2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    7,209名(単体) 302,972名(連結)
  • 平均年齢
    43.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.0年(単体)
  • 平均年収
    8,960,000円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    5.4%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1)【人材戦略に関する基本方針等】

① 人材戦略に関する基本方針

「環境エネルギー」「情報通信」「自動車」「エレクトロニクス」「産業素材」という5つの事業セグメントを有する当社グループでは、技術で新たな価値を創造し、「グリーンな地球と安心・快適な暮らし」の実現を目指しています。その事業活動は、世界各国各地域400社のグループ30万人強(2026年3月末現在)の従業員によって支えられていますが、「Glorious Excellent Company」実現に向けた、新たな価値を生み出す人材の創出と、グローバルな人材の育成・登用の推進のため「人的資本」への投資を充実させることとしています。

具体的には、住友事業精神における「人材の尊重」の考え方に立脚し、以下に掲げる人材の育成及び社内環境整備に関する方針に従い、「人材育成とエンゲージメント向上」「DE&Iの推進と職場環境の整備」に取り組み、「2030ビジョン」で掲げる「あらゆる人材が活躍・成長・自己実現し、社会に貢献できる企業」を目指しています。

 

<人材の育成に関する方針及び取組み>

(人材の育成に関する方針)

当社グループは、人材に関する基本方針を明確化するため2011年9月に「Sumitomo Electric Group Global Human Resource Management Policy(グローバルHRMポリシー)」を制定しました。

 

[グローバルHRMポリシー]2011年制定

・あらゆる人材が住友電工グループの一員として活躍し、仕事を通じて成長し、自己実現し、社会に貢献できる会社を目指します。

・人種、民族、国籍、宗教、年齢、性別、性自認、性的指向、障がいの有無等にかかわらず、様々なキャリア機会を提供し、グローバルな適材適所の実現を目指します。

・組織の創造性を高め、永続的に発展するため、多様性を重視し、ダイバーシティの推進に取り組みます。

・グローバルな事業展開を支えるグローバルリーダーの育成に取り組みます。グローバルリーダーとは、住友の事業精神と住友電工グループの経営理念を理解し、ダイバーシティに富んだチームをリードできる人を意味します。

 

(人材の育成に関する取組み(SEIユニバーシティ))

社員が理念・価値観・文化を共有し一体感を持って経営ビジョンに向かって邁進するための研修や、事業戦略を遂行するための能力・技術・技能・知識向上を目的とした研修等を実施しており、これらを構成する人材育成体系を「SEIユニバーシティ」と総称しています。

人材育成の基本である「一人ひとりの自己啓発への強い意欲」と「上司の指導と対話による職場でのOJT」をSEIユニバーシティが強力に支援することで、社員個々人の成長と会社目標の達成を共に実現していくことが、当社グループで大切にしている人材育成の考え方です。

 

<社内環境整備に関する方針及び取組み>

(社内環境整備に関する方針)

当社グループでは、永続的な企業価値の向上のため、グローバルHRMポリシーや住友電工グループ人権方針、住友電工グループ健康経営宣言等に基づき、人権の尊重、健康で安全安心な働きやすい環境の整備、多様性の包摂などに取り組んでいます。「人への投資」を通じて、あらゆる人材が活躍・自己実現し、社会に貢献できる企業への基盤づくりを行っていきます。

 

[住友電工グループ人権方針]2019年制定

住友電工グループは、基本精神である「住友事業精神」と「住友電工グループ経営理念」に基づく高い企業倫理の下、公正な事業活動を行うことを不変の基本方針としています。

住友電工グループは、今後もグローバル社会とともに発展していくにあたり、自らのすべての事業活動が、人権尊重を前提に成り立っているものでなければならないと認識しています。

住友電工グループは、人権尊重の取り組みをグループ全体で推進し、その責務を果たす努力をしていきます。

 

