人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,858名(単体) 4,923名(連結)
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平均年齢41.9歳(単体)
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平均勤続年数15.5年(単体)
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平均年収9,114,000円(単体)
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平均年収の
対前年増減率14.6%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1) 【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループの人的資本に関する基本的な考え方、ガバナンス、戦略、リスク管理ならびに指標及び目標については、前記「2 サステナビリティに関する考え方及び取組」に記載しております。
1.組織・人的資本
① 経営戦略との関連
当社グループは、長期経営ビジョン「TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」において、高度な専門性の深化、安定的かつ高品質な生産体制の確立、グローバル事業の推進、DXを通じた生産性向上を成長戦略の柱として掲げております。これらの戦略はいずれも、高度な専門性を有する人財の確保・育成と、部門を越えた有機的な組織連携を前提とするものであり、組織・人的資本は経営戦略の実行を左右する中核的基盤であると認識しております(当社グループの組織・人的資本に関する基本的な考え方については、前記「サステナビリティに関する考え方及び取組 ②人的資本・多様性への対応」に記載のとおりです)。この認識のもと、当社グループでは、研究開発、生薬栽培・調達、製造、品質管理、販売・啓発・普及といったツムラバリューチェーン上の各機能がそれぞれの専門性を発揮しつつ相互に調和する「漢方薬的組織」の実現を、経営戦略を支える組織像として位置付けております。同組織像は、人と組織の質を高めることで価値創造プロセス全体を強化する考え方であり、組織・人的資本戦略の中核をなすものです。
② 組織・人的資本への依存・影響
当社グループの事業は、医療用漢方製剤を中心とする高い品質水準と信頼性を基盤としており、研究開発、生薬栽培・調達、製造、品質管理、販売・啓発・普及に至る各プロセスであるツムラバリューチェーンにおいて、人による専門的判断と部門間連携への依存度が高いという特性を有しています。こうした特性を踏まえ、当社グループでは、理念浸透を起点として、経営人財の計画的養成、専門人財の育成、リスキル・DX対応力強化、キャリア形成支援、DE&I推進、健康経営等の施策を相互に連動させ、組織全体としての実行力を高める人的資本マネジメントを推進しております。これらの取組みを通じて、人的資本の充足と組織力の向上を図り、経営戦略の確実な遂行および中長期的な企業価値向上につなげていくことを目指しております。
③ 組織・人的資本に関するリスクと機会
(1)主なリスク
当社グループにおける組織・人的資本に関する主なリスクとしては、以下が挙げられます。
・専門性の高い人財の不足や育成の遅れによる、研究開発力・品質保証力の低下
・製造現場における専門人財・基盤人財の早期戦力化の遅れ、ならびにキャリア採用人財の定着不足による、安定供給体制および品質安定性の低下
・組織間連携や対話不足による、戦略実行力・意思決定の質の低下
・人財の多様性や挑戦機会が十分に確保されないことによる、エンゲージメント低下や人財流出
これらのリスクは、事業競争力や事業継続性に影響を及ぼす可能性があるため、人的資本戦略上の重要なマネジメント課題として認識しており、短・中期的には生産体制への影響、中長期的には競争優位性への影響を見据え、重点的に対応を進めています。
(2)機会
一方で、組織・人的資本の高度化は、以下のような機会の創出につながると考えております。
・経営人財・専門人財の計画的育成による、戦略実行力と変革対応力の向上
・専門人財、基盤人財への継続教育による早期戦力化や、キャリア採用人財の定着による生産性向上
・組織開発支援による、「漢方薬的組織」としてのチーム力最大化と持続的な成果創出
・DE&I推進による多様な視点の活用を通じた、意思決定の質向上とイノベーション創出
・キャリア自律支援や健康経営を通じた、エンゲージメント向上と生産性向上
当社グループは、これらの機会を確実に捉えるため、組織・人的資本に関する指標を設定し、進捗状況をモニタリングしながら、施策の継続的な見直し・高度化を図っております。
