2025年2月期有価証券報告書より
  • 社員数
    322名(単体) 486名(連結)
  • 平均年齢
    40.1歳(単体)
  • 平均勤続年数
    10.3年(単体)
  • 平均年収
    5,095,000円(単体)

従業員の状況

5【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

 

2025年2月28日現在

セグメントの名称

従業員数(人)

日本

322

(304)

仏国

164

(72)

合計

486

(376)

(注)従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

 

2025年2月28日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

322

(304)

40.1

10.3

5,095

(注)1.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数は、年間の平均人員を( )内に外数で記載しております。

2.平均年間給与は、税込支払給与額であり、賞与および基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

 労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。

(4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率および労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

   (注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

   (注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用労働者

パート・有期労働者

24.5

52.8

77.8

51.9

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。「-」は、対象社員が無いことを示しています。

3.発生している男女の賃金の差異は、等級別人員構成などによるものであります。

 

② 連結子会社

 連結子会社は、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)および「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定による公表義務の対象ではないため、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

 当社グループのサステナビリティに関する考え方および取組みは、次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

 当社グループは「私たちは、美しさと健康とを創りだすことで生活・文化の向上に貢献します。」という企業理念のもと、企業活動を通して「豊かな心、知識、生活」を社会に生み出し、その結果「生活・文化の向上=ここちよい、快適な社会づくり」に貢献することを使命としております。

 化粧品ODMメーカーとしてグローバルに展開し、高度な技術と品質を背景に、世界の化粧品メーカーからパートナーとして信頼を得てまいりました。2015年に採択されたSDGsを皮切りに、サステナブルな社会への意識が高まるなか、化粧品メーカー各社においても環境、人権などの様々なサステナビリティ課題への取組みがスタートしております。当社もサプライヤーとして顧客の取組みに足並みをそろえるのみならず、サステナビリティを当社が掲げる「快適な社会」に欠かせない重要な経営課題と位置づけ、長期的な視点で持続的に社会価値と経済価値とを創出できるよう、独自の様々なサステナビリティ戦略に取組んでおります。

 

(1)サステナビリティに関する事項

① マテリアリティ(重要課題)

 当社は、特に欧米の化粧品メーカーのサプライヤーたる立場から、顧客より各社のサステナビリティに対する考え方を共有するよう依頼を受けております。このような状況を踏まえて、当社では各社のサステナビリティの考え方に沿った様々な取組みをしております。

 まず、サステナビリティを経営課題として捉え事業活動を通じて深化していくことがステークホルダーの期待に応えることであるとの認識のもと、これまで実施してきた事項や顧客要請のキャッチアップにとどまっていた事項について体系的に整理し、事業を通じて長期的に価値を創造していくため、製品のライフサイクルを俯瞰し、環境、人権、倫理、持続可能な調達等について分析をいたしました。

 その後、サステナビリティ委員会において、これらの分析・検討をさらに進め、マテリアリティ及び指標を設定いたしました。「中期事業戦略ビジョン(2022-2026)」に重点戦略として掲げている「クリーン・ビューティーへの積極取組」等の推進のため、当該マテリアリティ及び指標にもとづき、組織横断でサステナビリティ分野の取組みを実施しております。

 

マテリアリティ領域

項目

KPI(指標)

環境

環境に配慮した製品作り

環境に配慮した処方設計の推進

自社購入パーム由来原料中の認証原料比率

エネルギー消費量・温室効果ガスの削減

エネルギー使用量・CO2排出量の見える化

資源の循環・ロスの削減

ペーパーレス化の推進

生産・物流資材等のリサイクルによる廃棄物削減

パートナーシップ

持続可能なサプライチェーンの構築

サプライヤーに対するサステナビリティ調査

責任ある原料調達

責任ある調達に関する研修

新規原料採用時の重金属測定

容器・パッケージ

サンプル提案容器のサステナブル化

持続可能なものづくり

安心・安全な製品の提供

当社製造・生産製品のリコール件数

原料の消費抑制

バルク廃棄量率の低減

継続的な従業員の教育

教育訓練時間

働き方・人財

女性活躍

主任以上の従業員に占める女性の割合

男性育休取得率

人財の確保と育成・定着

ウェルビーイング調査

従業員定着率(3年後定着率)

