事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
-
利益率
最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています
| セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
|---|---|---|---|---|---|
| (単一セグメント) | 8,360 | 100.0 | 1,649 | 100.0 | 19.7 |
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の子会社及び関連会社)は、当連結会計年度末現在、当社と連結子会社2社及び持分法適用関連会社1社で構成されており、「デジタルトラスト事業」を主たる業務としております。
デジタルトラストとは、さまざまなモノがインターネットに繋がりあらゆるプロセスがデジタル化される社会において、「ヒト」「モノ」「コト」の正当性・完全性・真正性などを証明しデジタル社会の信頼を支えるサービスです。
2025年4月より、事業セグメントの名称を「トラストサービス事業」から、より広範なデジタル社会での信頼の基盤を意味する「デジタルトラスト事業」に変更しております。この変更はセグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
トラストサービスという名称は、近年、PKI(公開鍵基盤)を用いたサービスを指す用語として認識されるようになってきているため、「プラットフォームサービス」を含む当社グループの事業全体を表現する名称(事業セグメントの名称)に見直しました。これに伴い、2025年4月より、従来の「認証・セキュリティ」から「トラスト」にサービス区分の名称を変更しております。
「デジタルトラスト事業」を構成する主要なサービスの内容は、下記のとおりであります。
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セグメント |
サービス区分 |
主なサービスの内容 |
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|
報告 セグメント |
デジタルトラスト事業 |
トラスト セキュリティ) |
公開鍵基盤(PKI)技術(*1)によって以下を実現 ●本人確認サービス、電子署名(*2)用証明書、リモート署名サービスにより、本人が実在し同一であることや電子文書が改ざんされていないこと、署名が真正に成立していることを証明 ●デバイス証明書管理サービスにより、信頼できるデバイスであることを証明 ●EV SSL/TLS証明書(*3)(*4)により、Webサイトの運営組織が実在することを証明 |
|
プラットフォーム (旧 Linux/OSS 及び旧 IoT) (*5)(*6)(*8) |
ベンダーフリーでオープンスタンダードな技術と長期サポートにより以下を実現 ●LinuxOSに代表されるオープンソースを活用したエンタープライズ向けサービスでは、OS(*7)からシステム監視、システムバックアップ等の製品を提供し、ITインフラが正しく動作することを支援 組込みLinuxと電子認証の技術を融合し以下を実現 ●IoT機器の脆弱性の低減や脅威への対策、更新ソフトウエアを安全に配信できる仕組みなど、IoT機器のライフサイクルを通して、安心・安全に利用できる仕組みを提供 ●組込み向けのOSS技術についても、システムが安定して正しく動作することを支援 |
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それぞれのサービスには3つの取引形態があります。
・ライセンス
主に自社の製品(Linux/OSS製品など)を提供
・プロフェッショナルサービス
製品のカスタマイズや導入支援、セキュリティコンサルティングなどを提供
・リカーリングサービス(継続的な契約数を増加させていくことで収益の向上が見込まれるもの)
電子認証サービスや自社製品のサポートサービスなどを提供
<デジタルトラスト事業の特長>
(1) トラストサービス(旧 認証・セキュリティサービス)
①電子認証サービス
当社グループは、世の中の大きな流れであるデジタルトランスフォーメーションの中でもビジネスプロセスのデジタル化において特に重要となる本人確認のデジタル完結ならびに、契約の電子化を含む電子文書の真正性確保を実現するための電子署名、eシール(*10)、タイムスタンプ(*11)などを含む包括的な電子認証サービス「iTrust」を提供しております。
「iTrust」は、犯収法(*12)などで求められる本人確認をデジタル完結する「iTrust本人確認サービス」、電子契約(*13)などでの電子署名で用いる「iTrust電子署名用証明書」、証書等の組織が発行する電子文書の発行元である組織の実在性や正当性を証明する「iTrust eシール用証明書」、契約や書面の電子化で求められる真正性を保証する「iTrustリモート署名サービス」から構成されております。
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サービス |
内容 |
|
iTrust本人確認サービス |
主務大臣認定を取得し、犯収法に対応したオンラインでの本人確認や現況確認を実現するクラウドサービスです。 |
|
iTrust電子署名用証明書 |
書面の電子化や電子契約のための信頼性の高い電子署名用証明書です。 |
|
iTrust eシール用証明書 |
証書等の組織が発行する電子文書の発行元を証明し、なりすましや改ざんを抑止する組織向けの電子証明書です。 |
|
iTrustリモート署名サービス |