[住友電工グループ健康経営宣言]2015年制定

住友電工グループは社員の健康管理を重視し、「健康経営」の実現に向けた取組みを推進します。

当社では、創業以来、住友の伝統である「事業は人なり」と言われる人間尊重に立脚した経営を脈々と受け継いでおり、中期経営計画においても「人材基盤」を企業の持続的な発展成長のための最も重要な経営資源の1つと位置付けています。

本健康経営宣言に基づく、健康増進活動に取組む社員への積極的な支援と、組織的な健康増進施策の推進により、社員の健康意識(ヘルスリテラシー)を高め、「社会から高く評価され、信頼されるとともに、社員が健康で活き活きと活躍できる」企業グループを目指します。

 

(社内環境整備に関する取組み)

a.人権の尊重

「住友電工グループ人権方針」のもと、自らのすべての事業活動が、人権尊重を前提に成り立っているものでなければならないと認識の上、人権尊重の取組みをグループ全体で推進するとともに、取組みを企業価値の向上につなげています。

 

b.多様な人材が活躍できる環境整備

ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの推進を経営戦略の一つに掲げ、多様な人材の確保と、多様な人材の能力を組織の強みに変えるリーダーの育成を進め、総合力を発揮できる組織づくり・環境整備に取り組み、企業価値の向上にもつなげています。

 

・次世代リーダーの育成

当社グループが更なる発展を遂げるためには、製品、技術、人材等、あらゆるリソースを最大限に活用していくことが不可欠であり、グローバルな事業展開を支えるグローバルリーダーの育成に取り組んでいます。具体的には、それぞれの職位や役割に応じた研修を実施しています。

対象

研修

執行役員、

部門長

[経営幹部研修]

次世代幹部を育成するため、全社経営課題に対して部門を超えたチームで経営幹部に解決策を提案するアクションラーニングを中心としたプログラムを実施。

ジェネラル

マネージャー

[GLP(Global Leadership Development Program)]

日本での集合研修やオンライン研修を通じ、経営幹部へのアクションプラン報告、住友事業精神の講義等を行い、リーダーシップやグローバルネットワークを構築。

マネージャー

[MPSS(SEG Management Program based on the Sumitomo Spirit)]

ドイツ、アメリカ、シンガポール、中国、メキシコ、日本など世界各地で共通プログラムを実施。住友事業精神の浸透と、それに基づくマネジメントを学習。

 

・グローバル人材の育成

能力と資質のある人材が、グループ各社の経営を担い、更には個社を越えて広く活躍し、キャリアアップを目指すことができる人事制度として、海外子会社役員もしくは同相当者にあたる幹部人材を「グローバル幹部人材」として認定しており、現在、43人(2026年4月1日時点)が認定されています。

 

・エリアコミッティ活動の推進

海外においてはグローバル幹部人材やグループ各社の次世代リーダーが一体となり地域共通の課題に取り組むエリアコミッティ活動を米州、欧州・アフリカ、APAC、中華圏の4地域で推進しています。2025年度は、引き続きモノづくり力の強化、住友事業精神のトレーナー育成、CSR活動などのサステナビリティ、各地域の特性に応じた研修の充実、SNSでの発信などを通じ、地域間の連携と一体感を強化するため、多種多様なテーマに取り組みました。

 

・多様な人材の採用

多様な人材の採用に向け、当社では新卒採用者の女性比率の目標を事務系40%、技術系15%としています。また、キャリア採用を積極的に進め、早期の活躍や定着に向け様々な施策を行っています。

 

・女性活躍の推進

全ての社員が一層活躍できる風土醸成と組織の成長・発展につなげる重要な取組みとして、女性社員の活躍を推進しています。具体的には、女性管理職候補の成長支援を目的に「女性マネジャー育成計画」の策定と進捗管理を行う他、女性管理職・管理職候補を対象としたメンタリングプログラム等も実施しています。これらの取組みの結果、2025年度の女性管理職比率は4.4%となり、約160名の女性管理職が活躍しています。

 