人権の尊重

多様性・差別・ハラスメント教育の実施

 

 

② 推進体制

 サステナビリティの取組みを推進する社内体制として、代表取締役社長を委員長とし、業務執行取締役と執行役員で構成するサステナビリティ委員会を、取締役会の諮問機関として設置しております。当該委員会は、サステナビリティ分野の活動方針等の枠組みを取締役会に答申し、取締役会にて決定しております。決定した各種方針等は具体的な活動に落とし込み、各担当部門にて活動を行います。

 また、当社は企業の社会的責任(CSR)、環境・社会・ガバナンス(ESG)、気候関連の開示等についての外部評価を行う機関である、EcoVadis、Sedex、およびCDPの会員となり、客観的に取組みの現在地を確認し、活動方針等の策定の参考としております。これらの外部評価機関のサステナビリティ情報を、顧客の要請に基づき共有することで、顧客との関係強化やエンゲージメントに活用しております。

 さらに、2024年9月には国連グローバルコンパクトに賛同を表明する署名を行いました。国連グローバルコンパクトとは、企業が責任ある持続可能な活動を推進するために、人権・労働・環境・腐敗防止の4分野に関する10原則を順守するよう要請しているイニシアチブであります。これらの原則を事業活動に反映させ、企業の社会的責任を果たすことで、今後も持続可能な社会の実現に寄与してまいります。

 

③ リスク管理

 サステナビリティ関連のリスクおよび機会については、サステナビリティに関する取組みを行う各部門において識別・評価・監視しております。

サステナビリティの取組み遅滞や上記の外部評価のスコア悪化により、顧客から監査や改善指導を受ける可能性があります。一方で、取組みの推進や外部評価のスコア上昇により、新たな取引の機会や既存取引の拡大につながる可能性もあります。

その他のリスクにつきましても、各部門において分析・検討を行っており、サステナビリティ分野での社会変化に合わせたリスク管理を行なうことで、企業価値の向上に努めております。現段階では、個別具体的な数値の達成如何よりも、顧客とのエンゲージメントにより、当社のサステナビリティに対する推進体制や考え方を顧客に共有することで様々なリスクを極小化できるものと認識しております。

 

④ 重要な取組みと目標

 前述のマテリアリティ及び指標に基づき、2025年4月に開催されたサステナビリティ委員会において、各事項についての具体的な目標(長期)を設定いたしました。今後は設定した目標(長期)に基づき、サステナビリティ分野の取組みを一層推進してまいります。

 また、その中でも優先的に定量化に取組んでいる事項を以下のとおり抜粋いたしました。特に気候変動問題と関連して重要であるエネルギー消費量・温室効果ガスの削減については、2026年度までに2023年度比10%削減を目標に掲げ、これらの削減取組み活動を通じ、前述の外部評価のスコアの向上も目指しております。

マテリアリティ領域

項目

KPI(指標)

目標

環境

環境に配慮した製品作り

自社購入パーム由来原料中の認証原料比率

2030年度までに100%

エネルギー消費量・温室効果ガスの削減

エネルギー使用量・CO2排出量の見える化

2026年度までに2023年度比10%削減

パートナーシップ

持続可能なサプライチェーンの構築

サプライヤーに対するサステナビリティ調査

2026年度までに回収率80%

2030年度までに回収率90%

持続可能なものづくり

安心・安全な製品の提供

当社製造・生産製品のリコール件数

リコール ゼロ

働き方・人財

女性活躍

後述(2)②に記載

人財の確保と育成・定着

 その他の事項につきましては当社ホームページ「第68期(2025年2月期)決算補足説明資料」をご参照ください。

https://shikizai.com/ir/library/?tab=tab04

 

 

(2)人的資本に関する事項

 当社の成長戦略の推進には、豊かな発想と旺盛なチャレンジ精神で夢のある商品を生み出す「人財」の活躍が不可欠であります。また、長年培ってきた高度な専門技術力と豊富な情報力を活かし、付加価値の高い製品とサービスを生み出し続ける「体制」の整備が急務となっております。

