2026年3月期有価証券報告書より
  • 社員数
    17,871名(単体) 76,889名(連結)
  • 平均年齢
    41.0歳(単体)
  • 平均勤続年数
    18.0年(単体)
  • 平均年収
    8,276,061円(単体)
  • 平均年収の
    対前年増減率
    5.4%(単体)

従業員の状況

人材戦略に関する基本方針等

(1) 【人材戦略に関する基本方針等】

   1.経営戦略と連動した人的資本・人財戦略

 

Ⅰ.スズキの人的資本への想い

  当社は、2021年6月25日の第155回定時株主総会を機に、鈴木修元会長の体制から、鈴木俊宏社長を中心とした集団指導体制へと移行しました。これに伴い、当社のマネジメントの在り方を「変えずに更に強化」するとともに 「時代の進化に合わせアップデート」してきました。

  「変えずに更に強化」したものは、「社是」と「3つの行動理念(3現・2原※ 、小・少・軽・短・美、中小企業型経営)」からなるスズキのオペレーティングシステム(OS)です。「時代の進化に合わせアップデート」したものは、体制移行と同じタイミングで大幅な改訂がなされたコーポレートガバナンス・コード83原則を基準とした、スズキの経営品質・競争力の強化です。

  新たな経営体制のもと、スズキのOSと経営の原則に従ってこれからも進化し続けることのできる組織をつくり、経営品質・競争力を強化するために様々な活動を実施しました。2021年11月には、トップ自ら現場の問題を把握し解決するスズキ流経営を更に進化・深化させるため、社長職場対話を始動しました。この活動により、自社の特長や課題を改めて整理し、再認識することができました。翌12月には「小・少・軽・短・美」をモノづくり/コトづくりの両面で知的財産の中核に位置づけることで、知的財産ガバナンスの強化を図りました。2022年1月には3現主義の追求と会社全体最適の実現を目的として、「管掌」体制を導入しました。また、同年3月には取締役会の議題設定や運営の見直しを行い、多様な視点からリスクと機会を検証することや、社外の見識を経営により一層反映することができるようになりました。その後も継続して経営品質・競争力の強化に取り組み、2024年4月にそれらの活動の仕上げとして、人的資本を増強するために新人事制度を制定しました。

  近年は事業環境が目まぐるしく変化し、現場で求められる判断や業務の難易度が一段と高まっており、従来と同じ方法では成長を続けることが難しくなってきています。当社は、これからもお客様、社会にとって身近で頼りになる存在であり続けるために、今までの事業の延長線、同じやり方のアップデートだけでなく、新しい取組みを行い、非連続へ挑戦し、成長していきます。

  中期経営計画「By Your Side」で経営目標の基本方針に掲げた通り、人的資本投資による人財の強化を通じて持続的な成長を続け、チームスズキ一丸となって企業価値の向上に取り組みます。2030年に向けての原動力は人であると考えており、2024年4月に制定した新しい人事制度は、従業員一人ひとりに本気で投資するという意思を表したものです。そこには、従業員一人ひとりが輝ける会社を、従業員とともに創っていきたいという想いが込められています。

※ より本質的な問題解決を目指すために、2025年9月にそれまでの3現主義「現場・現物・現実」に「原理・原則」を加えて、「現場・現物・現実・原理・原則」へ変更しました。「原理」は自然の摂理であり、私たちは必ずしもその核心まで到達していません。しかし、技術の進歩により、「現場・現物・現実」をとらえる解像度が高まれば、これまで以上に深く探究することで「原理」に一歩ずつ近づくことができると考えます。こうして見えてきた「原理」を、その時代や周囲の状況も踏まえて整理し、「原則」としてアップデートする、その取組みを続け、問題解決のレベルをあげるため、「現場・現物・現実・原理・原則」を実践しています。

 

Ⅱ.スズキの経営戦略の実行を支える人的資本

  当社は、中期経営計画「By Your Side」で中長期的に目指す姿として「生活に密着したインフラモビリティ」を掲げ、経営目標とその達成に向けた具体的な戦略・取組みを示しています。

  このような経営戦略は、定めるだけでは実行できず、それを理解し、行動する人と組織によって現場で機能し、継続的に実行可能となります。また、経営戦略の内容や意図を組織全体に周知することは、自らの役割を認識し、自発的な学びを促進することにつながるため、経営戦略を現場で機能させるための重要な取組みだと考えています。

  加えて、当社では、役員・本部長が自己研鑽を重ね経営チームの人的競争力の継続的な向上を示し、それを従業員の自律的な学びと成長へつなげていくことを重視しています。経営層が継続的に知見を深めることは、経営判断や議論の質を高めるだけでなく、組織全体に学ぶ姿勢を根づかせることにもつながります。こうした学びの連鎖を通じて、個の成長を会社全体の成長と稼ぐ力の向上へ結びつけていきます。

 

Ⅲ.人的資本の位置づけ

―経営戦略を実行し続けるための前提条件―

 

経営戦略を支える人的資本の基本構造

 


 

  当社は、人的資本を、短期的に業績を直接押し上げる施策ではなく、企業価値を向上させるため、成長投資や資本効率の向上を含む経営戦略が現場で機能し、継続的に回り続けるための前提条件・基盤として捉えています。

  当社が人的資本を経営戦略の前提条件として位置づける背景には、判断や行動の基準が揃わなければ意思決定の速度・質・効率が低下し、限られた経営資源で最大の成果を発揮しにくくなるという認識があります。さらに、従業員が挑戦し、学び、成長していく循環を回す仕組みがなければ、個や組織の能力向上を継続することはできず、将来の収益力向上にもつながりません。また、人と組織が出しうる力を十分に発揮できる状態が損なわれれば、組織のパフォーマンスが安定せず、品質や信頼、ひいては事業継続性に影響が及び生産性も低下します。これらはいずれか一つが欠けても、経営戦略の実行を妨げる要因となり得ます。

  当社は、これらの認識のもと、人的資本を「戦略の成果を生み出すための基盤」として捉え、組織全体で継続的に整備・強化しています。

 

Ⅳ.経営戦略を支える人的資本の重点領域(3つの要素)

① 判断軸(OS)を揃える(理解する・実践する)

  社是・行動理念及び創業者の精神は、当社の意思決定や行動の拠り所であり、スズキのOSとして、経営戦略を現場で実行するための基本的な判断軸です。

 当社では、これらを単なる精神論として共有するのではなく、当社が持てる経営資源の中で最大の成果を発揮するための判断・行動の型と位置づけ、日々の意思決定や行動の中で実践・定着させることを重視しています。

 具体的には、スズキの歴史や創業の背景を踏まえた対話や事例の共有を通じて理解を深めるとともに、経営トップ自らが全本部と現場で対話を重ねることで、考え方や課題を共有し、組織全体で判断や行動の質を高める取組みを行っています。また、経営会議等においてもスズキを強くするという自律的な意識のもとで、全社視点と現場の実態を踏まえた実効性のある議論ができるように取り組んでいます。このように判断軸が組織として揃うことで、部門間の調整や手戻りを抑え、意思決定の速度・質及び効率を高めるとともに、限られた経営資源の中で高い成果を生み出す実行力の向上につながると考えています。これにより、限られた経営資源をより優先度の高い領域へ集中させることが可能となり、資源配分の質の向上を通じて企業価値の向上に寄与します。

 

② 成長の仕組みを回す(伸ばす・活かす)

 近年、事業環境の変化に伴い業務の難易度や求められる判断の水準が格段に高まり、従来と同じやり方では人と組織が本来持つ力を発揮しにくい状況が生じやすくなっています。経営戦略を持続的に実行するためには、個の成長を継続的に引き出し、その成果を組織の力へと結びつける仕組みが不可欠です。当社では、個の成長を継続的に引き出す仕組みの運用を通じて、評価・対話・育成の質の向上に取り組んでいます。具体的には、能力と挑戦による行動の両面を評価軸とし、短期的な成果と中長期的な能力発揮を切り分けて捉えることで、継続的な挑戦と成長を促す運用を行っています。

