人的資本
OpenWork(社員クチコミ)-
社員数2,374名(単体) 5,546名(連結)
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平均年齢42.7歳(単体)
-
平均勤続年数15.5年(単体)
-
平均年収7,518,852円(単体)
-
平均年収の
対前年増減率2.4%(単体)
従業員の状況
人材戦略に関する基本方針等
(1)【人材戦略に関する基本方針等】
当社グループの人材戦略については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅲ人的資本 (2)戦略 ⑥人材戦略の概要」に記載している通りである。
また、当社グループにおける従業員の給与その他の給付の額及び内容の決定に関する方針については、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅲ人的資本 (2)戦略 ⑥-1多様な人材の確保 <処遇の向上>」に記載している通りである。
(2)【従業員の状況】
①連結会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
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シャッター関連製品事業 |
2,508 |
(538) |
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建材関連製品事業 |
1,569 |
(427) |
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サービス事業 |
1,055 |
(131) |
|
リフォーム事業 |
152 |
(44) |
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報告セグメント計 |
5,284 |
(1,140) |
|
その他 |
163 |
(28) |
|
全社(共通) |
99 |
(9) |
|
合計 |
5,546 |
(1,177) |
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員、パートタイマー、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いている。)は、( )内に年間の平均人員を外数で記載している。
2.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものである。
②提出会社の状況
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2026年3月31日現在 |
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従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
平均年間給与の 対前事業年度増減率 (%) |
|
|
2,374 |
(697) |
42.7 |
15.5 |
7,518,852 |
2.4 |
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セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
|
シャッター関連製品事業 |
1,526 |
(438) |
|
建材関連製品事業 |
726 |
(237) |
|
サービス事業 |
7 |
(2) |
|
リフォーム事業 |
3 |
(7) |
|
報告セグメント計 |
2,262 |
(684) |
|
その他 |
13 |
(4) |
|
全社(共通) |
99 |
(9) |
|
合計 |
2,374 |
(697) |
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員、パートタイマー、嘱託契約の従業員を含み、派遣社員を除いている。)は、( )内に年間の平均人員を外数で記載している。
2.平均年間給与は、基本給に所定内外手当及び賞与を含めている。
3.全社(共通)として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものである。
③労働組合の状況
ア.名称
文化シヤッター労働組合連合会
イ.組合員数
68人
ウ.所属上部団体名
日本金属製造情報通信労働組合
エ.労使関係
労使相互の立場を尊重し相協力して経営の秩序を確立し、労働条件の改善向上並びに従業員の経済的地位の向上と企業の健全な発展を目指しており、労使関係は円滑である。
④管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
ア.提出会社
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当事業年度 |
補足説明 |
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|
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||
|
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
|||
|
4.3 |
69.3 |
58.5 |
77.1 |
67.9 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。
イ.連結子会社
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当事業年度 |
補足説明 |
|||||
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名称 |
管理職に占める女性労働者の割合 (%) (注)1 |
男性労働者の育児休業取得率 (%) (注)2 |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注)1 |
|||
|
全労働者 |
正規雇用労働者 |
パート・有期労働者 |
||||
|
文化シヤッターサービス㈱ |
1.5 |
33.8 |
52.3 |
72.0 |
51.8 |
- |
|
BXテンパル㈱ |
2.6 |
75.0 |
68.0 |
78.8 |
59.4 |
- |
|
BXティアール㈱ |
8.0 |
100.0 |
70.7 |
73.7 |
70.6 |
- |
|
BXカネシン㈱ |
12.0 |
100.0 |
71.8 |
71.8 |
91.6 |
- |
(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものである。
サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)
2【サステナビリティに関する考え方及び取組】
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組は、次の通りである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
Ⅰ サステナビリティ
「誠実をもって社会に奉仕する。」創業者が残したこの言葉は、一つの会社が発展するか否かはその信用度合いにあり、仕事はあらゆる面において誠実であるべきであるという、今も脈々と受け継がれる当社の原点であり、変化する社会課題に向き合い、誠実な仕事を通じて社会の発展に貢献することが当社のサステナビリティの源泉である。
