2024年1月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

ゴルフ事業 トラベル事業 その他
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ゴルフ事業 3,321 90.6 424 91.9 12.8
トラベル事業 310 8.4 22 4.7 7.0
その他 36 1.0 16 3.5 44.5

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(株式会社バリューゴルフ)と子会社4社により構成されており、ゴルフ事業・トラベル事業・その他の事業(広告メディア制作事業)を主たる業務としております。

 事業系統図を示すと次のとおりであります。

(2024年1月31日時点)

 

 主な事業内容は以下のとおりとなります。

 

(1)ゴルフ事業(株式会社バリューゴルフ、株式会社ジープ)

 ゴルフ事業では、ゴルファーの幅広いニーズに応えるべく、ゴルフに係るサービスを多岐に渡り展開しております。1人でもゴルフプレーの予約が出来るASPサービス、日本最大級のオンコースレッスンとインドアレッスンスタジオを運営しているレッスンサービス、関東・関西エリアのゴルフ場情報誌(フリーペーパー)を毎月発行している広告プロモーションサービス、ゴルフ場の経営をサポートするサポートサービス等をゴルフ場向けのサービスとして展開しております。またECサービスでは、他社では扱っていない輸入商品等を揃えておりゴルファーの多様なニーズに対応しております。これらサービスを複合的に展開することで、今までになかった新たなサービスを生み出してまいります。

 

① ASPサービス

 ASPサービスでは、以下のアプリケーションサービスを契約ゴルフ場に提供しており、その月額利用料(固定及び集客実績に応じた従量課金)を収益として計上しております。

イ)1人予約ランド

 「1人予約ランド」は、通常4人一組、最低2人一組にならないと利用できないゴルフ場を1人でも予約可能とし、「ゴルフをしたいけど仲間がいない」「予定が空いた日に気軽に予約したい」「全国いろいろなコースでゴルフを楽しみたい」というゴルファーの潜在ニーズを具現化するものであり、ゴルフ場にとってはビジター集客の有力なツールとなっております。具体的には、ゴルファーは当社のポータルサイト「バリューゴルフWEB」や契約ゴルフ場のホームページを通じて「1人予約ランド」の登録会員になり、ゴルフ場、プレー日時、料金、予約状況を検索し、希望に合った予約枠に申し込み、他の登録会員と組み合わせ(マッチング)が成立すると、プレー催行となります。初対面同士がゴルフをすることになるので、予約画面に互いの雰囲気が分かるアバター付きプロフィール(ニックネーム、性別、年齢層、アベレージスコア、使用クラブなどを自由記述)が公開されます。また、一緒にゴルフをした人に感謝の気持ちを伝える「スター」、登録会員のマイページに過去一緒にプレーした人の予約状況が見られる「つながり設定」、「つながり設定」した登録会員の予約情報が自動配信される「お誘い(自動営業)メール」等の機能が備わっております。さらに、「1人予約ランド」のプレー回数に応じて「レジェンド」「達人」「免許皆伝」などの称号を付与しており、それを予約申し込みの参考にすることができます。称号には期間限定のスタンプラリーを達成すると付与されるものもあり、ゴルフプレー以外での楽しみもあるサービスを提供しております。また、1組当たりのプレー人数を制限したい、というゴルフ場からのご要望に応え、『予約人数制限機能』をリリースいたしました。従来は1枠につき4人となっていたプレー人数を、1~3人で自由に設定することが可能となりました。

 

 2022年1月期以降における「1人予約ランド」の登録会員数、年間予約件数及び提供ゴルフ場数は以下のとおり推移しております。

 

 

2022年1月期

2023年1月期

2024年1月期

「1人予約ランド」登録会員数(名)

842,633

946,263

1,048,707

年間予約件数増加率(前期比)

118.4%

105.7%

110.8%

提供ゴルフ場数(コース)

1,155

1,228

1,295

(参考)

全国ゴルフ場数(コース)

全国ゴルフ場の延べ利用人員数(千人/年度)