 目標設定や対話を通じて、本人の強みや価値観を踏まえながら、上司と期待や役割をすり合わせ、継続的なフィードバックを重ねることで、従業員が自律的に挑戦し、学び、成長していく循環を生み出すことを重視しています。個の成長の積み重ねが、チームや組織全体の成長につながり、結果として成果を生み出す力の向上に結びつくものと捉えています。

 当社は、こうした成長の仕組みを継続的に回すことにより、変化への対応力や成果創出力を高め、機会損失リスクを低減しながら、将来の収益力向上につなげていくことが重要であると考えています。これにより、持続的な価値創出を支える基盤を強化し、中長期的な企業価値の向上に寄与するものと認識しています。

 

③ 出しうる力を最大限発揮できる状態を保つ(信頼する、協力する)

 こうした成長の循環を前提として、経営戦略を実行し続けるためには、人と組織が本来持つ能力を安心して発揮し、意欲を高め続けられる状態であることが重要です。ここでいう「出しうる力を最大限発揮できる状態」とは、従業員が不安や阻害要因に力を奪われることなく、目の前の優先度の高い仕事に集中できる状態を指します。この状態を保つことで、商品・サービスの品質向上とお客様との信頼構築につながり、経営基盤の強化につながるものと認識しています。

 当社では、このように人と組織が出しうる力を最大限発揮できる状態を、「スズキのウェルビーイング」という考え方で整理しています。これは、従業員一人ひとりが安心して長く働き、能力を十分に発揮できる状態を意味するものです。

 当社では、ウェルビーイングの中でも安全を極めて重要な要素と位置づけています。規律(ルール・手順・安全確認の徹底)と道徳観(安全意識・行動の徹底)の両面から安全文化の再徹底を進めるとともに、不安全な行動や状態に対して互いに声を掛け合い、是正する行動を日常のものとすることで、労働災害の未然防止に取り組んでいます。

 また、多様な人財がそれぞれの背景や価値観を尊重されながら力を発揮できる職場環境や業務環境を整え、将来への過度な不安を抱え込まずに仕事に向き合える状態を維持することが重要であると考えています。こうした状態は、人と組織の間の信頼関係や、立場や役割の違いを越えて協力し合える関係性があってこそ、はじめて組織の力として機能します。

 

Ⅴ.進捗管理と運用に対する考え方

 当社は、人的資本に関する取組みについて、経営戦略の成果へのつながりに加え、各重点領域が現場でどのように機能しているかを、先行指標を用いて継続的に把握・点検しています。

 具体的には、判断や行動の変化、対話や育成の実践状況、人と組織が力を発揮できる状態について、社内サーベイ等を通じて把握し、必要に応じて施策の見直しを行うことで、人的資本を経営戦略の前提条件・基盤として継続的に整備・強化しています。

 

Ⅵ.人財戦略に関わる具体的な取組み

 以下に記載した各取組みは、経営層から現場に至るまで連鎖的に機能させることで組織全体の行動・能力・状態を底上げしていくことを目的としています。組織全体に広く適用される基盤的な取組みによって全体の土台を強化するとともに、特定の役割や責任を担う層に対する取組みで得られた知見や行動が組織内で展開・共有されることにより、全体へと広げていくことが狙いです。

a.「判断軸(OS)を揃える」に関わる取組み

(ⅰ). 判断軸の浸透・共有

社是と行動理念の浸透と日々の実践

 お客様に満足し続けていただき、スズキへの信頼が得られるよう、全従業員一人ひとりが創業の精神、モノづくりの精神を再確認し、スズキのOSである社是と行動理念を業務で常に実践できるよう、新入社員から役職者に至る全従業員への研修とあわせ、各職場での実務を通して確実な浸透を図っています。

 また、グローバルにスズキのOSを基本にした経営判断ができるよう、海外子会社の幹部層に対しても社是・行動理念を深める研修を実施しています。

 

社長職場対話

 上司や部下、同僚、部門間での対話を円滑にし、問題を報告・連絡・相談しやすい土壌をつくるため、2021年より、社長による職場対話を全31本部対象に、職場毎に実施しています。職場対話では、社長自らが従業員に直接思いを伝え、また、従業員は日々の困りごとや意見を述べ、対話を行っています。特に若手から中堅の従業員にとっては、自分の思いを自分の言葉で社長へ直接届けることができる機会となっています。また、職場対話の内容を社内ホームページで公開して全従業員に共有することで、職場対話がより活発になるとともに、従業員のモチベーションアップ、全従業員のベクトル合わせにつなげています。

 

(ⅱ). 判断・行動の質の向上

役員・本部長研修

 本研修の最大の意義は、不確実な時代において、役員・本部長が経営リテラシーを高め、自ら仮説を構築・議論し、変革を主導する基盤を築くことにあります。「前例踏襲」から脱却し、変化の本質を見抜く視座を獲得することは、自動車産業の変革期をリードし、非連続へ挑戦して成長するための不可欠な条件です。

 研修は、自社の歴史習得や法務等の基礎に加え、AI、地政学、コーポレートファイナンスなど最新の重要課題を網羅し、対話型の改善サイクルを通じて進化を続けています。また、研修の一環として2024年4月より「推薦図書」の運用を開始しました。選定図書とその意図、及び各人の読書状況を社内ホームページで全社公開し、経営層自らが学び続ける姿勢を可視化することで、全社に「自律的な成長文化」を浸透させ、「チームスズキ」としての共創体質を強化します。

 また、キャリア採用者導入研修も開始しました。社是・行動理念を体現する役員が講師として登壇し、スズキのOSを自らの言葉で言語化し、スズキらしさの実践行動を直接伝えることで、キャリア採用者がチームスズキの一員として早期に活躍するための土台作りを支援します。

 当社では、本研修を持続可能な企業価値の向上と非連続への挑戦を牽引する中核プログラムとして深化させていきます。

 

多様な価値観の醸成と、職場の実情を踏まえた研修の実施

 研修は、様々な部門に所属する受講者同士が集まり、多角的な視点で考え議論することで、新たな発想や価値観の醸成を図っています。

 こうした多様な視点の獲得に加え、各従業員が適切な判断と行動をとることができるよう、社是及び行動理念の理解を土台とした階層別研修を実施しています。

 階層別研修では、各階層に求められる役割や視点の再認識に加え、職場課題を踏まえた対話や演習を通じて、日々の業務における実践につなげることを重視しています。

 また、従来は一部の役職や年次に限定される側面があった階層別研修についても、受講タイミングの自由度の拡大や内容の見直しと、各職場の課題や意見を汲み上げた継続的な改善を通じて、従業員がそれぞれの役割に応じた学びを得られる仕組みの充実を図っています。

 

b.「成長の仕組みを回す」に関わる取組み

(ⅰ). 人財の育成

日常業務を通じた育成(全従業員)

 当社では、事業環境の変化に伴い業務の難易度や求められる判断の水準が高まる中、個の成長を継続的に引き出すことが重要であると考えています。このため、日常業務を通じた育成を重視し、従業員一人ひとりが自律的に学び、成長していく仕組みの運用に取り組んでいます。

