2026年5月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 14,065 100.0 766 100.0 5.4

3【事業の内容】

当社グループは、当社(㈱IGポート)、連結子会社4社(㈱プロダクション・アイジー、㈱マッグガーデン、㈱ウィットスタジオ、海外子会社1社)、持分法適用関連会社5社によって構成されており、劇場・テレビ・配信・ビデオ・ゲーム用アニメーション等の映像制作事業、コミック誌・コミックス(単行本)電子書籍等の出版事業、これら作品の二次利用による収益分配や一部の販売権利窓口業務によって窓口手数料を得られる版権事業、人気作品のキャラクターの商品を企画・監修・製作し、共同運営店舗での販売や販売店に卸売りを行う商品販売事業を主たる業務としております。

なお、当社は、有価証券の取引等の規制に関する内閣府令第49条第2項に規定する特定上場会社等に該当しており、これにより、インサイダー取引規制の重要事実の軽微基準については連結ベースの数値に基づいて判断することとなります。

当社グループの事業系統図は、以下のとおりであります。

 

(1) 映像制作事業

当社グループは、国内外からの受注や自社原作の劇場・テレビ・ビデオ・ゲーム用アニメーション及び実写の映像制作事業を行っております。

当社グループは、企画から編集までの一貫した制作ラインを有し、クリエイターの映像制作能力はもとより、制作ラインを管理するプロデューサー等の管理スタッフによる品質水準の維持、スケジュール管理、制作予算管理等の能力向上とノウハウの蓄積を図ってきております。

具体的な業務フローは下記のとおりです。

<解説>

◇プリプロダクション

制作の準備工程であり、企画書を基にアニメーション制作に必要な材料を作成します。

・企 画    :制作するアニメーションのあらすじや狙い、放映・配給、予算、メインスタッフの編成等を計画します。

・脚 本    :脚本家による映像構成に必要な要素を書き出したシナリオの執筆作業です。

・設定/デザイン:作品のイメージや世界観、登場キャラクター等の作成作業です。

・絵コンテ   :映像、演出意図、作業指示等を行うための設計図の作成です。通常、監督や演出家によって作成されます。

◇プロダクション

作画から彩色、撮影までの具体的な制作作業の工程です。

・レイアウト  :カット毎の設計図を指します。絵コンテより更に具体的な画面構成やカメラワークが描かれます。

・美術・背景  :レイアウトを基に背景を描く作業を指します。立体的な空間を表現するためCGを使用することもあります。通常は紙に描かれ、スキャナで読み取りデータ化(背景スキャン)します。

・3DCG   :3次元コンピュータグラフィックス(3DCG)により複雑な機械や曲線を多用する物体等、2次元(2D)では困難な表現を作成します。物体の形を作り(モデリング)、表面に模様を作成し(テクスチャ)貼り付けます。これに動きを付け(アニメーション付け)、指定されたデータ形式に出力(レンダリング)します。

・原画     :彩色する目的の絵の「線画」状態を描く作業を指します。人物や物体の基本的な動き、表情等、作品の品質に大きな影響を与える作業になります。

・動画     :一連の動きを完成させるために「原画」の間に入れる絵を描きます。動画の枚数や間隔により滑らかな動きを表現します。

・スキャニング :紙に描かれた動画を1枚ずつスキャナで読み取り、動画データ(セルデータ)に変換する作業です。

・彩色     :指定された色に従い、セルデータの彩色を行う作業です。仕上げとも言います。

・検査     :彩色済のセルデータの品質を検査する作業になります。

・撮出し・特効 :これまでの工程の素材を整理、確認し(撮出し)、質感を与える特殊効果(特効)を行います。

・撮影・エフェクト:2Dのセルデータ、背景、3DCG等を位置やタイミングを調整しながら合成し(撮影)、雨や霧、煙、透過光等の特殊な表現を加える各種デジタル映像処理作業(エフェクト)を行います。

