2026年3月期有価証券報告書より

事業内容

セグメント情報
※セグメント情報が得られない場合は、複数セグメントであっても単一セグメントと表記される場合があります
※セグメントの売上や利益は、企業毎にその定義が異なる場合があります

ブランドコンサルティング 食関連 宇宙関連 投資 メディア&コンテンツ 企画&プロデュース 食関連 その他
  • 売上
  • 利益
  • 利益率

最新年度

セグメント名 売上
(百万円)
売上構成比率
(%)
利益
(百万円)
利益構成比率
(%)
利益率
(%)
ブランドコンサルティング 2,510 51.6 -184 - -7.3
食関連 2,215 45.5 87 - 3.9
宇宙関連 30 0.6 -3 - -11.1
投資 110 2.3 21 - 19.3

3【事業の内容】

 当社グループ(当社及び当社の関係会社)は2025年10月1日付で持株会社体制へ移行いたしました。当社グループの事業におきましては、市場環境や事業優位性等を勘案し、創業からの基軸であったメディア事業から地域創生へと事業主軸をシフトし、ブランドコンサルティング、食関連、宇宙関連など複数領域での事業展開を推進しております。

 当社グループは、当社(INCLUSIVE Holdings株式会社)、子会社9社により構成されており、報告セグメントを「ブランドコンサルティング事業」「食関連事業」「宇宙関連事業」「投資事業」の4つに分類しております。

 なお、当連結会計年度より報告セグメントの区分を変更しております。詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」に記載のとおりであります。

 

a. ブランドコンサルティング事業

事業会社及び団体向けのブランディング支援、デジタルマーケティング、空間デザイン・施工サービスの提供、デジタルメディアのマネタイズ支援などを行っております。

b. 食関連事業

当社子会社の株式会社下鴨茶寮が、安政三年(1856年)創業の下鴨茶寮ブランドを基盤として、店舗運営やEC事業などの食に関連する各種サービスを提供しております。

c. 宇宙関連事業

当社子会社のLAND INSIGHT株式会社が、地方自治体向けに農業・林業・防災分野などにおける衛星データコンサルティング事業を行っております。

d. 投資事業

当社が保有する営業投資有価証券の管理・運用に加え、将来の成長が見込まれる企業への新規投資、および投資先企業の企業価値向上に向けた支援活動を行っております。

 

当社グループが展開するそれぞれのセグメントの概要は、以下のとおりです。

 

a.ブランドコンサルティング事業

ブランドコンサルティング事業は、事業会社及び団体向けのブランディング支援、デジタルマーケティング、空間デザイン・施工サービスの提供、デジタルメディアのマネタイズ支援などを行う事業領域です。

当事業領域のコンサルティング部門においては、地域観光拠点のリブランディングや施設整備をはじめ、インバウンド旅行者の消費拡大を見越した観光産業の生産性向上、観光地経営の高度化、各種イベントの空間デザイン・ブランディング企画など、地域創生コンテクストでのさまざまな取り組みが進められています。また、メディア関連部門においては、オウンドメディアのマネタイズ化やSNS運用支援、前述のコンサルティング部門のプロジェクトと協働したプロモーション企画やデジタルマーケティングを実施しております。

 

b.食関連事業

 食関連事業においては、安政三年(1856年)創業の下鴨茶寮というブランドを基盤として、京都・東京の店舗運営と料亭ブランドを基軸にしたデパ地下店舗運営、EC事業など、食に関連する各種サービスを提供しています。

食関連領域においては、自社製造体制を活用することで、料亭に加え、百貨店、ふるさと納税を含むEC事業を通して幅広く商品を展開しております。確かなブランド価値の構築とその拡張体験を提供していく事で差別化を図り、新たな地域への事業展開や和食というコンテンツを海外へ輸出していくといった事業機会に対しても展開を強化していく方針です。

 

c.宇宙関連事業

 宇宙関連事業においては、LAND INSIGHT株式会社が、地方自治体向けに行政の農業・林業・防災・固定資産調査等の分野における衛星データコンサルティング事業を展開しています。中心となる農業行政における現地調査支援サービス「圃場(ほじょう)DX」は、転作確認業務における人的負担の軽減や業務効率化を実現し、令和7年度には前年度比約6倍となる130市町村に導入されるなど、自治体行政におけるDX需要に応え、サービスシェアを拡大しております。

