2024年12月期有価証券報告書より
  • 社員数
    4,410名(単体) 25,337名(連結)
  • 平均年齢
    43.2歳(単体)
  • 平均勤続年数
    13.5年(単体)
  • 平均年収
    8,353,000円(単体)

従業員の状況

 

5 【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

(2024年12月31日現在)

セグメントの名称

従業員数(名)

メカトロニクス

7,763

インダストリアル マシナリー

6,658

ロジスティックス&コンストラクション

5,450

エネルギー&ライフライン

3,785

全社(共通)・その他

1,681

合計

25,337

 

(注) 従業員数は、就業人員数であります。

 

(2) 提出会社の状況

(2024年12月31日現在)

従業員数(名)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(千円)

4,410

43.2

13.5

8,353

 

 

セグメントの名称

従業員数(名)

メカトロニクス

1,470

インダストリアル マシナリー

1,460

ロジスティックス&コンストラクション

3

エネルギー&ライフライン

424

全社(共通)・その他

1,053

合計

4,410

 

(注)1 従業員数は、当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む就業人員数であります。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループには、従業員の大多数で組織する住友重機械労働組合連合会(同組合連合会は日本基幹産業労働組合連合会を通じて、日本労働組合総連合会に加盟しております)があるほか、一部の関係会社にJAMに加盟する労働組合等があります。

また、ごく一部に上記以外の労働組合があります。

労使関係につきましては、円満な関係にあり、特記すべき事項はありません。

 

  (4) 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

①提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)(注1)(注3)

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

3.1

98.9

69.6

71.5

66.7

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3 人事制度上の性別による処遇差はなく、管理職に占める女性従業員比率が賃金の差異に大きく影響しております。女性活躍推進は当社グループの中長期的な成長の鍵であると考えており、具体的な目標を掲げて女性の積極的な採用を進めるとともに、女性従業員のキャリア形成支援を図るなど、取り組みを強化しております。女性活躍推進を含む人材の多様性に関する具体的な施策については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本・人材の多様性」をご参照ください。

 

②連結子会社

当事業年度

社名

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注1)(注3)(注4)

全労働者

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

住友重機械ギヤボックス㈱

1.3

100.0

64.4

64.3

71.6

住友重機械イオンテクノロジー㈱

1.9

100.0

64.2

71.7

35.6

日本スピンドル製造㈱

3.9

100.0

70.2

75.9

44.2

住友重機械搬送システム㈱

0.6

74.2

65.9

71.1

57.6

住友建機㈱

0.6

84.0

58.2

56.1

112.7

住友建機販売㈱

1.4

66.7

56.7

81.3

129.9

住友重機械建機クレーン㈱

0.8

73.3

72.3

85.5

72.3

住友重機械エンバイロメント㈱

1.6

66.7

75.3

76.2

53.1

新日本造機㈱

0.0

100.0

60.3

61.8

106.8

住友重機械マリンエンジニアリング㈱

0.0

77.8

72.9

73.5

68.3

いずみサポート㈱

9.5

100.0

79.7

73.7

67.8

 

 

当事業年度

社名

管理職に占める

女性労働者の

割合(%)

(注1)

男性労働者の

育児休業

取得率(%)

(注2)

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注1)(注3)(注4)

全労働者

正規雇用
労働者

パート・
有期労働者

住重アテックス㈱

0.0

80.0

住友重機械モダン㈱

6.9

85.7

住友重機械ハイマテックス㈱

0.0

100.0

住友重機械ファインテック㈱

0.0

100.0

住友重機械プロセス機器㈱

2.0

100.0

㈱イズミフードマシナリ

0.0

100.0

㈱ライトウェル

7.1

100.0

 

(注)1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(1991年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業及び育児目的休暇の取得割合を算出したものであります。

3 人事制度上の性別による処遇差はなく、管理職に占める女性従業員比率が賃金の差異に大きく影響しております。女性活躍推進は当社グループの中長期的な成長の鍵であると考えており、具体的な目標を掲げて女性の積極的な採用を進めるとともに、女性従業員のキャリア形成支援を図るなど、取り組みを強化しております。女性活躍推進を含む人材の多様性に関する具体的な施策については、「第2 事業の状況 2 サステナビリティに関する考え方及び取組(3)人的資本・人材の多様性」をご参照ください。

4 「―」は、当該会社が、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)の規定により、当事業年度における当該指標の公表を選択していないことを示しております。

