2025年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

FA部門 商事部門
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
FA部門 5,429 81.7 156 67.3 2.9
商事部門 1,218 18.3 76 32.7 6.2

事業内容

 

3 【事業の内容】

当社は、FA部門と商事部門の2部門体制で、機械・装置の基礎フレームなど機械要素となるアルミニウム合金製構造部材のアルミフレーム及びフレーム同士を結合するブラケット等の補助部品システムからなる「アルファフレームシステム」(商標名「ALFA FRAME SYSTEM」以下、「アルファフレームシステム」という。)、FA装置(FA:Factory Automation/「自動化・省力化装置」をいう。)等及び工業生産財といった製商品の販売を行っております。
 当社の事業における位置づけ及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

なお、上記の2部門は「第5[経理の状況] 1[財務諸表等] [注記事項](セグメント情報等)」に記載のセグメント区分と同一であります。

(1) FA部門

当部門は、「アルファフレームシステム」ならびに「アルファフレームシステム」を使用したFA装置及びクリーンブースやその関連機器・システム、その他マシンカバーやマシンベース等の工業製品の開発・設計・製造・販売を行っております。

1986年に国産初の自社ブランドである「アルファフレームシステム」を開発して以来、アルミニウム合金製構造部材を使用した装置メーカーとして、より幅広い分野のお客様に応える技術とサービスを提供してまいりました。 これらの豊富な経験を活かして、生産ラインの変化により的確に対応できる新シリーズを継続的に開発し、シリーズの拡充を図ってまいりました。現在では2,200種類を超える「アルファフレームシステム」を販売するに至っております。また、お客様のニーズに当社の「アルファフレームシステム」が対応できない場合には、開発部門において当社の技術力をもとに最適な専用の断面形状を提案し、お客様専用フレームの受注販売も行っております。

また、当社の設立以来培ってきた「洗浄」・「検査」・「搬送」・「梱包」の主要な要素技術をベースに、自動車関連分野をはじめ幅広い業種に対し、FA装置及びクリーンブース等の提供を行っております。当該装置には「アルファフレームシステム」を基本部材として使用することにより、製造の効率化や短納期化が可能となり、サイズ及び仕様を規格化した製品だけでなく、お客様の仕様に合わせた製品開発も行っております。

 

「アルファフレームシステム」の特徴及び用途は以下のとおりであります。

製品

特徴・用途

アルファフレーム

・ベーシックアルファフレーム

(126種類)

・高剛性アルファフレーム

(17種類)

・ブラケットアルファフレーム

(19種類)

・スペシャルアルファフレーム

(110種類)

アルファフレームは、FA装置やクリーンブース、マシンカバー等あらゆる構造体に対応可能であり、溶接不要で、ボルトのみで組立可能なフレキシブルなアルミニウム合金製構造部材です。

<アルファフレームの主な特徴>

・スチール製の構造材に比べて軽く強い特性があり、効率的な作業が可能

・表面は酸化皮膜の上に透明系塗装が施され、新たなメッキ・塗装も不要

・急な設計の変更や増設にも、使用するフレームの組み合せにより対応可能

<アルファフレームの主な用途>

・搬送、加工、洗浄、検査等の各種装置のベースフレーム

・モーター等の機器取付部品の材料、マシンカバー及び作業台等の工業用品

アルファフレーム補助部品

・ブラケット

・アクセサリー

ブラケット(フレーム接合金具)、ボルト、ナット、レベリングフット(高さ調整機能付き脚金具)、キャスター、蝶番、取手等のアルファフレームに付随する補助部品で、使用する用途に合わせた様々な選択が可能となっております。

 

 

「アルファフレームシステム」を使用した設計・組立において、以下のソリューションを提供しております。

設計・組立サポートサービス

内 容

カクチャTM

(3次元自動設計システム)

専用に開発した3D-CADソフトにより、当社の主力製品「アルファフレームシステム」の見積りから設計・組立までの技術情報の作成を自動化・省力化する支援ソリューションです。

マーキングシステムTM

(組立省力化システム)

「カクチャTM」に蓄積したデータベースを基にアルファフレーム上に、専用プリンターで組立指示を直接印字することにより、組立作業時間の大幅な削減(当社データ比3~4割減)を可能とする支援ソリューションです。