書面の電子化や電子契約で求められる長期にわたる真正性を保証する長期署名に対応したクラウドサービスです。日本情報経済社会推進協会の審査に合格し、JIPDECトラステッド・サービスに登録されております。 |
②デバイス証明書管理サービス
当社グループが提供しているデバイス証明書管理サービス「サイバートラスト デバイスID」は、デバイス証明書を使い、あらかじめシステム担当者が許可したPCやスマートフォンなどのデバイスだけを社内ネットワークにアクセスできるようにするサービスです。
昨今のワークスタイル変革に伴って、スマートデバイスやクラウドを利用するテレワークが一般化し、いつでもどこからでも情報資産にアクセスでき業務を遂行できる環境が必須の要件になっています。同時に、リモートアクセス環境の安全を担保して業務データの情報流出を防ぎ不正アクセスから守るためのセキュリティ対策は、企業のシステム担当者にとっての重要な課題になっています。当社グループでは、「ユーザー認証」に「デバイス認証」を加えることで、強固な多要素認証環境を作り上げ、また、システム担当者が遠隔から管理、運用できるサービスにより、管理の負担や人的コストの削減を可能にします。
③パブリック証明書サービス
当社グループは、電子認証局(*9)を国内に持つ電子認証事業者として、SSL/TLS証明書「iTrust SSL/TLS サーバー証明書」(2025年6月にSureServerからブランド名を変更)を提供しております。当社グループが提供する「iTrust SSL/TLS サーバー証明書」はSSL/TLS証明書として3種の認証レベルが存在するうち、EV証明書とOV証明書を提供しております。EV証明書は、審査レベルが最も高く、ドメインの所有組織確認と対象組織の実在性審査を実施するEV証明書で、ブラウザ上で安全なWebサイトであることを視覚的に確認可能にします。
(2) プラットフォームサービス(旧 Linux/OSSサービス)
①サーバー向けOS
当社グループは、Linux OS「MIRACLE LINUX」を、企業向けLinuxサーバー用途に加え、産業用コンピューター(*14)、各種アプライアンス製品(*15)など特定業務用機器への組込み用途で提供しております。Linux OS「MIRACLE LINUX」というソフトウエアの提供に加え、国内のエンジニアによる10年にわたる長期サポートも提供しており、基幹サーバーに求められる安定運用や、特定業務用機器への組込みに必須となる柔軟なカスタマイズまで対応しております。
また脆弱性管理の意識の高まる中、企業向けLinuxサーバーに利用される各種LinuxOSに対するサポートニーズが高まっております。
当社は、米国Cloud Linux Software, Inc.(旧CloudLinux社)と提携しCentOS等LinuxOSの延長サポートや国際標準OSのAlmaLinuxのサポートサービス等を提供しております。
また当社は国際安全基準・法規制のもとミッションクリティカルな環境での長期間の運用が求められる重要インフラ分野向けに高品質長期サポート、セキュリティ対応、無停止でのOS更新機能などを国内ワンストップで提供する高付加価値有償サービスとしてハードウェア、仮想化環境のベンダーと連携し展開を進めております。
なお、各OSSの分野ではコミュニティ(*16)と呼ばれる、世界中に散在している利用者、開発者、企業などからなる組織によって、メンバー間でソースコードを共有し、共同開発や関連情報の発信、勉強会開催などを非営利目的で運営しております。当社グループが主に参加しているLinuxなどのOSSは、大手企業が積極的にコミュニティ活動に参加し、相互に協力しております。また、OSSはソースコードが広く公開されているため、いかなる企業・団体や個人も当社グループと類似の開発を行うことが可能である点がOSSの特徴であります。当社グループは、企業としてカーネル(*17)レベルの技術に精通したエンジニアによりOSSをパッケージ化してライセンス提供すること、迅速なサポートサービスを提供すること、さらに、製品導入時に導入支援及びカスタマイズなどが必要なお客様とは密にコミュニケーションをとりながらコンサルティングサービスを提供すること、これらが当社グループの優位性につながっております。
②エッジ(IoT・組込み機器)向けOS
IoTなどの組込み機器向けのLinux OS「EMLinux」を提供しております。かつて組込みOSの主流であったリアルタイムOS(RTOS)(*18)と比較して組込みLinuxの不利な点とされていた、リアルタイム性、起動の高速化、省リソース(*19)などの課題をLinuxのチューニングによって解決し、また、IoT・組込み機器の開発において今や必ず対策しなければならないデバイスレベルからのセキュリティソリューションも備えています。
IoT機器の耐用年数は15年に及ぶものもあり、PCなどに比べて長期のサポートが必要となりますが、個々のメーカーが長期サポートを提供するには莫大なコストがかかるため、関連する企業が協力して、OSSコミュニティが中心となり、CIP(Civil Infrastructure Platform)(*20)などで長期サポートの実現に取り組み、ユーザーが安心安全に利用できるよう支援しております。
当社グループは、カーネルレベルの技術に精通した技術力を持つエンジニアを擁し、CIPなどのコミュニティと共同歩調をとることで、IoT・組込み機器には必須の長期サポートを実現します。組込みLinux OS「EMLinux」によって、お客様が組込みアプリケーションの開発に注力し、開発期間を短縮し開発コストを削減するとともにIoT機器の出荷後も長期にわたって安心・安全に使い続けることを可能にします。
③LINEOWarp!!