◇ポストプロダクション

撮影、録音された映像や音声素材を編集し、完成品としてフィルムやデジタルメディア等の形に仕上げていく工程です。

・カッティング :編集作業によって不要な部分を切り落とし、長さを確定します。

・アフレコ・音響:声優による登場キャラクターの音声、効果音、音楽の録音を指します。

・ダビング   :セリフ・効果音・音楽の音響素材を1つにまとめる作業です。

・ビデオ編集  :映像原版と音原版とを納品の仕様に編集することです。

(2) 出版事業

当社グループは、コミック誌(雑誌・定期刊行物)、コミックス(単行本)及びイラスト集等の関連書籍、電子書籍の出版、販売を行っております。

    ・コミック誌 : 当社グループが企画、販売するコミック誌は、各世代(年代)別の読者に向けてそれぞれに満足感のある作品構成で展開することを意図しております。

 ・コミックス  : 当社グループが販売するコミックスは、上記のコミック誌及びウェブマガジン掲載された作品等を単行本化したものです。

 ・電子書籍    : 当社グループが企画・開発した作品を電子書籍として出版及び販売を行っております。

(3) 版権事業

当社グループは、映像制作事業とともにアニメーション作品の製作を目的とした製作委員会(注)等への出資やコンテンツ資産により、国内外へ二次利用に関する一部権利の販売業務を行っております。さらに、当該出資により、出資割合に応じた収益分配収入を得ております。

また、自社制作作品の制作者印税、企画・原作を行った作品においては企画・原作印税等の収入を得ております。

 (注) 「製作委員会」とは、アニメーションや映画の製作資金を効率的に調達することを目的に、その多くは民法上の任意組合の性格を持ち、出資割合によって共同で著作権を保有する団体であります。

なお、製作委員会のスキーム図の一例を示すと下記のとおりであります。

(4) 商品販売事業

当社グループは、人気作品のキャラクターの商品を企画・許諾・監修・製作を行い、事業者との共同運営店舗での販売と販売店に卸売りを行って収入を得ております。

 

(5) その他事業

当社グループでは、原稿(雑誌のイラスト)出稿や講師料等で収入を得ております。

 

 

当社グループが制作した代表的なアニメーション作品の一覧は下記のとおりであります。

制作

時期

作品

受託制作

出資を伴う受託制作

2015年

5月期

 

GARM WARS The Last Druid (IG:劇場)

PSYCHO-PASS サイコパス (IG:劇場)

百日紅 (IG:劇場)

蒼穹のファフナー EXODUS (IG,XEBEC:TV)

2016年

5月期

フューチャーカード バディファイト100

(XEBEC:TV)

カラフル忍者いろまき (SMD:劇場)

ハイキュー!!セカンドシーズン (IG:TV)

屍者の帝国 (WIT:劇場)

甲鉄城のカバネリ (WIT:TV)

ジョーカーゲーム (IG:TV)

2017年

5月期

フューチャーカード バディファイトDDD

(XEBEC:TV)

Bang Dream!(バンドリ) (XEBEC:TV)

ひるね姫 (SMD:劇場)

黒子のバスケ (IG:劇場)

進撃の巨人 season2 (WIT:TV)

CYBORG009 CALL OF JUSTICE (SMD:配信)

2018年

5月期

恋は雨上がりのように (WIT:TV)

 

魔法使いの嫁 (WIT:TV)

ボールルームへようこそ (IG:TV)

魔法陣グルグル (IG:TV)

宇宙戦艦ヤマト2202 (XEBEC:TV)

フルメタル・パニック!Ⅳ (XEBEC:TV)

2019年

5月期

ULTRAMAN (IG:配信)

フューチャーカード 神バディファイト (XEBEC:TV)

 

フリクリ オルタナ/プログレ (IG:劇場)

バースデー・ワンダーランド (SMD:劇場)

PSYCHO-PASS サイコパス Sinners of the System (IG:劇場)

甲鉄城のカバネリ~海門決戦~ (WIT:劇場)

進撃の巨人 Season 3 (WIT:TV)

風が強く吹いている (IG:TV)

2020年

5月期

けだまのゴンじろー (SMD:TV)

キミだけにモテたいんだ。 (SMD:劇場)

 

 

 

 

攻殻機動隊 SAC_2045 (IG:配信)

PSYCHO-PASS サイコパス 3 FIRST INSPECTOR (IG:劇場)

ヴィンランド・サガ (WIT:TV)

歌舞伎町シャーロック (IG:TV)

ハイキュー!! TO THE TOP (IG:TV)

サイダーのように言葉が湧き上がる (SMD:劇場)