 

d.投資事業

 投資事業においては、市場動向を精査しつつ当社が保有する営業投資有価証券の適切な管理・運用を実施しております。中長期的な企業価値向上を目指し、機動的なポートフォリオの入れ替えを推進しております。

 

[事業系統図]

以上に述べた事項を事業系統図によって示すと次のとおりとなります。

 

 

 

業績状況

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。

 

①財政状態の状況

 (資産)

 当連結会計年度末における流動資産は2,494,614千円となり、前連結会計年度末に比べ253,356千円減少いたしました。これは主に営業投資有価証券が115,482千円増加した一方、売掛金及び契約資産が70,589千円、現金及び預金が289,985千円減少したこと等によるものであります。固定資産は874,923千円となり、前連結会計年度末に比べ 140,210千円減少いたしました。これは主に投資その他の資産が107,882千円減少したこと等によるものであります。

 この結果、総資産は、3,369,537千円となり、前連結会計年度末に比べて393,567千円減少いたしました。

 

(負債)

 当連結会計年度末における流動負債は907,440千円となり、前連結会計年度末に比べ6,190千円減少いたしました。これは主に未払法人税等が63,489千円、資産除去債務が37,000千円、契約負債が34,534千円増加した一方、買掛金が146,696千円減少したこと等によるものであります。固定負債は626,082千円となり、前連結会計年度末に比べ94,165千円減少いたしました。これは主にその他の固定負債が576千円増加した一方、長期借入金が54,165千円、繰延税金負債が19,858千円、資産除去債務が18,375千円減少したこと等によるものであります。

 この結果、負債合計は、1,533,522千円となり、前連結会計年度末に比べ100,356千円減少いたしました。

 

(純資産)

 当連結会計年度末における純資産合計は1,836,014千円となり、前連結会計年度末に比べ293,210千円減少いたしました。これは主に、資本剰余金の欠損補填等により利益剰余金が1,145,616千円増加した一方、資本剰余金が1,332,336千円、非支配株主持分が133,603千円減少したことなどによるものであります。

 

②経営成績の状況

 当連結会計年度における売上高は4,560,226千円(前年同期比6.9%減)、売上総利益は1,699,168千円(前年同期比10.1%減)、調整後EBITDA(△は損失)は△324,996千円(前年同期は調整後EBITDA△106,129千円)、営業損失は417,945千円(前年同期は営業損失366,589千円)、経常損失は428,932千円(前年同期は経常損失354,899千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は174,070千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,073,835千円)となりました。

 

 当連結会計年度におけるセグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 なお、調整後EBITDAは、減価償却費、のれん償却費や株式報酬費用の非現金支出項目、ならびに寄付金支出を控除した収益指標であり、当社グループの経常的な事業収益力を測る指標として今後モニタリングしていく方針です。

 

 当社グループの報告セグメントは、前連結会計年度において「メディア&コンテンツ事業」「企画&プロデュース事業」「食関連事業」と報告セグメントに含まれない「その他」の4区分としておりましたが、当連結会計年度より、事業活動の実態を明確化し適切に開示することを目的として、報告セグメントの区分と名称を変更しております。

 新たな報告セグメントは、従来の「メディア&コンテンツ事業」と「企画&プロデュース事業」を集約した「ブランドコンサルティング事業」、「食関連事業」、今後の量的及び質的重要性の増加を鑑み「その他」に含まれていた宇宙関連事業を新たに独立させた「宇宙関連事業」と、「投資事業」になります。

 以下の前年同期比較については、前年同期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較しております。

 

(ブランドコンサルティング事業)

