人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,243名(単体) 7,882名(連結)
-
平均年齢42.9歳(単体)
-
平均勤続年数16.0年(単体)
-
平均年収7,560,114円(単体)
従業員の状況
5【従業員の状況】
(1)連結会社の状況
|
2024年3月31日現在 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
機能品 |
661 |
樹脂・化成品 |
1,914 |
機械 |
1,809 |
その他 |
1,745 |
全社(共通) |
1,753 |
合計 |
7,882 |
(注)1.従業員数は就業人員数です。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない当社化学工場に所属している人員及び研究開発人員1,394名、管理部門に所属している人員359名です。
(2)提出会社の状況
|
|
|
2024年3月31日現在 |
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
2,243 |
42.9 |
16.0 |
7,560,114 |
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
機能品 |
155 |
樹脂・化成品 |
196 |
その他 |
139 |
全社(共通) |
1,753 |
合計 |
2,243 |
(注)1.従業員数は就業人員数です。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない当社化学工場に所属している人員及び研究開発人員1,394名、管理部門に所属している人員359名です。
(3)労働組合の状況
当社グループ(当社及び連結子会社)従業員の大多数が加入するUBE労働組合は、会社と円満な労使関係を維持しています。上部団体としては化学総連に加盟しています。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
当連結会計年度における多様性に関する指標は以下のとおりです。
提出会社
管理職に占める 女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の 育児休業取得率(%) (注)2,3 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1,4 |
||
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うちパート・ 有期雇用労働者 |
||
4.8 |
107.2 |
78.2 |
79.2 |
57.9 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.男性労働者の育児休業取得率は、当事業年度中に子が生まれた男性従業員(育児休業の対象となる男性従業員に限る)の数(a)に対する同年度中に新たに育児休業をした男性従業員数(b)の割合(b/a)の算式で計算しています。(b)には、当事業年度以前に子が生まれたものの、当該年度には取得せずに、当事業年度になって新たに取得した男性従業員が含まれるため、取得率が100%を超えることがあります。
4.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、主に以下の理由が挙げられます。
①正規雇用労働者・有期雇用労働者とも上位層に女性従業員が少ないため差異が生じています。なお、継続的に女性従業員の採用・登用を推進しています。
②正規雇用労働者は女性従業員が交替勤務に入っていないため、交替勤務手当・深夜手当の差が大きく生じています。
連結子会社
名称 |
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||||
全労働者 |
正規雇用 労働者 |
|
全労働者 |
うち 正規雇用 労働者 |
うち パート・ 有期雇用 労働者 |
|
||
UBEマシナリー㈱ |
1.7 |
63.2 |
- |
(注)2,3 |
78.3 |
80.0 |
56.8 |
(注)5 |
宇部物流サービス㈱ |
5.3 |
100.0 |
- |
(注)2,3 |
77.2 |
84.7 |
44.0 |
(注)6 |
㈱宇部総合サービス |
11.1 |
0.0 |
- |
(注)2,3 |
70.6 |
77.1 |
55.0 |
(注)7 |
宇部エクシモ㈱ |
4.0 |
100.0 |
- |
(注)2,3 |
