事業内容
セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
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売上
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利益
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利益率
最新年度
セグメント名 | 売上 (百万円) |
売上構成比率 (%) |
利益 (百万円) |
利益構成比率 (%) |
利益率 (%) |
---|---|---|---|---|---|
システム開発事業 | 4,191 | 98.8 | 440 | 108.7 | 10.5 |
就労支援事業 | 53 | 1.2 | -35 | -8.7 | -66.3 |
事業内容
3【事業の内容】
当社グループ(当社及び当社の関係会社)は、当社、連結子会社2社(株式会社Career Ways、Be UNIQUE Inc.)により構成されております。
当社グループは「ユニークであれ。革新的であれ。」をスローガンに掲げ、企業のデジタル技術活用におけるITサービス開発力不足に悩む企業に対し、「労働力」と「技術力」を提供することを強みとしてシステム開発事業を展開し、成長してまいりました。主力であるシステム開発事業に加え、プロダクトの販売・導入やシステム保守の割合が徐々に増加しております。又、事業領域の拡大、収益の多様化、社会全体の多様性や包摂性を高める一助となることを目的に、2023年10月に国内子会社である株式会社Career Waysを設立し、2024年2月より就労支援事業を開始いたしました。さらに、開発体制の強化に向け、優秀なIT人材の確保とコストメリットを活かしたサービス提供体制の整備を目的に、2023年10月には海外子会社であるBe UNIQUE Inc.を設立し、2024年6月より営業を開始しております。
(1)各社の事業概要
①当社
近年、様々な産業でIT化・デジタル化が進む中、日本ではIT人材の慢性的な不足が深刻な社会問題となっています。こうした状況に対し、当社はITサービスの開発力不足に悩む企業へサービスを提供しています。具体的には、ITエンジニアの派遣契約、準委任契約、請負契約に基づくシステム・ソフトウェア開発・運用保守、及び請負契約に基づくシステムの受託開発といった形態でサービスを展開しています。特定の業種に依存せず、産業領域を限定しないことで、情報通信業、金融保険業、サービス業等、幅広い業種の顧客企業にサービスを提供しております。
又、顧客企業のIT環境の最適化を支援する目的で、Google WorkspaceやUM SaaS Cloud等のプロダクトの販売・導入も手掛けております。これらのプロダクトを活用することで、業務効率化や情報共有の円滑化、データ活用の促進等、顧客企業の多様なニーズに対応しております。
②株式会社Career Ways
ITスキルに特化した就労継続支援B型事業所を計3事業所(2024年2月に札幌市で開設した2事業所と、同年6月に千歳市で開設した1事業所)を運営し、一般企業等での雇用契約に基づく就労が困難な方々に対し、就労機会の提供、生産活動、及び就労に必要な知識・能力向上のための訓練・支援を展開しております。
こうした事業活動を通じて、特例子会社としての社会的責任を果たすべく、障がいのある方々が社会の一員として活躍できるよう、就労支援やスキル習得の機会を提供しながら、安定した育成環境の整備に引き続き取り組んでおります。
③Be UNIQUE Inc.