 ブランドコンサルティング事業では、地域創生を軸とした地域観光拠点のリブランディングや施設整備をはじめ、地域発のテックベンチャーに対するブランディング支援やデジタルマーケティングの展開など、観光と地域産業の活性化に貢献するプロジェクトやデジタルメディアのマネタイズ案件などを行う事業領域です。当連結会計年度では、メディア領域における収益性の高い案件や競合優位性のある案件への移行に注力したものの、業界の低迷による収益の悪化および不採算案件の撤退の影響によりメディア部門は減収減益となりました。ブランドコンサルティング部門では、大阪・関西万博におけるシグネチャーパビリオン「EARTH MART」をはじめ大型案件の受注が堅調に推移し、新規のブランディング企画案件受注も順調だったものの、下期にかけて一部案件の時期見直しなどの影響があったため、売上高、収益共に、当初計画より減少いたしました。また、来期以降に収益化を予定する地域創生事業における先行投資を行ったほか、原材料費や人件費高騰の影響により、事業推進に必要な人的コスト等の費用が増加しましたが、利益率の高い案件獲得に注力した結果、前期比でセグメント損失が縮小いたしました。

 これらの結果、ブランドコンサルティング事業における当連結会計年度の売上高は2,209,315千円(前年同期比21.2%減)、セグメント調整後EBITDAは△115,092千円(前年同期はセグメント調整後EBITDA△161,315千円)、セグメント損失は184,257千円(前年同期はセグメント損失302,062千円)となりました。

 

(食関連事業)

 食関連事業では、安政三年(1856年)創業の下鴨茶寮というブランドを基盤として、京都・東京の店舗運営と料亭ブランドを基軸にしたデパ地下店舗運営、EC事業など、食に関連する各種サービスを提供しております。当連結会計年度においては、伝統的な料亭ブランドの強みを活かしつつ、デジタル領域での抜本的な組織強化と戦略投資が奏功し、極めて堅調に推移いたしました。なかでも、AIデータ分析に基づいた実効性の高い広告運用や、システム改善、新商品開発力の強化といったAIによる経営効率化を実現したことにより、EC事業が大幅に伸長いたしました。売上が順調に推移したことで、原材料費の高騰によるコスト増に加え、EC事業はシステムの改善、セキュリティの不備対応などの課題解決に伴う関連する人件費等が増加しましたが、前期と比較してセグメント利益が増加いたしました。

 これらの結果、食関連事業における当連結会計年度の売上高は、2,211,212千円(前年同期比5.8%増)となりました。セグメント調整後EBITDAは100,626千円(前年同期比51.5%増)、セグメント利益は87,440千円(前年同期はセグメント損失53,528千円)となりました。

 

(宇宙関連事業)

 宇宙関連事業では、当社子会社のLAND INSIGHT株式会社が、地方自治体向けに農業・林業・防災分野などにおける衛星データコンサルティング事業を展開しております。当連結会計年度においては、自治体向けサービス『圃場DX』が前期比約6倍となる130市町村に導入されるなど、自治体行政におけるDX需要を確実に捉えた結果、事業基盤が大幅に拡大いたしました。支援先のひとつである宮崎県では、県内6協議会(7市町村)での実証の結果、現地調査が必要な農地数を最大8割削減できるという実効性の高さが証明されました。これらの高いサービス優位性をもって、さらなる自治体シェア拡大をすすめてまいります。

 これらの結果、宇宙関連事業における当連結会計年度の売上高は、30,078千円(前年同期比529.5%増)となりました。セグメント調整後EBITDAは△3,326千円(前年同期はセグメント調整後EBITDA△10,997千円)、セグメント損失は3,326千円(前年同期はセグメント損失10,997千円)となりました。

 

(投資事業)

 投資事業では、市場動向を精査しつつ当社が保有する営業投資有価証券の適切な管理・運用を実施しております。当連結会計年度においては、中長期的な企業価値向上を目指し、機動的なポートフォリオの入れ替えを推進いたしました。なお、一部の投資銘柄について投資先の事業計画を精査した結果、減損損失を計上しております。

