人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数304名(単体) 429名(連結)
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平均年齢31.8歳(単体)
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平均勤続年数4.1年(単体)
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平均年収6,799,000円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
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2024年9月30日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
マーケティングソリューション |
80 |
HRソリューション |
314 |
全社(共通) |
35 |
合計 |
429 |
(注)1.従業員数は就業人員であります。
2.平均臨時雇用人員については、従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
4.従業員数が前連結会計年度末と比べて124名増加しておりますが、その主な理由は、子会社数の増加によるものであります。
5.当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(2) 提出会社の状況
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2024年9月30日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(千円) |
304 |
31.8 |
4.1 |
6,799 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
マーケティングソリューション |
80 |
HRソリューション |
189 |
全社(共通) |
35 |
合計 |
304 |
(注)1.従業員数は就業人員であります。
2.平均臨時雇用人員については、従業員数の100分の10未満のため、記載を省略しております。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.全社(共通)として記載されている従業員数は、管理部門に所属しているものであります。
5.従業員数が前事業年度末と比べて42名増加しておりますが、これは事業拡大に伴い採用を強化したことによるものであります。
6.当事業年度より、報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。
(3) 労働組合の状況
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金差異
① 提出会社
当事業年度 |
補足説明 |
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管理職に占める 女性労働者の割合 (%)(注)1 |
男性労働者の 育児休業取得率 (%)(注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%)(注)1 |
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全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・ 有期労働者 |
|||
13.0 |
50.0 |
87.0 |
87.0 |
(注)3 - |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。
3.女性のパート・有期労働者がいないため、記載をしておりません。
② 連結子会社
連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異の記載を省略しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) サステナビリティ全般
① ガバナンス
当社グループが中長期的に持続的に成長し、企業価値を向上させるため、サステナビリティに関連する課題への対応は社会的要請へ対応するだけでなく、リスク低下や収益機会にもつながる重要な経営課題と考えておりま す。このため、当社グループでは社会の一員として持続可能な社会の実現に向けた責任を果たすため「サステナビリティ基本方針」を策定し、これを取締役会にて決議しております。また、当社グループは、企業理念にあるように「プラスアルファ」の価値を生み出すことで、「つきぬける感動」と「広がる可能性」を提供し、社会の持続可能な発展に貢献してまいります。