2,216

81,347

2,207

89,694

2,196

91,290

(出所) 全国ゴルフ場数及び延べ利用人員数は、一般社団法人日本ゴルフ場経営者協会「ゴルフ場利用税の課税状況からみたゴルフ場の数・利用者数の推移」(2023年11月8日掲載)によるものであり、70歳以上など非課税利用人員を含みます。

 

ロ)リピ増くん

 「リピ増くん」は、ゴルフ場の自社ホームページからの予約・集客に必要な各種機能を提供するASPサービスであります。契約ゴルフ場のリピーターを増やすことに主眼を置いており、「WEB予約システム」「ホームページ管理システム」が主な機能となっております。

 「WEB予約システム」はゴルフ場のホームページ内に予約機能を装着することにより、ホームページの閲覧から直接プレーの予約ができる環境を提供します。ゴルファーは送客サイトを介さずに予約できるため、予約時の利便性が向上します。また、ゴルフ場にとっても予約者の情報を直接入手することが可能になるため、顧客の囲い込みがしやすくなるというメリットがあります。

 「ホームページ管理システム」は、ゴルフ場のホームページ専用の各種機能(予約管理、イベント告知、競技結果報告、顧客管理など)をASPとして提供するサービスであります。ホームページへの情報掲載にはWEBに関する専門的な知識が必要となりますが、当システムを利用することで、ゴルフ場のスタッフがホームページ制作業者の手を借りることなく自身で簡便に情報の更新を行うことが可能となります。

 これらに付随して「予約カレンダー埋め込み」「混雑状況表示」等の機能があり、これらを組み合わせることによりゴルフ場の自社ホームページ管理を効率的に行うことをサポートしております。また、人的リソースが不足しているゴルフ場に対しては、予約プランの提案及び作成代行等のサポート業務も提供しております。

 

② 広告・プロモーションサービス

 広告・プロモーションサービスでは、ゴルフ専門の各種メディアを発行・配信して広告料を得ているほか、格安プレー券・レッスン・イベントなどゴルフ場の集客を支援する各種プロモーションを企画・提案して主にゴルフ場及びゴルフ関連企業からの対価を収益として計上しております。

 

イ)月刊バリューゴルフ

 「月刊バリューゴルフ」はゴルフ場の料金情報、割引クーポン・レッスン情報等を掲載したゴルファーのためのフリーペーパーであり、月に1回、ゴルフ場、ゴルフ練習場、ゴルフショップ等のゴルフ関連施設にて配布しており、ゴルフ場、ゴルフ関連企業、一般企業からの情報掲載による広告収入によって、ゴルファーへ無料での配布を可能としております。ゴルファーは、掲載されたゴルフ場のプレー料金やプラン内容を比較検討し、プレーの際に原稿内に印刷されているクーポンチケットを利用することで様々な特典を受けることができるという仕組みになっております。

 

ロ)バリューゴルフプレミア

 ㈱ジェーシービーとの共同事業でJCBカード会員向けのゴルフ情報誌「バリューゴルフプレミア」を年に4回発行しており、JCBカード会員でゴルフ関連施設における決済履歴のある人の中から、決済額上位者の自宅に郵送しております。

 「月刊バリューゴルフ」に掲載されている情報よりワンランク上の、ハイグレードなゴルフ関連情報が中心であり、有名ライターによるコラム記事や、旅行などの情報も多く掲載されているのが特徴です。また対象者の自宅に直接届くため、広告効果の高い情報誌であります。

 ゴルフ場・ゴルフ関連企業及び一般企業からの情報掲載による広告料収入をビジネスモデルとしております。

 

ハ)バリューゴルフWEB

 「バリューゴルフWEB」は、「1人予約ランド」、契約ゴルフ場の組予約情報、「月刊バリューゴルフ」の電子版、格安プレー券のECサイト「バリューゴルフショップ」、ゴルファー専門コミュニティサイト「Gサークル」等の当社グループが提供しているゴルフ関連サービスを統合したポータルサイトであります。当WEBサイトには、イベント・旅行・記事などゴルフに関する様々な情報が総合的に提供されており、ゴルフ場等のWEBバナー広告、特定のゴルフ場や企業とタイアップしたWEB企画広告を掲載しているほか、WEB登録者に対するメールマガジンの配信も行っております。