当社では、この創業の精神のもと「人、社会、環境にやさしい『多彩なモノづくり』、『サービス』を通じて社会の発展に貢献し、人々の幸せを実現する」ことを使命とし、「快適環境ソリューショングループ」を長期ビジョンに掲げ、気候変動等の社会課題に対応するソリューション型の事業を展開している。
BXグループが実現したい「快適環境」とは、お客様が安心・安全に過ごし、心地よいと感じる生活実感だけでなく、さまざまな社会課題の観点も含めて、社会全体が「快適さ」を維持できる環境の中で幸せを実感できることだと捉えている。目の前の課題解決に加え潜在的な課題を掘り起こし、先回りしてソリューションを提供することで、今の時代だけでなく将来世代にわたって快適な環境を守りつづけることをめざしている。
●CSR憲章とマテリアリティ
当社では、「成長と共に」「社会と共に」「地球と共に」「働く仲間と共に」の4つの憲章からなるCSR憲章と、それらを実践するためのCSR行動指針を定めている。従業員一人ひとりがこれに共感し、自ら実践することで社会から信頼される企業をめざす。
社会と当社の持続的な発展に向け、CSR憲章に則りグループ全体で企業価値の向上に資する活動を推進していく。
(1)ガバナンス
当社は、サステナビリティに関する取組みを全社的に推進するため、業務担当役員を委員長、CSR統括部長を副委員長とし、CSR憲章の4つの憲章ごとに設置した委員会の委員長をメンバーとする「サステナビリティ委員会」を設置している。
サステナビリティ委員会は4つの憲章委員会で構成され、ESGマテリアリティ、リスクと機会に関する事項、目標設定、サステナビリティに関する情報開示、教育・啓蒙等のグループ全体のサステナビリティに関する課題についての議論及び活動のモニタリングを担っている。事務局はCSR統括部が担当し、原則、年に2回以上開催することとしている。サステナビリティ委員会で議論された事項は、常務会を通して取締役会に報告している。
常務会は代表取締役が決裁を行うための任意の諮問機関として、取締役会付議議案や報告事項について事前に審議することとなっている。
取締役会はサステナビリティ委員長である業務担当役員より、当社の事業や財務に与えるリスクと機会、人的資本に関する指標、目標及び実績、気候変動リスクへの対応、その他サステナビリティに関連する重要事項について定期的、かつ適宜報告を受け、その内容について審議・評価を行う。また、取締役会において実効的な議論や意思決定を行うため、当社は「人事・労務、人材育成、社会課題」のスキルを持った取締役を有しており、適切な監督が可能となるよう努めている。(詳細は当社ホームページ「コーポレート・ガバナンス」を参照のこと。)
https://www.bunka-s.co.jp/ir/management/governance/
●2025年度のサステナビリティ委員会の主な議題
・サステナビリティに関する対応方針の方向性の確認
・ESGマテリアリティのモニタリング及び推進施策の状況
・気候変動関連のリスクと機会の評価結果及び状況
・気候関連情報の開示及び今後の対応
・人的資本関連情報の開示及び今後の対応
・人権尊重への取組や人権デュー・ディリジェンスの進捗
・CSR for you賞の選考
<サステナビリティ推進体制>
(2)戦略
2026年度までの中期経営計画では「恒久的な企業価値の創出」をメインテーマとしており、それを実現するための重点施策の一つとして「サステナビリティを追求した企業基盤の強化」を掲げている。
<サステナビリティを追求するための重要テーマ>
経営基盤の強化に向け「気候変動への対応」「人的資本の充実」「人権の尊重」をサステナビリティの重要テーマとしている。
「気候変動への対応」については、脱炭素化や資源循環といった事業活動における環境負荷の低減により脱炭素社会への移行リスクに対応する他、地球温暖化の緩和や気候変動への適応に貢献する製品・サービスの売り上げを向上させることで、事業活動と一体化した投資と回収のビジネスモデルにより期待成長率の上昇に貢献する。(詳細は「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅱ個別項目 1.気候変動」を参照)
「人的資本の充実」については、多様性を重視した人材の確保により、多様な価値観や多角的な視点を取り入れ、新たな事業の創出や企業の成長につなげる。また外部登用や人材育成によって、ビジネス環境や経営環境が変化し続ける中でも柔軟に対応できる人材を確保し、持続的な成長率の上昇に寄与することとしている。(詳細は「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅲ 人的資本」を参照)
「人権の尊重」については、当社人権方針に則り、サプライチェーン全体で人権リスクを軽減し、人権尊重の責任を果たしていく。(詳細は「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅱ個別項目 2.人権の尊重」を参照)
上記施策を推進することで、中期経営計画の実行を下支えする基盤を強化すると共に、経営リスクに対応し、持続的な成長と、企業価値の向上をめざしていく。
●ESGマテリアリティ
社会課題への取組を成長につながる機会として活かし、また経営リスクを低減させることで経営の持続可能性を高めるという中期経営計画の方針に整合するよう、対処すべき重点課題をESGの観点から整理し、ESGマテリアリティを特定している。
マテリアリティの特定にあたっては、当社を取り巻く中長期的な事業環境の変化と当社がめざす方向性を踏まえ、ESG調査機関の評価の視点を加味しながら、社会全体、バリューチェーン全体の両側面から社会課題を抽出、当社の事業活動に影響を与える可能性のある課題をリスクと機会の観点から評価し、マッピングした。その上で当社と社会の双方にとって重要度の高い課題を企業価値との連関性から整理し、長期のリターンに寄与するファクター、リスクの低減に寄与するファクター、さらに社是・経営理念を体現するための企業風土の醸成に寄与するファクターで分類している。
マテリアリティの進捗は、E:地球と共に委員会、S:社会と共に委員会・働く仲間と共に委員会、G:成長と共に委員会の各委員会でモニタリングされ、年に2回、サステナビリティ委員会に報告される。
<ESGマテリアリティ>
(3)リスク管理
当社では、日常的には各事業本部・支店や本社で発生する諸問題等について各部門が対応することとしており、適宜、それらの情報を経営企画部、CSR統括部、人事総務部等の本社管理本部が事案によって取りまとめ、諸問題の解決策や目標を達成するための施策を検討している。
サステナビリティに関するリスクについては、定期的に開催されるサステナビリティ委員会において、リスクと機会のモニタリング、評価及び重要なリスクの特定を行っている。特定されたリスクについては、サステナビリティ委員会による対応策の検討を経て、常務会、取締役会に報告、提言される。
気候変動に係るリスク管理の詳細は「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅱ個別項目 1.気候変動」を、人的資本に係るリスク管理の詳細は「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅲ 人的資本」を、人権に係るリスク管理の詳細は「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅱ個別項目 2.人権の尊重」を、その他全社的なリスクマネジメントの詳細は「第2 事業の状況 3.事業等のリスク」を参照のこと。
(4)指標及び目標
当社では、CSR憲章「成長と共に」「社会と共に」「地球と共に」「働く仲間と共に」を推進する各憲章委員会において「ESGマテリアリティ」を推進するための取組テーマを設定し、中期経営計画の期間中に達成すべき評価指標(KPI)を掲げ、進捗を管理している。
<ESGマテリアリティとKPI(2024年度~2026年度)>
サステナビリティに関する取組み内容の詳細については、当社WEBサイトで開示を行っている。
<CSRサイト>