2.組織・人財戦略及び従業員給与等の方針
(1)組織・人財戦略
当社グループは、長期経営ビジョン「TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」の実現に向け、「”人”の成長なくして、組織の成長なし。組織の成長なくして会社の成長なし。」という原理原則に従い、「人財こそが企業の持続的成長と企業価値向上の原動力である。」という方針に則って、経営戦略の実行を支える組織・人的資本基盤の強化を目的として、経営人財の養成から専門人財の育成、キャリア形成、多様性推進、処遇、健康経営に至るまで、各政策を相互に連動させた組織・人財戦略を推進しております。本戦略は、「漢方薬的組織」の考え方に基づき、自律した人財の確保・育成と機能する組織の開発を両輪として、経営戦略の実行力向上および中長期的な企業価値向上を図るものです。この戦略を具体化するため、人財ポートフォリオに基づき、2031年に向けて必要な人財の質・量を定義するとともに、現状との差分の可視化を進めています。現時点では、特にグローバル事業を担う経営人財およびDX対応力を有する専門人財にギャップがあると認識しており、当該領域を重点分野として、採用・育成・配置の強化を進めています。
①経営人財の計画的養成[経営戦略の実行力強化]
当社グループは、変化の激しい経営環境下においても長期ビジョンを持続的に実現していくため、戦略的思考力と全社視点を備えた経営人財の計画的養成を重要な人財戦略の柱と位置付けています。社内人財養成機関であるツムラアカデミーを中核として、若手・中堅社員を対象とした基礎的育成プログラムから、次世代経営人財を対象とした「経営人財養成講座」まで、段階的かつ体系的な養成を行っています。さらに、長期ビジョンの実現を牽引する次期・次々期経営人財の輩出を目的として、「T-Next」を中核とする仕組みを構築し、選抜・育成・配置・評価を一体で運用することで、経営人財候補者の計画的・継続的な養成を進めています。
②専門人財・基盤人財の育成[事業競争力・品質基盤の強化]
当社グループの事業競争力は、ツムラバリューチェーンにおける生薬調達、生産、品質、研究開発、営業、管理の各機能における高度な専門性と部門間連携によって支えられています。このため、人財育成を単なるスキル付与ではなく、将来の企業価値創造に向けた戦略的投資と位置付け、ツムラアカデミーを中心に、理念浸透、専門性向上、DX対応力強化を目的とした教育・リスキル施策を体系的に実施しています。あわせて、事業戦略の実行に必要な人財の質・量を可視化するため、スキルマップの策定・活用に着手し、採用・配置・育成を一体的に高度化する基盤整備を進めています。
③人財ポートフォリオを起点とした採用戦略[将来成長への備え]
当社グループは、事業戦略の実現に必要な人財の量・質を明確化した人財ポートフォリオを起点として、新卒採用とキャリア採用をバランスよく組み合わせた採用戦略を推進しています。将来の中核人財となる若手人財の安定的な確保に加え、専門性や即戦力を有するキャリア人財の採用を強化することで、短期的な課題解決と中長期的な成長基盤の両立を図っています。また、多様な価値観やバックグラウンドを持つ人財の継続的な確保を目的として、女性の新卒採用比率50%の維持・継続を掲げるなど、多様性を意識した採用活動を行っています。
④自律的なキャリア形成と挑戦機会の提供[組織の活性化]
当社グループは、「漢方薬的組織」づくりと、従業員一人ひとりの主体的なキャリア形成および挑戦を通じた成長支援を、組織活性化に向けた重要な取組みと位置付けています。対話を軸とした「漢方薬的組織ワークショップ」や、ツムラ版セルフキャリアドック制度の一環である「キャリアMeets」を通じ、多様な業務・役割に関する情報提供と対話の場を設けることで、従業員の自律的なキャリア形成を支援しています。さらに、社内公募制度により新たな業務や役割への挑戦機会を提供し、自律的なキャリア選択や必要なスキルの獲得、多様な経験の蓄積につなげています。また、管理職については職務型人事制度を導入し、役割・責任に基づく登用および処遇を通じて、挑戦意欲の高い人財の活躍機会の拡大を図っています。
⑤DE&I推進[意思決定の質とイノベーションの向上]
当社グループは、DE&Iを中長期的な企業価値向上に資する重要な経営課題と位置付けています。2026年度には、これらの取り組みをより一層推進するため、DE&I推進課を新設しました。
性別、年齢、国籍、障がいの有無などに関わらず多様な人財を受け入れ、個性を尊重し合いながら、目的・価値を求心力とした「対話」を重ねることで、社員一人ひとりの潜在能力を引き出すとともに、安心して活躍できる職場環境のもと、チーム全体としても強くある組織づくりを推進しています。
多様な個性が相互に補完し合い、変化を柔軟に受け入れ迅速に対応できる組織を、当社では「漢方薬的組織」と位置付けています。主体的に学び、成長し続けることで組織全体の力を高めるとともに、管理職育成セミナーやキャリア支援プログラムを通じて人財の成長を支援しています。