 

ニ)格安プレー券

 施設型産業であるゴルフ場は閑散期・閑散日であっても一定の運営コストが発生しますが、そのような「予約が入り難い枠」のプレー券を当社グループが契約ゴルフ場から仕入れ、ECサイト「バリューゴルフショップ」を通して通常料金の半額程度という格安価格でゴルファーに販売しております。

 

ホ)レッスンサービス

 レッスンサービスでは、ゴルフ場で行うオンコースレッスン及び「バリューゴルフ大崎」「ジーパーズゴルフクラブ浦安 byValuegolf」にて行うインドアレッスンを提供しております。オンコースレッスンでは、「1人予約ランド」のシステムを活用し、「バリューゴルフWEB」で予約を受け付けております。レッスンプログラム、開催日、ゴルフ場、講師等の条件を指定することで、1人ひとりのニーズにあったレッスンが受講できるサービスとなっております。

 インドアレッスンではグループ形式のレッスンや個室のVIPルームで行うマンツーマンレッスン、短時間で課題を絞って解決するワンポイントレッスン等を提供しており、ゴルファーの要望にあわせて最適なレッスンが選択できるサービスとなっております。

 また、全打席に最新シミュレーターを導入しており、レッスンの開講時間以外は練習場としての施設利用が可能である他、併設のジーパーズの店舗に常備してある400本超の国内外クラブを自由に試打し、その場で購入できるという当社グループならではの複合サービスを提供しております。

 

③ サポートサービス

 サポートサービスでは、ゴルフ場に対して、WEBによる集客方法に関するサポートやゴルフ場のオペレーションコスト削減の提案、サービス品質の向上のための現場スタッフ育成の支援等、ゴルフ場運営に関する様々なサポートを展開しております。

 また、ゴルフ場以外の企業に対するコンサルティング・企画代行サービスも行っております。

 

④ ECサービス

 ECサービスでは、主に一般消費者に向けたゴルフ用品及び関連商品の販売を行っております。国内商品だけでなく、輸入商品の取扱やプライベートブランド商品の企画・販売を行っており、他社にはない幅広い商品ラインナップを取り扱っております。

 また、ECサイトだけではカバーしきれないサービスを提供するために、新橋、葛西、大崎、浦安に店舗を構え、クラブの試打や工房でのシャフト・グリップ交換等のサービスも提供しております。このように、ECサイトと実店舗を保有することで付加価値の高いサービスを提供しております。

 

(2)トラベル事業(株式会社産経旅行)

 トラベル事業では、旅行業法にもとづく旅行事業及びその付帯事業を行っております。

 

① 募集型企画旅行

イ)ゴルフツアーの企画・販売

 ゴルフ事業で保有する登録会員(ゴルファー)を有効活用し、1名から参加できる「1人予約ゴルフ旅」、海外の厳選されたゴルフ場でのプレーを楽しむ「海外VGカップ」等、ゴルフと旅行を組み合わせた商品の企画販売を行っております。

 

ロ)在日外国人向けバスツアーの企画・販売

 在日外国人向けに、日本各地の人気観光地を遊覧する国別のバスツアーの企画販売を行っております。バスツアーには、対象在日外国人と同じ国の外国人スタッフが添乗し、日本の文化等を案内しております。

 

② 受注型企画旅行

 旅行者の依頼に基づいて旅行企画を作成する、オーダーメイドツアーの企画販売を行っております。社員旅行や視察旅行、研修旅行等を企画販売しております。

 また、海外の顧客向けに、インバウンドツアーの企画・催行を行っております。日本での在住経験豊富な外国人スタッフが、英語、タイ語、インドネシア語、ネパール語での対応を行っております。

 

③ 手配旅行

 航空券及び他社が組成したパッケージツアーの販売、旅館・ホテル・民宿等の宿泊手配を行っております。

 