https://www.bunka-s.co.jp/csrinfo/
Ⅱ 個別項目
1.気候変動
当社では、気候変動が当社事業に与えるリスク及び機会を重要な経営上の課題として認識し、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に賛同、その提言に基づいて気候変動に対する検討を重ねてきた。気候変動対応の情報開示機能がTCFDからISSB/SSBJへ引き継がれたことを受け、今後はTCFDの枠組みを踏襲しながら引き続き気候変動関連情報の充実化を推進していく。
また2025年度にはTCFDが公表している「指標、目標、移行計画に関するガイダンス」等を参考に、脱炭素社会に向けたリスクへの対応と持続可能なビジネスモデルの構築をめざした一連の行動計画である移行計画の策定を開始している。
(1)ガバナンス
当社では、サステナビリティ委員会を構成する4つの憲章委員会の一つとして、「地球と共に」の理念を推進する地球と共に委員会を設置し、定期的に開催している。同委員会は、製造企画部を中心に、グループ会社を含む組織横断的なメンバーで構成されている。
当委員会は「地球と共に」の行動指針「環境負荷を軽減した企業経営」「環境配慮技術・商品開発」「自主的な環境保全活動」に基づいた活動の推進を図るほか、ESGマテリアリティの環境や気候変動に関連するKPIのモニタリング、及び対応策の検討を実施している。地球と共に委員会で議論された内容はサステナビリティ委員会に報告され、議論・検討される。サステナビリティ全体におけるガバナンスについては、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅰサステナビリティ (1)ガバナンス」を参照のこと。
(2)戦略
当社では、世界共通の重要課題である地球温暖化防止に貢献するために「BXグループ2050年脱炭素宣言」を
定め、2030年までに事業活動におけるCO2排出量を46.2%削減(2019年度比)、2050年までに実質ゼロにすることを宣言した。2022年5月にはグループ環境ビジョン「Blue neXpand 2050 未来にひろげよう青空を」を策定、「気候変動」「資源循環」「自然共生」を重点領域として、環境負荷をゼロにするだけでなく、事業活動を通じて環境へのプラスの価値を創造することで「快適環境」を次世代へとつなぐことをめざしている。
2026年度までの中期経営計画では「恒久的な企業価値の創出」をメインテーマとしており、それを実現するための重点施策の一つに「サステナビリティを追求した経営基盤強化」を掲げている。中でも「気候変動」については、資本コストを勘案しながら脱炭素化に移行する社会に対応することで事業リスクを低減させ、気候変動リスクに適応するための防災関連商品の拡充に取り組み、災害に対する都市の強靭化と期待成長率の向上に取り組む。
<BXグループ環境ビジョン>
https://www.bunka-s.co.jp/csrinfo/csr2025/environment/bx2050/
●シナリオ分析
当社では、気候変動が及ぼす事業への影響を把握し、戦略の有効性や気候関連リスクと機会に対するレジリエンス向上を目的として、「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が公表した複数のシナリオを参照の上、2021年度より2℃未満及び4℃シナリオにおける財務影響及び事業インパクトを評価し、対応策を講じてきた。
2025年度には、より厳格な気候目標に整合した対応を図るため、1.5℃シナリオに基づく財務影響の再評価を実施するとともに、物理リスクについても複数のシナリオに基づいたより多角的な分析を実施した。この結果をレジリエンスの強化と経営戦略に反映させると共に、移行リスクや機会への対応策を講じることで持続可能な成長に向けた経営判断の質を高めることをめざす。
分析対象事業は、当社のメイン事業であるシャッター事業、ドア事業に加え、気候変動への対応を成長の機会と捉えた環境事業及び海外事業の4事業とし、1.5℃及び4℃それぞれのシナリオにおける移行リスク、物理リスク及び機会を特定している。特に自社にとってインパクトが大きいと想定される要因については、財務インパクトに関する分析を実施、一定の前提の下での2050年までの損益計算書(PL)・貸借対照表(BS)・キャッシュ・フロー計算書(CF)のシミュレーションにより特定したドライバーのPL・BS・CFへの影響度とその重要性を評価している。
シナリオ分析に基づいた気候関連リスクと機会の評価結果は、影響度、発生可能性等を考慮し事業戦略に反映している。特に影響が大きいと評価したリスクと機会、及びそれぞれの対応策の進捗状況は次の通りである。
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シナリオ名 |
想定する世界観 |
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1.5℃シナリオ IEAWorld Energy Outlook NZE IPCC AR6の SSP1-1.9 |
環境規制の強化や社会からの脱炭素への要求の高まりによりZEB・ZEH化の建物が普及し、省エネ性の高い商品、再エネ関連サービスの需要が増加するなど、脱炭素・低炭素社会に向けた社会経済が発展する世界。 |
|
4℃シナリオ IEA World Energy Outlook STEPS IPCCAR6のSSP5-8.5 |
環境規制は現状レベルが維持され、ZEB・ZEH化は大きく進展しない。一方でインフラ強化や防災・減災商品の需要が高まるなど、自然災害の多発や激甚化への適応が求められる世界。 |
事業/財務インパクトの影響度評価
大:事業戦略への影響または財務的影響が大きいことが想定される
中:事業戦略への影響または財務的影響が中程度と想定される
小:事業戦略への影響または財務的影響が小さいことが想定される
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ドライバー (ハザード) |
事業及び バリューチェーンへの影響 |
時間軸 |
評価 |
優先 順位 |
主な対応策 |
||
|
移行リスク |
政策・法規制 |
カーボンプライシング(炭素税・ETS) |
カーボンプライシングの導入による対応コストの増加 |
長期 |
中 |
高 |
・脱炭素施策のさらなる強化 ・サプライヤーエンゲージメントの推進 ・LCAを活用したバリューチェーン上のリスクへの対応 |
|
技術 |
鉄の低炭素化 |
低炭素技術の向上とグリーンスチールの普及による操業コストの増加 |
長期 |
中 |
高 |
・低炭素製品仕様へ移行する商品開発 ・環境関連製品のグリーンスチールの導入 |
|
|
市場 |
製品の低炭素化 (エンドユーザー) |
「建材由来の排出(Embodied Carbon)」の削減への移行による低炭素製品の需要拡大による調達コストの増加及び売り上げの減少 |
中期 |
中 |
高 |
・構成品の見直しや置き換えによる製品の低炭素化の推進 ・環境配慮型スチールドア「SGD」の生産能力強化 ・製品全般の軽量化の推進 ・リサイクル材への転換 ・現場施工時の無火気工法採用商品の拡大 ・新商品開発の環境配慮比率の向上 |
|
|
評判 |
ESG評価 |
資金調達コストの増加 |
短期 中期 長期 |
中 |
中 |
・ESG関連金融手法の活用による資金調達の多様化とコスト最適化 ・取締役会によるサステナビリティ監督体制の整備と脱炭素を組み込んだリスク管理プロセスの構築 |
|
|
物理リスク |
急性 |
自然災害(洪水、高潮、暴風、森林火災、豪雨、熱波)及び渇水リスク |
自然災害の激甚化による売り上げ減少及び資産等の毀損リスク 自社拠点の取水制限による販売機会の喪失 |
長期 |
大 |
中 |
・サプライチェーン全体のBCP高度化 ・マルチ拠点化の推進 |
|
機会 |
製品・サービス |