当社グループ会社のリネオソリューションズ社によりIoT機器向けの高速起動製品を提供しております。組込み機器では自動車やスマート家電製品などバッテリーを使用している製品や、業務用コピー機など省エネの観点で待機電力の極小化を求められる製品が多く、電源投入時、あるいは待機状態からシステムが正常起動するまでの起動時間の短縮が課題になっています。「LINEOWarp!!」により、LinuxやAndroid OSで構成されているシステムを最短、1秒から数秒の高速での起動を実現します。コンシューマ機器や車載機器、産業機器などすでに、100種を超える製品での採用実績があります。
(*1)公開鍵基盤(PKI)技術
Public Key Infrastructureの略で、公開鍵と秘密鍵の2つの鍵を使用したデータ暗号化技術、及び電子証明書と組み合せて、認証や電子署名を行う技術の総称。
(*2)電子署名
電磁的に記録された情報について、作成者の意思に基づいて作成されたこと、その内容が改ざんされていないことを証明する仕組み。書面へのサインや押印に相当する電子的措置。
(*3)SSL/TLS証明書
Webサーバーを運営する組織の実在性を証明するもので、フィッシング詐欺等の対策となる証明書。また、通信の暗号化により盗聴や改ざんを防ぐ効果もあり、インターネットの利用者が安心してWebを利用できるようになる。“SSLサーバー証明書”や“サーバー証明書”とも呼ばれる。
(*4)EV証明書
EVとはExtended Validationの略称で、最も信頼性の高いSSL/TLS証明書。厳格な審査により、組織の実在性が確認される。
(*5)Linux
無償でソースコードが公開され、誰もが利用・複製・改変・再配できるオペレーティングシステム。必要な機能を選択して再構築できることから、サーバーや組込みシステムとして電化製品などの幅広い用途に利用されている。
(*6)OSS(オープンソースソフトウエア)
ソフトウエアの設計図にあたるソースコードが無償で公開されており、誰でも使用及び改良や再配布ができるソフトウエア。
(*7)OS
オペレーティングシステムの略称。コンピューターのシステム全体を管理し、種々のアプリケーションソフトに共通する利用環境を提供する基本的なプログラム。
(*8)IoT
Internet of Thingsの頭文字で、「モノのインターネット」とも呼ばれる。日常で利用されているさまざまな機器(モノ)がネットワーク上で相互接続し、それらの機器に搭載された内蔵センサーからデータを収集し、そのデータがさまざまなサービスに活用されること。
(*9)電子認証局
規程に基づいて電子証明書の発行や失効などを行う第三者機関。登録局(審査を実施)と発行局(発行や失効などを実施)により構成される。
(*10)eシール
電子データや文書の起源とその完全性を証明する仕組み。eシールは、法人が発行した文書を認証できる他、ソフトウエアコードなどの法人のデジタル資産の認証にも利用できる。
(*11)タイムスタンプ
ある時刻にその電子データが存在していたことと、それ以降改ざんされていないことを証明する仕組み。
(*12)犯収法
犯罪収益移転防止法(正式名称:「犯罪による収益の移転防止に関する法律」)。犯罪によって得られた不当な収益を洗浄する行為を防止するための法律。金融機関などの取引時に顧客が本人と一致しているかを確認する方法などを定めている。
(*13)電子契約
従来、紙で行っていた契約書の締結や管理をインターネット上で行うシステム。電子署名やタイムスタンプを付与した電子ファイルを利用して合意成立の証拠とする。
(*14)産業用コンピューター
産業業務用途に特化した性能を持つPC製品。設備の制御装置や製造現場、さまざまな産業機器への組込みなどの長時間の安定稼働を前提としたシビアな用途向けに設計されている。一般向けのパソコンと異なる特長として「耐環境性」「長期安定供給」などが求められる。
(*15)アプライアンス製品
特定の機能や用途に特化して最適化して設計・開発された専用機器。サーバー機器本体に、特定の目的に必要なソフトウエアをあらかじめインストールして、容易に導入や管理ができるよう工夫した製品。
(*16)コミュニティ
オープンソースソフトウエア(OSS)の開発や改善、情報交換などを主な目的として、利用者、開発者、愛好者らによって構成され非営利目的で運営される団体。世界中に散在するメンバー間でソースコードを共有し、共同開発や関連情報の発信、勉強会の開催などを行っている。
(*17)カーネル
階層型に設計されているOSの核となる部分のプログラム。ソフトウエアとハードウエアがやり取りするための基本的な機能を処理し、コンピューターを動作させるための基幹となるサービスを提供する。
(*18)リアルタイムOS(RTOS)
一般的な汎用OSと違い、リアルタイム性を重視した、組込みシステムで多く用いられるOS。
(*19)省リソース
組込みシステムにおいて、プロセッサーの処理能力やメモリ容量などの計算リソースに対して、処理能力の低いプロセッサーを使うことや使用するメモリ量を少なくすることなどが求められること。
(*20)CIP(Civil Infrastructure Platform)
社会インフラシステム向けに、プラットフォームとしてLinuxやオープンソースの実装を進めていくことを目指すプロジェクト。The Linux Foundationが運営する。
[事業系統図]
業績状況
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1) 経営成績等の状況の概要