当社が属する情報サービス産業では、経済・社会のIT化・デジタル化の進展に伴い市場規模が拡大し続ける一方で、IT人材の不足と人件費の高騰が課題となっております。今後もIT需要の拡大と少子高齢化による労働人口の減少により、さらなるIT人材の不足と人件費の高騰が予想されることから、当社はこれらの課題に対処するため、システム・ソフトウェア開発において高い技術力を有し、豊富なIT人材を擁するフィリピン共和国での人材確保を計画いたしました。この計画に基づき、2023年10月にフィリピン共和国マカティ市に海外子会社Be UNIQUE Inc.(以下、BU)を設立し、2024年6月より営業を開始しております。
国内の深刻なIT人材不足を背景に、当社でも人材の確保と育成が喫緊の課題となっておりますため、BUでは現地人材の採用を強化しており、ITエンジニア数は2025年3月末現在で16名となりました。当社では、社内システムの刷新、受注した請負案件のシステム・ソフトウェア開発・運用保守、既存顧客からの体制拡大の要望に応じる形でBUのIT人材を増やし活用することで、国内のIT人材不足の解消や人件費の削減を図る計画でおります。加えて、調剤薬局を多店舗展開する企業向けの在庫・売上管理システムのパッケージ開発・販売を行う企業から当社が受注した同システムのカスタマイズをBUに発注する形で開始しております。
(2)事業の強みと特徴
①当社
a.顧客層とサービス内容について
顧客企業を通じて、情報通信業、金融・保険業、卸売・小売業、電気・ガス・熱供給・水道業等、幅広い業種のエンドユーザー企業に対してシステム・ソフトウェア開発・運用保守を幅広く行っております。 これにより、特定の企業や案件に依存することなく、取引先の裾野が広く、多くの企業から受注を獲得しております。
顧客企業は大手企業グループが中心で、主にメーカー系(NEC系列、日立系列等)、ユーザー系(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社、日鉄ソリューションズ九州株式会社、日鉄ソリューションズ東日本株式会社等)、独立系(株式会社NSD、株式会社Sky、LINEヤフー株式会社等)のシステム会社及びその事業所です。
顧客企業のほとんどは首都圏に所在しており、これらの顧客企業から新規開発・保守開発等の案件を受託し、当社の各地の拠点を活用して開発を行っております。 受託する案件の特徴としては、常駐先の顧客企業を通じて依頼される、様々な業種のウェブアプリケーションやスマートフォンアプリの開発等が挙げられます。
又、顧客企業のIT環境の最適化を支援する目的で、Google WorkspaceやUM SaaS Cloud等のプロダクトの販売・導入業務も手掛けております。これらのプロダクトを活用することで、業務効率化や情報共有の円滑化、データ活用の促進等、顧客企業の多様なニーズに対応しております。
当社は各地の拠点を活用することで、開発を効率的に進めることができ、顧客企業の様々なニーズに柔軟に対応することも可能となっております。例えば、首都圏で要件定義と設計作業を行い、各地の拠点で開発作業を行うといった顧客企業の要望にも応えられる社内体制と人材を整備しております。さらに、システム・ソフトウェア開発後の運用・保守にも対応できる社内体制も整備しており、大手顧客企業を中心に、安定的な受注の継続と他の顧客企業からの新規受注を獲得しております。
b.IT人材供給力・対応力について
IT人材を安定的に採用・定着させるため、当社では新卒採用、人材紹介会社を通したキャリア採用に加え、リファラル採用(注1)を行っており、採用時及び採用後のミスマッチを防ぐ取り組みをしております。
当社は全国の都市圏に拠点を展開することで、IT人材の確保と分業開発体制での効率化による開発コストの削減を実現しております。リモート開発(注2)が定着した現在、ニアショア開発(注3)の経験と効果的なツール、コミュニケーション戦略を活用することで、全拠点での柔軟な体制構築が可能であり、リモートチームでも高い生産性と協力体制を維持しております。
採用は全国の各拠点で、応募者の書類選考から採用に至るまでの全プロセスを実施しており、地域性を重視することで、地元での就業を希望するIT人材に就業機会を提供する体制を整えております。採用後は定期面談(1on1ミーティング等)に注力し、個々の希望や適性を的確に把握し、能力を最大限発揮できる環境を提供するよう努めております。又、研修や資格取得支援にも力を入れており、階層別研修(各役職に応じた研修)やコミュニケーション研修の実施、資格取得費用の助成、奨励金制度の充実を図ることで、顧客企業が求める質の高いITエンジニアの提供を可能としております。
当社が展開するシステム・ソフトウェア開発サービスの提供形態は、当社雇用のエンジニアとビジネスパートナー(外部協力企業のITエンジニアやフリーランスエンジニア)を、派遣契約、準委任契約、請負契約に基づき顧客先に常駐させてシステムの開発・運用保守を行う形態と顧客企業の開発コスト削減や様々な要求ニーズに合わせた、請負契約に基づくシステムの受託開発及びシステムコンサルティングサービスの提供。
当社は、要件定義(注4)、設計(注5)、開発(注6)、テスト(注7)、リリース(注8)作業といったシステム開発の各工程にITエンジニア人材を供給しており、どの業種にも対応できるよう社内体制を整備し、人材提供に努めております。
②株式会社Career Ways
ITスキルに特化した就労継続支援B型事業所を運営しております。EC市場の拡大を背景としたネット通販に関連する投資需要や、AI・IoT・クラウドサービスの利用領域の多様化等の流れにより、2030年には約45万人のIT人材が不足すると言われています。DXによる新たなデジタルビジネスの創造や革新への投資が見込まれ、今後もクリエイティブ・ITスキルの需要は増加傾向にあります。
障がいや病気によって一般就労が困難な方に対し、軽作業等の生産活動を提供する事業所が多い中、現在のIT時代において、クリエイティブ・ITスキルの需要は年々増加しており、これらのスキルを身につけることで就労の幅が広がる可能性があると考えております。
利用者様に新たなスキルを提供し、社会での自立をサポートするため、当社はクリエイティブ・ITに特化した新しい就労継続支援B型事業所を開所いたしました。ここでは、パソコンの使い方からウェブデザイン、プログラミングまで、パソコンでの仕事を中心に、福祉経験豊富なスタッフやクリエイタースタッフが一人ひとりの目標に合わせた安心のサポート体制で、個性と能力を尊重し、可能性を最大限に引き出す支援を行っております。
③Be UNIQUE Inc.