(3)その他の事業(株式会社スクラム)

 広告メディア制作事業

 主に求人やブライダル関連の広告制作業務を受託しております。当社グループでは、取材、進行、原稿制作、校正、画像加工まで、制作ラインを一括して担当することができ、委託者からの原稿制作委託料収入を収益として計上しております。

 

イ)求人広告

 エン・ジャパン㈱が運営する求人サイト(「エン転職」)の広告制作を同社より受託しております。

 なお、当社グループでは広告掲載主へ原稿の提案や確認業務を行うなど、広告作成だけでなく顧客折衝まで対応した制作業務を一括して受託していることが特徴となっております。

 

ロ)ブライダル広告

 ㈱リクルートが発行するブライダルメディア(「ゼクシィ(情報誌)」、「ゼクシィ(WEB版)」など)の広告原稿制作を同社より受託しております。

 広告掲載主への集客数アップ、単価アップのための提案など営業活動のサポートも行っております。

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績等の状況の概要

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度(2023年2月1日~2024年1月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけが5類に移行され、行動制限や海外からの入国制限の緩和等によりインバウンド需要が回復するなど社会経済活動の正常化が進みました。雇用・所得環境も改善しているものの、急速な円安進行がインフレに拍車をかけ、物価上昇による節約志向を受けて個人消費に一部弱い動きが見られました。ウクライナ情勢の長期化、欧米を中心としたインフレ抑制のための金融引締めの長期化、中東地域をめぐる情勢、中国経済の内外需要の低迷など、依然として先行きは不透明な状況が続いております。

 ゴルフ事業を取り巻く環境におきましては、大人数が集まるようなイベント企画や団体客によるコンペ企画等の復調傾向が続いたものの、原材料価格の高騰等を受けたプレー代の高止まりや余暇の過ごし方の選択肢に他のアクティビティが加わったことが要因となり、市場はややマイナス成長となりました。ゴルフ場売上高の前年同月比は10月3.3%減、11月1.3%増、12月6.0%減と推移しました(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)。ゴルフ場利用者数の前年同月比は10月4.5%減、11月1.7%減、12月4.6%増と推移(経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」)しまして、今後の動向が懸念されます。

 トラベル事業を取り巻く環境におきましては、訪日外客数が11月2,440千人(2019年同月比同率)、12月2,734千人(2019年同月比8.2%増)、1月2,688千人(2019年同月比同率)となり、コロナ禍以前の水準まで回復しております(日本政府観光局JNTO)一方、出国日本人数は11月1,027千人(2019年同月比37.5%減)、12月947千人(2019年同月比44.6%減)、1月838千人(2019年同月比42.3%減)となり、航空券代の高騰や円安による物価高が要因で回復までに期間を要しております(日本政府観光局「JNTO」)。

 

 このような経営環境の下、当社グループは継続的な企業価値向上を実現すべく、売上高の拡大及び収益力の強化を目指し、各事業において新規案件の獲得やサービス品質の向上に取り組んでまいりました。

 この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ126,116千円増加し、2,634,493千円となりました。

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ138,893千円増加し、1,470,880千円となりました。

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べ12,777千円減少し、1,163,612千円となりました。

 

b.経営成績

 当連結会計年度の経営成績は、売上高3,656,350千円(前期比17.7%減)、営業利益61,671千円(前期比74.0%減)、経常利益49,465千円(前期比76.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益22,689千円(前期比80.2%減)となりました。

 

 セグメントごとの経営成績については、次の通りであります。

 ゴルフ事業は、売上高3,320,721千円(前期比18.6%減)、営業利益424,133千円(前期比27.3%減)となりました。

 トラベル事業は、売上高309,741千円(前期比6.1%減)、営業利益21,564千円(前期比40.0%増)となりました。

 その他の事業は、売上高35,853千円(前期比11.5%減)、営業利益15,971千円(前期比18.2%増)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)という。)は、前連結会計年度末に比べ100,736千円増加し、1,228,327千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、8,679千円の資金増加(前連結会計年度は10,083千円の増加)となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、30,427千円の資金減少(前連結会計年度は26,202千円の減少)となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、120,322千円の資金増加(前連結会計年度は7,020千円の増加)となりました。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当社グループは生産活動を行っておりませんので該当事項はありません。