5 連結子会社のうち、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(2015年法律第64号)及び「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(1991年法律第76号)の規定による公表義務の対象でない会社については、記載を省略しております。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。

当社グループのサステナビリティ全般に関する戦略・指標については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2)中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題」をご参照ください。 

 

(1) サステナビリティ全般

①ガバナンス

 当社グループは、サステナビリティへの取り組みを経営の基軸に据え、グループ一体となった活動を推進する為、取締役会での決議を経て住友重機械グループサステナビリティ基本方針を策定しております。

 当社グループは、サステナビリティ基本方針に基づき、当社グループの諸活動に対して、中長期的な企業価値の向上の視点から適切な指針を策定し、諸活動を推進することを目的としてサステナビリティ委員会を設置しております。サステナビリティ委員会は、原則、年2回開催され、社長を委員長、サステナビリティ担当役員である企画本部長を副委員長とし、本社担当執行役員、セグメント長、企画本部サステナビリティ推進部長で構成されております。

 サステナビリティ委員会における審議事項は、経営の最高意思決定機関である取締役会に適宜報告し、重要事項については決議を受けております。

 


②リスク管理

当社グループでは、広い事業分野を有する当社グループのリスクについて、事業運営面、技術面並びに管理面など総合的に審議するため、リスク管理委員会を設置しております。

リスク管理委員会は、年3回開催され、委員長である社長の他、内部統制担当役員や財務担当役員、技術担当役員等の関連する執行役員で構成されております。このリスク管理委員会では、全社的な視点でリスクの特定、分析・評価、対策立案を行うとともに、各部門におけるリスク管理状況のモニタリング等を行っております。

 


リスク管理委員会で特定されたリスクのうち、気候変動リスクと人権対応リスク(特にサプライチェーンの人権問題)については、サステナビリティ関連のリスクとして、サステナビリティ委員会で審議しています。

 

(2) 気候変動

①戦略

当社グループは、2021年10月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)」の提言に賛同し、気候変動への対応を推進しております。気候変動リスクへの対応の進捗を図る指標としてCO2排出量を設定し、2050年までに当社グループ全体でカーボンニュートラルの実現を目指すことを取締役会で決議しております。

 


当グループでは、「事業活動における環境負荷の低減」と「製品の環境性能向上」の両面から、カーボンニュートラル達成に向けて取り組みを行っております。当社グループの具体的な対応につきましては、以下の当社ホームページ資料をご参照ください。

※「住友重機械グループのカーボンニュートラルに向けた取り組み」https://www.shi.co.jp/csr/environment/climate/pdf/climate_01.pdf

https://www.shi.co.jp/csr/environment/climate/pdf/climate_02.pdf

 

セグメント別の主な取り組みは下表のとおりであります。

 

セグメント別CO2削減施策

セグメント名称

Scope3定義で当社のCO2削減に

直接カウントできる取り組み

(狭義のCO2削減)

社会全体のCO2削減に

間接的に貢献可能な取り組み

(広義のCO2削減<当社独自の定義>)

メカトロニクス

・電動機の効率改善

・顧客の生産プロセスの自動化、電動化支援
・省ヘリウム冷凍機の開発

インダストリアル

マシナリー

・生産プロセスの省エネ化

・軽量化、超電導技術

・製品材料の削減支援(Scope3上流)

ロジスティックス&

コンストラクション

・内燃機関のエネルギー転換

・林業向け建設機械、木質チップ搬送の

 対応強化

・納入機の燃料転換支援

・遠隔・自動化技術

エネルギー&

ライフライン

・石炭火力発電プラントの受注停止

・蓄電システム事業の拡大

・多機能化による装置集約

・持続可能な燃料(SAF等)製造技術開発と

 協業の確立

・CO2回収・再利用等カーボンネガティブ技術

・洋上風力向け基礎構造物事業化~量産

 

 

当社グループ製品に対する気候変動の影響については、1.5℃と4℃の2つのシナリオで分析を実施しております。その結果、規制強化による事業への影響を最大のリスクとして特定しております。詳細は下表のとおりであります。

 

リスクと機会の分析結果

シナリオ

影響度

リスク

機会

主な取り組み

1.5℃

シナリオ

(脱炭素

シナリオ)