さらに多様な人財が、それぞれのライフステージや価値観に応じて活躍できるよう、育児・介護支援、フレックスタイム制度、在宅勤務制度など多様な働き方を支える制度を整備することで、意思決定の質向上およびイノベーション創出につなげていきます。
⑥健康経営・エンゲージメント向上[持続的な実行力の確保]
当社グループは、従業員の心身の健康とエンゲージメントを、持続的な事業運営と実行力の基盤と捉えています。健康経営においては、経営トップを健康経営責任者とし、健康経営の中心組織である人事部が社内外の関係者と連携のもと、全社的に健康経営を推進し、ツムラ流「養生」をコンセプトとした各種施策を展開しています。さらに、理念浸透・コーチミーティングを軸とした“対話”の企業文化の醸成を通じて、従業員が安心して能力を発揮できる環境整備を進めています。これらの取組みは、「漢方薬的組織」の実現を通じて、組織全体の実行力向上と中長期的な企業価値向上につながるものと考えています。
(2)従業員給与・処遇等の方針
当社グループは、「”人”の成長なくして、組織の成長なし。組織の成長なくして会社の成長なし。」という原理原則に基づき、人財こそが企業の持続的成長と企業価値向上の原動力であるとの考え方のもと、従業員の貢献と成長に報いる適切な処遇の実現を目指しています。従業員の給与等は、各従業員が担う役割・責任、発揮した能力および成果、ならびに組織への貢献度を踏まえ、公正・公平かつ納得性の高い水準となるよう決定します。具体的には、基本給、賞与、諸手当等により構成し、評価制度と連動した運用を行っています。
また、社員の意識向上と能力発揮を促し、長期的な企業価値向上に向けた一体感を醸成することを目的として、全従業員を対象とした従業員株式交付制度を導入しています。
評価においては、長期経営ビジョンの実現に向けた目標達成や成果に加え、理念の体現や対話を通じた協働、専門性の深化といった行動・能力の発揮も踏まえ、短期的な成果と中長期的な価値創出の両立を図ります。また、外部環境や労働市場、事業環境の変化も踏まえつつ、継続的に制度の見直しを行います。処遇の決定にあたっては、性別、年齢、国籍、雇用形態等にかかわらず人物本位での評価・登用を行い、同一労働同一賃金の趣旨を踏まえた制度運用に努めます。
なお、従業員が安心して能力を発揮できる基盤づくりとして、育児・介護等との両立支援や柔軟な働き方の環境整備、健康経営の推進等に取り組んでおり、これらの方針および具体的施策は前記(1)組織・人財戦略の「⑥健康経営・エンゲージメント向上」において整理しています。
3.人的資本可視化に関する方針
当社グループは、長期経営ビジョン「TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」の実現に向け、組織・人的資本を経営戦略の実行を左右する中核的基盤と位置付けております。この認識のもと、人的資本の状況を継続的かつ多面的に可視化し、経営戦略と組織・人財戦略の連動状況を検証することで、戦略実行力の高度化および中長期的な企業価値向上につなげることを基本方針としています。
人的資本の可視化にあたっては、経営人財、専門人財、基盤人財といった人財区分ごとの特性を踏まえ、量的充足状況のみならず、専門性の深化、組織の実行力、行動変容といった質的側面を重視します。法令に基づく開示指標に加え、組織・人財戦略の各政策と対応付けた任意指標を設定し、定量指標と定性指標を組み合わせてモニタリングを行います。
これらの指標は、単なる進捗管理や情報開示を目的とするものではなく、人財投資の重点配分、育成・配置方針の見直し、組織課題への優先対応等の経営判断に活用します。あわせて、指標の変化を通じて、研究開発力や品質保証力、安定供給体制といった事業成果への波及を検証し、必要に応じて施策の見直し・高度化を図ることで、持続的な価値創造を実現していきます。
4.目指すべき目標
当社グループは、前記「人的資本可視化方針」に基づき、長期経営ビジョンの実現に向けた組織・人財戦略の進捗、経営戦略との連動度、潜在的な課題やリスクを定量・定性の両面から継続的に把握し、施策の見直し・強化につなげています。指標は、法令に基づく開示指標に加え、組織・人財戦略の各政策に紐づく任意指標を設定し、状況の可視化と分析を通じて、戦略実行力の高度化および中長期的な企業価値向上を図る考え方としています。
①指標設計の考え方(経営戦略との連動)
当社グループの指標体系は、以下の考え方に基づき設計しております。
・ 長期経営ビジョンを起点とし、組織・人財戦略の各政策が「実行されているか」「成果につながっているか」を検証できること
・ 単なる活動量ではなく、人財の質・組織の実行力・行動変容を捉える指標を重視すること
・ 定量指標と定性指標を組み合わせ、短期的な進捗と中長期的な価値創出の両立を図ること