・障がい者雇用

特例子会社「すみでんフレンド㈱」を設立し、障がい者の雇用を促進しております。2026年3月末現在、障がい者109人を含む189人の社員が従事しております。当社及びすみでんフレンド㈱を含むグループ適用認定会社の計24社合算の障がい者雇用率は2.53%(2025年6月1日時点)となっています。

 

c.活き活きとした職場環境づくり

住友事業精神やビジョン・経営計画の浸透状況と結束力の高い組織風土の構築に向けた現状を把握すべく、毎年エンゲージメント調査を実施しています。2025年度は国内外グループ187社(昨年165社)、約5.3万人(同約6.5万人)の社員を対象に実施し、調査結果は人的資本の価値を高める施策の検討に活用するとともに、職場運営の参考となるよう各職場管理職に対するフィードバックを実施しています。調査結果の分析から、住友事業精神の浸透が進んでいることを確認しています。また、継続して調査に参加している約2,200の職場の経年変化を分析すると、対話機会の増加、部門方針の情報発信強化などの職場改善活動の結果、約6.5割の職場で改善傾向にあることが分かっています。

 

・多様な働き方の実現と、仕事と生活の両立支援

当社グループでは三現主義を重視し出社での勤務を基本としていますが、社員一人ひとりの生活を様々な面からサポートすべく、柔軟な働き方の実現や生産性の向上を目的に在宅勤務の活用も積極的に進めています。また、男性の育児参画推進を図るため、「配偶者育児サポート面談」など長期で育休を取得しやすい環境整備を進め、男性育児休業取得率100%を目標に掲げています。

 

・健康経営の推進

2015年に「住友電工グループ健康経営宣言」を定め、「生活習慣病予防」「運動習慣づくり」「メンタルヘルスケア」を3つの柱とした取組み「健活!」を推進しています。「生活習慣病予防」では、睡眠や食事に関するセミナーの開催などにより生活習慣の見直しを促し、「運動習慣づくり」として、社員のスポーツ活動への支援やスポーツイベントの開催を行っています。「メンタルヘルスケア」では、ストレスチェックを活用した職場環境改善活動や研修により、働きやすい職場環境づくりを推進しています。

 

<指標及び目標>

当社グループにおける人材の育成及び社内環境整備への取組みに関する主な指標、並びに当該指標に係る目標及び実績は、次のとおりであります。

項目

指標

2026年度

目標

2025年度

実績

対象範囲

(注)

人材育成

経営幹部研修受講者数

30人/年

101人/3年

F

マネジメント研修(MPSS)受講者数

300人/年

※受講対象者見直し

2,986人/3年

F

研修受講時間

25時間/人・年

21.0時間/人・年

F

社内環境

整備

男性育休取得比率

100%

97%

A

女性管理職比率

4.5%

4.4%

A

(注)Aは当社を指し、Fは国内外連結子会社を指します。

 

② 従業員給与等の決定方針

「五方よし」に基づく成長と分配の好循環を中長期的に実現するには、従業員への投資・還元として賃金を引き上げ、それによってエンゲージメント向上を図り、会社の持続的発展につなげることが重要です。そのため、物価動向や会社業績などを考慮し、「インフレ率+α」を賃金引上げの努力目標として設定しています。

賃金引上げの実績※(住友電工の組合員平均(定期昇給を含む))

2024年春季交渉結果

2025年春季交渉結果

2026年春季交渉結果

5.75%

6.07%

6.85%

※「インフレ率+α」の努力目標を達成

 

(2)【従業員の状況】

①  連結会社の状況

 

(2026年3月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(人)

環境エネルギー関連事業

12,336

(1,409)

情報通信関連事業

9,240

(1,427)

自動車関連事業

244,192

(48,542)

エレクトロニクス関連事業

21,169

(2,097)

産業素材関連事業他

16,035

(1,631)

合計

302,972

(55,106)

(注)  従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、アルバイト、定年退職後再雇用者、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を(  )内に外数で記載しております。

