2024年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

ソフトウエア開発事業 BPO事業 調整額
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ソフトウエア開発事業 7,831 98.4 1,388 152.7 17.7
BPO事業 130 1.6 17 1.8 12.8
調整額 N/A N/A -495 -54.5 N/A

事業内容

3【事業の内容】

 当社は次の2つのセグメントを主たる事業としております。

(1) ソフトウエア開発事業

企業のコンピュータシステムに係るシステムインテグレーション、コンサルティング、ソフトウエアの設計・開発・保守など、基盤領域を含むソフトウエア開発の全領域に対応した総合的なサービスを行っております。

 

(2) BPO事業

金融機関向け事務代行、健康診断予約代行、スキャニングサービスなど、業種を問わず様々な業務支援を行っております。

 

事業系統図

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度におけるわが国経済は、コロナ禍からの経済活動の正常化を背景に景気は緩やかに回復の動きが見られました。しかしながら、世界的な金融引き締めによる影響、資源価格や物価の上昇、地政学的リスク等、先行きは引き続き不透明な状況で推移いたしました。

当社が属する情報サービス産業においては、多岐にわたる業種で生産性向上、競争力強化やコスト削減を目的としたデジタル化への対応等、システム投資需要は堅調に推移いたしました。その一方でシステムエンジニアの不足が常態化しており、IT人材の育成が急務となっております。

このような環境下、当社は中期経営計画「+transform 2nd Stage」2年目として①DXの推進、②既存ビジネス領域の維持・拡大、③社内デジタル基盤の強化、④人材確保と働き方改革の4つを基本方針として引き続き事業を推進いたしました。

DXの推進及び社内デジタル基盤の強化については引き続き自社のDX推進に注力し、生産性を向上させるとともに、AI/データサイエンティスト、クラウドエンジニア等高度人材育成の強化を図ってまいりました。

既存ビジネス領域の維持・拡大については主要顧客の重点投資領域に沿って積極的な提案活動を行い、受注拡大を図ってまいりました。

人材確保と働き方改革については当事業年度では、従業員エンゲージメントの維持・向上、人材確保のための採用競争力の強化を目的とし、新卒を含む全従業員の賃金改定を実施いたしました。

この結果、当事業年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a. 財政状態

当事業年度末の資産合計は、前事業年度に比べ609百万円増加し、8,285百万円となりました。

当事業年度末の負債合計は、前事業年度に比べ90百万円増加し、3,354百万円となりました。

当事業年度末の純資産合計は、前事業年度に比べ518百万円増加し、4,931百万円となりました。

 

b. 経営成績

当事業年度の経営成績は、売上高7,960百万円(前期比12.3%増)、営業利益908百万円(前期比19.0%増)、経常利益923百万円(前期比19.0%増)、当期純利益660百万円(前期比25.4%増)となりました。

 

なお当事業年度におけるセグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

(a) ソフトウエア開発事業

ソフトウエア開発事業は、市場および顧客の動向を睨んだ提案活動を実施し、経営資源の有効活用および生産性の向上に努めた結果、売上高7,831百万円(前期比12.7%増)、売上総利益1,387百万円(前期比13.8%増)となりました。

 

(b) BPO事業

BPO事業は、案件獲得が減少したことにより売上は減少しましたが、コスト削減により利益は大幅に前期を上回った結果、売上高129百万円(前期比4.8%減)、売上総利益16百万円(前期比59.8%増)となりました。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末に比べ522百万円増加し、当事業年度末には4,183百万円となりました。

当事業年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果獲得した資金は769百万円(前年同期は475百万円の獲得)となりました。

収入の主な要因は税引前当期純利益923百万円、売上債権の減少13百万円、賞与引当金の増加39百万円、未払金の増加30百万円、未払消費税等の増加31百万円であり、支出の主な要因は仕入債務の減少27百万円、法人税等の支払267百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は7百万円(前年同期は72百万円の使用)となりました。

支出の主な要因は有形固定資産及び無形固定資産の取得による支出2百万円及び差入保証金の差入による支出4百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果使用した資金は239百万円(前年同期は139百万円の使用)となりました。

これは配当金の支払175百万円及び自己株式の取得による支出63百万円によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当事業年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

ソフトウエア開発事業

7,831,284

112.7

BPO事業

129,645

95.2

合計

7,960,929

112.3

(注)金額は販売価格で表示しております。

 

b. 受注実績

当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

ソフトウエア開発事業

7,925,481

107.5

1,989,381

105.0

BPO事業

120,961

91.0

20,118

69.9

合計

8,046,443

107.2

2,009,499

104.4

(注)金額は販売価格で表示しております。

 