気候変動の緩和 |
省エネ性能に優れた当社製品の需要拡大に伴う売り上げの増加 |
短期 中期 |
大 |
高 |
・空調効率を向上させる省エネ性能に優れた製品の拡充 ・法改正等における熱中症対策の強化を背景とした遮熱・断熱事業の強化 ・自然災害に適応する防災・減災製品の拡販 ・気象情報と連携させた防災・減災関連製品の高付加価値サービスの提供 |
|
気候変動の適応 |
防災・減災性能に優れた当社製品の需要拡大に伴う売り上げの増加 |
短期 中期 |
大 |
高 |
|||
シナリオ分析の結果、移行リスク及び機会については、低炭素製品や適応関連製品の拡大等による財務面でのプラスの影響により、カーボンプライシング等による財務面でのマイナスの影響を一定程度相殺できるとの評価を得ている。また、物理リスクについても、現在進めているBCPの高度化等によりリスクの低減が可能であることを確認している。以上の結果から、シナリオ分析における前提条件の下では、当社の事業は気候変動に対して一定のレジリエンスを有しているものと評価している。
尚、当社事業や財務へのインパクトが中~大と評価された項目に対する、主な対応策は下記の通りである。
脱炭素活動の推進
2050年カーボンニュートラル達成に向け、グループ全体で脱炭素活動に取り組んでいる。CO₂削減施策として、生産拠点の遮熱・断熱化、設備入れ替え等によるエネルギーの省力化や、業務使用車両のエコカー転換及び再生可能エネルギーへの転換を進めており、これらの施策を今後さらに強化・推進することで、シナリオ分析による長期シミュレーション上では2030年のSBT目標を達成する見込みである。
2030年以降についても、エネルギー転換の進展や技術革新の動向を的確に捉え、再生可能エネルギーの活用拡大に加え、次世代エネルギーやカーボンリサイクル技術、CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)等の先進技術の導入・活用を積極的に検討していく。さらに、デジタル技術の活用によるエネルギー効率の最適化や設備の高効率化・電化の推進による化石燃料依存からの転換を進め、継続的な改善を図るものとしている。
サプライヤーとの協力体制の構築
当社では、サプライチェーン全体での温室効果ガス排出量削減に向け、サプライヤー各社との連携及び協働を重
視し、取組を推進している。具体的には、調達方針やガイドラインの整備を通じて脱炭素に関する当社の考え方を共有すると共に、サプライヤーの脱炭素活動の取組状況を確認し、排出量削減に向けた自主的な取組を促進していく。
また、国内高炉メーカーをはじめ、主要サプライヤーとのエンゲージメントを通じて、サプライチェーン全体で
排出量の可視化を図り、脱炭素化を段階的に推進していくための協力体制を構築していくものとしている。
製品の低炭素化への対応
建材の製造・施工等に由来する排出(Embodied Carbon)を削減するための取組として、当社ではスチールドアの組立工法を、溶接工法から接着剤を使用した接着工法に切り替えるなど、鋼材の軽量化を進めている。環境配慮型スチールドア「SGD」は扉の組立てに接着工法を採用したことで、一般的なドアサイズにおいて従来品より25%の軽量化を実現した。これによりドア1枚当たり約35kg-CO₂の排出を削減している。さらに軽量化につながる接着比率を高めるため、グループ内における対応工場を増やし、2026年4月時点での接着比率はグループ全体で66.6%となっている。
今後は、製品の構成部品等の見直し・置き換えによる低炭素化を推進すると共に、再利用可能なリサイクル建材の開発に向けた基礎研究に注力していく。
自然災害リスクへの対応
安定供給を確保するためのBCPを構築し、単一工場依存を解消した複数拠点での生産を可能にするマルチ拠点化の強化をはじめ、サプライチェーンの二重化や自社での最低限在庫(3ヶ月分の製品在庫)の確保、調達に関するガイドラインの整備、自社在庫状況の見える化等を進めている。
また、物流効率の向上をめざした物流体制の再構築により、配車情報の一元化をはじめ、積載効率の向上、運行距離の最適化を推進している。下流物流に対しては「製造部門事業継続活動実施要領」に基づき、自然災害を含む緊急事態発生時の道路等のインフラの状況や納品先の受け入れ態勢等の情報を収集し、対応できる体制を構築している。
気候変動の緩和と適応に貢献する製品
「エコ&防災」事業を2026年度から「環境事業」とし、温暖化を抑制する低炭素製品と、気候変動に適応する防災、減災製品のさらなる強化を進めていく。
●防熱扉「クールキーパー凍線防(とうせんぼう)」
冷凍冷蔵倉庫や食品工場において、庫内の適切な温度管理をサポートする防熱扉である。高い断熱性能を有しながら、庫内と庫外の温度差で発生する霜による冷却効率の低下を防ぐため、扉内にヒーター線を設けて結露対策を施している。さらに扉内部に木材を使用せず、充填した硬質ポリウレタンの接着力で強度を確保することにより扉の重量を約40%軽量化している。
●浮力起伏式止水板「アクアフロート」
近年増加傾向にある都市型水害は、電気、水道、通信等インフラが集中している地域に被害を及ぼすことから、経済的な損失も大きく、その対策が急務となっている。国土交通省道路局は「国管理の地下駐車場に関する浸水対策ガイドライン」を策定し、地下駐車場に設置する止水板は、停電等によるリスクも考慮し、水位に応じて自動的に起伏する機能を持つタイプ(浮力式)を基本とする方針を公表した。当社の浮力起伏式止水板「アクアフロート」は、浸入する水の浮力を利用して自動起立する仕組みであり、電源を必要としないため、災害時に発生しやすい停電時や夜間・無人環境においても確実に作動する。このため、地下駐車場の浸水対策として高い適合性を有する製品である。
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防熱扉「クールキーパー凍線防」 |
浮力起伏式止水板「アクアフロート」 |
(3)リスク管理
当社では、気候変動の問題を経営上の重要な影響を及ぼすリスクと機会と捉え、サステナビリティ委員会の気候変動チームが各種会議体を通した気候変動リスクと機会のモニタリング、評価及び重要なリスクと機会の特定を行っている。気候変動チームはCSR統括部を中心に、経営企画部、経理部、営業企画部、製造企画部、購買部、商品開発部のメンバーによって構成されている。
気候変動リスクと機会の特定にあたり、気候変動チームはCSR統括部主導のもと、気候変動に関するシナリオ分析を実施している。シナリオ分析から導出された重要なリスクと機会についてはサステナビリティ委員会での検討を経て、常務会、取締役会に報告、提言される。
なお、シナリオ分析で試算した財務インパクトは、一定の前提条件の下で試算しており、現時点では発生の蓋然性について判断が困難な要素も分析に織り込んでいる。気候変動チームでは、今後の経済情勢や日本及び世界の気候変動に関する取組に鑑み、一定程度蓋然性が高くなると考えられる要素について、具体的に事業計画に織り込むようサステナビリティ委員会にて検討を行い、常務会、取締役会に進言する役割を担っている。
(4)指標と目標
当社では、Scope1及びScope2のCO₂排出量を、2030年までに基準年である2019年度より46.2%削減する目標を、さらにScope3については同じく2030年までに2019年度比27.5%削減する目標を2021年に策定した。これらの削減目標はパリ協定に整合するものとして、2023年10月にSBT認定を取得している。
また、シナリオ分析から導出された結果並びに今後必要となる対応策と、脱炭素宣言で想定しているCO₂削減に係るさまざまな取組は整合的である旨を確認している。2050年・2030年目標に向けて、グループ一丸となり取組を加速することで、持続可能な社会の構築に貢献するものとする。
●BXグループのCO₂排出状況