73.9 |
76.2 |
82.6 |
(注)8 |
宇部フィルム㈱ |
6.5 |
120.0 |
- |
(注)2,3 |
76.4 |
86.9 |
60.6 |
(注)9 |
㈱エーピーアイコーポレーション |
5.7 |
- |
72.7 |
(注)2,3 |
75.5 |
75.2 |
77.8 |
(注)10 |
㈱ティーユーエレクトロニクス |
4.2 |
100.0 |
- |
(注)2,3 |
60.0 |
58.9 |
100.5 |
(注)11 |
㈱福島製作所(注4) |
8.7 |
- |
100.0 |
(注)1,3 |
- |
- |
- |
(注)12 |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.男性労働者の育児休業取得率は、当事業年度中に子が生まれた男性従業員(育児休業の対象となる男性従業員に限る)の数(a)に対する同年度中に新たに育児休業をした男性従業員数(b)の割合(b/a)の算式で計算しています。(b)には、当事業年度以前に子が生まれたものの、当該年度には取得せずに、当事業年度になって新たに取得した男性従業員が含まれるため、取得率が100%を超えることがあります。
4.㈱福島製作所の「管理職に占める女性労働者の割合」と「男性労働者の育児休業取得率」は、2023年12月時点の実績です。
5.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、主に以下の理由が挙げられます。
①正規雇用労働者は、上位層に女性従業員が少ないため。
②パート・有期雇用労働者は、雇用形態(所定労働時間差)により差異が生じるため。
6.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、主に以下の理由が挙げられます。
①正規雇用労働者は、男性管理職が多いため。
②パート・有期雇用労働者は、女性従業員よりも男性従業員に相対的に賃金が高い嘱託社員が多いため。
※同一コース同一等級であれば、男女間の賃金格差はありません。
7.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、主に以下の理由が挙げられます。
①正規雇用労働者は、上位層に女性従業員が少ないこと及び交替勤務に女性従業員がいないため。
②パート・有期雇用労働者は、女性従業員比率の高い職種の賃金が低めであるため。
8.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、主に以下の理由が挙げられます。
①賃金が高い管理職層に占める女性従業員の割合が低いため。
②深夜時間帯の業務に従事する女性従業員がいないため。
9.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、主に以下の理由が挙げられます。
①賃金が高い管理職層に占める女性従業員の割合が低いため。
②女性従業員が交替勤務に入っていないことにより、交替勤務手当・深夜勤務手当の差が生じるため。
10.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、主に以下の理由が挙げられます。
①正規・非正規雇用労働者の両方で上位層の女性従業員割合が低いため。
②女性従業員が交替勤務に入っていないことにより、交替勤務手当・深夜勤務手当の差が生じるため。
11.労働者の男女の賃金の差異が生じている理由として、正規雇用労働者は主に上位層に女性従業員が少ないことにより、差異が生じています。
12.女性活躍推進法における公表の対象ではないため、記載を省略しています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりです。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)サステナビリティ全般
①ガバナンス
当社グループのサステナビリティの推進は、企業の経営そのものと捉えています。スペシャリティ化学を中核とする企業グループとしてのパーパスを全うするため、経営資源を効果的に活用し、社会に新たな価値を創出することで持続的成長を図ります。その礎となる持続可能な社会の実現に向けて、「UBEグループサステナビリティ基本指針」をグループ全ての役員・従業員に徹底させるとともに、「成長」「環境」「社会」「経営」それぞれのマテリアリティ(重要課題)を特定し、その解決に積極的に取り組んでいます。
