2025年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    2,693名(単体) 7,563名(連結)
  • 平均年齢
    43.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    15.8年(単体)
  • 平均年収
    7,742,245円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1)連結会社の状況

 

2025年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

機能品

734

樹脂・化成品

1,777

機械

1,554

その他

1,687

全社(共通)

1,811

合計

7,563

 (注)1.従業員数は就業人員数です。

2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない当社化学工場に所属している人員及び研究開発人員1,451名、管理部門に所属している人員360名です。

(2)提出会社の状況

 

 

 

2025年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

2,693

43.1

15.8

7,742,245

 

セグメントの名称

従業員数(人)

機能品

271

樹脂・化成品

85

その他

526

全社(共通)

1,811

合計

2,693

 (注)1.従業員数は就業人員数です。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない当社化学工場に所属している人員及び研究開発人員1,451名、管理部門に所属している人員360名です。

(3)労働組合の状況

 当社グループ(当社及び連結子会社)従業員の大多数が加入するUBE労働組合は、会社と円満な労使関係を維持しています。上部団体としては化学総連に加盟しています。

 

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

当連結会計年度における多様性に関する指標は以下のとおりです。

 

提出会社

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注)2,3

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1,5

全労働者

うち正規雇用労働者

うちパート・

有期雇用労働者

6.3

90.9

80.2

80.2

66.1

連結子会社

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2,3,4

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1,5

全労働者

うち正規雇用

労働者

うちパート・

有期労働者

UBEマシナリー㈱

2.0

66.7

77.4

79.8

52.3

宇部物流サービス㈱

7.6

100.0

80.4

85.8

54.2

㈱宇部総合サービス

13.3

*

70.5

79.8

56.4

宇部エクシモ㈱

5.7

150.0

76.7

80.3

84.2

宇部フィルム㈱

2.1

100.0

75.7

76.3

72.4

㈱ティーユーエレクトロニクス

4.5

100.0

61.7

61.7

60.3

㈱福島製作所

4.3

25.0

83.6

88.6

110.8

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

3.男性労働者の育児休業取得率は、当事業年度中に子が生まれた男性従業員(育児休業の対象となる男性従業員に限る)の数(a)に対する同年度中に新たに育児休業をした男性従業員数(b)の割合(b/a)の算式で計算しています。(b)には、当事業年度以前に子が生まれたものの、当該年度には取得せずに、当事業年度になって新たに取得した男性従業員が含まれるため、取得率が100%を超えることがあります。

4.「*」は男性の育児休業取得の対象となる従業員が無いことを示しています。

5.男女間の賃金差が生じている主な要因としては、正規雇用労働者の上位層に女性従業員が少ないことが挙げられます。当社グループは、女性管理職比率・女性社員比率の目標値を設定し、女性従業員の採用・登用を推進しています。

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1)サステナビリティ全般

①ガバナンス

当社グループは、サステナビリティの推進を企業経営の中核と位置づけています。スペシャリティ化学企業へと進化し、「希望ある化学で、難題を打ち破る。」というパーパスを体現するために、経営資源を戦略的かつ効果的に活用し、社会に新たな価値を提供することで、持続的な成長を図ります。その基盤として「UBEグループサステナビリティ基本指針」に基づき、グループ全ての役員及び従業員に対してサステナビリティの意識と行動の浸透を図っています。また、「成長」「社会」「環境」「ガバナンス」の各分野におけるマテリアリティ(重要課題)を特定し、それぞれの課題解決に取り組んでいます。

サステナビリティ活動の推進に当たり、取締役会がその方針や取組み状況を監督しています。そのもとで、社長を委員長、サステナビリティ推進部担当役員を副委員長とする「サステナビリティ委員会」を経営会議として設置し、グループ全体のサステナビリティ活動を統括・推進しています。サステナビリティ委員会は、年2回開催し、「UBEグループサステナビリティ基本指針」に基づき、グループサステナビリティに関する方針や中長期計画及び年度計画の策定、並びに全社課題の抽出と対応方針を策定するとともに、活動状況を定期的に取締役会に報告しています。また、個別課題を検討し対策を立案・実施する各専門委員会を統括し、全社的な取組みとの整合性と実効性を確保しています。