 

b.受注実績

 ゴルフ事業は受注生産を行っていないため、受注実績の記載はしておりません。また、トラベル事業は、受注から売上計上までの期間が極めて短いため、受注規模を金額で示すことはしておりません。

 

c.販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2022年2月1日

 至 2023年1月31日)

当連結会計年度

(自 2023年2月1日

至 2024年1月31日)

ゴルフ事業(千円)

4,081,411

3,320,721

トラベル事業(千円)

329,920

309,741

その他の事業(千円)

40,510

35,853

調整額(千円)

△7,859

△9,964

合計(千円)

4,443,982

3,656,350

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りにあたり過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる可能性があります。

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

1)財政状態

(資産合計)

 当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて126,116千円増加し、2,634,493千円となりました。これは主に、現金及び預金の増加101,337千円、商品の減少71,642千円、旅行前払金の増加22,563千円及び売掛金の増加12,202千円によるものであります。

 

(負債合計)

 当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて138,893千円増加し、1,470,880千円となりました。これは主に、短期借入金の増加200,000千円及び旅行前受金の増加29,588千円によるものであります。

 

(純資産合計)

 当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて12,777千円減少し、1,163,612千円となりました。これは主に、配当金の支払36,136千円及び親会社株主に帰属する当期純利益22,689千円の計上等による利益剰余金の減少13,447千円によるものであります。

 

2)経営成績

(売上高及び営業利益)

 当連結会計年度における売上高は3,656,350千円(前期比17.7%減)、営業利益61,671千円(前期比74.0%減)となりました。なお、セグメント別の要因は以下のとおりであります。

 

① ゴルフ事業

 ゴルフ事業におきましては、ASPサービス『1人予約ランド』における会員数が引き続き堅調に推移し、当期末時点で、会員数は104.8万人(前期比10.8%増)と増加を続けております。九州エリアの営業体制強化が功を奏し、契約コース数も増加傾向となっております。プレー枠の確保にも注力することでユーザーのニーズに応え、同サービスでのシェア拡大に努めてまいります。

 広告プロモーションサービスにおいては、ポータルサイト『VALUE GOLF WEB』へのアクセス数は前期比110%超の水準で推移しており、この集客力を背景に同サイトへのWEB広告への出稿依頼も増加しております。2024年4月には紙媒体『月刊バリューゴルフ』も全面リニューアルされ、WEB媒体『VALUE GOLF WEB』の連動企画を増やすことで、より宣伝効果の高い高付加価値のプロモーション施策となるようサービスの改良を進めてまいります。

 ECサービスにおいては、米国における物価高及び円安の影響を受け海外クラブの輸入価格が高止まりしており、販売単価が上昇していることから売上高の確保に苦戦いたしました。当社グループの強みとしてきた並行輸入品の価格優位性が失われていることから、販売経路を拡大すべく、プライベートブランド商品を中心にeBayやWorldShopping BIZなど、いわゆる越境ECサイトに出店し海外からの注文に対応しました。加えて、インバウンド需要に対応した免税販売やゴルフ場のインショップ出店、下取りサービスの開始など新たなビジネスモデルの構築に取り組みました。その効果が出始め、年末には売上高の低下は底を打った感があり、回復傾向となっています。

 レッスンサービスにおきましては、バリューゴルフ大崎、ジーパーズゴルフクラブ浦安 by ValueGolfともに会員数が引き続き堅調に推移いたしました。定期的にフィッティング会を実施し、メーカー公認のクラブフィッター資格を持った店員が個人に合ったクラブ選びをサポートしております。インドアレッスンを受けられるだけでなく、ゴルフショップが併設された複合施設としての認知が広がり、他のゴルフスクールとは一線を画す複合ゴルフ施設としてサービスラインアップを整え、より多くのニーズに応えてまいります。

