2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 9,237 100.0 346 100.0 3.7

事業内容

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社(昭和化学工業株式会社)、連結子会社3社及び持分法適用会社2社により構成されており、珪藻土・パーライト事業を主力事業としております。

 当社グループの事業内容及び当社と関係会社の当該事業に係る位置づけは次のとおりであります。なお、当社グループは単一セグメントであるため製品別に位置づけを記載いたします。

 

珪藻土・パーライト事業

濾過助剤……………自社で製造販売するほか、当社は連結子会社 白山工業(株)に珪藻土製品の製造の一部を業務委託しております。また、連結子会社 北京瑞来特貿易有限公司は、持分法適用会社 白山市長富遠通鉱業有限公司より製品供給を受け世界に製品を販売しております。

建材・充填材………自社で製造販売するほか、当社は連結子会社 白山工業(株)に珪藻土製品の製造の一部を業務委託しております。また、連結子会社 日昭(株)は、当社工場において請負契約により製造を行っております。

化成品………………当社が製品を仕入れて販売しております。

その他製品等………自社で製造販売するほか、当社は商品を仕入れて販売しております。

 

 また、持分法適用会社オーベクス㈱は、サインペンのペン先や医療機器の製造販売を行っており、当社との事業上の取引関係はありません。

 

 以上を事業系統図に示すと以下のとおりであります。

 

 

 

 

 

業績

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社並びに連結子会社及び持分法適用会社、以下同様)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

①経営成績

当連結会計年度における我が国経済は、雇用や所得環境の改善が進み景況感は緩やかな回復基調が期待されるものの、食料品価格の高止まりや各国の通商政策の動向影響による企業収益下押し懸念等、今後の予測が難しい状況が続いております。

当業界におきましては、運送費や各種エネルギー及び資材価格が依然として高水準で推移する等、厳しい状況が続いております。

このような経営環境の中、当社グループは、お客様のご要望や潜在的ニーズに対し、より専門性の高いご提案や解決策を提供できる企業集団となるため、「お客様サイドの発想への挑戦」・「業務品質向上への挑戦」・「新領域への挑戦」の3つの挑戦を掲げつつ、安定的に利益を生み出し社会に還元するという企業使命を全うするため、以下の取り組みを行っております。

 

1.全社コスト削減策の一環として、在宅勤務やオンラインによる営業活動の積極推進による関連経費の抑制を図る等、財務基盤の強化と収益の安定を図る。

2.2025年4月より、国内事業において製造部門と営業部門を一体運営とする組織に改編すると同時に、技術部門の活動強化施策を実施することで、従来以上の技術サービスの充実、生産技術力強化、お客様のご要望等に沿ったソリューションの提案や新商品開発に尽力する。

 

上記の結果、国内市場における販売価格改定効果、並びに海外市場における増収影響により売上高は前年同期並みの92億37百万円(前期比0.4%増)となりました。利益面では、「投資有価証券売却益」を計上しましたが、運送費及び人件費の増加に加え、関連会社の豪雨被害による「持分法による投資利益」の減少により経常利益は5億71百万円(同20.6%減)、前年同期に計上した「有形固定資産売却益」の減少により親会社株主に帰属する当期純利益は4億11百万円(同29.5%減)となりました。なお、当社グループは単一セグメントであるため、製品別の業績を記載すると次のとおりであります。

 

濾過助剤

当該製品は、主にビール類・清涼飲料水・甘味料・調味料等の食品工業、抗生物質等の製薬工業、油脂・合成
樹脂等の化学工業、ごみ焼却場等で使用される当社の主力製品群です。

当連結会計年度におきましては、海外市場における売上はほぼ横ばいでしたが、国内市場においては各種化学品向け製品及び甘味料向け製品の売上が増加しました。この結果、売上高は57億77百万円(前期比2.2%増)となりました。この分野の売上は、当社グループ売上全体の62.5%を占めております。

 