化石燃料発電規制強化

再生可能エネルギーの需要増加

・石炭火力発電の受注制限

・再生可能エネルギー市場への製品供給

省エネ性能要求増加

省エネ製品需要増加

・省エネ型製品の開発、提供

内燃機関規制強化

電動化、燃料転換

需要増加

・電動化や燃料転換への協力

製品需要の変化

新事業分野への参入

・洋上風力向け基礎構造物への新規参入

炭素税、原材料費高騰

省エネ、省資源製品

需要増加

・生産、輸送などのさらなる効率化

・ICPの導入による省エネ設備投資の

促進や脱炭素に向けた再エネの購入

4℃

シナリオ

(温暖化進行シナリオ)

自然災害激甚化

防災インフラ整備

需要増加

災害復旧向け機械装置の需要増加

・製造拠点のBCP強化

海水面上昇(長期)

 

 

②指標及び目標

2050年までに当社グループ全体でカーボンニュートラルの実現を目指すことと併せて、その実現に向けた中間目標として以下のとおり2030年までのCO2排出量削減目標を設定しております。

 

・2030年における当社製品製造時のCO2排出量(Scope1、2)50%削減(2019年度比)

・2030年における当社製品使用時のCO2排出量(Scope3 Cat.11)30%削減(2019年度比)

 


 

2024年度の実績については、2025年7月発行予定の統合報告書等にて公表予定であります。

 

(3)人的資本・人材の多様性

①戦略

当社グループでは、「人材は最大の資本。人と組織の成長・発展こそが事業の持続的成長の源泉」と捉え、人材を経営・事業運営の中核に位置付けております。

特に、人材育成基盤及び組織能力の強化が人材戦略の主軸であることから引き続き重点的に取り組んでおり、「人と組織が互いに成長・発展する環境・風土」への変革を目指して活動しております。これらの考え方の下、社員個人の個性と能力を伸長する教育機会の提供、さまざまな経験や価値観を有する多様な人材が活躍できる組織づくり、これらを実現する基盤となる環境整備のために、以下の施策を継続しております。


 

(ア)人の成長(人材育成基盤強化)

当社グループは、社員の自律的な成長やキャリア形成を支援する機会提供に努めると同時に、経営・事業戦略遂行に際して実践に活かせるプログラムの充実などにより人材育成基盤強化を図っていくことが重要であると考えております。加えて、当社グループが持続的に成長していくために、将来にわたり必要な人材を育成していくことが重要な経営課題であると認識しており、当連結会計年度は以下の取り組みを推進しました。

 

a.人材育成センター設立

人的資本経営の中核をなす人材育成を強化するため、2024年1月に「人材育成センター」を設立しました。人・組織ともに成長する仕組みを作り、将来のありたい姿から人材育成に注力する企業風土を醸成する役割を担っております。まずは技術者育成を主課題とし、基盤となる力量管理システムを構築しております。またOJTによる実効性の高い技術伝承と、計画的に受講可能なOFF-JT専門講座の双方からなる教育機会の充実等を推進しております。これらを順次技術者以外にも展開していく予定です。

 

b.社員教育の充実

事業環境の変化に応じたリスキリング、専門性深化のためのアップスキリングが益々求められることから、組織の成長と社員自らの意思の尊重を同時に実現する社員教育の充実に取り組んでおります。事業戦略に基づくスキル獲得の機会、自ら選択して受講できる研修機会をともに充実させながら、スキルの獲得と実践、そして定着の仕組みを整備するなど、人材への投資を増やしております。

また階層別研修を一層充実させた他、公募式の「SHIオープンカレッジ」の講座数拡大、座学だけでなく実践的な実習を組み込んだ専門技術教育の講座数拡大にも取り組んできました。

 

c.グローバル人材育成

事業のグローバル化に伴い、世界で活躍できる人材の育成が重要な経営課題の1つであると認識していることから、2024年度からグローバルタレントプログラムを導入しました。当プログラムでは、各部門から選出された人材がグローバルマインドの獲得、ビジネス知識・スキルの習得や語学力向上等に取り組むことで、グローバル対応力の強化を進めております。

 

d.DX人材育成

当社グループの製品・サービスを通じて社会や顧客に価値を提供し続けるためには、あらゆる事業領域でDXに取り組むことが重要であると考え、「デジタルの力で、世界中の現場を快適に、携わる人々を幸せに」というDXビジョンを設定しております。

当社グループでは、経済産業省のDXリテラシー標準に基づいてDXリテラシー保有レベルを設定し、2022年度より国内全社員への教育を継続して実施しております。その結果、保有レベルに達した社員の割合は2023年度の52%から、2024年度には84%へと増加しました。また、新たに経営層向けにDXセミナーを実施するなど、グループをあげてデジタル活用の有効性を学んでおります。

