ストーリー・沿革
サマリ
生化学工業は、糖質科学を基盤に医薬品・医療機器を創る製薬会社です。GAGに関する技術を磨き、世界初のコンドロイチン硫酸工業化やヒアルロン酸製剤を生み出してきました。研究開発と製造に特化し、販売は領域に強い提携先と組む点が独自です。
過去
現在
未来
目指す経営指標
・2026年3月までにSI-6603の米国再申請を目指す
・2026年3月期の年間配当金は1株当たり30円を予定
・配当金は1株当たり年間26円を基本とし、業績動向と財務状況を勘案して増配を検討
・自己株式の取得を適宜検討
トップメッセージの要約
SI-6603
Gel-One
遺伝子組換え技術によるLAL事業
全社一丸
用語解説
糖が鎖のようにつながった糖鎖や、糖鎖がタンパク質や脂質などと結びついた複合糖質を研究する科学分野です。生化学工業はこの分野を創薬の基盤にしており、医薬品や医療機器の開発につなげています。
■GAG
「グリコサミノグリカン」の略称です。ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などを含む複合糖質の構成成分で、生化学工業が長年研究してきた創薬の中心素材です。
■グリコサミノグリカン
ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などを含む物質群です。生化学工業は、GAGそのものを医薬品に応用するだけでなく、GAGを加工した物質やGAGに働きかける酵素も創薬に活用しています。
■コンドロイチン硫酸
GAGの一種です。生化学工業は1950年に世界で初めて工業化に成功し、現在の糖質科学を中心とした事業基盤につながりました。
■ヒアルロン酸
GAGの一種で、粘弾性などの性質を活かして医薬品や医療機器に使われています。生化学工業では、関節機能改善剤や眼科手術補助剤などの主成分として活用されています。
■医薬品事業
生化学工業のコアビジネスです。GAGを主成分とする製品や、GAGに働きかける酵素を活用した医薬品・医療機器を製造・販売し、国内外の医療に提供しています。
■LAL事業
医薬品や医療機器の品質管理に使うエンドトキシン測定用試薬や、深在性真菌感染症の診断に使うグルカン測定体外診断用医薬品を扱う事業です。
■エンドトキシン測定用試薬
医薬品や医療機器の製造過程で、エンドトキシンという発熱性物質の混入を調べる試薬です。品質管理や人工透析に使う透析液の水質管理などに用いられます。
■グルカン測定体外診断用医薬品
血中のグルカン濃度を測定し、深在性真菌感染症の補助診断や治療効果の判定に使う製品です。生化学工業が世界で初めて開発した製品として説明されています。
■アルツ
ヒアルロン酸を主成分とする世界初の関節機能改善剤です。生化学工業がヒアルロン酸を医薬品に応用した代表的な製品で、同社の糖質科学の実用化を示す存在です。
■アルツディスポ
「アルツ」のプレフィルドシリンジタイプの製剤です。あらかじめ薬液を注射筒に充填した製品で、関節腔内に注射して痛みや炎症を抑える効果が期待されています。
■ジョイクル
ヒアルロン酸に抗炎症薬であるジクロフェナクを化学結合させた関節機能改善剤です。変形性膝関節症や変形性股関節症の症状改善が期待されています。
■オペガン
ヒアルロン酸の粘弾性を活かし、白内障手術の際に眼内空間を保持して施術を支える眼科手術補助剤です。医療ニーズに応じた製品群として展開されています。
■ヘルニコア
コンドリアーゼを有効成分とする腰椎椎間板ヘルニア治療剤です。椎間板内に直接注射し、神経への圧迫を改善することで痛みやしびれを軽減することが期待されています。
■SI-6603
米国で開発中の腰椎椎間板ヘルニア治療剤です。コンドリアーゼを有効成分とし、手術療法と比べて身体的負担が小さい新たな治療選択肢として位置づけられています。
■Gel-One
生化学工業独自の架橋技術で創製した、架橋ヒアルロン酸を有効成分とする関節注射剤です。1回の投与で長期の疼痛抑制効果が期待され、海外では販売実績があります。
■SI-449
コンドロイチン硫酸架橋体を主成分とする癒着防止材です。水分を吸収して膨らむ性質を持ち、手術後に組織同士が癒着することを防ぐ効果が期待されています。
■架橋技術
ヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸などを加工し、医薬品や医療機器としての働きを高めるための技術です。Gel-OneやSI-449などの開発に活用されています。
■ドラッグデリバリーシステム
薬物の量や放出する部位・期間を狙いどおりに制御する技術です。生化学工業は修飾GAGの特性を活かし、幅広いアンメットメディカルニーズに対応する創薬を目指しています。
■パイロスマート ネクストジェン
遺伝子組換え技術を用いて製造されたエンドトキシン測定用試薬です。天然カブトガニの血液に頼らない製品として、環境への配慮と品質管理ニーズへの対応を両立しています。
■遺伝子組換え技術によるLAL事業
天然由来のカブトガニの血液に頼らず、遺伝子組換え技術を活用した試薬や診断薬を展開する取り組みです。生化学工業はACC社と連携し、この領域で事業拡大を目指しています。
■研究開発・製造に特化したビジネスモデル
医薬品の販売部門を持たず、製品領域ごとに強みを持つ会社と提携する事業モデルです。生化学工業はこの形により、経営資源を研究開発や製造に集中させています。
沿革
2【沿革】
|
年 月 |
概 要 |
|
1947年6月 |
東京都港区に資本金19万円をもって興生水産株式会社(現、生化学工業株式会社)を設立し、水産加工業を主体として営業開始 |
|
1947年9月 |
神奈川県横須賀市に久里浜事業所を開設 |
|
