2024年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります

(単一セグメント)
  • セグメント別売上構成
  • セグメント別利益構成 セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります
  • セグメント別利益率

最新年度
単一セグメントの企業の場合は、連結(あるいは単体)の売上と営業利益を反映しています

セグメント名 セグメント別
売上高
(百万円)
売上構成比率
(%)
セグメント別
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
(単一セグメント) 593 100.0 -217 100.0 -36.5

事業内容

3 【事業の内容】

当社グループは、当社、連結子会社1社及び、持分法非適用関連会社1社で構成されております。

当社グループの手掛けるASJ建築家ネットワーク事業は、全国の建築家を登録・ネットワーク化するとともに、建設会社をフランチャイズ化(注)して、登録建築家と加盟建設会社及びパートナー建設会社とを結びつけ、両者の協力のもとでプラットホーム(ビジネスの基盤となる環境)を構築し、顧客が望む住宅・商業施設等を供給する事業であります。つまり、当社グループの事業は「建築家との家づくり」を訴求ポイントとし、住宅・リフォーム・商業施設等の建設計画がある顧客に、建築家を活用した建物づくりの選択肢を提供するものであり、「建設計画のある方が、最寄りのASJのスタジオを利用するのは当たり前」となることを目指しております。

(注)「フランチャイズ化」とは、加盟建設会社に対し一定エリア内におけるASJ建築家ネットワーク事業の展開を許諾し、サポートすることであります。対象とする商品も、新築住宅、リフォーム、医療施設、マンション、店舗・商業施設等多岐に亘り、一般的な同一基準商品を供給するフランチャイズ展開とは異なり、建築家・建設会社・顧客を結びつけるプラットホームを提供しております。

 

当社グループは、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであり、主な事業・サービスは加盟建設会社、パートナー建設会社及び登録建築家からのロイヤリティ、住宅イベント企画及び販促物の販売、建材販売等であります。

 

 

ASJ建築家ネットワーク事業を図式化すると、次の事業系統図となります。

[事業系統図]


 (注)建設工事請負会社が加盟建設会社(登録工務店)又はパートナー建設会社の場合は、上記「建築家との家づくりの流れ(入会から完成・引渡しまで)」④「建築設計・監理業務委託契約」については顧客(ASJアカデミー会員)と登録建築家間との二者契約、⑤「設計料支払」については顧客(ASJアカデミー会員)から当社、当社から登録建築家の流れとなります。

 

 

(1) 登録建築家について

2024年3月末現在の登録建築家数は、国内外の有名な建築家をはじめ新進気鋭の若手建築家など2,972名であります。建築家の登録につきましては、建築家自身が当社にアプローチしてくるケースと、主に当社従業員のスーパーバイザー(SV)が建築家に対して登録を勧誘するケースとに分かれます。いずれも登録に際しましては、当社担当部門が当該建築家の建築士資格の有無、設計実績、設計コンセプト等を勘案して、ASJ建築家登録契約を締結いたします。

一般に独立してアトリエ(設計事務所)を構える建築家の活動範囲は、アトリエの周辺に限定される傾向にあります。ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、建築家の移動交通費等の費用を個別の物件に付加するのではなく、ASJ建築家ネットワーク事業の活動費用としてスタジオ等が負担することにより、建築家の活動範囲を全国へと大きく広げることが可能となりました。

 

(2) 加盟建設会社及びスタジオについて

2024年3月末現在の加盟建設会社が運営するスタジオ数は北海道から沖縄県まで全国80スタジオであります。建設会社との契約につきましては、当該建設会社の経営方針、技術力、工事実績及び今後の営業方針を確認するとともに、当該建設会社の財務内容等を審査のうえ、ASJスタジオ運営契約を締結しております。

加盟建設会社は、ASJスタジオ運営契約に規定された営業エリア内(原則として1エリア=20万~30万世帯)にスタジオを開設いたします。スタジオは、登録建築家及び加盟建設会社と住宅等の建築を希望する顧客であるASJアカデミー会員(以下「顧客」という。)との相談・打合せスペースであり、登録建築家との個別相談、各種セミナー等の開催にも利用される情報サロンであります。また、各スタジオは、ASJスタジオ運営契約に規定された営業エリア内で集客を目的とするイベントを開催いたします。

