2026年2月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

住まい関連事業 暮らし関連事業 投資関連事業
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
住まい関連事業 435 66.1 150 94.2 34.5
暮らし関連事業 221 33.5 9 5.5 4.0
投資関連事業 3 0.5 0 0.3 13.8

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社1社で構成されております。但し、当期の期首においては、グループ内に連結子会社5社を抱え、下記のセグメントの事業を運営しておりました。そのため、当期の事業内容としましては、当該関係会社も含めた事業内容及びセグメントとなっております。

当社グループの手掛けるASJ建築家ネットワーク事業は、全国の建築家を登録・ネットワーク化するとともに、建設会社をフランチャイズ化(注)して、登録建築家と加盟建設会社及びパートナー建設会社とを結びつけ、両者の協力のもとでプラットホーム(ビジネスの基盤となる環境)を構築し、顧客が望む住宅・商業施設等を供給する事業であります。つまり、当社グループの事業は「建築家との家づくり」を訴求ポイントとし、住宅・リフォーム・商業施設等の建設計画がある顧客に、建築家を活用した建物づくりの選択肢を提供するものであり、「建設計画のある方が、最寄りのASJのスタジオを利用するのは当たり前」となることを目指しております。

(注)「フランチャイズ化」とは、加盟建設会社に対し一定エリア内におけるASJ建築家ネットワーク事業の展開を許諾し、サポートすることであります。対象とする商品も、新築住宅、リフォーム、医療施設、マンション、店舗・商業施設等多岐に亘り、一般的な同一基準商品を供給するフランチャイズ展開とは異なり、建築家・建設会社・顧客を結びつけるプラットホームを提供しております。

各報告セグメントに携わっている当社及び関係会社は以下のとおりであります。

 ・住まい関連事業:アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社、SUPASPACE PTE.LTD.、MED株式会社、株式会社トルネードジャパン

 ・暮らし関連事業:アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社、ESJ株式会社、株式会社チャミ・コーポレーション

 ・投資関連事業:アーキテクツ・スタジオ・ジャパン株式会社

 

1.「住まい」関連事業

既存事業を「住まい」関連事業に昇華させ、建築家ネットワーク事業の質的向上と量的拡大を目指します。

1-1 ネットワーク事業:スタジオ加盟数の増加を重要課題として取り組んでいきます

1-2 プロデュース事業:新規サテライト開設とプロデュース案件数の増加を目指します。

1-3 リノベーション事業:中長期的に市場拡大が予想される市場への本格的な参入を目指しました。

1-4 ビジネスサポート事業:スタジオとの関係強化と増収増益のために機能させていきます

1-5 クリエイティブ事業:CASABELLA プロジェクト/PROTOBANK プロジェクト

1-6 海外事業:プロジェクト受注と空間プロデュースを中心に日本の建築家を輸出します。

 

2.「暮らし」関連事業

 「住まい」から派生する「暮らし」に関連する事業を事業多様化戦略の下に展開するのが「暮らし」関連事業です。取扱いジャンルは「衣+食+住+遊+健康」をテーマにしたものとし、中期経営計画における成長因子となる重点事業として展開していきます。特に当社顧客及び潜在的な顧客である ASJ アカデミー会員を対象として事業を開始し、その後、一般顧客まで対象を拡げた展開を計画していました。

2-1 当社を介して住宅建設した顧客及び ASJ アカデミー会員を対象としたサービス

① 家具・インテリア関連商品の販売

② 絵画・オブジェ・アートの販売

③ グルメコンシェルジュプロジェクト

④ 「生活そのものを Design する」をテーマとした催事+販売イベント

2-2 マーチャンダイジング事業

 コンセプトを「ASJ だから提供できる上質な製品とサービスの提供」として商品・サービスの提供を行います。主な取扱い商品は家具・食器・時計・貴金属・特選食材・高級ブランド品などとして、EC 販売(専用顧客サイト仮称「コンシェルジュデスク」を開設予定)及び当社催事における販売を中心に展開し、将来的には一般顧客まで対象とし、提携する通販サイトとカタログ販売の顧客リストをベースに順次販売展開を目指しました。

