2025年12月期有価証券報告書より

リスク

 

3 【事業等のリスク】

 本書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が当社の経営成績および財務状況等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識しているリスクは以下のとおりです。また、必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項につきましても、投資家の投資判断上重要であると考えられる事項については、投資家に対する積極的な情報開示の観点から開示しております。なお、当該記載事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであり、将来においての発生可能性がある全てのリスクを網羅するものではありません。当社は、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避および、発生した場合は迅速な対応に努めてまいります。

 

(1) 事業環境に関するリスク

① 経済環境の変化等について 顕在化の可能性:低 影響度:中

 国内外の経済状況の悪化や金融市場の混乱が生じた場合、企業のマーケティング予算が削減され、当社のサービス需要が減少する可能性があります。当社は、景気変動の影響を受けにくいストック型の収益モデルを構築し、顧客基盤の多様化を図ることで、このリスクを軽減しております。

 

② 市場の競争激化について 顕在化の可能性:低 影響度:小

 CX向上ソリューション市場およびデジタルマーケティング市場は競争が激化しており、競合他社がより革新的なサービスや低価格なサービス、AI技術を活用したサービスなどを提供する可能性があります。当社は、AI技術の積極的な活用や汎用AIが持たない店舗単位の独自運用データ、リアルならではのきめ細かい支援、顧客基盤を生かしたニーズの吸い上げによって顧客満足度向上への継続的な取り組みを通じて、競争優位性を維持・強化しております。

 

③ 法令による規制について 顕在化の可能性:中 影響度:中

 個人情報保護法やその他の関連法規(GDPR、CCPAなど)が改正された場合、当社の事業活動に制約が生じたり、追加的なコストが発生する可能性があります。特に、Cookie規制の強化やプライバシー保護意識の高まりは、当社のサービス提供に影響を与える可能性があります。当社は、専門家による助言や社内研修などを通じて、法規制に関する知識を深め、コンプライアンス体制を強化することで、これらのリスクに対応しております。

 

④ 主要SNSのプラットフォームの規制変更等について 顕在化の可能性:低 影響度:小

 当社サービスは、顧客接点としてLINEやInstagramなどのSNSを重要なチャネルとして活用しています。そのためLINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等の主要SNSのプラットフォームの規制変更や仕様変更、あるいはサービス終了などが発生した場合、当社のサービス提供に支障が生じ、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は、複数のSNSプラットフォームを活用し、特定のプラットフォームへの依存度を低減するとともに、常に最新の情報収集と対応を行い、事業への影響を最小限に抑えるよう努めます。

 

⑤ 社会情勢の不安定化について 顕在化の可能性:低 影響度:小

 新型コロナウイルス感染症のような新たな感染症の蔓延や、既存の感染症の再流行、あるいは、自然災害、政情不安、国際紛争、テロ行為等の発生といった社会情勢の不安定化は、顧客企業の事業活動の停滞や、消費者の購買意欲の減退を招き、その結果、当社のサービス需要が減少する可能性があります。当社は、社会情勢の急激な変化に対応できるよう、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。

 

⑥ 自然災害等による店舗の需要動向の変化に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:大

 自然災害の発生は、顧客企業が営業する店舗の物理的な損害に留まらず、消費者の外出自粛や購買行動の変化を引き起こし、店舗の需要動向に大きな影響を与える可能性があります。特に、当社顧客に多い小売業や飲食業は、来店客数の減少や営業時間の短縮を余儀なくされ、売上が減少するリスクがあります。その結果、顧客企業の経営状況が悪化し、当社のサービス利用料の支払いが滞ったり、サービス解約につながる可能性があります。また、自然災害が広範囲に及ぶ場合、当社自身の事業継続にも支障が生じる可能性があります。当社は、自然災害発生時におけるリスクを低減し、事業継続性を確保するために、事業継続計画 (BCP) を策定し、定期的な見直しを行い、リモートワーク体制の整備やオンラインでのサービス提供など、事業継続性を確保するための対策を講じることで、このリスクに対応しております。

 

(2) 事業に関するリスク

① 当社サービスの競争力について 顕在化の可能性:低 影響度:中

 デジタルマーケティング技術や顧客ニーズは常に変化しており、当社のサービスが陳腐化したり、顧客ニーズとの乖離やマーケティングの方針変更により、当社サービス利用が減少するリスクがあります。当社は、市場調査や顧客とのリレーションを強化し、技術革新や顧客ニーズの変化をいち早く捉え、サービスの改善・拡充を継続的に行い当社サービスの有効性を訴求することで、競争力を維持・強化しております。