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①財政状態の状況
(単位:百万円)
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2025年3月期 |
2026年3月期 |
|
総資産 |
9,577 |
10,702 |
|
純資産 |
6,578 |
7,442 |
|
自己資本比率 |
68.7% |
69.5% |
(資産)
当連結会計年度末の資産は、前連結会計年度末より1,125百万円増加して10,702百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末より531百万円増加して7,627百万円となりました。これは主として有価証券が500百万円増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末より594百万円増加して3,075百万円となりました。これは主として本社移転や第2認証センターなどサービス提供インフラへの投資により有形固定資産が246百万円増加したこと、カナダベンチャー企業Insignary Inc.への出資により投資有価証券が147百万円増加したことによります。
(負債)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末より261百万円増加して3,260百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末より521百万円増加して2,937百万円となりました。これは主として契約負債が456百万円増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末より259百万円減少して323百万円となりました。これは主として契約負債が395百万円減少したことと、本社移転などにより資産除去債務が71百万円増加したことによります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末より863百万円増加して7,442百万円となりました。
これは主として親会社株主に帰属する当期純利益989百万円の計上による増加及び配当金の支払いによる減少185百万円により、利益剰余金が804百万円増加したことによります。さらに、新株予約権の権利行使に伴う新株発行により、資本金及び資本剰余金がそれぞれ29百万円増加したことによります。この結果、自己資本比率は前連結会計年度末の68.7%から69.5%となりました。
②経営成績の状況
|
|
売上高 (百万円) |
営業利益 及び営業利益率 (百万円、%) |
経常利益 (百万円) |
親会社株主に帰属する 当期純利益 (百万円) |
1株当たり 当期純利益金額 (円) |
|
2026年3月期 |
8,360 |
1,649 (19.7) |
1,657 |
989 |
61.07 |
|
2025年3月期 |
7,442 |
1,421 (19.1) |
1,448 |
969 |
59.63 |
|
増減率(%) |
12.3 |
16.0 |
14.4 |
2.1 |
2.4 |
当連結会計年度(2025年4月1日から2026年3月31日まで)におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や、各種政策の効果もあり緩やかに回復しております。しかしながら、中東情勢の悪化による資源価格の高騰、米国の政策動向や国内物価上昇が経済に与える影響など先行き不透明な状況が継続しております。
一方で、当社を取り巻く経営環境は、デジタル技術の社会への浸透と、それに伴う法制度の改正などDXが加速しております。また、各国でセキュリティの国際安全基準の整備や、経済安全保障の動きが進んでおり、国内の重要インフラ事業者やグローバルに事業を展開する製造業などを中心に経済安全保障に関わる基準や法規制への対応の必要性も顕在化しております。
このような環境の中、トラストサービスにおいては、DX市場の拡大によるセキュリティニーズを捉え、(1)電子認証サービス「iTrust」では金融機関向けのeKYCサービスや電子契約サービスを展開する各パートナーとの取引の増加により、大きく伸長しました。特に銀行での利用範囲拡大により本人確認サービスは倍増しました。(2)デバイス証明書管理サービス「デバイスID」では企業向けのクラウド認証サービスを展開するパートナーおよび教育分野に強みを持つパートナーとの取引が堅調に推移しました。また、プロフェッショナルサービスでは、「iTrust」につながる法務省の商業登記に関わるリモート署名システム開発案件などにより伸長しました。
プラットフォームサービスにおいては、Linuxサポートが大手事業者や金融機関向けの大型サポート案件などにより堅調に推移しました。組込みLinuxOS「EMLinux」においては、法規制、業界におけるセキュリティガイドラインの対応で脆弱性管理、長期サポートが求められる機器での採用が拡大し、セキュリティコンサルティング及び受託開発案件が堅調に推移し伸長しました。自動車や産業機器などにおいて製品機能や価値の比重がソフトウェアに移行する中、オープンソースソフトウェアの重要性が高まり、特に子会社のリネオソリューションズ㈱の受託開発案件獲得が好調に推移し伸長しました。