また、当社グループのサステナビリティに関する事項について定め、当社グループが環境・社会課題の解決に向けた企業活動に取り組むことで持続可能な社会づくりに貢献するため、「サステナビリティ委員会」を設置しております。委員会は、代表取締役社長を責任者と定め、取締役、監査役、各事業の本部長、内部監査責任者を構成メンバーにより構成されております。サステナビリティ委員会にてサステナビリティ全般に関するリスク及び機会に対する監督権限を有しており、サステナビリティに関する取り組み状況をグループ全体で監督し、強化することを目的としております。
② 戦略
当社グループの企業理念は「プラスアルファ」の価値を生み出すことで、「つきぬける感動」と「広がる可能性」を提供し、社会の持続可能な発展に貢献してまいります。当社グループが優先的に取り組むべき課題としてE(環境:Environment)S(社会:Social)G(ガバナンス:Governance)B(事業:Business)の観点から8つのマテリアリティを重要なテーマとして設定しました。本マテリアリティに沿って、サステナブルな企業成長、サステナブルな社会の実現を目指していきます。
<マテリアリティ>
当社グループでは、企業理念にあるように「プラスアルファ」の価値を生み出すことで、「つきぬける感動」と「広がる可能性」を提供し、社会の持続可能な発展に貢献してまいります。当社グループが優先的に取り組むべき課題として8つのマテリアリティを重要なテーマとして設定しました。本マテリアリティに沿って、サステナブルな企業成長、サステナブルな社会の実現を目指していきます。
1 |
サステナブルな社会の実現に向けた環境負荷の低減 |
事業活動を通じ、環境負荷の低減や社会への貢献へ取り組み、持続的な社会の実現を目指します。 |
2 |
社員一人ひとりの環境保護への意識 |
社員一人ひとりが環境保護への意識を高め、グリーンポジティブな行動を心がけます。 |
3 |
社員が働きやすい環境づくり |
社員は会社にとっての重要な資本であると認識し、社員が能力を十分に発揮できるように、働きやすい職場環境づくりに尽力します。 |
4 |
社員一人ひとりの挑戦の促進 |
社員一人ひとりの個性ややりたいこと、挑戦を後押しします。 |
5 |
リスク管理とコンプライアンスの徹底 |
コーポレートリスクの管理やコンプライアンスは責務と認識し、これを徹底してまいります。 |
6 |
信頼性・透明性の高い経営の実現 |
社会に必要とされ続ける企業として、持続可能な経営、持続可能な社会を目指し、信頼性・透明性の高い経営を実施していきます。 |
7 |
データを可視化するソリューション提供と新たな価値の創出による社会の高度化 |
データ分析技術を用いたあらゆる情報を見える化するサービスを提供しており、VALUEでも掲げているように、情報の見える化と新たな価値創出による日本社会の高度化に貢献します。 |
8 |
タレントパレットの普及による日本社会の人的資本経営の加速 |
タレントパレットはあらゆる人材データを一元化・分析し、組織の力を最大化させるタレントマネジメントシステムです。本サービスを普及させ、企業の人的資本経営を加速します。 |
当社グループは、5つのStepでマテリアリティを特定しました。Step1課題整理では、外部評価を元に147にわたるESGへの取り組み項目の優先度と重要度をつけ、現状の課題を把握しました。Step2事業環境分析では、自社のESGへの取り組みを整理した上で、優先順位をつけました。Step3マテリアリティマッピングでは、「Step1課題整理」「Step2事業環境分析」で優先順位づけした項目を分類し、マテリアリティマップを作成し、グループにおける重要なテーマをマッピングしました。Step4社内ヒアリングでは、選定した重要なテーマと社内ヒアリング内容をすり合わせマテリアリティを選定しました。最後に、当社グループにおける重要な8つのマテリアリティを決定しました。
③ リスク管理
当社グループのリスクについては、組織における他のリスクとともにリスク管理制度の下で管理、統合されます。既存のリスク管理制度では、社内全体で組織リスクの発見・予見に努め、リスク・コンプライアンス管理担当者(各部署長)を通じてリスク・コンプライアンス管理責任者(各部門を統括する執行役員)に報告し、同責任者がリスク・コンプライアンス管理委員会に報告します。リスク・コンプライアンス管理委員会は、リスク管理の重要事項を協議・決定し、必要に応じて対策本部を設置します。同対策本部は対応策を検討し、各部門のリスク・コンプライアンス管理責任者及び、リスク・コンプライアンス管理担当者を通じ、現場に対応策を指示します。この過程において、リスク・コンプライアンス管理委員会からサステナビリティ委員会に情報を共有し、同委員会と連携することにより、当該リスク管理が当社グループ全体の管理プロセスに組み込まれています。