 

e.経営人材育成

当社グループの各部門から事業リーダー候補を選抜し、課長層向けには「住友重機械グループ・ビジネス・スクール(SBS)」、部長層向けには「経営塾」という、課題実践型の経営人材育成プログラムを継続しております。2024年度からは、SBS選抜前に基礎的な経営リテラシーを習得する「経営スクール」を新設し、事業リーダー候補の増強に取り組んでおります。また、人材の資質を測定するアセスメントを実施し、自己理解と内省によるリーダーシップ能力の開発や、定量データを活用した適材発掘に取り組んでおります。

 

f.人材の確保(採用)

「中期経営計画2026」期間中に、重点投資領域で500人規模、DX人材50人規模の増員を計画しております。また、2017年以降新規学卒採用における女性比率の目標を20%としており、2025年度入社予定者においても達成するなど、多様性のある組織づくりを目指しております。

 

 

g. 人材の確保(オンボーディング施策)

キャリア入社者がスムーズに職場に適応するためのオンボーディング施策として、フォロー面談や心理状態に関するサーベイを実施し、働きやすい環境や組織体制の整備に取り組んでいます。キャリア入社者の早期活躍、十分なパフォーマンス発揮に繋げられるよう、継続的なサポートを提供していきます。

 

(イ) 組織の発展(組織能力強化)

当社グループが持続的に成長していくためには、事業戦略を達成するための組織能力の強化・向上が必要不可欠であると考えており、以下の取り組みを推進しております。

 

a.組織開発活動

2020年度より、組織内の当事者が、組織の成長・改善のために自ら考え、主体的に行動する風土の醸成を促進するため「PRIDE PJ(プライドプロジェクト)」と名付けた組織開発活動を全社横断的に行っております。事業部門・本社部門・関係会社それぞれに推進事務局を設置し、「対話」と「協働」をキーワードに活動を継続しております。

 

b.多様な人材が活躍できる組織づくり

ダイバーシティは当社グループの成長に不可欠な土台と捉え、一人ひとりの個性や属性(年齢、国籍、出身、性別、性自認や性的指向、性表現、障がいの有無など)の違いを尊重し、多様な社員が個人の能力を最大限に発揮しいきいきと活躍できる組織風土の醸成・職場環境整備に努めております。当社グループは「住友重機械グループダイバーシティ推進宣言」を策定し、「意識啓発」、「制度改定」、「環境改善」の3つを施策の柱として取り組みを推進しております。

女性活躍推進

当社グループは、女性活躍推進は中長期的な成長の鍵であると考えており、経営課題の1つとしております。女性管理職育成強化のため、女性社員本人やその上司との面談を通じたキャリア形成支援活動を行っている他、管理職向けにダイバーシティマネジメント研修など学びの場を提供しております。加えて、女性管理職育成強化施策としてNPO法人J-Winへ社員を派遣し、キャリアアップ意識の向上を図っております。

男性社員の育休取得促進

当社グループは、男性社員の育児休業取得促進は働き方改革や多様な視点を持つことに繋がると考えており、重要な施策の1つと認識しております。男性社員が育児休業を取得しやすい社内風土醸成のため、2023年2月に株式会社ワーク・ライフバランスが推進する「男性育休100%宣言」に賛同するなど、活動を強化しております。

障がい者雇用

当社グループは、障がい者がいきいきと働ける職場環境の整備を、多様性の確保に向けた重要施策と位置付けております。その一環として、障がい者が能力を最大限に発揮できる環境を実現するため2023年9月に住重ウィル株式会社を設立し、2024年2月には「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づく特例子会社として認定されました。

社名には、一人ひとりが「こうなりたい」「こうしたい」という意志(ウィル)を持ち、仲間とともに目標達成の喜びを分かち合いながら、お客様や社会への貢献を実感できる企業を目指すという想いが込められております。

LGBT当事者の働き

やすさのための取り組み

当社グループは、性自認・性的指向・性表現の違いを尊重し、セクシュアルマイノリティも含めた多様な人材が活躍できる職場づくりが成長の土台であると考えております。LGBT当事者が働きやすい環境づくりのため、全社員向けに理解促進のための小冊子の配布、社内報などでの関連情報の発信、希望者向けの講演会実施など教育・啓発を行うとともに、同性パートナーへの社内制度適用拡大を行いました。さらに、トランスジェンダーなどに配慮し多目的トイレを「だれでもトイレ」へと名称変更した上で、「だれでもトイレ」内に着替え用フィッティングボードを設置するなど、ジェンダーインクルーシブな社内設備の整備にも努めております。2023年より2年連続でLGBTQ+に関する取り組みを評価する「PRIDE指標」最高位のゴールドを受賞しております。