以上の結果、売上高は8,360百万円(前期比12.3%増)、人員増加に伴う人件費の増加等により費用全体は増加傾向にありますが、売上高が堅調に推移したことによる結果、営業利益1,649百万円(同16.0%増)、持分法による投資利益や受取利息等の営業外収益、和解金や為替差損等による営業外費用により経常利益1,657百万円(同14.4%増)、本社移転費用及び税効果会計の影響により親会社株主に帰属する当期純利益989百万円(同2.1%増)となりました。
なお、当社グループはデジタルトラスト事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
また、当連結会計年度より当社グループの事業セグメントの名称をトラストサービス事業から、より広範なデジタル社会での信頼の基盤を意味するデジタルトラスト事業に変更しております。これに伴い、サービスの名称について、従来の認証・セキュリティサービスからトラストサービスに変更しております。
<主なサービス内容>
・トラストサービス
SSL/TLSサーバー証明書、「デバイスID」等のクライアント証明書、「iTrust」、ウェブセキュリティサービス及び脆弱性診断サービス
・プラットフォームサービス
「MIRACLE LINUX」、CentOS、「AlmaLinux」などLinuxOS、「MIRACLE Vul Hammer」、「MIRACLE ZBX」及び「EMLinux」のサポートサービス等、連結子会社のリネオソリューションズ㈱は、組込み/IoT向け受託開発及び「LINEOWarp!!」
<取引形態>
・ライセンス
主に自社の製品(Linux/OSS製品など)を提供
・プロフェッショナルサービス
製品のカスタマイズや導入支援、セキュリティコンサルティングなどを提供
・リカーリングサービス(継続的な契約数を増加させていくことで収益の向上が見込まれるもの)
電子認証サービスや自社製品のサポートサービスなどを提供
なお、各サービスにおける取引形態別の売上高は下表のとおりです。
(単位:百万円)
|
サービス |
取引形態 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減額 |
増減率 (%) |
|
トラストサービス |
ライセンス |
125 |
88 |
△36 |
△29.3 |
|
プロフェッショナルサービス |
686 |
877 |
191 |
27.9 |
|
|
リカーリングサービス |
3,328 |
3,808 |
480 |
14.4 |
|
|
小計 |
4,139 |
4,774 |
634 |
15.3 |
|
|
プラットフォーム サービス |
ライセンス |
514 |
466 |
△48 |
△9.4 |
|
プロフェッショナルサービス |
1,188 |
1,299 |
110 |
9.3 |
|
|
リカーリングサービス |
1,598 |
1,820 |
221 |
13.9 |
|
|
小計 |
3,302 |
3,586 |
283 |
8.6 |
|
|
売上合計 |
7,442 |
8,360 |
918 |
12.3 |
|
|
全社 |
ライセンス |
640 |
555 |
△85 |
△13.3 |
|
プロフェッショナルサービス |
1,875 |
2,176 |
301 |
16.1 |
|
|
リカーリングサービス |
4,926 |
5,628 |
701 |
14.2 |
|
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末より125百万円減少して5,435百万円となりました。
当連結会計年度末における各キャッシュ・フローの状況と、それらの要因は次のとおりです。
(単位:百万円)
|
|
2026年3月期 |
(参考) 2025年3月期 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
1,553 |
1,993 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△1,486 |
△870 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△192 |
△429 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
5,435 |
5,560 |
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、得られた資金は1,553百万円となりました。主として、税金等調整前当期純利益が1,491百万円あったことに加え、減価償却費が583百万円発生し、法人税等の支払額が475百万円生じたことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は1,486百万円となりました。主として、短期かつ安全性の高い合同運用指定金銭信託による有価証券及び投資有価証券の取得による支出790百万円、自社開発ソフトウエアなどの無形固定資産の取得による支出536百万円、本社移転などに関連した有形固定資産の取得による支出413百万円によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は192百万円となりました。主として、株式の発行による収入57百万円、配当金支払による支出185百万円、本社移転に伴うリース債務の返済による支出65百万円によるものです。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループの生産は、完成後ただちに顧客に引き渡しており、生産実績は販売実績とほぼ一致しているため、記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度の受注実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前期比(%) |