 

② 外部パートナーとの経済条件の悪化について 顕在化の可能性:低 影響度:大

 当社サービスの一部は、LINEヤフー株式会社やMeta Platforms, Inc.等のプラットフォーム事業者と提携・連携し、各社のサービスを活用したマーケティング支援のサービスを提供しております。しかしながら、これらのプラットフォーム事業者との契約条件の変更により業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は、特定のプラットフォームへの依存度を低減するため、独自サービスの開発や複数のプラットフォーム活用を通じてリスクを最小限に抑え、安定的な事業運営を継続しております。

 

③ 人材確保について 顕在化の可能性:低 影響度:中

 当社のビジネスを支えている最大の資産は人材であり、新規顧客獲得や、各種サービスの品質向上、新規サービスの企画・開発には優秀な人材の採用・育成が欠かせません。しかしながら、デジタルマーケティング業界は人材獲得競争が激化しており、優秀な人材の確保・育成が困難になる可能性があります。特に、AIやデータ分析などの専門知識を持つ人材の確保は、当社の競争力維持に不可欠です。当社は、魅力的な職場環境の整備、研修制度の充実、競争力のある報酬体系の導入などを通じて、優秀な人材の確保・育成に努めております。

 

④ システム障害について 顕在化の可能性:低 影響度:大

 当社が提供するサービスは、ITシステムに大きく依存しています。システム障害が発生した場合、サービス提供が中断し、顧客企業の事業活動に影響を与えるだけでなく、当社の信頼性低下にもつながる可能性があります。当社は、システムの冗長化やセキュリティ対策の強化、定期的なメンテナンスなど、システムの安定稼働に向けた取り組みを強化しております。

 

⑤ 情報セキュリティについて 顕在化の可能性:低 影響度:大

 当社は、顧客企業の重要な情報を取り扱っています。情報漏洩や不正アクセスが発生した場合、顧客企業の信頼を失い、業績に悪影響を及ぼす可能性があります。また、サイバー攻撃の高度化・巧妙化に伴い、セキュリティ対策の強化が常に求められます。当社は、情報セキュリティポリシーの策定、社員教育の実施、セキュリティシステムの導入など、情報セキュリティ対策を強化しております。

 

⑥ 取引先拡大のための継続的な投資に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:小

 当社が今後成長を持続するためには、新規取引先の獲得や既存取引先の維持、販売の拡大が必要となりますが、人材確保や販売促進の活動が功を奏しなかった場合など、当社のコントロールの及ばないものを含む内外の要因によって、これらが達成できない可能性があり、その場合には計画外の採用費や販促費の増加など、当社の事業および業績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社は顧客企業のニーズや市場の変化を常に把握し、適切な販売活動を通して持続的な成長に努めております。

 

⑦ 資金使途の変更に関するリスク 顕在化の可能性:低 影響度:中

 当社の公募増資による調達資金の使途は、主としてプロダクトの機能強化に係るシステム開発等への充当を考えております。しかしながら、事業環境の変化に伴い、現在計画している資金使途を変更する可能性があります。また、現在の計画どおり資金を使用したとしても、期待どおりの効果をあげられない場合があり、当社の業績に影響を及ぼすおそれがあります。仮に資金使途に変更が生じた場合には速やかに適時開示を行います。

 

 

(3) GMOインターネットグループとの関係についてのリスク

① GMOインターネットグループにおける当社の位置付けについて 顕在化の可能性:低 影響度:小

 当社の親会社はGMOインターネットグループ株式会社であり、本書提出日現在において当社発行済株式総数の65.04%を保有しております。

 GMOインターネットグループ株式会社は「すべての人にインターネット」というコーポレートスローガンのもと、インターネットインフラ事業、インターネットセキュリティ事業、インターネット広告・メディア事業、インターネット金融事業、暗号資産事業およびインキュベーション事業を行っております。

 当社は、GMOインターネットグループにおけるインターネットインフラ事業に属しており、店舗におけるCXの向上およびデジタルトランスフォーメーション(DX)推進の支援を担う会社と位置付けられており、GMOインターネットグループ各社とは事業の棲み分けがなされております。

 しかしながら、将来においてGMOインターネットグループの事業戦略や当社の位置付け等に著しい変更が生じた場合には、当社の経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

② GMOインターネットグループ各社との取引について 顕在化の可能性:低 影響度:小

 当社は、GMOインターネットグループ各社と取引を行っております。2025年12月期における主な取引は次のとおりです。

 