また、上記の加盟建設会社の中には、スタジオの開設やイベントの開催を行わない登録工務店があり、ASJスタジオ運営契約に準じた手続きを経て、ASJ登録工務店契約を締結しております。

なお、上記ASJスタジオ運営契約及びASJ登録工務店契約に基づいて、工事請負金額の一定比率を工事請負契約ロイヤリティとして当社に支払われます。

 

(3) イベントについて

ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、スタジオ単位で開催されるイベントが重要な役割を担っております。各スタジオを担当するSVは、当該スタジオを運営する加盟建設会社と協議のうえ、年間イベント・スケジュールを作成し(1スタジオの年間イベント開催件数は2~3回程度)、当社担当部門にイベント開催の申請を行います。担当部門は、当該イベントの開催時期・内容等を精査しインターネット等を利用して、登録建築家にイベントの開催を告知いたします。建築家の参加希望を基に、担当SVとイベントを開催する加盟建設会社は協議のうえ、イベント参加建築家の絞込みを行います。通常、建築家の参加人数は1イベント当たり8名程度となります。イベントは、主に地域の公共施設を会場として、通常は土曜日、日曜日を含む2~3日間開催され、イベントの告知については、ASJスタジオ運営契約に規定された営業エリア内において、主に新聞の折込チラシ等を活用して行われ、集客が図られます。

建築家と加盟建設会社の協力のもとで開催されるイベントにおいては、まず会場の入場受付で来場者にアンケート用紙を配り、家づくりに対する興味の度合い、住宅建築の予定、予算等を確認いたします。会場内では、参加建築家ごとにブースが設営されており、建築家が来場者と対面で建築模型や写真パネル等を使いながら、自らの設計コンセプトや実績を直接プレゼンテーションいたします。また、イベントにおいて、来場者にASJアカデミー会員の特徴・メリット等を案内し、入会促進を図ります。

 

(4) ASJアカデミー会員について

イベント来場者が建築家との対話等を通してASJ建築家ネットワーク事業のシステムを理解し、建築家との家づくりに対する興味が高まると、イベント来場者はASJアカデミーへ入会いたします。ASJアカデミーは、当社のホームページをはじめ、スタジオ等を利用した各種セミナー、現場見学会、竣工物件見学会等を通じて会員が建築家の設計した家づくりを進めるうえで必要と思われる情報や知識を提供する会員組織であります。

ASJアカデミー会員は、原則として入会したときに参加していたイベントを運営するスタジオ運営会社の会員であり、会員登録を他のスタジオに移管した場合以外は、他のスタジオと工事請負契約を締結することはありません。

なお、当社常設展示場「ASJ CELL」「ASJ Satellite」において開催する自社イベントや紹介等により入会したASJアカデミー会員については、スタジオ運営会社の会員ではなく原則として当社会員となります。

ASJ建築家ネットワーク事業においては、各スタジオ等が毎年数回開催するイベント等を通してASJアカデミー会員数が増加し、従来の会員数に累積され、それらの会員の中からプランニングコース利用を経て、建築設計・監理業務委託契約から工事請負契約の締結へと進展します。

 

(5) プランニングコースについて

ASJアカデミー会員が建築家の設計した家づくりを具体的に一歩進めたいと考えると、ASJアカデミーのメニューの一つであるプランニングコースを利用することとなります。プランニングコースは、顧客が『自らが選んだ建築家との相性』『プランニング』『建設コスト』『建築を請負うスタジオを運営する加盟建設会社とのコミュニケーション』といったポイントを具体的にチェックし、建築設計・監理業務委託契約、更には工事請負契約を締結するか否かを判断することを目的とするものであります。プランニングコースにおきましては、顧客、建築家、加盟建設会社とが一緒になり、顧客の様々なリクエストに応えながら意見を交えて、設計・監理及び施工上の具体的な問題点について事前に解決を図ります。