2021年

5月期

NOBLESSE-ノブレス-(IG:TV)

Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 前編・後編 (SMD、IG:劇場)

鹿の王 (IG:劇場)

憂国のモリアーティ (IG:TV)

GREAT PRETENDER (WIT:TV)

Vivy -Fluorite Eye's Song- (WIT:TV)

MARS RED (SMD:TV)

2022年

5月期

プラチナエンド (SMD:TV)

鹿の王 (IG:劇場)

銀河英雄伝説  Die Neue These 激突 (IG:劇場)

バブル BUBBLE (WIT:劇場)

SPY × FAMILY (WIT:TV)

王様ランキング (WIT:TV)

サイダーのように言葉が湧き上がる (SMD:劇場)

DEEMO サクラノオト-あなたが奏でた音が、今も響く- (SMD:劇場)

2023年

5月期

火狩りの王 (SMD:TV)

PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE (IG:劇場)

蒼穹のファフナー BEHIND THE LINE (IG:劇場)

天国大魔境 (IG:TV)

SPY × FAMILY (WIT:TV)

絆のアリル (WIT、SMD:TV)

2024年

5月期

グリム組曲 (WIT:配信)

SPY × FAMILY 2期 (WIT:TV)

SPY × FAMILY CODE:White (WIT:劇場)

ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦 (IG:劇場)

怪獣8号 (IG:TV)

シンカリオン チェンジ ザ ワールド (SMD:TV)

2025年

5月期

君に届け3RD SEASON (IG:配信)

My Melody & Kuromi (WIT:配信)

怪獣8号 第1期総集編/同時上映 保科の休日 (IG:劇場)

真・侍伝YAIBA (WIT:TV)

2026年

5月期

Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi (IG:配信)

怪獣8号 2期 (IG:TV)

花ざかりの君たちへ (IG:TV)

リラックマ (IG:TV)

本好きの下剋上 (WIT:TV)

春夏秋冬代行者 春の舞 (WIT:TV)

キャンディーカリエス (WIT:TV)

(注)表中の略語は以下のとおりです。

IG=㈱プロダクション・アイジー、XEBEC=㈱ジーベック、MAG=㈱マッグガーデン、WIT=㈱ウィットスタジオ、

SMD=㈱シグナル・エムディ(2025年6月1日付で㈱プロダクション・アイジーに吸収合併)

OVA=オリジナル・ビデオ・アニメーション

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、物価上昇の影響を受けつつも、雇用・所得環境が改善し、緩やかな回復基調で推移いたしました。一方、地政学的リスクは高いままで不安定な国際情勢が長期化しており、中東情勢の緊迫化により原油価格の高騰や、ナフサの供給不足によってプラスチックや化学製品の原料となるエチレンの調達が困難になっております。関連商品の供給不足と価格高騰から連鎖的な物価上昇がおきており、先行きは依然として不透明な状況が続いております。

当社グループを取り巻く経営環境について、アニメーション産業は、一般社団法人日本動画協会による「アニメ産業レポート2025サマリー」2026年2月発表によれば、2024年のアニメ産業市場は前年比114.8%、4,942億円増の3兆8,407億円となり、今年も史上最高値を更新しました。アニメ産業は日本のコンテンツの海外展開の中核を担うものとして位置づけられる中、海外市場の大幅な拡大が牽引していることにより、アニメ産業の市場は4兆円に迫っております。今後は、日本市場で行ってきたメディアミックスを活かし、海外に展開する事で、更なる拡大が期待されております。

出版産業は、(公社)全国出版協会・出版科学研究所によると2025年(1~12月期累計)の紙と電子を合わせたコミック市場は、前年比1.7%減の6,925億円と、7年連続のプラスの前年から一転、マイナスとなりました。内訳は紙のコミックス(単行本)とコミック誌を合わせた推定販売金額が同14.0%減の1,652億円、電子コミックが同2.9%増の5,273億円。電子コミックは引き続き伸長しましたが、伸び率の鈍化が鮮明になっています。コミック市場のシェアは紙が23.9%、電子が76.1%、出版市場におけるコミック(紙+電子)のシェアは前年同率の44.8%となりました。

