2025年9月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

(単一セグメント)
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 24,219 100.0 1,873 100.0 7.7

 

3 【事業の内容】

当社グループは、当社及び子会社1社で構成されております。

当社の主な事業は、鉄骨等鋼構造物の設計、製作及び現場施工であります。

子会社の川岸プランニング株式会社は、設計・積算業務を担っております。

プレキャストコンクリート事業は、建築用プレキャストコンクリート製品の製造、販売及び取付工事を営んでおります。

事業の系統図は、次のとおりであります。


 

業績状況

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当事業年度における我が国経済は、賃上げやインバウンド需要により個人消費が堅調に推移し、人手不足を背景としたAI関連技術やデジタル化等の設備投資が活発化しています。

さらに、猛暑による特需や日米間の関税交渉の進展による一時的な後押しもあり、全体の景況感は緩やかに持ち直しています。

しかしながら、米国の通商政策における関税引き上げが、今後の世界経済の減速・悪化につながる懸念は根強く、国内の政局も不透明な状況が続いていることから、不確実性は高まっています。

実質賃金やインフレ対策が個人消費に与える影響は依然として不透明で、深刻な人手不足による人件費や物流費などのコスト上昇もあり、消費の下押し圧力が懸念されます。

当業界においては、首都圏を中心とした大型案件の需要は底堅いものの、資材価格の高止まりや物流コストの上昇、人手不足および人件費の高騰により、予算不足を背景とした発注控えや計画の停止、工期の見直し、着工の遅れなどの影響が大型案件にも及んでいます。業界全体の鉄骨需要は、2年連続で400万トンを下回る低水準で推移しており、当社を取り巻く環境は、「受注の確保」と「適正な受注価格」の両面において、依然として厳しい状況が続いています。

このような状況のなか、当社は「受注の確保」が最優先であると鋭意努力した結果、受注高は通期で前期比16.2%増31,046百万円となりました。なお、当期末の受注残高は、前期比26.6%増32,472百万円となりました。

 

イ.財政状態

(資産の部)

当事業年度末における総資産は、前事業年度末の34,170百万円から当事業年度末は34,992百万円となり、821百万円増加しました。

流動資産は前事業年度末の25,456百万円から当事業年度末は25,897百万円となり、440百万円増加しました。これは、完成工事未収入金が1,391百万円減少したものの、現金預金が1,906百万円増加したことなどによるものです。

固定資産は前事業年度末の8,713百万円から当事業年度末は9,094百万円となり、381百万円増加しました。これは、投資有価証券の時価が上昇したことにより347百万円増加したことなどによるものです。

(負債の部)

当事業年度末における総負債は、前事業年度末の5,967百万円から当事業年度末は6,035百万円となり、68百万円増加しました。

流動負債は前事業年度末の5,462百万円から当事業年度末は5,469百万円となり、6百万円増加しました。これは工事未払金が264百万円減少したものの、未払金が80百万円増加、未払法人税等が212百万円増加及び賞与引当金が45百万円増加したことなどによるものです。

固定負債は前事業年度末の504百万円から当事業年度末は566百万円となり、61百万円増加しました。これは、繰延税金負債が63百万円増加したことなどによるものです。

(純資産の部)

当事業年度末における純資産合計は、前事業年度末の28,203百万円から当事業年度末は28,956百万円となり、752百万円増加しました。これは自己株式の取得により570百万円減少したものの、利益剰余金が1,012百万円増加、保有している投資有価証券の時価の上昇によりその他有価証券評価差額金が298百万円増加したことなどによるものです。

 

ロ.経営成績

完成工事高は、予算不足による計画の先送りや工程の遅れ等により、工場加工及び現場作業の稼働率が低下した影響を受け、前期に比べ12.1%減24,219百万円となりました。

 

損益面については、来期完成予定の採算性の良い大型工事が前倒しで完成したことにより、営業利益は1,873百万円(前期比12.2%増)、経常利益は2,145百万円(同8.5%増)、当期純利益は1,447百万円(同1.5%減)となりました。