1949年1月 |
事業目的に医薬品等の製造及び販売を加え、医薬品開発に着手 |
|
1950年4月 |
久里浜事業所において医薬品製造業許可を取得し、コンドロイチン硫酸を製造発売 |
|
1952年2月 |
本店を東京都中央区に移転 |
|
1953年9月 |
商号を株式会社生化学研究所に変更 |
|
1960年2月 |
東京都新宿区に東京研究所を開設 |
|
1962年8月 |
商号を生化学工業株式会社に変更 |
|
1968年7月 |
東京都東大和市に東京研究所を移転 |
|
1975年9月 |
茨城県高萩市に高萩工場を開設、医薬品製造業許可を取得 |
|
1987年1月 |
眼科手術補助剤「オペガン」販売開始 |
|
1987年3月 |
関節機能改善剤「アルツ」販売開始 |
|
1989年11月 |
社団法人日本証券業協会の店頭市場(現 JASDAQ市場)に株式を登録 |
|
1992年10月 |
「アルツ」の輸出(北欧向け)を開始 |
|
1993年2月 |
関節機能改善剤「アルツディスポ」(注射器充填タイプ)販売開始 |
|
1995年8月 |
眼科手術補助剤「オペガンハイ」販売開始 |
|
1997年11月 |
米国 マサチューセッツ州のアソシエーツ オブ ケープ コッド インク(現、連結子会社)を子会社化 |
|
1998年2月 |
ISO9001/EN46001、ISO13485認証取得(2010年よりISO13485認証のみ維持) |
|
2001年4月 |
関節機能改善剤「スパルツ」(現、「スパルツFX」)米国で販売開始 |
|
2004年3月 |
東京証券取引所市場第二部上場 |
|
2005年3月 |
東京証券取引所市場第一部指定 |
|
2005年5月 |
本社事務所を東京都千代田区に移転 |
|
2005年6月 |
本店を東京都千代田区に移転 |
|
2007年5月 2007年8月 |
生化学バイオビジネス株式会社を設立 内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」販売開始 |
|
2007年10月 |
会社分割により機能化学品関連事業を生化学バイオビジネス株式会社に承継 |
|
2012年1月 |
関節機能改善剤「ジェル・ワン」(単回投与製品)米国で販売開始 |
|
2012年4月 |
生化学バイオビジネス株式会社を吸収合併 |
|
2013年4月 |
東京都東大和市にCMC研究所を開設 |
|
2016年7月 |
眼科手術補助剤「シェルガン」販売開始 |
|
2018年8月 |
腰椎椎間板ヘルニア治療剤「ヘルニコア」販売開始 |
|
2019年3月 |
関節機能改善剤「ハイリンク」(単回投与製品)イタリアで販売開始 |
|
2020年3月 |
カナダ オンタリオ州のダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク(現、連結子会社)を子会社化 |
|
2021年5月 |
関節機能改善剤「ジョイクル」販売開始 |
|
2021年8月 |
関節機能改善剤「ハイリンク」(単回投与製品)台湾で販売開始 |
|
2022年4月 |
東京証券取引所プライム市場に移行 |
|
2025年5月 |
内視鏡用粘膜下注入材「ムコアップ」中国で販売開始 |
関係会社
4【関係会社の状況】
連結子会社
|
名称 |
住所 |
資本金 |
主要な事業の 内容 |
議決権の所有(又は被所有)割合 (%) |
関係内容 |
|
アソシエーツ オブ ケープ コッド インク |
米国 マサチューセッツ州 |
2,080米ドル |
試薬の製造・仕入及び販売 |
100.0 |
当社が製品を購入している。 |
|
アソシエーツ オブ ケープ コッド インターナショナル インク |
米国 マサチューセッツ州 |
- |
試薬の販売 |
100.0 (100.0) |
- |
|
アソシエーツ オブ ケープ コッド ヨーロッパ ゲーエムベーハー |
ドイツ ウォルドルフ |
51,129ユーロ |
試薬の販売 |
100.0 (100.0) |
- |
|
エスケーケー カナダ エンタープライジズ コーポレーション |
カナダ オンタリオ州 |
49,800千 カナダドル |
持株会社 |
100.0 |
- |
|
ダルトン ケミカル ラボラトリーズ インク |
カナダ オンタリオ州 |
49,800千 カナダドル |
医薬品 受託製造等 |
100.0 (100.0) |
- |
(注)1.議決権の所有割合の( )内は、内数で間接所有割合であります。
2.エスケーケー カナダ エンタープライジズ コーポレーション及びダルトン ケミカル ラボラトリーズ インクは、特定子会社に該当しております。
3.アソシエーツ オブ ケープ コッド インクは売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 (1) 売上高 10,097百万円
(2) 経常利益 1,153百万円
(3) 当期純利益 934百万円
(4) 純資産額 12,739百万円
(5) 総資産額 14,380百万円
4.アソシエーツ オブ ケープ コッド インターナショナル インクは売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く)の連結売上高に占める割合が10%を超えております。
主要な損益情報等 (1) 売上高 4,590百万円
(2) 経常利益 347百万円
(3) 当期純利益 262百万円
(4) 純資産額 1,450百万円
(5) 総資産額 2,371百万円
5.アソシエーツ オブ ケープ コッド ヨーロッパ ゲーエムベーハーは、現在清算手続中であります。