 これらの結果、投資事業における当連結会計年度の売上高は、109,620千円となりました。セグメント調整後EBITDAは21,166千円、セグメント利益は21,166千円となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は1,862,926千円となり、前連結会計年度末に比べ289,985千円減少いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果使用した資金は214,682千円(前年同期は102,315千円の使用)となりました。これは主に、税金等調整前当期純損失が255,073千円あったこと等によるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果獲得した資金は103,356千円(前年同期は80,484千円の獲得)となりました。これは主に、事業譲渡による収入が160,000千円あった一方で、有形固定資産の取得による支出が36,023千円あったこと等によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動の結果使用した資金は170,967千円(前年同期は16,235千円の使用)となりました。これは、短期借入による収入680,000千円あった一方で、短期借入金の返済による支出が683,000千円、長期借入金の返済による支出69,165千円、連結の範囲の変更を伴わない子会社株式の取得による支出が95,239千円あったこと等によるものであります。

 

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

⑤生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

なお、ブランドコンサルティング事業、宇宙関連事業、投資事業については生産活動を行っておりません。

 セグメント名

 当連結会計年度

(自 2025年4月1日

  至 2026年3月31日)

前年同期比(%)

食関連事業

950,724千円

14.1

(注)1.金額は製造原価であります。

 

b.受注実績

当社グループの事業は、受注確定から売上計上までの期間が短期間であるため、記載を省略しております。

 

c.販売実績

当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメント名

当連結会計年度

(自 2025年4月1日

  至 2026年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

ブランドコンサルティング事業

2,209,315

△21.2

食関連事業

2,211,212

5.8

宇宙関連事業

30,078

529.5

投資事業

109,620

-

合計

4,560,226

△6.9

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、経営者による会計方針の選択・適用とともに、資産及び負債または損益の状況に影響を与える見積りを用いております。これらの見積りについては、過去の実績や現状等を勘案し、合理的に判断しておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果はこれらと異なることがあります。

当社の連結財務諸表を作成するにあたって採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

 

②経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.経営成績等

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調で推移いたしました。国内企業においては、深刻化する人手不足への対応や競争力強化を目的とした、戦略的なIT投資が一段と加速いたしました。特に、生成AIをはじめとする先端技術の活用やレガシーシステムの刷新、クラウド移行による業務効率化需要が堅調に推移し、経済全体の活性化に寄与いたしました。一方で、不安定な地政学リスクや為替相場の変動、金融政策の動向が懸念され、依然として先行き不透明な状況が続きました。

 このような市場環境のなか、当社グループは2025年10月1日付で持株会社体制へ移行いたしました。当社グループの事業におきましては、メディア事業から地域創生へと事業主軸をシフトし、ブランドコンサルティング、食関連、宇宙関連など複数領域での事業展開を推進しております。

 ブランドコンサルティング事業領域においては、インバウンド旅行者の消費拡大を見越した観光産業の生産性向上、観光地経営の高度化、各種イベントの空間デザイン・ブランディング企画など、さまざまな取り組みが進められています。当社グループでは、地域観光拠点のリブランディングや施設整備をはじめ、地域発のブランディング支援やデジタルマーケティングの展開など、観光と地域産業の活性化に貢献するプロジェクトを手がけています。

 食関連事業領域においては、インバウンド需要の好調が続いており、2025年(暦年)における下鴨茶寮の出店場所である京都府及び東京都の旅行消費額は、それぞれ6,802億円及び32,867億円(国土交通省観光庁「インバウンド消費動向調査 2025年暦年の調査結果(都道府県別)」)といずれも国内上位の需要が集中するエリアになっております。下鴨茶寮という伝統的な料亭ブランドの強みを活かしつつ、AIを用いたデータ分析を積極的に活用するなど、デジタル領域での抜本的な組織強化と戦略投資を進めています。

 宇宙関連事業領域においては、政府が進める農業行政DX推進を受け、衛星データを利活用した農業行政現地調査支援サービス「圃場DX」の導入自治体数が急拡大しております。また、本事業開始当初から密接な関係を築いてきた福島県南相馬市との共創による「圃場DX」サービスの開発と先導的な取り組みが評価され、2026年2月、宇宙開発利用の推進に多大な貢献とした事例として『第7回宇宙開発利用大賞「農林水産大臣賞」』を受賞いたしました。これらの自治体との連携、実証実験の成果をもとに、業務効率化および省人化など地方自治体の農業行政におけるDXを推進し、地域課題の解決支援に積極的に取り組んでおります。

 