2024年4月より、サステナビリティの個別課題を検討し、対策を立案する各専門委員会を統括・俯瞰する経営会議として、社長を委員長、サステナビリティ推進部担当役員を副委員長とする「サステナビリティ委員会*」を設置し、当社グループのサステナビリティ活動を推進するとともに、取締役会がその活動状況を監督しています。サステナビリティ委員会の委員は、経営会議(一般)メンバーとし、事務局はサステナビリティ推進部が担当し、原則として年に2回開催します。業務執行に関わるサステナビリティ関連のリスク及び機会については、リスク管理委員会と連携して取り組んでおり、「③リスク管理」に記載しています。
*サステナビリティ委員会は、「UBEグループサステナビリティ基本指針」に基づき、グループサステナビリティに関する方針や中長期計画及び年度計画を策定するとともに、全社課題の抽出とマテリアリティの特定を含む対応方針を策定します。サステナビリティの各マテリアリティ(重要課題)を担当する専門委員会は、サステナビリティ委員会の下部委員会として、全社方針に基づき各マテリアリティの解決に向けた諸施策を自ら立案・実施し、取組みを進めています。
②戦略
サステナビリティに関する戦略については、長期ビジョン「UBE Vision 2030 Transformation」に基づき、「UBE Vision 2030 Transformation~1st Stage~」に統合されています。「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」の欄をご参照下さい。
③リスク管理
当社では、取締役会決議にて制定した「内部統制システム構築の基本方針」に基づき、リスク管理規程を定め、当社グループ全社を対象にしたリスクマネジメント制度を確立しています。本制度では、当社グループのリスクマネジメントに関する業務を統括・推進するために取締役、執行役員の中から社長が指名するチーフ・リスク・オフィサー(以下CROという)を選任し、CROを補佐しリスクマネジメントの事務局となるリスク管理部を設置しています。
当社グループ全体に影響を及ぼす重要なリスクについては、リスク管理委員会に報告、審議した後、経営会議に付議し、リスクの認定と管理方針や対策の有効性等を審議します。また、取締役会は、その審議内容について、定期的に報告を受けることで監督しています。この重要(重大)なリスクに関しては、戦略リスクとオペレーショナルリスクに分類し、リスクテーマごとに「リスクテーマ役員」を定め、当該役員が全社俯瞰的な観点から当該リスクやその対策の有効性を評価し、対策の実施部署に対して次年度のリスク対策等を指示・指導を行う体制を整備しています。
これらの全社的リスクマネジメントを通じ、当社グループにおけるリスクを低減し、リスクが顕在化したときには、その被害を最小化し、拡大を防止するとともに、経営層がリスクを把握の上、適切な指示や資源投下等の経営判断ができる体制を構築・維持することによって、当社グループの持続的成長と企業価値の向上に取り組んでいます。
2023年度は、グループ会社のリスク管理監査等を通じた管理強化、適切なリスクの選定、変化する社内外の経営環境に応じたリスクの見直し、リスク対策の有効性を評価する基準を新たに導入するなど、リスク管理の質向上を図りました。
④指標及び目標
地球環境問題等の当社グループが抱える諸リスク、メガトレンド、社会の持続的な発展に向けたグローバルなコンセンサス、環境負荷低減に貢献する当社グループの技術力等を総合的に勘案し、当社グループの持続的な成長に重要な影響を与えるマテリアリティ(重要課題)を特定し、重点的に取り組んでいます。また、GHG排出量の多い企業として、最も重要なリスクは「環境」であるとの認識のもと、GHG排出量削減への能動的な取組みと環境貢献型製品・技術を一層拡大することで、環境リスクを低減させるだけでなく、リスクを機会に転じさせることを目指しています。
(2)サステナビリティに関する取組み
①気候変動への取組みとTCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への対応
カーボンニュートラルを含む地球環境問題への対応は当社グループにとって大きな課題であり、中期経営計画「UBE Vision 2030 Transformation~1st Stage~」においても、スペシャリティ化学の成長と地球環境問題への貢献については一体のものとして捉え、当社グループの持続的な成長及び企業価値向上にとって最重要課題であると認識しています。
この地球環境問題の課題解決を機会(チャンス)と捉え、スペシャリティ化学の企業グループとしてグローバルに持続的成長を図っていきます。
(一)ガバナンス