・ 経営人財、専門人財、基盤人財といった人財区分ごとの特性を踏まえ、層別に可視化・分析できる指標体系とすること
②法定開示指標(提出会社)
当社グループは、以下の法定指標について、継続的にモニタリングおよび開示を行っております。
・ 管理職に占める女性労働者の割合
・ 男性労働者の育児休業取得率
・ 労働者の男女の賃金の差異
これらの指標は、DE&I推進および公正・公平な人事運営の状況を把握するための基礎的かつ重要な指標として位置付けています。
③任意開示指標(組織・人財戦略との対応)
当社グループでは、法定指標に加え、(1)組織・人財戦略の各政策と対応付けた任意指標を設定しています。
各指標は、組織・人財戦略の進捗把握に加え、事業競争力や品質基盤等への影響を検証するための先行指標として位置付けています。
(1)経営人財の計画的養成(政策①)
・ 次世代経営人財候補者数
・ 経営人財養成プログラム修了者数
・ グローバル経営人財比率
これらの指標を通じて、将来の経営を担う人財の層の厚みおよび計画的育成の進捗を把握しています。
(2)専門人財・基盤人財の育成(政策②)
・ 社員一人当たりの教育費
・ 年間教育時間(人事部、ツムラアカデミー部における実施)
・ リスキル・DX教育の受講状況
人財育成を「戦略的投資」と捉え、専門性・DX対応力の強化が着実に進んでいるかを検証しています。
(3)人財ポートフォリオを起点とした採用(政策③)
・ 新卒採用社員数・キャリア採用社員数
・ 女性採用比率
・ キャリア採用比率
事業戦略に必要な人財の量・質が確保されているかを、中長期視点で確認するための指標としています。
(4)自律的なキャリア形成と挑戦機会(政策④)
・ キャリアMeets参加者数
従業員のキャリア自律および挑戦機会の広がりを捉え、組織の活性化や行動変容の進捗を把握しています。
(5)DE&I推進(政策⑤)
・ 管理職に占める女性労働者の割合
・ 女性執行役員比率
・ 障がい者雇用率
多様な人財の活躍状況を継続的に把握し、意思決定の質向上および組織の持続的競争力強化につなげています。
(6)健康経営・エンゲージメント向上(政策⑥)
・ 男性育児休業取得率・平均取得日数
・ 育児休業取得者復職率
・ エンゲージメントサーベイ結果
・ 理念浸透サーベイ結果
従業員が心身ともに健康で、主体的に能力を発揮できているかを把握するための指標として活用しています。定性指標については、数値の増減のみならず、背景要因や組織ごとの差異を分析し、対話を通じた課題特定と施策改善につなげています。
④指標の活用と今後の考え方
これらの指標を通じて、当社グループは、組織・人財戦略の進捗状況、経営戦略との連動度、潜在的な課題やリスクを継続的に可視化するとともに、人財投資の重点配分、育成・配置方針の見直し、組織課題への優先対応等の経営判断に活用していきます。また、各指標については活動量の把握にとどまらず、離職率、エンゲージメント、生産性、品質指標等のアウトカム指標との関係性を分析し、人的資本施策の有効性の検証および改善に活用するとともに、研究開発力や品質保証力、安定供給体制といった事業成果への波及についても検証しています。これらの分析結果は、組織・人的資本政策委員会等において共有し、施策の見直しや重点投資領域の検討に反映することで、人的資本マネジメントと経営判断との連動を図り、中長期的な企業価値向上につなげていきます。
また、各指標は、組織・人財戦略の進捗把握に加え、事業競争力や品質基盤等への影響を検証するための先行指標として位置付けています。特に、教育投資やキャリア形成支援に関する指標はエンゲージメントや離職率との関係を、DE&Iに関する指標は組織の多様性確保との関係を把握するために活用しています。
当社グループは、こうした人的資本指標の分析と人財ポートフォリオに基づく施策の継続的な高度化を通じて、組織資本・人的資本を起点とした価値創造モデルを進化させ、持続的な成長と企業価値向上につなげていきます。
(2) 【従業員の状況】
(1) 連結会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、就業人員数です。
2 臨時従業員数は[ ]内に当連結会計年度の平均人員を外数で記載しています。なお、臨時従業員には、臨時社員・契約社員等を含み、派遣社員は除いています。
3 従業員数が前連結会計年度末に比べ651名増加していますが、これは主に当連結会計年度より上海虹橋中薬飲片有限公司を連結の範囲に含めたことによるものです。
(2) 提出会社の状況
2026年3月31日現在
(注) 1 従業員数は、就業人員数です。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。
3 臨時従業員数は[ ]内に当事業年度の平均人員を外数で記載しています。なお、臨時従業員には、契約社員を含み、派遣社員は除いています。