 

3. 投資関連事業

 既存 ASJ 建築家ネットワーク事業等「住まい関連事業」及び「暮らし関連事業」のサポートの一環として、中期経営計画のスピードアップに貢献する投融資を積極的に展開することを目指しました。

3-1 ASJ パートナー企業への投融資

今後、事業展開を検討していく事業候補として

3-2 ASJ 建築家ネットワーク事業の顧客への各種ローン

3-3 住まい関連事業リフォーム顧客への各種ローン

3-4 事業投資(事業多様化戦略に貢献するような事業・企業への投融資)事例として「ALIN プロジェクト」

 当社は研究開発からその実用化に向けてアライアンス面を中心に参画しており、実用化段階時点では総合監修的な立場で関与していく予定です。

 

ASJ建築家ネットワーク事業を図式化すると、次の事業系統図となります。

[事業系統図]


 (注)建設工事請負会社が加盟建設会社(登録工務店)又はパートナー建設会社の場合は、上記「建築家との家づくりの流れ(入会から完成・引渡しまで)」④「建築設計・監理業務委託契約」については顧客(ASJアカデミー会員)と登録建築家間との二者契約、⑤「設計料支払」については顧客(ASJアカデミー会員)から当社、当社から登録建築家の流れとなります。

 

 

(1) 登録建築家について

2026年2月末現在の登録建築家数は、国内外の有名な建築家をはじめ新進気鋭の若手建築家など2,980名であります。建築家の登録につきましては、建築家自身が当社にアプローチしてくるケースと、主に当社従業員のスーパーバイザー(SV)が建築家に対して登録を勧誘するケースとに分かれます。いずれも登録に際しましては、当社担当部門が当該建築家の建築士資格の有無、設計実績、設計コンセプト等を勘案して、ASJ建築家登録契約を締結いたします。

一般に独立してアトリエ(設計事務所)を構える建築家の活動範囲は、アトリエの周辺に限定される傾向にあります。ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、建築家の移動交通費等の費用を個別の物件に付加するのではなく、ASJ建築家ネットワーク事業の活動費用としてスタジオ等が負担することにより、建築家の活動範囲を全国へと大きく広げることが可能となりました。

 

(2) 加盟建設会社及びスタジオについて

2026年2月末現在の加盟建設会社が運営するスタジオ数は北海道から沖縄県まで全国67スタジオであります。建設会社との契約につきましては、当該建設会社の経営方針、技術力、工事実績及び今後の営業方針を確認するとともに、当該建設会社の財務内容等を審査のうえ、ASJスタジオ運営契約を締結しております。

加盟建設会社は、ASJスタジオ運営契約に規定された営業エリア内(原則として1エリア=20万~30万世帯)にスタジオを開設いたします。スタジオは、登録建築家及び加盟建設会社と住宅等の建築を希望する顧客であるASJアカデミー会員(以下「顧客」という。)との相談・打合せスペースであり、登録建築家との個別相談、各種セミナー等の開催にも利用される情報サロンであります。また、各スタジオは、ASJスタジオ運営契約に規定された営業エリア内で集客を目的とするイベントを開催いたします。

また、上記の加盟建設会社の中には、スタジオの開設やイベントの開催を行わない登録工務店があり、ASJスタジオ運営契約に準じた手続きを経て、ASJ登録工務店契約を締結しております。

なお、上記ASJスタジオ運営契約及びASJ登録工務店契約に基づいて、工事請負金額の一定比率を工事請負契約ロイヤリティとして当社に支払われます。

 