 

②戦略

サステナビリティに関する戦略については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の欄をご参照下さい。

 

③リスク管理

当社では、取締役会決議にて制定した「内部統制システム構築の基本方針」に基づき、リスク管理規程を定め、当社グループ全社を対象にしたリスクマネジメント制度を確立しています。当社グループのリスクマネジメントに関する業務を統括・推進するために取締役、執行役員の中から社長が指名するチーフ・リスク・オフィサー(以下CROという)を選任しています。

当社グループ全体に影響を及ぼす経営リスクについては、リスク管理委員会にて審議した後、経営会議〔サステナビイティ委員会〕に付議し、リスクの認定と管理方針や対策の有効性等を審議します。また、取締役会はその審議内容について定期的に報告を受けることで監督しています。経営リスクに関しては、戦略リスクとオペレーショナルリスクに分類し、リスクテーマごとに担当役員を定め、各担当役員が全社俯瞰的な観点からそれぞれのリスクやその対策の有効性を評価し、対策の実施部署に対して次年度のリスク対策等を指示・指導を行う体制を整備しています。

これらの全社的リスクマネジメントを通じ、当社グループにおけるリスクを低減し、リスクが顕在化したときには、その被害を最小化し、拡大を防止するとともに、経営層がリスクを把握の上、適切な指示や資源投下等の経営判断ができる体制を構築・維持することによって、当社グループの持続的成長と企業価値の向上に取り組んでいます。

 

④指標及び目標

当社グループでは、2030年の目指す姿「地球環境と人々の健康、そして豊かな未来社会に貢献するスペシャリティ化学企業」を実現するため、「成長」「社会」「環境」「ガバナンス」それぞれの分野でマテリアリティ(重要課題)を特定しています。サステナブル経営の指標として各マテリアリティについて2030年度までのKPIを設定し、その進捗を毎年確認することで、社会課題の解決と当社グループの2030年の目指す姿の実現につなげていきます。

(2)サステナビリティに関する取組み

①気候変動への取組みとTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応

カーボンニュートラルを含む地球環境問題への対応は当社グループにとって大きな課題であり、中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation~2nd Stage~」においては、これまで注力してきた地球温暖化問題(カーボンニュートラル)に加えて、サーキュラーエコノミー、ネイチャーポジティブの3つの課題に取り組みます。

この地球環境問題の課題解決を機会(チャンス)と捉え、スペシャリティ化学の企業グループとしてグローバルに持続的成長を図っていきます。

(一)ガバナンス

当社グループでは、地球環境問題に関する課題を把握し、対策を講じる地球環境問題対策委員会を設置しています。社長が議長を務める経営会議(サステナビリティ委員会)は、地球環境問題対策委員会から報告を受けるとともに活動計画や重要課題を審議し、統括・指示を行い、継続的に対策の進捗状況を確認しています。また、重要事項については取締役会に定期的に報告され、取締役会が適切に監督しています。

 

 

 

(二)戦略

気候変動対応による低炭素・脱炭素社会への移行を前提に、2030年以降の考えられる姿(シナリオ)を複数検討し、それぞれのシナリオに沿って当社グループのリスク及び機会(チャンス)を分析し、必要とされる戦略を策定しています。

移行シナリオとして2℃シナリオと4℃シナリオの2つ、及び物理シナリオを検討・作成し、それぞれのシナリオにおける当社グループのリスク及び機会を分析しています。その結果、それぞれのシナリオにおいて、顕在化が想定されるリスクによる影響は免れられないものの、同時に顕在化が想定される機会を取り込むことによって、持続的な企業価値の向上が可能であることを確認しました。