 以上の結果、売上高は3,320,721千円(前期比18.6%減)、営業利益は424,133千円(前期比27.3%減)となりました。

 

② トラベル事業

 トラベル事業におきましては、旅行需要は高まっているものの航空便数はコロナ禍前の7~8割程度のため航空券代が高騰し、航空券の仕入れに苦戦しました。今春以降は各航空会社が増便を予定しているため、取扱高も大きく回復すると見込まれます。そんな中、当社グループではテーマ毎の内容にこだわったゴルフ旅行や、企業の海外からの研修生受入の際の各種手配を積極的に行いました。特に、企業や学校の海外研修旅行が急増しました。引き続き、円安の影響でインバウンド需要は高止まりしていることから、海外の旅行会社や現地法人への営業を強化し、日本への旅行需要に対応してまいります。

 以上の結果、売上高は309,741千円(前期比6.1%減)、営業利益は21,564千円(前期比40.0%増)となりました。

 

③ その他の事業

 その他の事業セグメントにおきましては、広告メディア制作事業において、ブライダルメディア広告のクライアントである結婚式場等の収益が回復傾向にあります。今期より主要媒体がWEB中心としたリニューアル予定となっているため、売上構成を変えるべく、グループ内の制作案件を集約したり、ゴルフ場への広告物制作や教育系の媒体へ販路拡大するなど将来に向けた準備を進めました。

 以上の結果、売上高は35,853千円(前期比11.5%減)、営業利益は15,971千円(前期比18.2%増)となりました。

 

(経常利益)

 当連結会計年度において、賃貸収入615千円の計上等により営業外収益を2,090千円計上いたしました。一方で、支払利息7,923千円、為替差損3,828千円、支払手数料1,591千円の計上等により営業外費用を14,297千円計上いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度における経常利益49,465千円(前期比76.3%減)となりました。

 

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度において、税金等調整前当期純利益は49,465千円となり、法人税等(法人税等調整額を含む)を26,775千円計上いたしました。

 以上の結果、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益は22,689千円(前期比80.2%減)となりました。

 

3)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」)という。)は、前連結会計年度末に比べ100,736千円増加し、1,228,327千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、8,679千円の資金増加(前連結会計年度は10,083千円の増加)となりました。

 これは、税金等調整前当期純利益49,465千円及び棚卸資産の減少56,148千円による資金の増加、法人税等の支払額の減少48,381千円及び旅行前払金の増加22,563円による資金の減少が主な要因であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、30,427千円の資金減少(前連結会計年度は26,202千円の減少)となりました。

 これは、有形固定資産の取得による支出23,534千円及び無形固定資産の取得による支出6,770千円による資金の減少が主な要因であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、120,322千円の資金増加(前連結会計年度は7,020千円の増加)となりました。

 これは、短期借入金の増加200,000千円による資金の増加、長期借入金の返済による支出43,758千円及び配当金の支払額35,919千円による資金の減少が主な要因であります。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループの、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金又は借入により資金調達することとしております。このうち、借入に関しては、事業計画及び金融情勢に応じて短期借入金と長期借入金により資金を調達しております。また、国内金融機関において、運転資金の効率的な調達を行うため取引銀行7行と当座貸越契約及び貸出コミットメント契約を締結しております。

 

c.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社グループの経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載しております。

 

d.セグメントごとの経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループは、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題 (4)中長期的な会社の経営戦略」に記載のとおり、連結売上高100億円、連結営業利益10億円、自己資本利益率10%以上を生み出すことができる企業集団を目指しております。これに対し、各指標等の状況は次のとおりであります。

経営指標

2023年1月期

2024年1月期

連結売上高

4,443,982千円

3,656,350千円

連結営業利益

237,411千円

61,671千円

自己資本利益率(ROE)

10.1%

1.9%

 

 引き続き積極的な成長戦略を推進していくことで、目標とする指標を達成できるよう取り組んでまいります。なお、セグメント別の状況は以下のとおりです。

 

(ゴルフ事業)

