2026年6月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 544 100.0 41 100.0 7.6
 当社は、「Make Things Intelligent」をミッションとして掲げ、画像認識ソフトウェア開発事業を行っております。なお、連結対象会社であった北京飞澈科技有限公司は、2026年6月5日付で清算しております。
 当社は、2005年の創業以来、主にレンズ検査装置事業を行ってきましたが、2012年に画像認識ソフトウェア開発事業を開始しました。以降、コンピュータビジョン(コンピュータを用いた画像技術)と機械学習の経験を活かし、車載カメラやドライブレコーダー向けの画像認識ソフトウェアをMobility Solutionsとして提供してまいりました。
 また、現在では、Mobility Solutionsで培った画像認識・AI技術を活用し、企業のDX及びAI活用を支援するDX-AI Solutionsの展開を進めております。近年では、生成AIやLLM(大規模言語モデル)等の技術も取り入れ、文書や図面等を対象としたAIソリューション及びプロダクトの開発に取り組んでおります。

・当社の事業内容
 当社は、独自のアルゴリズムを用いて画像認識ソフトウェアを開発し、技術やソリューションを提供しております。現在、当社で展開するソリューションは、以下のとおりであります。いずれのサービスにおいても、基本的に量産、継続ライセンス案件に注力しており、ライセンス収入を獲得することを目的としております。

① Mobility Solutions
 当社は、車載カメラやドライブレコーダー向けに歩行者や車両、車線、標識等を検知するADAS(※1)用の組み込みソフトウェアの開発を行っております。主な顧客は、自動車メーカーやTier 1(※2)と呼ばれる自動車部品メーカー、ドライブレコーダーメーカーであります。また、顔認証やよそ見運転、危険運転、居眠り運転等を検知するDMS(※3)用ソフトウェアが、自動車部品メーカー等を通して自動車に搭載されております。

※1 ADAS:Advanced Driver-Assistance Systems。自動車の運転手の運転操作を支援するシステム
※2 Tier 1:自動車メーカーに直接部品を供給する企業
※3 DMS:Driver Monitoring System。自動車の運転手を監視するシステム

② DX-AI Solutions
 当社は、画像認識及びAIに関する技術を活用し、高精度なAI文字認識エンジン「AI-OCR」や図面解析AI「Drawing-AI」等を開発し、幅広い業種の顧客に提供しております。「AI-OCR」は、文書や帳票等に記載された文字情報をAIにより認識・データ化する技術であり、「Drawing-AI」は、図面に記載された文字、寸法、形状等の情報をAIにより解析する技術であります。これらの技術に生成AIやLLM等を組み合わせることで、従来は人手を要していた文書・図面の解析、検索、確認等の業務の効率化・自動化を支援しております。また、⾞載領域で培った画像認識技術を様々な企業及び業種に応⽤し、AI導⼊やDX化にいたる上流から下流までトータルサポートするDXコンサルティングも提供しております。
 今後も、顧客との共同開発や導入支援を通じて得られたニーズをプロダクトの機能開発に反映し、継続的な機能拡充及び利用企業の拡大に取り組む方針であります。

・当社の収入形態について
 当社は、顧客の車載カメラやドライブレコーダー、DXソリューション向けに画像認識ソフトウェアのカスタマイズや実装を行う対価を受託開発収入として計上しております。また、量産もしくは利用開始以降に発生する、搭載数量や使用量に応じたソフトウェア使用料をライセンス収入として計上しております。なお、一部の取引については、商社が介在しております。

 なお、当社は画像認識ソフトウェア開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
[事業系統図]
以上述べた事項を事業系統図によって示すと以下のとおりであります。
・Mobility Solutions

・DX-AI Solutions

業績状況

(1) 経営成績等の状況の概要
 当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
 なお、当社は、2026年6月5日付けで当社の子会社であった北京飞澈科技有限公司の清算が結了したことに伴い、当事業年度より非連結決算に移行いたしました。
 当社は画像認識ソフトウェア開発事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