(3) イベントについて

ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、スタジオ単位で開催されるイベントが重要な役割を担っております。各スタジオを担当するSVは、当該スタジオを運営する加盟建設会社と協議のうえ、年間イベント・スケジュールを作成し(1スタジオの年間イベント開催件数は2~3回程度)、当社担当部門にイベント開催の申請を行います。担当部門は、当該イベントの開催時期・内容等を精査しインターネット等を利用して、登録建築家にイベントの開催を告知いたします。建築家の参加希望を基に、担当SVとイベントを開催する加盟建設会社は協議のうえ、イベント参加建築家の絞込みを行います。通常、建築家の参加人数は1イベント当たり8名程度となります。イベントは、主に地域の公共施設を会場として、通常は土曜日、日曜日を含む2~3日間開催され、イベントの告知については、ASJスタジオ運営契約に規定された営業エリア内において、主に新聞の折込チラシ等を活用して行われ、集客が図られます。

建築家と加盟建設会社の協力のもとで開催されるイベントにおいては、まず会場の入場受付で来場者にアンケート用紙を配り、家づくりに対する興味の度合い、住宅建築の予定、予算等を確認いたします。会場内では、参加建築家ごとにブースが設営されており、建築家が来場者と対面で建築模型や写真パネル等を使いながら、自らの設計コンセプトや実績を直接プレゼンテーションいたします。また、イベントにおいて、来場者にASJアカデミー会員の特徴・メリット等を案内し、入会促進を図ります。

 

(4) ASJアカデミー会員について

イベント来場者が建築家との対話等を通してASJ建築家ネットワーク事業のシステムを理解し、建築家との家づくりに対する興味が高まると、イベント来場者はASJアカデミーへ入会いたします。ASJアカデミーは、当社のホームページをはじめ、スタジオ等を利用した各種セミナー、現場見学会、竣工物件見学会等を通じて会員が建築家の設計した家づくりを進めるうえで必要と思われる情報や知識を提供する会員組織であります。

ASJアカデミー会員は、原則として入会したときに参加していたイベントを運営するスタジオ運営会社の会員であり、会員登録を他のスタジオに移管した場合以外は、他のスタジオと工事請負契約を締結することはありません。

なお、当社常設展示場「ASJ CELL」「ASJ Satellite」において開催する自社イベントや紹介等により入会したASJアカデミー会員については、スタジオ運営会社の会員ではなく原則として当社会員となります。

ASJ建築家ネットワーク事業においては、各スタジオ等が毎年数回開催するイベント等を通してASJアカデミー会員数が増加し、従来の会員数に累積され、それらの会員の中からプランニングコース利用を経て、建築設計・監理業務委託契約から工事請負契約の締結へと進展します。

 

(5) プランニングコースについて

ASJアカデミー会員が建築家の設計した家づくりを具体的に一歩進めたいと考えると、ASJアカデミーのメニューの一つであるプランニングコースを利用することとなります。プランニングコースは、顧客が『自らが選んだ建築家との相性』『プランニング』『建設コスト』『建築を請負うスタジオを運営する加盟建設会社とのコミュニケーション』といったポイントを具体的にチェックし、建築設計・監理業務委託契約、更には工事請負契約を締結するか否かを判断することを目的とするものであります。プランニングコースにおきましては、顧客、建築家、加盟建設会社とが一緒になり、顧客の様々なリクエストに応えながら意見を交えて、設計・監理及び施工上の具体的な問題点について事前に解決を図ります。

また、当社会員である顧客については、建築家と当社直営業部門の営業職の三者が一体となってプランニングコースが進んでいきます。

ASJアカデミーに入会することにより、顧客が希望する建築家と容易にコミュニケーションを図ることが可能となり、理想の住まいのプランニングが実現することとなります。

ASJアカデミー会員については、申し込み時から会員期限の定めはなく、年会費は無料としております。また、プランニングコース利用期間中は、建築家の変更も無料で対応することが可能です。

 