 具体的には、OJTに加え社内研修や外部セミナー等のOFF-JTを通じて専門知識・スキルの体系的な習得を推進するとともに、技術・生産部門ではスキルマップを活用して職務に必要な能力の可視化と計画的な育成を行っています。さらに、全従業員を対象としたオンデマンド学習環境の整備などにより、自立的な学習を支援しています。また、デジタル分野においては、 IT本部が中心となり 経営層及び管理職に対するDXマネジメント教育の実施に加え、全従業員に対し、市民開発者の育成・支援やデータ分析・活用教育、生成AIの活用基盤の整備などの取組みを進めています。現在、生成AIは約14,500名が活用し、市民開発者による1,000を超えるアプリ開発が行われるなど、全社的なデジタル活用力の強化が着実に進展しています。

 こうした取組みにより、業務の高度化に対応できる基礎力の底上げと主体的な成長の循環を生み出し、組織全体の実行力及び成果創出力の向上につなげています。

 

越境経験による成長機会(選抜)

 当社では、急速に変化する事業環境の中で、従業員に対して、これまでの経験や価値観の枠を超えた越境環境での成長機会を提供しています。

 具体的には、SkyDriveなどのスタートアップ企業への出向を通じて、スピード感のある事業環境の中で実践的な課題解決に取り組む機会を設けています。また、インドにおいては現地大学内に活動拠点を設置し、インド社会に根付く課題解決を目指した取組みを行っています。加えて、農村やスタートアップ企業への訪問を通じてインドの現場に深く向き合い、モビリティ事業の枠を超えてインドとともに成長していくことを目指しています。さらに、シリコンバレー研修では、「お客様のために」という当社の社是を体現している現地スタートアップ企業の実践から学ぶことで、顧客起点の価値創出に対する考え方を深めています。

 こうした取組みにより、従業員の視野や思考の枠を広げるとともに、主体的に挑戦する姿勢を醸成し、組織全体の変革力の向上につなげています。

 

地域波及を目指した人財育成

 2025年4月、浜松市内に設立された「やらかしまいか株式会社」に、スズキを含む地元企業各社が出資を行い、「人の成長」を主軸とした人財育成プロジェクトを推進しています。

 本プロジェクトは、企業に所属する個人が肩書を外し、利他の心をもって地域での「他流試合」に臨むことで、異なる環境で自身の新たな才能や強みを発掘し、それを二本目・三本目の刀として磨き上げることで、本業で培った一本目の刀がさらに研ぎ澄まされるという相乗効果による大きな成長を狙うものです。

 これを通じて、地域全体で才能を共有し合いながら成長するエコシステムを構築し、多くの人財が惹きつけられる「成長し続ける街・浜松」の実現を目指します。

 

(ⅱ). 人事制度改革

職務系統・職能資格

 2024年4月から人事制度を全面的に刷新しました。各職系・各階層における職能資格を見直し、職務遂行に必要な役割・能力・行動要件を明確化した「職能資格制度」を導入しました。各部門の職務で必要とされる知識・スキル・ノウハウ・経験を明確にし、同時に各職系に求められる職務内容を整理することで、上司と部下の相互の対話を通じて、上司と部下の双方が共通理解をもって職務に取り組むことで、効果的な職務能力向上に取り組みます。

 

評価

 これまで一括実施していた業績評価と能力評価を個別に評価し、短期の業績は賞与に、職務能力は昇給・昇格に反映するようにしました。これにより、各職系・各階層に求められる能力を正しく評価できるように変更し、さらなる『挑戦と行動』を促す環境の醸成を図ります。また、半期に1回の目標を掲げ、目標達成度により業績考課を決める従来の「目標チャレンジ制度」に加えて、「職能育成制度」を導入しました。各資格で定義した評価項目(能力基準)に基づき、1年間における能力発揮・向上について評価し、上司と部下の相互コミュニケーションで個の成長を促す人財育成サイクルを回しています。

 

賃金

 各職能資格に応じて『挑戦と行動』を促し、個の能力発揮・向上を適切に賃金へ反映するように、賃金体系と賃金等級を見直しました。各職能に必要となる研修を実施し、勤務年数に応じて昇給するのではなく、求められている役割や能力に応じた昇給とすることで、さらなる個の成長を促します。

 

再雇用制度

 60歳を迎えた従業員の内、希望者には、年齢に関わらず「挑戦と行動」に取り組めるように、正社員と同様の業務で活躍し、60歳時点の給与を維持する制度に見直しました。また、全社における人財マッチングと再教育による個の職務能力に最適な配置を実現し、生き生きと働くことができる環境を整備しました。

 

(ⅲ). 適所適材の人財配置

タレントマネジメント

 当社では、経営戦略の実行に必要な人財を適所適材で配置し、組織全体の力を最大化することを目的として、タレントマネジメントに取り組んでいます。従業員一人ひとりの価値観、経験、専門性、能力、キャリア志向などの情報の見える化を図るとともに、各部門における配置や異動の検討に加え、将来を見据えた人財育成にも活用しています。

 具体的には、幹部級・管督級の人財プールを設け、組織のマネジメントを担うポスト長への配置をフレキシブルに行うなど、全社最適の観点で人財配置を進めています。さらに、後任候補者リストを踏まえ、経営会議において社長をはじめとする経営幹部が議論をし、次世代リーダー(役員、本部長、部長)のサクセッションプラン策定に取り組んでいます。

 こうした取組みにより、個々の能力を最大限に引き出すとともに、将来の経営を担う人財の育成と、適所適材に人財配置を行うことで、環境変化に柔軟に対応できる組織の実行力強化につなげています。

 

部門人事

 現場の困りごとに対し、より近い立場で正確かつ迅速に対応するため、2023年に四輪技術部門と生産部門、2025年には日本営業部門に人財開発本部から独立した部門人事を設立し、職場環境の改善や人財育成を推進しています。

 部門人事は、各部門に所属する従業員の声を拾い上げ、個々の困りごとや相談ごとに寄り添いながら解決を支援するとともに、部門で対応が難しい課題については人財開発本部と連携し、定着率向上につなげています。

 

(ⅳ). 流動性

キャリア採用

 人財の流動性や人手不足が加速している社会情勢において、スズキで働くことが魅力的であり、かつ個人の成長に繋がると感じてもらえるような会社づくりや職場環境整備に努めています。

 こうした環境のもと、経営戦略の実行に必要な人財の確保と人財の流動性向上を図るため、多様なチャネルを活用したキャリア採用に取り組んでいます。新しい分野の知見や経験を有する人財を積極的に採用するとともに、アルムナイ採用やリファラル採用など、これまでの関係性を活かした採用にも取り組むことで、外部の新たな視点と当社への理解を併せ持つ人財の確保につなげています。

 こうした取組みにより、多様な経験や価値観を持つ人財を取り込み、組織の活性化と競争力の強化につなげています。

 

次世代技術開発に向けたデジタル人財の採用

 CASEを始めとする次世代技術開発に必要なデジタル人財の確保が喫緊の課題となっています。日本国内のデジタル人財が不足する中、当該分野の人財を多数輩出するインドに着目し、2018年よりインド工科大学ハイデラバード校からの直接採用に取り組んでいます(2026年3月時点 累計39名)。また、スズキが得意とするインド市場において、当社子会社のMaruti Suzuki India Ltd.との人財交流で日印一体となって競争力の向上に取り組んでいます。

 

c.「出しうる力を最大限発揮できる状態を保つ」に関わる取組み

(ⅰ). 健康・安全

健康経営

 当社では、従業員一人ひとりの健康を重要な経営資源と捉え、健康経営に取り組んでいます。「お客様の笑顔は社員の笑顔から生まれる」をキャッチフレーズとした「健康宣言」を掲げるとともに、社内への浸透に向けた取組みを進めています。従業員の健康意識の向上を目的として、健康管理をテーマとした経営層と従業員の座談会を実施し社内発信するなどヘルスリテラシー向上に関する教育や情報発信を行うとともに、メンタルヘルス対策として、セルフケア・ラインケア教育の実施、従業員及びその家族も利用可能な相談サービスの提供など、社内外での相談体制の整備や各種サポートに取り組んでいます。また、運動習慣の定着に向けては、スズキアスリートクラブがアイデアを出しスズキオリジナル体操を考案し体操指導するなど、日常的な健康づくりにも取り組んでいます。