このような情勢のもと当社グループは、テレビ・配信・ビデオ用アニメーション、劇場用アニメーション、その他にゲーム用、プロモーション用、実写等の企画・制作を行う映像制作事業、コミック誌、書籍(コミックス、ノベルス、原作ガイドブックを含む)の企画・製造・販売、電子書籍を含むコミックスの販売を行う出版事業、作品の二次利用による印税・収益分配金等を得る版権事業、キャラクター商品の卸販売等を行う商品販売事業を中心に行い、前期に比べ減収減益となりました。

これらの結果、当連結会計年度の売上高は14,064,526千円(前期比3.7%減)、経常利益は920,265千円(前期比35.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は669,640千円(前期比19.1%減)となりました。

 

各セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(映像制作事業)

映像制作事業におきましては、テレビ用アニメーションは「デモンズ・クレスト」「左ききのエレン」「春夏秋冬代行者 春の舞」等、劇場用アニメーションは「劇場版ハイキュー!! VS 小さな巨人」等、配信用アニメーションは「怪獣8号 鳴海の平日」「THE ONE PIECE」等、納品へ向けそれぞれ制作しております。

テレビ用アニメーションは「左ききのエレン」「春夏秋冬代行者 春の舞」等、配信用アニメーションは「Star Wars Visions Presents -The Ninth Jedi」「THE ONE PIECE」は納品が始まり、テレビ放映や配信(予定)となりました。その他プロモーションビデオ・CМ・ゲーム・遊技機のアニメーションを制作・納品しました。

映像制作事業では、物価の高騰により人件費やCG制作費、外注費等が高騰し、制作期間の長期化により、一部の作品については受注損失引当金を計上する作品もありました。

以上により、当事業の売上高は8,105,517千円(前期比10.7%増)、営業損失は1,341,582千円(前期は1,101,625千円の営業損失)となりました。

 

(出版事業)

出版事業におきましては、コミック誌の定期刊行物は月刊誌「コミックガーデン」、コミックス「魔導具師ダリヤはうつむかない ~Dahliya Wilts No More~ 9巻」「転生貴族の異世界冒険録 15巻」「リィンカーネーションの花弁 23巻」等、定期月刊誌10点、並びに新刊コミックス・書籍180点を刊行しました。

また、既刊コミックスの「魔導具師ダリヤはうつむかない ~Dahliya Wilts No More~」「転生貴族の異世界冒険録」は、電子書籍を中心に特に販売好調でありました。

なお、紙の月刊誌である「コミックガーデン」は2026年3月発売号をもって休刊となりました。今後はウェブ雑誌であるマグコミ(MAGCOMI)、マグカン(MAGKAN)におけるオリジナル作品のラインナップを強化し、コミック・プラットフォームとしての価値の向上を図っていきます。

以上により、当事業の売上高は2,313,462千円(前期比4.0%増)、営業利益は256,555千円(前期比26.4%減)となりました。

(版権事業)

版権事業におきましては、「ハイキュー!!」「怪獣8号」「SPY × FAMILY」「進撃の巨人」「BUBBLE」等のシリーズタイトルを中心に、二次利用による収益分配を計上しました。

前期は「君に届け 3RD SEASON」や「劇場版 ハイキュー!!ゴミ捨て場の決戦」の収入が大きく寄与したため、その反動で売上高は減少しておりますが、他の一部の作品につきましては好調に推移しました。

以上により、当事業の売上高は2,235,625千円(前期比43.5%減)、営業利益は1,426,738千円(前期比26.2%減)となりました。

 

(商品販売事業)

商品販売事業におきましては、店舗開設許諾金の売上計上及び上海の I.G & WIT Anime Studio Store や国内販売店への卸売りを行いました。

店舗開設許諾金の売上が大きく寄与しました。一方、上海の I.G & WIT Anime Studio Store への卸売りについては、外部環境の変化に伴い、売上高は想定を下回る結果となりました。また、国内販売につきましても当初想定よりも売上の伸びが鈍化し、計画比で低調に推移いたしました。

以上により、当事業の売上高は1,144,560千円(前期比31.5%増)、営業利益は621,685千円(前期比64.5%増)となりました。

 

(その他事業)