 このような事業環境下におきまして、当社グループは当連結会計年度を業績改善の期として、事業集約と効率化を進めてまいりました。食関連事業においては、AIを活用したデータ分析に基づき、デジタルマーケティング体制を再構築した結果、新商品開発や広告運用の強化、インバウンドを意識した海外富裕層向けマーケティングの強化が奏功し、EC事業が大幅に伸長いたしました。また、宇宙関連領域においても、農業行政現地調査支援サービス「圃場DX」の導入実績が前期比約6倍の130市町村に拡大しております。しかしながら、メディア領域におきましては、収益性の高い案件への移行に注力したものの、事業全体の収益改善には至らず、当社グループ全体として当初計画を大幅に下回る結果となりました。今後はコスト構造を適正化し、成長領域へのリソース投下を加速させることで、早期の業績回復を図ってまいります。

 

 以上の結果、当連結会計年度における売上高は4,560,226千円(前年同期比6.9%減)、売上総利益は1,699,168千円(前年同期比10.1%減)、調整後EBITDAは△324,996千円(前年同期は調整後EBITDA△106,129千円)、営業損失は417,945千円(前年同期は営業損失366,589千円)、経常損失は428,932千円(前年同期は経常損失354,899千円)、親会社株主に帰属する当期純損失は174,070千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失1,073,835千円)となりました。なお、当社グループの財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に関する分析等は、「第2 事業の状況 4経営者による財政状況、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要」に記載しております。

 

b.資本の財源及び資金の流動性

 当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。当社グループの運転資金・設備資金等については、自己資金または金融機関からの借入等を基本としており、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は1,862,926千円となり、将来に対して十分な財源及び流動性を確保しております。

 

c.経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループは、「第2 事業の状況 3 事業等のリスク」に記載のとおり、景気動向、市場環境、人材採用・育成、法規制等様々なリスクが経営成績に重要な影響を与える可能性があると認識しております。

 そのため、当社グループでは、内部管理体制を強化しつつ、優秀な人材を確保・育成することによって、景気動向、市場環境に留意して市場ニーズにあったサービスを展開し、経営成績に重要な影響を与えるリスクを低減する対策を引き続き行ってまいります。

 

d.経営者の問題認識と今後の方針について

 当社グループは、グループにおける事業会社各々が迅速かつ柔軟な事業展開に取り組み、これまで培ってきたメディアマーケティング領域を活かしつつ、更なる事業拡大と企業価値向上を実現させることが重要課題と捉えております。

 今後につきましては、引き続き、地域創生を軸とした食関連領域及び宇宙関連領域を注力領域とし、堅実かつ積極的な投資とともに事業拡大施策を進めてまいります。

 食関連事業では、今期構築したデジタルマーケティングの基盤と組織力を最大限に活用し、さらなる事業拡大を目指します。多様な事業領域を展開するINCLUSIVE Holdingsグループで連携することにより、デジタル(EC)とリアル(店舗)の相乗効果を戦略として新たな施策に取り組んでまいります。

 宇宙関連領域では、サービス事業拡大フェーズとして衛星データの利活用分野に注力してまいります。自治体行政向けDXサービスの市場では、衛星データの活用や産業振興への関心が高まっており、導入に向けた具体的な検討依頼や問い合わせ数が増加傾向にあります。これは、当社のDXサービスにおける実績が市場に浸透し、その提供価値が広く認知されつつあることによるものと考えております。当社では、今後も自治体等の需要を確実に取り込み、事業基盤の拡大を図るとともに、この成長領域においてリーディングポジションを確立すべく、技術開発・パートナーシップ・政策連携の各面から積極的な取り組みを進めてまいります。

 一方で業績改善にむけて、AI等による分析データ活用や人材採用等で営業体制を強化し、一部報酬の見直しなどコスト体制を見直しております。既存注力領域の拡大にグループリソースを活用し推進することで収益性の改善を図り、中期的には、各事業領域の売上拡大によりコスト増加を吸収し、事業収益性の適正化を図っていく方針です。

 「ヒトを変え、事業を変え、そして社会を変える。」を当社グループのビジョンとして掲げ、各事業会社がそれぞれのミッション達成に向けて迅速かつ柔軟な事業展開に取り組んでまいります。