 

②  提出会社の状況

 

 

 

 

(2026年3月31日現在)

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

平均年間給与の

対前事業年度増減率

(%)

7,209

(997)

43.2

18.0

8,960,000

5.4

 

セグメントの名称

従業員数(人)

環境エネルギー関連事業

1,980

(232)

情報通信関連事業

1,537

(447)

自動車関連事業

419

(19)

エレクトロニクス関連事業

436

(26)

産業素材関連事業他

2,837

(273)

合計

7,209

(997)

(注)  1.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時従業員数(パートタイマー、アルバイト、定年退職後再雇用者、人材会社からの派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を(  )内に外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

③  労働組合の状況

当社の労働組合は、上部団体である全日本電線関連産業労働組合連合会(日本労働組合総連合会加盟)に所属しております。なお、当社における労使関係は安定しており、特記すべき事項はありません。

 

④  管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異

(a)提出会社

 

当事業年度

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児

休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の額の差異(%)

(注)1

全労働者

うち正規雇用

労働者

(注)3

うち非正規雇

用労働者

(注)4

4.4

97

75.1

75.5

50.1

 

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3.人事制度において性別による処遇差は設けていないものの、女性と比較して男性社員の平均年齢及び管理職比率が高いため、差異が生じています。この背景として、男性社員に長期勤続者が多い一方、過去に結婚・出産を機として退職する女性社員が多かったこと等が考えられます。近年では、女性のキャリア形成や仕事と家庭の両立を支援する施策を充実させることにより登用や定着を図ると同時に、女性の積極的な採用も進めるなど、女性活躍推進に向けた取り組みを進めております。

4.非正規雇用労働者(135名)の内訳は、産業医、保健師、看護師、カウンセラー、パートタイマー等であり、契約時間や職種に起因する賃金の差異が主に反映されております。

 

(b)主要な連結子会社

 

当事業年度

名 称

管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%) 

(注)4

労働者の男女の賃金の額の差異(%) 

(注)1

全労働者

うち 

正規雇用 

労働者

うち 

非正規雇用労働者

住友電装㈱

2.7

100

(注)2

72.8

72.3

121.7

住友電工デバイス・イノベーション㈱

3.4

100

(注)3

75.3

75.7

67.4

住友理工㈱

2.2

100

(注)3

66.3

66.9

69.4

日新電機㈱

5.2

90

(注)3

68.5

78.8

39.9

栃木住友電工㈱

0

25

(注)3

79.1

78.9

61.1

㈱テクノアソシエ

9.4

100

(注)3

50.1

68.2

25.9

北海道住電精密㈱

0

37

(注)3

75.0

79.3

75.3

住電装プラテック㈱

0

120

(注)3

81.9

82.0

93.2

住友電工焼結合金㈱

5.3

92

(注)3

72.3

75.0

48.9

住友電工ウインテック㈱

0

100

(注)3

75.7

79.7

72.8

住友理工ホーステックス㈱

0

75

(注)3

82.7

82.8

83.8

住電HSTケーブル㈱

4.9

100

(注)3

68.2

68.6

50.5

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

3.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

4.男性労働者の育児休業取得率について、過年度に配偶者が出産した従業員が、当事業年度に育児休業を取得することがあるため、取得率が100%を超えることがあります。

5.公表義務のある連結子会社のうち、主要な連結子会社以外の会社については、「第7 提出会社の参考情報 2 その他の参考情報 (2) 管理的地位にある労働者に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の額の差異」に記載しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

 

(1) サステナビリティ

① ガバナンス

「住友」には400年以上の歴史があり、その根底には「住友事業精神」という精神的基盤があります。「住友事業精神」は、「商事は言うに及ばず候へ共、万事情(精)にいれらるべく候」(「萬事入精」)をはじめ、「信用を重んじ確実を旨とし、以てその鞏固隆盛を期すべし」(「信用確実」)、「時勢の変遷、理財の得失を計り、弛張興廃することあるべしと雖も、苟も浮利に趨り、軽進すべからず」(「不趨浮利」)に代表され、「技術の重視」「人材の尊重」「企画の遠大性」「自利利他、公私一如」などとともに、私たち「住友」グループの共有財産として脈々と受け継がれています。