その他事業におきましては、雑誌のイラスト描きや講師料等により、当事業の売上高は265,360千円(前期比16.4%増)、営業利益は228千円(前期は948千円の営業損失)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は6,123,554千円となり、前期と比べ1,483,629千円(前期比32.0%増)の増加となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、1,082,799千円(前期は1,858,966千円の減少)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が898,184千円、売上債権の減少が518,097千円、減価償却費が400,542千円、受注損失引当金の増加が257,955千円、一方、法人税等の支払額が810,277千円、前受金の減少が330,584千円、棚卸資産の増加が72,380千円等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、1,123,634千円(前期は722,857千円の減少)となりました。これは主に保険積立金の解約による収入が29,969千円、一方、定期預金の純増額が800,010千円、映像マスターや建物及び構築物等の有形固定資産の取得による支出が280,098千円、差入保証金の差入による支出が38,985千円、コンテンツ資産やソフトウェアの無形固定資産の取得による支出が28,467千円等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の増加は、1,502,848千円(前期は514,551千円の減少)となりました。これは主に自己株式の売却による収入が1,625,925千円、長期借入金の借入による収入が100,000千円、一方、配当金の支払額が211,455千円等によるものであります。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 受注制作実績

当連結会計年度における映像制作事業の制作実績及び受注状況を映像制作事業の区分ごとに示すと、次のとおりであります。なお、出版事業、版権事業及び商品販売事業は、受注制作ではないため、制作実績及び受注実績を記載しておりません。

映像制作実績

区分

制作高(千円)

前年同期比(%)

TV・配信・ビデオ用アニメ

6,838,027

13.3

劇場用アニメ

594,659

84.6

その他のアニメ

1,475,504

△6.9

その他

12,463

△72.7

合  計

8,920,655

11.7

(注)金額は、製造原価によっております。

 

受注実績

区分

受注高(千円)

前年同期比(%)

受注残高(千円)

前年同期比(%)

TV・配信・ビデオ用アニメ

6,814,306

△11.5

19,598,483

5.6

劇場用アニメ

1,160,000

218.7

3,120,000

59.2

その他のアニメ

1,053,864

△14.4

553,060

△6.8

その他

244,640

729.3

240,000

2,324.2

合  計

9,272,811

△0.5

23,511,543

11.3

 

b. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前年同期比(%)

映像制作事業

8,105,517

10.7

出版事業

2,313,462

4.0

版権事業

2,235,625

△43.5

商品販売事業

1,144,560

31.5

その他事業

265,360

16.4

合  計

14,064,526

△3.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

前連結会計年度

(自 2024年6月1日

  至 2025年5月31日)

当連結会計年度

(自 2025年6月1日

  至 2026年5月31日)

相手先

金額 (千円)

割合 (%)

相手先

金額 (千円)

割合 (%)

Netflix Studios,LLC

2,040,891

14.0

東宝㈱

1,400,900

10.0

Netflix Global,LLC

1,532,981

10.5

㈱アニプレックス

1,346,307

9.6

東宝㈱

1,501,709

10.3

LUCASFILM ANIMATON Ltd.LLC

1,313,256

9.3

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。

また、当社経営陣は、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発資産・負債の開示並びに当該会計期間における収益・費用に影響を与える見積りを合理的に行わなければなりません。経営陣は見積りに影響を与える要因を把握し、把握した要因に関して適切な仮定設定、情報収集を行い、見積り金額を計算しております。実際の結果は、見積り特有の不確実性により、見積りと異なる場合があります。

なお、重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 概況

概況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

b. セグメント別の状況(売上高、営業利益の分析)

セグメント別の状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況」に記載しております。

c. 営業外収益(費用)

営業外収益は199,304千円(前期比282.2%増)となりました。

主な要因は、持分法による投資利益が92,750千円、為替差益が27,473千円増加したことであります。

営業外費用は45,307千円(前期比22.0%減)となりました。

主な要因は、弔慰金が5,000千円増加し、為替差損が12,667千円減少したことであります。

d. 特別利益

当期の特別利益の計上はありません。

投資有価証券売却益が14,457千円減少しております。

e. 特別損失

特別損失は22,080千円(前期比2.0%減)となりました。

主な要因は投資有価証券評価損が21,598千円増加し、減損損失が18,146千円減少したことであります。

f. 税金等調整前当期純利益

以上の結果、税金等調整前当期純利益は898,184千円(前期比36.4%減)となりました。

g. 法人税、住民税及び事業税(法人税等調整額)