④ 指標及び目標
当社グループは、環境領域(TCFD提言に沿った情報開示)、人的資本にて指標と目標を設定しています。今
後、マテリアリティに沿ったKPI(指標と目標)をサステナビリティ委員会で議論し、ステークホルダーへのサステナビリティ対応の指標を提供してまいります。
(2) 環境領域(TCFD提言に沿った情報開示)
当社グループは、すべての事業活動が地球環境に依存し、影響を与えているという認識のもと、事業運営における省資源・省エネルギーなどの環境への配慮を徹底してまいります。
また、社員一人ひとりが社会の一員であると自覚し、環境影響を常に認識し、可能な限り環境負荷の低減に取り組みます。気候変動問題に対して適切に対処するため、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)が推奨しているフレームワーク(ガバナンス、戦略、リスク管理、指標と目標)に沿って、気候関連シナリオに基づき分析・評価した関連情報を開示します。
① ガバナンス
a.気候関連のリスク及び機会に関する取締役会の監視体制
当社グループのサステナビリティに関する事項について定め、当社グループが環境・社会課題の解決に向けた企業活動に取り組むことで持続可能な社会づくりに貢献しつつ、持続的な成長・中長期的な企業価値向上を実現する活動を推進するため、「サステナビリティ委員会」を設置しております。委員会は、代表取締役社長を責任者と定め、取締役、監査役、各事業の本部長、内部監査責任者を構成メンバーにより構成されております。
同委員会は、サステナビリティに関する基本方針の策定、推進体制の整備、事業戦略上の重要課題、具体的な目標と指標、活動計画の策定及び進捗状況のモニタリング等を行っています。気候関連のリスクと機会もサステナビリティに関する重要課題の一つであり、同委員会において、方針や具体策を協議・決定しております。
取締役会は、サステナビリティ委員会から適時報告を受け、その活動を監視・管理しています。また、当社グループでは、組織におけるリスクを適切に管理するため、リスク・コンプライアンス管理委員会を設置しています。リスク・コンプライアンス管理委員会では、気候関連を含め、リスクの発生を防止するための体制整備、業務の遂行を阻害し損失・不利益等を及ぼす事態が生じる要因の識別・評価、進捗状況のモニタリング等を行っています。このリスク・コンプライアンス管理委員会の活動は、取締役会によって管理・監督され、当社グループの全体戦略に適切に反映されています。
b.気候関連のリスク及び機会を評価・管理する上での経営者の役割
当社グループでは、取締役会がサステナビリティ委員会及び、リスク・コンプライアンス管理委員会を監視し、気候関連のリスク及び機会を全体的に管理しています。当社代表取締役は、サステナビリティ委員会の委員長として、気候関連のリスク及び機会を評価し、具体的な対応策の協議・決定に主導的役割を果たします。また、気候関連のリスクに関しても、当社代表取締役がリスク・コンプライアンス管理委員会の委員長として方針策定を主導し、リスク発生時には対策本部を設置して陣頭指揮を執ってまいります。
② 戦略
当社グループは、気候変動に関する政府間パネル(IPCC: Intergovernmental Panel on Climate Change)、が公表するRCP8.5℃シナリオ(緩和策を取らず産業革命の前と比べて平均気温が4℃前後上昇するシナリオ)、国際エネルギー機関(IEA: International Energy Agency)が公表するNZE2050(2050年にネットゼロを達成し気温上昇が1.5℃未満の上昇に抑えられるシナリオ)に基づき、気候変動のリスクおよび機会による組織のビジネス戦略や財務計画への影響を把握するよう努めております。そのうえで、識別したリスクと機会に対する対策を講じる体制を整えることで気候変動に対する強靭性を高めて参ります。
a.短期・中期・長期における気候関連リスク及び機会と組織に与える影響
気候変動に関するリスクには大別して移行リスクと物理リスクがあります。移行リスクとは気候変動に順応するうえで生じるリスクであり、現行の規制に伴うリスク、新たな規制に伴うリスク、法規制に伴うリスク、技術リスク、市場リスク、評判リスクがあります。また、物理リスクは、文字どおり物理的に生じるリスクをいい、急性リスクと慢性リスクに分けることができます。反対に、機会は気候変動によって生じる正の影響であり、市場、レジリエンス、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービスに分類することができます。当社グループでは、これらの分類ごとに、当社グループの調達と売上に対する短期(1年未満)、中期(1~3年)、長期(3~10年)の財務的影響を定性的に評価・分析しております。2023年度の分析結果は以下のとおりであります。