また、当社会員である顧客については、建築家と当社直営業部門の営業職の三者が一体となってプランニングコースが進んでいきます。

ASJアカデミーに入会することにより、顧客が希望する建築家と容易にコミュニケーションを図ることが可能となり、理想の住まいのプランニングが実現することとなります。

ASJアカデミー会員については、申し込み時から会員期限の定めはなく、年会費は無料としております。また、プランニングコース利用期間中は、建築家の変更も無料で対応することが可能です。

 

(6) 設計監理業務及び建設工事請負について

プランニングコースを終了すると顧客は、このプランニングコースを進めてきた建築家と建築設計・監理業務委託契約を結びますが、建築設計・監理業務委託契約は顧客、建築家及び建設を請負うスタジオ運営会社(加盟建設会社)との三者契約となります。この際、設計料は、顧客からスタジオ運営会社、スタジオ運営会社から当社、当社から当該建築家というルートで支払われます。建築設計・監理業務委託契約に基づく設計が終了すると、顧客はスタジオ運営会社と工事請負契約を結ぶことになります。

一般に建築家が設計した住宅は、設計は建築家と顧客が協議しながら独自に進行し、実際に建設工事を請負う建設会社・工務店(施工会社)は設計のプロセスに関与しないケースが多く、完成した設計図面に従い施工会社は工事を進めなくてはならず、施工会社側から見ると手間のかかる施工物件であるといわれてきました。ASJ建築家ネットワーク事業におきましては、顧客がプランニングコースを利用した時から顧客、建築家及び加盟建設会社の三者が、設計から建設工事に至る過程において発生するであろう問題点を事前に洗い出ししていくことで、設計図面では表現できない建設工事における課題を解決することにより、顧客が希望するデザイン性や設計の自由度の高い理想の家づくりが可能となることを目的としております。また、スタジオ運営会社においても、建築家の設計した住宅はハウスメーカーとの競合にあたってデザイン等で差別化がなされておりますので、ASJ建築家ネットワーク事業のメリットを享受できるものと考えます。

当社会員である顧客については、プランニングコースを終了した後、顧客と建築家との二者間で建築設計・監理業務委託契約が締結され、設計料は顧客から当社、当社から当該建築家というルートで支払われます。設計が終了すると、顧客は、主として施工エリアや顧客ニーズ等を勘案して選定される加盟建設会社もしくはパートナー建設会社と工事請負契約を結ぶことになります。パートナー建設会社は、当社と協業等に関する提携契約等を締結した施工会社であります。

業績

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであります。

 ① 財政状態及び経営成績の状況

 a.経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善や感染症の収束などで個人消費の持ち直し及びインバウンド需要の回復が見られ、サービス消費を中心に経済活動正常化の流れが活発化しました。一方、不透明な海外情勢や円安長期化による物価上昇に伴う個人消費停滞懸念、金融資本市場の変動等、国内外の経済活動は先行き不透明な状況が続いております。

当社の対象市場である住宅業界におきましては、物価高及び建材資材の高騰に伴う販売価格の上昇や住宅設備機器等の値上げによる消費者マインドの低下もあり新設住宅着工戸数は、依然として減少傾向で推移、持家の着工についても、前年同期比11.5%の減少となり、前年割れの状況が続いております。

このような状況の下、当連結会計年度におきましては、積極的な経費削減の一環として、建築家展等のイベント開催で使用しておりました常設展示場ASJ TOKYO CELLを、2024年3月末日に閉鎖いたしました。これにより、閉鎖に伴う特別損失を33,983千円計上することになりましたが、年間で約35,492千円の地代賃料の削減となり、来期以降の事業収益へ貢献することとなります。