(6) 設計監理業務及び建設工事請負について

プランニングコースを終了すると顧客は、このプランニングコースを進めてきた建築家と建築設計・監理業務委託契約を結びますが、建築設計・監理業務委託契約は顧客、建築家及び建設を請負うスタジオ運営会社(加盟建設会社)との三者契約となります。この際、設計料は、顧客からスタジオ運営会社、スタジオ運営会社から当社、当社から当該建築家というルートで支払われます。建築設計・監理業務委託契約に基づく設計が終了すると、顧客はスタジオ運営会社と工事請負契約を結ぶことになります。

一般に建築家が設計した住宅は、設計は建築家と顧客が協議しながら独自に進行し、実際に建設工事を請負う建設会社・工務店(施工会社)は設計のプロセスに関与しないケースが多く、完成した設計図面に従い施工会社は工事を進めなくてはならず、施工会社側から見ると手間のかかる施工物件であるといわれてきました。ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、顧客がプランニングコースを利用した時から顧客、建築家及び加盟建設会社の三者が、設計から建設工事に至る過程において発生するであろう問題点を事前に洗い出ししていくことで、設計図面では表現できない建設工事における課題を解決することにより、顧客が希望するデザイン性や設計の自由度の高い理想の家づくりが可能となることを目的としております。また、スタジオ運営会社においても、建築家の設計した住宅はハウスメーカーとの競合にあたってデザイン等で差別化がなされておりますので、ASJ建築家ネットワーク事業のメリットを享受できるものと考えます。

当社会員である顧客については、プランニングコースを終了した後、顧客と建築家との二者間で建築設計・監理業務委託契約が締結され、設計料は顧客から当社、当社から当該建築家というルートで支払われます。設計が終了すると、顧客は、主として施工エリアや顧客ニーズ等を勘案して選定される加盟建設会社もしくはパートナー建設会社と工事請負契約を結ぶことになります。パートナー建設会社は、当社と協業等に関する提携契約等を締結した施工会社であります。

業績状況

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 ① 財政状態及び経営成績の状況

 a.経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が進むなか、インバウンド需要が寄与したこともあり内需主導で景気が緩やかに回復しているものの、ウクライナ情勢の長期化に伴う資源価格上昇、中東地域での地政学的不安定さの長期化、中国経済の先行き懸念などが重なり、世界的な金融引締め等が続く中、海外景気の下振れが、わが国の景気を下押しするリスクとなっております。

このような社会経済情勢において、当社の主たる事業である住まい関連市場への事業環境は海外からの投資の流入などがあったものの、若干下向き傾向となっております。当社の収益に直結する新設住宅着工戸数は、国土交通省の建築着工統計調査報告(2025年4月30日発表)の2024年度の新設住宅着工戸数では新設住宅の着工戸数は79万2195戸(前年度比3.3%減)、床面積は6087万平方メートル(同5.1%減)で、戸数は2年連続の減少、床面積では3年連続の減少となっております。利用関係別の着工戸数で見ても、持家は21万8175戸(同2.8%減)で3年連続の減少、貸家は34万2092戸(同0.5%減)、分譲住宅は22万5315戸(同8.5%減)とそれぞれ2年連続の減少と、大都市圏を中心とした賃貸需要の高まりや分譲マンションの価格高騰はあるとはいえ、業界自体が上向いているとは言い難い状況であります。資材価格や人件費の上昇に伴う建設コストの増加を背景に住宅販売価格が上昇するなか、住宅ローン金利も上昇傾向にあり、当社グループの主に属する住宅業界におきましては、住宅取得マインドの低下が懸念される状況が続いております。

このような状況の下、当社グループは中期経営計画に沿った事業展開を前期より開始し、新たに設定した3つのセグメントによって当第4四半期連結累計期間の売上高は、658,989千円(前期比△26.6%)となりました。各セグメントとも予定していたプロジェクトの推進や取り組みに至らず、前期との比較において減収となっております。

