リスク
3【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。リスクが顕在化する可能性の程度や時期、顕在化した場合に当社の経営成績等に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載しておりません。
なお、文中における将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限定されるものではありません。
(1)新設住宅着工戸数について
当社は、粘土瓦を国内の大手ハウスメーカーをはじめ工事店、問屋、代理店等を経由して販売しております。
粘土瓦は、住宅の新設時に多量に使用されることが多く、その使用量は新設住宅着工戸数の増減に左右され景気動向、住宅地価の変動、金利動向、政府の住宅政策、税制、少子化等の要因も、業績に影響を及ぼす可能性があります。
今後の動向に関しましては、客先との情報共有を強化し、情報収集と分析を強化して対応しております。
(2)事業に対する法的規制について
当社は、社会的責任の立場から地域住民の生活環境を保全するため、法的規制、行政指導について常に関心をもち、公害防止のため万全の措置を講じ、法的に適正と認められておりますが、法律の改正又は新たな規制の制定により、当社工場の運営に支障を来たし、業績に影響を及ぼす可能性があります。なお、当社港南工場及び明石工場において碧南市長に対し公害防止計画書を提出しております。
碧南市における法的規制の主なものは以下のとおりであります。
① |
大気汚染防止法 |
② |
水質汚濁法 |
③ |
騒音規制法・振動規制法 |
④ |
廃棄物の処理及び清掃に関する法律 |
これらの対策として、定期的に従業員に対して法的規制に関する教育を行うことで、適切な知識を身に着けるよう努めてまいります。
(3)特定取引先への依存度について
① 原材料仕入について
当社は、粘土瓦の主原料となる、粘土及び釉薬を特定の仕入先より仕入れを行っております。粘土については配合粘土を使用しており、その粘土の配合割合によって、製造工程に影響を及ぼすことがあり、限られた仕入先から供給を受けることが業界の通例となっております。また、釉薬についても同様であり、色調、品質的に安定度の高いものが求められるため、限られた仕入先から仕入れを行っております。このため特定の仕入先への依存度が高くなっており、仕入先の経営状態が悪化した場合、当社製品の製造に支障をきたし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらの対策として、主要仕入先及び主要仕入先の供給先との情報共有を強化し、協力体制を構築し対応しております。
② 販売先について
当社が生産するモデュール瓦は、その製造技術・品質、施工性、作業環境等の改善技術が認められ、大手ハウスメーカーの採用を受けていることから、大手ハウスメーカー向け専用瓦となっております。従いまして大手ハウスメーカーの販売する住宅の様式、屋根仕様の大幅な変更、また、当社の特許権等を無視し他社が類似商品の生産を行い多量に市場投入した場合に、業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらの対策として、当社は新規顧客の開拓、既存顧客への拡販を図る等の積極的な販売活動によりリスク低減に努めております。
(4)原油価格の変動の影響について
当社は、液化石油ガス及び重油を燃料として使用しております。当社では常時市況価格を注視しながら取引業者との価格交渉にあたっておりますが、中国・インド等の新興国の需給、中東情勢、米国・ユーロ圏景気、為替レート、投機ファンド等の状況により、原油価格が急激に変動することがあり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらの対策として、仕入先を複数社利用する購買先の多様化とともに、仕入先と当社も含めた相互間で情報共有を行い、想定レートの参考にする等、見通しを立てております。
配当政策
3【配当政策】
当社は、株主に対する長期的かつ総合的な利益の拡大を経営上の重要政策と認識し、将来の事業展開と経営体質の強化等を勘案して、安定した配当を継続実施していくことを基本方針としております。
当社は、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を基本方針としておりますが、財務体質の強化、設備投資の拡大のため当面の間、期末配当の年1回を行ってまいります。
これらの剰余金の配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
以上の方針に基づき、第61期の配当は、1株につき37.5円の配当を実施することを決定いたしました。
また、内部留保資金につきましては、事業拡大のため設備投資を行い、より一層のコストの低減に努め、市場のニーズに応えるため新商品・新技術の開発体制を強化し、販売戦略の展開を推進するため有効投資してまいります。
当社は、「取締役会の決議によって、毎年12月31日を基準日として中間配当をすることができる。」旨を定款に定めております。
なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりであります。
決議年月日 |
配当金の総額 (千円) |
1株当たり配当額 (円) |
2024年9月25日 |
26,535 |
37.5 |
定時株主総会決議 |