当社グループでは、地球環境問題に関する課題を把握し、対策を講じる地球環境問題対策委員会を設置しています。社長が議長を務める経営会議(サステナビリティ委員会)は、地球環境問題対策委員会から報告を受けるとともに活動計画や重要課題を審議し、統括・指示を行い、継続的に対策の進捗状況を確認しています。また、重要事項については取締役会に定期的に報告され、取締役会が適切に監督しています。
(二)戦略
気候変動対応による低炭素・脱炭素社会への移行を前提に、2030年以降の考えられる姿(シナリオ)を複数検討し、それぞれのシナリオに沿って当社グループのリスク及び機会(チャンス)を分析し、必要とされる戦略を策定しています。
移行シナリオとして2℃シナリオと4℃シナリオの2つ、及び物理シナリオを検討・作成し、それぞれのシナリオにおける当社グループのリスク及び機会を分析しています。その結果、それぞれのシナリオにおいて、顕在化が想定されるリスクによる影響は免れられないものの、同時に顕在化が想定される機会を取り込むことによって、持続的な企業価値の向上が可能であることを確認しました。
シナリオ分析の検討ステップ
・各事業がどのようになるか、自家発電の操業予測を含めてシナリオごとに検討
・各シナリオの検討結果を基に当社グループとしての将来を分析
・2050年を見据えた、2030年におけるレジリエンス(強靭化)を有する長期戦略を策定
上記のシナリオ分析の結果、2030年近傍の財務的影響度の大きいものについてまとめたものが次のとおりです。
(三)リスク管理
当社グループでは、気候変動対応を、リスク情報の一元管理や対策の実施状況等のモニタリングで活用しているリスク管理システムに登録し、管理しています。リスク管理システムに登録されたリスクは、それぞれの影響度に応じて経営リスク、重要リスク、ミドルリスク、マイナーリスクに分類され、経営リスクと重要(重大)リスクは、経営会議で審議された後、具体的な戦略・施策へ反映されます。
気候変動対応は、地球環境問題として経営会議(サステナビリティ委員会)で審議された内容が取締役会に定期的に報告され、取締役会が適切に監督しています。それらの過程で、当社グループ全体の気候変動に関するリスクとして識別・特定され、サステナビリティ推進部担当役員を委員長とした全社的横断組織の地球環境問題対策委員会にて、対策及び取組み方針等が立案・実施されます。
(四)指標及び目標
当社グループは、地球環境問題への取組みに関する2030年度の目標を下記のとおり定めています。
温室効果ガス(GHG)排出量 |
50%削減(2013年度比) |
集計範囲 |
連結対象会社の主要事業所等のScope1&2 |
環境貢献型製品・技術の連結売上高比率 |
60%以上 |
当社グループは、2030年目途に国内のアンモニア生産を停止することを検討するとともに、スペシャリティ化学へ事業転換を図ることによって、上記のGHG排出量削減目標を達成できる見込みです。
なお、2023年度のGHG排出量は、省エネ活動等の取組みにより362万トンとなりました。これはUBE三菱セメント㈱へ移管されたセメント関連事業を除いて集計したものであり、同範囲で集計した2013年度と比較して23%のGHG排出量削減となっています。また、2023年度の環境貢献型製品・技術の連結売上高比率は47%となりました。
(五)カーボンニュートラルに向けたロードマップ
当社グループは2021年4月26日に、「UBEグループ 2050年カーボンニュートラルへの挑戦」を宣言しました。自らの事業活動から排出されるGHGの実質排出ゼロに挑戦するとともに、環境に貢献する製品・技術に関わる研究開発のイノベーションを実用化することにより、社会全体のカーボンニュートラルに貢献していくことを目指します。
(a)GHG排出量の削減
生産活動における徹底した省エネ推進・プロセス改善に継続的に取り組むとともに、再生可能エネルギー利用の最大化や化石資源利用の極小化等を推進します。
更に2050年のカーボンニュートラル達成には革新的な技術開発が不可欠であることから、中長期的な視野で、他社等との協業を含めた原料の非化石化やCO2利活用技術の研究開発・実用化にも取り組みます。
(b)環境貢献型製品・技術の開発
環境貢献型製品・技術の開発を推進し、より多くの取引先に提供することで、当社グループ及び社会全体のカーボンニュートラルへの貢献を目指します。当社グループでは、ISO14001:2015改訂版をもとにガイドラインを策定し、環境貢献型製品・技術を定義しています。
(六)2023年度の取組み実績
(a)SBT*¹認証を取得
2023年11月に当社グループのサプライチェーン全体での2030年度におけるGHG排出量削減目標について、認定機関であるSBTイニシアチブ*²(以下「SBTi」)より、その基準及び推奨事項への適合認定を受け、特に当社グループのScope1&Scope2のGHG排出量削減目標は、地球の気温上昇を産業革命前と比べて1.5℃に抑える取組みに整合することが確認されました。