 

 

 

「アルファフレームシステム」を使用した規格品・標準品シリーズとして、以下の製品を提供しております。

シリーズ

種 類

概要・特徴

アルファキット

(規格品)

小型ロボット専用アルミ架台

品質、剛性、利便性を追求し、従来の構造解析に加え、ロボット稼働状態での振動測定(加速度、振動数)を行い、スチール同等の強度と剛性を確保したロボット専用架台。産業用ロボット及び協働ロボット用架台として規格化しております。

飛沫防止対策パーテーション

軽量なアルミフレーム製のパーテーションで、受付やテーブル用に自立式の6タイプを規格化しております。

大型テレビ用スタンド

大型モニタをコンパクトに設置できるスタンドタイプのテレビ台で、カメラやリモコンなどの小物置きに便利な大小2つの棚は取付位置調整が可能となっております。

ミニフェンス

視界を妨げないロータイプのフェンスで、ニーズの高いショールームや展示会用として2タイプを規格化しております。

水槽台

60cmの規格水槽に対応しており、棚付き、証明等の取付可能な4タイプを規格化しております。

模型展示台

コレクションを展示できるインテリアテーブルを2サイズ、ジオラマテーブルを2タイプ規格化しております。

サーバーラック

2サイズのラックを規格化しており、多機能ラックとしてもご利用いただけます。

ワークベンチ

2サイズのラックを規格化しており、商品ディスプレイとしてもご利用いただけます。

標準品

アルファカバー

9種類の基本的な機械装置安全カバーを標準化し、設計、製作時間の短縮を可能としております。

アルファユニット

5種類の基本的な機械装置架台を標準化し、設計、制作時間の短縮を可能としております。

アルファコンベア

軽量かつコンパクトな小型軽量搬送コンベアで、シンプルな構造のため、部品やベルト交換も容易に行うことができます。「オートテンション機構」を搭載しており、コンベアベルトを常に最適なテンションに保てることが特長です。

アルファドアユニット

2種類のドアユニットADシリーズ(6種類)とスライドドアASシリーズを標準化し、多種のマシンカバーのドアとしてご利用いただけます。

アルファクリーンブース

(ACB・SOBシリーズ)

クリーン技術とアルファフレームシステムの融合による、専門知識が支えるトータルソリューションは、精密機械から電子機器・医療品まで幅広い分野の様々なニーズに応え、高い評価をいただいております。

アルファガード

(安全柵)

高品質な安全柵専用のアルミフレームを採用しており、パネルバリエーションも豊富で、美観・環境面に優れた高機能な安全柵です。棚高さの異なるAGシリーズとAG2シリーズがあります。

 

 

FA装置及びクリーンブース等の特徴及び用途は以下のとおりであります。

品目

製品

特徴・用途

FA装置

(注)1

洗浄装置

・カップ式洗浄装置

(NCシリーズ)

(カスタマイズタイプ)

(クーラント回収装置)

部品製造工程において、切削切粉等のコンタミ(削りかす)を除去することを目的とした装置です。

・洗浄しにくい複雑な形状の部品(洗浄対象製品)の微細な箇所をピンポイント洗浄することができるため、目的に合った洗浄効果が得られます。

・洗浄対象物の搬入出を自動で行うため前後工程と接続でき、製造ラインと一体化させることができます。

・洗浄装置は「大きい・うるさい・汚い」との認識が一般的ですが、当社のカップ式洗浄機は回転式ノズルで部品を1個ずつ洗うためコンパクトであり、また、カップ(円柱型の透明樹脂)で洗浄室を密封しているため静かであり、周囲に洗浄液や油、オイルミスト(霧状の油)をまき散らしません。

・回転式ノズルを採用していることにより、低圧での洗浄液噴射でも、短時間で高い洗浄精度が得られ、また、低い圧力でも洗浄能力を充足できるため、ポンプパワーを抑えることができます。

・洗浄後の乾燥は、従来ではヒーターや真空を利用するため大きなエネルギーを要しましたが、ピンポイントのエアーブロー(圧縮空気噴射)乾燥により省エネルギーで十分な乾燥効果が得られます。