建材・充填材

当該製品は、主に住宅用建材や土木資材、シリコーンゴム等に使用される製品群です。

当連結会計年度におきましては、海外市場における各種充填材向け製品の売上が堅調に推移しましたが、国内市場においては各種建材向け製品の売上が減少しました。この結果、売上高は14億27百万円(前期比1.9%減)となりました。この分野の売上は、当社グループ売上全体の15.5%を占めております。

 

化成品

当該製品は、主にプールや温浴施設及び浄化槽向けの塩素系消毒剤、産業排水向けの高活性微生物剤等の水処理
関連製品群です。

当連結会計年度におきましては、プール用塩素剤等の売上が増加しましたが、浄化槽用塩素剤及び産業排水向け水処理剤等の売上が減少しました。この結果、売上高は14億71百万円(前期比1.8%減)となりました。この分野の売上は、当社グループ売上全体の15.9%を占めております。

 

その他の製品

当該製品は、主に珪藻土粒状品及びデオドラント製品や浴室関連機器等の生活関連用品、その他スポットで発生する製品群です。

当連結会計年度におきましては、主に各種化学品向け製品の売上が減少しました。この結果、売上高は5億60百万円(前期比4.7%減)となりました。この分野の売上は、当社グループ全体の6.1%を占めております。

 

②財政状態

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ1億27百万円増加し、136億55百万円となりました。主な増加は、投資有価証券2億41百万円、機械装置及び運搬具(純額)1億39百万円であり、主な減少は受取手形及び売掛金2億67百万円であります。

負債は、前連結会計年度末に比べ3億93百万円減少し、55億35百万円となりました。主な増加は、長期借入金1億86百万円であり、主な減少は、短期借入金5億11百万円であります。

純資産は、前連結会計年度末に比べ5億20百万円増加し、81億19百万円となりました。主な増加は、利益剰余金2億94百万円、その他有価証券評価差額金1億28百万円であります。

なお、自己資本比率は、前連結会計年度末の56.2%から59.5%となりました。

 

③キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より2億43百万円増加し、30億72百万円となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果得られた資金は、7億66百万円となりました。

これは、主に税金等調整前当期純利益5億92百万円、減価償却費2億55百万円があったことによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果使用した資金は、1億35百万円となりました。

これは、主に定期預金の払戻収入2億20百万円に対し、有形固定資産の取得による支出3億62百万円があったことによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果支出した資金は、4億35百万円となりました。

これは、主に、短期借入金の純増減額の減少5億11百万円があったことによります。

 

④生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績を示すと、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

濾過助剤

5,084,794

△9.8

建材・充填材

1,334,687

△0.5

その他

162,580

△10.4

合計

6,582,062

△8.1

 (注)1.金額は販売価格によります。

2.当社グループは単一セグメントであるため製品別の実績を記載しております。

 

b.商品仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績を示すと、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

濾過助剤

741,513

△5.6

化成品

1,471,240

△1.8

その他

505,521

△4.7

合計

2,718,275

△3.4

 (注)1.金額は販売価格によります。

2.当社グループは単一セグメントであるため商品別の実績を記載しております。

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績を示すと、次のとおりであります。

区分

金額(千円)

前年同期比(%)

濾過助剤

5,777,691

2.2

建材・充填材

1,427,882

△1.9

化成品

1,471,240

△1.8

その他

560,591

△4.7

合計

9,237,406

0.4

 (注) 当社グループは単一セグメントであるため製品・商品別の実績を記載しております。

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社、以下同様)が判断したものであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

当社グループでは、「お客様のため、社会のため、人間生活向上のため、貴重な資源を限りなく有効に活用し、広く産業を支え、豊かな明日を構築することに貢献する。」ことを経営理念として掲げ、全ての活動の根幹としております。この経営理念のもと、お客様の様々なご要望にお応えするために、国内外での新市場開発・営業力強化及び原価削減等に取り組み、一層の事業・財務体質の強化、社会のニーズや課題への対応に社員一丸となって取り組み、企業価値向上に努めてまいります。