<1.5℃シナリオ>
気温が1.5℃上昇するシナリオでは、カーボンプライシング制度(炭素税、GX-ETSなど)、温室効果ガスを多く排出する産業やエネルギー源への規制強化、技術革新の進展、新たなエネルギーへの転換といった移行リスクがより顕著になると想定されています。特に、当社グループの調達先の業界においても、電力使用量の多い通信・放送業界において、カーボンプライシングの影響や技術開発の投資失敗など長期的に大きな変化が起き、当社グループが購入する商品のコストが増加することが考えられます。さらに長期的には、こうした市場価格の変化が当社グループの顧客の運営にも影響を与え、当社グループの財務に対するリスクになる可能性も示唆されます。
機会については、気候変動に適応した新たな技術やエネルギーを利用することで環境負荷の少ない製品開発などが進み、調達面ではコスト減にもつながると予測しています。また、これが当社グループの製品・サービスの売上にも好影響をもたらし、長期的には売上面でも当社グループの財務に好影響を与える可能性が大きいと分析しています。
<4℃シナリオ>
4℃シナリオでは物理リスクとして、自然災害や気温上昇の影響が強く生じると想定されています。当社グループの調達先においても各種経費の高騰、災害時における通信障害やコスト増等を原因として、長期の急性では影響が高く、慢性においても中期・長期ともに中程度のリスクが発生する可能性があります。売上につきましても、気候変動がある場合、自然災害や気温上昇による影響が長期に及び、長期的なリスクが生じると認識しております。
b.組織戦略のレジリエンス
当社グループでは、このような組織に対するリスクと機会の分析結果を踏まえ、気候関連のリスクを低減し、機会を最大化する観点から、組織戦略を柔軟に見直し対応する体制とプロセスを整えています。先述のとおり、サステナビリティ委員会では、リスク・コンプライアンス管理委員会と連携し、気候変動のリスクと機会を識別し、財務への影響度を評価したうえで、組織目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定しています。特に、上記のリスクと機会の中でも、気候変動に伴う規制、新たな技術や製品、市場ニーズなどは変化が激しく、財務的インパクトも大きいことから、組織戦略において、これら新技術や主要機材の導入、社内リソースの配分見直しを行い、レジリエンスの確保に努めています。
具体的には、1.5℃シナリオにおける気候変動のリスクに対し、購入する製品のCO2排出量を把握し、気候変動の影響を受けやすい製品の特定とその代替品の検討を行っていく予定であります。また、顧客についても、業種別に気候変動の影響を分析し、負の影響がより少ない業種や企業への営業努力を行う予定であります。加えて、気候変動による正の影響については、新たな技術、製品、市場の把握に努め、当社グループの調達コストの低減につなげてまいります。4℃シナリオにおけるリスクに対しては、自然災害の影響による調達コストの増大に備え、代替製品の検討を行う予定であります。このように、当社グループでは、シナリオ分析の結果を組織のレジリエンス強化に役立てております。
③ リスク管理
a.気候関連リスク及び機会を識別・評価・管理するプロセス
気候関連のリスク及び機会は、サステナビリティ委員会において、識別・評価されています。まず、サステナビリティ委員会が社内から情報収集を行い、気候関連リスク及び機会の現状把握に努めます。サステナビリティ委員会では、同事務局がとりまとめた内容を踏まえ、2℃以下シナリオや4℃シナリオにおけるリスクと機会を識別します。また、当該リスクと機会の評価にあたっては、識別したリスクと機会が当社グループの調達及び販売に与える財務的影響を分析し、その影響度を評価します。そして、この評価結果に基づき、リスクを低減し機会を最大化するための目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定しています。サステナビリティ委員会の決定は、取締役会に報告されるとともに、当社グループ内各部に指示伝達され、実行されています。
b.組織のリスク管理における気候リスクの統合
気候関連のリスクについては、組織における他のリスクとともにリスク管理制度の下で管理、統合されます。既存のリスク管理制度では、社内全体で組織リスクの発見・予見に努め、リスク・コンプライアンス管理担当者(各部門の長)を通じてリスク・コンプライアンス管理責任者(各部門を統括する執行役員)に報告し、同責任者がリスク・コンプライアンス管理委員会に報告します。リスク・コンプライアンス管理委員会はリスク管理の重要事項を協議・決定し、必要に応じて対策本部を設置します。同対策本部は対応策を検討し、各部門のリスク・コンプライアンス管理責任者及び、リスク・コンプライアンス管理担当者を通じ、現場に対応策を指示します。この過程において、リスク・コンプライアンス管理委員会からサステナビリティ委員会に情報を共有し、同委員会と連携することにより、当該リスク管理が当社グループ全体の管理プロセスに組み込まれています。
