2026年3月期有価証券報告書より

リスク

3【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1)資機材価格の市況変動について

 当社グループの主力事業である新造船事業において、受注から竣工引渡しまでが長期間に亘ること、製造コストに占める資機材価格の割合が高いことから、資機材価格の市況変動は、コストインパクトが大きく、財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、鋼材価格の大幅な値上げやそれに伴う機材価格の上昇に対して、仕様、数量の見直しや使用材料の歩留率の向上、機材のロット発注や海外調達を実施するなどの対策によりリスクの低減に努めている。

 また、中東情勢の緊迫化の影響により、塗料・シンナーや関連する材料の費用の上昇、納期の長期化などの影響が出ており、塗料メーカーに対して早期の発注を行うなどの対策を行っている。塗料メーカーからは前年納品実績並みの塗料については確保できる旨の連絡はあるものの、中東情勢の長期化などにより、一層入手困難な状況が発生した場合には、塗料価格の上昇はもとより、船舶の塗装等ができなくなり、顧客へ船舶の引渡しができなくなる恐れがある。

 

(2)市況及び競合等の影響について

 当社グループの主力事業である新造船事業において、世界経済の動向に伴う貨物の荷動量及び船舶の需給関係等による受注価格の変動が、財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、「プロダクトミックス」による受注活動及び修繕船事業と一体となっての受注活動、新規顧客の開拓を推進するなど、リスクの低減に努めている。

 

(3)為替の変動について

 為替相場の大幅な変動がある場合には、財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、新造船については基本的には円建契約を原則としているが、外貨建契約船がある場合は為替相場の変動を注視しながら、先物予約を行うなどして為替変動リスクをヘッジすることとしている。

 

(4)人員の確保におけるリスク

 当社グループでは人員の確保が重要であると認識しており、新卒採用活動の強化や中途採用、従業員からの紹介による採用(リファラル採用)等の採用制度を導入するとともに、外注業者を活用するなど、安定的な人員の確保に努めているが、必要な人員が確保できない場合には生産性が悪化するなど、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、短期的には県外からの採用者の生活基盤を安定させるための独身寮などの設備の整備、新卒者1人に指導員1人を配置し、公私ともに相談ができる環境を整えるなど、離職率の低下に努めるとともに、技能実習制度及び特定技能制度による外国人材の積極的な活用を行っている。また、長期的には毎年継続的な採用を行うことや、地元小中学校からの進水式の見学の受け入れにより造船業界が身近なものになるよう取り組むなど、リスクの低減に努めている。

 

(5)訴訟等のリスク

 当社グループは、業務の遂行にあたり法令順守などコンプライアンス経営に努めているが、刑事・民事・租税・製造物責任法・知的財産権・環境問題・労務問題等に関連した訴訟等のリスクを負っており、その結果、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、外部専門家の活用を行うとともに、社内会議、研修を通じて周知徹底しており、コンプライアンス意識の醸成に努めている。

 

(6)感染症によるリスク

 当社グループの従業員に感染症が拡大した場合、一時的に操業を停止するなど、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、予防や感染拡大に対して適切な管理体制を構築しており、国及び各自治体の要請に基づいて、感染リスクが高い国への渡航禁止、国内においては県をまたぐ出張の自粛、一部地域の在宅勤務の原則化等、社内ルールを定め、状況により随時改正をするなど、職員に周知徹底しており、感染リスクの低減と感染拡大の防止に努めている。

 

(7)災害、テロ活動等によるリスク

 当社グループの事業所および事業展開を行っている地域において大地震や台風等の災害、あるいは予期せぬ事故等の発生、暴動、テロ活動その他事業活動に影響する何らかの事象が発生した場合に、人的損害や物理的損害により、当社グループの事業遂行が困難となり、当社グループの財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、BCP(事業継続計画)を作成し、災害や緊急時のリスクへ対応している。

 

(8)サイバーセキュリティリスク

 サイバー攻撃等の外部からの不正アクセス等により、重要秘密情報の漏えい等の情報セキュリティ事故が発生した場合、損害賠償や信用失墜につながり、当社グループの財務状況と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、セキュリティ機器やサービスの導入、情報セキュリティに関する規程等の整備を行っている。

 

(9)固定資産の減損

 当社グループは、「固定資産の減損に係る会計基準」を適用しており、経営環境の変化等により将来キャッシュ・フローの見通しが低下した場合に減損損失を計上し、当社の財政状態と経営成績に影響を及ぼす可能性がある。

 当社グループでは、これらのリスクに対応するため、毎期継続的に減損の兆候の有無を検証している。

 

配当政策

3【配当政策】

 当社は、配当の実施を経営の重要課題の一つと考え、安定的な利益を確保することにより、内部留保との調和を図りながら、業績に裏付けられた成果の配分を行うことを基本方針としている。

 当社は、株主総会の決議によって毎年3月31日の最終の株主名簿に記載又は記録された株主に対し金銭による剰余金の配当を支払うことを基本方針としている。

 当事業年度の配当については、上記方針に基づき、当期1株当たり100円の配当を実施する予定となっている。この結果、当事業年度の連結配当性向は7.37%となる予定である。

 内部留保資金については、各種製造機器の能力増強、生産性向上の設備投資、情報関連投資など、今後の事業成長のために有効投資していく方針である。

 

 なお、当事業年度に係る剰余金の配当は以下のとおりである。期末配当に関する配当金の総額169百万円及び1株当たり配当額100円については、2026年6月26日開催予定の定時株主総会の決議事項となっている。

決議年月日

配当金の総額

(百万円)

1株当たり配当額

(円)

2026年6月26日

169

100

定時株主総会決議(予定)