シナリオ分析の検討ステップ

・各事業がどのようになるか、自家発電の操業予測を含めてシナリオごとに検討

・各シナリオの検討結果をもとに当社グループとしての将来を分析

・2050年を見据えた、2030年におけるレジリエンス(強靭化)を有する長期戦略を策定

上記のシナリオ分析の結果、2030年近傍の財務的影響度の大きいものについてまとめたものが次のとおりです。

 

(三)リスク管理

当社グループでは、気候変動対応をリスク情報の一元管理や対策の実施状況等のモニタリングで活用しているリスク管理システムに登録し、管理しています。

気候変動対応は、地球環境問題として経営会議(サステナビリティ委員会)で審議され具体的な戦略・施策へ反映されるとともに、取締役会に定期的に報告され、取締役会が適切に監督しています。

 

(四)指標及び目標

当社グループは、地球環境問題への取組みに関する2030年度の目標を下記のとおり定めています。

温室効果ガス(GHG)排出量

50%削減(2013年度比)

集計範囲

連結対象会社の主要事業所等のScope1&2

環境貢献型製品・技術の連結売上高比率

60%以上

 

当社グループは、2030年度の目指す姿の実現に向けた構造改革を国内、タイ、スペインで実施するとともに、スペシャリティ事業への転換を図ることによって、上記のGHG排出量削減目標を前倒しで達成し、2028年度には65%削減(2013年度比)できる見込みです。

なお、2023年度のGHG排出量は26%削減(2013年度比)、350万トンとなりました。また、2024年度のGHG排出量は、省エネ活動、再生可能エネルギー由来の電力を調達する等の取組みにより32%削減(2013年度比)、320万トンになる見込みです。これはUBE三菱セメント㈱へ移管されたセメント関連事業を除いて集計したものです。また、2023年度の環境貢献型製品・技術の連結売上高比率は47%となり、2024年度は46%となる見込みです。

 

(五)カーボンニュートラルに向けたロードマップ

当社グループは2021年4月26日に「UBEグループ 2050年カーボンニュートラルへの挑戦」を宣言しました。自らの事業活動から排出されるGHGの実質ゼロに挑戦するとともに、環境に貢献する製品・技術に関わる研究開発のイノベーションを実用化することにより、社会全体のカーボンニュートラルに貢献していくことを目指します。

(a)GHG排出量の削減

生産活動における徹底した省エネ推進・プロセス改善に継続的に取り組むとともに、再生可能エネルギー利用の最大化や化石資源利用の極小化等を推進します。

さらに、2050年のカーボンニュートラル達成には革新的な技術開発が不可欠であることから、中長期的な視野で他社等との協業を含めた原料の非化石化やCO2利活用技術の研究開発・実用化にも取り組みます。

 

(b)環境貢献型製品・技術の開発

環境貢献型製品・技術の開発を推進し、より多くの取引先に提供することで、当社グループ及び社会全体のカーボンニュートラルへの貢献を目指します。当社グループでは、ISO14001:2015改訂版をもとにガイドラインを策定し、環境貢献型製品・技術を定義しています。

 

 

 

(六)2024年度の取組み実績

(a)環境製品ブランド「U-BE-INFINITY®

当社グループは2024年4月に、環境製品ブランド「U-BE-INFINITY®」を新設しました。「U-BE-INFINITY®」は、GHG排出量の削減によるカーボンニュートラルへの貢献や再生材・バイオマスの利用等による省資源化、リサイクルの簡易化に資する製品等を対象としたブランドです。当社グループが展開する「環境貢献型製品・技術」のうち、特に優れた環境貢献を示す製品に対して当ブランドを付与することで、対象となる製品の付加価値を高めます。

■認定済みの新規開発品

バイオコンポジット

CO2排出量を削減する木質由来バイオマスを高配合した石化由来代替材料

リサイクル炭素繊維強化ナイロンコンポジット

マテリアルリサイクルされた炭素繊維を原料として利用したナイロンコンポジット

 