④ 指標と目標
a.気候関連リスク及び機会の評価指標
気候関連のリスクと機会の評価指標は表の通りであります。当社グループでは、シナリオ分析において用いたリスクと機会の分類ごとに指標を設定し、これら指標をモニタリングして当社グループの財務に対する影響度を評価しております。
リスクに関しては、移行リスクと物理的リスクに大別していますが、特に、CO2排出規制、市場リスクにおけるコスト増、さらに評判リスクにつきましては、当社グループへの影響が大きいと予測されるため、特に注視しています。また、機会に関しては、資源の効率性、エネルギー源、製品・サービス、市場、強靭性がありますが、特に、交通の効率性、新エネルギー、新製品、新市場の動向による影響が大きいと認識しており、これらの指標の動向を把握し、その分析に努めております。
b.スコープ別温室効果ガス(GHG)排出量と関連リスク
当社グループの温室効果ガス排出量に関し、今回、2023年(2022年10月~2023年9月)を対象期間とし、東京オフィスにおけるScope1、2のCO2 排出量を算定しております。
その結果、Scope1である自社の直接排出はなく、Scope2である電力の使用による間接排出において、184.3t-CO2eqの排出がありました。今後は当社グループ全体のScope1、2の排出量算定を行い、Scope3の算定にも努めてまいります。
(注)本算定は、GHGプロトコルに基づき、外部専門組織であるカーボンフリーコンサルティング株式会社の監修により実施しました。
c.気候関連リスク及び機会を管理する目標
上記温室効果ガス排出量の算定結果を踏まえ、当社グループでは、2030年までにスコープ1及び2の温室効果ガス排出量(CO2相当量)を2023年比で50%まで削減することを目標としております。この目標達成のため、環境負荷低減の施策として、事業所の省エネ化や、環境配慮型のサービス、具体的には100%再生可能エネルギーへのシフトを目指しているデータセンターの利用しており、同時に使用電力の再エネ化や非化石証書の購入などを通じてさらなるCO2排出削減策を講じていく予定であります。
このように、当社グループでは気候変動のリスクおよび機会を管理するため、サプライチェーン排出量の削減目標を掲げるとともに、サプライチェーンの内外において、その目標を達成するための対策を実施しております。今後も、これらの取組を積極的に推進していく所存であります。
(3) 人的資本
① ガバナンス
当社グループでは、持続可能な事業成長や新しい価値創出を実現していく上で、人材を最も重要な経営資本の1つに位置付けており、人材の多様性を受け入れ、多岐にわたる経歴や職歴をもつ一人ひとりが高い意欲を持って働ける環境を整備することが重要であると捉えています。
このような考え方の下、当社グループでは、「人権方針」「ダイバーシティ&インクルージョン方針」の策定及び、働き方に関する制度の拡充、自己実現を支援する取り組み、および人的資本への投資を実施しております。
人的資本に関しては、代表取締役社長を責任者と定めたサステナビリティ委員会でも議論した上で、具体的な取り組み内容を検討しています。本検討内容を含む人的資本に関する取り組みについては、定期的に取締役会が報告を受けて監督しており、重要事項については、取締役会で審議し、決定しています。
② 戦略
当社グループでは、人的資本に関して、主に次の通り取り組みを行っています。
なお、人的資本に関する戦略について、当社においては具体的な取り組みは行われているものの、当社グループに属する全ての会社では行われていないため、当社グループにおける記載が困難であります。このため、次の戦略において記載した実績は、提出会社のものを記載しております。
a.中途社員の管理職登用
当社グループでは、多様なバックグラウンドをもった中途社員の採用を強化しております。採用においては、高い専門性やスキルを保有しているだけではなく、職種・年次に関わらず、フットワーク軽く主体的にチャレンジできる人材を重視しており、現在、中途社員者が増加しています。その結果、当社の社員全体に占める中途社員の比率は62.5%、管理職に占める中途社員の比率は74.1%となっております。
b.人材の育成・活躍推進
当社では社員一人ひとりの活躍と成長を促進できるよう、次のような制度や研修を行い、人材育成の強化を行っております。
・自己啓発支援制度
社員個人の判断により、業務の知識習得や効率向上に必要な書籍やツールの購入、外部研修への参加費用等に必要な費用を補助する制度を社員の自由な学びを推奨しております。
・資格取得制度