(3) 労働組合の状況
当社には「ツムラ労働組合」が結成されており、医薬化粧品産業労働組合連合会に加盟しています。
2026年3月31日現在の組合員数は2,250名で、ユニオン・ショップ制を採用しています。
なお、労使関係は円満であり、特記すべき事項はありません。
(4) 使用人その他の従業員のみを対象とした従業員株主所有制度の内容
当社グループは、当社の従業員(有期雇用者を除く。)を対象に、信託型株式交付制度(株式付与ESOP(Employee Stock Ownership Plan)信託)を導入しています。詳細は、「第4 提出会社の状況 1 株式等の状況(8) 役員・従業員株式所有制度の内容」に記載しています。
(5) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 提出会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等の取得割合を算出したものです。
3.管理職に占める女性労働者の割合については、2026年3月31日時点の割合を算出したものであり、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異については、2025年4月1日から2026年3月31日までを対象期間として算出したものです。
4.労働者の男女の賃金の差異については、男性の賃金に対する女性の賃金の割合を示しています。なお、同一労働の賃金に差はなく、等級別人数構成の差によるものです。
5.上記指標は、出向者を出向先の従業員として集計しています。
② 連結子会社
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。
2.管理職に占める女性労働者の割合については、2026年3月31日時点の割合を算出したものであり、出向者は出向先の従業員として集計しています。
③ 連結ベース
(注) 1.提出会社及び連結会社16社の集計値を記載しています。
2.提出会社及び国内連結子会社の管理職に占める女性労働者の割合については、2026年3月31日時点の割合を算出したものであり、出向者は出向先の従業員として集計しています。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
ツムラグループのマテリアリティ(重要課題)は、パーパス「一人ひとりの、生きるに、活きる。」、経営理念「自然と健康を科学する」の体現に向けた事業への取り組みそのものを指します。ツムラグループの事業から創出される「自然」と「健康」に関わるすべての価値は、社会との共通価値の創造につながります。
ツムラグループの事業は、原料生薬の栽培からはじまる“漢方バリューチェーン”によって構成されており、自然環境と深い関わりがあります。そのため、自然環境や気候の変化は、事業の継続性や中長期的な企業価値等にも影響を及ぼし得る重要な要素であると認識しています。
サステナビリティビジョン「自然と生きる力を、未来へ。」のもと、持続可能な社会の創造に向け、さまざまな課題の解決に事業を通じて取り組み、人間・社会・地球環境のサステナビリティを推進しています。
また、「サステナビリティ憲章」においては、ツムラグループおよびその役職員が「サステナビリティビジョン」の実現に向けて取るべき行動および姿勢を定めています。本憲章のもと、各ステークホルダーの皆様との価値観の共有とより良い関係の構築を図り、サステナビリティビジョンの実現を目指していきます。
なお、本項には、将来に関する事項が含まれていますが、これらは当連結会計年度末時点において当社グループが判断した内容に基づくものです。
(1) サステナビリティ全般に関するガバナンス及びリスク管理
① 2025年度のトピックス
気候変動および自然資本を考慮した事業運営の推進には、経営層の十分な理解のもと、事業戦略と中長期的な計画の策定が必要です。そのような考え方に基づき、ツムラグループではこれまでも、勉強会や議論の場を設けた上で、気候変動や自然資本関連のリスクや機会、依存と影響の特定・評価等を実施してきました。
2025年度は、経営層全員の理解を一層深めるとともに、将来のリスク・機会を見据え、経営の視点から既存の事業戦略に紐づけるために、CEOを含む全執行役員を対象とした勉強会および検討会(ワークショップ)を開催しました。勉強会およびワークショップは、気候・自然関連リスクに対する経営関与を一層深め、ガバナンスの実効性を高める機会となり、全執行役員の意識統一につながりました。
② ガバナンス
自然資本および気候変動を含むリスクと機会、ならびにツムラグループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るための重要な戦略および投資については、取締役会が最終的な責任を担っています。取締役会では、戦略の決定、投資判断にあたり、自然資本および気候変動に係る影響を踏まえた意思決定を行っています。