損益面においては、営業損失は559,032千円(前期営業損失112,288千円)となりましたが、当社で賃借物件の一部を転貸したことによる20,716千円(うち第4四半期連結会期間に3,766千円発生)及び子会社のMED株式会社での所有物件の賃貸により第3四半期連結累計期間までに5,400千円の賃貸料収入があったことにより受取賃貸料26,116千円、主に子会社のMED株式会社の第三者への貸付金に対する第3四半期連結累計期間までの受取利息3,452千円等による受取利息4,038千円を営業外収益に計上し、一方で、金融機関からの借入金にかかる支払利息として、当社で6,419千円(うち第4四半期連結会期間に2,946千円発生)、子会社のトルネードジャパン株式会社で18,561千円(うち第4四半期連結会期間に3,496千円発生)等の支払利息25,972千円を営業外費用に計上したことから、経常損失は550,658千円(前期経常損失92,982千円)となりました。そして、主に当社で訴訟損失引当金戻入額61,590千円を計上する等により64,216千円の特別利益を計上し、一方で当社にて連結子会社4社の売却による関係会社株式売却損126,950千円、グループ会社の所有不動産等の減損損失計45,983千円及び調査委員会の費用18,576千円を特別損失に計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は600,493千円(前期親会社株主に帰属する当期純損失79,904千円)となりました。

 

当社グループは上記のとおり、前連結会計期間より3つのセグメントによる事業展開を開始しておりますので、ここにセグメント別の情報を記載いたします。各報告セグメントに配分しない会社費用を調整額として表記することで各事業単位の事業収支の明確化を果たせております。 

 

報告セグメント

調整額

(注)1

連結損益計算書計上額(注)2

住まい関連事業

暮らし関連事業

投資関連事業

売上高

435,288

220,511

3,189

658,989

-

658,989

事業損益

150,329

8,756

439

159,525

△718,557

△559,032

 

(注)1 セグメント利益の「調整額」は、各報告セグメントに配分していない全社費用等△718,557千円が計上されております。

    2 セグメント利益の合計額は、連結損益計算書の営業利益と一致しております。

 

 (住まい関連事業)

   売上高は当社による工事請負契約及び建築設計・監理業務委託契約分売上、契約ロイヤリティ売上、マーケティング売上に子会社の売上高を合わせて435,288千円となり、セグメント損益は150,329千円の利益となりました。

  これは工事請負契約件数が原材料高騰により工事の見積もり調整が難航していることからプロデュース事業本部の受注額が大幅減となり、又ネットワーク事業本部の契約ロイヤリティ売上も退会スタジオによるスタジオ運営会社数の減少、FC先のマーケティング投下費用の減少などにより受注総額が大幅に減少したことが主な原因となります。少子高齢化が進む中で、新築住宅を中間層よりやや上の層に訴求する従来型のASJ建築家ネットワークモデル には成長モデルを探る限界があり、かつ昨年度より取り組み始めました新規加盟契約の獲得を目的としたビジネスサポート事業の一環である「共同購買システム」等も新規加盟を期待させる効果的かつ魅力的なメニューとはならず、当期中での加盟契約数増加を得ることはできませんでした。

 一方、「住まい関連事業」におけるビジネスサポート事業として昨年度事業提携したColors JAPAN社に関しましては、定期的な事業説明会により、若干の加盟契約締結を得たものの、もとより収益構造が弱く、住まい関連事業の事業計画数値をカバーする事業とはなっておりません。

  又、海外での「住まい」関連事業の展開として、2024年7月に当社子会社化としましたSupaspace Pte Ltd.のシンガポール市場での公団住宅のリフォーム事業もショールーム及びホームページの開設を行い本格的な営業活動を開始しましたが、買収後から現在に至るまで受注が獲得できませんでした。

 

(暮らし関連事業)

   売上高は前連結会計年度に買収し子会社化したMED株式会社(2024年12月買収:100%子会社)、チャミ・コーポレーション株式会社(2025年1月買収:51%子会社)、トルネードジャパン株式会社(2025年3月買収:51%子会社)による売上を中心に220,511千円となり、またセグメント利益は8,756千円でありました。