当社では、業務に関わる資格取得に関して、資格受験料を全額補助しております。
・文化研修
当社の創業理念から現在に至るまでの沿革、現在ある様々な制度やルール、コーポレートカルチャーの背景を理解することの重要性を全社に波及させることを狙いとした文化研修を実施しております。研修を通して、今後の企業文化の継承を担う人材を育成し、社員全員で共有すべき価値観である「PACWAY」の理解促進を図っております。
c.女性の活躍推進
経歴や性別といった特定の属性によることなく、積極的に優秀な人材を採用、登用する方針の下、全ての従業員に対して公平な評価及び登用の機会を設けています。その結果、当社の社員全体に占める女性社員の比率は32.6%、管理職に占める女性社員比率は13.0%となっております。今後も働きやすい環境を実現するための制度の充実や育成を通じ、特定の属性によらないフェアな評価運用を継続していきます。
d.外国籍、障がい者雇用の推進
新卒中途ともに国籍を問わない採用をしているため、現状特別な支援を設けてはおりません。当社の外国人の管理職登用について、社員全体に占める外国籍社員比率は3.0%、管理職に占める外国籍社員比率は1.9%となっております。今後、海外での事業展開を志向する上で、外国籍をもつ従業員の採用そして育成施策の強化に努めてまいります。
③ リスク管理
当社グループでは、人的資本に関するリスク等については、経営や事業に重大な影響を及ぼす可能性があるリスク等と同義あるいは密接な関係にあると捉えており、分析や把握については、全社的なリスク管理の一環として実施しております。リスク等の内容については、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」に記載しております。
また、当社グループでは、このような組織に対するリスクの分析結果を踏まえ、人的資本関連のリスクを低減し、組織戦略を柔軟に見直し対応する体制とプロセスを整えています。先述のとおり、サステナビリティ委員会では、リスク・コンプライアンス管理委員会と連携し、人的資本関連のリスクを識別し、組織目標や具体策を盛り込んだ活動計画を協議・決定しております。
④ 主な取り組み
a.従業員エンゲージメント向上への取組
当社では、エンゲージメントスコアを経営上の重要な指標とし、全従業員を対象に年に1度の頻度で社員意識調査を実施しております。そのサーベイ結果は経営にフィードバックされ、改善を要する事項を分析し、その後の人事施策に反映することでエンゲージメントの向上に取り組んでおります。サーベイ結果は全社へ周知・公開しております。
b.多様性の確保
当社グループでは、人材の多様性(ダイバーシティ)が経営や事業に変革を生み、多様な経験・技能・属性を有する中核人材を確保することが当社グループの中長期的な成長につながるとの認識のもと、人材の多様性確保に取り組んでおります。
c.コンプライアンス教育の徹底
当社では、コンプライアンス教育の一環として、毎年全社員を対象に情報セキュリティ研修、法務研修(不当要求、収賄、下請法等)、インサイダー取引研修などを実施しております。
d.フレックスタイム制と在宅勤務制度の導入
働く時間と場所を柔軟にすることは、各個人のライフスタイルを尊重しつつ、成果を上げるための選択肢の一つであると考えております。そのため当社では、1日の所定労働時間を6時間とすることができるフレックスタイム制や職種ごとに決められた日数の範囲内で出社回数を選択できる在宅勤務制度を導入しております。社員が長く安心して働き続けられるよう短時間勤務制度を設け、出産や育児、介護をはじめとするライフイベントに合わせて活用できる制度の整備を進めております。
⑤ 指標と目標
当社は、人的資本に関する取り組みについて、主に次の通り評価指標を定め、進捗をモニタリングしております。
なお、評価指標については目標を設定しておりません。また、当社においては関連指標のデータ管理とともに具体的な取り組みが行われているものの、当社グループに属する全ての会社では行われていないため、当社グループにおける記載が困難であります。このため、評価指標に関する実績は、提出会社のものを記載しております。
重要課題 |
評価指標 |
実績 |
社会育成・活躍促進 |
サンクスポイント制度の利用率(注) |
100.0% |
新卒採用の女性比率 |
34.9% |
|
年休取得率 |
73.4% |
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ダイバーシティ・エクイティ・ インクルージョンの促進 |
女性管理職比率 |
13.0% |
女性従業員比率 |
32.6% |
|
外国籍従業員比率 |
3.0% |
(注)サンクスポイント制度とは、社員同士が感謝の気持ちを伝えやすくするために、気持ちをポイントとして送りあえる制度となります。タレントパレットの機能で送りあえ、溜まったポイントは様々な施策で社員へ還元しております。