サステナビリティ委員会は自然資本および気候変動を含むサステナビリティに関する事項を審議しています。2023年度には「委員長報告会」も設置し、サステナビリティに関する各分科会の進捗状況の報告ならびにそれに対する経営の指示を迅速に行う体制を構築しています。サステナビリティ委員会の委員長は、取締役COOが務めており、同委員会で審議されたすべてのテーマについては、委員長(取締役COO)から取締役会へ報告されます。さらに、委員会でのテーマや個別施策の付議とは別に、取締役COOは、サステナビリティに関するトピックスを月次の業務執行状況報告の一環として取締役会へタイムリーに報告します。
取締役会は、サステナビリティ委員会から報告されたすべての案件について、パーパス、経営理念およびサステナビリティビジョンの体現に資するかという観点も含めて内容を確認し、方針の提示および監督を行っています。
また、自然資本および気候変動を含む長期経営ビジョンの実現を通じて、ツムラグループの企業価値を持続的に向上させることを目的に、当社の取締役(監査等委員である取締役および非業務執行取締役を除く)ならびに当社と委任契約を締結している執行役員の中長期業績連動株式報酬(長期インセンティブ)の評価項目の一部として、自然資本および気候変動に関連するサステナビリティ課題の進捗目標の達成度に応じた評価指標を組み入れています。なお、当該評価指標の配分割合は25%としています。
人的資本に関しては、取締役会からの諮問を受け、TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031の実現に必要な施策について、「組織・人的資本政策委員会」において審議を行っています。審議結果は、ツムラグループにおける組織・人的資本政策基本方針に基づき、業務担当部門等への方針提示に反映しています。ツムラ独自の7つの資本※を構成する組織資本・人的資本による価値創造プロセスを可視化し、企業価値の向上につなげていきます。
※ ツムラ独自の7つの資本
IIRC(国際統合報告評議会)が発行した「国際統合報告フレームワーク」の中では、組織固有の価値創造のあり方を検討する概念として「6つの資本」が提示されています。一方、ツムラグループでは7つ目の資本として「組織資本」を加えています。この資本は、私たち独自の考え方で、「複数の生薬の組み合わせで構成されている漢方薬のように、固有の能力と個性を持った人々が多く集まり、目指すべき社会価値を創出するために調和している組織」を指しています。
<自然資本および気候変動関連のガバナンス体制図>
<自然資本および気候変動関連のガバナンス体制>
③ リスク管理
自然資本および気候変動関連のリスクについては、主にサステナビリティに関するテーマを所管するサステナビリティ委員会と、経営リスクに関するテーマを所管するリスクマネジメント委員会(年2回以上開催)において審議され、両委員会が情報を共有しながら、リスクの評価およびモニタリングをしています。
サステナビリティ委員会は、外部専門家の助言も踏まえ、自然資本および気候変動が中長期的にツムラグループの経営戦略に与えるリスクと機会の分析や対策の検討を行っています。これらの検討結果については取締役会へ報告され、取締役会は必要な指示を行うとともに、対応状況を監督しています。あわせて、自然に及ぼす影響および自然から受ける影響についても、分析結果をサステナビリティ委員会で共有し、また、取締役会へ報告しています。
また、組織・人的資本に関する主なリスクとして、専門性の高い人財の不足又は育成の遅れに起因する研究開発力及び品質保証力の低下、組織間連携や対話不足に起因する戦略実行力及び意思決定の質の低下、ならびに人財の多様性や挑戦機会の不足に起因するエンゲージメントの低下及び人財流出が挙げられます。これらのリスクは、当社グループの事業競争力及び事業継続性に重要な影響を及ぼす可能性があることから、人的資本戦略上の重要なマネジメント課題として認識しております。
リスクマネジメント委員会は、あらゆる要因によるリスクについて、財務上の影響の多寡や発生確率を勘案し、優先順位を決定した上で、重要な経営リスクと部門で対応すべきリスクに分類し、BCP対応を含む対策の検討を行っています。これらの検討結果については、取締役会に報告しています。
サステナビリティ委員会とリスクマネジメント委員会で検討するリスクは、全社的な事業リスクとして整理・把握しています。加えて、短・中・長期における気候・自然関連リスク・機会、ならびに影響の評価・管理体制およびガバナンス体制のさらなる実効性強化について、サステナビリティ委員長およびリスクマネジメント委員長が主導し、両委員会が連携しながら議論を進めています。
(2) 重要なサステナビリティ項目
① 自然資本・気候変動(TNFD・TCFD)の統合