法人税、住民税及び事業税の負担額は法人税等調整額を含め228,544千円(前期比61.7%減)となりました。

h. 親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は669,640千円(前期比19.1%減)となりました。

 

③ 当連結会計年度の財政状態の分析

a. 資産

資産合計は、15,142,121千円(前期比15.7%増)となりました。

流動資産につきましては、主に現金及び預金が2,283,640千円増加し、一方、売掛金及び契約資産が517,487千円減少し、結果、12,501,595千円となりました。

固定資産につきましては、主に映像マスターが246,993千円増加し、一方、その他の有形固定資産が40,427千円減少し、結果、2,640,526千円となりました。

 

 

b. 負債

負債合計は、5,157,679千円(前期比2.0%減)となりました。

流動負債につきましては、主に受注損失引当金が257,955千円、未払金が197,628千円、買掛金が122,830千円増加し、一方、未払法人税等が438,460千円、前受金が330,584千円減少し、結果、4,658,542千円となりました。

固定負債につきましては、主に長期借入金が82,145千円増加し、結果、499,137千円となりました。

 

c. 純資産

純資産は、9,984,441千円(前期比27.5%増)となりました。

主に資本剰余金は株式会社サンリオと資本業務提携契約を締結し、同社を割当先とする第三者割当による自己株式の売却を行ったことにより1,278,896千円増加し、自己株式は株式会社サンリオへの自己株式の処分及び株式給付信託(J-ESOP)における株式給付等により417,596千円減少しました。また、利益剰余金は親会社株主に帰属する当期純利益及び利益剰余金の配当の支払の結果457,424千円増加しました。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

⑤ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローの状況

キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性

a. 資金需要

当社グループの運転資金需要の主なものは、映像制作事業並びに出版事業に係わる売上原価及び、労務費、業務委託費及び外注費が主な部分を占めております。また、版権事業における権利取得のための出資金があります。

設備資金といたしましては、編集機器、コンピュータ購入費やネットワーク費等があります。

b. 財務政策

運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としておりますが、自己資金で賄えない急な資金需要が発生する等の場合は、金利動向を踏まえ必要に応じ長期・短期借入金で調達しております。

設備資金及び作品への出資金につきましては、社債の発行、長期借入金により最適な調達を行っていく方針であり、調達時期、条件について最も有利な手段を選択するべく検討することとしております。

 

⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等及び3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社は、「映像制作事業」、「出版事業」、「版権事業」、「商品販売事業」の各事業単位で包括的な戦略を立案し、事業活動を展開しており、4つを報告セグメントとしております。

「映像制作事業」は、TV・配信・ビデオ・劇場用のアニメーションの企画・制作、その他にゲームやPV(プロモーションビデオ)用等のアニメーションの制作を行っております。「出版事業」はコミック誌、コミックス等の、企画・製造・販売及び配信を行っております。「版権事業」は、出資による印税、分配、窓口手数料等を得ております。「商品販売事業」は、人気作品のキャラクターの商品を企画・監修・製作し、事業者との共同運営店舗での販売、また販売店に卸売りをしております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。

なお、セグメント資産の額については、事業セグメントに資産を配分しておりませんが、関連する費用については合理的な基準に基づき、各事業セグメント別に配分しております。

セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報及び収益の分解情報

前連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

 

映像制作

事業

出版

事業

版権

事業

商品販売

事業

計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

TV・配信・ビデオ用のアニメ映像制作

5,672,670

-

-

-

5,672,670

-

5,672,670

劇場用のアニメ映像制作

447,113

-

-

-

447,113

-

447,113

その他のアニメ映像制作

1,127,101

-

-

-

1,127,101

-

1,127,101

コミック・書籍の出版販売

-

393,283

-

-

393,283

-

393,283

電子書籍の販売

-

1,831,544

-

-

1,831,544

-

1,831,544

映像コンテンツの版権料

-

-

2,538,465

-

2,538,465

-

2,538,465

出版物に係る原作印税収入

-

-

247,999

-

247,999

-

247,999

商品の販売等

-

-

-

870,437

870,437

-

870,437

その他

71,946

-

38,705

-

110,651

228,005

338,657

顧客との契約から生じる収益

7,318,833

2,224,827

2,825,170

870,437

13,239,268

228,005

13,467,274

その他の収益

-

-

1,130,996

-

1,130,996

-

1,130,996

外部顧客への売上高

7,318,833

2,224,827

3,956,166

870,437

14,370,264

228,005

14,598,270

セグメント間の内部売上高又は振替高

-

-

-

-

-

-

-

計

7,318,833

2,224,827

3,956,166

870,437

14,370,264

228,005

14,598,270

セグメント利益又は損失(△)