当社の事業活動に伴うグループ全体のCO₂排出量は以下の通りである。尚、Scope1,Scope2及びScope3(カテゴリ1)についてはその信頼性を高めるため、独立した第三者機関であるソコテック・サーティフィケーション・ジャパン株式会社に第三者検証を依頼し、当社の算定データや算定方法について、「JIS Q 14064-3:2023(ISO 14064-3:2019)温室効果ガスに関する声明書の検証及び妥当性確認のための仕様及び手引き」に準拠した限定的保証を受けている。
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排出量(t-CO₂) |
2023年度(※3) |
2024年度(※3) |
2025年度(※2.4) |
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Scope1 |
14,746 |
14,720 |
14,724 |
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Scope2(マーケット基準) |
11,254 |
9,242 |
6,564 |
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Scope2(ロケーション基準) |
11,642 |
11,234 |
11,634 |
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合計(Scope1+2)※1 |
25,999 |
23,962 |
21,288 |
※1.合計は、マーケット基準のScope2の値を使用している。
2.2025年度のCO₂排出量に関しては現時点での概算で開示している。
3.2024年度以前のCO₂排出量に関しては第三者検証後に修正される可能性のある数値である。
4.2025年度のCO₂排出量の確定数値は当社CSRサイト及び「統合報告書2026」で開示予定となっている。
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排出量(t-CO₂) |
2022年度(※1) |
2023年度(※1) |
2024年度(※1) |
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Scope3 カテゴリ1(調達) |
707,496 |
651,841 |
674,546 |
|
Scope3 カテゴリ4(物流) |
76,332 |
59,564 |
61,571 |
※1.2024年度以前のCO₂排出量に関しては第三者検証後に修正される可能性のある数値である。
2.2025年度のScope3の算定結果は当社CSRサイト及び「統合報告書2026」で開示予定となっている。
●その他気候変動対応への指標と目標
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指標 |
中期経営計画目標(2026年度) |
2025年度実績 |
バウンダリー |
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脱炭素に向けた活動 |
事業活動及び製造 プロセスにおけるCO₂の排出量の削減 |
「Scope1,2」2019年度比29.4%削減 |
「Scope1,2」26.5%削減 |
BXグループ |
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業務使用車両におけるエコカー比率70% |
31.1% |
BXグループ |
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再生可能エネルギー比率40% |
再エネ電力比率 46% |
BXグループ |
||
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調達及び物流におけるCO₂排出量の削減 |
「Scope3調達・物流」2019年度比17.5%削減 |
「Scope3・カテゴリ1,4」 算定中※2 |
BXグループ |
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物流体制の整備 |
トラック総走行距離2019年度比10%削減 |
21.1%削減 |
文化シヤッター |
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サプライチェーン マネジメントの推進 |
調達ガイドラインへの賛同取引業者100% |
62.3% |
文化シヤッター |
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スチールドアにおける「軽量化」の推進 |
環境配慮型スチールドア「SGD」比率60% |
39.2% |
BXグループ |
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事業を通じた気候変動や災害リスクへの対応 |
環境事業の売り上げ拡大 |
連結売上高163億円 |
連結売上高151億円 |
BXグループ |
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環境負荷に配慮した新商品開発 |
新商品開発テーマの環境配慮商品比率50% |
60.7% |
文化シヤッター |
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※1 2025年度のCO₂排出量及び削減率に関しては、2024年度実績の第三者検証後に修正される可能性のある数値であり、現時点での概算で開示している。
※2 2025年度のScope3の算定結果及びCO₂排出量の確定数値は当社CSRサイト及び「統合報告書2026」で開示予定である。
2.人権の尊重
当社が文化として継承してきた「人を大切にする会社」を確実に実践し、「快適環境のソリューショングループ」として社会と経済の発展に貢献し続けていくために、人権の尊重や人権課題へ取り組むことは、欠かすことのできない要素である。
当社では、2026年度までの中期経営計画の重点施策「サステナビリティを追求した経営基盤の強化」において、人権の尊重を重要テーマとし、取り組みを進めている。
●文化シヤッターグループ人権方針
CSR憲章「働く仲間と共に」で掲げる行動指針及び「文化シヤッターグループ人権方針」に則り、人権尊重に取り組んでいる。当社の人権方針は、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を基本とした人権に関する国際規範に基づいており、従業員のみならず事業活動に直接的、間接的に関わるサプライチェーン全体を含めた人権を尊重することとしている。
<優先して取り組む重要な人権課題>
・差別の禁止
・ハラスメントの禁止
・職場における安全と健康の確保
・適正な賃金の支払いおよび労働時間の管理
・強制労働および児童労働の禁止
・結社の自由および団体交渉権の尊重
なお、当社の人権方針は当社WEBサイトで開示している。
<文化シヤッターグループ人権方針>
https://www.bunka-s.co.jp/csrinfo/wp-content/uploads/2022/11/humanrights_jp.pdf
(1)ガバナンス
当社では、サステナビリティ委員会を構成する4つの憲章委員会の一つとして、「働く仲間と共に」の理念を推進する働く仲間と共に委員会を設置し、定期的に開催している。働く仲間と共に委員会は人事総務部を中心に、購買、製造、設計施工、営業等、各部門及びグループ会社を含むメンバーで構成され、人権デュー・ディリジェンスの実施状況のモニタリングや、人権リスクの把握・評価分析を実施し、またその対応策等について議論を交わしている。事務局はCSR統括部が担い、取組の状況や結果についてはその重要性に鑑み、サステナビリティ委員会に報告され議論・検討される。サステナビリティ全体におけるガバナンスについては、「第2 事業の状況 2.サステナビリティに関する考え方及び取組 Ⅰサステナビリティ (1)ガバナンス」を参照のこと。