・個々のワークに合わせたノズル設計、機械加工によるノズル製作を行うため、精度が高く、洗浄・乾燥品質を安定させることができます。

・洗浄室の外壁には透明カップを採用し内部を可視化することで、異常の発見が容易となり、メンテナンス性にも優れています。

検査装置

部品製造工程において、寸法、重量、形状、機能等の検査を行う装置です。同装置は、寸法、タップ不良、回転トルク等を検査、選別できます。また、電気マイクロ、エアーマイクロ、レーザーセンサー、ロードセル、CCDカメラ等の各種計測器での接触・非接触検査が可能です。なお、上記洗浄装置と組み合わせることにより一連の製造ライン内での生産効率を高めることができます。

搬送・梱包装置

部品製造工程において、材料の供給、機械間搬送、完成品をストックするための装置です。同装置にアルファフレームを使用することで、軽量・高剛性となり高速搬送が可能となります。また、機器取付調整が容易なことから前後製造工程への連結もスムーズにできます。なお、多軸ロボット等を搭載することにより、製造ライン(材料供給~完成品ストック)のフルオート化も可能となります。

クリーン装置

(注)2

標準クリーンブース

カスタムクリーンブース

電子、精密部品の製造工程等において、局所のクリーン化をすることができます。同装置にアルファフレームを使用することで、組立分解が容易であり、大型のブースに拡張することもできます。

アルミ構造物

機械の構造体・安全カバー等

機械の構造体、機械または作業者の保護カバー等に使用できます。多種類のアルファフレーム及びアルファフレーム補助部品を使用用途に合わせて選定することで、設計及び組立工数の削減を可能としております。

 

(注)1.FA装置(Factory Automation)
機械加工工場から超クリーン環境を必要とする半導体・電子部品工場、衛生面を重要視する製薬・食品工場まで、あらゆるジャンルに実績があり、常に新しいテーマにチャレンジして最適なFA装置を提供しております。

2.クリーン装置(Clean Booth and Clean Room)
アルファフレームシステムを活用した標準的なクリーンブースや大型のカスタムクリーンブース、さらには超クリーン環境を求められる局所クリーン化"ミニエンバイロメント"等のクリーン装置を提供しております。

 

(2) 商事部門

当部門は、FA部門の「メーカー機能」を活用し、工場等の製造設備導入提案営業及び工業生産財の取扱いを行っております。工業用砥石、鑢、工具・ツール等の消耗品と工場等の製造設備が主要な取扱商品であり、これらはリピート受注が多いことが特徴で、この安定した工業生産財ビジネスが、当社の安定的な収益に貢献すると考えております。
 また、FA部門との連携により当社製品を活用した製造設備の導入提案営業を行い、多種多様なお客様のニーズに応えて製商品を提供しております。

当部門における取扱商品の特徴及び用途は以下のとおりであります。

商品

特徴・用途

工業用砥石

各種研削加工に使用する工業用研削砥石を取り扱っております。高速で回転している研削砥石を用いて、その砥石を構成するきわめて硬く微細な砥粒が加工物を削り取ることにより、超硬合金や陶磁器でも容易に加工することができます。また、お客様が要求する仕上げ面の粗さが良好で、精密な寸法精度に仕上げることができます。

機械設備

汎用の各種工作機械から特定の用途や量産部品用に専用化した工作機械や専用装置、またそれ

らの自動化・省力化に必要な供給・搬送等の各種装置に至るまで幅広く取り扱っております。

工具・ツール

各種工作機械の切削加工に使用するエンドミル、バイト、ドリル等の切削工具及びこれら切削工具の保持工具(チャック、コレット等)を取り扱っております。切削工具の刃先によって金属等を削り、各種用途に合わせた様々な形へ形成することができます。

油脂類

主に研削加工及び切削加工時の半製品・製品等の防錆用、目詰まり防止、研削及び切削時の摩擦熱の抑制並びに非削材へのダメージ防止に使用します。

 

 

(3) 事業の系統図

事業の系統図は、次のとおりであります。


 