 なお、経営者の問題認識と今後の方針についての具体的な内容は、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

 

セグメント情報

(セグメント情報等)

【セグメント情報】

1.報告セグメントの概要

当社グループの報告セグメントは、当社グループの構成単位のうち分離された財務情報が入手可能であり、取締役会が経営資源の配分の決定および業績を評価するための定期的な検討を行う対象となっているものであります。

当社グループは、ブランドコンサルティング事業、食関連事業、宇宙関連事業、投資事業を展開しております。

ブランドコンサルティング事業では、従来の「メディア&コンテンツ事業」と「企画&プロデュース事業」を集約し、地域創生を軸とした地域観光拠点のリブランディングや施設整備をはじめ、地域発のテックベンチャーに対するブランディング支援やデジタルマーケティングの展開など、観光と地域産業の活性化に貢献するプロジェクトやデジタルメディアのマネタイズ案件などを行う事業領域です。

食関連事業では、安政三年(1856年)創業の下鴨茶寮というブランドを基盤として、食に関連する各種サービスの提供を行っております。

宇宙関連事業では、当社子会社のLAND INSIGHT株式会社が、地方自治体向けに農業・林業・防災分野などにおける衛星データコンサルティング事業を展開しております。

投資事業では、市場動向を精査しつつ当社が保有する営業投資有価証券の適切な管理・運用を実施しております。

 

2.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額の算定方法

報告されている事業セグメントの会計処理の方法は、「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」における記載と同一であります。また、報告セグメントの利益は、営業利益ベースの数値であります。セグメント間の内部収益及び振替高は市場実勢価格に基づいております。

 

3.報告セグメントの変更等に関する事項

 今後の事業展開等を踏まえ当社グループの成長戦略の実行及び進捗を適正に管理・評価する観点から、「メディア&コンテンツ事業」「企画&プロデュース事業」の2つの区分を「ブランドコンサルティング事業」に集約し、従来「その他」としていた「宇宙関連事業」を報告セグメントとして記載することといたしました。また、当期から開始した「投資事業」について、重要性が乏しいため「その他」に含めておりましたが、第4四半期連結会計期間より量的な重要性が増したため、「投資事業」を報告セグメントとして記載する方法に変更しております。

 これにより、当連結会計年度より、当社グループのセグメント区分は「ブランドコンサルティング事業」、「食関連事業」、「宇宙関連事業」、「投資事業」となります。

 なお、前連結会計年度のセグメント情報は、変更後のセグメント区分で記載しております。

 

4.報告セグメントごとの売上高、利益又は損失、資産、負債その他の項目の金額に関する情報並びに収益の分解情報

 

 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額

連結(注)1

ブランド

コンサル

ティング

食関連

宇宙関連

投資

売上高

 

 

 

 

 

 

 

顧客との契約

から生じる収益

2,802,828

2,089,638

4,778

-

4,897,245

-

4,897,245

その他の収益

-

-

-

-

-

-

-

外部顧客への

売上高

2,802,828

2,089,638

4,778

-

4,897,245

-

4,897,245

セグメント間の内部売上高又は

振替高

130,288

23,679

-

-

153,967

△153,967

-

2,933,117

2,113,317

4,778

-

5,051,213

△153,967

4,897,245

セグメント損失(△)

△302,062

△53,528

△10,997

-

△366,589

-

△366,589

セグメント資産

2,982,948

1,370,300

89,906

-

4,443,155

△680,050

3,763,104

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

58,124

79,188

-

-

137,312

-

137,312

のれん償却額

56,701

40,284

-

-

96,986

-

96,986

持分法適用会社への投資額

10,249

-

-

-

10,249

-

10,249

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

16,087

18,919

-

-

35,007

-

35,007

(注)1.セグメント損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。

2.セグメント資産の調整額は、セグメント間取引の消去であります。

3.報告セグメント「ブランドコンサルティング」の一部ののれんについて、「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」(日本公認会計士協会 会計制度委員会報告第7号)第32項の規定に基づき、のれん償却額239,371千円を特別損失に計上しておりますが、当該金額は上記に含まれておりません。

 

 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 

 

 

 