ツムラグループは、社会との共通価値の創造に向けて、「7つの資本」を価値創造の源泉とし、理念に基づく事業活動を推進しています。その中でも、事業の柱である漢方製剤に不可欠な生薬は、自然資本そのものであり、自然資本の持続可能性は事業の継続および成長にとって、重要な要素であると認識しています。このため、生物多様性をはじめとする自然資本の保全・回復への対応や、脱炭素等の気候変動への対応を重要な経営課題と位置づけ、関連する取り組みを継続的に進めています。情報開示については、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)および自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)の提言を踏まえ、それぞれ2021年度および2024年度から開示を開始しました。
ツムラグループは自然資本と気候変動は相互に関連するものと捉えており、2024年度の開示では双方の「ガバナンス」を統合し、2025年度の開示からは、「リスクと影響の管理」「戦略」の一部および「指標と目標」についても自然関連課題と気候関連課題を統合的に捉えた分析および開示をしています。
a 戦略
2025年度は、前年度までに実施した分析結果を踏まえ、2種類の異なる将来シナリオ(#1および#3)において、リスクおよび機会項目が生じるロジックを再点検し、一覧化しました(図<選定したシナリオ>)。その上で、経営層全員の理解を一層深めるとともに、将来のリスク・機会を見据え、経営の視点から既存の事業戦略に紐づけるために、CEOを含む全執行役員を対象とした勉強会および検討会(ワークショップ)を開催しました。
役員ワークショップでは、「特に優先的に対応策を検討すべきリスク」を3つに絞り込み、それぞれについて対応策の方向性、実行組織および想定されるタイムラインに関する議論を行いました。また、これらのリスクへの対応は、危機に対する事業のレジリエンス強化にとどまらず、生薬や製品に対する需要や価値の向上、評判・規制対応力の強化等につながる可能性があることを確認し、機会の観点からも整理を行いました。あわせて、選定した優先リスクについては、影響が及び得る主要な財務項目(調達コスト、操業コスト等)を整理し、段階的に財務影響の把握・評価を進めています。
2024年度は、社内の関連部門とのヒアリングやワークショップを実施するとともに、外部専門家の助言も参考にしながら、自然資本および気候変動に関するリスクおよび機会の特定・評価を進めました。将来起こり得る事業環境下でのレジリエンスや対応の方向性を確認・検討することを目的として、複数の将来シナリオの下で、リスクおよび機会がどのように発現するかを分析し、2030年および2050年時点における各リスク・機会項目の重要性評価を行いました。各リスク・機会項目の重要性評価にあたっては、対応策の影響を考慮しない場合を前提として影響度と発生可能性を勘案しました。
<影響度と発生可能性の基準>
なお、リスク・機会項目の分析等、TCFD・TNFD統合開示の詳細は以下をご覧ください。
シナリオ#1および#3において重要度「大」と評価されたリスク・機会(以下、重要なリスク・機会)を整理した結果、生態系サービスの劣化が深刻化するシナリオ#3では、重要なリスクが比較的多く認められました。一方で、シナリオ#1においては「低環境負荷・高効率の生産プロセスへの移行(栽培技術・農法)」が、またシナリオ#3においては「気候変動に伴うニーズの変化」が、それぞれツムラグループにとって重要な機会であると評価されました。
また、2025年度の役員ワークショップでは、既存の事業戦略を踏まえ、「特に優先的に対応策を検討・協議すべきリスク」を投票により3つに絞り込みました。さらに、対応策の内容、実行組織およびタイムラインまで議論を深め、対応策の実行に向けた道筋を整理しました。
<2025年度ワークショップで特定された優先すべきリスク項目と対応策案>
※ 原料の安定調達から①・②、安定操業から③を選定
b 指標及び目標
イ 指標
ツムラグループは、気候関連リスクおよび機会を適切に管理するための主要な指標として、Scope1、Scope2およびScope3のGHG排出量を設定しています。
また、第2期中期経営計画より、4つの観点からサステナビリティ活動をとらえ、その活動全体において、ガバナンス・評価を向上させることを戦略として、サステナビリティ区分を設定しています。自然資本と気候変動は相互に関連しているとの考え方のもと、後述する「サステナビリティ・ターゲット2027」では、サステナビリティ区分とマテリアリティを紐づけ、自然資本への依存・影響を考慮し、気候変動やネイチャーポジティブに対する直接的な目標を設定しています。あわせて、前述のリスク・機会に関する目標についても一部取り込み、統合的に管理しています。
ロ 実績
2024年度のScope1、Scope2およびScope3のGHG排出量実績は、以下のとおり(第三者検証済み)です。