業績

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

① 財政状態及び経営成績の状況
・経営成績

当事業年度におけるわが国経済は、雇用や所得環境の改善がみられ、緩やかな景気回復基調となった一方で、原材料等の物価高騰や長引く海外情勢の不安定さなどにより、先行きが不透明な状況が続きました。このような状況において、当社主力製品である「アルファフレームシステム」の一般顧客向け販売は堅調に推移いたしました。また、半導体関連企業の新たな設備投資意欲の活発化やFPD製造関連企業の設備投資意欲の改善により、自動化・省人化装置等については受注が回復傾向となりました。さらに、製造原価低減に向けた生産体制の見直しの成果も表れることとなりました。

この結果、当事業年度の売上高は6,647百万円(前期比137.0%)、営業利益が231百万円(前期は営業損失478百万円)、経常利益が222百万円(前期は経常損失482百万円)、当期純利益は212百万円(前期は当期純損失599百万円)となりました。

セグメント別の業績を示すと、次のとおりであります。

[FA部門]

FA部門におきましては、「アルファフレームシステム」の一般顧客向けの販売では、当社独自の設計サポートサービス「カクチャTM」及び組立作業の省人化を可能とする「マーキングシステムTM」を中心とした積極的な営業活動により受注件数が増加し、これに加え大口顧客向けの案件についても安定的な受注を獲得できたこと、さらに装置品においても、車載電池関連の生産設備及び大型構造物の受注が継続しており、また、半導体関連企業とFPD製造装置関連企業における設備投資も継続したことから、売上高は堅調に増加しました。

この結果、当部門の売上高は5,428百万円(前期比143.4%)となりました。

[商事部門]

商事部門におきましては、主要顧客の生産が引き続き低位に推移する中で積極的な受注活動を展開したものの、消耗品や治工具類の需要が減少したことにより、これらの売上高は低調に推移しました。一方、機械設備関係については、主要顧客の設備投資にて大型の設備ラインを受注したことにより、売上高が増加しました。

この結果、当部門の売上高は1,218百万円(前期比114.1%)となりました。

 

・財政状態

当事業年度末における総資産は、前期末と比べ415百万円増加し、7,369百万円となり、負債は、前期末と比べ440百万円増加し、3,944百万円となりました。正味運転資本(流動資産から流動負債を控除した金額)は1,092百万円であり、流動比率は141.2%であります。

また、当事業年度末の純資産は、前期末と比べ24百万円減少し、3,424百万円となりました。自己資本比率は46.5%となっております。

(流動資産)

当事業年度末における流動資産の残高は、前期末と比べ694百万円増加し、3,747百万円となりました。これは主に、現金及び預金が195百万円、売掛金が438百万円、原材料及び貯蔵品が146百万円、それぞれ増加した一方で、電子記録債権が259百万円減少したことなどによります。

(固定資産)

当事業年度末における固定資産の残高は、前期末と比べ278百万円減少し、3,622百万円となりました。これは主に、建物(純額)が124百万円、機械及び装置(純額)が48百万円、リース資産(純額)が56百万円、それぞれ減少したことなどによります。

(流動負債)

当事業年度末における流動負債の残高は、前期末と比べ695百万円増加し、2,654百万円となりました。これは主に、電子記録債務が67百万円、買掛金が365百万円、短期借入金が250百万円、それぞれ増加したことなどによります。

(固定負債)

当事業年度末における固定負債の残高は、前期末と比べ255百万円減少し、1,290百万円となりました。これは主に、長期借入金が197百万円、リース債務が55百万円、それぞれ減少したことなどによります。

(純資産)

当事業年度末における純資産は、前期末と比べ24百万円減少し、3,424百万円となりました。これは主に、当期純利益の計上212百万円があった一方、配当金に係る利益処分223百万円があったことにより、利益剰余金が11百万円減少したこと、その他有価証券評価差額金が13百万円減少したことによります。

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、前期末と比べ195百万円増加し、598百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、410百万円のキャッシュ・インとなりました。これは税引前当期純利益が222百万円、減価償却費の計上が255百万円、仕入債務の増加による資金の増加が397百万円あった一方で、売上債権の増加による資金の減少が262百万円、棚卸資産の増加による資金の減少が194百万円あったことなどが主な要因であります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、5百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは有形固定資産の売却による収入10百万円があった一方で、有形及び無形固定資産の取得による支出が6百万円、投資有価証券の取得による支出が4百万円あったことなどが主な要因であります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、209百万円のキャッシュ・アウトとなりました。これは短期借入金の純増による資金の増加が250百万円あった一方で、長期借入金の返済による支出が197百万円、配当金の支払額が223百万円あったことなどが主な要因であります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a.生産実績及び商品仕入実績

