |
67,502 |
△9 |
67,493 |
セグメント利益 |
2,041 |
604 |
- |
2,645 |
△151 |
2,493 |
セグメント資産 |
38,687 |
17,531 |
6,956 |
63,176 |
△9 |
63,166 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
|
減価償却費 |
2,125 |
137 |
- |
2,263 |
- |
2,263 |
のれん償却額 |
73 |
- |
- |
73 |
- |
73 |
持分法適用会社への投資額 |
- |
5,293 |
- |
5,293 |
- |
5,293 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
1,193 |
37 |
- |
1,230 |
- |
1,230 |
(注)1.セグメント利益の調整額△151百万円には、セグメント間取引の消去△0百万円および各報告セグメントに配分していない全社費用△151百万円が含まれております。全社費用は主に報告セグメントに帰属しない一般管理費です。
2.セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。
3.セグメント資産の調整額△9百万円は、セグメント間取引の消去であります。
4.その他の収益は、「リース取引に関する会計基準」の範囲に含まれる不動産賃貸収入等であります。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:百万円) |
|
歯愛メディカル事業 |
ニッセン事業 |
白鳩事業 |
合計 |
外部顧客への売上高 |
45,628 |
- |
- |
45,628 |
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が、連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありません。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
(単位:百万円) |
|
歯愛メディカル事業 |
ニッセン事業 |
白鳩事業 |
合計 |
外部顧客への売上高 |
49,769 |
17,724 |
- |
67,493 |
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が、連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先はありません。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:百万円) |
||||
|
歯愛メディカル 事業 |
ニッセン事業 |
白鳩事業 |
合計 |
減損損失 |
- |
44 |
- |
44 |
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
(単位:百万円) |
||||
|
歯愛メディカル 事業 |
ニッセン事業 |
白鳩事業 |
合計 |
当期償却額 |
73 |
- |
- |
73 |
当期末残高 |
546 |
- |
- |
546 |
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
(単位:百万円) |
||||
|
歯愛メディカル 事業 |
ニッセン事業 |
白鳩事業 |
合計 |
当期償却額 |
73 |
- |
- |
73 |
当期末残高 |
473 |
- |
- |
473 |
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
前連結会計年度(自 2023年1月1日 至 2023年12月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年1月1日 至 2024年12月31日)
「歯愛メディカル事業」のセグメントにおいて、株式会社ニッセンホールディングス及び株式会社白鳩の株式を取得し連結子会社としたことにより、負ののれん発生益を認識しております。当該事象による負ののれん発生益の計上額は、4,816百万円であります。なお、負ののれん発生益は特別利益のため、セグメント利益には含まれておりません。