受注残高(百万円) |
前期比(%) |
|
デジタルトラスト事業 |
8,426 |
109.4 |
1,447 |
105.4 |
|
合計 |
8,426 |
109.4 |
1,447 |
105.4 |
(注)当社グループはデジタルトラスト事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 2025年4月1日 至 2026年3月31日) |
前期比(%) |
|
デジタルトラスト事業(百万円) |
8,360 |
112.3 |
|
合計(百万円) |
8,360 |
112.3 |
(注)1.当社グループはデジタルトラスト事業の単一セグメントのため、セグメント情報の記載を省略しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合については、総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先がいないため記載を省略しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当社グループの連結財務諸表の作成にあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.財政状態の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要①財政状態の状況」に記載のとおりであります。
b.経営成績の分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要②経営成績の状況」に記載のとおりであります。
c.キャッシュ・フローの分析
前述の「(1)経営成績等の状況の概要③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの主な資金需要となる、運転資金及び設備投資資金につきましては、金利コスト等を勘案しながら、自己資金又は増資により資金調達することを基本としております。
なお、当社は短期的な支払いに支障が生じないよう流動比率を150%以上に保つことを目標としており、当連結会計年度末において流動比率が259.7%とその水準を上回っていることから資金の流動性に問題はないと認識しております。
④経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおり、「売上高」、「営業利益及び営業利益率」、EBITDA、リカーリング売上及びリカーリング売上比率を重要指標としております。
当連結会計年度における売上高は前期比で12.3%増加し8,360百万円となりました。
営業利益については前期比で16.0%増加し1,649百万円となっております。また営業利益率については19.7%となっており、前連結会計年度より0.6ポイント増加しております。この原因としては、リカーリング売上が伸長したためとなります。なお、リカーリング売上については前期比で14.2%増加し5,628百万円、リカーリング売上比率については前期比で1.1ポイント増加しております。
EBITDAについては、営業利益の増加に加え、リカーリングサービスの継続的成長に必要な設備投資により償却費が増加したため、前期比で13.2%増加し2,256百万円となっております。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照下さい。
⑥経営者の問題意識と今後の方針について
経営者の問題意識と今後の方針については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照下さい。
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
当社グループは、デジタルトラスト事業の単一セグメントであるため、セグメント情報の記載を省略しております。
なお、当連結会計年度より当社グループの事業セグメントの名称をトラストサービス事業から、より広範なデジタル社会での信頼の基盤を意味するデジタルトラスト事業に変更しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しているため、注記を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の外部顧客がないため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
連結財務諸表「注記事項(収益認識関係)1.顧客との契約から生じる収益を分解した情報」に記載しているため、注記を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める特定の外部顧客がないため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
当社グループは、デジタルトラスト事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)
当社グループは、デジタルトラスト事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。