 

 

(単位:千円)

 

報告セグメント

調整額(注)1

連結

(注)2

ブランド

コンサル

ティング

食関連

宇宙関連

投資

売上高

 

 

 

 

 

 

 

顧客との契約

から生じる収益

2,209,315

2,211,212

30,078

-

4,450,606

-

4,450,606

その他の収益

-

-

-

109,620

109,620

-

109,620

外部顧客への

売上高

2,209,315

2,211,212

30,078

109,620

4,560,226

-

4,560,226

セグメント間の内部売上高又は

振替高

300,640

4,019

-

-

304,659

△304,659

-

2,509,955

2,215,231

30,078

109,620

4,864,885

△304,659

4,560,226

セグメント利益又はセグメント損失(△)

△184,257

87,440

△3,326

21,166

△78,977

△338,968

△417,945

セグメント資産

1,839,916

1,167,289

59,429

224,409

3,291,044

78,492

3,369,537

その他の項目

 

 

 

 

 

 

 

減価償却費

43,729

12,284

-

-

56,013

761

56,775

のれん償却額

10,540

-

-

-

10,540

-

10,540

持分法適用会社への投資額

-

-

-

-

-

-

-

有形固定資産及び無形固定資産の増加額

4,292

31,409

-

-

35,701

1,031

36,732

(注)1.セグメント利益又はセグメント損失(△)の調整額△338,968千円には、各報告セグメントに配分していない全社収益及び全社費用が含まれております。なお、全社収益は、主に各事業セグメントからの経営指導料等であり、全社費用は報告セグメントに帰属しない一般管理費等であります。

2.セグメント利益又はセグメント損失(△)は、連結損益計算書の営業損失と調整を行っております。

3.セグメント資産の調整額は、セグメント間取引の消去及び全社資産であります。

 

 

【関連情報】

前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

1.製品及びサービスごとの情報

セグメント情報に同様の情報を開示しているため、記載を省略しております。

 

2.地域ごとの情報

(1)売上高

 本邦の外部顧客への売上高が連結損益計算書の売上高の90%を超えるため、記載を省略しております。

(2)有形固定資産

 本邦に所在している有形固定資産の金額が連結貸借対照表の有形固定資産の金額の90%を超えるため、記載を省略しております。

 

3.主要な顧客ごとの情報

連結損益計算書の売上高の10%以上を占めるものがないため、記載を省略しております。

 

【報告セグメントごとの固定資産の減損損失に関する情報】

 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:千円)

 

ブランドコンサルティング

食関連

宇宙関連

投資

調整

合計

減損損失

-

873,215

-

-

873,215

-

873,215

(注)食関連において、のれんについて減損損失278,504千円、契約関連資産について減損損失46,159千円、商標権について減損損失325,532千円、事業用資産について減損損失223,019千円を計上しております。

 

 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

(単位:千円)

 

ブランドコンサルティング

食関連

宇宙関連

投資

調整

合計

減損損失

-

3,769

-

-

3,769

3,023

6,792

(注)食関連において、建物附属設備について減損損失3,769千円、報告セグメントに含まれない全社資産において、工具器具備品について減損損失2,383千円、商標権について減損損失474千円、車両運搬具について減損損失164千円を計上しております。

 

【報告セグメントごとののれんの償却額及び未償却残高に関する情報】

 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

(単位:千円)

 

ブランドコンサルティング

食関連

宇宙関連

投資

調整

合計

当期末残高

17,567

-

-

-

17,567

-

17,567

 報告セグメントごとののれんの償却額に関する情報はセグメント情報に記載しているため、記載を省略しております。

 

 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

 報告セグメントごとののれんの償却額に関する情報はセグメント情報に記載しているため、記載を省略しております。

 なお、前連結会計年度においてブランドコンサルティングにあった未償却残高については、2025年10月1日に事業売却したことにより、当連結会計年度において未償却残高はございません。

 

【報告セグメントごとの負ののれん発生益に関する情報】

 前連結会計年度(自 2024年4月1日 至 2025年3月31日)

  該当事項はありません。

 当連結会計年度(自 2025年4月1日 至 2026年3月31日)

  該当事項はありません。