なお、当社は建設業以外の事業を営んでいないため、セグメントに関する業績は記載しておりません。

 

製品別の経営成績は、次のとおりであります。

(鉄骨)

受注高は、「(仮称)品川駅西口地区A地区新築計画」、「八重洲一丁目北地区第一種市街地再開発事業に伴う施設建築物等新築工事(南街区)」、「みなとみらい21中央地区52街区開発事業計画」、「(仮称)三田プロジェクト」、「仙台市役所本庁舎整備第1期建築工事」、「(仮称)大阪IRプロジェクトブロックB新築工事」、「福岡空港国内線複合施設及び既存ターミナルビル増改築工事」、「3製鋼原料ヤードCRG延長工事」、「スラブ垂直連続鋳造設備新設」等の工事で28,061百万円であります。

売上高は、「八重洲ダイビル建替計画」、「市ヶ谷警察総合庁舎(19)建築その他工事」、「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業C街区新築工事」、「大井町駅周辺広町地区開発」、「浦和駅西口南高砂地区第一種市街地再開発事業に伴う施設建築物新築工事」、「(仮称)Walkプロジェクト新築工事」、「熊本TEC NExT-PJ建設工事KS第1工場棟」、「PPES7・8ライン極板棟新築工事」、「日立ハイテク笠戸製造新棟建設工事」等の工事で22,717百万円となり、これにより受注残高は29,812百万円となりました。

(プレキャストコンクリート)

受注高は、「(仮称)北仲通北地区A1・2地区プロジェクト」、「コマツ新本社新築工事」等の工事で2,984百万円であります。

売上高は、「(仮称)柏の葉キャンパス新技術センター計画新築工事」、「港区特定公共賃貸住宅シティハイツ高浜等新築工事」、「晴海五丁目西地区第一種市街地再開発事業5-6街区タワー棟」等の工事で1,502百万円となり、これにより受注残高は2,660百万円となっております。

 

② キャッシュ・フローの状況

当事業年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前事業年度末より1,906百万円増加し、3,166百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動の結果、獲得した資金は3,243百万円(前事業年度1,422百万円の支出)となりました。これは主に仕入債務の減少等があったものの、税引前当期純利益の計上2,088百万円及び売上債権の減少等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動の結果、支出した資金は206百万円(前事業年度213百万円の支出)となりました。これは投資有価証券の償還による収入があったものの、有形固定資産の取得による支出等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動の結果、支出した資金は1,130百万円(前事業年度700百万円の支出)となりました。これは自己株式の取得による支出及び配当金の支払等によるものです。

 

 

③ 受注及び販売の実績
a. 受注実績

当事業年度における受注実績を製品ごとに示すと、次の通りであります。

製品の名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

鉄骨

28,061

11.3

29,812

21.8

プレキャストコンクリート

2,984

98.1

2,660

125.9

合計

31,046

16.2

32,472

26.6

 

 

b. 販売実績

当事業年度における販売実績を製品ごとに示すと、次の通りであります。

製品の名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

鉄骨

22,717

△11.6

プレキャストコンクリート

1,502

△19.0

合計

24,219

△12.1

 

(注) 1.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次の通りであります。

相手先

前事業年度

当事業年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

鹿島建設株式会社

9,952

36.1

7,472

30.9

株式会社竹中工務店

5,494

19.9

清水建設株式会社

5,386

19.5

4,883

20.2

大成建設株式会社

3,249

11.8

3,789

15.6

戸田建設株式会社

2,550

10.5

 

2.前事業年度の戸田建設株式会社及び当事業年度の株式会社竹中工務店については、売上高に占める割合が100分の10未満のため記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

イ.財政状態の分析

財政状態の分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」をご参照ください。

 

ロ.経営成績の分析

(売上高)