当社グループでは気候変動を、地球規模の深刻な緊急の課題であると同時に、グループの持続可能な事業運営を脅かすリスクとして捉えています。今回の認定を受け当社グループでは、バリューチェーン全体でのGHG排出量の削減を一層推進していきます。
■目標の概要
企業のGHG排出量削減に関する目標は、SBTiの定量的、定性的基準及び目標検証プロトコルに従って評価され、全ての適用要件に適合するものが認定されます。今回、認定を受けた2件の概要は以下のとおりです。
|
基準年 |
目標年 |
当社グループ 数量目標値 |
SBTi 目標値(下限) |
Scope1&2*³ |
2021年 |
2030年 |
45% |
42% |
Scope3*³ |
2021年 |
2030年 |
25% |
25% |
Scope3の削減対象範囲は、「購入した製品・サービス」、「販売した製品の廃棄」」及び「投資(持分法
適用会社等のScope1&2GHG排出量の出資比率分)」とします。
*¹ SBT(Science-Based Targets):パリ協定が求める水準と整合した、企業が設定するGHG排出量削減目標
*² SBTi(Science-Based Targets Initiative):2030年までの排出量半減及び2050年までのネットゼロ排出量の達成に向けた企業の取組みを加速させることを目標にしており、最新の気候科学に基づいた野心的な排出量削減目標の設定を企業に促す国際的な団体。
*³ Scope1:事業者自らによるGHGの直接排出(燃料の燃焼、工業プロセス)
Scope2:他社から供給された電気、熱・蒸気の使用に伴う間接排出
Scope3:事業者自らによる排出を除いた、事業者のバリューチェーンの上流から下流に至る全ての関連する排出
(b)環境製品ブランド「U-BE-INFINITY™」をリリース
当社グループは2024年4月に、環境製品ブランド「U-BE-INFINITY™」を立ち上げました。当社グループが展開する「環境貢献型製品・技術」のうち、特に優れた環境貢献を示す製品・技術に対して当ブランドを付与することで、対象となる製品・技術の付加価値を高めます。
ブランド名には、「当社はステークホルダーと共に無限(INFINITY)な社会発展を実現する」という思いを込めています。また、ロゴマークでは、地球環境問題の解決のため、現状に決して満足せず変化を続けていく決意を様々な色で表現しています。
また「U-BE-INFINITY™」は、GHG排出量の削減によるカーボンニュートラルへの貢献、再生材・バイオマスの利用等による省資源化やリサイクルの簡易化に資する製品及び技術等を対象としたブランドで、以下製品を展開していく予定です。
■対象となる開発品や製品・技術について(予定)
サステナブルカプロラクタム |
ISCC PLUS認証(国際持続可能性カーボン認証)を受けた、サステナブル原料から製造したカプロラクタム |
バイオベースナイロン |
植物由来原料を利用したナイロン |
マテリアルリサイクルナイロン |
マテリアルリサイクル素材(PCR*¹、PIR*²ナイロン/フィラー)を原料として利用するナイロン |
リサイクラブルナイロン |
マルチマテリアルリサイクルに貢献するナイロンベースの相溶化樹脂 |
バイオコンポジット |
CO2排出量を削減する木質由来バイオマスを高配合した石化由来代替材料 |
*¹ PCR(post-consumer recycling):市場で使用済みの製品を再資源化するリサイクル手法
*² PIR(post-industrial recycling):工場から排出される工程端材等を再資源化するリサイクル手法
(c)一次サプライヤーとのエンゲージメント
当社は2023年5月に、主要原材料における主な一次サプライヤー各社とのエンゲージメントの第一歩として、地球環境問題への取組みに関するアンケート調査を実施しました。その結果、一次サプライヤー各社の取組みの実態を把握するとともに今後の課題の抽出を行いました。当社は、今後もこの活動を通じて一次サプライヤーの協力を得つつ、サプライチェーン全体の地球環境問題への貢献に努めていきます。
(d)循環型社会(サーキュラーエコノミー)への貢献
ISCC PLUS認証を取得
ISCC PLUS認証は持続可能なサプライチェーンを実現し担保するための国際認証です。当社グループでは、以下のグループ会社において、バイオマスや再生由来等の原料をマスバランス方式*¹によって割り当てられたISCC PLUS認証製品の製造・販売に取り組んでいます。
・UBE CORPORATION EUROPE S.A.U.