(b)一次サプライヤーとのエンゲージメント

当社は2023年5月に、主要原材料における主な一次サプライヤー各社とのエンゲージメントの第一歩として、地球環境問題への取組みに関するアンケート調査を実施しました。その結果、一次サプライヤー各社の取組みの実態を把握するとともに今後の課題を抽出し、2024年度はこれをもとに重要な一次サプライヤーに対して個別ヒアリングを行いました。当社は、今後もこの活動を通じて一次サプライヤーの協力を得つつ、サプライチェーン全体の地球環境問題への貢献に努めていきます。

 

(c)循環型社会(サーキュラーエコノミー)への貢献

当社は、2025年5月20日発表の中期経営計画において、サーキュラーエコノミーに関する以下のKPIを公表しました。当社はサーキュラーエコノミーの実現を目指して活動を進めていきます。

① プラスチック廃棄物等の削減

KPI

目標

プラスチック廃棄物の埋立処分量削減率

2030年度 50%以上削減(2022年度比)

プラスチック廃棄物の再資源化率

2030年度 80%以上

 

② サーキュラーエコノミーに貢献するサステナブル製品

KPI

目標

サーキュラーエコノミーに貢献する製品販売数量

2030年度 50千トン以上

 

 

(d)ネイチャーポジティブへの対応

当社は2024年度にTNFD(自然関連情報開示タスクフォース)に基づく開示に向けて、まずは当社及び国内連結子会社の主要事業所での製造工程に対してLEAPアプローチを手順としてシナリオ分析によるリスクと機会を実施し、取組みを優先すべき拠点とその重要課題を抽出しました。その結果は、以下のとおりです。

 

 

2025年度は、この結果に基づき各拠点のデータの収集並びにKPI及びターゲットを策定し、2026年度にTNFDに基づく開示を目指します。当社はこの取組みを実施することで、ネイチャーポジティブの実現に向けて貢献していきます。

 

(e)2024年度のその他の取組み

ア)海洋プラスチックごみ問題

・近隣企業と合同で清掃を実施(堺工場)

・ペットボトルの水平リサイクル処理検討(UBEマシナリーグループ)

・修養団宇部市連合会主催 年末街頭清掃への参加(宇部ケミカル工場)

・廃棄物保管場所等のパトロール(3カ月に1回)(宇部ケミカル工場)

・プラスチックリサイクル推進(宇部ケミカル工場)

イ)生物多様性保全

・共生の森 森づくり活動への参加(堺工場)

・工場内環境セミナーの実施(堺工場)

・美祢農林水産事務所主催 水を守る森林づくり体験活動への参加(宇部ケミカル工場)

・アルゼンチンアリ(特定外来生物)の駆除や行政報告、事業所外への拡散防止対応を実施(宇部ケミカル工場)

②人的資本に関する取組み

当社グループは、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」を2030年のあるべき姿の実現に向けた最重要課題と位置づけ、多様な技術・知識・視点を融合させてイノベーションを生み出し、グローバルな事業拡大と新たな価値を創出する原動力とするとともに、グループ全体でウェルビーイングの向上に取り組んでいます。

(一)戦略

(a)人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針

当社は、スペシャリティ化学企業としてより一層の飛躍を目指しています。従来の企業風土から脱却し変革を進めるためには、多様な技術・知識・視点を融合させてイノベーションを生み出すことが不可欠と認識し、人財戦略を強化し、女性活躍推進をはじめ、外国人採用、専門性の高い人財のキャリア採用、シニア社員・障がい者、すべての社員がインクルーシブな環境で活躍できるための施策を推進しています。

(b)社内環境整備に関する方針

当社は、2024年度に全社員を対象にウェルビーイング向上を目的とした幸福度調査を実施し、結果の分析から社員のエンゲージメントを高めるための施策を検討しています。また、健康経営の推進の一環として、ストレスチェックを実施し、結果を各職場でフィードバックし、社員の働きやすさ向上に取り組んでいます。組織がより活性化するために、心理的安全性を重要な価値観と捉え、全社員を対象としたe-ラーニングや階層別研修に取入れています。また、ビジネスネームの利用や副業制度の整備を実施しました。