 こうした継続的な取組みにより、当社は2021年から毎年、健康経営優良法人の認定を受けており、2025年及び2026年には「健康経営優良法人(ホワイト500)」に認定されました。今後も、お客様の笑顔と従業員の笑顔を生み出し続けるため、健康経営活動への取組みを継続していきます。

 

安全衛生

 当社では、中央安全衛生委員会及び各事業所の安全衛生委員会を主体として、リスクアセスメント活動や職場巡視、安全教育等に取り組み、「安全はすべてに優先する」「労災はすべて防ぐことができる」「安全はみんなの責任である」という安全基本理念の浸透を図っています。

 こうした取組みにより、災害の未然防止と安全意識の定着を図るとともに、従業員が安全に安心して働くことができる職場環境の整備につなげています。

 

(ⅱ). エンゲージメント

エンゲージメントの把握と向上

 当社では、従業員満足度調査(エンゲージメントサーベイ)を定期的に実施し、エンゲージメントの向上と組織課題の把握に取り組んでいます。本調査は、仕事内容、職場環境、キャリア等の観点から従業員の意識を定量的に把握し、人事制度・施策の改善及び組織活性化につなげるものです。

 また、ものづくりを支える技術開発領域における組織の活力と熱量の向上による人的資本価値の向上を目的に、「未来R&Dプロジェクト」を推進しています。R&Dに携わる一人ひとりの考え方と行動の変革を起点に、組織の熱量を高め、新たな挑戦と価値が生まれ続ける組織文化の醸成を目指す取組みです。若手から中堅の従業員が主体となり、経営層がその活動を見守り、後押しする形で、人と人との出会いや交流を広げ、多様な価値観や視点を取り入れながら、一人ひとりが主体的に行動する機会の創出を進めています。

 こうした「調査→分析→改善→効果検証」のサイクルを継続的に実施しながら、個々の取組みで組織の熱量を上げ、それを伝播させていくことで、従業員エンゲージメントの把握と向上及び組織の持続的成長につなげていきます。

 

(ⅲ). ダイバーシティ

女性活躍推進

 スズキでは、性別、年齢、国籍、人権、宗教、障がいの有無などのみならず、従業員一人ひとりの個性や意思を尊重し、多様な働き方を通じて、能力発揮・能力向上で最大限に活躍できる環境整備と風土醸成に取り組んでおり、中でも女性活躍推進はそのファーストステップと考えています。

 これまで以上に女性が活躍できる会社となるよう、2020年からは、2025年の女性役職者数を 2015年度比3倍にする計画を掲げ、管理職並びにその候補者を含む女性役職者数の増加に取り組んだ結果、2024年度の女性役職者は2015年度比で4.2倍の223名まで増加し、計画を達成しました。一方で、女性管理職数は 2025年度時点で34名(女性比率2.23%)となっています。将来的には女性管理職比率を女性従業員比率と同じにするため、まずは2030年までに女性管理職比率を5.0%とすることを目標とし、両立支援にとどまらず、キャリア形成支援に取り組んでいきます。

 

両立支援

 従業員が多様な働き方を選択できる制度をつくることで、意欲と能力を持った従業員が継続して働ける環境を整えています。育児や介護との両立を支援するため、短時間勤務制度や休暇・休職制度を整備することにより、多様なライフステージに応じた働き方を支援しています。その一環として男性の育児参画を推進しており、2025年度の男性の育児休職取得は73.2%となり、着実に風土醸成が進んでいます。また、育休取得者同士の交流会の開催や、小児科・産婦人科のオンライン相談サービスの提供など、従業員とその家族を含めたサポート体制の充実化による安心して働ける環境づくりにも継続して取り組んでいます。こうした取組みが評価され、2024年には「プラチナくるみん」の認定を取得しました。今後も、職場全体でワークライフバランスへの意識を高め、「働きやすい職場」づくりを推進していきます。

 

グローバル人財の受け入れ体制の強化

 当社では、グローバルに事業を展開する中で、23の多様な国・地域の人財が活躍しています。多様な人財がそれぞれの特性や価値観を活かしながら協働し、新たな価値創出につなげていくために、インドをはじめとする海外拠点との人財の相互交流、並びにインド工科大学やインド経営大学院からの直接採用など、異なる文化や価値観を持つ人財が協働する機会を拡大し、それぞれの強みを活かした事業価値の創出に取り組んでいます。また、グローバル人財が安心して働けるよう、職場環境の整備に加え、生活環境の整備や支援に取り組んでおり、たとえば食事環境への配慮として、地元企業様との協業にて開発したインドベジタリアン料理を本社社員食堂にて提供するなど、自治体・地元企業様と連携して取組みを行っています。

 

LGBTQ

 スズキでは就業規則において、性的指向・性自認に関する嫌がらせ・差別的言動を禁止するとともに、全従業員に配布している「コンプライアンス・ハンドブック」で性の多様性を取り上げる等、従業員が「性の多様性」を理解し、受容する風土の醸成に取り組んでいます。また、ユニフォームの男女統一化や「誰でもトイレ」の増設も実施しました。

 

障がいをお持ちの方の雇用

 人事部内に担当者を配置するとともに、職場にも障害者職業生活相談員を置き、障がいを抱える従業員の悩みや問題のケアを行うなど、長く安心して働くことができる環境づくりに取り組んでいます。

 2005年2月に設立した特例子会社「スズキ・サポート」では、2026年3月末現在で、障がいをお持ち(重度の障がいを含む)の従業員数が98名となり、指導員と一体となってスズキ本社内事務所、社員寮、関連施設の清掃業務、社内の文房具管理業務、及び農園作業に携わっています。周囲の従業員との良好な関係が築かれており、組織の一員として活躍しています。スズキでは、今後も、障がいをお持ちの方々が、働くことの喜びや社会参加による人間的成長を感じることができるよう、取り組んでいきます。

 

 

(ⅳ). 労働慣行

福利厚生

 当社では、従業員の生活の充実と働きやすい環境づくりを目的として、福利厚生の充実に取り組んでいます。福利厚生の一環として、従業員持株制度を導入しており、従業員が自社株を保有することで、会社業績の向上が株価を通じて自身の資産価値の増加につながる仕組みを整え、モチベーションの向上や経営参画意識の醸成につなげており、その一環として、より魅力的で加入しやすい制度とすべく、2023年4月より従業員持株会の奨励金付与率を従来の5.6%から100%(奨励金額上限10,000円)へ引き上げました。また、選択型福利厚生制度を導入し、従業員一人ひとりのニーズに応じた多様な支援を行っています。さらに、社員食堂の整備やキッチンカーの導入などにより、日常的な働きやすさの向上にも取り組んでいます。

 こうした取組みにより、従業員の満足度向上と働きやすい環境づくりを推進しています。

 

労使関係

 当社では、労使間の対話を重視した関係構築に取り組んでいます。従来の春季労使交渉の枠組みを見直し、2022年以降は「春の労使対話」へと転換し、対話を通じた相互理解の深化と課題解決を図っています。本対話は、会社から組合に対して将来に向けた取組みを伝え、課題を共有するとともに、「個の成長(職務能力の向上等)」に向けた取組みについて、労使でベクトルを合わせながら解決に向けて話し合う場としています。

 また、組合員のみならず管理職も一体となって対話に臨むことが重要と考え、社長による管理職向けメッセージを発信するなど、経営層と現場が一体となった取組みを進めています。2026年には、当該メッセージを含めた対話内容をリアルタイムで従業員へ配信するなど、全社的な共有と理解の促進にも取り組みました。