 

 

(ウ)環境整備

不連続かつ不確実な時代において当社グループが持続的に成長していくには、人の成長と組織の発展を育む基盤となる環境整備が重要であると捉えており、以下の取り組みを推進しております。

 

a.人事諸制度改定の推進

①社員の主体的な行動を後押しすること、②多様な人材の活躍を推進すること、③役割・職務と成果に報いることの3点を基本方針とし、人事諸制度の改定を推進しております。具体的には、人事・賃金・退職金制度改定の他、社員の自己実現や自律的なキャリア形成並びに、本業への還元・イノベーションへの寄与を期待して一定の要件を満たした場合に副業を認める「プラスキャリア制度」の導入、LGBT当事者が働きやすい環境づくりの一環として同性パートナーへの社内制度適用拡大などを行ってきました。

 

b.チャレンジ制度

当社グループは、「社員のチャレンジ精神の育成」及び「未来商品・技術への投資」を目的として、「チャレンジ制度」を全社に展開しております。会社が課題を与えるのではなく、社員自らが実現したいテーマで応募することで、当社グループの将来を担う技術、アイデア、商品の構想を持つ社員に対し「夢を実現する場」を提供し、社員のチャレンジ精神を育成するとともに、未来商品・技術の創出に挑戦しております。

 

c.社員の健康と安全に関する取り組み

当社グループが持続的に成長し続けるためには、社員一人ひとりが心身の健康を維持して働き続けられるよう、健康管理体制の整備や職場環境の改善が不可欠だと考えております。当社グループでは「住友重機械グループ健康宣言」を定め、社長を健康経営責任者として、データヘルスへの取り組みやメンタルヘルス対策の推進、ウィメンズ対策やがん対策などのさまざまな健康支援施策を推進しております。また、当社グループの企業活動に関わるすべての人の安全、安心を守るため「住友重機械グループ安全衛生基本理念」を定め、一人ひとりがいきいきと働ける職場作りを推進しております。当社は社員の健康増進を目的とし、経済産業省と日本健康会議が共同で選定する「健康経営優良法人」(大規模法人部門)に2021年以来、連続して認定されております。

 

②指標及び目標

当社グループでは、上記「①戦略」において記載した、人材の多様性の確保を含む人材の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する目標及び実績は次のとおりであります。

 

 

(ア)人の成長(人材育成基盤強化)に関する指標及び目標

各指標はいずれも2026年度までの達成目標としております。

指標

目標

実績(当連結会計年度)

a.社員教育の充実

一人当たりの研修時間

国内連結

2024年度比+20%

28.6時間

一人当たりの研修費用

75,532円

b.グローバル人材育成

グローバルタレント
プログラム受講者数

国内連結:累計360名

227名

c.DX人材育成

DXリテラシー教育
受講率

国内連結:毎年100%

97.2%

 

 

(イ)組織の発展(組織能力強化)に関する指標及び目標

各指標はいずれも2027年1月1日までの目標としております。

指標

目標

実績

(当連結会計年度)

a.女性取締役数

2名

2名

b.女性管理職比率

国内連結:3.7%

単体:5.0%超

国内連結:2.3%

単体:3.1%

c.管理職に占める
  キャリア採用者比率

単体:30%以上

単体:25.5%

d.管理職に占める
  外国籍社員比率

単体:1.4%

単体:0.3%

e.男性育休取得率

国内連結:100%

単体:100%

国内連結:88.8%

単体:98.9%

 

 

(ウ)環境整備に関する指標及び目標

指標

目標

実績

(当連結会計年度)

a.社員エンゲージメントの向上

日本製造業平均(注1)

48%

b.業務上死亡者数

0件

0件(注2)

c.喫煙率

25%以下を維持

25.0%(注3)

d.循環器疾患入院率

0.9%以下を維持

0.8%(注4)

 

(注1)直近調査である2024年度の日本製造業平均は56%(コーン・フェリー・ジャパン株式会社エンゲージメント調査ベンチマークデータより)

(注2)住友重機械単体及び国内グループ会社従業員 

(注3)住友重機械単体従業員 40才以上 2023年実績

(注4)住友重機械単体及び国内グループ会社従業員 2023年実績