当事業年度の生産実績及び商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

・ 生産実績

セグメント名称

生産高(千円)

前期比(%)

FA部門

5,428,885

143.4

合計

5,428,885

143.4

 

 
・ 商品仕入実績

セグメント名称

品目

仕入高(千円)

前期比(%)

商事部門

工業用砥石

77,825

77.9

機械設備

681,804

131.8

工具・ツール・油脂類

284,847

95.9

 合計

1,044,477

114.3

 

 

b. 受注実績

当事業年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

FA部門

5,803,258

144.5

1,308,147

140.1

商事部門

1,245,674

129.2

194,219

116.3

合計

7,048,932

141.5

1,502,367

136.5

 

 

c. 販売実績

当事業年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメント名称

販売高(千円)

前期比(%)

FA部門

5,428,885

143.4

商事部門

1,218,473

114.1

合計

6,647,358

137.0

 

(注)主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合

相手先

前事業年度

当事業年度

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

キヤノン株式会社

686,800

14.2

1,531,936

23.0

ダイドー株式会社

512,815

10.6

848,915

12.8

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において判断したものであります。

 

① 当事業年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

<売上高>

FA部門におきましては、「アルファフレームシステム」の一般顧客向けの販売では、当社独自の設計サポートサービス「カクチャTM」及び組立作業の省人化を可能とする「マーキングシステムTM」を中心とした積極的な営業活動により受注件数が増加し、これに加え大口顧客向けの案件についても安定的な受注を獲得できたこと、さらに装置品においても、車載電池関連の生産設備及び大型構造物の受注が継続しており、また、半導体関連企業とFPD製造装置関連企業における設備投資も継続したことから、売上高は堅調に増加しました。

また、商事部門におきましては、主要顧客の生産が引き続き低位に推移する中で積極的な受注活動を展開したものの、消耗品や治工具類の需要が減少したことにより、これらの売上高は低調に推移しました。一方、機械設備関係については、主要顧客の設備投資にて大型の設備ラインを受注したことにより、売上高が増加しました。

これらの結果、売上高は6,647百万円(前期比137.0%)となりました。

<売上総利益、販売費及び一般管理費>

当事業年度は、地政学リスクや円安による原材料価格の上昇は継続しているものの、生産増に伴う固定費負担減に加え、製造原価低減に向けた生産体制の見直しの成果も表れることとなり、これらの結果、売上総利益は1,432百万円(前期比189.6%)となりました。

また、販売費及び一般管理費につきましては、積極的な営業活動を推進しつつも、効率的な人材配置や経費節減に努めた結果、1,201百万円(前期比97.4%)となりました。

<営業損益、経常損益及び当期純損益>

当事業年度は、売上高の増加に伴う固定費負担の軽減により、売上総利益が大幅に増加し、販売費及び一般管理費は微減となったことから、営業利益が231百万円(前期は営業損失478百万円)、経常利益が222百万円(前期は経常損失482百万円)、当期純利益は繰延税金資産の積み増しがあった結果、212百万円(前期は当期純損失599百万円)となりました。

 

② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

当社の当事業年度のキャッシュ・フローの状況及び分析につきましては、「第2 事業の状況 4 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

また、資本の財源及び資金の流動性につきましては、当社の運転資金需要のうち主なものは、製品製造に係る材料費、労務費、外注費、諸経費や商事部門の商品仕入、並びに販売費及び一般管理費等の営業費用であり、投資を目的とした資金需要のうち主なものは、有形及び無形固定資産の設備投資によるものであります。当社は事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としており、短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成しております。この財務諸表の作成にあたって見積りが必要な事項につきましては、過去の実績及び現在において入手可能な情報に基づき総合的に検討し、合理的な基準にて会計上の見積りを行っておりますが、実際の数値はこれらの見積りとは異なる結果となる可能性があります。

当社の財務諸表に係る重要な会計方針については「第5[経理の状況] 1[財務諸表等] (1)[財務諸表][注記事項](重要な会計上の見積り)」をご参照ください。