△1,101,625

348,635

1,934,069

377,867

1,558,946

△948

1,557,998

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

156,219

5,424

1,347,202

77

1,508,922

308

1,509,231

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、原稿(雑誌のイラスト)出稿や講師等を行っています。

2.「その他の収益」には、製作委員会への出資から生じる収益の分配等の企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づく収益を含んでおります。

 

当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他

(注)1

合計

 

映像制作

事業

出版

事業

版権

事業

商品販売

事業

計

売上高

 

 

 

 

 

 

 

TV・配信・ビデオ用のアニメ映像制作

6,424,872

-

-

-

6,424,872

-

6,424,872

劇場用のアニメ映像制作

545,268

-

-

-

545,268

-

545,268

その他のアニメ映像制作

1,131,295

-

-

-

1,131,295

-

1,131,295

コミック・書籍の出版販売

-

445,824

-

-

445,824

-

445,824

電子書籍の販売

-

1,867,638

-

-

1,867,638

-

1,867,638

映像コンテンツの版権料

-

-

1,068,078

-

1,068,078

-

1,068,078

出版物に係る原作印税収入

-

-

173,051

-

173,051

-

173,051

商品の販売等

-

-

-

1,144,560

1,144,560

-

1,144,560

その他

4,081

-

30,363

-

34,444

265,360

299,804

顧客との契約から生じる収益

8,105,517

2,313,462

1,271,492

1,144,560

12,835,034

265,360

13,100,394

その他の収益

-

-

964,132

-

964,132

-

964,132

外部顧客への売上高

8,105,517

2,313,462

2,235,625

1,144,560

13,799,166

265,360

14,064,526

セグメント間の内部売上高又は振替高

-

-

-

-

-

-

-

計

8,105,517

2,313,462

2,235,625

1,144,560

13,799,166

265,360

14,064,526

セグメント利益又は損失(△)

△1,341,582

256,555

1,426,738

621,685

963,396

228

963,625

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

156,131

5,900

238,195

115

400,343

139

400,483

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、原稿(雑誌のイラスト)出稿や講師等を行っています。

2.「その他の収益」には、製作委員会への出資から生じる収益の分配等の企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」に基づく収益を含んでおります。

 

4.報告セグメント合計額と連結財務諸表計上額との差額及び当該差額の主な内容(差異調整に関する事項)

(単位:千円)

 

売上高

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

14,370,264

13,799,166

「その他」の区分の売上高

228,005

265,360

連結財務諸表の売上高

14,598,270

14,064,526

 

(単位:千円)

 

利益

前連結会計年度

当連結会計年度

報告セグメント計

1,558,946

963,396

「その他」の区分の損失

△948

228

全社費用(注)

△131,812

△197,356

連結財務諸表の営業利益

1,426,186

766,269

(注) 全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない販売費及び一般管理費であります。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報の中で同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

日本

米国

アジア

欧州

その他

合計

9,175,287

4,999,579

298,443

72,292

52,668

14,598,270

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

Netflix Studios,LLC

2,040,891

映像制作事業

Netflix Global,LLC

1,532,981

版権事業

東宝㈱

1,501,709

映像制作事業、版権事業、その他事業

 

当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報の中で同様の情報が開示されているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

(単位:千円)

日本

米国

アジア

欧州

その他

合計

11,488,218

2,218,545

131,954

57,738

168,070

14,064,526

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

東宝㈱

1,400,900

映像制作事業、版権事業

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

映像制作

事業

出版事業

版権事業

商品販売

事業

その他

全社・消去

合計

減損損失

2,117

-

16,028

-

-

-

18,146

 

当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2024年6月1日 至 2025年5月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2025年6月1日 至 2026年5月31日)

該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自  2024年6月1日  至  2025年5月31日)

該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2025年6月1日  至  2026年5月31日)

該当事項はありません。