国内におけるIT人材不足と人件費高騰という業界課題に対し、当社は戦略的なグローバルIT人材活用を進めております。2023年10月にフィリピン共和国に設立し、2024年6月より営業を開始いたしました海外子会社Be UNIQUE Inc.(以下、BU)は、システム・ソフトウェア開発の高い技術力と豊富なIT人材を背景に、当社の競争優位性を確立する上で重要な役割を担っております。
今後もこのグローバル人材戦略を継続的に推進してまいります。これにより、変動の激しい市場環境下においても、安定した高品質なITサービスをコスト効率よく提供できる体制を一層強化し、国内のIT人材不足の解消と人件費の効率化を図ることで、持続的な成長と競争優位性の確立を目指しております。
[事業系統図]
用語解説
本項「3 事業の内容」において使用しております用語の定義について以下に記します。
注 |
用語 |
用語の定義 |
注1 |
リファラル採用 |
社員に人材を紹介してもらう採用手法のことをいう。 |
注2 |
リモート開発 |
地理的に離れた場所からインターネットを介してシステムやシステム・ソフトウェアの開発を行うことをいう。 |
注3 |
ニアショア開発 |
システムやシステム・ソフトウェアの開発若しくは運用保守の作業において、首都圏よりも人件費が安い国内の地方拠点のことをいう。 |
注4 |
要件定義 |
システムやシステム・ソフトウェアの開発において、実施すべき機能や満たすべき性能等を明確にしていく作業のことをいう。 |
注5 |
設計作業 |
要件定義の内容をもとにユーザーインターフェース(画面等の外見的見た目のこと)の設計と、プログラムの設計を行う作業のことをいう。 |
注6 |
開発作業 |
プログラムの設計に基づき、プログラミングを行う作業をいう。社員に人材を紹介してもらう採用手法のことをいう。 |
注7 |
テスト |
実際に作成したプログラムの1つひとつが、最初の要件定義で求められている基準を満たしているか、複数のプログラムを組み合わせた状態で、それらがうまく機能するかを検証する作業のことをいう。 |
注8 |
リリース |
システムの稼働に向けた作業のことをいう。 |
業績
4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】
(1)経営成績等の状況の概要
当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次の通りであります。
①財政状態の状況
a.資産の部
当連結会計年度末における流動資産は、2,183,568千円となり、前連結会計年度末に比べ604,831千円減少いたしました。これは主に現金及び預金が689,164千円減少したことによるものであります。固定資産は、1,030,439千円となり、前連結会計年度末に比べ612,493千円増加いたしました。これは主に建物及び構築物が9,992千円、投資有価証券が581,556千円増加したことによるものであります。
この結果、総資産は、3,214,007千円となり、前連結会計年度末に比べ7,661千円増加いたしました。
b.負債の部
当連結会計年度末における流動負債は、894,757千円となり、前連結会計年度末に比べ5,294千円増加いたしました。これは主に買掛金が16,564千円、賞与引当金が16,394千円増加したことによるものであります。固定負債は、130,703千円となり、前連結会計年度末に比べ90,133千円減少いたしました。これは主に長期借入金が94,337千円減少したことによるものであります。
この結果、負債合計は、1,025,461千円となり、前連結会計年度末に比べ84,838千円減少いたしました。
c.純資産の部
当連結会計年度末における純資産は、2,188,546千円となり、前連結会計年度末に比べ92,499千円増加いたしました。これは主に利益剰余金が107,129千円増加したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は、68.1%(前連結会計年度末は65.4%)となりました。
②経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、インバウンド需要の拡大や雇用・所得環境の改善が進展したものの、原
材料価格の上昇や円安の進行などを背景とする物価高騰、さらには米国の金融政策動向や地政学的リスクの高まり
など、外部環境の不確実性が重なったことで、先行き不透明な状況のもとで推移いたしました。
一方、当社グループの属する情報サービス産業におきましては、社会課題である人材不足への対応として業務の
効率化が求められるなか、デジタル技術の進展・普及を背景に、企業の生産性向上や競争力強化を目的としたIT・
DX関連のニーズが一層高まっています。特に、生成AI技術やクラウドサービスの発展により、企業のIT投資需要は
引き続き堅調に推移するものと見られます。また、企業のDX推進やIoTの普及に伴いサイバー攻撃は高度化してお
り、セキュリティリスクが増大しています。これに対応するかたちで、サイバーセキュリティ対策や個人情報保護
規制への対応に向けた投資意欲も高まりを見せております。
このような環境のもと、当社グループは「中期経営計画(2024年度~2026年度)」に基づき、これまでに培って
きた開発実績や顧客企業との信頼関係を基盤として、常駐支援開発サービス、受託開発サービス及びITソリューシ
ョンサービスの提供を中心に事業を推進してまいりました。あわせて、今後の成長が期待される先端技術分野への
取り組みを強化し、将来的な事業ポートフォリオの多様化を見据えた施策にも取り組んでまいりました。また、既
存顧客との取引の深化及び新規顧客の開拓にも注力し、受注基盤の拡充に努めてまいりました。
一方で、IT人材の確保は引き続き大きな課題となっており、採用市場の競争激化により、必要な人材の獲得が計