住友電工グループとしては、歴代の経営を貫いてきた「住友事業精神」が今日のサステナビリティ経営の考え方と相通じるものであり、「住友事業精神」を堅持してきたからこそ、1897年の創業以来の持続的な発展を遂げて今日に至っていると考えています。

今後とも、住友電工グループとしては、「住友事業精神」と「住友電工グループ経営理念」を礎として、「公正な事業活動を通じて社会に貢献していく」という不変の経営方針のもと、中長期的な企業価値の向上に取り組み、ゴーイングコンサーンとしての成果を「五方よし」という「マルチステークホルダーキャピタリズム」の考え方に立って「お客様」「従業員」「お取引先」「地域社会」「株主・投資家」という主要な5つのステークホルダーに着実に分配・還元し、さらなる持続的な発展につとめてまいります。

このような「基本方針」に基づき、中長期的な経営計画のもと、サステナビリティを巡る取組みを着実に進め、価値創造ストーリーについては「統合報告書」で、その補完となる資料・データについては「CSRブック」で、社内外への発信とともに、ステークホルダーの皆様との対話につとめてまいります。

当社グループでは、上記の基本方針のもと、サステナビリティ経営の推進にあたり、社長を委員長とする「サステナビリティ経営推進委員会」を設置しています。本委員会では、サステナビリティを巡る課題、すなわち、気候変動などの地球環境問題への配慮、人権の尊重、従業員の健康・労働環境への配慮や公正・適切な処遇、取引先との公正・適正な取引、自然災害等の危機管理などへの対応について、「CSR」「GX」「人材・D&I」の各推進委員会から計画と進捗の報告を受けています。さらに、統合報告書の発行など非財務情報の開示に関する事項、サステナビリティ経営に関する方針や取組みの進め方など、横断的な課題と取組みについても広く議論しています。半年に1回の頻度で開催している本委員会の活動状況は開催後に取締役会へ報告するとともに、委員会で取り扱った議題のうち、取締役会への付議が必要なものについては個別に審議・報告を行うなど、サステナビリティ経営を取締役会が監督する体制を構築しています。

 

 

② 戦略

「中期経営計画2028」における当社グループのサステナビリティへの主な取組みは次のとおりであります。

 

<環境(Environment)>

(グリーンな地球環境を目指すオペレーション)

a.CO2排出量削減(Scope1+2)

・2050年のカーボンニュートラルを見据え、エネルギー生産性1.5倍を目指した省エネの徹底と環境投資強化

・敷地外創エネ(※1)を含む再生可能エネルギー導入の拡大

b.CO2排出量削減(Scope3)

・グリーン調達・物流への取組み強化

・LCAへの取組み強化

c.サーキュラーエコノミー推進

・リサイクル材料使用促進(銅・アルミ・レアメタル・樹脂など)

・リサイクルしやすい製品設計・材料開発

・不良低減や分別による廃棄物削減、水資源循環

d.環境汚染防止

・環境事故ゼロ、環境負荷物質削減

・TNFD(※2)フレームワークに基づく評価と情報開示

 

(事業を通じた地球環境への貢献)

・グリーン・デジタル関連製品の売上

 

(「エコ活動2030」の推進)

・生物多様性保全・地域清掃等の身近なエコ活動の拡充(地域社会と連携した取組み強化)

 

※1 太陽光発電等による電力創出

※2 自然関連財務情報開示タスクフォース

 

<社会(Social)>

a.DE&Iの推進

・多様な視点・経験・技術の融合により、新たな価値を創造

b.社会貢献活動の実践

c.エンゲージメント向上

・企業価値創造への共感と貢献への実感

<ガバナンス(Governance)>

a.コンプライアンスの遵守

・法令・企業倫理の遵守をサプライチェーン含めグローバルに徹底

 