・UBEエラストマー株式会社 本社、千葉工場
・THAI SYNTHETIC RUBBERS COMPANY LIMITED Rayong Factory
・台湾宇部股份有限公司*²
*¹ バイオマス原料や再生由来等の原料と、それ以外の原料が混合される場合に、投入量の割合に応じて製品の一部を「バイオマス原料や再生由来等の原料100%で製造した」とみなす方式で、ISCC PLUSシステムで採用されています。
*² トレーダー認証取得により、ISCC PLUSで認められる全ての製品の取り扱いが可能です。
(e)水資源の重要性についての確認
当社グループの事業にとっての水資源の重要性を再認識した上で、WRI Aqueduct(世界資源研究所が提供する世界の水リスクを評価するツール)等の情報を基に、主要事業拠点における水リスクの状況を把握・分類し、各拠点での事業が高リスクと判断される水源に過度に依拠していることはないということを確認しました。また、タイ及びスペインの拠点においては、2030年以降に水ストレスが上昇する可能性に備えるため、生産量当たりの水使用量の削減率や水リサイクル率の目標を設定し、各種対応を進めています。
(f)生物多様性保全上重要な地域との近接性の確認
IBAT(Integrated Biodiversity Assessment Tool)や主要事業拠点の情報を基に、各拠点の自然保護地域や生物多様性の保全上重要な地域との近接性を確認し、影響を与える可能性とその程度を継続的に確認しています。
・ラムサール条約対象地への隣接はありません。
・宇部地区が接する海水面は、IUCN(国際自然保護連合)の保護地域管理カテゴリー(IUCN management category)のうち、管理カテゴリーⅥに該当します。
・宇部地区が接する海水域は、国の規制から漁業権設定を受けています。
・宇部藤曲地区が隣接する厚東川河口域は、KBA(生物多様性の保全の鍵となる重要な地域、周防灘、厚東側河口域)となっており、環境省が認定する全国の生物多様性の観点から重要性の高い湿地500カ所の一つとなっています(No.400 厚東川・有帆川・厚狭川河口(塩性湿地,河川,干潟,汽水域))。また、環境省は、厚東川河口干潟を、“生物多様性の観点から重要度の高い海域”(No.15805)としています。
なお、当社からこれらの水域への汚染物質の直接排出はありません。
(g)2023年度のその他の取組み
ア)海洋プラスチックごみ問題
・近隣企業と合同で清掃を実施(堺工場)
・ペットボトルの水平リサイクル処理検討(UBEマシナリーグループ)
・修養団宇部市連合会主催 年末街頭清掃への参加(宇部ケミカル工場)
・廃棄物保管場所等のパトロール(3カ月に1回)(宇部ケミカル工場)
・プラスチックリサイクル推進(宇部ケミカル工場)
イ)生物多様性保全
・共生の森 森づくり活動への参加(堺工場)
・工場内環境セミナーの実施(堺工場)
・美祢農林水産事務所主催 水を守る森林づくり体験活動への参加(宇部ケミカル工場)
・アルゼンチンアリ(特定外来生物)の駆除(行政報告)。事業所外への拡散防止対応(駆除)を実施(宇部ケミカル工場)
②人的資本に関する取組み
当社グループは、「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」を2030年のあるべき姿の実現に向けた最重要課題と位置づけ、多様な技術・知識・視点を融合させてイノベーションを生み出し、グローバルな事業拡大と新たな価値を創出する原動力とするとともに、グループ全体でワークエンゲージメントの向上に取り組んでいます。
(一)戦略
(a)人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針
当社は、スペシャリティ化学を中核とする事業構造への転換を図っています。従来の企業風土から脱却し変革を進めるためには、多様な技術・知識・視点を融合させてイノベーションを生み出すことが不可欠と認識し、女性活躍推進をはじめ、専門性の高い人財のキャリア採用、シニア社員制度改定による働きがいの向上、障がい者の職域拡大等の施策を推進しています。