当連結会計年度の業績につきましては、国内市場における販売価格改定効果、並びに海外市場における増収影響により売上高は前年同期並みとなりました。利益面につきましては、「投資有価証券売却益」を計上しましたが、運送費及び人件費の増加に加え、関連会社の豪雨被害による「持分法による投資利益」の減少により経常利益が減少、前年同期に計上した「有形固定資産売却益」の減少により親会社株主に帰属する当期純利益も減少となりました。

当社グループの業績に重要な影響を与える可能性がある要因は以下のとおりであり、影響を最小限にするため、当社グループは適時適切な対策を実施しております。

a.各種エネルギー価格並びに原材料価格の上昇、あるいは一部取引先が生産調整に踏み切る等の状況が長期化した場合、結果として当社グループの製品需給バランスが大幅に変化し、業績に重要な影響を与える可能性があります。

b.濾過助剤及びプール用塩素剤は、夏季に受注量が集中する傾向にあるため、夏季天候不順が長期化した場合、業績に重要な影響を与える可能性があります。

なお、要因ごとの分析は、「第2事業の状況  3事業等のリスク」をご参照下さい。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より2億43百万円増加し、30億72百万円となりました。

得られた資金の主な内訳は、税金等調整前当期純利益5億92百万円、減価償却費2億55百万円、定期預金の払戻収入2億20百万円であります。

使用した資金の主な内訳は、有形固定資産の取得による支出3億62百万円、短期借入金の純増減額の減少5億11百万円であります。

今後も売上原価の低減や経費の更なる節減に努め、営業活動から得られる資金を確保、増加させていく所存であります。また、得られた資金は設備投資、有利子負債の圧縮及び配当金の支払い等に適切に配分していく予定であります。

資金需要の主な内容としましては、製造設備(設備維持に関わる償却費、賃借料、保険料等含む)、燃料費、各種資材費、人件費、IT関連投資等があります。

資金調達につきましては、当社グループの事業活動の維持拡大に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金及び外部資金を有効に活用しております。設備投資額は、営業キャッシュ・フローの範囲内とすることを原則としておりますが、資金調達手段の多様化と資本効率の向上を企図し、主要な事業資産である製造設備等の調達に当たっては、金融機関からの借入や社債の発行等、一部有利子負債を活用しております。また、主要な取引先金融機関とは良好な取引関係を維持しており、当社グループの事業の維持拡大、運営に必要な運転資金、投資資金の調達に関しては問題なく実施可能と認識しております。なお、当連結会計年度末の自己資本比率は59.5%であります。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成には、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)に記載の通りであります。

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

 前連結会計年度(自2023年4月1日 至2024年3月31日)及び当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

  当社グループは、珪藻土・パーライト事業セグメント単一ですので、セグメント情報の記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

                                        (単位:千円)

区分

濾過助剤

建材・充填材

化成品

その他

合計

外部顧客への売上高

5,653,746

1,455,902

1,498,777

588,123

9,196,549

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

                   (単位:千円)

日本

その他

合計

7,404,640

1,791,909

9,196,549

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

 日本国内の有形固定資産の金額が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自2024年4月1日  至2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

                                        (単位:千円)

区分

濾過助剤

建材・充填材

化成品

その他

合計

外部顧客への売上高

5,777,691

1,427,882

1,471,240

560,591

9,237,406

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

                   (単位:千円)

日本

その他

合計

7,422,169

1,815,236

9,237,406

(注)売上高は顧客の所在地を基礎とし、国又は地域に分類しております。

 

(2)有形固定資産

 日本国内の有形固定資産の金額が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がないため、記載を省略しております。

 

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

前連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)及び当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

 当社は、単一セグメントであるため、記載を省略しております。

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

前連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)及び当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

 該当事項はありません。

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

前連結会計年度(自2023年4月1日  至2024年3月31日)及び当連結会計年度(自2024年4月1日 至2025年3月31日)

 該当事項はありません。