(※)当社グループでは、「Code of Conduct/行動規範」において、法令遵守に加え、公正競争、

贈賄防止、機密情報や知的財産の保護、人権尊重、環境保全等について基本方針を規定しています。

b.ガバナンスの強化

・経営の透明性・公平性を確保し、その充実に取り組む

c.リスクマネジメント体制の充実

・取締役等で構成する「リスク管理委員会」の下でのリスク軽減・最小化

 

③ リスク管理

当社グループでは、サステナビリティ、人的資本及び気候変動に関するリスク管理も含めて、各リスクについての評価及び対応を、重要性の判断基準を定める「リスクマネジメントの基本方針(※)」に沿って、リスクの軽重を判断した上で実施しております。グループ横断的リスクについては、各リスクを所管するコーポレートスタッフ部門や、当該部門の担当役員が主催する委員会が対応策をグループ内に展開し、各事業の遂行に伴う固有リスクについては、各事業部門が主体で管理を行うこととしています。

 

※「リスクマネジメントの基本方針」

・業績への影響や品質と安全性の確保

・安定的供給の社会的使命

・従業員、顧客、取引先、地域社会及び株主・投資家等のステークホルダーとの良好な関係維持

・法令遵守及び企業倫理の維持

・住友事業精神、グループ経営理念及びグループ企業行動憲章に表された事項

 

④ 指標及び目標

当社グループのサステナビリティへの取組みに関する主な指標及び目標は次のとおりであります。

 

<環境(Environment)>

a.CO2排出量削減(2018年度対比削減率)(※)

Scope1+2 2028年度30% 2030年度50%

Scope3    2028年度22% 2030年度30%

b.グリーン・デジタル関連製品売上高 2028年度3.5兆円

c.2030年度に向けて20以上の国/地域で300件以上/年の地球にイイこと

※当社グループのCO2排出量の目標については、2026年5月に策定・公表した「中期経営計画2028」において

見直しました。

https://sumitomoelectric.com/jp/company/segmid-term2028

 

<社会(Social)>

a.社会貢献活動への拠出額は税引後利益の1%を目安に実施

 

(2) 人的資本

① ガバナンス

「(1) サステナビリティ ① ガバナンス」に記載のとおり、「サステナビリティ経営推進委員会」を設置し、サステナビリティを巡る取組みの基本方針を制定するとともに、人材の多様性の確保を含む人材の育成や社内環境整備への対応につき、具体的な目標や進め方の議論等を行っています。

 

② 戦略

当社グループでは、ありたい将来像として「Glorious Excellent Company」を掲げ、「五方よし」(マルチステークホルダーキャピタリズム)の考えに立ち、目指す社会像である「安心して暮らせる社会」「快適で住みやすい社会」「グリーンな環境社会」の実現に向け取り組んでいます。

これらの実現のため、当社グループは「中期経営計画2028」で掲げる注力3分野(デジタル・AI、エネル

ギー、モビリティ)における「事業戦略」と、人的資本を含む3つの資本と3つの推進力という経営の「事業基盤」を車の両輪として、中長期的な企業価値向上を図っています。

人的資本の強化にあたっては、住友事業精神における「人材の尊重」の考え方に立脚し、人材の育成や社内環境整備を進めるとともに、成長の成果を、従業員を含むステークホルダーに着実に還元することとしています。なお、当社グループにおける人材の育成に関する方針及び取組み、並びに社内環境整備に関する方針及び取組みは、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」をご参照ください。

 

③ リスク管理

「(1) サステナビリティ ③ リスク管理」をご参照ください。

人的資本に関しては、人事部、ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン部及び人材開発部が中心と

なって、「人材・D&I推進委員会」での審議内容を踏まえ、関係するコーポレートスタッフ部門と連携しながら目標や取組み方針を策定します。その内容を踏まえ、各事業部門は自部門の目標を設定のうえ活動を推進しています。