画どおりに進まない状況が続いてまいりました。こうした状況を踏まえ、採用活動の強化に加え、既存社員のスキ
ル向上や柔軟な働き方の推進など、働きやすい環境づくりにも取り組んでまいりました。さらに、海外からの優秀
なIT人材の採用を継続するとともに、協力企業との連携強化やフリーランス人材の活用を図るなど、人的リソース
の多様化と安定的な確保に努めてまいりました。
加えて、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、「子どもたちの笑顔のために!地球温暖化を防ぐため
に!」をスローガンに掲げ、困窮するひとり親家庭への食品支援や、地球温暖化対策の一環として「社内フードド
ライブ活動」を継続してまいりました。四半期ごとに各事業所で食品の寄付を募り、2024年度には283個の食品寄
付を行うことができました。また、札幌市が推進する「札幌SDGs先進企業認証制度」に申請し、第1期のSDGs先進
企業として認証されました。IT人材の教育を通じて、IoT技術導入による業務効率化支援やSDGs貢献プロジェクト
への参画拡大を図り、SDGsの目標達成に向けて取り組んでまいりました。さらに、北海道コンサドーレ札幌のSDGs
プロジェクト「PASS(パス)」の人と人、企業と企業、企業と自治体をつなげる活動に共感し、北海道コンサドー
レ札幌とのクラブパートナー契約を締結しました。今後も北海道コンサドーレ札幌との連携を深めながら、環境、
教育、健康といった分野で持続可能な社会づくりを推進してまいります。
引き続き、収益の多様化・顧客基盤の拡大を図り、さらなる事業拡大と経営の効率化を目指して、IT人材の確保
を強化しながら、中期経営計画を推進してまいります。
その結果、当連結会計年度の業績につきましては、売上高は4,241,090千円(前年同期比5.4%増)、営業利益は404,858千円(同5.0%減)、経常利益は416,581千円(同5.4%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は263,129千円(同14.6%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。なお、セグメントの売上高については、外部顧客への売上高を記載しております。
(システム開発事業)
既存顧客との継続取引及び追加案件の受注、新規顧客の獲得は堅調に推移したものの、採用環境の厳しさから、
準委任契約や労働者派遣契約によるソフトウェア開発及び保守などの常駐開発支援サービスを提供する人員の稼働
数は計画をやや下回りました。こうした状況を受け、利益率の向上と確保を図るべく、高単価なプロジェクトへの
参画を推進するとともに、協力企業との連携を一層強化することで、必要なIT人材の調達に努め、稼働数の確保を
図りました。また、オフショア開発の事業基盤の強化を目的として、調剤薬局を多店舗展開する企業向けの在庫・
売上管理システムのパッケージを開発・販売している企業から当社が受注し、当社グループ会社であるBe UNIQUE
Inc.に発注する形で、同システムのカスタマイズ支援を開始しました。さらなる開発体制の強化に向けて、優秀な
IT人材を確保し、コストメリットを活かした支援を提供できる体制を整えました。今後も拡大するIT需要に対応す
るため、優秀なIT人材の確保を一層推進し、開発規模の拡大や対応領域の拡充を図ることで、より多様なニーズに
応えられる体制を整えていく予定でおります。
その結果、売上高は4,191,487千円、営業利益は439,924千円となりました。
(就労支援事業)
前期2月に開設しました2事業所及び当期6月に開設しました1事業所の計3事業所を運営しております。
登録者数は3事業所とも増加基調にあり、これに伴い売上高も着実に増加しました。
一方で、人件費や施設費などの運営コストが依然として売上高を上回っていることから、当期の営業損失は前期
を上回る結果となりました。ただし、月次では固定費の抑制や運営の効率化が進んだことにより、営業損失額は緩
やかに縮小する傾向を示しております。
その結果、売上高は49,602千円、営業損失は35,065千円となりました。
このような状況のもと、特例子会社としての社会的責任を果たすべく、障がいのある方々が社会の一員として活
躍できるよう、就労支援やスキル習得の機会を提供しながら、安定した育成環境の整備に引き続き取り組んでまい
ります。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、1,402,792千円(前連結会計年度末比689,193千円減)となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は243,766千円(同28,506千円減)となりました。これは主に、税金等調整前当期
純利益391,354千円、減価償却費20,414千円及び、法人税等の支払額131,356千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は656,873千円(同585,300千円増)となりました。これは主に、投資有価証券の取
得による支出702,265千円、有形固定資産の取得による支出51,194千円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は275,301千円(同649,467千円減)、長期借入金の返済による支出119,332千円、
配当金の支払による支出155,969千円等によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社が行う事業は、提供するサービスの性質上、生産実績の記載になじまないため、当該記載を省略しております。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績は次の通りであります。