(b)社内環境整備に関する方針
当社は、年齢・性別・国籍を問わず全ての従業員一人ひとりが、働きやすく働きがいのある職場環境であると実感できるよう、独自施策の考案・拡充を進めています。例として、ストレスチェックの結果を活用し、ポジティブメンタルヘルス、心理的安全性の向上といった、社員、組織の両面に働きかける施策を実施、ワークエンゲージメント、組織パフォーマンスの向上を推進しています。
(二)指標及び目標
スペシャリティ化学への変革推進に向け、経営戦略と連動した人財戦略を定め、着実に実行していきます。
重点施策として、以下の4つを推進しています。
|
重点施策(2024年度目標) |
進捗状況(2023年度実績) |
人人財財のの育多成様に性関のす確る保方を針含む |
1.女性の活躍推進(国内連結) 女性社員比率 18% ※ 女性管理職比率 6% |
1.女性の活躍推進 女性社員比率 2022年度 15.0% 女性管理職比率 2022年度 4.1% |
2.キャリア採用、外国人採用(国内連結) キャリア採用比率(総合職) 50%以上 外国人採用 (総合職) 複数名 |
2.キャリア採用、外国人採用 キャリア採用比率(総合職) 36.1%(国内連結)、25.7%(UBE単独) 外国人採用 (総合職) 7名(国内連結)、2名(UBE単独) |
|
3.専門職制度、専門性の高いキャリア採用、シニア社員向け施策の充実 |
3.事業戦略に即した専門性の高い即戦力人財のタイムリーな採用実施、シニア社員制度改定(キャリア活用シート・目標管理制度導入) |
|
に社関内す環る境方整針備 |
4.働きやすく働きがいのある職場づくりと従業員満足度の向上 |
4.社内公募制度拡充、社内副業制度検討着手 ライフサポート休暇・キャリア相談室新設 男性育休取得率 99%(国内連結) 107%(UBE単独) 健康経営 2022年度 優良法人認定8社 |
※これまで数値目標としていた15%を前倒しして達成したことにより、新たな数値目標を設定しています。
推進している具体的な取組みは、以下のとおりです。
(a)人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する取組み
ア)女性の活躍推進
当社グループは、女性活躍推進に特に力を入れており、管理職比率・社員比率の目標を設定し、積極的な登用・育成を通じ、あらゆる意思決定の場で活躍できる体制を構築しています。2023年度はグループ各社と当社人事担当役員双方による意見交換・研修会を実施し、働きやすく働きがいのある職場環境のためアクションプランを設定しました。当社グループが一体となって様々な取組みを推進しており、例として、男性育休取得率は当社グループ全体で99%に達し、男性社員が育児に関わる時間が増加することによって、女性の職場での活躍にも寄与しています。また、当社では家族の記念日等のライフイベントや育児、不妊治療、ボランティア活動等のためのライフサポート休暇を設定し、社員の積極的利用を促しています。そのほか社内公募制やキャリア相談室を設置し、更に2023年度には、社内副業制度の設計に着手する等、全ての社員の活躍推進を積極的に支援しています。
イ)専門性の高い人財の採用とシニア社員向け施策の充実
当社グループでは、人々の生命と健康、そして豊かな未来社会に貢献するために、スペシャリティ化学の会社として多様な個性を持つ人財の採用に取り組んでいます。計画的に新卒採用及びキャリア採用を実施し、外国人採用も積極的に進めています。
とりわけ、経営戦略として掲げるスペシャリティ化学の強化実現に向け、事業戦略に即した専門性の高い即戦力人財をタイムリーに獲得すべくキャリア採用を強化しています。
シニア社員向け施策の面では、2023年度にシニア社員制度を改定しました。改定内容は透明性を重視し、期待役割の明確化・認識共有から目標設定をする面談制度・実績重視の評価制度を取り入れています。特に期待役割では、高度な専門能力を発揮するスペシャリストや、若手社員が支援を必要とする中長期的重要案件を担う特命案件等6種を明確化し、シニア社員がもつ個の力を生かす体制とともにリスキリング(自己啓発)支援を通じ、更なる自己実現を目指す仕組みとなっています。