 

④ 指標及び目標

「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等 (1) 人材戦略に関する基本方針等」をご参照ください。

 

(3) 気候変動(TCFD(※)提言に沿った情報開示)

※TCFD:気候関連財務情報開示タスクフォース

① ガバナンス

当社グループでは、「住友電工グループ企業行動憲章」の中で「地球環境への配慮」を掲げ、地球環境保全について自主的、積極的に行動し、持続可能な社会づくりに貢献しています。また、「(1) サステナビリティ ①ガバナンス」に記載のとおり、「サステナビリティ経営推進委員会」を設置し、サステナビリティを巡る取組みの基本方針を制定するとともに、気候変動問題をはじめとする地球環境への対応につき、具体的な目標や進め方の議論等を行っています。さらに、専門的見地から具体的な方策を検討するため、「GX推進委員会」を設け、温室効果ガス排出削減など、気候変動に関する取組みを推進しています。

② 戦略

当社グループでは、社内で使用するエネルギーの削減と再エネ比率の向上、提供する製品・サービスを通じての温室効果ガス排出削減に取り組んでいます。また、世界的な平均気温の上昇を産業革命以前に比べて1.5℃に抑制するシナリオと、平均気温が4℃上昇するシナリオを設定して気候変動に伴うリスク及び機会が事業に及ぼす影響を分析し、今後の取組みについて検討を行っています。なお、シナリオ分析の結果については、当社ウェブサイトをご参照ください。          (https://sumitomoelectric.com/jp/sustainability/tcfd

③ リスク管理

「(1) サステナビリティ ③ リスク管理」をご参照ください。

気候変動に関しては、安全環境部が中心となって、「地球環境推進責任者会議」での審議内容を踏まえ、関係するコーポレートスタッフ部門と連携しながら目標や取組み方針を策定します。その内容を踏まえ、各事業部門は自部門の目標を設定のうえ活動を推進しています。

 

④ 指標及び目標

当社グループでは、2030年及び2050年の温室効果ガス排出削減目標を設定し、生産活動やサプライチェーンにおける温室効果ガス排出削減に取り組んでいます。なお、2030年目標(※)については、国際的イニシアチブ「SBTi(Science Based Targets initiative)」からの認定の更新手続きを進めています。目標達成を目指し、自助努力により「地球環境への負荷を最小化する」という観点から、「省エネ」に最大限注力するとともに、

「創エネ」にも取り組み、未達分を「購エネ」によって補完することを基本方針として温室効果ガス排出削減を推進します。その具体的な手段として、地球環境への負荷を最小化するという観点から、生産性向上や新技術導入による「省エネ」、太陽光発電などによりグリーンエネルギーを創り出す「創エネ」、再エネ電力調達による「購エネ」の3つに分けて、具体的なターゲットを設けて活動を展開しています。なお、2024年度は、温室効果ガス排出量(Scope1+2)を2018年度比で20.4%削減することができました。2025年度の実績については、2026年10月頃に当社ウェブサイトにて公表予定であります。     (https://sumitomoelectric.com/jp/sustainability/tcfd

今後も2030年度目標の達成に向け、着実な取組みを推進していきます。

 

※当社グループのCO2排出量の目標については、2026年5月に策定・公表した「中期経営計画2028」において

見直しました。

https://sumitomoelectric.com/jp/company/segmid-term2028

 

温室効果ガス排出削減目標と実績

2030年

目標

2030年までに、Scope1+2(※):50%削減、Scope3(※):30%削減(2018年度対比)

2050年

目標

2050年までに、カーボンニュートラルの達成(温室効果ガス排出実質ゼロ)

(※)Scope1+2:当社グループ自らによる温室効果ガスの直接排出と、他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出

Scope3  :Scope1+2 以外の間接排出

 

温室効果ガス排出量(Scope1+2)

 

温室効果ガス排出量(Scope3)