スタジオネットワークビジネスにおいては、既存スタジオの収益改善をメイン業務としたスタジオサポート部と新規立ち上げを業務とした加盟店開発部へ組織の再構築を行い展開してまいりました。加盟店は新しいFCメニューとして波形鋼板による低コスト・短工期で建築可能な無柱大空間建築を実現するコルゲートアーキテクチャー・システムを加えたことにより新規契約は増加したものの、退会スタジオもあり加盟総数は横ばいという結果となりました。FCスタジオ主催住宅イベントはスタジオの退会による影響から開催数が減少したために、会員数の大幅な増加とはなりませんでしたが、イベントテーマを「新築住宅」ではなく「リフォーム&リノベーション」に的を絞った全国一斉大建築家展を長期で開催し、好評を博しましたので、来期以降も継続していく方針といたしました。また、加盟スタジオにおける建築設計・監理業務委託契約及び工事請負契約につきましては建設資材等の高騰・急騰の状況が続いており、従来よりも見積調整に時間を要することとなり、契約数は前期比で減少する結果となりました。

首都圏の富裕層を中心に営業展開を図っているプロデュースビジネスにおいては、住宅以外に別荘やリゾート案件、収益物件などの受注を促進しておりますが、今期は顧客紹介・業務委託数、工事請負契約数など前期との比較では大幅に増加いたしました。ただ、収益案件につきましては引き続き建設資材の高騰・急騰等により見積調整に時間が要する案件が多く、工事契約の時期のずれ込みが増えております。また、営業拠点については大型常設展示場から地元密着型の小型展示場に移し、イベント・セミナー、住宅情報誌などを積極的に展開いたしましたが、WEB媒体によるイベント広告は前期と比較すると苦戦しており、会員獲得数並びにプランニングコースへの件数が大幅に伸び悩みました。

PROTO BANKビジネスにおいては、全国の工務店に建築家住宅という競争優位性のある商材提供サービスの提案に努めており、新しいコルゲートアーキテクチャー・システムとの相乗効果もあり、加盟件数は若干増加する結果となりました。

さらに、ASJ建築家ネットワークの登録建築家による投資計画、リゾート計画等への亜臨界水処理技術(*)を利用したごみ処理施設等の導入に伴う顧客紹介業務といった案件につきましては、翌期へと持ち越しとなりました。

また、2021年12月に設立した店舗の仲介斡旋、店舗設計を行うTEMPO NETWORK株式会社は、2024年3月12日にお知らせいたしました「中期経営計画」の事業構想から外れたことから、2024年3月末をもってApamanNetwork株式会社へ譲渡いたしました。

以上の結果、当連結会計年度の売上高は592,868千円(前連結会計年度比7.0%増)となりました。

事業損益においては、経費削減に努めたことにより販売費及び一般管理費は726,207千円(前連結会計年度比11.1%減)となり、営業損失は216,506千円(前連結会計年度営業損失349,019千円となりました。また、第三者割当増資に係る費用等が発生したため営業外費用が19,827千円となり、経常損失は236,217千円(前連結会計年度経常損失352,782千円)となりました。子会社売却に伴うのれん39,724千円、当社事業に必要な建築工法に関するライセンス契約に伴う長期前払費用30,000千円、ソフトウェアの開発に伴うソフトウェア仮勘定22,800千円、子会社のソフトウェア570千円及び展示場の改装等21,744千円について「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき回収可能性を検討し、将来の収益見込み等を勘案した結果、当社の固定資産簿価の全額の114,839千円を減損処理いたしました。また展示場の一部解約に伴う原状回復費用12,238千円を計上いたしました。以上により特別損失は127,078千円を計上することとなりました。

その結果、親会社株主に帰属する当期純損失は361,355千円(前連結会計年度親会社株主に帰属する純損失427,767千円)となりました。

売上高、営業損益、経常損益、親会社株主に帰属する当期損益はいずれも前期比において改善しておりますが、当期を含めた直近3期の業績の低迷は、株式上場以来の低水準で推移してきており、もはや販管費削減といった小手先の対策では対応出来るものではなく、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントによる事業展開が限界であり、組織改編、事業改編を伴う「収益構造の改革」と「財務基盤の強化」が当社にとって必要であることを示す結果となりました。

なお、当社グループはASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。

 