① 財政状態の状況
(資産)
 当事業年度末における流動資産は725,726千円(前事業年度末比38,699千円増)となりました。これは主に、現金及び預金が64,007千円減少したものの、売掛金が101,207千円増加したこと及び仕掛品が985千円増加したことによるものであります。
 また、固定資産は61,167千円(同20,512千円増)となりました。これは主に、開発用PCの取得により有形固定資産が20,957千円増加したことによるものであります。
 以上の結果、資産合計は786,894千円(同59,211千円増)となりました。
(負債)
 当事業年度末における流動負債は59,251千円(同16,687千円増)となりました。これは主に、未払消費税等が7,869千円減少したものの、未払金が19,303千円増加したこと及び未払法人税等が4,353千円増加したことによるものであります。
 以上の結果、負債合計は59,251千円(同16,687千円増)となりました。
(純資産)
 当事業年度末における純資産は727,642千円(同42,524千円増)となりました。これは主に、当期純利益の計上により、利益剰余金が42,530千円増加したことによるものであります。

② 経営成績の状況
 当社は、「Make Things Intelligent」をミッションに掲げ、画像認識ソフトウェアの開発を行っております。
 当社が属する画像認識ソフトウェア業界におきましては、あおり運転や高齢運転者による交通事故が社会的な課題となる中、自動車向け先進運転支援システム(ADAS)、ドライバー監視システム(DMS)の普及や自動運転技術の実用化に向けて、自動車関連企業各社による取り組みが進められております。また、社会全体におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が加速しており、少子高齢化や人口減少に伴う労働力不足等の課題をAIにより解決する取り組みも、幅広い分野で活発化しております。
 こうした環境の中、当社は、主力サービスであるMobility Solutionsにおいて、新規量産案件の獲得に取り組むとともに、画像認識AI技術の研究開発を積極的に進めてまいりました。その結果、当社ライセンス製品の量産台数は累計で390万台を突破しました。さらに、2023年6月に資本業務提携契約を締結したボッシュ株式会社との共同開発案件についても、引き続き順調に進行中であります。また、DX-AI Solutionsにつきましても、図面解析AI「Drawing-AI」のリリースなど、サービス領域の拡大に取り組んでまいりました。営業・マーケティング面では、展示会への出展等を通じて、当社サービスの認知度向上及び新規顧客の獲得に向けた活動を進めてまいりました。
 以上の結果、当事業年度の経営成績は、売上高543,871千円(前事業年度比9.3%増)、営業利益41,119千円(前事業年度は営業損失11,190千円)、経常利益44,992千円(前事業年度は経常損失3,866千円)、当期純利益42,530千円(前事業年度は当期純損失31,603千円)となりました。

 売上高の収入形態別の内訳は、以下のとおりであります。
前事業年度
(自 2024年7月1日
 至 2025年6月30日)
当事業年度
(自 2025年7月1日
 至 2026年6月30日)
前期実績比
増減率
売上高
497,614千円
543,871千円
9.3%
うち、受託開発収入
339,879千円
277,978千円
△18.2%
うち、ライセンス収入
157,734千円
265,892千円
68.6%

 受託開発収入に関しては、主に大手自動車メーカーとの共同開発案件が中断となったことにより、277,978千円(前事業年度比18.2%減)となりました。また、ライセンス収入に関しては、当社ライセンス製品を搭載した車両の量産台数が好調に推移したことにより、265,892千円(同68.6%増)となりました。
 なお、当社は「画像認識ソフトウェア開発事業」の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

③ キャッシュ・フローの状況
 当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ64,007千円減少し、528,738千円となりました。
 当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
 なお、当社は、当事業年度より非連結決算へ移行したことから、前事業年度との比較は行っておりません。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 営業活動の結果使用した資金は77,337千円となりました。これは主に、税引前当期純利益の計上44,992千円、売上債権の増加101,207千円、及び未払金の減少10,057千円があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 投資活動の結果獲得した資金は10,508千円となりました。これは主に、子会社の清算による収入12,403千円、及び有形固定資産の取得による支出1,566千円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 財務活動の結果使用した資金は5千円となりました。これは、自己株式の取得による支出5千円によるものであります。