 さらに、対話の結果を踏まえた施策の実行や職場単位での改善活動を継続的に行うことで、一過性にとどまらない取組みへとつなげています。こうした取組みにより、労使の信頼関係の強化と、組織全体の実行力向上及び持続的な成長につなげています。

 

(ⅴ). コンプライアンス

コンプライアンスの徹底

 2016年の燃費・排出ガス試験問題及び2018年の完成検査問題を風化させないための毎年の取組みである「リメンバー5.18活動」を、社長をはじめ役員及び従業員全員が参加する形で実施しており、コンプライアンス意識とコミュニケーションの向上により不正が起きない職場風土の醸成に努めています。2023年度からは、総点検として「業務と法令の関連」について全社で棚卸し活動を実施し、日々の業務に対して問題がないか振り返り、問題が小さなうちに解決する取組みを開始しています。

 また、従業員が日々の業務において遵守すべき行動基準を具体的にまとめた「コンプライアンス・ハンドブック」を全従業員に配布しているほか、毎日1問コンプライアンスに関するクイズを配信するなど、日常の中でコンプライアンスを意識する風土づくりに取り組んでいます。

 こうした取組みにより、コンプライアンスの意識を組織全体に定着させ、適正な事業活動の推進と社会からの信頼確保につなげています。

 

 

 2.従業員給与等の決定方針等

従業員給与等の決定方針等(人への投資)

 当社は、経営戦略の実行及び中長期的な企業価値の維持・向上にあたり、人的資本への投資が重要であると認識しています。この考えのもと、従業員給与等については、人財の確保及び育成を目的として、役割及び能力に応じた処遇を行うことを基本方針としています。

 2024年には、各職能資格に応じた役割や期待される能力を踏まえ、従業員の能力発揮及び成長を処遇へ反映するため、給与体系及び賃金等級制度の見直しを実施しました。あわせて、職能ごとに求められる知識・技能に対応した研修等の育成施策を継続的に実施しています。

 昇給については、全従業員一律に勤務年数のみを基準とするのではなく、担う役割や発揮された職務能力等を踏まえて決定する仕組みとしています。これにより、従業員の主体的な能力開発を促すことを目的としています。

 給与改定については、人財戦略に基づく人財育成の方針を踏まえ、従業員の職務能力並びに業務遂行に必要な資質の向上に対する期待を考慮し、春の労使対話を経た上で決定しています。

 なお、当該方針及び施策については、今後の経営環境や事業運営の状況等を踏まえ、必要に応じて内容の検討を行う場合があります。

 

 

(2) 【従業員の状況】

 ① 連結会社の状況

2026年3月31日現在

セグメントの名称

従業員数 (人)

四輪事業

66,660

(52,100)

二輪事業

7,380

(5,149)

マリン事業

1,464

(229)

その他事業

358

(325)

全社 (共通)

1,027

(119)

合計

76,889

(57,922)

 

(注) 1 従業員数は就業人員数 (休職者及び当社グループからグループ外部への出向者を除く) であり、臨時従業員数 (期間社員、人材会社からの派遣社員、パートタイマー他) は、年間の平均雇用人員を( )内に外数で記載しています。

2 全社 (共通) として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。

 

 ② 提出会社の状況

2026年3月31日現在

従業員数 (人)

平均年齢

平均勤続年数

平均年間給与 (円)

平均年間給与の対前

事業年度増減率(%)

17,871

(3,053)

41歳6ヶ月

18年6ヶ月

8,276,061

+5.4

 

 

セグメントの名称

従業員数 (人)

四輪事業

14,428

(2,577)

二輪事業

1,777

(260)

マリン事業

623

(94)

その他事業

16

(3)

全社 (共通)

1,027

(119)

合計

17,871

(3,053)

 

(注) 1 従業員数は就業人員数 (休職者及び当社から他社への出向者を除く) であり、臨時従業員数 (期間社員、人材会社からの派遣社員、パートタイマー他) は、年間の平均雇用人員を( )内に外数で記載しています。

2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

3 全社 (共通) として記載されている従業員数は、特定のセグメントに区分できない管理部門に所属しているものです。

 

 ③ 労働組合の状況

労使関係は安定しており特記すべき事項はありません。

 

④ 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

a.提出会社

当事業年度

管理職に占める

女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の

育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

2.2

73.2

66.0

66.8

56.0

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

b.連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

(株)スズキ部品製造

0.0

54.5

73.5

73.7

71.6

(株)スニック

0.0

92.3

74.7

75.8

72.0

新協技研(株)

0.0

-

70.1

66.0

123.2

(株)スズキ部品秋田

0.0

100.0

74.9

77.4

53.4

(株)スズキ部品富山

0.0

100.0

81.9

79.8

99.6

スズキ輸送梱包(株)

0.0

-

77.6

82.2

54.6

(株)スズキ納整センター

0.0

60.0

80.1

82.3

64.1

(株)スズキビジネス

0.0

66.7

54.1

68.1

53.9

(株)スズキエンジニアリング

0.0

100.0

83.4

86.6

-

RT.ワークス(株)

0.0

-

60.4

60.4

-

スズキファイナンス(株)

0.0

0.0

65.7

70.6

28.9

(株)スズキマリン

0.0

50.0

82.3

84.3

74.0

(株)スズキ自販北海道

4.9

40.0

66.9

76.6

37.5

(株)スズキ自販青森

6.5

80.0

67.7

72.0

58.4

(株)スズキ自販東北秋田

-

100.0

77.7

81.3

94.5

(株)スズキ自販岩手

0.0

55.6

78.5

76.4

-

(株)スズキ自販山形

10.0

0.0

77.1

73.4

112.4

(株)スズキ自販宮城

0.0

42.9

85.6

83.3

81.3

(株)スズキ自販福島

4.5

53.8

77.8

83.4

58.2

(株)スズキ自販茨城

3.6

87.5

72.2

79.3

26.6

 

 

 

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・

有期労働者

(株)スズキ自販栃木

0.0

11.1

68.1

76.1

40.4

(株)スズキ自販群馬

0.0

40.0

67.0

71.2

60.0

(株)スズキ自販埼玉

3.1

81.8

72.2

84.0

51.8

(株)スズキ自販関東

6.7

0.0

54.5

73.1

38.5

(株)スズキ自販西埼玉

0.0

46.2

66.9

74.0

64.0

(株)スズキ自販千葉

0.0

80.0

65.7

72.6

48.1

(株)スズキ自販京葉

0.0

100.0

70.6

69.1

53.9

(株)スズキ自販東京

3.4

25.0

56.3

74.7

26.3

(株)スズキ自販南東京

3.3

57.1

79.8

80.9

52.6

(株)スズキ自販神奈川

4.3

50.0

80.0

77.2

50.3

(株)スズキ自販湘南

5.7

25.0

72.0

74.2

38.5

(株)スズキ自販新潟

0.0

75.0

71.9

76.0

67.1

(株)スズキ自販静岡

9.4

20.0

78.2

72.8

118.0

(株)スズキ自販浜松

2.8

29.4

78.7

77.7

50.6

(株)スズキ自販中部

3.0

44.4

66.2

68.5

30.5

(株)スズキ自販東海

0.0

10.0

68.5

69.4

43.5

(株)スズキ自販三重

3.8

100.0

75.7

81.5

33.6

(株)スズキ自販長野

2.4

66.7

66.0

69.7

45.6

(株)スズキ自販富山

7.1

14.3

77.1

74.0

104.7

(株)スズキ自販北陸

4.2

50.0

76.8

73.3

78.8

(株)スズキ自販滋賀

4.8

14.3

68.5

66.0

89.3

(株)スズキ自販京都

5.3

40.0

69.9

71.3

45.3

(株)スズキ自販近畿

3.3

43.8

70.2

72.1

29.0

(株)スズキ自販関西

0.0

66.7

71.2

74.1

28.9

(株)スズキ自販兵庫

8.0

17.9

81.2

79.2

113.3

(株)スズキ自販奈良

0.0

100.0

54.0

64.7

30.4

(株)スズキ自販和歌山

0.0

100.0

64.5

74.8

44.4

(株)スズキ自販香川

10.5

75.0

70.0

77.6

55.0

(株)スズキ自販徳島

0.0

33.3

81.9

77.1

91.8

 