(*)亜臨界水処理技術とは、高温・高圧領域で高速加水分解反応により有機廃棄物を効率的に分解することで、肥料等に資源利用する技術のこと。

 

 

b.財政状態

(資産)

当連結会計年度末における資産合計は544,186千円となり、前連結会計年度末と比べて175,850千円減少いたしました。

流動資産は前連結会計年度末に比べ、22,344千円減少し、466,362千円となりました。これは主として現金及び預金49,923千円の減少、売掛金32,520千円未収入金5,630千円の増加等によるものであります。

固定資産は前連結会計年度末に比べ、153,506千円減少し、77,824千円となりました。これは主としてのれん45,021千円リース資産76,611千円及び差入保証金27,085千円の減少等によるものであります。

(負債)

当連結会計年度末における負債合計は480,931千円となり、前連結会計年度末と比べて80,007千円減少いたしました。

流動負債は前連結会計年度末に比べ、21,577千円増加し、268,472千円となりました。これは主として1年内返済予定の長期借入金32,775千円の増加等によるものであります。

固定負債は前連結会計年度末に比べ、101,584千円減少し、212,459千円となりました。これは主としてリース債務66,426千円長期借入金35,158千円の減少等によるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は63,254千円となり、前連結会計年度末と比べて95,843千円減少いたしました。これは主として資本金132,000千円、資本剰余金132,000千円の増加、利益剰余金の減少361,355千円によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ、49,923千円減少し、263,120千円となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の減少は204,231千円(前年同期は319,192千円の支出)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失357,268千円、売上債権の増加額27,822千円等の支出要因のほか、減損損失114,839千円、未収入金の減少額11,747千円等の収入要因によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金の減少は90,719千円(前年同期は51,606千円の支出)となりました。これは主に原状回復による支出47,260千円長期前払費用の取得による支出30,000千円等の支出要因によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金の増加は245,026千円(前年同期は13,330千円の支出)となりました。これは株式の発行による収入260,058千円等の収入要因によるものであります。

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a. 生産実績

当社グループは、生産に該当する事項がないため、生産実績に関する記載はしておりません。

 

b. 受注実績

ASJ建築家ネットワーク事業の性格上、受注の記載になじまないため、受注状況に関する記載はしておりません。

 

c. 販売実績

当社グループは、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであり、当連結会計年度の販売実績は次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(千円)

前期比(%)

ASJ建築家ネットワーク事業

592,868

107.0

合計

592,868

107.0

 

 

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。 

 

① 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析

当社グループの売上は例年3月に集中する傾向にありますが、資材高騰の影響により見積調整に時間がかかったことや建設計画の延期及び中止並びに規模縮小などが原因で、建築設計・監理業務委託契約及び工事請負契約の成約数は前期と比較して微減となりました。また、主要施策であるスタジオの新規加盟契約件数につきましては、新しく加わったフランチャイズメニューにより加盟件数は増加いたしました。以上のことから売上高は592,868千円となりました。また、営業損益においては、売上高が下振れしたことから、営業損失は216,506千円となりました。

 

② 資本の財源及び資金の流動性

当社グループの資金需要の主なものは、運転資金と設備投資資金であります。

運転資金は、主に人件費、販売促進費、建物賃借料等の販売費及び一般管理費によるものであります。また、設備投資資金は事業運営に係る基幹システム開発及び社内業務効率化のためのシステム開発等を目的としたソフトウエア開発費用であります。

当社グループは、運転資金と設備投資資金については、自己資金により充当いたしました。

 

③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

当社グループは、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【関連情報】

前連結会計年度(自  2022年4月1日  至  2023年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の商品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 該当事項はありません。

 

当連結会計年度(自  2023年4月1日  至  2024年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

単一の商品・サービスの区分の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1) 売上高

本邦以外の外部顧客への売上高がないため、該当事項はありません。

(2) 有形固定資産

本邦以外に所在している有形固定資産がないため、該当事項はありません。

 

3.主要な顧客ごとの情報

 該当事項はありません。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

   当社は、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

   当社は、ASJ建築家ネットワーク事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

該当事項はありません。