 

(二)指標及び目標

スペシャリティ化学への変革推進に向け、経営戦略と連動した人財戦略を定め、着実に実行していきます。

重点施策として、以下の4つを推進しています。

 

重点施策(2024年度目標)

進捗状況(2024年度実績)

人人財財のの育多成様に性関のす確る保方を針含む

1.女性の活躍推進(国内連結)

 女性社員比率  18%

 女性管理職比率  6%

1.女性の活躍推進(国内連結)

 女性社員比率  2023年度 15.0%
       ⇒ 2024年度 16.0%

 女性管理職比率 2023年度  4.6%
       ⇒ 2024年度  5.8%

2.キャリア採用、外国人採用(国内連結)

 キャリア採用比率(総合職)

         50%以上

 外国人採用      (総合職)

         複数名

2.キャリア採用、外国人採用(国内連結)

 キャリア採用比率(総合職)

             51.3%

 外国人採用      (総合職)

               4名

3.専門職制度、専門性の高いキャリア採用、シニア社員向け施策の充実

3.事業戦略に即した専門性の高い即戦力人財のタイムリーな採用、定年時評価に基づいたシニア制度

に社関内す環る境方整針備

4.働きやすく働きがいのある職場づくりと従業員満足度の向上

4.社内公募制度拡充、社内副業制度導入

 男性育休取得率 86.9%(国内連結)

         90.9%(UBE単独)

 健康経営 優良法人認定13社(国内連結)
      うち2社がブライト500認定、

      2社がネクストブライト1000認定

 

2025年度目標

 

グローバルに推進する主な取組み

KPI

2025年度

多様な人財の活躍

人財マネジメント、人財育成

一人当たりの人財投資額(UBE単独)

20万円

ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョンの推進

女性社員比率(国内連結)

17%

女性管理職比率(国内連結)

6.5%

障害者雇用率(UBE㈱/㈲リベルタス興産/㈱宇部総合サービス)

2.7%

エンゲージメントの向上

離職率(UBE単独)

1.1%以下

エンゲージメントスコア(UBE単独)

65.0

働きやすい職場作り

年休取得率(国内連結)

95%

総実労働時間(UBE単独)

1,900時間以下

男性育休取得率 取得日数20日以上(UBE単独)

30%

健康推進

喫煙率(国内連結)

22%以下

WFunによるプレゼンティーイズム判定(UBE単独)

 

推進している具体的な取組みは、以下のとおりです。

(a)人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する取組み

ア)女性の活躍推進・パイプラインの強化

当社グループは、女性活躍推進に特に力を入れており、管理職比率・社員比率の目標を設定し、積極的な登用・育成を通じ、あらゆる意思決定の場で活躍できる体制を構築しています。当社では、2024年度にマインドセットを目的に、管理職昇格前の女性社員を社外の異業種交流会に派遣しました。また、技術職の女性社員については社会課題でもある女性のSTEM(科学・技術・工学・数学)人財増加のため、「やまぐちダイバーシティ推進加速コンソーシアム」に参画するなど、教育機関や近隣企業と連携して育成に取り組んでいます。女性社員比率・管理職比率の向上のために、女性社員のパイプラインを整備し、研究開発部門・事業開発部門と連携し、即戦力となる経験豊かな女性キャリア採用に積極的に取り組んでいます。

イ)人財戦略推進に向けた取組み

ベーシック事業を取り巻く市場環境の急激な変化で、スペシャリティ化学企業への転換という大変革の時期に直面している当社では、社員が自らの職務に落とし込んで課題を特定し、スピーディーに行動・解決していく挑戦者になるための自己変革が必要であり、それを体現するモデルとして2024年度に「10人財」を定義しました。また、社員が自分自身のキャリアを自発的に考え自己開発ができるよう、当社ではキャリアオーナーシップを確立すべく、社内公募制を強化し積極的に実施しています。研究・知財人財面からは専門性の高いキャリア採用を強化することで、研究開発を加速させ、スペシャリティ化学の更なる飛躍を目指しています。