※2022年度から天津津村製薬有限公司、盛実百草薬業有限公司の排出量を算出対象に含めています。
※Scope2の排出量減少の主な要因は、CO2フリー電力の購入量増加やガス・電気の排出係数低下です。
※Scope3の排出量増加の主な要因は、原料生薬調達量の増加です。
ハ 目標
「サステナビリティ・ターゲット2027」においては、カーボンニュートラルの実現に向けて、GHG排出量(Scope1およびScope2)の削減に取り組むとともに、サプライチェーンエンゲージメントを通じたScope3排出量への対応に着手しています。また、自然資本に関する目標として、野生生薬の栽培化や生物多様性保全活動、自然共生サイト登録を推進しています。加えて、プラスチックの新素材化や産業廃棄物(生薬残渣)の利活用、水資源の再利用等を進めています。これらの自然資本に関する取り組みは、結果として、気候変動の緩和および適応への貢献にもつながるものと考えています。なお、対象期間は2025年度からであり、実績は第三者による検証後に随時公開する予定です。
② 人的資本・多様性への対応
当社グループは、「組織・人的資本」こそが企業・事業価値を創造する源泉であるとの認識のもと、人的資本を経営戦略の実行および中長期的な企業価値創造を左右する中核的基盤と位置付けています。企業経営の原点は「企業は人なり」であり、個々の能力である「人的資本」とチーム力・協働力である「組織資本」の双方を重視した経営を一貫して実践しています。
当社グループは、パーパス「一人ひとりの、生きるに、活きる。」を掲げた理念経営のもと、長期経営ビジョン「TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」を策定し、同ビジョンにおいてもPAD(Potential Abilities Development:潜在能力開発)として“人”に焦点をあてています。具体的には、目的・価値を求心力とした「対話」により自身の潜在能力を引き出す文化を醸成したうえで、世界に手本のない「漢方・中薬」ビジネスにおいて、自ら新しい道を切り拓き、誰からも信頼される「人」の集団かつ「漢方薬的組織」の実現を目指しています。
当社グループの事業は、生薬調達から生産、品質、研究開発、営業、管理に至るバリューチェーン全体において、人による高度な専門的判断と部門を越えた連携への依存度が高いという特性を有しています。そのため、人的資本の質・量および組織の実行力は、事業の継続性や競争優位性に直接的な影響を及ぼします。
この「漢方薬的組織」とは、生薬=部門・人、漢方製剤=会社・部門とみなし、それぞれが独立した機能・役割を担いながら、調和と協業を通じてベクトルを合わせ、大きな成果を生み出すという当社グループの組織の在り方を指します。
本項では、人的資本および多様性に関するガバナンス、戦略、リスク管理ならびに指標及び目標について記載します。
a 戦略
当社グループは、目的・価値を求心力とした「対話」を通じて一人ひとりの潜在能力を引き出す企業文化の醸成を重視するとともに、理念浸透を起点として、経営人財・専門人財・基盤人財の計画的な育成と確保、多様性の推進、組織開発、キャリア自律支援、DE&I推進、健康経営等の施策を相互に連動させ、組織全体としての実行力を高める人的資本マネジメントを推進しています。また、社内人財養成機関であるツムラアカデミーを中心に、パーパス・理念浸透やクオリティーカルチャー醸成を進め、一人ひとりの「人間性・人間力」を高めることを重視しています。さらに、当社グループでは、人的資本の強化を単なる人財育成施策としてではなく、研究開発力、品質保証力、安定供給体制といった事業競争力の源泉として位置づけています。特に、生薬調達から製造・品質・営業に至るバリューチェーン全体において、専門性と部門間連携が不可欠であるため、人的資本の質と組織の協働力の向上が、製品品質の安定性や供給責任の履行に直結する構造となっています。
b 指標及び目標
当社グループは、以下の法定指標について、継続的にモニタリングおよび開示を行っております。
・管理職に占める女性労働者の割合
・男性労働者の育児休業取得率
・労働者の男女の賃金の差異
これらの指標は、DE&I推進および公正・公平な人事運営の状況を把握するための基礎的かつ重要な指標として位置付けています。
当社グループでは、法定指標に加え、組織・人財戦略の各政策と対応付けた任意指標を設定しています。各指標は、組織・人財戦略の進捗把握に加え、事業競争力や品質基盤等への影響を検証するための先行指標として位置付けています。
■数値目標
(注) 1 指標に関する数値は、連結グループにおける記載が困難であるため、具体的な取り組みが行われている提出会社のものを記載しています。
2 女性管理職比率については、各年度における4月1日時点の割合を記載しています。
なお、2026年度の女性管理職比率13.1%は実績となります。