  売上内容としては当連結会計期間においては、当社として前期より準備してきておりました家具・アートのセレクト店舗として計画した「エースリーセレクト」が開業となったものの、開業が予定よりも大幅に遅れ売上に貢献できなかったことから、子会社の売上を中心とした内容となりました。

  暮らし関連事業の中核を為す、当社グループ会社の株式会社チャミ・コーポレーションは当期中において特定建設業の許可申請を行ない、事業地域、請負規模の拡充を予定し、またグループ会社のMED株式会社も単体の事業収支のみならず、業界のDX化を含む当社のデジタル関連業務の内製化に貢献が期待されましたが、いずれも期待した効果を実現することはできませんでした。

 

 (投資関連事業)

  売上高はJR別府駅前プロジェクトの売上3,189千円を計上、セグメント利益は439千円となりました。

  売上の内容としてはJR別府駅前プロジェクトについて店舗設備の貸与収入を計上しております。

  株式会社トルネードジャパンを介してリフォーム住宅の販売といった短期的な資金運用可能な投資案件や宅地建物取引業免許を活用した住まい関連事業と協業する不動産関連案件プロジェクトへの参画による収益確保も計画しておりましたが、当連結会計期間においては実現できませんでした。

  ALINプロジェクト(亜臨界水技術(※))に関しましては当連結会計期間での実績は確保できませんでしたが、「環境問題」「エネルギー問題」「食の問題」につきグリーンイノベーションを旗印に建築家と地球レベルで議論する事業に育ってきており、事業パートナー先では待望の亜臨界水専用工場が2026年5月に完成予定です。現在数多くの相談を受けており、単なる有機系廃棄物の循環社会となる未来型のインフラの提供に留まらず、新素材の抽出の可能性を各専門領域より期待を込めて説明を受けており2026年度では収益の柱となるべく今後とも開発、営業、事業設計の確立強化を計ってまいります。

※亜臨界水処理技術とは高温・高圧領域で高速加水分解反応により有機廃棄物を効率的に分解することで肥料等に資源利用する技術を示します

 

 その他、当社の投資方針としては、当社の特徴である3,000人近い建築家のプラットホームである当社事業との親和性の高い企業への出資やM&Aは国内外を対象に検討してまいりますが、取締役会の方針のみならず第三者の意見聴取・コンサルタントの活用・法務部との連携強化など適切な手順を踏み判断し、株主還元につなげていく考えです。

 

 

b.財政状態

(資産)

当連結会計期間におきましては、グループ会社4社を売却しております。そのため、資産合計をはじめとして各数値において大幅な減少がございました。資産合計は411,395千円となり、前連結会計年度末と比べて1,720,001千円減少いたしました。

流動資産は前連結会計年度末に比べ、352,610千円減少し、277,972千円となりました。これはグループ会社の切り離しにより、主として現金及び預金121,822千円、短期貸付金123,708千円、売掛金81,969千円がそれぞれ減少したことによるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ、1,367,391千円減少し、133,422千円となりました。これは主として子会社のトルネードジャパンにおいて保有していた投資不動産が連結除外となったことに伴い1,297,981千円減少したことによるものです。当社は基本的に事業運営に際して、在庫や不動産等の営業用資産を必要としない為、単体での総資産は小さくなっております。

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は634,576千円となり、前連結会計年度末と比べて1,261,571千円減少いたしました。