売上高は、予算不足による計画の先送りや工程の遅れ等により、工場加工及び現場作業の稼働率が低下した影響を受け、前事業年度に比べ3,346百万円減少24,219百万円(前事業年度比12.1%減)となりました。その内訳は、鉄骨22,717百万円、プレキャストコンクリート1,502百万円であります。

 

 

(営業利益)

来期完成予定の採算性の良い大型工事が前倒しで完成したことにより、売上総利益が283百万円増加2,893百万円(前年同期比10.9%増)となり、販売費及び一般管理費は79百万円増加1,019百万円(同8.5%増)となりました。

以上の結果、営業利益は、203百万円増加1,873百万円(同12.2%増)となりました。

 

(当期純利益)

営業外収益は、鉄屑売却益の減少等により前事業年度と比較して43百万円減少304百万円(前事業年度比12.6%減)となりました。営業外費用は、減損損失が減少したことにより前事業年度と比較して7百万円減少31百万円(同19.3%減)となりました。

特別損失は、当社が製作しました高層分譲住宅で異物混入が発生したため、調査費用及び補修費用を計上したことにより56百万円となりました。

以上の結果、当期純利益は、22百万円減少1,447百万円(同1.5%減)となりました。

 

 ハ.経営成績に重要な影響を与える要因について

経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 3事業等のリスク」をご参照ください。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

(キャッシュ・フロー)

当事業年度末における現金及び現金同等物は、前事業年度末より1,906百万円増加し、3,166百万円となりました。当事業年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

(資金需要)

当社における資金需要の主なものは、製品製作のための原材料の購入、協力会社への人件費等の運転資金及び品質確保や作業効率化のための設備資金であります。

(財務政策)

当社は、運転資金につきましては、自己資金で対応することを原則としておりますが、金利動向や負債と資本のバランスに配慮しつつ、必要に応じて金融機関からの借入を実施しております。

資金の流動性については、余剰資金の有効活用に努めるとともに、さらに金融機関との間で当座貸越契約を締結する等により、急な資金需要にも備えております。

なお、当事業年度末において借入金の残高はありません。また、当事業年度末における現金及び現金同等物の残高は、3,166百万円となっております。

 

③経営者の問題認識と今後の方針について

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

なお、2026年9月期の見通しにつきましては、価格転嫁の進展、インバウンド消費、人手不足等を背景とした旺盛な設備投資が続くことが予想され、民間消費が下支えとなり、我が国経済の全体の景況感は緩やかに持ち直すことが期待されます。

しかしながら、米国の相互関税政策の影響の顕在化、原材料価格の上昇、人手不足による企業活動への影響等による景気の下押し圧力は根強く、影響を受ける業界においては厳しい経営環境となることが予想されます。

建設業界においては、これらの影響を受けて建築需要が低迷し、鉄骨需要が3連続で400万トンを下回る見通しです。建築コストの高騰に伴う予算不足から、首都圏を中心とした大型案件の計画や工期の見直し等により、受注案件の工程遅れ及び受注予定案件の発注延期が懸念され、工場稼働率に影響を及ぼす恐れがあります。

このような事業環境の下、当社は、成長基盤の基礎固めと位置付ける「第1次中期経営計画(2024年9月期~2026年9月期)」に沿って、資本コストや株価を意識した経営の実現に向けて取り組んでまいります。

第1次中期経営計画の最終年度となる2026年9月期の完成工事高は22,000百万円営業利益1,000百万円経常利益1,150百万円当期純利益800百万円を見込んでおります。

 

 

④経営方針・経営戦略又は経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」をご参照下さい。

 

⑤重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社の財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。この財務諸表を作成するために、会計方針の選択、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを行っております。当社は、過去の実績や現在の状況を踏まえ、合理的と判断される前提に基づき継続的に見積りを行っておりますが、見積りには不確実性を伴うことから、実際の結果とは異なることがあります。

財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 財務諸表等 (1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。