ウ)キャリア開発支援
当社では、「キャリア開発シート」を年に1回作成し、上司との面談を通じて社員一人ひとりが自律的にキャリアプランを考える風土を醸成しています。また、「キャリア相談室」を設置し、キャリア相談員との面談を通じて仕事やキャリアにおける課題の解決を支援する仕組みづくりを行っています。更に、社内公募を定期的に実施することで、業務の垣根を越えた新たな成長の場を提供し、また社内副業制度の検討に着手しました。
今後も、一人ひとりの個性や志向を尊重しながら、社員が自らキャリアを描きその実現に向け成長できる環境を提供し、個人の能力や創造性を活かした組織パフォーマンスの向上に繋げていきます。
(b)社内環境整備に関する取組み
ア)ワークエンゲージメントの向上
当社は、重要なステークホルダーである社員と経営層の対話を積極的に行っています。各種アンケートを通じてエクイティ実現のためのニーズを把握し、フィードバックを行うとともに、スピード感を持って施策に反映しています。また、社員と経営層が直接対話をしてUBEのありたい姿について直接意見を交わし、共感の深化を進めています。2023年度は、ストレスチェックの指標を活用した分析に加え、プレゼンティーズム(何らかの健康問題によって業務効率が落ちている状況)を測定するWFun*¹やK6*²を継続実施し、外部EAP(従業員支援プログラム)と連携した対話型ポジティブメンタルヘルスワークショップを行い、組織パフォーマンスと社員のワークエンゲージメントの向上を推進しました。今後は、社員一人ひとりのモチベーション向上がワークエンゲージメントに直結するよう、若手社員の抜擢・育成強化、キャリア形成の選択肢拡充、自己啓発を通じた学びの機会を提供するといった施策を進めていきます。これら施策の充実は、キャリアオーナーシップの体制構築の基盤となり、2024年度以降のワークエンゲージメント向上の取組みにつながると考えています。
*¹ WFun:健康問題による労働機能障害の程度を測定するための調査票
*² K6 :こころの健康状態を測定するための質問票
イ)健康経営の推進
当社グループは、中長期的企業価値の向上を目指し、疾病管理のみならず健康維持・増進への投資を実施し、健康経営の浸透と定着を図っています。当社では、自律的な健康管理と心身ともに健やかかつ働きやすい職場環境整備のため、健康管理アプリの導入、ヘルスリテラシー向上のためe-ラーニングの実施、3分健康アドバイスの発信、「健康経営宣言」「健康経営スローガン募集」による労使一体活動等を行っています。また、各職場の自発的な健康増進支援のため、職制上司向けに定期的な健康情報提供を行っています。
更に、近年は当社グループ全体の健康経営を積極的に推進しており、2023年度は健康経営度調査に申請した14社全てが優良法人に認定、うち宇部物流サービス㈱と㈱福島製作所の2社がブライト500に認定されました。
ウ)人権の尊重
当社グループは、「人権の尊重」を企業活動の基本に据えています。国連「ビジネスと人権に関する指導原則」に準拠して「UBEグループ人権指針」を定め、企業としての社会的責任を果たします。
当社グループ全体での人権教育推進体制を整え、継続的に人権教育を実施し、当社グループの全役員・社員が人権について正しい理解と認識を持ち、あらゆる事業活動において一人ひとりが尊重されるよう取り組んでいます。2023年度は人権週間に合わせて当社国内グループ全体でe-ラーニングを実施し、「ビジネスと人権」「人権デューディリジェンスとUBEの取組み」について学びました。
また、人権デューディリジェンスの取組みとして、企業活動による人権に対する負の影響を特定し、それを防止、軽減する活動を進めています。行動計画に基づいて2024年までにPDCAを実施し、2025年以降はそのサイクルを回して継続的に取り組んでいきます。
これまでの取組みにより、働きやすい環境は整いつつあります。今後も「ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン」を推進しながらも働きがいとワークエンゲージメントの向上を重視した取組みを行っていきます。