流動負債は前連結会計年度末に比べ、87,978千円減少し、487,677千円となりました。これは主として1年内返済予定の長期借入金80,578千円、契約負債75,741千円、訴訟損失引当金61,590千円が減少した一方、短期借入金201,655千円増加したことによるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ、1,173,592千円減少し、146,899千円となりました。これは主として長期借入金1,049,628千円の減少等によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は△223,181千円となり、前連結会計年度末と比べて458,430千円減少いたしました。これは主として資本金及び資本剰余金がそれぞれ141,217千円増加した一方、親会社株主に帰属する当期純損失600,493千円を計上するとともに、子会社の連結除外により非支配株主持分が138,576千円減少したことによるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、121,822千円減少し、89,552千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の減少は656,165千円となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失682,076千円、訴訟損失引当金の減少61,590千円、棚卸資産の増加70,102千円の支出要因の一方、減損損失45,983千円、関係会社株式売却損126,950千円、仕入債務37,013千円の増加の収入要因によるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の増加は515,867千円となりました。有形固定資産の売却による収入442,321千円、短期貸付金94,084千円の減少による収入に対し、投資有価証券の取得による支出13,000千円によるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加は109,751千円となりました。これは主に株式発行による収入281,328千円と短期借入金の増加による収入201,655千円に対し、借入金の返済395,020千円による支出によるものです。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b. 受注実績

ASJ建築家ネットワーク事業の性格上、受注の記載になじまないため、受注状況に関する記載はしておりません。

 

c. 販売実績

当社グループは、前連結会計年度より、従来のASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントから、「住まい関連事業」と「暮らし関連事業」、「投資関連事業」の3つの報告セグメントに変更しております。

当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

 

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

住まい関連事業

435,288

77.0

暮らし関連事業

220,511

779.4

投資関連事業

3,189

1.0

合計

658,989

73.4

 

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析

当社グループの売上は、資材高騰の影響により見積調整に時間がかかったことや建設計画の延期及び中止並びに規模縮小などが原因で、建築設計・監理業務委託契約及び工事請負契約の成約数は前期と比較して大幅減となり、主要施策であるスタジオの加盟契約件数につきましても減少となっております。子会社によるリフォーム施工や物販等の売上が加算されたものの、売上高は658,989千円となりました。また、営業損益においては、想定していた売上高が下振れし、収益性も低下したことから、営業損失は559,032千円となりました。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、運転資金と設備投資資金であります。

運転資金は、主に人件費、販売促進費、建物賃借料等の販売費及び一般管理費によるものであります。また、設備投資資金は事業運営に係る基幹システム開発及び社内業務効率化のためのシステム開発等を目的としたソフトウエア開発費用であります。

当社グループは、運転資金と設備投資資金については、自己資金により充当いたしました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

(1) 報告セグメントの決定方法

当社グループの報告セグメントは、当社の構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定および業績を評価するために、定期的に検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、建築家ネットワークを活用したビジネスをベースとして「生活そのものをDesignする”暮らし提案企業”」となるべく複数の部署を設置して、事業活動を展開しております。

したがって、当社は、「住まい関連事業」、「暮らし関連事業」および「投資関連事業」の3つを報告セグメントとしております。

 

(2) 各報告セグメントに関するサービスの種類

「住まい関連事業」は、既存の建築家ネットワークを活用したビジネスにおいて建築家やスタジオへの住宅等に関する各種企画等をサービスとして提供しております。「暮らし関連事業」は、既存の建築家ネットワークを活用したビジネスをベースに「衣+食+遊+健康」をテーマとして販売及びサービスの提供をしております。「投資関連事業」は、既存の建築家ネットワークを活用したビジネスにて提供する「衣+食+住+遊+健康」における資金面でのサポートを提供しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、連結財務諸表作成において採用している会計処理の方法と概ね同一であります。

なお、報告セグメントの利益は営業利益ベースでの数値であります。

 

 

3.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報

前連結会計年度(自  2024年4月1日 至  2025年3月31日)

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)2

連結財務諸表

計上額

(注)3

住まい関連
事業

暮らし関連
事業

投資関連事業

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

565,121

28,294

304,080

897,496

-

897,496

セグメント間の内部売上又は振替高

-

-

-

-

-

-

565,121

28,294

304,080

897,496

-

897,496

セグメント利益又は損失(△)