ウ)多様な正社員制度の導入

昨今、正社員と非正規雇用の労働者の働き方の二極化を緩和した、多元的な働き方の実現が求められています。その一環として、UBEでは、健常者・障がい者を問わず、多様な人財や働き方を受け入れ、心理的安全性が高く、各人が能力を十分に発揮できる職場環境を整備することを目的に、2024年度には職務・勤務地・労働時間を限定した「多様な正社員制度」の検討を行いました。福利厚生は原則として社員と同様とし、職務行動の評価に基づく賃金制度及び資格制度を策定しました。個人のペースに合わせた成長を支援し、正社員への転換も制度化しています。

 

(b)社内環境整備に関する取組み

ア)ウェルビーイングの向上

10人財・キャリアオーナーシップといった取組みにより活性化された人財を評価すべく、2024年度から新人事制度改革に着手しています。年齢や学歴に捉われず、職責の中での発揮能力の高さを評価できる制度や高度なスペシャリティを持つ人財を適切に処遇する制度の構築を目指しています。また、人財の確保が難しくなる中、経験豊かなシニア人財がより活躍できる環境を整備するため、定年延長の検討も進めています。

イ)健康経営の推進

当社グループでは、安心・安全・ウェルビーイングを実感できる健康経営を推進しています。グループ健康管理推進委員会で計画や重点項目を協議し、衛生管理者連絡会や産業医連絡会、産業保健看護職連絡会を通じて健康経営に携わる専門家が連携し諸施策を実行しています。

こうした取組みの効果もあり、2024年度の当社社員の健康経営認知度は9割を超えています。さらに当社並びに国内連結子会社の計13社が優良法人に認定され、うち宇部物流サービス㈱と㈱福島製作所の2社がブライト500、㈱ティーユーエレクトロニクスと㈱宇部総合サービスが新設のネクストブライト1000に認定されました。

当社ではプレゼンティーイズムを測定するツールとしてWFun*¹を導入し、仕事に最も影響している症状を把握し改善を行っています。その事例として、2024年度は「睡眠」「痛み」「眼」に着目し、睡眠時無呼吸症候群簡易検査や頭痛セミナー、安全衛生委員会における健康アドバイス等を実施しました。社員のヘルスリテラシー向上を目的とした取組みとしては、「男性と女性のホルモンから学ぶカラダと心の健康」のe-ラーニングを行い、多様な健康課題の理解を推進しています。健康保険組合と連携した取組みは、健康アプリ活用やスポーツジム費用補助による運動習慣定着を行い、自律的に健康増進に取り組める環境を整備しています。

*¹ WFun:健康問題による労働機能障害の程度を測定するための調査票

ウ)人権の尊重

当社グループは、企業が配慮すべき人権リスクについて、毎年リスク抽出・分析・予防・是正を行い、人権を尊重した活動に取り組んでいます。

UBEグループ人権指針のもと、グループ全体で人権教育を実施しています。2024年度は、グループ会社人事労務連絡会にて法改正時の周知・対策不足による人権侵害リスクを討議しました。また、人権週間に合わせて当社グループ全体でe-ラーニングを実施しました。

社外活動では、当社は「国連グローバル・コンパクト」に署名し、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパンにおける「ヒューマンライツデューディリジェンス分科会」及び「人権教育分科会」に参加しました。宇部地区においては、宇部・山陽小野田地区企業人権教育連絡協議会の常任幹事企業として、地域近隣企業と連携し人権啓発活動に取り組んでおり、障がい者への合理的配慮の義務化、LGBTQへの理解増進、介護を理由とした不利益な扱い防止に向けた3テーマを取り上げ、自社だけでなく地区全体で人権尊重の取組みを進めています。

 

当社グループは、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」を推進しながら、働きやすく働きがいのある職場環境づくりとウェルビーイングの向上を重視した取組みを継続していきます。