 従業員一人ひとりが好奇心と探求心を最大限に発揮して働きがいを得られるような「人財育成」と「環境整備」を推進してまいります。

 

① 方針

a.人財育成方針

・従業員一人ひとりが能力を発揮するための教育研修や育成機会の再構築

 従業員一人ひとりが能力を発揮するに値する場の創出、従業員の働きがいを実現していくための機会の提供に課題があることが顕在化しております。

 階層別研修をはじめとした従来の教育研修・育成機会を見直して再構築するとともに、教育研修・育成に対する取組み時間や費用などの投資を拡充することで、従業員一人ひとりのキャリア自律を促し、成長戦略に資する人財育成の推進へとつなげてまいります。

・マネジメント人財、中堅人財、専門人財に対する取組みの強化

 成長戦略の担い手であるマネジメント人財向けの管理職研修、事業成長の原動力となる中堅人財向け研修等の階層別研修に加え、全社員に向けてメンタルヘルス研修やコンプライアンス・ハラスメント研修、インサイダー取引研修を実施し、育成と現場への定着を図っております。

 また、事業拡大の起点となる専門人財の確保にも注力しております。

 新卒採用・キャリア採用と連動した育成体制を構築することで、専門性の向上と多様な交流の中から意識改革と育成効果の最大化を図ってまいります。

 

b.社内環境整備方針

・当社事業推進の基盤である女性活躍の推進と機会拡大

 労働者に占める女性労働者の割合は53.7%と女性の基盤が広範な一方で、管理職に占める女性労働者の割合が24.5%、男女間の賃金の差異が77.8%と、女性の活躍推進に課題があります。持続可 能な勤務を維持するための職務体系や勤務地の限定、時短勤務などにより当該差異が生じる結果となっていると分析しております。管理職を含めた時短勤務の拡大や時差勤務などの働き方の充実を図り、働きやすい職場づくりに取組んでおります。

 女性活躍推進に関しては、女性リーダーミーティングを定期的に開催するとともに、その場で聴取した意見やアイデアを女性管理職候補者向け研修テーマに反映することで、充実した研修を目指しました。また、女性リーダーミーティング発案の新任管理職配付用手引きの作成や勉強会の開催等、昇格時の不安を低減する施策を実施しました。今後も、階層別研修等による人財の育成と、適切な評価に基づく人財の抜擢を推し進めるとともに、女性リーダーミーティングの継続や管理職向けにダイバーシティの意識付けを図る機会を設けることで、統一した認識のもと全社一丸となって女性の「活躍」と「働きがい」を推進してまいります。

・風土改革を通じた従業員のWell-being(ウェルビーイング)の推進

 従業員一人ひとりが好奇心と探求心を最大限に発揮し働きがいを得るためには、個人と組織が相互の成長に貢献し合うエンゲージメントの向上が不可欠と考え、従業員のワークライフの充実と連動させたウェルビーイングの実現を目指しております。

 そのための風土改革として、従業員幸福度調査を導入し、従業員のウェルビーイングを可視化するとともに、その改善に向けたコミュニケーションの機会として、経営陣と従業員の対話の場であるタウンホールミーティングや意見交換会、有志による職場・自己変革のためのプロジェクトの開催などの施策を展開しております。

 

② 指標および目標

 当社では、上記人財の育成および社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標および実績は次のとおりであります。

指 標

目標

(2027年)

実績

(2024年)

管理職・主任以上に占める女性労働者の割合(正社員)

50.0%

39.5%

従業員の幸せ指数 (注)2

60.0

52.9

3年後の従業員定着率(正社員)

70.0%

81.8%

女性労働者の平均勤続年数比率(正社員) (注)3

80.0%

59.1%

従業員の年次有給休暇取得率(正社員)

60.0%

49.0%

(注)1.「従業員の年次有給休暇取得率」は各年9月末時点、その他の指標は各年2月末日時点

2.「従業員の幸せ指数」は従業員幸福度調査により算出されたエンゲージメントスコア

3.「女性労働者の平均勤続年数比率」は、男性労働者の平均勤続年数に対する女性労働者の平均勤続年数の割合