リスク
3 【事業等のリスク】
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性があり、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があるリスク及びそれに対する主な対応策は本項に記載のとおりです。ただし、これらのリスクは当社グループに関するすべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見できない、又は重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。当社グループではこのような経営ないし事業リスクを最小化するために様々な対応を行ってまいります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)外部環境リスク
世界経済の緩やかな持ち直しの動きが続く一方で、中東情勢の長期化をはじめとする地政学的リスクの高まりや、金融資本市場の変動、米国の通商政策をめぐる動向など先行きの不透明感が残っており、それぞれの影響への留意が必要と考えられます。
また、自動車用等の内燃機関の電動化は、ハイブリッド車やプラグインハイブリッド車を含む内燃機関を使用する、パワートレインの多様性を前提とした自動車メーカーの事業戦略が再評価されています。しかし、世界的な環境規制の強化等の動きは続くとみられ、その進展に伴う内燃機関の生産減少は当社の既存事業領域の市場規模縮小につながり、当社グループの経営を圧迫するおそれがあります。
当社グループは大株主などと合弁事業を行っておりますが、大株主や合弁パートナーの経営方針の変化などが合弁事業の運営に影響を与えるおそれがあります。
(2)経営プロセスリスク
当社グループは海外関係会社を有し、様々な法規制の下で企業運営を行っておりますが、言語の問題や十分な人員配置が困難なことも要因となり、グループ全体に対するガバナンスが不十分となるリスクを有しております。
また、前述の外部環境の変化などにより、関係会社の業績が悪化する可能性があります。
「NITTAN Challenge 10」による新規商品の開発、生産のために新たに設備投資を行うことがありますが、投資した設備が想定していた機能を発揮できないなどの様々な要因によって、投資を回収できないリスクが考えられます。
当社では2024年10月の株式会社恵那金属製作所(現 株式会社NITTAN恵那金属)子会社化以降も、引き続きM&Aによる事業拡大を検討しております。M&A後に買収先の不正が発覚することや、M&A後の統合プロセスがうまく進まないことにより、期待通りの効果を得られないリスクが考えられます。また、昨今では、同意なき買収(敵対的買収)も目立ってきており、当社がその対象になる可能性も考えられます。
(3) 支援プロセスリスク
当社グループが必要とする、各種の優秀な人材の採用が容易ではない状況は継続しております。
また、当社グループは事業活動における法令遵守に努めており、「NITTANグループ・グローバル行動規範」の当社グループ内への浸透、ガバナンス委員会を中心とする当社グループ内のコンプライアンス強化活動の推進をしております。しかしながら、「NITTAN Challenge 10」による新規商品の開発においては知的財産権に関するリスクを十分に考慮して進める必要がある他、製造物責任、独占禁止法等の法的手続に関する当事者になり、業績に影響を及ぼすリスクがあります。各種のハラスメントが発生した場合には、被害者の労働意欲の低下、休職及び離職、職場環境の悪化による生産性の低下、ひいては当社への信用、信頼、イメージの低下を招くリスクがあります。
その他、当社グループでは情報セキュリティ委員会を設置し、情報セキュリティ基本方針、情報セキュリティ管理規程等に基づくITセキュリティ対策の推進に努めておりますが、サイバー攻撃を受けた場合やシステムに予想し得ないトラブルが起きた場合、業務への支障をきたし、当社グループの業績及び財務状況に大きな影響を与えるおそれがあります。また、情報へのアクセス制御、パスワード管理の徹底等を図り不正アクセスなどによる情報漏洩対策をしておりますが、予期し得ない事象により個人情報や秘密情報の漏洩が起こるおそれがあります。
そして、当社グループでは環境汚染の防止に努める他、カーボンニュートラルに向けたCO₂削減のため、電力使用量の削減、グリーンエネルギーの活用を主とする「NITTANカーボンニュートラル」活動を実施しておりますが、環境汚染、CO₂削減等の目標の未達成により、環境の悪影響により当社グループへの信用を損なうリスクがあります。
(4) 基幹プロセスリスク
革新技術の出現による既存製品の競合先に対する製品競争力の低下、リコール・品質不良による顧客への損害の発生及び費用求償、工場火災、機械設備の故障等による生産停止、納入遅延・不能による顧客への損害の発生及び費用求償、これらによる社会的評価の低下等を通じて、経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がございます。当社グループでは、継続的なコスト削減活動や顧客ニーズに沿った製品開発を進めることに加え、「品質優先に徹し、顧客の信頼に応える」という品質に関する基本方針の実現のため、ISO9001及びIATF16949規格に基づく品質マネジメントシステムの徹底による取り組みを推進しております。
また、特定の取引先への依存度が高い材料・部品の調達等が困難になり、生産及び業績が悪影響を受けるリスクが考えられます。
なお、当社は基幹システムの刷新を予定しておりますが、システム移行時に不備が発生するなどにより、企業活動の停止や財務報告の誤りを引き起こすリスクがあります。
配当政策
3 【配当政策】
当社は、長期的な展望に立ち企業体質の強化を図りながら、経営環境及び収益を勘案しつつ、キャッシュ・フローの状況を見極めた上で、可能なかぎりの配当を継続的に行うことを基本としております。
また、当社は中間配当を行うことができる旨を定めており、剰余金の配当は、中間配当及び期末配当の年2回を基本的な方針としております。配当の決定機関は、中間配当は取締役会、期末配当は株主総会であります。
当事業年度の剰余金の配当につきましては、当期の業績、今後の事業展開を総合的に勘案し、中間配当は1株当たり7円を実施し、期末配当は1株当たり13円を2026年6月24日開催予定の定時株主総会で決議して実施する予定であります。
内部留保金につきましては、新製品開発のための研究開発費や事業体質の強化を目的とした設備投資に充当することを基本としております。
なお、当社は、株主の皆様の日頃からのご支援に深く感謝するとともに、当社株式への投資の魅力を高め、より多くの株主の皆様に中長期的に当社株式を保有していただけることを目的として、株主優待制度を導入しております。
(注) 基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
(ご参考)
2026年5月25日に開示いたしました「配当方針の変更に関するお知らせ」のとおり、株主還元方針の明確化を図る観点から、これまで目安としていた配当性向を基準として位置付け、配当性向30%以上を水準とする配当方針へ変更することを取締役会にて決議いたしました。なお、配当方針の変更については、2027年3月期より適用いたします。
■変更後の配当方針
当社は、株主還元を経営上の重要課題の一つと位置付け、経営基盤の強化及び持続的な成長投資との両立を図りながら、配当性向30%以上を目安に安定的かつ継続的な配当の実施を基本方針とします。