(2)戦略
サプライチェーンを含めた事業に関わる人権リスクを特定・評価、防止・軽減することを目的に、当社では
「人権デュー・ディリジェンス実施ガイドライン」を定めている。
働く仲間と共に委員会において、バリューチェーン特有の人権リスクに留意しながら、リスクの検証や改善に向けた人権デュー・ディリジェンスの取組を推進している。
<人権デュー・ディリジェンス>
●人権デュー・ディリジェンスの実施状況
当社では、人権リスクの実態を把握するため、リスクの対象者ごとに人権リスクアセスメントを実施し、PDCAサイクルの実践によりリスクの軽減に努めている。実施結果は働く仲間と共に委員会で共有され、各主管部門が中心となり、高リスクと評価された項目について対応策を講じることとしている。対応策の実施計画及び進捗状況についても働く仲間と共に委員会で継続的に共有、議論することとしている。
なお、人権デュー・ディリジェンスや人権リスクへの対応状況については当社のWEBサイトで情報を開示している。
<人権尊重の取り組み>
https://www.bunka-s.co.jp/csrinfo/csr2025/employees/humanrights/
<リスク対象者ごとの直近の実施状況>
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リスクの対象者 |
実施方法 |
顕著なリスク項目 |
対応策 |
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BXグループの全従業員 |
「人権に関するアンケート調査」 |
人権に対する基本的理解 |
全従業員を対象とした人権教育の実施 |
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文化シヤッター7工場 場内協力会社 |
「第1回人権アンケート調査」 |
人権方針の策定 |
アンケート調査結果の分析に基づく対応策の検討 |
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主要サプライヤー |
取引先調査票(セルフアセスメント) |
人権方針の策定 |
サプライヤーと当社の相互評価と結果に応じたフィードバック面談の実施 |
(3)リスク管理
当社では事業活動上の人権リスクに対応することを目的に、リスクの対象者別に顕在化しているリスク及び想定
される潜在的リスクの洗い出し、評価を行い、深刻性と発生可能性を軸にマッピングしている。
評価にあたっては、グループ全従業員や一部サプライヤーへのアンケート調査結果の他、国連「ビジネスと人権に関する指導原則」を基本とし、経済産業省「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」やGlobal Compact Network Japan「人権デュー・ディリジェンスの実践のためのマニュアル」などの各種ガイドライン及び事業セクターにおける事例等を参考としている。
リスクが高いと評価された項目については働く仲間と共に委員会において対応策を検討し、改善に向け、主管部
門が主体となり対応を進めている。
<人権リスクの影響評価>
●相談・通報窓口の設置
当社の従業員等からの公益・内部通報やハラスメントを含む人権に関する相談・通報窓口を外部に設置し、不正行為等の未然防止及び早期発見や、人権問題の救済に取り組んでいる。WEB上の専用窓口は、外国人労働者も母国語で利用できるよう英語、ベトナム語にも対応する。また、相談者が不当な扱いを受けないよう保護を徹底している。従業員にはポスターや携帯用カードの配付を通じて、相談・通報窓口及び「公益通報者保護規定」や「通報案件の処理に係るフローチャート」の周知を図っている。
なお、一般の方やお取引先等からの人権等に関するお問い合わせについては、当社ホームページに窓口を設置し受け付けている。
(4)指標と目標
当社では、リスクマップで高リスクと評価された人権リスクに対応することを目的に働く仲間と共に委員会において、活動の指標となるKPIを検討している。
ESGマテリアリティにおいては、役員を含めたグループ全従業員の人権研修受講率100%を指標としている。
Ⅲ 人的資本
(1)ガバナンス
当社では、CSR憲章にもとづいた活動全般をBXグループ全体で推進するサステナビリティ委員会を設置している。サステナビリティ委員会は業務担当役員が委員長を務め、全体のコンプライアンスをはじめ、マテリアリティの特定などCSR活動全体の教育・啓蒙、人権、気候変動が及ぼす財務への影響の特定や人的資本開示に伴うワーキンググループの活動、またそれらに関する情報や結果などを常務会を通して取締役会へ報告している。
常務会は代表取締役が決裁を行うための任意の諮問機関として、取締役会付議事項案や報告事項について事前に審議することになっている。人的資本に関する指標、目標及び実績などについても、取締役会への定期的な報告等を行う場合は、事前に常務会における審議を要することとしている。
取締役会は定期的にサステナビリティ委員長である業務担当役員より、人的資本に関する指標、目標及び実績についての報告を受け、その内容について審議・評価を行う。また、取締役会において実効的な議論や意思決定を行うため、当社は「人事・労務、人材育成、社会課題」のスキルを持った取締役を有しており、適切な監督が可能となるよう努めている(詳細は当社WEBサイトを参照)。
<コーポレート・ガバナンス>
https://www.bunka-s.co.jp/ir/management/governance/
(2)戦略
①経営理念等について
当社グループでは、「人と地球の快適環境」を創造することをめざしており、その実現に向けては、創業の精神である「社是(誠実・努力・奉仕)」をはじめとして、企業活動における行動指針である「経営理念」の考え方を共有した人材が重要な事業基盤の一つであると認識している。
なお、当社グループの企業風土であり従業員としての心構えである「明・元・素(明るく、元気に、素直)」は、求める人材や人材の確保・育成、ひいては当社グループの成長には欠かせない要素であると考えている。
②CSR憲章「働く仲間と共に」
当社グループでは、前述の「社是」や「経営理念」といった企業文化を体現できる人材の育成に注力し、それらの育成を通じて成長した人材を社内の重要なポジションへ登用するなど、従業員一人ひとりの人材力の総和により、事業基盤の強化を図ることが持続的な成長、ひいては企業価値の向上につながると考えている。
さらに、人材に関する基本的な考え方としては、「CSR憲章」の「働く仲間と共に」において、働く仲間の個性と創造性を尊重し、一人ひとりの満足と成長をめざしている。また、「CSR行動指針」では「人権の尊重」、「雇用の創出」、「満足度の向上」を掲げ、従業員が実践することでエンゲージメント(従業員一人ひとりが企業の掲げる「戦略・目標」に共感し、自発的に貢献する意欲)の向上を図っている。
③中期経営計画の概略
当社及び当社グループでは、持続的な成長及び中長期的な企業価値の向上を実現し、常にお客様に「安心」「安全」を提供する「快適環境ソリューショングループ」として進化していくため、2024年度より『恒久的な企業価値の創出を目指して』をテーマとした中期経営計画を実行している。
現中期経営計画では、創業当初より成長を支えてきたシャッター、ドア等を製造・販売する基幹事業においては、防火・防犯はもとよりIoT化など、変化する社会のニーズを捉え、生活者の視点に立った商品開発を実行していくことで、規模を維持しつつ、収益力強化につながる投資を実施していく。注力事業においてはエコ&防災事業をはじめ、メンテナンス事業、都市の老朽化や住環境の変化に対応するリノベーション事業及び海外事業等を展開しており、売上規模(シェア)を拡大していくとともに、新たな事業への挑戦と投資を実施していく。基幹事業によって基盤を強化するとともに、注力事業によって当社グループの未来を担う事業を育て、発展させていき、それらのバランスをとることで、経営のレジリエンスを高めていく。