種類

会社等の名称又は氏名

取引の内容

取引金額

(千円)

親会社

GMOインターネットグループ株式会社

商品仕入

452

ブランド使用料・運営料等 (注)1

101,105

事務所建物の賃料及び施設利用料等の支払 

(注)2

55,421

親会社の子会社

GMO TECH株式会社

商品仕入

38,693

経費支払

1,839

GMOインターネット株式会社

広告売上

12,140

商品仕入

4,973

経費支払

16,990

GMOペイメントゲートウェイ株式会社

広告売上

10,045

経費支払

8,455

GMO NIKKO株式会社

広告売上

13,090

経費支払

609

GMOペイメントサービス株式会社

経費支払

8,441

 

 これらの取引は、当社関連当事者取引規程に基づき、取締役会にて、一般的な取引条件となっているか等、取引の合理性、妥当性等を検討し、承認を得ております。また、取引開始後の取引の継続に当たりましては、毎事業年度末時点にて継続している関連当事者取引について、その取引の継続の合理性、必要性等について取締役会にて報告を行っております。

(注)1.ブランド使用料、運営費等は、GMOブランドの価値向上及び維持並びに運営業務に関する委託を主な取引内容としております。

2.事務所建物の賃料及び施設利用料等の支払は、当社本社および宮崎hinataオフィスの転貸を主な取引内容としております。

 

 

③ GMOインターネットグループ株式会社との役員の兼務関係について 顕在化の可能性:低 影響度:小

 有価証券報告書提出日現在における当社の役員7名のうち、GMOインターネットグループ株式会社の役員または従業員を兼ねる者は2名おります。当社における役職、氏名およびGMOインターネットグループ株式会社における役職は以下のとおりです。

 

氏名

当社における役職

GMOインターネットグループ株式会社での役職

西山 裕之

取締役(非常勤)

GMOインターネットグループ株式会社
取締役グループ副社長執行役員・COO グループ代表補佐
セキュリティ事業担当

川﨑 友紀

取締役(監査等委員・非常勤)

GMOインターネットグループ株式会社
グループ執行役員
グループ法務部長

 

 

④ GMOインターネットグループ株式会社からの独立性の確保について 顕在化の可能性:低 影響度:小

 当社が事業活動を行う上で、グループ連結運営に影響を与える、株主総会議案、企業再編、予算、役員人事、本社移転等の「重要な決議」に限り親会社であるGMOインターネットグループ株式会社に事前通知することとなっておりますが、当社は各事業における営業活動等、全ての業務を独自に意思決定し事業展開しております。

 また、上場取引所の定めに基づく独立役員として指定する独立社外取締役3名が就任しており取締役会においてより多様な意見が反映される状況にあります。それにより、GMOインターネットグループ株式会社からの役員の兼務状況は当社独自の経営判断を妨げるものではなく、経営の独立性は確保されていると認識しております。

 

 当社は、これらのリスク管理を継続的に実施・改善していくことで、持続的な成長と企業価値向上を目指します。

配当政策

3 【配当政策】

 当社は、株主還元を経営上の重要な課題と認識しており、業績や事業拡大に向けた資金需要に対応した内部留保の確保を総合的に勘案した上で、安定的かつ継続的な配当を実施する方針です。

 今後は、経営成績および財務状況を勘案しながら株主への利益の配当を目指していく方針であります。剰余金の配当につきましては、配当性向65%を目安とし、安定的・持続的に配当することに努めております。

 内部留保資金については、当社の諸事業の事業資金、および新規事業等に必要な成長投資に利用することにより、企業価値向上に努める考えであります。

 また、当社は、配当を行う場合には、期末配当にて年1回の剰余金の配当を行うことを基本方針としております。なお、会社法第459条第1項に基づき、年1回の中間配当を行うことができる旨を定款で定めております。配当の決定機関は取締役会であります。

 上記方針に基づき、基準日が2025年12月期に属する配当については、年間で40.30円となりました。

 なお、当社は、2026年2月10日開示の「配当方針の変更に関するお知らせ」のとおり、2026年2月10日開催の取締役会において、安定的な利益還元を図るため2026年12月期より配当性向65%または株主資本配当率(DOE)8%以上のいずれか高いほうを採用する基準とすることを決議いたしました。

 この方針に基づき、次期(2026年12月期)の配当につきましては1株あたり48.24円を予定しております。

 

 (注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。

決議年月日

配当金の総額
 (千円)

1株当たり配当額
 (円)

2026年2月19日

取締役会

222,826       

40.30