 

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1

全労働者

正規雇用労働者

パート・

有期労働者

(株)スズキ自販松山

0.0

33.3

68.0

68.1

62.2

(株)スズキ自販高知

7.1

40.0

74.9

80.8

51.3

(株)スズキ自販鳥取

0.0

28.6

89.9

90.1

23.7

(株)スズキ自販島根

5.9

50.0

78.8

77.7

66.0

スズキ岡山販売(株)

5.6

75.0

78.4

75.5

82.2

(株)スズキ自販広島

0.0

100.0

77.6

79.0

38.0

(株)スズキ自販山口

10.5

100.0

77.5

82.8

49.2

(株)スズキ自販福岡

4.8

35.7

67.8

83.6

68.7

(株)スズキ自販佐賀

0.0

100.0

79.3

76.7

80.7

(株)スズキ自販長崎

5.0

66.7

74.5

74.8

61.2

(株)スズキ自販熊本

5.7

15.0

70.8

74.1

65.2

(株)スズキ自販大分

0.0

66.7

74.3

77.5

68.3

(株)スズキ自販宮崎

0.0

57.1

68.6

66.8

79.9

(株)スズキ自販鹿児島

7.1

83.3

74.6

71.2

96.2

(株)スズキ自販沖縄

0.0

20.0

81.6

77.9

169.9

(株)スズキ二輪

0.0

66.7

65.6

81.1

37.4

 

(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものです。

2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものです。

 

サステナビリティに関する取り組み(人的資本に関する取組みを含む)

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末時点において当社グループが判断したものです。また、当該事項については、取締役会等の社内会議体で合理的な根拠に基づき適切な検討を行ったものです。これらの記載は実際の結果と異なる可能性があり、その達成を保証するものではありません。

 

(1)サステナビリティ全般の方針

①ガバナンス

代表取締役及び関係役員が出席する「経営・業務執行会議」と「コーポレートガバナンス委員会」において、サステナビリティ(環境・社会・ガバナンス)に関する課題や方針、対策等について議論しています。特に重要な議題については取締役会に付議・報告します。経営と一体となった、実効性のある活動の推進を目指しています。

具体的な施策については、経営企画本部に設置したサステナビリティ推進の専門部署を中心に、社内各本部/グループ会社と連携し、社会課題の解決に向けた取組みを社内横断的に推進しています。

 


 

 

②リスク管理

各部門で発生又は認識した課題の審議、並びに潜在リスクの洗い出し、把握をコーポレートガバナンス委員会で実施しています。特に環境関連リスクについては、テーマに応じてカーボンニュートラル推進会議や環境推進会議で集中検討し、各部門への指示や管理を行っています。

詳細につきましては、「(2)気候変動への対応  ③リスク管理」「(3)人的資本に関する取組  ③リスク管理」「第2 事業の状況  3 事業等のリスク」をご参照ください。

 

 

③戦略

a. マテリアリティ(重要課題)の特定

2025年2月に発表した中期経営計画の策定に伴い、マテリアリティを見直しました。

社是「お客様の立場になって」を念頭に、当社の事業活動が環境や社会に与える影響と、環境や社会の変化が当社に与える財務的な影響の両面から重要性を検討しました。また、全ての本部からの意見も集約して総合的に評価し、経営層を交えた議論を重ね、取締役会での審議、承認を経て決定しました。

特定したマテリアリティを当社のサステナビリティに関する考え方の中心に据え、取組みをより一層推進していきます。また、事業を取り巻く環境の変化等を踏まえ、定期的にマテリアリティの見直しを行う予定です。

 

<新たに特定したマテリアリティ>

環境・社会への貢献

自然環境のために

気候変動/エネルギー

資源の有効利用

生物多様性の保全

人々のより良い生活のために

人権の尊重と人への配慮

製品の安全・品質・サービス

持続的な企業価値の向上

人財の基盤づくり

一人ひとりの成長を引き出す人的資本経営

従業員の健康と安全

体制・仕組みづくり

コーポレートガバナンス・コンプライアンス

情報セキュリティ

強靭なサプライチェーン

 

 

 

b. サステナビリティ戦略

2025年2月、当社は中期経営計画「By Your Side」を発表しました。経営基盤の強化に向けた取組みとして、カーボンニュートラル、人財育成などに積極的に取り組んでいきます。社是・行動理念に基づいたスズキらしい解決策で様々な社会課題に取り組み、お客様の立場になった製品・サービスづくりで進出国・地域とともに成長していきます。

詳細につきましては、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」をご参照ください。

 

 

(2)気候変動への対応

①ガバナンス

スズキは、グループ全体の環境管理を目的として、取締役会直下に経営・業務執行会議である「カーボンニュートラル推進会議」「環境推進会議」及び「コーポレートガバナンス委員会」を設置しています。

取締役会は「カーボンニュートラル推進会議」「環境推進会議」及び「コーポレートガバナンス委員会」に対して監督を行うとともに、両会議体からの報告を受け最終的な意思決定を行います。

「カーボンニュートラル推進会議」は気候変動(カーボンニュートラル)にテーマを絞り、より機動的に会議運営ができるように毎月1回、脱炭素に向けた集中審議を行っています。「環境推進会議」は、カーボンニュートラル以外の環境問題、すなわち大気保全、水資源、資源循環などをテーマに年4回開催しています。

「コーポレートガバナンス委員会」は、コンプライアンスの徹底やリスク管理等に関する事項を検討し、関係部門と連携しながら組織横断的な課題への対策や施策を推進しています。

三つの会議体のテーマを明確に分けることで会議の実効性を高め、脱炭素に向けた意思決定を一層加速させています。

 


 

②戦略

 a. TCFD提言への対応

2020年4月に「気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD:Task Force on Climate-related Financial Disclosures)」の趣旨に賛同・署名しました。ステークホルダーに分かりやすい情報開示を進めるとともに、気候変動に対する強靭性をより強化するため、シナリオ分析の高度化や開示情報の充実化に努めていきます。

 

 b. 気候関連リスクと機会、シナリオ分析

当社は、持続可能な事業活動を進めるために事業リスクや機会の特定を進めています。特に、気候変動の影響は根源的に不確実であるため、将来を幅広に捉えた上でリスク・機会の影響度を評価し、適切に対応することが重要であると認識しています。

この認識のもと、気候変動の物理影響が顕著になる「4℃シナリオ」と、パリ協定の実現に向けて気候変動対策が加速する「1.5℃/2℃シナリオ」の2つのシナリオを想定し、リスクと機会の影響の差異を評価しました。リスクの種類として、政策規制などの「移行リスク」と自然災害などの「物理リスク」の2つの観点からリスクと影響を考察しています。シナリオの想定にあたっては、IEA※1やIPCC※2等の科学知見に基づく、外部シナリオを参照しました。

※1 IEA:International Energy Agency の略。国際エネルギー機関。

※2 IPCC:Intergovernmental Panel on Climate Change の略。気候変動に関する政府間パネル。

 

■当社の気候関連リスクの一覧と当社事業への影響

移行リスク - 1.5℃/2℃シナリオで拡大が想定される主なリスク -

分類

リスク

当社事業への影響

政策規制

技術

①自動車のCO2・燃費規制の強化

罰金発生や販売機会の逸失など

②炭素税などの導入・強化

操業コストの増加など

評判

③消費者の嗜好、投資家行動の変化

企業価値の低下など

 