67,400

7,571

74,444

149,417

△261,705

△112,288

セグメント資産

1,727,197

219,623

23,500

1,970,321

161,076

2,131,397

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

1,992

9

-

2,001

-

2,001

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

1,319,089

10,357

-

1,329,447

-

1,329,447

 

(注)1  セグメント利益又は損失(△)の調整額△261,705千円は、各報告セグメントに配分していない全社収益及び全社費用の純額です。全社収益は子会社からの経営指導料であり、全社費用はグループ運営に関する費用です。

  2  セグメント資産の調整額161,076千円は、報告セグメントに配分していない全社資産等であります。全社資産は、主に親会社の余剰資金(現金及び預金)等であります。

  3  セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。

 

当連結会計年度(自  2025年4月1日 至  2026年2月28日)

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

(注)2

連結財務諸表

計上額

(注)3

住まい関連
事業

暮らし関連
事業

投資関連事業

売上高

 

 

 

 

 

 

外部顧客への売上高

435,288

220,511

3,189

658,989

-

658,989

セグメント間の内部売上又は振替高

-

-

-

-

-

-

435,288

220,511

3,189

658,989

-

658,989

セグメント利益又は損失(△)

150,329

8,756

439

159,525

△718,557

△559,032

セグメント資産

165,747

43,186

37,250

246,184

165,210

411,395

その他の項目

 

 

 

 

 

 

減価償却費

18,512

1,350

-

19,862

-

19,862

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

6,384

-

-

6,384

-

6,384

 

(注)1  セグメント利益又は損失(△)の調整額△718,557千円は、各報告セグメントに配分していない全社収益及び全社費用の純額です。全社収益は子会社からの経営指導料であり、全社費用はグループ運営に関する費用です。

  2  セグメント資産の調整額165,210千円は、報告セグメントに配分していない全社資産等であります。全社資産は、主に親会社の余剰資金(現金及び預金)等であります。

  3  セグメント利益又は損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品およびサービスごとの情報

      セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

    (1)売上高

      本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

    (2)有形固定資産

      本邦に所在している有形固定資産が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

    3.主要な顧客に関する情報

(単位:千円)

顧客の名称又は氏名

売上高

関連するセグメント名

平金産業株式会社

290,100

投資関連事業

 

 

     当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年2月28日)

    1.製品およびサービスごとの情報

      セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

    2.地域ごとの情報

    (1)売上高

      本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

    (2)有形固定資産

      本邦に所在している有形固定資産が、連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

    3.主要な顧客に関する情報

            外部顧客への売上高のうち、連結損益計算書の売上高の10%以上を占める相手先がいないため、記載事項はありません。

 

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:千円)

 

住まい関連事業

暮らし関連事業

投資関連事業

全社

合計

減損損失

35,171

1,170

36,341

 

 

    当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年2月28日)

(単位:千円)

 

住まい関連事業

暮らし関連事業

投資関連事業

全社

合計

減損損失

37,656

8,327

45,983

 

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:千円)

 

住まい関連事業

暮らし関連事業

投資関連事業

全社

合計

当期償却額

当期末残高

5,694

5,694

 

 

    当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年2月28日)

(単位:千円)

 

住まい関連事業

暮らし関連事業

投資関連事業

全社

合計

当期償却額

569

569

当期末残高

 

 

【報告セグメントごとの負のれん発生益に関する情報】

    前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

      当連結会計年度において、MED株式会社の株式を取得し連結の範囲に含めたことにより、住まい関連事業において、54,546千円の負ののれん発生益が発生しております。また株式会社トルネードジャパンの株式を取得し連結の範囲に含めたことにより、住まい関連事業において、57,196千円の負ののれん発生益が発生しております。なお、負ののれん発生益の計上額は特別利益のためセグメント利益に含まれておりません。

 

    当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年2月28日)

           該当事項はありません。