 

c. 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

ソフトウエア開発事業

7,831,284

112.7

BPO事業

129,645

95.2

合計

7,960,929

112.3

(注)最近2事業年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(千円)

割合(%)

金額(千円)

割合(%)

日興システムソリューションズ株式会社

1,661,456

23.4

1,945,948

24.4

BIPROGY株式会社

894,967

12.6

1,020,221

12.8

(注)総販売実績に対する割合が10%以上のものについて記載しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を合理的な基準に基づいて実施しておりますが、前提条件やその後の環境等に変化がある場合には、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
  財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

a. 繰延税金資産の回収可能性
 繰延税金資産の回収可能性の評価については、「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針(企業会計基準適用指針第26号)」に従い、将来における一時差異の解消見込みが明確でないと判断された将来減算一時差異に係る繰延税金資産については、回収可能性がないと判断し、評価性引当額を設定しております。
 当該見積りについて、将来の不確実な経済条件の変動等により見直しが必要となった場合、翌事業年度以降の財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性があります。

b. 退職給付債務及び退職給付費用
 退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率に基づいて計算しております。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定しております。割引率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性があります。

 

② 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 財政状態の分析

(流動資産)

当事業年度末の流動資産の残高は6,699百万円(前事業年度末比515百万円増加)となりました。主な要因は現金及び預金が522百万円増加したことによります。

 

(固定資産)

当事業年度末の固定資産の残高は1,585百万円(同94百万円増加)となりました。主な要因は投資有価証券の時価評価が139百万円増加し、ソフトウエアが13百万円、繰延税金資産が27百万円それぞれ減少したことによります。

 

その結果、当事業年度末の資産合計は8,285百万円(同609百万円増加)となりました。

 

(流動負債)

当事業年度末の流動負債の残高は1,290百万円(同95百万円増加)となりました。主な要因は賞与引当金が39百万円、未払消費税等が31百万円、未払金が29百万円それぞれ増加したことによります。

 

(固定負債)

当事業年度末の固定負債の残高は2,064百万円(同4百万円減少)となりました。これは退職給付引当金が4百万円減少したことによります。

 

その結果、当事業年度末の負債合計は3,354百万円(同90百万円増加)となりました。

 

(純資産)

当事業年度末の純資産合計は4,931百万円(同518百万円増加)となりました。主な要因は配当金の支払174百万円による繰越利益剰余金の減少及び自己株式の取得63百万円があったものの、その他有価証券評価差額金97百万円の増加、当期純利益660百万円の計上による繰越利益剰余金の増加によるものであります。

 

b. 経営成績の分析

(売上高・売上総利益)

当事業年度は、中期経営計画「+transform 2nd Stage」で掲げた重点施策を着実に実施した結果、売上高は前期比12.3%増の7,960百万円、売上総利益は前期比14.2%増の1,404百万円となりました。

 

(販売費及び一般管理費・営業利益)

当事業年度における販売費及び一般管理費は前年並みに推移し、495百万円を費消いたしました。

この結果、営業利益は前事業年度に比べ144百万円増加(19.0%増)の908百万円となりました。

 

(営業外損益と経常利益)

当事業年度における営業外損益は純額14百万円の利益となり、前事業年度に比べ2百万円の増加となりました。

この結果、経常利益は前事業年度に比べ147百万円増加(19.0%増)の923百万円となりました。

 

(特別損益と税引前当期純利益)

当事業年度における特別損益は、前事業年度に比べ4百万円の減少となりました。前事業年度は車両運搬具の売却による収入4百万円によるものであります。

この結果、税引前当期純利益は前事業年度に比べ143百万円増加(18.3%増)の923百万円となりました。

 

(税金費用と当期純利益)

当事業年度の法人税等調整額を含めた税金費用は263百万円となりました。

この結果、当期純利益は前事業年度に比べ133百万円増加(25.4%増)の660百万円となりました。

 

c. キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 

d. 資本の財源及び資金の流動性

当社の営業活動に伴う費用及び一般管理費等の運転資金及び設備資金などの当社の会社経営上必要な資金につきましては、企業活動によって獲得した資金または借入による資金調達よって賄っております。

なお、当事業年度末における現金及び預金残高は前事業年度末比522百万円増の5,783百万円となりました。