 ゴルフ事業におきましては、主力商品である「1人予約ランド」は堅調な成長を続けております。当社は中長期的に契約ゴルフ場数1,800コース、会員数100万人を目指しております。コース数と会員数の双方をバランスよく伸長させることが重要な要素になると考えており、状況を見極めながら積極的に拡大戦略を推進してまいります。

 ゴルフ用品販売を中心とするECサービスでは、収益力の向上が課題と考えております。物流システムの改善、プライベートブランド商品の開発強化等により、収益力の向上を推進してまいります。

 

(トラベル事業)

 トラベル事業におきましては、インターネット販売の普及や競争の激化により、極めて薄利な商品の販売競争を強いられております。

 このような環境の中、業務の効率化や従来の薄利多売のサービスから付加価値の高いサービスへの転換を進めることで、収益力の向上を目指してまいります。

 

(その他の事業)

 その他の事業におきましては、広告メディア制作事業で、新たな制作業務の受託案件獲得やグループ内の制作物の内製化を推進し、当社グループの経営効率が向上する体制を維持してまいります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

 当社の報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

 当社は顧客業種の類似性やサービス提供形態を基礎として区分したセグメントから構成されております。したがって、報告セグメントを「ゴルフ事業」と「トラベル事業」の2つに区分しております。

 「ゴルフ事業」は、ゴルフ予約ができるASPサービス、レッスンサービス、広告プロモーションサービス、ゴルフ用品販売サービスの4つを軸に、ゴルフ場やゴルファーに向けた事業を展開しております。

 「トラベル事業」は、ゴルフと旅行を組み合わせた商品等を販売している募集型企画旅行、旅行者の依頼に基づいてオーダーメイドで企画をする受注型企画旅行、航空券等の手配をしている手配旅行の3つを軸に事業を展開しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

 報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と概ね同一であります。

 報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。

 セグメント間の内部収益及び振替高は、市場実勢価格に基づいております。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報

前連結会計年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他(注)1

合計

調整額(注)2、3

連結財務諸表計上額(注)5

 

ゴルフ事業

トラベル

事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

4,080,751

328,194

4,408,945

35,037

4,443,982

4,443,982

セグメント間の内部売上高又は振替高

660

1,725

2,386

5,473

7,859

△7,859

4,081,411

329,920

4,411,331

40,510

4,451,842

△7,859

4,443,982

セグメント利益

584,014

15,401

599,416

13,511

612,928

△375,517

237,411

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

3,410

204

3,615

3,615

7,878

11,494

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、広告メディア制作事業であります。

2.セグメント利益の調整額△375,517千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。

全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

3.減価償却費の調整額7,878千円は、報告セグメントに帰属しない全社資産に係るものであります。

4.セグメント資産については、報告セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。

5.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

当連結会計年度(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

その他(注)1

合計

調整額(注)2、3

連結財務諸表計上額(注)5

 

ゴルフ事業

トラベル

事業

売上高

 

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

3,320,144

306,255

3,626,399

29,951

3,656,350

3,656,350

セグメント間の内部売上高又は振替高

576

3,486

4,062

5,902

9,964

△9,964

3,320,721

309,741

3,630,462

35,853

3,666,315

△9,964

3,656,350

セグメント利益

424,133

21,564

445,698

15,971

461,669

△399,998

61,671

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

9,114

238

9,352

9,352

5,114

14,466

(注)1.「その他」の区分は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、広告メディア制作事業であります。

2.セグメント利益の調整額△399,998千円は、各報告セグメントに配分していない全社費用であります。

全社費用は、主に報告セグメントに帰属しない一般管理費であります。

3.減価償却費の調整額5,114千円は、報告セグメントに帰属しない全社資産に係るものであります。

4.セグメント資産については、報告セグメントに資産を配分していないため、記載しておりません。

5.セグメント利益又は損失は、連結財務諸表の営業利益と調整を行っております。

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

 セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

(2)有形固定資産

 本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日)

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自 2022年2月1日 至 2023年1月31日)

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自 2023年2月1日 至 2024年1月31日)

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 該当事項はありません。