セグメントの名称 |
受注高 (千円) |
前年同期比 (%) |
受注残高 (千円) |
前年同期比(%) |
システム開発事業 |
4,149,344 |
105.9% |
24,358 |
36.6% |
合計 |
4,149,344 |
105.9% |
24,358 |
36.6% |
(注)就労支援事業は受注生産等を行っておりませんので、受注実績に関する記載をしておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は次の通りであります。
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
システム開発事業 |
4,191,487 |
104.3 |
就労支援事業 |
49,602 |
- |
合計 |
4,241,090 |
105.4 |
(注)最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次の通りであります。
相手先 |
前連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自2024年4月1日 至2025年3月31日) |
||
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 |
721,353 |
17.9 |
562,648 |
13.4 |
株式会社アルディート |
710,289 |
17.7 |
611,337 |
14.6 |
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものです。
①財政状態の状況
財政状態の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態の状況」をご参照ください。
②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
経営成績の状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②経営成績の状況」をご参照ください。
③キャッシュ・フローの状況・検討内容
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
④財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、人件費の支払いから販売代金の入金までの期間の運転資金が資金需要となり、当社グループのフリーキャッシュ・フロー並びに金融機関からの借入れによる資金調達を行うことを基本としております。効率的な人材配置と債権回収により営業キャッシュ・フローの増加に努めるとともに、借入金につきましては、長期資金の割合を高めて、財務健全性の維持を図り、当連結会計年度末における借入金の残高は270,836千円となっております。なお、資金調達の機動性と安全性を図るため、取引先金融機関11行(北洋銀行、三井住友銀行、三井住友信託銀行等)と取引をしております。
キャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載の通りであります。
⑤経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「3 事業等のリスク」をご参照ください。
⑥経営戦略と現状と見通し
当社グループの中長期における最大の課題は優秀なITエンジニアの確保・定着であります。生産年齢人口が減少している中、IT人材の需要は年々高まっており、人材獲得の競争はより一層激化するものと考えております。ITエンジニアの確保及び人材を中長期において成長させることが何よりも不可欠であることから、人材採用・教育をより一層充実させていくために、必要な施策を実施していく考えであります。
⑦経営者の問題意識と今後の方針
経営者の問題意識と今後の方針は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。
⑧経営目標の達成状況を判断するための客観的な指標等の進捗について
当社グループのシステム開発事業では、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標」に記載の通り、常駐・開発に従事する人員数と稼働率と1人当たり平均契約単価を重要な経営指標としております。なお、過年度の各指標の推移は以下となります。
指標 |
前連結会計年度 (自2023年4月1日 至2024年3月31日) |
当連結会計年度 (自2024年4月1日 至2025年3月31日) |
人員数(延べ人数) |
5,110人 |
5,331人 |
稼働率 |
100.0% |
100.0% |
1人当たり平均契約単価 |
636千円 |
632千円 |
セグメント情報
(セグメント情報等)
【セグメント情報】
1.報告セグメントの概要
(1) 報告セグメントの決定方法
当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が、経営資源の配分の決定及び業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。
当社グループは「システム開発事業」及び「就労支援事業」の2つを報告セグメントとしております。
(2) 各報告セグメントに属するサービスの種類
「システム開発事業」は、主に請負契約又は準委任契約若しくは労働者派遣契約により、ソフトウェアの開発や保守等のソリューションを提供しております。
「就労支援事業」は、主に就労継続支援B型事業所の運営を行っております。
2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法