④中期経営計画の遂行における人的資本に関するリスクおよび課題
当社グループでは、中期経営計画の遂行を通じて持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するためには、経営戦略の実行を支える人的資本の確保および育成が重要であると認識している。一方で、事業環境や社会構造の変化を背景として、人的資本に関していくつかのリスクおよび課題が存在すると考えている。
まず、国内における人口減少および労働力不足の進行により、商品開発、設計、製造、施工管理、工事といった当社グループの事業運営において重要な役割を担う人材の確保が、中期的な経営課題となっている。特に、基幹事業の安定的な運営や、注力事業の拡大を支える現場人材の不足は、事業の継続性や成長性に影響を与える可能性がある。
また、各事業領域において中心的な役割を果たす中堅層人材の人手不足も、重要な課題として認識している。中堅層は、現場の実務遂行のみならず、後進の育成や組織運営の要としての役割を担っており、その層の不足や負荷の増大は、組織全体の生産性や技術力の維持に影響を及ぼすおそれがある。加えて、中長期的な視点では、次期リーダー層の不足も人的資本におけるリスクの一つであると考えている。事業環境の変化に柔軟に対応しつつ、中期経営計画を着実に遂行していくためには、事業や組織を担う管理職・リーダー人材を計画的に育成していくことが不可欠であるが、その層の厚みの確保が課題となっている。さらに、当連結会計年度より組織の現状と課題を可視化することを目的に「エンゲージメントサーベイ」を導入し、キャリアや人事評価等の項目で相対的にスコアが低い領域を確認した。
これらの人的資本に関するリスクや「エンゲージメントサーベイ」の結果を踏まえ、当社グループにおける主な課題としては、商品開発、設計・施工管理要員の安定的な確保、当社固有の技術・技能の維持および次世代への伝承、次期管理職を含むリーダー人材の育成、ならびに従業員の離職防止とモチベーション向上が挙げられる。当社グループでは、これらの人的資本に関するリスクおよび課題への対応が、中期経営計画の遂行および将来にわたる競争力の確保において重要であるとの認識のもと、以降の人材戦略および施策を通じて対応を進めていくこととしている。
⑤当社グループの成長並びに中期経営計画の遂行に向けて必要な人材
④で整理した人的資本に関するリスクおよび課題への対応にあたり、当社グループは、その基礎として属性を問わず、個性や能力など様々な価値観や視点を受け入れる必要があり、事業を問わず以下の「求める人材」が共通要素であると認識している。
「それぞれの与えられた役割の中で、小さなイノベーションを起こせる人材」
「固定観念や先入観にとらわれない、独自の「感性」を発揮できる人材」
「外に向かっては顧客志向、内に向かってはコミュニケーションをとれる人材」
「「企業人として何が正しいのか」という哲学を持った人材」
「困難な課題に対し、最大の壁である「意識の壁」を打ち破る強い意志を持った人材」
を意識し、各人が事業主感覚を持ち、且つ集団力を発揮できる人材である。
[新たな仕組みの構築×実行できる人材集団=恒久的企業価値の創出]
これらを体現できる人材を事業基盤に事業施策を実行していくとともに、積極的にダイバーシティ&インクルージョンを推し進め、多様な能力の獲得や能力の発揮機会の提供を図り、多様化する顧客ニーズヘ対応していくことで、当社グループが快適環境のソリューショングループヘと成長すると考えている。
⑥人材戦略の概要
当社グループでは、⑤で示した人材像を将来にわたり安定的に確保・育成し、事業の継続性および中長期的な成長を実現していくため、人的資本の充実を重要な経営基盤の一つとして位置付けている。④で整理した人的資本に関するリスクおよび課題、ならびに⑤で示した必要な人材を踏まえ、当社グループでは、人材戦略を以下の三つの軸で構成している。
1.多様な人材の確保
事業環境や社会構造の変化を踏まえ、専門性や経験、バックグラウンドの異なる多様な人材を継続的に確保していくことは、事業基盤の維持・強化に不可欠であると認識している。
2.人材の育成
現在の事業施策並びに中長期目標の実現に向けて、事業基盤の強化を図るためには、「求める人材」を踏まえた人材育成への注力が重要と考えている。
3.働き方の改革・支援
人材が能力を十分に発揮し、長期的に活躍し続けるためには、働きやすい環境の整備や適切な支援が不可欠であり、これらを通じて人材の定着およびエンゲージメントの向上を図っていく。
当社グループでは、これら三つの軸を相互に関連付けながら人材戦略を推進している。
上記の人材戦略を通じた必要な人材の確保・育成や人材が能力を発揮しやすい環境の整備は、基幹事業を中心とした事業運営の効率化や収益構造の改善、注力事業の拡大に貢献すると考えている。さらに、こうした取り組みの積み重ねを通じて、当社グループの持続的な成長と企業価値の向上にも寄与していくことを目指している。
⑥-1多様な人材の確保
<主な採用ルート>
現在の採用について、「求める人材」を踏まえ、新卒採用は人事総務部で、中途採用は各事業本部等の事業部門において実施している。
新卒採用については、営業や技術(商品開発・設計・生産技術・SE ) など、学生が希望する仕事に配属をする職種別採用を行っており、人材確保、離職防止を図っている。
中途採用においては、主に営業、設計、施工管理を中心に経験者や資格保有者等の即戦力人材を積極的に獲得するだけではなく、必要に応じて当社事業領域に限らない専門的な知見・技術を持つ人材や海外人材を採用するなど、多様な価値観、多角的な視点を取り入れることで組織、人材の硬直化を抑制し、新たな事業の創出や企業の成長につなげている。
<人材の融合>
近年では、事業領域の拡大によるM&A、アライアンスを通じて、考え方・価値観の異なる人材との融合が進んでおり、今後より一層の技術革新や新商品の具現化を進めることができると考えている。
2025年度はドア事業の利益創出のため、社内組織再編、グループ会社6社を2社に統合したことで、生産性向上による経営効率の向上だけでなく、多くの出向者を受け入れたことによる人材面でのシナジー効果が得られると考えている。
<ダイバーシティ&インクルージョンの観点>
ダイバーシティ&インクルージョンの観点、及び多様な人材の確保に向けて、当社における社員男女比率はおよそ9:1であり、かつ、女性管理職比率が4.3%(単体)であることは経営課題として認識している。今後、働き方改革の推進、新商品や新事業の探索など、当社の成長には女性の視点をはじめとする多様な視点が必須である。そのため、新卒採用における女性採用比率30%を目標として、積極的な採用による社員男女比率のバランスの改善や女性従業員向けのキャリアデザイン研修に取り組み、現状打破を進めている。また、障害者の採用においては、「当社に限らず、どの企業においても戦力となる人材に成長する」を目標に、全国各部門・職種での採用を推進している。
<処遇の向上>
当社グループの給与は、基本給、諸手当と賞与で構成されており、基本給の引き上げや賞与水準は、業績、業界の動向、物価の動向や実質賃金の推移等を踏まえた会社方針について労使協議等を行い、その結果を反映して決定している。なお、近年の労働人口の減少や物価上昇といった外部環境の変化を踏まえ、当社グループでは、商品開発、設計、製造、施工管理、工事をはじめとした当社グループにとって重要な人材を含め、多様な人材を確保するとともに、優秀な人材の定着と活躍を促進するためには、処遇を維持するだけでなく、継続的に向上させていくことが重要であると考えている。当社ではこれまで「処遇の改善から向上へ」をテーマに、社員のみならず、定年後再雇用嘱託者、嘱託者、パートタイマーなど、雇用区分にかかわらず処遇の引き上げに取り組んできた。