 

物理リスク - 4℃シナリオで拡大が想定される主なリスク -

分類

リスク

当社事業への影響

慢性

④平均気温の上昇

エネルギーコストの増加など

⑤水資源リスクの変化

サプライチェーンの停滞や生産コストの増加など

急性

⑥自然災害の頻発・激甚化

事業拠点の被災、事業活動の停止など

 

※下線は特に重要度の高いリスク

 

 

 c. スズキの気候関連リスクと機会

気候変動の緩和策として、排出ガスやCO2・燃費規制などさまざまな法規制の強化が進められる中、これらの規制を遵守するための開発費用の負担増加は当社の業績に大きな影響を与える可能性があります。一方で、当社が得意とする「小さなクルマ」は、生産に必要な材料やエネルギーが少なく、また使用時のCO2排出量も抑えることができます。こうした当社独自の強みを活かし、リスクに適切に対処していくことで機会の創出につなげていくことができると考えます。

2023年度から、すでに開示している気候変動に伴うシナリオ分析をベースとした財務インパクト分析に着手しています。気温上昇による台風や洪水、高潮など自然災害リスクの影響度をグローバルベースで評価し、リスクの低減や回避、事業継続につなげることを目的とした取組みです。先行して、国内及びインドの自社拠点に加えて国内1次お取引先様の影響度評価を実施しています。

気候変動によるリスクの低減や回避、将来の機会獲得や競争力強化に向けて、今後も引き続き十分な検討を重ね、事業戦略への反映を進めていきます。

 

■特に重要なリスク項目の詳細と創出機会、当社の対応状況


 自動車のCO2・燃費規制の強化

リスク

・カーボンニュートラル技術(電動化など)・コストの対応遅れによる市場シェア消失

・カーボンニュートラル技術の開発投資の増加

・カーボンニュートラル技術の生産設備投資(電池など)の増加

・規制未達による罰金発生や販売機会の逸失

機会

・ライフサイクルでCO2排出が少ない「小さなクルマ」による競争力の維持・強化、企業価値の向上

・お求めやすい電動車及びカーボンニュートラル燃料対応車の開発による販売機会の獲得

・インドや新興国で電動化及びカーボンニュートラル燃料対応を牽引することによる、サステナブルな経済発展への貢献

スズキの対応状況

・電動化技術を集中的に開発、ハイブリッドシステムの搭載拡大、軽自動車EV・小型車EVの開発の推進

・インドの電動化の推進(電動車市場投入、電池工場投資など)

・トヨタとの提携の深化

・インドでバイオガス実証事業を開始

CNG車の燃料用バイオガス(CBG)を生産・販売するバイオガス・プラント2基の稼働を2025年より開始しています


 炭素税などの導入・強化

リスク

・カーボンニュートラル技術を実装した生産設備投資の増加

・炭素税や排出枠取引、国境炭素調整措置などによる操業コストの増加

機会

・「小・少・軽・短・美」の特長を活かした省エネ技術をグループ・お取引先様へ展開

・インドや新興国で再生可能エネルギー利用などを牽引することによる、サステナブルな経済発展への貢献

スズキの対応状況

・施行中のCO2削減施策の推進

・カーボンニュートラルなエネルギー創出

・インドで再生可能エネルギー由来電力を調達

・本社及び静岡県内工場などに再生可能エネルギー由来のCO2フリー電気「静岡Greenでんき」を導入(静岡県内のスズキ拠点はすべてCO2フリー電気を使用し、電力使用によるCO2排出量はゼロ)


 自然災害の  頻発・激甚化

リスク

・事業拠点の被災による事業活動の停止

・お取引先様の被災による部品調達途絶

機会

・被災時に電動車をライフラインとして活用することによる需要増加

スズキの対応状況

・気候変動に伴うシナリオ分析をベースとした財務インパクト分析に着手

まずは日本及びインドの自社拠点、国内1次お取引先様を対象として影響度評価を実施(気温上昇による台風や洪水、高潮など自然災害リスクの影響度をグローバルベースで評価し、リスクの低減や回避、事業継続につなげる)

影響度評価の結果、リスクが高い拠点については固定資産に対する定量評価を実施

・想定浸水深に応じた水災対策の見直し

影響度評価によって算出した想定浸水深に応じて、移転計画やBCPの見直し、止水板の設置などの対策に着手

災害対策本部訓練の企画、運営、業務復旧対策の行動基準の改訂に着手

 

 

③リスク管理

 a. リスク管理体制

気候関連のみならず、各部門で発生又は認識した課題の審議、並びに潜在リスクの洗い出し、把握をコーポレートガバナンス委員会で実施しています。環境関連リスクについては、テーマに応じてカーボンニュートラル推進会議や環境推進会議で集中検討し、各部門への指示や管理を行っています。

 

各会議体の扱うテーマ

●コーポレートガバナンス委員会:

各部門で発生又は認識したリスクを把握し、審議のうえ各部門へ指示を出し解決につなげる。

●カーボンニュートラル推進会議:

環境関連リスクのうち、気候変動(カーボンニュートラル)に関するリスクと機会を審議し、解決並びに推進を行う。

●環境推進会議:

水資源や生物多様性等、気候変動以外の環境関連のリスクと機会を審議し、解決並びに推進を行う。

 

 b. 気候関連想定リスク

気候関連リスクにおいては、気候変動影響を「4℃シナリオ」「1.5℃/2℃シナリオ」の2つのシナリオを想定し、リスクと影響を評価しています。リスクの種類として、政策規制等の「移行リスク」と自然災害等の「物理リスク」の2つの観点からリスクと影響を考察しています。

リスクの詳細は、「②戦略 b. 気候関連リスクと機会、シナリオ分析」の当社の気候関連リスクの一覧をご参照ください。

 

④指標と目標

a. 環境目標

昨今、地球温暖化が要因とされる異常気象が頻発しています。こうした気候変動の影響を抑えるために、世界の平均気温上昇を産業革命以前から2℃未満に抑えることを目的に、今世紀後半に温室効果ガス排出の実質ゼロを目指す「パリ協定」が採択されました。

スズキは以前から、「小・少・軽・短・美」の行動理念に沿って、製造時、使用時ともにCO2排出の少ない製品を作り続けてきましたが、いわゆる1.5℃目標の達成に向けて、より一層のCO2削減に努めなければならないという課題意識のもと、気候科学と整合した削減目標を掲げ、取組みを推進していきます。

また、新興国は気候変動対策だけでなく経済成長との両立を求めています。新興国とともに成長を目指すスズキは、新興国の人々の暮らしを豊かにしつつ、気候変動対策を推進していきます。

スズキでは気候関連の目標と指標を複数設定し、推進並びに進捗管理しています。

指標にはCO2排出量のほか、気候変動と関連するエネルギー、大気保全、水資源保全等についても設定しています。

指標はターゲットに応じて大きく3つ設定しており、それぞれ目標達成を目指しています。

・ 長期:スズキ環境ビジョン2050

・ 中期:マイルストーン2030

     2030年度に向けた成長戦略

・ 短期:スズキ環境計画2025

 

なお、各環境目標については対象期間を考慮し、適切な時期での更新を予定しています。

 

■スズキの環境目標


 b. バリューチェーン全体が排出する温室効果ガスの開示

スズキは、原材料・部品の購買や製品の製造・販売を通した事業活動に伴い排出される温室効果ガスの低減に向け、温室効果ガス排出量の把握・開示が必要であると考え、事業活動に伴い排出される温室効果ガスだけではなく、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を把握する取組みを2013年度より行っています。

