人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数91名(単体)
-
平均年齢35.1歳(単体)
-
平均勤続年数2.3年(単体)
-
平均年収7,457,000円(単体)
従業員の状況
5 【従業員の状況】
(1) 提出会社の状況
(注) 1.従業員数は就業人員であります。なお、臨時従業員についてはその総数が従業員数の100分の10未満であるため記載を省略しております。
2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は、Beacon Bank事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
(2) 労働組合の状況
労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社は、「心地よい未来を、データとつくる。」をミッションに掲げ、生活者行動データを活用した顧客課題・社会課題の解決を通じ、継続的に企業価値を向上させるとともに、社会の持続的な発展に貢献してまいります。サステナビリティに関する取組の中でも、特に人的資本を最重要テーマと位置づけ、経営戦略と一体となった人的資本戦略を推進しています。本戦略は組織拡大と生産性向上を同時に実現し、収益性の高い企業基盤を構築することを目的としてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1) ガバナンス
当社は、人的資本戦略推進において、具体的な取り組みであるKPIの進捗状況や人事施策の効果・課題については取締役会および経営会議で定期的に議論をしながら進めています。
また、リスクの早期発見・対処のため、エンゲージメントサーベイなどを活用してモニタリングする体制を整備するとともに、内部通報窓口を設置し、ガバナンスの強化に努めています。
(2) 戦略
人的資本戦略の基盤として「全社人事データ基盤の整備」及び「ミッションシートを用いた人事評価制度の刷新」を位置づけ、その上で5つのテーマを柱として「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透」、「未来をつくる人材の継続的な確保・拡大」、「グローバル企業としてのダイバーシティ実現」、「チャレンジを褒め称えるチームワーク」、「高い生産性と競争力のある報酬体系」を設定し、それぞれのテーマごとに独自の施策やKPIを設け、長期的な企業価値の最大化を図ってまいります。
① ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透
当社はミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透を従業員エンゲージメント向上の基盤と考えております。年に一度の全社合宿(オフサイトミーティング)や、マネジメント層との1on1面談を通じてMVVへの理解と共感を深めるとともに、従業員アンケートやeNPSを定点的に計測することで、その効果を検証しています。特に2025年6月期においては、組織の拡大に伴い「仕事の達成感や意義・やりがい」「能力を活かす機会」といった要素が課題として浮かび上がり、制度整備やコミュニケーション強化を通じて改善に取り組んでまいります。
② 未来をつくる人材の継続的な確保・拡大
当社はデータ・AI活用を事業成長の中核と位置づけ、データ専門職比率やデータ人材比率をKPIとして設定し、採用・育成の両面で取り組みを進めてまいりました。入社後100日間の成長を支援するオンボーディングプランやチューター/メンター制度、生成AI・データ分析の勉強会、資格取得支援制度などを体系的に整備し、専門性を高めるとともに非専門職のデータリテラシー向上にも力を注いでまいります
③ グローバル企業としてのダイバーシティ実現
当社は、女性管理職比率30%以上、外国籍従業員比率10%以上を中期的な目標として掲げ、外国籍人材の積極的な採用や語学研修・学習支援の充実を通じて、多様なバックグラウンドを持つ人材が活躍できる組織づくりを進めています。現状では外国籍比率7.7%、女性CxOおよび管理職比率18.8%と目標との差異があるものの、引き続き体制整備を進め、グローバル展開を見据えた多様性の確保に努めてまいります。
④ チャレンジを褒め称えるチームワーク
Unipos株式会社が提供する、従業員同士がお互いの良い行動を感謝・賞賛し、少額のインセンティブを添えて投稿するサービスのUnipos(ユニポス)を導入し、従業員同士が互いの挑戦や貢献を感謝・称賛できる仕組みを構築しています。これにより、心理的安全性と挑戦を奨励する文化を両立させるとともに、「チャレンジ賞賛指標」や「チーム間助け合い指標」といった独自のKPIを設定し、組織のつながりや一体感を可視化しています。人員増加に伴い一部指標は低下傾向を示しましたが、さらなる利活用促進を図り、挑戦を称える文化の維持・強化に取り組んでまいります。
⑤ 高い生産性と競争力のある報酬体系