④ 生産、受注及び販売の実績
 当社は、当事業年度より非連結決算へ移行したことから、前事業年度との比較は行っておりません。
a.生産実績
 当社は生産活動を行っておりませんので、該当事項はありません。

b.受注実績
 当社は受注生産を行っておりませんので、該当事項はありません。

c.販売実績
 当事業年度における販売実績は、次のとおりであります。
セグメントの名称
当事業年度
(自 2025年7月1日
 至 2026年6月30日)
金額(千円)
前年同期比(%)
画像認識ソフトウェア開発事業
543,871
─
合計
543,871
─
(注) 当事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先
当事業年度
(自 2025年7月1日
 至 2026年6月30日)
金額(千円)
割合(%)
ボッシュ株式会社
194,264
35.7
フォルシアクラリオン・エレクトロニクス株式会社
184,865
34.0

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
 経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりであります。
 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
 当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額並びに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積りによる不確実性のため、これらの見積りと異なる場合があります。
 財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

② 経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.売上高
 当事業年度の売上高は、543,871千円(前事業年度比9.3%増)となりました。これは主に、受託開発収入に関して、大手自動車メーカーとの共同開発案件が中断となったことにより減少したものの、ライセンス収入に関して、当社ライセンス製品を搭載した車両の量産台数が好調に推移したことにより増加したことによるものであります。

b.売上原価、売上総利益
 当事業年度の売上原価は、153,286千円(前事業年度比15.0%減)となりました。これは主に、売上高のうち、受託開発収入の減少に伴い原価が縮小したこと及び前事業年度に実施した減損処理により償却費負担が減少したことによるものであります。
 以上の結果、当事業年度の売上総利益は、390,584千円(同23.1%増)となりました。

c.販売費及び一般管理費、営業損益
 当事業年度の販売費及び一般管理費は、349,464千円(前事業年度比6.4%増)となりました。これは主に、従業員の増加に伴い人件費が増加したこと等によるものであります。
 以上の結果、当事業年度の営業利益は、41,119千円(前事業年度は営業損失11,190千円)となりました。

d.営業外損益、経常損益
 当事業年度の営業外収益は、4,872千円(前事業年度比43.5%減)となりました。これは主に、前事業年度に子会社からの配当金の受取があったが当事業年度は該当がないことによるものであります。
 当事業年度の営業外費用は、1,000千円(前事業年度比23.5%減)となりました。これは主に、為替市場が円安へ進行したことに伴い為替差損から為替差益に転じたことによるものであります。
 以上の結果、当事業年度の経常利益は、44,992千円(前事業年度は経常損失3,866千円)となりました。

e.特別損益、当期純損益
 当事業年度において、特別利益及び特別損失は発生しておりません。
 以上の結果、当事業年度の税引前当期純利益は、44,992千円(前事業年度は税引前当期純損失30,480千円)となり、法人税、住民税及び事業税を3,991千円計上及び法人税等調整額を△1,529千円計上したことにより、当期純利益は、42,530千円(前事業年度は当期純損失31,603千円)となりました。

③ キャッシュ・フローの分析
 各キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について
 当社の将来の財政状態及び経営成績に重要な影響を与えるリスク要因については、「3 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

⑤ 資本の財源及び資金の流動性
 当社は、事業運営上必要な流動性と資金の財源を安定的に確保することを基本方針としております。運転資金や自社サーバー購入等を目的とした資金需要は、自己資金によることを基本としておりますが、必要に応じて多様な調達手段を検討してまいります。
 なお、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は528,738千円であります。

⑥ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
 当社は、重要な経営指標として売上高、営業利益及びROEを掲げております。
 当事業年度の各指標は、以下のとおりであります。
2026年6月期実績
2027年6月期予想
売上高(千円)
543,871
620,000
営業利益(千円)
41,119
50,342
ROE(%)
6.0
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