リスク
3 【事業等のリスク】
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。
(1)競合競争について
当社が属する居酒屋業界では、当社と同様に居酒屋事業を展開する同業他社、ファストフードやレストランチェーンなどの中食を中心とした外食企業の他、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどの小売業界との間で、価格・品質・サービス等を巡って厳しい競争が展開されております。
その中にあって、当社は、創業以来、「心の診療所を創造する」という経営理念を基として蓄積された当社独自のコア・コンピタンスを軸とした経営施策をもって競合との差別化を進めておりますが、当社が提供する商材の品質、価格、あるいはサービスレベルを上回る競合先が出現する等により客数が大幅に減少するに至った場合、もしくは少子高齢化に伴う物流経費の上昇や地球温暖化等に伴う原価の高騰等により利益が圧迫される状態を招いた場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(2)人員の確保について
少子高齢化に伴う労働需給の逼迫によって採用教育費が上昇傾向にある経営環境下において、当社では、新規店舗のみならず既存店舗の運営に必要な人員の確保に最大限努めておりますが、採用条件に適う人員の確保が困難となり計画通りの新規出店を実行できない、もしくは、適正人員を欠く状況が継続し店舗運営が厳しく閉店することとなった場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)食品事故について
当社では、全社的リスクマネジメントシステムとして、「店舗事故予防委員会」を設置し、事故予防に関する講習会を定期的に実施している他、衛生管理について独自に策定したマニュアルに基づき衛生検査の実施、その他社外の検査機関によるチェックを随時行うなど安全性には最大限の万全を期しておりますが、万一、生産、流通、保存、調理の過程で何らかの影響により不可抗力的な食中毒が発生した場合には、一定期間の営業停止等を余儀なくされ、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4)営業店舗での事故について
当社では、全社的リスクマネジメントシステムとして、「店舗事故予防委員会」を設置し、事故予防に関する講習会を定期的に実施する等により店長へのコンプライアンス意識への啓発を行うことで細心の注意を払った店舗運営を実施しておりますが、万一、飲酒運転や未成年者飲酒禁止法に基づく未成年飲酒について販売する側の責任を問われた場合には、信用の低下等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)食の品質・安全について
当社は、全社的リスクマネジメントシステムとして、「品質管理委員会」や「メニュー表示適正化委員会」を設置し、食の品質や安全のみならず、メニュー表示の適正に関する会議を定期的に実施している他、取引先の協力を仰ぎながら、産地、加工工程、添加物等のデータ管理を行い食の品質・安全を担保しております。しかしながら、万一、表示内容に重大な誤り等が生じた場合には、信用の低下等を招き売上減少等により、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)自然災害について
当社の店舗が営業している地域で地震や大型台風等の自然災害が発生した場合は、店舗設備の損壊、社会インフラ、物流の寸断、避難勧告等の理由により、店舗の休業や営業時間の短縮を余儀なくされる場合があります。また自然災害による影響が長期化し、さらには消費意欲の低下、食材の高騰等が生じた場合、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)「固定資産の減損に係る会計基準」の適用について
当社の共用資産及び事業用資産である直営店舗において、競合店の出現等、事業環境の変化により業績が悪化し、投資回収が困難になる場合には、減損損失を計上し、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)差入保証金及び敷金について
当社は直営店舗について、主に建物等を賃借する形で出店しており、賃貸人が破綻等の状態に陥り継続的使用や債権の回収が困難となった場合には、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9)出店立地の調達について
当社は新規出店立地を、顧客需要、賃料、商圈人口、競合店の状況等を総合的に勘案し慎重に吟味した上で決定しておりますが、諸条件に合致する物件が調達できない場合には、出店計画が未達成となり、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10)個人情報の管理について
当社は、顧客へのアンケート等を通じて多くの個人情報を保有しており、個人情報保護法令やガイドラインに沿った個人情報保護の観点から、その管理には万全を期しておりますが、万一、不正の発生等により個人情報が漏洩した場合には、損害賠償問題の発生や信用の低下等が、当社の業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11)有利子負債の依存度について
当社の2024年3月31日現在における有利子負債残高は2,215百万円であり、有利子負債依存度は57.9%であります。金融情勢の変化等により市場金利が上昇した場合には、当社の財政状態または業績に影響を及ぼす可能性があります。
配当政策
3 【配当政策】
当社は、株主への還元を第一とし、業績の動向、財務面での健全性等を総合的に勘案して、継続的かつ安定的な配当を行うことを基本方針としております。
配当の決定機関は、期末配当については株主総会、中間配当については取締役会であります。
なお、当社は、取締役会の決議により毎年9月30日を基準日として中間配当を行うことができる旨を定款に定めております。
また、中間配当と期末配当の年2回の剰余金の配当を行う方針です。
しかしながら、当事業年度は中間及び期末配当金においては当期純利益を計上したものの、今後の安定的な経営のために手元資金を確保し、内部留保の充実を図ることが最重要課題であることから、中間及び期末配当金を無配といたしました。
なお、A種種類株式につきましては、定款の定めに基づき、優先配当いたします。
(注)基準日が当事業年度に属する剰余金の配当は、以下のとおりであります。
(A種種類株式)