報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一であります。
報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。
セグメント間の売上高は、市場価格に基づいて価格交渉の上決定しております。
3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
(単位:千円) |
|||||
|
報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
||
|
システム開発事業 |
就労支援事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
4,020,311 |
1,708 |
4,022,020 |
- |
4,022,020 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
- |
- |
- |
- |
計 |
4,020,311 |
1,708 |
4,022,020 |
- |
4,022,020 |
セグメント利益又は損失(△) |
452,396 |
△26,291 |
426,105 |
- |
426,105 |
セグメント資産 |
3,229,308 |
67,304 |
3,296,613 |
△90,267 |
3,206,346 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
減価償却費 |
12,975 |
952 |
13,928 |
- |
13,928 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
13,828 |
19,497 |
33,325 |
- |
33,325 |
(注)1.セグメント間資産の調整額△90,267千円には、主に投資と資本の相殺消去△40,000千円、債権債務の相殺消去△50,267千円が含まれております。
2.セグメント利益又はセグメント損失(△)の合計は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
(単位:千円) |
|||||
|
報告セグメント |
調整額 (注)1 |
連結財務諸表計上額(注)2 |
||
|
システム開発事業 |
就労支援事業 |
計 |
||
売上高 |
|
|
|
|
|
外部顧客への売上高 |
4,191,487 |
49,602 |
4,241,090 |
- |
4,241,090 |
セグメント間の内部売上高又は振替高 |
- |
3,279 |
3,279 |
△3,279 |
- |
計 |
4,191,487 |
52,881 |
4,244,369 |
△3,279 |
4,241,090 |
セグメント利益又は損失(△) |
439,924 |
△35,065 |
404,858 |
- |
404,858 |
セグメント資産 |
3,198,423 |
70,874 |
3,269,298 |
△55,290 |
3,214,007 |
その他の項目 |
|
|
|
|
|
減価償却費 |
14,762 |
5,651 |
20,414 |
- |
20,414 |
有形固定資産及び無形固定資産の増加額 |
50,631 |
10,019 |
60,650 |
- |
60,650 |
(注)1.セグメント資産の調整額△55,290千円には、主に投資と資本の相殺消去△40,000千円、債権債務の相殺消去△15,290千円が含まれております。
2.セグメント利益又はセグメント損失(△)の合計は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。
【関連情報】
前連結会計年度(自 2023年4月1日 至 2024年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
本邦以外に所在している有形固定資産がないため、記載を省略しております。
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 |
721,353 |
システム開発事業 |
株式会社アルディート |
710,289 |
システム開発事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)
1.製品及びサービスごとの情報
単一の製品・サービスの区分の外部顧客への売上高が損益計算書の売上高の90%を超えているため、記載を省略しております。
2.地域ごとの情報
(1)売上高
本邦以外の外部顧客への売上高がないため、記載を省略しております。
(2)有形固定資産
|
3.主要な顧客ごとの情報
(単位:千円) |
顧客の名称又は氏名 |
売上高 |
関連するセグメント名 |
株式会社アルディート |
611,337 |
システム開発事業 |
伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 |
562,648 |
システム開発事業 |
【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】
(単位:千円) |
|
システム開発事業 |
就労支援事業 |
調整額 |
合計 |
減損損失 |
- |
24,971 |
- |
24,971 |
【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】
該当事項はありません。
【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】
該当事項はありません。