社員一人ひとりを当社の最も重要な成長ドライバーと位置づけています。生産性は前年比で5.6%、平均年間給与は11.0%の改善を実現し、成果と処遇を連動させる仕組みを整えてまいりました。さらに2024年12月には全従業員に一律で譲渡制限付株式(RS)を付与し、オーナーシップ意識の醸成と企業価値向上へのコミットメントを高めております。あわせて、ミッションシートを活用した人事評価制度への刷新を行い、目標設定とKPIの連動を通じて、透明性と納得感のある評価・処遇を実現してまいります。
(3) リスク管理
当社は、2025年6月期においても従業員数の増加が続き、組織の拡大とともに事業領域の多様化が進展しました。組織化が進む一方で、業務目的の不明確化やチーム間調整コストの増加による生産性の低下は引き続き重要なリスクであり、特に急速な人員拡大に伴い、個々人の達成感ややりがい、能力を発揮する機会が不足する可能性があります。
このリスクに対しては、ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透施策や全社的なコミュニケーション強化を通じて従業員の一体感を高めるとともに、eNPS等の指標を活用して定期的に従業員の状態を把握しています。また、人事制度や配置の見直しを通じて、従業員が成長実感を得ながら高い生産性を維持できる職場環境を整備しています。
さらに、労働市場をめぐる変化により成長を支えるデータ人材の確保が困難になるリスクについても注視しています。当社は独自の採用・育成プログラムや生成AIを活用した学習支援を通じて、データ専門職の拡充および非専門職のデータ人材化を推進し、将来的な人材不足に備えてまいります。
(4) 経営戦略と人的資本戦略のクロスポイント強化
当社の人的資本戦略を持続的に推進するためには、個別施策を支える基盤の強化が不可欠です。その一環として、経営戦略と人的資本戦略のクロスポイントを明確化し、評価制度および人材獲得手段の両面において整備を進めております。
人事評価制度については、従来の「年間成果の振り返り」に基づく評価から、職種や役割ごとの期待と基準を明確化した仕組みへと刷新してまいります。具体的には、年度初に各メンバーが「ミッションシート」を作成し、KPI・プロセス・達成基準を明確に定めるとともに、期中・期末でその進捗を評価に反映する仕組みを導入してまいります。これにより、個々の成果をより公正に処遇へ反映するとともに、組織全体の戦略目標との一貫性を確保してまいります。
また、人的資本の獲得手段についても、新卒・中途採用に加え、M&Aを通じた人材獲得の可能性を視野に入れています。経営戦略の実現に直結する専門性や多様性を確保するために、採用・育成と並行して基盤整備を進めることで、年36%の売上成長継続、年20%以上の人材獲得、一人あたり生産性の向上、そしてグローバル展開を支える人的資本の成長を実現してまいります。
(5) 指標及び目標
人的資本経営戦略においては、5つのテーマのうち、4つのテーマにおいて指標および2026年6月末における状態目標を定義しています。
「ミッション・ビジョン・バリュー(MVV)の浸透」においては、eNPSを中心指標とし、2025年6月期時点で▲12ポイントとなったスコアの改善を図り、2026年6月末には再びプラス領域に回復させることを目指しています。MVVの浸透を通じて、従業員エンゲージメントの向上および採用ブランドの強化を実現します。
「未来をつくる人材の継続的な確保・拡大」においては、データ専門職(エンジニア、データアナリスト、データサイエンティスト、マーケティングアナリストなど)比率60%以上、データ人材(業務においてビッグデータを分析・集計した実績のある社員)比率90%以上を引き続き目標とし、データ専門職の育成・プロフェッショナル化・AI活用および非データ専門職のデータ人材化を推進します。
「グローバル企業としてのダイバーシティ実現」においては、女性管理職30%超および社員に占める外国籍社員の比率10%以上を引き続き指標とし、現状との差を埋めるための採用・研修施策を強化します。これにより、多様な人材が活躍できる職場環境を整備し、グローバル展開を支える基盤を構築します。
「チャレンジを褒め称えるチームワーク」においては、チャレンジ賞賛指標は45%、チーム間助け合い指標については55%を目標値とします。心理的安全性と挑戦文化の両立を目指し、従業員同士の相互理解と協働を一層促進します。
「高い生産性と競争力のある報酬体系」に関しては、平均給与水準や一人当たり生産性を主要指標とし、前年比プラス成長を継続させることを重視しています。2024年12月に実施した譲渡制限付き株式(RS)の付与に加え、人事評価制度の透明性強化を通じて、持続的に魅力ある報酬体系を実現してまいります。
(参考) 人的資本に関する指標
※1 従業員数におけるデータ専門職(エンジニア、データアナリスト、データサイエンティスト、マーケティングアナリストなど)が占める比率
※2 SQLなどを利用し、ビッグデータを分析・集計した実績のある従業員の比率
※3 Unipos株式会社提供するサービスUniposにおいて、チャレンジを賞賛された投稿を貰った従業員の比率
※4 Unipos株式会社提供するサービスUniposにおいて、チームを超えて投稿を貰った従業員の比率