また、昇給上限年齢の引き上げや、若年層の中途採用者を対象とした住宅補助制度の新設など、制度面の見直しを通じて、人材の確保と生活支援の両立を図っている。今後も、業績や世間水準を意識した処遇向上を行うことで、従業員の満足度やエンゲージメントの向上を図り、人材確保における競争力の強化につなげていく。
⑥-2人材の育成
<従業員全体の育成>
人材育成の取り組みとして、従業員全体の底上げ、成長を図る研修を実施している。入社時教育をはじめ職位・職能資格に応じた様々な階層別研修(昇格者研修、新任管理者研修など)、スキルアップにつながる教育として、製品知識修得を目的とした研修や「恒久的な企業価値の創出を目指して」の実現に向け、目に見えない問題を見つけ、見つけた問題の因果関係を解明する問題解決研修、そして、働き方改革につながる生産性の向上に向けたITリテラシーに関する通信教育等を実施している。
また、人材価値の最大化を図る教育改革への取り組みとして、各部門のキャリア(スキル)マップを策定、キャリアパスを見える化したことで、上司と部下が共通認識のもとキャリアを展望でき、従業員が自身の現在地と成長を実感できる支援を行うなど、特に若手社員への成長に向けた施策を推し進めている。
<職種に応じた柔軟な育成>
従来の建築・施工管理などの専門技術のスキルや資格の取得を進めるため、外部講習等を利用した研修を実施し、資格試験の合格者には、新たな資格手当の新設や従来の祝金を増額するなど合格へのインセンティブも付与している。
製造現場等における当社固有の技術や高度な技能を伝承し後継者を育成するため、2007年にマイスター制度を導入している。熟練したスキルを保有する従業員が数多く輩出されることで、メーカーとして製品の安心・安全の提供、多様化する顧客ニーズへの対応や顧客満足度の向上が可能と考えている。
営業のエリアマーケティング研修では、地域特性を考慮した商品・顧客戦略を現場の社員が調査・立案し、部門長にプレゼンテーションをすることで、自身の事業戦略への理解を深めるとともに経営目標との連動や経営に参画する意識の醸成につなげている。
<ダイバーシティ&インクルージョンを踏まえた育成>
ダイバーシティ&インクルージョンの促進に向けては、2021年より、女性の活躍を促進するため、意識改革やマネジメント力向上を目的とした女性従業員向けのキャリアデザイン研修を実施している。さらに、前述のマイスター制度では、現在のマイスター37名(グループ全体)のうち、6名(グループ全体)が定年後再雇用者であることから、シニア層のモチベーション向上とともに、その活躍が当社の成長に寄与している。
<経営陣の考えの浸透>
各研修の冒頭に経営陣が受講者に対し、従業員の成長への期待や会社の姿勢・方向性を説明することで、会社全体でベクトルを合わせ、経営陣の考えを浸透させている。
<人事評価>
人事評価においては、多様な人材が持つ能力の十分な発揮や適材適所の配置を進めるため、当社人事制度の根幹である職能資格に応じた保有能力の把握・評価、仕事の達成度・成果を評価する業績評価、そして仕事への取り組み姿勢を評価する情意評価など、多面的に評価することで、従業員の能力の伸長や成果、職務範囲の拡大、上司部下・他部門との協働等、従業員の成長を上司が適切に把握することとしている。また、人事評価の結果は前述の観点に加え、今後の成長へのアドバイスを含め、定期的なフィードバック面談を行うこととしており、評価や課題について十分に話し合うことで目標を明確にし、モチベーションの向上につなげている。これら人事評価を公正・公平に行うには、評価者の評価制度への理解と評価スキルの均一化が必要であることから考課者研修を継続的に実施している。
<次期リーダー層の育成・重要ポジションの人材確保>
当社グループでは、中堅層などの確保に向けて、次世代リーダー育成(BMP)研修を実施している。この研修では、次世代リーダー人材として、視点視野の拡大、企画実践の強化、事業提案などを行っており、近年では、受講者の年齢を下げることで「次の次世代リーダー」の育成に努めている。
また、重要ポジションの人材確保に向けて、各事業本部における幹部人事異動等について、これまでの経験や実績、現状分析に基づく最適な人員配置を実施しているが、時には従業員の将来、モチベーション向上ひいては当社の将来を見据え年齢や経験にとらわれない人事配置を行うことがある。
⑥-3働き方の改革・支援
<多様な働き方の支援と働く環境の整備>
当社グループでは、従業員の離職防止および満足度や生産性の向上をめざし、個々のライフスタイルを重視しつつ、多様な働き方による生産性向上や安心して働くことができる環境を重視した人事制度の見直し並びに人材投資を実施している。当社では、柔軟な働き方を可能とするフレックスタイム制度やモバイルPCの導入による在宅勤務並びにリモートワークの恒久化、有給休暇取得率向上によるワークライフバランスの充実のため年次有給休暇の計画的付与日数を5日から7日に増加するなど、すべての従業員が安心して働くことができる環境整備を進めている。
働き方の支援については、育児や介護・疾病・治療と仕事の両立が重要と考えている。育児と仕事の両立として、当社の育児休業制度は、最長3歳までの育児休業が可能であり、育児休業の開始日から5日間を有給化、産前休暇を出産予定日の8週間前から取得を可能とするなど、性別にかかわることなく安心して育児に係ることができる環境を整備している。なお、2025年度は厚生労働省が「子育てサポート企業」として認定する「くるみん認定」を取得した。介護・疾病・治療と仕事の両立に向けた支援として、失効する有給休暇を積み立て、家族を介護する時、従業員が指定難病にり患した時や従業員のがんの通院治療・不妊治療に利用できる介護・指定難病等休暇制度を制定している。
社会参画による人的成長や企業市民としての積極的な社会貢献等を目的として、地域貢献活動、社会貢献活動や災害復興支援活動等を対象にボランティア休暇を導入し取得を推進している。
<健康促進>
従業員の健康促進に向けては、従業員が健康で仕事に取り組むことが企業成長の基盤であると認識している。長時間労働による過労を防ぐため、時間外労働の目標時間を設定し、仕事の進め方の見直しや業務のシステム化によるDXの推進など生産性向上を図っている。
また、健康診断の再検査受診率100%を目標に掲げ、継続的に社内周知をするなど実施率向上に取り組んでいる他、大型拠点での健康相談の実施、すべての従業員へのストレスチェックの受検勧奨により、体調変化のシグナルの見落としや、疾病のリスクを未然に防ぐ取り組みを推進している。なお、2025年度は「健康経営宣言」を発表、「健康経営優良法人2026」に認定された。
(3)リスク管理
当社では人的資本の問題を経営上の重要な影響を及ぼす事項ととらえ、日常的には各事業本部・支店や本社で発生する諸問題等について各部門が対応することとしており、適宜、それらの情報を人事総務部が取りまとめ、諸問題の解決策や目標を達成するための施策を検討している。グループとしては、人的資本開示ワーキンググループが、「エンゲージメントサーベイ」の結果や民間の調査会社が公表している他社データ等を用いて人的資本に関する重要な影響を及ぼすリスクと機会を識別し、それに対応する指標及び目標を設定しモニタリングすることとし、必要に応じて、サステナビリティ委員会で検討を行い、常務会、取締役会に進言する役割を担う。なお、人的資本開示ワーキンググループは、サステナビリティ委員会の下に人事総務部を中心に、CSR統括部、経営企画部、経理部、営業企画部、製造企画部のメンバーによって構成されている。
(4)指標と目標
なお、当社グループは、「ダイバーシティ&インクルージョンに関する方針」を策定し、当社WEBサイトで開示を行っている。
<ダイバーシティ&インクルージョンに関する方針>
https://www.bunka-s.co.jp/csrinfo/wp-content/uploads/2024/09/diversity_inclusion.pdf