2024年度にバリューチェーン全体が排出した温室効果ガス排出量11,091万t-CO2のうち11,001万t-CO2がスコープ3(その他の活動に伴う間接排出)に相当し、中でも「カテゴリー11 スズキが販売した製品の使用」による排出量が8,633万t-CO2とバリューチェーン全体の77.8%を占めています。

このことからスズキは、バリューチェーン全体の温室効果ガス排出量を低減させるには製品の使用に伴う排出量を低減させることが重要であると考え、引き続き燃費向上を重視した製品の開発・改良に取り組んでいきます。

 

■バリューチェーン全体が排出する温室効果ガスの開示 スコープ1・2・3 (単位:万t-CO2

 

2022年度

2023年度

2024年度

バリューチェーン全体(スコープ1・2・3の合計)

10,370

10,871

11,091

 企業活動による直接排出(スコープ1※1

42

41

41

  国内

15

15

14

  海外

27

26

27

 エネルギー起源の間接排出(スコープ2※1

72

54

49

  国内

28

11

3

  海外

45

43

46

企業活動による排出(スコープ1・2の合計)

114

95

90

 製品の使用による排出(スコープ3 カテゴリー11)※2

8,270

8,558

8,633

 その他の排出(スコープ3 カテゴリー11以外)

1,986

2,217

2,368

その他の間接排出(スコープ3の合計)

10,256

10,775

11,001

 

 

2024年度排出量の算定条件・報告規準

※1《スコープ1・2》
●算定範囲
-国内:スズキ株式会社及び国内製造・非製造子会社68社
-海外:海外製造・非製造子会社37社
●対象ガス:温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン類、パーフルオロカーボン類、六フッ化硫黄、三フッ化窒素の7つのガス)
●算定方法:スコープ2は、GHGプロトコルのマーケット基準にて算定。
●排出係数
-電力:国内は電気事業者別の最新の基礎排出係数(令和5年度実績、令和7年8月1日公表値)、海外はIEA Emissions Factors 2024の2022年値
-燃料:国内は算定・報告・公表制度における排出係数(Ver5.0)、海外はIPCCガイドライン2006。なお、都市ガスの単位発熱量は供給会社の公表値。

※2《スコープ3_カテゴリー11》
●算定範囲:スズキ株式会社グループ
●算定対象製品:四輪車、二輪車、船外機、電動車いす他の自社製品を対象
●算定方法概要
-当該年度に販売した製品の想定される生涯走行距離に、機種別の排出原単位を乗じて算出。
-年間走行距離、使用年数については、主にIEA SMP Model等の公表情報を基に設定。
-機種別の排出原単位は、原則として各国規制に基づく認証値を採用し、WTW(Well to Wheel)に換算したものを設定。

 

詳細は、ウェブサイト「サステナビリティ」をご参照ください。

 

 

(3)人的資本に関する取組

①ガバナンス

取締役会の監督の下、業務執行取締役及び関係する部門責任者(執行役員・本部長)が出席する経営会議において、人的資本に関する課題や方針、対策について議論しています。特に重要な課題については取締役会においても議論されます。経営と一体となった実効性のある活動を目指します。

社長に対して人事部門が定期的に状況報告を実施し、経営トップと近い距離で活動を行っています。


 

 

②戦略

<基本動作>

社是と行動理念「現場・現物・現実・原理・原則」「小・少・軽・短・美」「中小企業型経営」に則り、人財育成方針及び社内環境整備方針に基づき、従業員の能力発揮、価値創造を後押しします。従業員一人ひとりが自身の能力を最大限に発揮することで、2030年度に向けた成長戦略の達成及び持続的成長を実現します。人と社会に必要とされる存在となるべく、“生活に密着したインフラモビリティ”を目指していきます。

 


 

<中期経営計画(2025~2030年度)>

経営基盤の強化に向けた取組み:人財育成

従業員の職務能力向上、個の成長とウェルビーイングを目指し、2024年4月に新人事制度を導入しました。適宜、取組みや制度のアップデートを行い、従業員一人ひとりが、社是と行動理念を実践し、個の成長に注力できる環境を整備していきます。

 

 


 

<人財育成方針>

スズキグループの全従業員が理解し実践すべき社是では、①企業の社会的使命を果たすことへの努力目標(製品づくり)、②自分が所属する会社という組織に対する努力目標(会社づくり)、③自分自身に対する努力目標(人間づくり)の三つの努力目標を掲げています。社是の精神とそれを実践するための行動理念に基づき、「人財開発は会社の一丁目一番地」との思いで、社長自らが先頭に立って人財開発に関する諸改革をリードし、2022年10月には組織体制を人事総務本部から人財開発本部へと改編し、社是や行動理念を体現できるスズキらしい人財づくりに注力しています。そして、自動車業界に求められる劇的な事業構造の変化であるCASE対応や、社会的使命であるカーボンニュートラル社会の実現等、従来の自動車メーカーのままでは到底対処できない大きな変化を乗り越えるために、既存の業務や考え方にとらわれず、新しいことに果敢に挑戦する人財、新たな発想を生み出す多様な経験・価値観を持つ人財、高度な専門性を持つ人財、グローバルに活躍できる人財など、多様な人財を採用、育成することに努めています。

 

<社内環境整備方針>

社是にあるとおり、高い目標への挑戦と自身の努力を促す風土醸成により、一人ひとり個性の異なる人財が共通の目標に向かって能力を発揮し、より付加価値の高い成果を創出し、働き甲斐・やりがいを感じながら生き生きと働き続けることができる会社づくりに取り組んでいます。今後も継続して、従業員の声を吸い上げ、労使で丁寧な対話を重ね、人事制度改革、大胆な業務改廃・働き方変革、労働諸条件の改善、職場の環境づくりなど、人事総務諸施策の改革を進めて、従業員一人ひとりがスズキで働いて良かったと思える会社にしていきます。

 

 

 

 


 

 

※人的資本及び戦略の詳細につきましては、「第4 提出会社の状況 5 従業員の状況等(1)人材戦略に関する基本方針等」をご参照ください。

 

③リスク管理

「第2 事業の状況 3 事業等のリスク(1)事業に関するリスク⑤人財確保及び人財育成」に記載しています。

 

 

④指標及び目標

 

指標

2023年度

2024年度

2025年度

目標

 

新卒採用数(人)

734

723

700

 

キャリア採用(人)

181

262

221

 

パート・有期社員採用数(人)

164

180

111

 

障がい者雇用率(%)

2.35

2.45

2.5

2.7

 

デジタル人材インド直接採用数(人)

6

10

13

 

有給休暇取得率(%)

81

80.7

79.2

 

女性管理職数(人)及び

比率(%)

25

1.85

31

2.18

34

2.23

2030年までに

5.0%

 

女性役職者数(人)及び

比率(%)

182

3.49

223

3.98

268

4.58

 

男性育休取得率(%)

63.1

65.7

73.2

 

男女間賃金差(%)

全労働者

64.5

64.5

66.0

 

正社員

64.4

65.1

66.8

 

パート・

有期社員

61.2

55.3

56.0

 

育児短時間勤務利用者数(人)

346

394

445

 

育児休職利用者数(人)

390

368

466

 

介護短時間勤務利用者数(人)

9

10

12

 

介護休職利用者数(人)

5

4

2

 

定期健康診断 受診率(%)

100

100

100

 

定期健康診断 再検査受診率(%)

57.6

65.1

100

 

特定健診実施率(%)

99.0

97.7

100

 

特定保健指導実施率(%)

59.0

61.0

60

 

 

なお、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針に係る指標については、当社においては、関連する指標のデータ管理ととともに、具体的な取組みが行われているものの、連結グループに属するすべての会社では行われてはいないため、連結グループにおける記載が困難であります。このため、上記の指標に関する実績は、連結グループにおける主要な事業を営む提出会社のものを記載しています。